JP4413682B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
図11および図12に示すように、この加熱調理器100では、本体101に、前面開口部が扉102により開閉される矩形箱状の加熱調理室103が設けられている。加熱調理室103の底部には回転モータ104aが設けられており、食品を載置して回転する回転皿104が着脱自在に設けられている。なお、回転皿104に載せた食品の重量を計測する図示省略の重量センサが設けられている。
被加熱物中の微生物は、一般に40℃前後(20〜50℃)で増殖するため室温での放置は適切ではなく、65℃以上では微生物の増殖しないと考えられること、および温かく食べる被加熱物の温度として適することから、65℃を保持することが好ましい。
これにより、加熱室12は上下のヒータ13、13に加えて、コンベクションヒータ25およびファン26によって熱風を強制的に対流させて食品11を加熱することができるようになっている。また、ファン26は、加熱室12に供給された蒸気を拡散するのにも用いることができる。
このように、蒸発皿加熱ヒータを省略して、高周波により蒸発皿17内の水を加熱・蒸発させることにより、構成を簡素化してコスト低減を図ることができる。
制御部19では、比較判断部29が第1のサーミスタ20の検知による加熱室内温度あるいは食品温度に基づいて、室温制御部30および蒸気制御部31を制御する。すなわち、室温制御部30は比較判断部29からの指令により、上下のヒータ13、13、コンベンションヒータ25およびファン26等を適宜稼動させて加熱室12内の温度を調整することにより加熱室内温度を食品11の保温に適した所定の保温温度に維持する。同時に、蒸気制御部31は比較判断部29からの指令により、貯溜部加熱部18を制御して蒸気の量を調整する。
ここで、所定の保温温度としては、例えば65℃以上とすることができる。これは、食品中の微生物は、一般に40℃前後(20〜50℃)で増殖するため室温での放置は適切ではなく、65℃以上では微生物の増殖しないと考えられること、および温かく食べる食品の温度として適することから、65℃を保温温度とするのが適当である。
なお、長時間保温の場合、タンク15内の水が減るのを遅らせるために保温開始から所定時間経過後に貯溜部加熱部18の出力を絞ったり、あるいは断続させることにより保温状態を維持しながら水を節約するモードを採用してもよい。
スタート(ステップSS)したら、食品11を加熱室12内の調理皿24に収容する(ステップS1)。扉を閉じて操作パネルの保温ボタンを押す(ステップS2)と、上ヒータ13およびコンベクションヒータ25がオン(ステップS3)となって加熱室12内を加熱すると共に、吸水ポンプ16および貯溜部加熱部18がオンとなる(ステップS4)。
一方、ステップS4で、吸水ポンプ16および貯溜部加熱部18がオンとされた後は、吸水ポンプ16および貯溜部加熱部18を所定時間T1(例えば、1.5秒)稼動し、所定時間T2(例えば80秒)停止する制御を繰り返す(ステップS8)。
図7に示すように、スタート(ステップSS)したら、食品11を加熱室12内の調理皿24に収容する(ステップS13)。扉を閉じて操作パネルの保温ボタンを押す(ステップS14)。加熱室12内の温度を第1のサーミスタ20で検知して制御部19にフィードバックすると、比較判断部29が室内過熱手段である上ヒータ13のスイッチをオン(ステップS15)にするとともに、庫内温度が所望の保温温度となるように加熱室12内の温度に基づいて上ヒータ13の出力を適宜絞って加熱室12内を加熱し、かつ、吸水ポンプ16および貯溜部加熱部18がオンとなる(ステップS16)。
上ヒータ13の稼動(ステップS7)および吸水ポンプ16および貯溜部加熱部18の間欠的な稼動(ステップS8)を継続し、保温状態を終了する場合には(ステップS19)、電源をオフにして(ステップS20)、終了する(ステップSE)。一方、保温状態をさらに継続する場合には、加熱室12内の温度が所定の保温温度か否かを判断し(ステップS21)、保温温度である場合には、その状態を維持する。なお、保温温度としては、前述した図5(A)の場合と同様に、65℃以上で、かつ75℃以下とすることが望ましい。
従って、庫内温度に応じて図5(A)と図5(B)とを制御部が判断して制御を行なうことで適切な保温制御が行なえる。
これにより、食品の近傍の温度を上ヒータ13とコンベクションヒータ25を用いて上昇させ、マイクロ波で食品の内部の温度を50℃以上に上昇させて、食品の菌の増殖を抑制する。
これにより、食品の保温状態を重視するために、食品の近傍の温度を約65℃で一定に保ちながら、食品の乾燥を防止する。
このようにすることにより、例えば600ccのタンク15を用いると、保温時間として3時間まで対応可能であり、電気代を保温開始から30分までの約50%まで節減することができる。
マイクロ波のみによって食品を保温する場合には、食品の量によって食品温度が大きく変動するので、あまり好ましくない。食品の状態も、量および時間によっては乾燥状態となるためあまり好ましくない。また、ラップは必須であり、ラップなしでは食品自体が乾燥するので好ましくない。
なお、食品温度を65℃以上に昇温するのには時間がかかり、65℃以上を維持するためにスチームを供給すると、加湿過多となるおそれがある。
しかしながら、食品の状態は、スチームにより乾燥を防止できるので、良好である。ラップは使用するのが好ましいが、ラップなしでも乾燥するおそれはない。但し、保温時間やスチームの量によっては乾燥するおそれもある。
また、マイクロ波により短時間で食品温度を50℃以上に維持でき、衛生上有利である。
なお、ヒータにより短時間で庫内温度を65℃〜75℃に維持でき、食品衛生上、有利である。
なお、マイクロ波、ヒータにより最も短時間で食品温度を50℃以上/庫内温度を65℃〜75℃に維持でき、衛生上有利である。
一般的には菌の発育至適温度帯は約20〜50℃であり、増殖が速い菌であれば約10分で食中毒を起こせる細胞数に達してしまう。
例えば図10のような菌がある。従って一般的には調理後食品を放置する場合には、10℃以下の環境(冷蔵、冷凍)又は65℃以上の環境(温蔵庫)にて菌の増殖を抑制し対応をしている。
しかし、暖かい食品を10℃以下の環境で放置すると冷めてしまい、食べる際に再度過熱をしなければならない。また、65℃以上の環境で放置すると食品から水分が奪われてしまい美味しくなくなってしまう。
そこで、食品を適温で保温し、かつ菌の増殖を抑制するために、食品を保温する環境を短時間(約20分以内)に発育至適温度帯以上(一般的に65℃)にし、さらにスチームを適量供給しながら、所定温度を維持する構成を有している。
また、食品の乾燥を防ぎながら食品温度を50℃以上に短時間で到達させ、かつ、一定時間維持できるため、食品衛生上、有利である。
11 食品(被加熱物)
12 加熱室
13 ヒータ(室内加熱手段)
17 蒸発皿(蒸気供給手段)
18 貯溜部加熱部(蒸気供給手段)
19 制御部
20 第1のサーミスタ(加熱室温度検知手段、温度センサ)
25 コンベクションヒータ(室内加熱手段)
26 ファン(室内加熱手段)
27 赤外線センサ(温度センサ)
33 ブザー(報知手段)
Claims (3)
- 被加熱物を収容する加熱室にスチームを供給可能な加熱調理器であって、
前記加熱室内を加熱する室内加熱手段と、前記加熱室内にスチームを供給する蒸気供給手段と、前記加熱室内の加熱室内温度を検知する加熱室温度検知手段と、前記室内加熱手段および前記蒸気供給手段を制御する制御部とを備え、
前記制御部が、前記加熱室温度検知手段の検知温度に基づいて前記室内加熱手段および前記蒸気供給手段を制御し、保温開始から所定時間まではマグネトロン、室内加熱手段を用いて加熱室内温度上昇させ、その後所定時間までは被加熱物近傍温度を一定に保ちながら被加熱物の乾燥を抑えるためにスチームを適量供給するとともに、その後は被加熱物近傍温度を一定に保ちながらスチーム量を必要最低限供給することを特徴とする加熱調理器。 - 加熱室内温度または被加熱物温度を温度センサで計測しながら前記室内加熱手段/前記蒸気供給手段を制御し、前記被加熱物を保温することを特徴とした請求項1に記載の加熱調理器。
- 所定時間以降は、報知手段により報知することを特徴とした請求項1に記載の加熱調理器。
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