JPH10512557A - クラブラン酸抽出法 - Google Patents

クラブラン酸抽出法

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JPH10512557A JP8522057A JP52205796A JPH10512557A JP H10512557 A JPH10512557 A JP H10512557A JP 8522057 A JP8522057 A JP 8522057A JP 52205796 A JP52205796 A JP 52205796A JP H10512557 A JPH10512557 A JP H10512557A
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Abstract

(57)【要約】 高い乱れおよび剪断応力の下、相が迅速に混合される混合領域を用いて、ベータ−ラクタム抗生物質またはクラブラン酸が有機溶媒相から水性媒質相中に抽出される逆抽出法。

Description

【発明の詳細な説明】 クラブラン酸抽出法 本発明は、液−液抽出法に関する。特に、本発明は、溶解された溶質を含有す る第1液相を、該溶質についての溶媒でもあるが第1液相と不混和性である第2 液相と接触させ、該溶質を第2液相中に抽出する方法に関する。 いくつかの公知の抽出法では、有機溶媒中の弱い溶液中の有機溶質を、水性媒 質と接触させて、該溶質を該水性媒質中に抽出し、これにより、水性媒質におい て比較的濃い水溶液を形成する。この方法は、「逆抽出法」または「ストリッピ ング」と称される。いくつかの場合、溶質は、有機溶媒中の溶液中にある間に化 学的処理に付されて、とりわけ水性媒質中の溶質の溶解度を増強する。例えば、 有機溶媒中にある間に塩形成に付されて、塩としての溶質の水溶解度を増強する 。 いくつかの方法では、水性媒質は、水性媒質流を、有機溶媒に溶解させた溶質 流と接触させ、これにより、溶媒から溶質の実質的部分を抽出し、次いで、抽出 された溶質を含有するこの水性媒質を循環させ、有機溶媒に溶解させた新しく投 入した溶質と接触させるという循環ループ中にある。 この循環方法の1つの形態では、水性媒質は、水性媒質中の溶質の濃度が最適 濃度まで増加するように数回循環させられる。いくつかの場合、水性媒質がかか る循環ループ中にある場合、有機溶媒は、それ自体、例えば、化学反応または発 酵の生産物などの溶質の水性原料から溶質の有機溶媒中への予備的な抽出により 生じて、さらなる溶質を採集し、より濃縮させるような循環ループ中にある。 かかる抽出方法に関連する一般的な問題は、特に水性媒質が循環ループ中にあ る場合、制限された程度の接触のみが有機溶媒中の溶質および水性媒質の間で行 われる場合、混合領域において水性媒質:第1有機溶媒の比較的大きな容積比が 必要であるということである。この結果、プラントが比較的大規模になり得る。 さらにまた、いくつかの溶質は、特にこれらが湿っている場合、水性媒質およ び一般的に用いられる有機溶媒の両方において比較的不安定であり、制限された 程度の混合のみが有機溶媒中溶液および水性媒質の間で行われる場合、特に水性 媒質が該ループ中で何回も循環させられる場合、溶質が水性媒質および溶媒中に 残留している時間は、溶質を損なうまで延長させられる。これは、しばしば溶液 中の加水分解などに対して敏感である医薬化合物の場合、特に重要である。クラ ブラン酸は、このような化合物である。 クラブラン酸((Z)−(2R,5R)−3−(2−ヒドロキシエチリデン)−7− オキソ−4−オキサ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸) は、通常その塩の形態、特にクラブラン酸カリウムの形態で、医薬製剤の成分と して商業的に用いられているβ−ラクタマーゼ阻害剤である。クラブラン酸は、 商業的には、例えば GB 1508977 に開示されているような微生物ストレプトマイ セス・クラブリゲルス(Streptomyces clavuligerus)の培養により生産されて いる。 クラブラン酸またはその塩は、種々の方法で培養培地から直接抽出してもよい が、通常、まず、かかる抽出方法を始める前に、濾過または遠心分離などの方法 により培養培地からストレプトマイセス・クラブリゲルス(S.clavuligerus) の細胞を除去する。 クラブラン酸またはその塩は、種々の方法により浄化した培養培地から抽出し てよい。酸性pH値に調整した冷たい浄化培養培地からの溶媒抽出、および陰イ オン交換樹脂の使用などの中性pHでのクラブラン酸の陰イオン性質を利用する 方法は、特に有用であることが判明した。さらなる有用な方法は、クラブラン酸 のエステルを形成し、該エステルを精製し、それから該酸またはその塩を再生す ることである。 クラブラン酸またはその塩を得るための抽出方法は、概念的には、主たる単離 方法、続くさらなる精製方法に分けられる。 適切な主たる単離方法としては、遊離クラブラン酸の溶媒抽出が挙げられる。 溶媒抽出方法では、クラブラン酸を、全ブロスであり、酸性pH値に調整された 冷たい浄化培養培地から有機溶媒中に抽出する。 遊離クラブラン酸についての1つの溶媒抽出方法では、浄化培地を急冷し、実 質的に水不混和性の有機溶媒と混合しつつ、酸の添加によりpHをpH1〜2の範 囲に低下させる。pHを低下させるのに用いた適切な酸としては、塩酸、硫酸、 硝酸、リン酸または同様の鉱酸が挙げられる。適切な有機溶媒としては、n−ブ タノール、酢酸エチル、酢酸n−ブチルおよびメチルイソブチルケトン、または 他の同様の溶媒が挙げられる。メチルイソブチルケトンは、酸性化された培養濾 液の抽出用の特に適切な溶媒である。相の分離後、クラブラン酸は、有機相中の 溶液中に見られる。 クラブラン酸は、有機溶媒中におけるよりも水中における方が、例えばクラブ ラン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩の大きな水溶性を用いること によって、有機相から新しい水性相中に逆抽出される。かくして、クラブラン酸 は、pHをほぼ中性、例えば、pH7に維持しつつ、有機溶媒から、アルカリ金属 塩基またはアルカリ土類金属塩基、例えば、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素カ リウムバッファーもしくは炭酸カルシウムの水溶液もしくは懸濁液または水中に 逆抽出される。この水性抽出物は、相の分離後、減圧下で濃縮される。冷凍乾燥 を用いて、クラブラン酸の塩の固体粗製調製物を提供してもよい。かかる固体調 製物は、−200℃で乾燥固体として貯蔵すると安定である。GB 1563103 に同 様の方法が開示されている。この方法は、例えば不純なクラブラン酸から高分子 量の不純物を除去するために有機溶媒相に適用されるさらなる精製工程によるな ど、公知の方法で変更されてもよい。 クラブラン酸のさらなる二次的精製方法は、例えば EP 0026044 に開示されて いるものであり、不純なクラブラン酸の有機溶媒中溶液をt−ブチルアミンと接 触させて、クラブラン酸のt−ブチルアミンを形成し、次いで、単離し、これに より、有機溶媒中に残存する不純物からクラブラン酸を分離し、次いで、該塩を クラブラン酸、または、アルカリ金属塩もしくはエステルなどのクラブラン酸の 誘導体に転換する。クラブラン酸についての他の公知の二次的な精製方法は、ク ラブラン酸との塩および/または他の誘導体を形成するためのジエチルアミン、 トリー(低級アルキル)アミン、ジメチルアニリンおよびN,N'−ジイソプロピル エチレンジアミンなどの他の有機アミンの使用を含む。これらの精製方法は、そ れらが、最終生成物中に痕跡量のアミンを導入するか、または、アミンとのクラ ブラン酸の塩の痕跡量を残したままであるという固有の欠点を有する。 クラブラン酸は、特に水に敏感であるので、かかる逆抽出は、クラブラン酸を 製造する場合に問題をもたらす。慣用の逆抽出方法では、クラブラン酸の溶液濃 度は、一般的に用いられる比較的穏やかな混合および分離条件下で確立されるの で、クラブラン酸は、長時間、典型的には約1時間以上、水と接触させたままに することができ、これは、大量の加水分解を導くことがある。 本発明者らは、予想外にも、新規方法で用いられる公知のタイプの混合装置が かかる抽出方法に特に適している改良された混合条件を提供することを見いだし た。 したがって、本発明は、第1混合領域において、ペニシリンまたはセファロス ポリンなどのベータ−ラクタム抗生物質または遊離酸としてのクラブラン酸また はその不安定な誘導体もしくは塩である水溶性有機溶質を含有する実質的に水不 混和性の有機溶媒流を水性媒質流と迅速に接触させ、その結果、第1混合領域に おいて、該溶質の実質的な部分が有機溶媒から水性媒質中に移行し、次いで、分 離工程の間に有機溶媒および水性相を物理的に分離する(ただし、溶質が第1混 合領域においてin situで形成されるクラブラン酸のアミン塩である場合、該ア ミン塩は、クラブラン酸またはその不安定な誘導体およびアミンの間の反応によ り形成される)ことを特徴とする水性抽出方法を提供するものである。 本発明の好ましい形態は、全体的または部分的水不混和性有機溶媒中の溶液ま たは懸濁液を高い乱れ(turbulence)および/または剪断応力の領域である混合 領域において水性媒質と接触させ、その結果、水性相において遊離酸の形態のク ラブラン酸、その塩または他の水溶性誘導体の溶液が形成され、次いで、分離工 程の間に有機溶媒および水性相が物理的に分離され、次いで、さらなるプロセッ シング工程でクラブラン酸の塩または水溶性誘導体が水溶液から単離されること を特徴とする、全体的または部分的水不混和性有機溶媒中の溶液または懸濁液か らの、遊離酸の形態のクラブラン酸、その塩、特にアミンとの塩、または他の水 溶性誘導体である有機溶質の単離のための方法を提供するものである。 有機溶媒は、例えばメチルイソブチルケトンのような脂肪族ケトンなどの水性 媒質と実質的に不混和性である。クラブラン酸、その塩および誘導体の場合、適 切な有機溶媒としては、前記のものが挙げられ、例えば、n−ブタノール、酢酸 エチル、酢酸n−ブチル、および一般式R1CO.R2[式中、R1およびR2は、 独立して、C1-10アルキル基である]で示されるケトン、特にメチルイソブチル ケトンが挙げられる。該溶液または懸濁液は、例えば溶液が前記第1の単離方法 により得られた場合に存在するような高分子量の不純物などの不純物を含有して いるが、好ましくは、予備精製方法に付して、少なくとも多少の不純物を除去し た。適している予備精製方法としては、濾過および吸収剤炭素での処理が挙げら れる。該溶液は、少量の溶解した水または懸濁した水を含有してもよいが、好ま しくは、溶液が第1の単離方法から得られた場合、脱水方法、例えば遠心分離に 付されて、懸濁した水の液滴を除去する。 これらの溶質の塩は、ナトリウムもしくはカリウムなどの金属イオンまたはア ミンなどの有機塩基のものである。有機溶質がクラブラン酸である場合、クラブ ラン酸は、アミンとの塩の形態であるのが好ましい。一般的に、塩が有機溶媒相 中に存在する場合、塩は、通常、有機溶媒に不溶性であるので、それは、懸濁液 の形態であろう。かかる懸濁液は、固体塩の粒子、または、有機溶媒自体が溶解 もしくは懸濁した水で湿っている場合に形成する水中の該塩の溶液の小さな液滴 のエマルジョンからなる。 クラブラン酸、その塩またはその誘導体の溶液または懸濁液のための適切な溶 液濃度は、クラブラン酸含量により表された、約500〜20,000μg/ml( 0.0025M〜0.1M)、例えば、約1,000〜5,000μg/ml(すなわ ち、0.005M〜0.025M)、典型的には、約3,000±1,000μg/m l(すなわち、0.015M±0.005M)である。本発明の方法は、例えば発 酵培養収率の改良と調和して、クラブラン酸の高い溶液含量のために適している 。 本発明の方法が適しているクラブラン酸の適切な塩としては、クラブラン酸の アミンとの塩、例えば、第3級ブチルアミンとの塩が挙げられ、該アミンは、WO 93/25557 および EP 0562583A に開示されている(出典明示により本明細書の一 部とする)。 一般に適しているアミンは、一般式R−NH2[式中、Rは、水素(すなわち 、アンモニア)または有機の基である]の共有化合物である。個々のかかるアミ ンとしては、フェニルエチルアミン、t−アミルアミン、t−オクチルアミン、 1−ヒドロキシ−2−メチル−2−プロピルアミン、シクロペンチルアミン、シ クロヘプチルアミン、1−アダマンタンアミン、N−エチルピペリジン、N',N '−ジイソプロピルエチレンジアミンおよびN,N−ジメチル−シクロヘキシルア ミンが挙げられる。 他のかかるアミンの例としては、C1−C10のn−、iso−およびtert −アルキルアミン、ジシクロヘキシルアミン、アダマンチルアミン、N,N−ジ エチルシクロヘキシルアミン、N−イソプロピルシクロヘキシルアミン、N−メ チルシクロヘキシルアミン、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、ノル ボルニルアミン、ジヒドロアビエチルアミン、1−ヒドロキシ−2−メチル−2 −プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−オクチルアミン、ト リ−n−ブチルアミン、ジメチルアミン、i−プロピルアミン、ジ−n−ヘキシ ルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジエチルアミン、2−アミノエタノール、N ,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、エタノー ルアミン、n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−オクタデシルアミン、 N−エチルエタノールアミン、1−ヒドロキシエチルアミン、ジエタノールアミ ン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、1,6 −ジアミノヘキサン、トリエタノールアミン、ジイソブチルアミン、ジイソプロ ピルアミン、2−メトキシエチルアミン、ヒドロキシルアミン、アンモニア、メ チルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ペン チルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、 n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルア ミン、n−プロパ−2−イルアミン、n−ブタ−2−イルアミン、n−ペンタ− 2−イルアミン、n−ヘキサ−2−イル−アミン、n−ヘプタ−2−イルアミン 、 n−オクタ−2−イルアミン、n−ノナ−2−イルアミン、n−デカ−2−イル アミン、n−ウンデカ−2−イルアミン、n−ドデカ−2−イルアミン、n−ヘ キサ−3−イルアミン、n−ヘプタ−3−イルアミン、n−オクタ−3−イルア ミン、n−ノナ−3−イルアミン、n−デカ−3−イルアミン、n−ウンデカ− 3−イルアミン、n−ドデカ−3−イルアミン、n−オクタ−4−イルアミン、 n−ノナ−4−イルアミン、n−デカ−4−イルアミン、n−ウンデカ−4−イ ルアミン、n−ドデカ−4−イルアミン、n−ノナ−5−イルアミン、n−ウン デカ−5−イルアミン、n−ドデカ−5−イルアミン、およびn−オクタデシル アミン、1−フェニルエチルアミン、p−トルイジン、p−アミノ安息香酸、p −ブロモアニリン、4−アミノ安息香酸エチル(すなわち、ベンゾカイン)、ベ ンジルアミン、ジフェニルアミン、p−メチル−アミノベンゼンスルホンアミド 、m−ニトロアニリン、N,N'−ジベンジルエチレン−ジアミン(すなわち、ベ ンザチン)、ジフェニルメチルアミン、4−メチルベンジルアミン、4−フェニ ルブチルアミン、N−エチルピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2−メ チル−N−ヒドロキシプロピルピペリジン(すなわち、シクロ−メチカン)、4 −メチルピペラジン;1−メチル−4−フェニルピペラジン、N−エチルモルホ ルアミン、ヘキサメチレンイミン、ピリジン、2−プロピルピリジン、3−クロ ロ−2−アミノピリジン、モルホルアミン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0] ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、ピロリドン、キ ヌクリジン、キサンチノール、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N'−ジ イソプロピルエチレンジアミン、トリエチレンテトラアミン、アルギニン、オル ニチン、ヒスチジン、リシン、ベンジルグリシン、3−アミノ−3−メチルブタ ン酸、L−リシンのエチルエステル、L−ヒスチジンのメチルエステル、N−カ ルボベンジルオキシ−L−リシンのメチルエステル、L−フェニルアラニンのメ チルエステル、グリシルグリシンのエチルエステル、p−ヒドロキシフェニルグ リシンのエチルエステル、p−ヒドロキシフェニルグリシンのエチルエステル、 グリシンのエチルエステル、L−チロシンのエチルエステル、α−アミノフェニ ル酢酸p−メトキシベンジル、α−アミノフェニル酢酸n−ブチル、アルギン酸 メ チル、ベンジルグリシン、ベンジルフェニルグリシン、1−ニトロベンジルフェ ニルグリシン、n−ブチルフェニルグリシン、p−メトキシベンジルフェニルグ リシン、エチルフェニルグリシン、p−ニトロベンジルp−ヒドロキシフェニル グリシン、p−ニトロベンジルセリン、n−ブチルセリン、メチルアルギニン、 グルタミン酸ジメチル、チロシンのp−ニトロベンジルエステル、グリシンのp −ニトロベンジルエステル、グリシンのベンジルエステル、α−アミノ−p−ヒ ドロキシ−フェニル酢酸p−ニトロベンジル、α−アミノフェニル酢酸p−ニト ロベンジル、α−アミノ−p−ヒドロキシフェニル酢酸エチル、L−チロシンの エチルエステルが挙げられる。 クラブラン酸の場合、アミンとのこれらの塩のいくつかは、いくつかの有機溶 媒との溶媒和物、および/または水和物を形成し、該塩がかかる溶媒和物および 水和物形態である方法は、本発明の範囲内に包含される。 水性媒質は、例えば水であってもよく、または、以下にさらに検討するように 、本発明の二段階または多段階方法においては、溶質の希溶液であってもよい。 該方法の作用条件、例えば、反応物の濃度、用いる溶液の相対的な割合、流速 、接触時間などは、とりわけできる限り多くのクラブラン酸、その塩または誘導 体が、有機溶媒中溶液から水性相に短時間で抽出されるように、および水性相中 でクラブラン酸、その塩または誘導体の濃縮溶液が形成されるように選択される 。 溶質を含有する有機溶媒および水性媒質の個々の流れの接触は、例えば、混合 装置の混合チャンバー中で有機溶媒相および水性媒質相の個々の流れを合流させ る(これにより混合チャンバーは接触領域からなる)ことによって行われる。 混合領域では、できる限り、成分間、すなわち、有機溶媒相および水性媒質相 の間での迅速かつ有効な接触を行うことが望ましい。混合領域では、分離相とし て存在する水性媒質相が有機相との高い界面接触面積を有する形態で存在するの が望ましく、例えば、該水性相は、分散したエマルジョン相であり、すなわち、 2つの相の間で高い接触界面を生じるように小さな液滴などの形態に粉砕されて いる。 成分間の有効な接触は、混合装置中に導入された液体が混合される混合領域に おいて高度な流体乱れおよび剪断応力を提供し、分離水または水性相を小さな液 滴に粉砕することが可能である公知の混合装置を用いて行われるのが好適である 。かかるミキサーは、当該技術分野で知られており、これを行うために適してい る混合装置の選択は、当業者に明らかであろう。 適切な混合装置としては、成分を流れさせる1つ以上の乱れ発生要素がパイプ ライン内に設置されているタイプの公知のインラインミキサーが挙げられる。も う1つの適切なタイプのミキサーは、例えば2つの液体相がバアスバルブ(bias ed valve)を介して加圧下で押されるタイプのホモジナイザーである。適切な混 合装置としては、また、タービン、プロペラなどにより高い乱れおよび剪断応力 に付されたキャビティーが挙げられる。 ミキサーのもう1つの好ましいタイプは、導入された流体が激しい回転渦に付 されるチャンバー、例えば、EP-0153843-A(UK Atomic Energy Authority、出典 明示により本明細書の一部とする)に一般的に開示されているタイプのボルテッ クス(vortex)チャンバーであり、該ボルテックスチャンバーは、実質的に円形 の断面、例えば、一般的に円筒形のチャンバーからなり(別法としては、該チャ ンバーは、実質的に球面、扁球面、楕円体、円錐形、オジー形などである)、少 なくとも1つの接線流入口および軸方向流出口を有するものである。かかるミキ サーにおいて、該成分は、接線流入口を介して供給され、回転渦を経験し、その 結果として完全に混合される。該成分は、それらがボルテックスチャンバー中に 入れられる前に既に混合物の形態である場合、1つの接線流入口を介して供給さ れるか、または、各々が別の接線流入口を介して供給されて、ボルテックスチャ ンバー中で混合されてもよい。該チャンバーの内壁は、滑らかであるか、または 、別法としては、内部に突出しているバッフルまたはガイドを設けて、液流を支 配するかまたは混合渦形成または乱れを促進する。有機溶媒相および水性媒質相 は、各々、別個の接線流入口を介して別々に導入されるか、別法としては、それ らは、単一の流入口を介して一緒に導入される。 前記の混合方法により、有機溶媒のバルク相に分散された、水性相の微細な液 滴からなる、例えば、クラブラン酸、その塩または誘導体の水溶液からなるエマ ルジョンが形成される。次いで、水性相および溶媒相を分離工程で物理的に分離 する。分離は、公知の分離装置、特に、遠心分離器を用いて行われる。遠心分離 器の適切なタイプは、ディスク型遠心分離器である。かかるディスク型遠心分離 器は、一般的には、中心ディスクスタックである一般に円形の内分切断面を有す るチャンバーおよび該ディスクスタックの外縁とチャンバーの壁との間の空隙か らなる。前記のとおり、本発明の方法において用いられる水性相に対する有機相 の高い比率を考慮して、空隙は、比較的小さいのが望ましい。かかる遠心分離器 の構造および操作は、当業者によく知られている。 エマルジョンは、混合装置から分離装置に直接、好ましくは水性媒質中溶質の 加水分解を最小にするようにできる限り短い移動時間で、供給される。 別法としては、EP-153843-A に開示されているタイプのミキサーを用いる。該 ミキサーは、前記のボルテックスチャンバーからなり、流出口の拡張部分を形成 するカラムからなる合わせた分離段階を有しており、該分離段階は、流出口の拡 張部を形成するカラムからなり、ボルテックスチャンバーから遠位の端部または その隣接部に間隔をおいて離れた開口部を有しており、これにより、流入口を介 してチャンバー中に導入される種々の濃度の液体がチャンバーを介して渦を巻き 、カラムに沿って移行する際のチャンバーからの渦流により、液体の遠心分離が 生じ、液体が間隔をおいて離れた開口部を介してチャンバーから出てくる。 前記の成分ならびに混合および分離装置を用いて、成分を混合装置中に供給し 、混合装置中で形成される有機相および水性相のエマルジョンを分離装置中に供 給し、水性相が分離装置から分離された相として出てくる。混合装置中に供給さ れた成分の相対比は、条件、主に有機溶媒相中で用いられる溶質および溶媒の濃 度により変化するであろう。これらの比率を決定する際に、前記のとおり、分離 装置から出てくる水性相中で溶質、例えば、クラブラン酸、アミン塩などのその 塩、または誘導体の濃度をモニターし、実験により決定されるように水性相の投 入量を調節して、所望の濃度を達成し維持するのが好ましい。例えば、混合領域 において、水性媒質:有機溶媒相の容積比は、例えば、1:50、例えば、1: 100、好適には1:100−200の範囲である。 混合領域における混合条件下、有機溶媒相からの水溶性溶質の移動は、比較的 迅速かつ有効に起こる。これは、溶質が水性媒質中に残存する時間を実質的に減 縮させ、これにより溶質の加水分解の程度を減少させることができる。 混合/接触領域における高い乱れおよび/または剪断応力の条件は、本発明の 方法を非常に迅速に行わさせることができ、その結果、水性相が有機相と接触す るのに必要とする時間、および溶質が水溶液中に残存するのに必要な時間は、非 常に短くなる必要がある。有機相および水性相が接触している合計時間は、1時 間未満である。好ましくは、有機相および水性相は、実質的にこの1時間未満、 好適には15分以下、より好ましくは10分以下、より好ましくは、5分以下、 理想的には出来る限り短時間、接触しており、同時に、有機相から水性相中に溶 質の移動の好適な程度を達成する。好適には、方法の成分が混合領域および分離 段階において接触している時間は、0.5〜3分であり、例えば、接触領域にお ける有機相の滞留時間は、0.5〜2.0分、例えば、1分±15秒であり、分離 段階における滞留時間は、好適に、1.5〜3.0分、例えば、2分±15秒であ る。クラブラン酸およびその誘導体または塩の場合、この短い滞留時間は、クラ ブラン酸の分解の程度を減少させるのに非常に好都合であり得る。 成分がある方法の混合領域および分離段階にある時間は、該方法のスケールに 依存することができるが、本明細書に記載される一般的な原理および特定の方法 の詳細は、工場規模用に適している方法を設定するために当業者に指標を提供す る。 本発明の方法の経過の間に、有機相から水性相へのクラブラン酸、その塩また は誘導体などの溶質の移動が生じる。この移動ができる限り素早く生じることが 好ましい。好適には、該溶質の75%より大きい、好ましくは80%より大きい 、例えば、90%以上が、有機相および水性相が方法の混合段階および分離段階 の間に接触している時間の間に有機相から移動する。クラブラン酸イオンなどの 溶質のこの部分の水性相への抽出は、方法の測定可能な性質であり、制御パラメ ーターとして用いられて、例えば成分の投入量を制御することができる。 該方法の分離工程の産出物は、溶質、例えば、前記したアミンとのクラブラン 酸のアミン塩のようなクラブラン酸の塩の濃水溶液である。これは、溶液中に残 留クラブラン酸を含有する別の有機溶媒相産出物と一緒に、溶解される有機溶媒 、および他の不純物などを含有する。有機溶媒中の溶質のこの消耗した溶液は、 本発明の二段階以上の方法において、第2および任意の次なる時間、前記した本 発明の方法の混合段階および分離段階に付されて、溶質のさらなる部分を抽出す る。好適には、この方法では、有機溶媒中の溶液中の全初期溶質の90%以上、 例えば、93%以上、典型的には96−98%が水性相中に抽出される。溶質の この全体の抽出は、再度、水性相の測定可能な性質であり、前記概略記載した制 御パラメーターとして用いられる。 前記成分は、混合領域中に別々に誘導されるか、または、別法としては、それ らは、混合領域の上流で予備混合または配合され、次いで、接触領域中に一緒に 導入される。 この方法の1つの形態では、溶質は、有機溶媒中に溶質前駆体を最初に有する ことにより、および有機溶媒中のこれを塩形成性化合物で処理することにより、 有機溶媒中、in situで形成される。例えば、ベータ−ラクタム抗生物質の場合 、前駆体は、抗生物質の遊離酸であり、その塩は、アルカリ金属アルコキシドま たは有機塩基、好適には有機アミンなどの塩形成性化合物を該溶媒中の該前駆体 と混合することにより形成される。クラブラン酸の場合、該前駆体は、遊離クラ ブラン酸であり、その塩は、アルカリ金属アルコキシド、好ましくは、前記のよ うなアミンなどの塩形成性化合物を溶媒中の該前駆体と混合することにより形成 される。該前駆体、例えば、遊離酸のかかる溶液は、主抽出方法において前記し たように得られたクラブラン酸を含有する水性媒質の溶媒抽出により生じる生成 物である。該前駆体、例えば、遊離酸のかかる溶液は、かなり薄く、1重量%以 下、例えば0.1〜0.5重量%の遊離酸を含有する。次いで、該塩は、溶媒中で 、溶媒中の塩の溶液として、より一般的には、塩が溶媒に実質的に不溶である場 合には塩の粒子の不均一な懸濁液または溶媒中の濃縮水溶液の小さな液滴のエマ ルジョンとして形成される。 塩がこの方法で形成される場合、塩形成性化合物および有機溶媒中溶液の混合 は、塩形成性化合物を(最初の)混合領域に有機溶媒相および水性媒質と一緒に 導入することにより行われるか、または、塩形成性化合物および有機溶媒相は、 水性媒質との混合領域中にそれらを導入する前に予備混合されてもよい。 塩形成性化合物および有機溶媒相の予備混合自体は、アミンなどの塩形成性化 合物を有機溶媒相の流れ中に導入することにより行われるか、または、塩形成性 化合物および有機溶媒相を一緒に、第2混合領域、すなわち予備混合領域中に導 入することにより行われてもよい。第1混合領域については、混合が素早く生じ ることが望ましく、したがって、第2混合領域は、例えばインラインミキサーま たはボルテックスチャンバーなどの、例えば前記混合装置のタイプのうちの1つ の、第2混合装置の混合チャンバーである。塩形成性化合物および有機溶媒相を 混合することにより形成されるこの混合物は、次いで、前記第1混合領域中に導 入される。前記アミンのような塩形成性化合物は、一般的に、有機溶媒中で溶解 する。 塩がこの方法で形成されると、有機溶媒相と混合した塩形成性化合物の量は、 例えば第1混合領域から生じる混合物のpHをモニターして、添加された塩形成 性化合物の量をかかる測定値と比較して、例えば、全ての遊離酸が中和されるこ とを確実にするか、または、アミンなどの塩形成性化合物の過剰量が用いられて いることをアルカリ度により示すなどにより制御される。 第1混合領域においては、水性媒質:有機溶媒相の容積比は、例えば、1:5 0〜1:200、好適には、1:100−200の範囲である。第1混合領域に おける混合条件下、有機溶媒相からの水溶性溶質の移動は、比較的迅速かつ効果 的に起こることができる。これは、溶質が水性媒質中に存在する時間を実質的に 減縮させ、これにより、溶質の加水分解度を低下させることができる。 第1混合領域を放出した後、水性媒質相および有機溶媒相は、一般的にはそれ らの不混和性および/または濃度の差に基づいて、前記の分離工程で分離される 。分離は、好適には、機械的分離による、例えば2つの液相の分離が生じるまで 分離タンク中に放置することによる。好ましくは、機械的分離は、例えば遠心分 離器を用いて、遠心分離により、または、例えば、水性媒質相および有機溶媒相 の 混合流を、前記EP 0153843Aに開示されているような渦巻段階および分離段階か らなる流体接触器中に導入することにより迅速に行われる。 有機溶媒相から分離される水性媒質相は、溶解した溶質の高い濃度、例えば有 機溶媒中に最初に存在する溶媒和物または溶媒和物前駆体の濃度の25〜250 倍の濃度を含有する。この水性媒質相中の溶質の濃度は、好都合には、濃度によ り、または他の慣用的な手段により測定される。水性媒質相中の溶質の濃度は、 とりわけ、第1混合領域中の水性媒質:有機溶媒相の容積比により、および、こ の容積比が制御される分離された水性媒質相の濃度をモニターすることにより決 定される。この分離された水性媒質相は、以下に検討するように、さらなる処理 に付してもよい。 この第1分離段階において有機溶媒から分離される水性媒質相の一部は、水性 媒質の流れの中に供給され、第1混合領域に入り、溶質の希水溶液である水性媒 質を生産する。この第1混合領域において水性媒質として溶質の希水溶液を用い ることにより、および、例えば第1混合領域の次に分離する水性媒質の濃度の不 安定性に応答してこの希水溶液中で溶質の濃度を制御することにより、有機溶媒 中の溶質または溶質前駆体の濃度の不安定性の補償がなされる。 前記水性抽出方法において、有機溶媒相における溶質の実質的な部分、例えば 、約80%以上は、第1混合領域における水性媒質相中に移行する。しかしなが ら、分離された有機溶媒相は、残留溶質の濃度が約0.05重量%だけしかない 場合でさえ、非常に多量の有機溶媒相のために、実質的な残留量の溶質を含有す る。従って、有機溶媒相を第2分離段階に付すことが望ましい。 したがって、本発明の好ましい具体例において、残留溶質を含有する分離され た有機溶媒は、第3混合領域において、さらなる水性媒質と迅速に接触されて、 溶質のさらなる部分が水性媒質中に移行し、続いて、有機溶媒相および水性媒質 相を分離する。水性媒質は、前記のとおり、水または溶質の希水溶液である。 この好ましい具体例では、再度、混合が、前記のタイプの1つの混合装置、例 えば、インラインミキサーまたはボルテックスチャンバーである第3混合装置の 混合チャンバーである第3混合領域において迅速に生じるのが望ましい。予め有 機溶媒相および水性媒質と一緒に導入されるか、または、前記のとおり有機溶媒 相と予備混合されるさらなる量の塩形成性化合物を混合するのが好ましい。この さらなる量の塩形成性化合物が導入されるか否か、および導入された量が前記の とおり測定され、分離された水性媒質相のpHの測定値により制御される。 水性媒質相および有機溶媒相が第3混合領域を出た後の水性媒質相の有機溶媒 相からの分離は、前記のとおり機械的分離による。 この第2分離段階では、分離された水性媒質相中の溶質の濃度は、前記第1分 離段階で得られた水性媒質のものとほぼ同一の濃度で最適化される。この分離さ れた水性媒質相の濃度は、前記のとおり、例えば濃度によりモニターされ、この モニターリングは、前記のとおり、この第3混合領域中に導入される水性媒質の 量を制御するために用いることができる。 第1混合領域においてすでに水性抽出方法に付された第3混合領域に入る有機 溶媒相中の溶質の濃度は、第1混合領域に入る溶媒相におけるよりも非常に薄い ので、第3混合領域における高い水性媒質濃度を達成するために、例えば1: 250、例えば、1:750、好適には約1:500の高い水性媒質:有機 溶媒相容積比が必要とされる。第1および第3混合領域における水性媒質:有機 溶媒相容積比は、各々第1および第3混合領域中に導入される有機溶媒相におけ る個々の溶質濃度にほぼ比例する。 第3混合領域に続くこの分離段階からの分離された水性媒質相は、第1混合領 域に続く分離段階からの同様の濃度の水性媒質相と合流される。 別法としては、第3混合領域に続く分離段階において、分離された水性媒質相 における溶質の濃度は、低い濃度で、例えば約5%以下で最適化されて、溶質の 希水溶液である水性媒質を形成し、これは、循環して、有機溶媒相と一緒に第1 混合領域中に導入される水性媒質の少なくとも一部を形成する。第3混合利用行 に続く分離された水性媒質中の溶媒和物の濃度は、前記のとおり、例えば濃度に よりモニターされ、このモニターリングを用いて、第3混合領域における水性媒 質:有機溶媒相の容積比を制御する。この分離段階からの水性媒質が溶質の希水 溶液としてまたはその一部として第1混合領域中に循環して戻された場合、第3 混合領域における水性媒質:有機溶媒相の容積比は、第1混合領域におけると同 様である。 第3混合領域に続いて分離され、溶質を大部分奪われた有機溶媒は、溶質また はその前駆体の新しい充填を溶質または前駆体の水性原料から抽出するように循 環させる。典型的には、該原料は、医薬化合物が形成される化学反応または発酵 反応の生産物である。水性原料は、予備的として、濾過、沈殿などの1つ以上の 実質的に慣用的な精製方法、および/またはpHまたは温度調節などの物理化学 的処理に付された。有機溶媒中の医薬化合物の溶液は、さらなる精製および物理 化学的処理、例えば、前記のとおり第1混合領域中への導入の前の前記塩形成に も付される。 第3混合領域に続いてではあるがこの新しい原料を接触させる前に、任意の処 理、例えば実質的に慣用的な精製、またはさらなる物理化学的処理に付される。 例えば、溶質が塩形成性化合物の混合などの循環における初期の第2溶媒中で化 学的処理に付される場合、新しい原料を接触させる前にさらなる化学的処理を適 用し、例えば、初期処理の効果を中和して、不純物を抽出するために樹脂床を移 行させる。 この循環される有機溶媒により水性原料からの新しい溶質または前駆体の抽出 は、混合条件下、溶媒および該原料を接触させることにより行われる。例えば、 有機溶媒および原料の各々の流れを第4混合領域において接触させて、その結果 、原料中の溶質または前駆体の一部、理想的には実質的な部分を有機溶媒中に抽 出し、次いで有機溶媒および水性原料相を分離する。この第4混合領域において 、再度、混合が迅速に生じるのが望ましく、該混合領域は、例えばインラインミ キサーまたはボルテックスチャンバーなどの前記のタイプの1つの第4混合領域 の混合チャンバーである。有機溶媒相および水性原料相の次なる分離は、前記の とおり、第1混合領域およびその後の次なる分離に関する。有機溶媒が前記方法 で循環されるか否かに関係なく、溶質または溶質前駆体を含有する有機溶媒を第 1混合領域中に導入する前に、脱水、濾過、精製などの実質的に慣用的な精製方 法を適用して、不純物などを除去するのが望ましい。 分離に続く水性媒質の次なる処理し、当該技術分野で理解されるように完全に 慣用的であり、例えば木炭、濾過などによる精製工程が挙げられる。 例えば、本発明の方法において、有機溶媒におけるクラブラン酸は、水溶液中 でアミン塩として抽出されるか、または、アミン塩にin situで転換されると、 このアミン塩は、結果として、クラブラン酸カリウムなどの医薬的に許容される 塩またはエステルに転換される。この転換では、クラブラン酸のアミン塩の再結 晶またはアセトン溶媒和物などの溶媒和物としての沈殿による結晶化は、不純物 のレベルをさらに減少させるのに好都合である。かかる再結晶は、慣用手段で行 われ、例えば、水溶液中の塩を、アセトンのような多量の溶媒和物形成性溶媒で 、所望により撹拌および/または冷却しつつ処理して、結晶化した生成物を得る 。 所望により溶媒和物形態の、アミン(II)とのクラブラン酸の塩は、例えば、遊 離酸または塩の場合にはイオン交換法により、または、エステル化により、クラ ブラン酸またはその医薬的に許容される塩もしくはエステルに転換される。 イオン交換法は、例えば、塩の溶液をナトリウム、カリウムまたはカルシウム 形態の陽イオン交換樹脂床に移行させることによるなど、イオン交換樹脂を用い て行われる。好適に陽イオン交換樹脂としては、アンバーライト(Amberlite) IR 120および等価の樹脂が挙げられる。 別法としては、イオン交換法は、プロトン化アミン陽イオンの塩前駆化合物と の反応により行われ、該塩前駆体化合物は、例えば医薬的に許容されるアルカリ 金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩または水酸化物などの塩基、ま たは有機カルボン酸のアルカリ金属またはアルカリ土類金属などの医薬的に許容 される陽イオンとの塩、例えば、式(IV): R10−CO2H (IV) [式中、R10は、例えば1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜8個の炭素原子 を含有するアルキル基である] で示されるアルカン酸の塩である。適切な塩の例としては、酢酸塩、プロピオン 酸塩またはエチルヘキサン酸塩が挙げられ、2−エチルヘキサン酸カリウムおよ び2−エチルヘキサン酸ナトリウムが好ましい。典型的には、溶液中のクラブラ ン酸のアミンとの塩を、例えば有機溶媒、水、または水とイソプロパノールなど の有機溶媒との混合物である適切な溶媒中の溶液または懸濁液中、アルカリ金属 の酸(IV)との塩と反応させる。好適には、クラブラン酸のアミンとの塩および塩 前駆化合物(IV)の溶液を混合し、医薬的に許容される塩を結晶化させる。好適に は、該反応は、室温以下の温度、例えば、0〜15℃、例えば、0〜10℃、適 切には0〜0.5℃で行われる。 適切なエステル化方法としては、以下の反応が挙げられる: a)クラブラン酸のアミン(II)との塩の、式Q−R11[Qは、容易に置換でき る基であり、R11は、有機の基である]で示される化合物との反応; b)カルボジイミドなどの縮合促進剤の存在下でのクラブラン酸のアミン(II) との塩のアルコールまたはチオールとの反応;および c)クラブラン酸のアミン(II)との塩のジアゾ化合物との反応。 前記方法は、クラブラン酸のアミン(II)との塩をまずクラブラン酸または他の 塩に転換させ、次いで、所望のエステルに転換させるという特徴を網羅するよう に拡大する。エステル化方法のさらなる詳細は、GB 1508977 および 1508978 に 開示されている。本発明の使用は、クラブラン酸の塩およびエステルを、GB 150 8977 および 1543563 の方法の操作よりも純粋な形態で容易に得ることができる ようにする。 別の態様では、本発明は、有機溶媒相および水性相が混合される混合領域とし ての、有機溶媒相から水性媒質相中にクラブラン酸を遊離酸、不安定性誘導体ま たは塩として抽出するための方法における、インラインミキサー、ホモジナイザ ー、タービン、プロペラなどにより高い乱れおよび/または剪断応力に付される キャビティー、または EP-0153843-A(UK Atomic Energy Authority、出典明示 により本明細書の一部とする)に一般的に開示されているタイプのボルテックス チャンバーの使用を提供するものであり、該ボルテックスチャンバーは、実質的 に円形の断面、例えば、一般的に円筒形のチャンバーからなり(別法としては、 該チャンバーは、実質的に球形、扁球形、楕円体、円錐形、オジー形などであっ てもよい)、少なくとも1つの接線流入口および軸方向流出口を有しており、た だし、溶質が混合領域においてin situで形成されるクラブラン酸のアミン塩で ある場合、該アミン塩は、クラブラン酸またはその不安定な誘導体およびアミン の間での反応により形成される。 本発明は、以下の図面の引用により一例として説明される: 図1:本発明の方法の全体的な略線図を示す。 図2:本発明の方法で用いられるようなボルテックスチャンバーを示す。 図1に関しては、本発明の水性抽出方法を用いる方法が概略示される。例えば 、例えばクラブラン酸などの酸のような医薬化合物の0.25重量%の水不混和 性有機溶媒における溶質前駆体の溶液流が、(1)のフローラインに沿って導入さ れる。該溶液流を流入口(2)を介して第1混合チャンバー(3)中に導入する。フ ローライン(4)における水流もまた流入口(5)を介して第1混合チャンバー(3) 中に導入される。チャンバー(3)における水:溶媒容積比は、約1:100であ る。 塩形成性化合物、例えばアミン、例えば第3級ブチルアミンのような第3級ア ミンまたは前記した他のアミンの1つ以上もまた、以下に説明するように3つの 択一経路(6A)、(6B)または(6C)の1つを介して系中に導入され、溶質前駆 体との水溶性塩溶媒和物が形成される。混合チャンバー(3)における混合条件下 、塩溶媒和物は、水相中に抽出されて、水溶液を形成する。 有機溶媒および水溶液の混合流は、混合チャンバー(3)の流出口(7)を介して 出てくる。該混合物をpHメーター(8)に暴露し、このメーター(8)からの記録 を、例えばアミン供給バルブおよびメーター(図示しない)の電子制御(9)によ り、(6A)、(6B)または(6C)を介して系に供給されたアミンの量を決定する 際に対照パラメーターとして用い、その結果、水性相が過剰にアルカリ性である 場合、供給されるアミンの量を減少させ、逆もまた同じである。 アミンを供給することができる3つの択一経路は、以下のとおりである。(6 A)を介して、アミンを、制御バルブなど(図示しない)を介してフローライン( 1)中に単純に供給することができる。(6B)を介して、アミンを第1混合(3) の流入口(10)を介して導入する。(6C)を介して、フローラィン(1)およびア ミンの流れを流入口(12)(13)を介して第2混合チャンバー(11)中に導入し て、第2混合チャンバー(11)において混合を生じさせ、該混合物を、第1混合 チャンバー(3)中への導入前に第2混合チャンバー(11)の流出口(14)から流 出させる。 第1混合チャンバー(3)の流出口(7)から出る水溶液および有機溶媒の混合流 を、小さな空隙を有するが慣用の構造および操作の遠心分離器であり、水溶液お よび有機溶媒相を分離する分離器(15)中に移行させる。分離器(15)の流出口 (16)から水溶液が流出し、その濃度を、濃度測定装置(17)を用いて測定する 。濃度の測定値を、フローライン(4)に沿った水の投入量の電子制御(18)にお けるパラメーターとして用いる。この流れは、所望の濃度の溶質を含有する水溶 液を維持するように調節する。 分離器(15)からの水溶液の流れ(19)を、当該技術分野では慣用的なさらな る処理、例えば、溶質の結晶化、沈殿またはさらなる化学的処理に付す。水溶液 のブリード(20)をフローライン(4)における水流中に導入して、希水溶液によ る有機溶媒からの溶質の抽出を生じさせる。この方法でフローライン(4)中に流 出した水溶液の量を、(16)からの流出物の濃度に関することにより制御(21) してもよい。 分離器(15)からの有機溶媒相(22)の流れは、溶質において消耗されるが、 残留溶質の量は、溶質の第2バッチを抽出するための水性媒質との第2抽出の価 値があるような量である。したがって、有機溶媒相を、水流(4A)と一緒に第3 混合チャンバー(3A)中に導入し、混合した流出流を、前記と同様の方法で、混 合および分離の第2サイクルに付す。対応する部分は、対応する機能を有し、対 応して番号が付される。 混合および分離のこの第2サイクルにおいて、第1サイクルと種々の特徴が異 なる。アミンなどの塩形成性化合物の添加は、任意であり、溶質前駆体の全てと 合わせるために充分な場合は、第1サイクルからのままである。水または第3混 合チャンバー(3A)中に導入される溶質の希水溶液の流れを調節して、2つの択 一流出溶液(19A)を提供する。流出物(19)と同様の濃度の溶質の溶液を生産 するように調節してもよく、これは、流出物(19)と混合される。この第1の選 択肢については、第3混合チャンバー(3A)における有機溶媒相に対する水性相 の容積比は、第1混合チャンバー(3)におけるよりもかなり低く、典型的には、 約1:500である。別法としては、例えば約5重量%の、溶質の希水溶液を生 産するように調節してもよく、(23)を介して第1混合チャンバー(3)の流入フ ローライン(4)中に供給し戻す。この第2の選択肢においては、第3混合チャン バー(3A)における水性相:有機溶媒相の容積比は、第1混合チャンバー(3)に おけるとほぼ同一であるのが望ましい。 分離器(15A)の流出物からの有機溶媒(22A)の流れは、再循環され、精製 され(図示しない)、同一の水性原料(図示しない)から溶質または溶質前駆体 のさらなる量を抽出するために用いられる。図に示されるプロセススキームにお いて、最適な効率で該システムを操作するために当該技術分野で標準的な、種々 のメーター、制御システム、バルブ、ポンプ、サージタンク、モニター、制御シ ステムなどがあることは、当業者によって理解されるであろう。 混合チャンバー(3)、(3A)、(11)、(11A)は、例えばテンラインミキサ ーなどの一般的に知られているタイプの実質的に慣用的な混合装置の混合チャン バーである。別法としては、これらの混合チャンバーは、図2において一般的に 説明されるタイプの1つ以上の接線流入口および軸方向流出口を有するボルテッ クスチャンバーである。 図2に関しては、実質的に円筒形のチャンバー(22)からなり、各々第1およ び第2の接線流入口(23)(24)および1つの軸方向流出口(25)を有する全体 的に示されるボルテックスチャンバー(21)は、図2Aにおいて部分側上断面図 (part-sectional side-on view)で、および、図2AのA−A平面を介する断 面図で、2B図で示される。操作において、第1および第2の液体(図示しない )は、各々第1および第2接線流入口(23)、(24)を介して矢印方向に迅速に 導入され、第1および第2液体を混合するチャンバー(22)内で渦巻が形成され る。混合された第1および第2液体の流れは、軸方向流出口(25)を介してチャ ンバー(22)を出る。混合チャンバー(3)、(3A)、(11)および(11A)は、 かかるボルテックスチャンバーである。 図1の略線図を簡略化して、化学工学の技術分野で慣用的な、バルブ、ポンプ 、サージタンク、パイプワークなどの特定の細部を省略するのは、当業者により 明白であろう。図1において説明されるもののラインに沿ったプロセッシングシ ステムの構造は、当該技術分野で熟練された化学工学者の通常の能力の範囲内で あろう。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.第1混合領域において、ペニシリンまたはセファロスポリンなどのベータ −ラクタム抗生物質または遊離酸としてのクラブラン酸またはその不安定な誘導 体もしくは塩である水溶性有機溶質を含有する実質的に水不混和性の有機溶媒流 を水性媒質流と迅速に接触させ、その結果、第1混合領域において、該溶質の実 質的な部分が有機溶媒から水性媒質中に移行し、次いで、分離工程の間に有機溶 媒および水性相を物理的に分離する(ただし、溶質が第1混合領域においてin s ituで形成されるクラブラン酸のアミン塩である場合、該アミン塩は、クラブラ ン酸またはその不安定な誘導体およびアミンの間の反応により形成される)こと を特徴とする水性抽出方法。 2.全体的または部分的水不混和性有機溶媒中の溶液または懸濁液を高い乱れ および/または剪断応力の領域である混合領域において水性媒質と接触させ、そ の結果、水性相において遊離酸の形態のクラブラン酸、その塩または他の水溶性 誘導体の溶液が形成され、次いで、分離工程の間に有機溶媒および水性相が物理 的に分離され、次いで、さらなるプロセッシング工程でクラブラン酸の塩または 水溶性誘導体が水溶液から単離されることを特徴とする、全体的または部分的水 不混和性有機溶媒中の溶液または懸濁液からの、遊離酸の形態のクラブラン酸、 その塩、特にアミンとの塩、または他の水溶性誘導体である有機溶質の単離のた めの請求項1記載の方法。 3.有機溶媒が脂肪族ケトンである請求項1または2記載の方法。 4.溶質が金属イオンの塩または有機塩基の形態である請求項1または2記載 の方法。 5.有機溶質がアミンとの塩の形態のクラブラン酸である請求項4記載の方法 。 6.アミンが第3級ブチルアミン、アンモニア、フェニルエチルアミン、t− アミルアミン、t−オクチルアミン、1−ヒドロキシ−2−メチル−2−プロピ ルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘプチルアミン、1−アダマンタンア ミン、N−エチルピペリジン、N',N'−ジイソプロピルエチレンジアミンおよ びN,N−ジメチル−シクロヘキシルアミンから選択される請求項5記載の方法 。 7.混合領域が、混合装置中に導入された液体を混合する混合領域において高 度の流体乱れおよび剪断応力を提供し、分離水または水性相を小さな液滴に粉砕 する能力を有する混合装置からなる請求項1または2記載の方法。 8.混合装置が、1つ以上の乱れ発生要素が、成分が流れを生じるパイプライ ン内に設置されるタイプのインラインミキサー、2つの液相がバイアスバルブを 介して圧力で押し付けられるタイプのホモジナイザー、タービンまたはプロペラ により高い乱れおよび/または剪断応力に付されるキャビティーから選択される 請求項7記載の方法。 9.ミキサーが、実質的に円形の断面のチャンバーからなり、少なくとも1つ の接線流入口および軸方向流出口を有するボルテックスチャンバーである請求項 7記載の方法。 10.次に、水性相および溶媒相が遠心分離器を用いて分離工程で物理的に分 離される請求項7、8または9記載の方法。 11.混合領域において、水性媒質:有機溶媒相の容積比が1:200〜1: 50の範囲である請求項1または2記載の方法。 12.有機相および水性相が接触している合計時間が1時間未満である請求項 1または2記載の方法。 13.有機相および水性相が15分以下接触している請求項12記載の方法。 14.有機相および水性相が接触領域で接触しており、分離段階が0.5〜3 分である請求項12または13記載の方法。 15.第2のおよび任意の次なる時間、二段階以上の方法において混合工程お よび分離工程に付される溶液中に残留クラブラン酸を含有する有機溶媒相が当該 方法の分離工程から流出して、溶質のさらなる部分が抽出される請求項1または 2記載の方法。 16.溶質が、有機溶媒中に最初に溶質前駆体を有しており、これを有機溶媒 中塩形成性化合物で処理することにより、有機溶媒中でin situで形成される請 求項1または2記載の方法。 17.溶質前駆体がクラブラン酸であり、塩形成性化合物がアミンである請求 項16記載の方法。 18.分離段階において有機溶媒から分離される水性媒質相の一部が混合領域 に入る水性媒質流中に供給されて、溶質の希水溶液である水性媒質を生成する請 求項1または2記載の方法。 19.分離された有機溶媒相が第2分離段階に付される請求項1または2記載 の方法。 20.残留溶質を含有する分離された有機溶媒が、さらなる混合領域において さらなる水性媒質と迅速に接触させられ、その結果、溶質のさらなる部分が水性 媒質中に移行し、次いで、有機溶媒相および水性媒質相が分離される請求項19 記載の方法。 21.さらなる混合領域において、1:250の水性媒質:有機溶媒相容積 比を用いる請求項20記載の方法。 22.さらなる混合領域に続くさらなる分離段階からの分離された水性媒質相 が、第1混合領域に続く分離段階からの同様の濃度の水性媒質相と合流する請求 項19記載の方法。 23.さらなる混合領域に続く分離段階において、分離された水性媒質相にお ける溶質の濃度が低い濃度で最適化されて、溶質の希水溶液である水性媒質であ って、循環されて有機溶媒相と一緒に第1混合領域中に導入される水性媒質の少 なくとも一部を形成する水性媒質を形成する請求項19記載の方法。 24.さらなる混合領域に続いて分離された有機溶媒が循環されて、新しく充 填した溶質またはその前駆体を、該溶質または前駆体の水性原料から抽出する請 求項19記載の方法。 25.有機溶媒中のクラブラン酸が、水溶液中でアミン塩として抽出されるか 、またはアミン酸にin situで転換され、次いで、医薬的に許容される塩に転換 される請求項1または2記載の方法。 26.クラブラン酸の医薬的に許容される塩がクラブラン酸カリウムである請 求項25記載の方法。 27.有機溶媒相および水性相が混合される混合領域としての、有機溶媒相か ら水性媒質相中に遊離酸としてのクラブラン酸、不安定性誘導体または塩を抽出 するための方法における、インラインミキサー、ホモジナイザー、タービン、プ ロペラなどにより高い乱れおよび/または剪断応力に付されるキャビティー、ま たは実質的に円形断面のチャンバーからなり、少なくとも1つの接線流入口およ び軸方向流出口を有しているボルテックスチャンバーの使用であって、ただし、 溶質が混合領域においてin situで形成されるクラブラン酸のアミン塩である場 合、該アミン塩がクラブラン酸またはその不安定な誘導体およびアミンの間での 反応により形成される使用。
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