JPH1051580A - ファクシミリ装置 - Google Patents

ファクシミリ装置

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JPH1051580A
JPH1051580A JP8208135A JP20813596A JPH1051580A JP H1051580 A JPH1051580 A JP H1051580A JP 8208135 A JP8208135 A JP 8208135A JP 20813596 A JP20813596 A JP 20813596A JP H1051580 A JPH1051580 A JP H1051580A
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博幸 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿を所定の搬送路に沿って搬送しながら読
み取りを行う原稿読取装置において、本等の厚い原稿の
読取を可能とする。 【解決手段】 原稿搬送路を構成する部品のうち、原稿
台11、下側原稿ガイド12、給紙ローラ13、送りロ
ーラ14、排出ローラ15、読取ガラス16を装置本体
1に取り付け、上側原稿ガイド20、分離片21、押え
ローラ22、23を、装置本体1に対して開閉可能な開
閉部2に取り付けておき、本等の原稿を読み取る際には
開閉部2を大きく開いて、上側原稿ガイド20等を上向
きにして下側原稿ガイド20の上流に位置させることを
可能とし、これらの上向きの原稿ガイド12、20に原
稿を手で押し当て、移動させて読取を行う構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリなど
のように原稿を読み取る機能を備えた装置(本明細書で
は原稿読取装置と総称する)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ファクシミリなどの原稿読取装置
は、複数枚の原稿をセットする原稿台と、その原稿台上
の原稿を1枚ずつ分離して給紙する給紙装置と、給紙さ
れた原稿を所定の速度で搬送する送りローラと、その送
りローラで搬送されている原稿を読み取る読取手段と、
読取済の原稿を排出する排出ローラと、これらの各ロー
ラで搬送される原稿の上下面をガイドするように配置さ
れ、原稿搬送路を形成する上下の原稿ガイド等を備えて
おり、原稿を1枚ずつ所定の原稿搬送路を走行させ、原
稿読取を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる構成で
は、原稿搬送路に通すことができない原稿、例えば本の
ように厚い原稿の読取を行うことができないという問題
点があった。
【0004】この問題を解決するため、読取手段をユニ
ット化して本体から取り外し可能としておき、本等の読
取を行う場合には、その読取ユニットを本体から取り外
し、手で持って本等の原稿上を移動走査させて読取を行
う方式のものが開発されている。しかし、このような方
式では、本体から取り外し可能な読取ユニットを設ける
必要があるため、装置が複雑化し、また操作性も悪いと
いう問題があった。
【0005】本発明は、上述の問題点に鑑みて為された
もので、原稿を原稿搬送路に走行させて読取を行う方式
の原稿読取装置において、簡単な構成で且つ容易に本等
の厚い原稿の読取を行うことの可能な原稿読取装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、給紙ローラ、送りローラ、排出ローラ及び
上下に配置された原稿ガイドによって構成される原稿搬
送路を、上下に分割可能とし、上側の部分を、給紙ロー
ラよりも上流位置を支点として約120°以上回動可能
な開閉部に保持させ、その開閉部を開いた時には原稿搬
送路の下側の部分の上流に上側の部分を上向きとして位
置させることができる構成としたものである。本発明は
この構成により、開閉部を閉じた時には、通常通り原稿
を搬送して読取を行うことができ、また、開閉部を開い
た時には、読取部分の上面が大きく開放されるので、そ
の上に本等の原稿を手で押し付けながら搬送させて読取
を行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の原稿読取装置は、装置本
体と、その装置本体の上部に、装置本体に対して開閉可
能に設けられた開閉部を備え、その装置本体に、原稿を
セットする原稿台と、その原稿台から繰り出される原稿
の下面を支持して案内するように配置され、原稿搬送経
路を形成する下側原稿ガイドと、その下側原稿ガイドか
ら外周面の一部を上方に突出させるように且つ原稿搬送
方向の上流側から順に配置された給紙ローラ、送りロー
ラ及び排出ローラと、前記送りローラと排出ローラの間
で原稿下面を読み取るように配置された読取手段を設
け、前記開閉部には、それを前記装置本体に対して閉位
置とした時に、前記下側原稿ガイドの上方に位置してそ
の下側原稿ガイドと共に原稿搬送経路を形成する上側原
稿ガイドと、前記給紙ローラに押し付けられる分離片
と、前記送りローラ及び排出ローラにそれぞれ押し付け
られる押えローラを設けておき、更に、前記上側原稿ガ
イドを前記下側原稿ガイドの上流に上向きに位置させる
ことができるよう、前記開閉部を前記給紙ローラよりも
上流に位置する支点を中心として閉位置から約120°
以上開くことができる構成としたものである。
【0008】本発明は上述構成により、開閉部を閉じた
状態では、装置内に通常の原稿搬送路が形成されるの
で、その原稿搬送路に原稿を送って通常の原稿読取を行
うことができ、開閉部を開くと、下側原稿ガイド及び上
側原稿ガイドが共に上向きになって大きく開かれた状態
となるので、その上に本等の原稿を手で押し当てること
ができ、その状態で送りローラ、排出ローラを駆動して
本等の原稿を読取点を通って搬送し、本等の厚い原稿の
読取を行うことができる。なお、本明細書において開閉
部を開いて上側原稿ガイドを上向きとする場合における
用語「上向き」とは、垂直に上方を向いた場合のみを意
味するのではなく、水平よりも少し上を向いた状態を意
味するものである。一般に原稿搬送路は水平に対してほ
ぼ30°程度傾斜しているので、開閉部を約120°以
上開けば、上側原稿ガイドを上向きとすることができ、
本発明では、前記開閉部を前記給紙ローラよりも上流に
位置する支点を中心として閉位置から約120°以上開
くことができる構成としている。
【0009】ここで、前記開閉部には、その開閉部を開
いた状態において上側原稿ガイドから上方に突出してい
る分離片の両側に、一対の分離片保護部材を、その一部
が前記上側原稿ガイドから上方に、前記分離の突出した
大きさを越えて突出するように設けることが好ましい。
前記したように、開閉部を開いて本等の原稿を読み取る
時にはその原稿を上向きになっている上側原稿ガイド及
び下側原稿ガイドに押し付けるが、その際上側原稿ガイ
ドからは分離片の一部が突出しているため、分離片保護
部材を設けていないとその原稿が分離片に接触すること
があり、しかもその原稿は手で取り扱われるため左右方
向に動くことが多く、その場合、その原稿が分離片を左
右方向に押すこととなり、分離片がめくれて外れるとい
うトラブルが生じる恐れがある。そこで、分離片の両側
に分離片保護部材を設けておくと、分離片が原稿によっ
て左右方向に動かされることを防止でき、分離片がめく
れて外れるというトラブルを防止できる。
【0010】また、上記した下側原稿ガイドを、送りロ
ーラを配置した部分を頂点とする山型形状とすることが
好ましい。一般に、本は水平に開くと、その綴じ部分の
内側(以下のど部という)が浮き上がる傾向があり、従
って、下側原稿ガイドを単に平面状とし、その一部に送
りローラを配置した構成とすると、本ののど部が送りロ
ーラを通過する際に、のど部の浮き上がった部分が送り
ローラに接触せず、送りローラによる送りが不安定とな
り、読取画像が悪くなるが、上述の構成とすると、本の
のど部が送りローラを通過する際に、のど部の開きが小
さくなり、従って浮き上がった領域が小さくなって送り
ローラに接触しやすくなり、送りが安定する。これによ
り、良好な読取を行うことができる。
【0011】また、上記したように、下側原稿ガイド
を、送りローラを配置した部分を頂点とする山型形状と
した場合において、原稿が読取点近傍に到達したことを
検知するB点センサのアクチュエータを、回動支点が前
記送りローラの上流側に位置し、原稿に接触する部分が
前記送りローラの下流側に延びる構成とすることが好ま
しい。このように構成すると、本ののど部がアクチュエ
ータの上を通過する際には、その本ののど部の開きが小
さくなっているので、アクチュエータが誤動作して原稿
無しとの誤検知を生じることが防止される。
【0012】また、上記した原稿読取装置において、原
稿台上にセットした原稿で回動させられるアクチュエー
タを備え、原稿台上の原稿の有無を検出するA点センサ
を、開閉部に設けることが好ましい。このようにA点セ
ンサを開閉部に設けておくと、開閉部を開いて本等の原
稿の読取を行う際、その原稿を押し当てる面にはA点セ
ンサのアクチュエータが突出しておらず、このため、本
などを不用意にA点センサのアクチュエータにぶつけて
破損させるということがない。
【0013】
【実施例】以下、図面に示す本発明の好適な実施例を説
明する。図1は本発明をファクシミリに適用した実施例
による原稿読取装置を、その開閉部を開いた状態で示す
概略斜視図、図2はその原稿読取装置を、開閉部を閉
じ、補助原稿台を開いた状態で示す概略斜視図、図3は
その原稿読取装置を、本を読み取る状態で示す概略斜視
図である。1は装置本体、2はその装置本体1の上部
に、装置本体に対して開閉可能に設けられた開閉部であ
り、その上面に操作パネル3を備えている。4は装置本
体1に対して開閉可能に設けられた補助原稿台であり、
図1〜図3では開いた状態で示している。
【0014】図4はこの原稿読取装置の内部構成を示す
概略側面図であり、6は受信情報を記録紙に記録して排
出する受信記録部、7は原稿を読み取って送信する読取
送信部である。図5はその読取送信部7を拡大して示す
概略断面図であり、10は複数枚の積み重ねた原稿、1
1は原稿10をセットする原稿台、12は、その原稿台
11から繰り出される原稿の下面を支持して案内するよ
うに配置され、原稿搬送路を形成する下側原稿ガイド、
13は、その下側原稿ガイド11から外周面の一部を上
方に突出させるように配置された給紙ローラ、14は、
その給紙ローラ13の下流において下側原稿ガイド11
から外周面の一部を上方に突出させるように配置された
送りローラ、15は、その送りローラ14の下流におい
て下側原稿ガイド11から外周面の一部を上方に突出さ
せるように配置された排出ローラ、16は、送りローラ
14と排出ローラ15の間に設けられた読取ガラス、1
7はその読取ガラス16上を通過する原稿の下面を読取
点18において読み取る読取手段であり、本実施例で
は、複数のミラー17aと、結像レンズ17bと、光電
変換素子列17c等を備えた縮小光学系を利用した読取
ユニットが用いられている。20は、下側原稿ガイド1
2の上方に位置してその下側原稿ガイド12と共に原稿
搬送路を形成する上側原稿ガイド、21は、その上側原
稿ガイドから下方に突出し且つ給紙ローラ13に押し付
けられるように設けられた分離片、22、23はそれぞ
れ、上側原稿ガイド20から外周面の一部を下方に突出
させるように且つ送りローラ14及び排出ローラ15に
それぞれ押し付けられるように設けられた押えローラ、
24は読取ガラス16の上方に配置された原稿押えであ
る。この構成により、原稿台11上に原稿10をセット
しておくと、その原稿を給紙ローラ13と分離片21が
1枚ずつ分離して給紙し、送りローラ14と押えローラ
22がその原稿を更に搬送し、読取手段17が読取ガラ
ス16上を通過する原稿を読み取り、排出ローラ15と
押えローラ23が読取済の原稿を排出するという動作を
行うことができる。
【0015】ここで、原稿搬送路の下側に位置する部
材、すなわち、原稿台11、下側原稿ガイド12、給紙
ローラ13、送りローラ14、排出ローラ15、読取ガ
ラス16、読取手段17は装置本体1(図1参照)に取
り付けられており、一方、原稿搬送路の上側に位置する
部材、すなわち、上側原稿ガイド20、分離片21、押
えローラ22、23、原稿押え24は、開閉部2に取り
付けられている。更に、その開閉部2は装置本体1に対
して給紙ローラ13よりも少し上流に位置する点Oを支
点として大きく、約160°程度開くことができる構成
となっている。かくして、この開閉部2を、図5に示す
閉めた状態から約160°開くと、図1、図3及び図6
に示すように、下側原稿ガイド12の上方及び原稿台1
1の一部の上方が大きく開放され、且つその上流に上側
原稿ガイド20が上向きとなって位置することとなり、
上側原稿ガイド20から下側原稿ガイド12に続く原稿
搬送路が形成されることとなる。この原稿搬送路は、細
かく見ると凹凸があるが、全体的には、図6に一点鎖線
25で示すように大きく湾曲した形状となり、この一点
鎖線25で示す経路に沿って本等の厚い原稿を走行させ
ることにより、原稿読取を行うことができる。例えば、
図3に示すように、上向きに開いている下側原稿ガイド
12と上側原稿ガイド20の上に本27を手で押し当
て、その本27を送りローラ14の回転によって搬送し
ながら読取を行うことができる。なお、開閉部2を開閉
させる角度は、図示実施例に示すような約160°に限
らず、適宜増減可能である。ただし、本等の原稿を下側
原稿ガイド12と上側原稿ガイド20に押し当てて読み
取る作業を容易に行うには、上側原稿ガイド20が少な
くとも垂直より少し上向きとなっていることが必要であ
り、更に、上側原稿ガイド20と下側原稿ガイド12が
形成する原稿の経路25ができるだけ平坦であることが
一層望ましく、これらの作業性と装置の構造とを勘案し
て、開閉部2の開閉角度を定めればよい。
【0016】次に、上記実施例の細部を更に説明する。
図5、図6から良く分かるように、下側原稿ガイド12
は、送りローラ14を配置した部分を頂点とする山型形
状に作られており、送りローラ14の近傍に読取ガラス
16が配置されている。そして、給紙ローラ13は、送
りローラ14と排出ローラ15の上側の接線(読取ガラ
ス16の上面にほぼ接する線)の延長線よりも若干低い
位置に配置されている。このように給紙ローラ13位置
を低く設定しておくと、本等の原稿を送りローラ14と
排出ローラ15に押し付け、送りローラ14及び排出ロ
ーラ15の駆動によって移動させて読み取りを行う際
に、給紙ローラ13があまり邪魔にならないという利点
が得られる。また、下側原稿ガイド12を山型形状と
し、その頂点部分に送りローラ14を配置する構成とす
ると、図7に示すように、本27の読み取りを行う際
に、本27ののど部27aが送りローラ14上を通過す
る際に、その本27ののど部27aの開きが小さくな
り、確実に送りローラ14に接触し、安定して送られる
という利点が得られる。もし、図12に示すように、送
りローラ14を平坦な下側原稿ガイド12′に設けてい
た場合には、本27ののど部27aは大きく開かれて、
下側原稿ガイド12′から大きく浮き上がる傾向があ
り、このため、こののど部27aが送りローラ14を通
過する際に、そののど部27aが送りローラ14に接触
せず、送りローラ14による本27の送りが不安定とな
る恐れがある。従って、本実施例ではこの問題を回避し
ている。
【0017】図8において、下側原稿ガイド12の、送
りローラ14を配置した頂点部分には、原稿が読取点近
傍に到達したことを検知するB点センサ30が配置され
ている。このB点センサ30は、回動支点31を中心と
して揺動するアクチュエータ32と、そのアクチュエー
タ32の動きを検知する検出器33とを備えている。こ
のアクチュエータ32は、回動支点31が送りローラ1
4の上流側に位置し、原稿に接触する部分32aが送り
ローラ14の下流側に延び、更に、その先端に下方に延
びる円弧状部32bとストッパ部32cを有し、支点3
1の反対側には検出器33で検出されるための検出部3
2dを有する構成である。この構成により、下側原稿ガ
イド12上に原稿の無い状態では、図8(b)に示すよ
うに、アクチュエータ32の原稿に接触する部分32a
が下側原稿ガイド12の上方に突出しており、原稿が到
達すると、その原稿で押下げられ、検出器33を作動さ
せることができる。
【0018】ここで、このアクチュエータ32を下側原
稿ガイド12の山型の頂点部分に配置したのは、本27
を読み取る際の誤動作を回避するためである。すなわ
ち、図12に示すように、下側原稿ガイド12の平坦な
部分にB点センサ30′のアクチュエータ32′を配置
する構成とすると、その上を本27の大きく浮き上がっ
たのど部27aが通過する際、アクチュエータ32′が
起き上がって原稿なしと判断してしまい、そのための画
像の一部が欠落するという弊害が生じる恐れがある。こ
れを防ぐにはアクチュエータ32′の原稿に接触する部
分の長さを長くする必要があるが、この部分は原稿の無
い時には下側原稿ガイドの上方に長く突出することとな
るので好ましくない。これに対し、本実施例では、下側
原稿ガイド12の山型の頂点部分にアクチュエータ32
を配置したことにより、図8(a)に示すように、その
位置を通過する本27ののど部27aは開きが小さくな
っており、このためアクチュエータ32の原稿に接触す
る部分32aをあまり長くしなくても、アクチュエータ
32は本27で押された状態を保ち、起き上がることは
なく、原稿無しというような誤判断を生じることがな
い。なお、アクチュエータ32の先端に形成している円
弧状部32bは、そのアクチュエータ32が図8(b)
に示すように下側原稿ガイド12の上方に突出している
時に、原稿に接触する部分32aのみであると、細い先
端が露出した状態となってオペレータが不用意に触った
時に怪我する等の危険があるので、これを避けるために
設けたものである。また、ストッパ部32cはアクチュ
エータ32が下側原稿ガイド12から上方に突出する量
を規制するためのものである。
【0019】図1から良く分かるように、送りローラ1
4は中央と両側に、合計3個設けられている。このた
め、この送りローラ14に本27(図3参照)を押し付
けて搬送する際、本27が幅方向の3箇所で送られるこ
ととなり、本27の送りローラ14に対する押し付けが
不安定であっても本27を安定して真っ直ぐに送ること
ができる。なお、図5に示すように、送りローラ14と
押えローラ22で原稿をはさんで搬送する場合には、送
りローラ14は中央に1個あれば原稿を安定して搬送す
ることができ、従って、図1から良く分かるように押え
ローラ22は、中央の送りローラ14に対応して1個の
み設けている。
【0020】図5において、給紙ローラ13の上方に
は、原稿台11上の原稿の有無を検出するA点センサ3
5が設けられている。このA点センサ35は、回動支点
36を中心に回動可能なアクチュエータ37とそのアク
チュエータ37の回動を検出する検出器38を有してい
る。そのアクチュエータ37は通常は自重により、原稿
台11上の原稿のセット位置内に延びており、原稿台1
1上の所定位置に原稿10を挿入した際にはその原稿1
0の先端で上方に回動させられ、検出器38を作動させ
るように取り付けられている。このように、A点センサ
35を開閉部2に取り付けておくと、この開閉部2を、
図1、図6に示すように大きく開いた時には、アクチュ
エータ37は自重で上側原稿ガイド20よりも低い位置
に引っ込むこととなり、本等の原稿の読取を行う際、そ
のアクチュエータ37に本などを不用意にぶつけて破損
させるということが防止される。なお、従来のようにA
点センサを原稿台11に設けておくと、開閉部2を開い
た状態では、そのA点センサのアクチュエータが開放さ
れた原稿台11上に突出した状態になるため、本等の原
稿の読取を行う際、そのアクチュエータに本などを不用
意にぶつけて破損させるということが生じ、好ましくな
い。
【0021】図1において、開閉部2に設けられている
分離片21の両側には、一対の分離片保護部材40が設
けられている。この分離片保護部材40は、図9〜図1
1に示すように、一端の両側に支軸ピン40aを備えて
おり、その支軸ピン40aを利用して上側原稿ガイド2
0に対して回動可能に取り付けられている。更に、この
分離片保護部材40は、図10、図11に示すように、
その一部が上側原稿ガイド20から上方に突出するよう
に、ばね等の適当な手段(図示せず)で押されており、
且つその時の突出量は、分離片21が上側原稿ガイド2
0から突出する量よりも少し大きく設定されている。か
くして、本等の原稿を読み取るに際し、その原稿を図1
1に矢印Fで示すように斜め方向から押し付けたとして
も、分離片保護部材40がその力を受けることとなり、
分離片21に左右方向の力が加わることがなく、分離片
21がめくれて外れるということが防止される。なお、
開閉部2を閉じた状態とした時には、図5に示すように
分離片保護部材40が給紙ローラ13に接触することと
なるが、この分離片保護部材40は回動可能であるの
で、給紙ローラ13に軽く押し付けられるのみであって
給紙ローラ13と分離片21による給紙動作に干渉する
ことはなく、逆に、原稿を給紙ローラ13に押し付けて
給紙ローラ13による給紙を確実とする効果を有してい
る。
【0022】以上の構成になる原稿読取装置では、通常
は開閉部2が閉じられており、通常の読取動作が行われ
る。すなわち、図5において、原稿台11上に原稿10
をセットしておくと、その原稿10を給紙ローラ13と
分離片21が1枚ずつ分離して給紙し、送りローラ14
と押えローラ22がその原稿を更に搬送し、読取手段1
7が読取ガラス16上を通過する原稿を読み取り、排出
ローラ15と押えローラ23が読取済の原稿を排出する
という動作が行われる。
【0023】次に、装置内の原稿搬送路に通すことので
きない原稿、例えば本を読み取る場合には、開閉部2を
図1、図6に示すように大きく開く。これにより、下側
原稿ガイド12及び上側原稿ガイド20が共に大きく且
つ上向きに開かれた状態となる。この状態で、図3に示
すように、下側原稿ガイド12及び上側原稿ガイド20
の上に読み取るべき本27を手で押し当て、送りローラ
14、排出ローラ15を回転駆動させ、本27を搬送す
る。かくして、本27が読取ガラス16上を通過し、読
取手段17による読取が行われる。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、装置本体に、原稿台、下側原稿ガイド、給紙ロー
ラ、送りローラ、排出ローラ、読取手段等を取り付け、
その装置本体に対して開閉可能な開閉部に、上側原稿ガ
イド、分離片、押えローラを保持させ、更に、前記開閉
部を前記給紙ローラよりも上流に位置する支点を中心と
して大きく開き、前記上側原稿ガイドを前記下側原稿ガ
イドの上流に上向きに配列することができる構成とした
ことにより、開閉部を閉じた時には、通常の原稿搬送路
を形成し、その原稿搬送路に原稿を送って通常の原稿読
取を行うことができ、開閉部を大きく開いた時には、下
側原稿ガイド及び上側原稿ガイドを共に上向きの状態と
し、その上に本等の原稿を手で押し当て、その原稿を送
りローラ、排出ローラによって搬送することで本等の原
稿の読取を行うことができ、簡単な操作によって、本等
の厚い原稿の読み取りを行うことができるという効果を
有している。また、本等の厚い原稿の読み取りのため
に、読取手段を装置本体から取り外すという必要がない
ので、その分装置の構造が簡単となり、コストダウンを
図ることができるという効果も有している。
【0025】ここで、前記開閉部に、その開閉部を開い
た状態において上側原稿ガイドから上方に突出している
分離片の両側に、一対の分離片保護部材を、その一部が
前記上側原稿ガイドから上方に、前記分離片の突出した
大きさを越えて突出するように設けた構成とすると、上
側原稿ガイドに本等の原稿を押し付ける際に、その原稿
が左右方向に動いたとしても、その原稿は分離片保護部
材に接触するのみで、分離片がその原稿で左右に動かさ
れることはほとんどなく、このため、分離片がめくれて
外れるということを防止できる効果が得られる。
【0026】また、上記した下側原稿ガイドを、送りロ
ーラを配置した部分を頂点とする山型形状としておく
と、本の読み取りに際し、本ののど部が送りローラを通
過する際に、その本ののど部の開きが小さくなってお
り、このため、送りローラに接触しやすくなり、送りが
安定して良好な読取を行うことができるという効果が得
られる。
【0027】更に、下側原稿ガイドを、送りローラを配
置した部分を頂点とする山型形状とした場合において、
原稿が読取点近傍に到達したことを検知するB点センサ
のアクチュエータを、回動支点が前記送りローラの上流
側に位置し、原稿に接触する部分が前記送りローラの下
流側に延びる構成としておくと、本ののど部がアクチュ
エータの上を通過する際には、そののど部の開きが最小
となっているので、比較的短いアクチュエータを使用し
ながらそのアクチュエータが誤動作して原稿無しとの誤
検知を生じることがないという効果が得られる。
【0028】また、上記した原稿読取装置において、原
稿台上にセットした原稿で回動させられるアクチュエー
タを備えたA点センサを、開閉部に設けておくと、開閉
部を開いて本等の原稿の読取を行う際、その原稿を押し
当てる面からはA点センサのアクチュエータが突出して
おらず、このため、本などを不用意にA点センサのアク
チュエータにぶつけて破損させるというトラブルを回避
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の原稿読取装置を、開閉部を開
いた状態で示す概略斜視図
【図2】図1に示す原稿読取装置を、開閉部を閉じ、補
助原稿台を開いた状態で示す概略斜視図
【図3】図1に示す原稿読取装置を、本を読み取る状態
で示す概略斜視図
【図4】図2に示す原稿読取装置の内部構成を示す概略
側面図
【図5】図4に示す原稿読取装置の読取送信部を示す概
略断面図
【図6】開閉部を開いた状態の読取送信部の概略断面図
【図7】図6に示す読取送信部における送りローラ及び
その近傍を、送りローラ上を本ののど部が通過する状態
で示す概略断面図
【図8】(a)はB点センサ及びその近傍を、本が通過
中の状態で示す概略断面図 (b)はB点センサ及びその近傍を、原稿の無い状態で
示す概略断面図
【図9】分離片保護部材の概略斜視図
【図10】図1のA−A矢視概略断面図
【図11】図1のB−B矢視概略断面図
【図12】下側原稿ガイドを平坦面とした場合における
図7と同様な概略断面図
【符号の説明】
1 装置本体 2 開閉部 3 操作パネル 4 補助原稿台 6 受信記録部 7 読取送信部 11 原稿台 12 下側原稿ガイド 13 給紙ローラ 14 送りローラ 15 排出ローラ 16 読取ガラス 17 読取手段 20 上側原稿ガイド 21 分離片 22 押えローラ 23 押えローラ 27 本 27a のど部 30 B点センサ 31 回動支点 32 アクチュエータ 33 検出器 35 A点センサ 36 回動支点 37 アクチュエータ 38 検出器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体と、その装置本体の上部に、装
    置本体に対して開閉可能に設けられた開閉部を備え、前
    記装置本体は、原稿をセットする原稿台と、その原稿台
    から繰り出される原稿の下面を支持して案内するように
    配置され、原稿搬送路を形成する下側原稿ガイドと、そ
    の下側原稿ガイドから外周面の一部を上方に突出させる
    ように且つ原稿搬送方向の上流側から順に配置された給
    紙ローラ、送りローラ及び排出ローラと、前記送りロー
    ラと排出ローラの間で原稿下面を読み取るように配置さ
    れた読取手段を有しており、前記開閉部は、それを前記
    装置本体に対して閉位置とした時に、前記下側原稿ガイ
    ドの上方に位置してその下側原稿ガイドと共に原稿搬送
    路を形成する上側原稿ガイドと、前記給紙ローラに押し
    付けられるように設けられた分離片と、前記送りローラ
    及び排出ローラにそれぞれ押し付けられるように設けら
    れた押えローラを有しており、更に、前記開閉部が、前
    記上側原稿ガイドを前記下側原稿ガイドの上流に上向き
    に位置させることができるように、前記給紙ローラより
    も上流に位置する支点を中心として閉位置より約120
    °以上開くことの可能な構成としたことを特徴とする原
    稿読取装置。
  2. 【請求項2】 開閉部は更に、その開閉部を開いた状態
    において上側原稿ガイドから上方に突出している分離片
    の両側に、一対の分離片保護部材を、その一部が前記上
    側原稿ガイドから上方に、前記分離片の突出した大きさ
    を越えて突出するように設けていることを特徴とする請
    求項1記載の原稿読取装置。
  3. 【請求項3】 下側原稿ガイドを、送りローラを配置し
    た部分を頂点とする山型形状としたことを特徴とする請
    求項1又は2記載の原稿読取装置。
  4. 【請求項4】 下側原稿ガイドを、送りローラを配置し
    た部分を頂点とする山型形状とし、更に、原稿が読取点
    近傍に到達したことを検知するB点センサのアクチュエ
    ータを、回動支点が前記送りローラの上流側に位置し、
    原稿に接触する部分が前記送りローラの下流側に延びる
    構成としたことを特徴とする請求項1又は2記載の原稿
    読取装置。
  5. 【請求項5】 原稿台上にセットした原稿で回動させら
    れるアクチュエータを備え、原稿台上の原稿の有無を検
    出するA点センサを、開閉部に設けたことを特徴とする
    請求項1から4のいずれか1項に記載の原稿読取装置。
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