JPH10510995A - 胚細胞発現のためのレトロウイルスベクター - Google Patents

胚細胞発現のためのレトロウイルスベクター

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JPH10510995A JP8519995A JP51999596A JPH10510995A JP H10510995 A JPH10510995 A JP H10510995A JP 8519995 A JP8519995 A JP 8519995A JP 51999596 A JP51999596 A JP 51999596A JP H10510995 A JPH10510995 A JP H10510995A
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Abstract

(57)【要約】 レトロウイルスプラスミドベクターであって、骨髄増殖性肉腫ウイルスおよびポリオーマウイルスよりなるグループから選択されるウイルスから得られるエンハンサー領域、およびマウスレトロウイルスから得られるプライマー結合部位を含むレトロウイルスプラスミドベクター。このレトロウイルスプラスミドベクターは負の対照領域を含まない。ベクターは更にプロウイルスLTRにあるシトシン残基の非メチル化をコード化する核酸配列を含む。このようなプラスミドベクターは胚幹細胞などの胚細胞で発現されるレトロウイルスベクター粒子の生成に特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 胚細胞発現のためのレトロウイルスベクター この発明はレトロウイルスベクターに関する。より詳細には、この発明は胚細 胞内および胚幹細胞内で改良された遺伝子発現を提供するレトロウイルスベクタ ーに関する。 発明の背景 レトロウイルスベクターにもとづくモロニーマウス白血病ウイルスが遺伝子治 療の目的で数多くの細胞に導入されてきた。しかしモロニーマウス白血病ウイル スLTRは胚癌腫(EC)細胞系、胚幹(ES)細胞、および造血細胞に形質導 入されると不活性となり新規にメチル化されるということが観察された(リンネ イ、他、ネイチャー、308巻、470−472ページ(1984年);ツキヤ マ、他、分子細胞生物学、9巻、4670−4676ページ(1989年))。 エンハンサーの不活性化は負に作用する細胞因子との相互作用により実現された (ニワ、他、細胞、32巻、1105−1113ページ(1983年);ゴーマ ン、他、細胞、42巻、519−526ページ、91985);ワイハー、他、ウイルス学ジャーナル 、61巻、2742−2746ページ、91987);ア クガン、他、ウイルス学ジャーナル、65巻、382−388ページ(1991 年);ツキヤマ、他、分子細胞生物学、12巻、1286−1291ページ(1 992年))。一つのLTRが骨髄増殖性肉腫ウイルス(MPSV)から分離さ れており(チリゴス、他、癌国際ジャーナル、3巻、223−237ページ、 1968年))、胚癌腫細胞において(セリジャー、他、分子細胞生物学、6巻 、286−293ページ(1986年);ヒラリー、他、全米科学アカデミー紀 、84巻、5232−5236ページ(1987年);ワイハー、他、198 7年;グレズ、他、ウイルス学ジャーナル、65巻、4691−4698ページ (1991年))、また造血細胞において(オスタータグ、他、ウイルス学ジャ ーナル 、33巻、573−582ページ(1980年);ストッキング、他、 米科学アカデミー紀要 、82巻、5746−5750ページ(1985年);ス トッキング、他、ウイルス学、153巻、145−149ページ(1986年) ;バウテル、他、分子生物学医学、4巻、229−250ページ(1987年) )モロニーマウス白血病ウイルスLTRよりもっと強く発現することが示された 。モロニーマウス白血病ウイルスおよび骨髄増殖性肉腫ウイルスエンハンサー反 復の間の根本的な差異は転写因子Sp1を結合するコンセンサス部位がMPSV に存在することである。Sp1部位はメチル化があるにも拘らず機能することを 示し、モロニーマウス白血病ウイルスLTRよりもMPSV LTRを転写不活 性化により耐性にする原因となる。 他の負に作用するシス要素もモロニーマウス白血病ウイルス配列内で特徴づけ られている。LTRの5′末端に位置するそのような一つの要素は哺乳類型Cレ トロウイルスの90%以上にある保存配列であり、負の対照領域すなわちncr として引用される(フラナガン、他、ウイルス学および細胞生物学、9巻、73 9−746ページ(1989年))。ncr配列は核 因子と結合することを示しており、これにより転写抑制を実現する(フラナガン 、他、ウイルス学および細胞生物学、12巻、38−44ページ(1992年) )。 も一つの阻害要素はモロニーマウス白血病ウイルスリーダー領域のプライマー 結合部位(PBS)に位置する(ワイハー、他、1987年;フォイアー、他、ウイルス学ジャーナル 、63巻、2317−2324ページ(1989年);ロ ー、他、分子細胞生物学、7巻、3775−3784ページ(1987年);タ ケト、他、ウイルス学ジャーナル、63巻、4431−4433ページ(198 9年))。モロニーマウス白血病ウイルスPBSからの配列はRNA転写を阻害 する細胞因子に結合することにより作用する(ロー、他、分子細胞生物学、10 巻、4045−4057ページ(1990年);ピータースン、分子細胞生物学 、11巻、1214−1221ページ(1991年);ケンプラー、他、ウイル ス学 、183巻、690−699ページ、(1993年))。内因性マウスレト ロウイルス、d1587revがマウスゲノム配列から分離され、+160の位 置でアデニンを含む新奇なPBS配列を含むことが発見された(コリセルリ、他 、ウイルス学ジャーナル、57巻、37−45ページ(1987年))。レトロ ウイルス内でのd1587rev PBSの含有は野生型モロニーマウス白血病 ウイルスPBSと比較して胚癌腫細胞内での発現の増加を可能にする(アクガン 、他、ウイルス学ジャーナル、65巻、382−388ページ(1991年); グレー、他、ウイルス学ジャーナル、65巻、4691−4698ページ(19 91年))。 加えてプロウイルスモロニーマウス白血病ウイルスLTR内のシトシンの広範 な新規のメチル化が胚幹細胞系およびF9胚癌腫細胞系で検出された(スチュワ ート、他、全米科学アカデミー紀要、79巻、4098−4102ページ(19 82年);ニワ、他、(1983年))。遺伝子発現の抑制を実現するメチル化 の思いがけない役割はまだあいまいではあるけれども、メチル化は多くの異なっ た遺伝子の転写の遮断と関連してきている(シーダー、細胞、53巻、3−4ペ ージ(1988年);ボイエス、他、細胞、64巻、1123−1134ページ (1991年))。 胚細胞内で発現を達成する修飾レトロウイルスベクターは広範な用途を持つで あろう。高い効率の形質導入および組込みのために、活性レトロウイルスベクタ ーは遺伝子を遺伝子導入マウスの生成のために胚幹細胞,胚幹細胞キメラに移転 するために、および胚成長の間に細胞標識研究において非常に有用な手段となる (ジェーニッシュ、サイエンス、240巻、1468−1475ページ(198 8年);セプコ、他、酵素学方法論、225巻、933−960ページ(199 3年))。また胚細胞内で発現するレトロウイルス発現ベクターは更に造血幹細 胞での発現の向上を示し、これにより骨髄細胞を経由する遺伝子治療のために有 用な手段を提供する。 胚細胞にあるモロニーマウス白血病ウイルス転写単位に固有の不活性を克服す るレトロウイルスベクターを生産するために、努力が積み重ねられた。一つのア プローチは、一方ではレト ロウイルスLTRをパッケージング細胞内の全長ウイルスゲノムを生産するため にのみ使用しながら、胚細胞内での遺伝子転写を実現するための内部プロモータ ーを用いてベクターを生産することであった(バウテル、他、ウイルス学ジャー ナル 、62巻、2464−2473ページ(1988年);ギルド、他、ウイル ス学ジャーナル 、62巻、3795−3801ページ(1988年);ソリアー ノ、他、ウイルス学ジャーナル、65巻、2315−2319ページ(1991 年))。しかしモロニーマウス白血病ウイルスエンハンサーおよびプライマー結 合部位は内部に位置する異種プロモーターにさえ負の効果をもたらすという証拠 がある(ゴーマン、他、細胞、42巻、519−526ページ(1985年); バウテル、他、(1988年))。も一つのアプローチは、骨髄増殖性肉腫ウイ ルス(ヒルバーグ、他、全米科学アカデミー紀要、84巻、5232−5236 ページ(1987年))から、あるいは突然変異体ポリオーマウイルス(リンネ イ、他、ネイチャー、308巻、470−472ページ(1984年))からの エンハンサー、もしくはd1587revからのPBS(ワイハー、他、(19 87年);グレー、他、(1991年))などのモロニーマウス白血病ウイルス 配列を置換するために胚幹細胞内で活性である変異型要素のとり込みを含んでい た。これらのアプローチの成功は限定された。この成功の限定の理由はLTR内 もしくは近傍にある多重阻害要素の相互作用にある。かくして単一の修飾は転写 活性に対する障害を完全に克服するには十分ではない。 図面の簡単な説明 この発明はこれから図面と関連して説明されるであろう。ここで、 図1はプラスミドpG1の構築戦略図である。 図2はpG1プラスミドにある多重クローニング部位の配列である。 図3はプラスミドpG1の地図である。 図4はプラスミドpN2の地図である。 図5はプラスミドpG1Naの地図である。 図6はプラスミドMP−neoの地図である。 図7はプラスミドMP−ncr−neoの地図である。 図8はプラスミドMP−Thy−neoの地図である。 図9はプラスミドpGEM11の地図である。 図10はプラスミドMP−d1−neoの地図である。 図11はプラスミドMP−ncr−d1−neoの地図である。 図12はプラスミドMP−Thy−d1−neoの地図である。 図13はレトロウイルスベクターのLTRおよびリーダー領域に導入された修 飾の図である。 図14はLN−ncr−neoの地図である。 図15はレトロウイルスベクターによるNIH 3T3細胞およびF9細胞へ の遺伝子移転効率に関する定量サザンブロット分析である。 図16は安定形質導入NIH 3T3およびF9細胞に関す るノーザンブロット分析である。 図17AはサザンブロットによりF9細胞内でレトロウイルスベクターのメチ ル化分析に使用される制限酵素部位およびプローブの位置を示す修飾レトロウイ ルスベクターの図である。また、 図17BはBamHIおよび、EcoRVのみあるいはEcoRVならびにS maIのいずれかで消化された安定形質導入F9細胞からのゲノムDNAのサザ ンブロットである。 発明の詳細な説明 この発明の一つの見地に従って、骨髄増殖性肉腫ウイルスおよびポリオーマウ イルスよりなるグループから選択されるウイルスから得られるエンハンサー、お よびマウスレトロウイルスd1587revから得られるプライマー結合部位を 含むレトロウイルスプラスミドベクターが提供される。このレトロウイルスプラ スミドベクターは負の対照領域を含まない。 一つの実施例において、エンハンサー領域は骨髄増殖性肉腫ウイルスから得ら れる。も一つの実施例において、エンハンサー領域はポリオーマウイルスから、 とりわけポリオーマウイルスの突然変異体から得られる。ポリオーマウイルスの 突然変異体から得られるエンハンサーの例はバレリオ、他、遺伝子、84巻、4 19−427ページ(1989年)で詳細に説明されている。 一つの実施例において、レトロウイルスプラスミドベクターは更に非メチル化 をコード化する核酸配列を含む。一般に非メチル化をコード化する核酸配列はプ ロウイルスLTRにあるシ トシン残基の非メチル化をコード化する核酸配列である。一つの実施例において 、非メチル化をコード化する核酸配列はマウスThy−1遺伝子の5′上流領域 から得られる。 この発明のも一つの見地に従って、骨髄増殖性肉腫ウイルスおよびポリオーマ ウイルスよりなるグループから選択されるウイルスから得られるエンハンサー領 域、マウスレトロウイルスd1587revから得られるプライマー結合部位、 および非メチル化をコード化する核酸配列を含むレトロウイルスプラスミドベク ターが提供される。非メチル化をコード化する核酸配列は前記の通りのものであ る。 前記のレトロウイルスベクターが誘導されるレトロウイルスは、必ずしもそれ に限定されないが、モロニーマウス白血病ウイルス,脾臓壊死ウイルス、以下の ウイルスのレトロウイルス、例えばラウス肉腫ウイルス,ハーベイ肉腫ウイルス ,トリ白血症ウイルス,テナガザル白血病ウイルス,ヒト免疫不全ウイルス,骨 髄増殖性肉腫ウイルス、および乳癌ウイルスを含む。一つの実施例において、レ トロウイルスプラスミドベクターはモロニーマウス白血病ウイルスから誘導され る。 かくしてこの発明のも一つの見地に従って、モロニーマウス白血病ウイルスか ら誘導されるレトロウイルスプラスミドベクターが提供され、ここでモロニーマ ウス白血病ウイルスのLTRのエンハンサー領域が除去され、骨髄増殖性肉腫ウ イルスおよびポリオーマウイルスよりなるグループから選択されるウイルスから のエンハンサー領域で置換された。またモロニーマウス白血病ウイルスのプライ マー結合領域は(a)突然変異され るかもしくは(b)除去され、モロニーマウス白血病ウイルス以外のレトロウイ ルスから得られるプライマー結合領域で置換される。モロニーマウス白血病ウイ ルスの負の対照領域もまた欠失された。 モロニーマウス白血病ウイルスのプライマー結合部位はモロニーマウス白血病 ウイルスの塩基146から塩基163までの配列として定義される。ここで使用 される「突然変異される」という用語はモロニーマウス白血病ウイルスの天然プ ライマー結合部位の少くとも1個の塩基が異なった塩基に変更されたことを意味 する。 一つの実施例において、レトロウイルスプラスミドベクターは更に非メチル化 をコード化する核酸配列を含む。このような核酸配列は前記の通りマウスThy −1遺伝子の5′上流領域から得られる。 も一つの実施例において、モロニーマウス白血病ウイルスのプライマー結合部 位が除去され、モロニーマウス白血病ウイルス以外のレトロウイルスから得られ るプライマー結合部位で置換される。一つの実施例において、モロニーマウス白 血病ウイルス以外のウイルスから得られるプライマー結合部位はマウスレトロウ イルスd1587revから得られる。 更にこの発明のも一つの見地に従って、モロニーマウス白血病ウイルスから誘 導されるレトロウイルスプラスミドベクターが提供され、ここでモロニーマウス 白血病ウイルスのLTRのエンハンサー領域が除去され、骨髄増殖性肉腫ウイル スおよびポリオーマウイルスよりなるグループから選択されたウイルス からのエンハンサー領域で置換され、またモロニーマウス白血病ウイルスのプラ イマー結合部位は(a)突然変異され、あるいは(b)除去され、モロニーマウ ス白血病ウイルス以外のレトロウイルスから得られるプライマー結合部位で置換 される。ベクターは更に非メチル化をコード化する核酸配列を含む。 一つの実施例において、モロニーマウス白血病ウイルスのプライマー結合部位 は除去され、モロニーマウス白血病ウイルス以外のレトロウイルスから得られる プライマー結合部位で置換される。このプライマー結合部位は前記の通りマウス レトロウイルスd1587revから得ることができる。 一つの実施例において、モロニーマウス白血病ウイルスから誘導されるレトロ ウイルスプラスミドベクターは、ベンダー、他、ウイルス学ジャーナル、61巻 、1639−1649ページ(1987年)およびミラー、他、バイオテクニク 、7巻、980−990ページ(1989年)に記載の通り、LNシリーズの ベクターから誘導することができる。このようなベクターはマウス肉腫ウイルス から誘導されるパッケージングシグナルの一部および突然変異gag開始コドン を持つ。ここで使用される「突然変異」という用語は、gagタンパク質あるい は断片もしくはその切形が発現されないようにgag開始コドンが欠失あるいは 変化したことを意味する。 も一つの実施例において、レトロウイルスベクターは少くとも4個のクローニ ング、あるいは制限酵素認識部位を含み、ここで少くとも2個の部位は10,0 00塩基対で1回以下の真 核遺伝子平均出現頻度を持つ。すなわち制限産物は少くとも10,000塩基対 の平均DNAサイズを持つ。望ましいクローニング部位はNotI,SnaBI ,SalI、およびXhoIよりなるグループから選択される。望ましい実施例 において、レトロウイルスベクターはこれらクローニング部位のそれぞれを含む 。このようなベクターは更に1992年7月23日に受理された合衆国特許出願 連続番号919,062号で説明されており、その全体が引用例としてここにと り込まれている。 このようなクローニング部位を含むレトロウイルスベクターが使用される時、 更にレトロウイルスベクターに位置するNotI,SnaBI,SalI、およ びXhoIよりなるグループから選択される少くとも2個のクローニング部位と 両立できる少くとも2個のクローニング部位を含むシャトルクローニングベクタ ーが提供される。このシャトルクローニングベクターは更にシャトルクローニン グベクターからレトロウイルスベクターに移転することのできる少くとも1個の 望ましい遺伝子を含む。 シャトルクローニングベクターはクローニングあるいは制限酵素認識部位を含 む1個もしくはそれ以上のリンカーを連結する基本「バックボーン」ベクターあ るいは断片から構築することができる。クローニング部位に含まれるものは前記 の両立可能あるいは相補クローニング部位である。シャトルベクターの制限部位 に対応する末端を持つ遺伝子およびもしくはプロモーターは従来既知の方法を通 じてシャトルベクター内に連結され る。 シャトルクローニングベクターは原核システム内でDNA配列を増幅するため に使用することができる。シャトルクローニングベクターは原核システムとりわ け細菌で一般に使用されるプラスミドから調製される。かくして例えば、シャト ルクローニングベクターはpBR322,pUC18などのプラスミドから誘導 される。 このベクターは1個もしくはそれ以上のプロモーターを含む。使用される適切 なプロモーターは必ずしもそれに限定されないが、レトロウイルスLTR,SV 40プロモーター、およびミラー、他、バイオテクニクス、7巻、9号、980 −990ページ(1989年)に記載されたヒトサイトメガロウイルス(CMV )プロモーター、あるいは他のいずれかのプロモーター(例えば必ずしもそれに 限定されないがヒストン,pol III、およびβ−アクチンプロモーターを 含む真核細胞プロモーターなどの細胞プロモーター)を含む。使用される他のウ イルスプロモーターは、必ずしもそれに限定されないが、アデノウイルスプロモ ーター,チミジンキナーゼ(TK)プロモーター、およびB19パルボウイルス プロモーターを含む。適切なプロモーターの選択はここに含まれる教訓から従来 の技術に習熟した人にとっては明らかであろう。 この発明のレトロウイルスベクターは更に治療薬をコード化する少くとも1個 の核酸配列を含む。「治療」という用語は一般的な意味で使用され、治療薬,予 防薬および置換薬を含む。 ここで使用される「核酸配列」という用語は、DNAあるいはRNA分子を意 味し、より詳細には隣接するペントースの3′および5′炭素の間のホスホジエ ステル結合で連結された線上シリーズのデオキシリボヌクレオチドあるいはリボ ヌクレオチドを意味する。ここのでの使用に依存し、このような用語は完全ある いは部分遺伝子配列を含み、また同じくポリヌクレオチドを含む。 治療薬をコード化する核酸配列は、必ずしもそれに限定されないが、TNF− αなどの腫瘍壊死因子(TNF)遺伝子をコード化する核酸配列;インターフェ ロンα,インターフェロンβ、およびインターフェロンγなどのインターフェロ ンをコード化する遺伝子;IL−1,IL−1β、およびインターロイキン2か ら15などのインターロイキンをコード化する遺伝子;G−CSF,M−CSF 、およびGM−CSFをコード化する遺伝子;アデノシンデアミナーゼすなわち ADAをコード化する遺伝子;Zap70キナーゼ遺伝子;リンパ球の成長因子 であるリンホカインなどの細胞成長因子をコード化する遺伝子;グルコセレブロ シダーゼ遺伝子;表皮成長因子(EGF)、およびケラチノサイト成長因子(K GF)をコード化する遺伝子;溶解CD4をコード化する遺伝子;β−グロビン 遺伝子;因子VIII;因子IX;T細胞レセプター;α−イドゥロニダーゼ遺 伝子;LDLレセプター,ApoE,ApoC,ApoAIおよびコレステロー ル輸送および代謝に含まれる他の遺伝子;アルファ1抗トリプシン(a1AT) 遺伝子;オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)遺伝子;CFT R遺伝子;インスリン遺伝子;例えば単純性ヘルペスチミジンキナーゼ遺伝子, サイトメガロウイルスウイルスチミジンキナーゼ遺伝子、および水痘−帯状疱疹 ウイルスチミジンキナーゼ遺伝子などのウイルスチミジンキナーゼ遺伝子などの ような自殺遺伝子;抗体の抗原結合領域のためのFcレセプター;B型肝炎ある いは非A非B型肝炎ウイルスの複製を阻害するアンチセンス配列などのウイルス 複製を阻害するアンチセンス配列;アンチセンスc−mybオリゴヌクレオチド ;MDR−1遺伝子などの多剤耐性遺伝子;および必ずしもそれに限定されない が、マンガンスーパーオキシドジスムターゼ(Mn−SOD),カタラーゼ,銅 亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ(CuZn−SOD),細胞外スーパーオキ シドジスムターゼ(EC−SOD)、およびグルタチオン還元酵素などの抗酸化 剤;およびネオマイシン耐性(neoR)遺伝子,β−ガラクトシダーゼ(la cZ)遺伝子,クロラムフェニコール転移酵素(CAT)遺伝子、およびNGF −R遺伝子などの選択マーカーを含む。 少くとも1個の治療薬をコード化する核酸配列は適切なプロモーターの制御下 にある。使用される適切なプロモーターは必ずしもそれに限定されないが、アデ ノウイルス主要後期プロモーターなどのアデノウイルスプロモーター;あるいは サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターなどの異種プロモーター;呼吸シ ンシチアルウイルス(RSV)プロモーター;MMTプロモーター,メタロチオ ネインプロモーターなどの誘導プロモーター;熱ショックプロモーター;アルブ ミンプロモー ター;ApoAIプロモーター;ヒトグロビンプロモーター;単純性ヘルペスチ ミジンキナーゼプロモーターなどのウイルスチミジンキナーゼプロモーター;レ トロウイルスLTR(前記の修飾レトロウイルスLTRを含む);β−アクチン プロモーター;およびヒト成長ホルモンプロモーターを含む。プロモーターは治 療薬をコード化する遺伝子を制御する天然プロモーターであってもよい。しかし この発明の範囲は特異的な外部遺伝子あるいはプロモーターに制限されるもので ないことは理解されるべきである。 レトロウイルスプラスミドベクターは生産者細胞系を形成するためにパッケー ジング細胞系を形質導入するのに使用される。形質移入されるパッケージング細 胞の例は必ずしもそれに限定されないが、PE501,PA317,Ψ−2,Ψ −AM,PA12,T19−14X,VT−19−17−H2,ΨCRE,ΨC RIP,GP+E−86,GP+envAm12、およびDAN細胞系を含み、 それらはミラー、ヒト遺伝子治療、1巻、5−14ページ(1990年)で説明 されており、その全体が引用例としてここにとり込まれている。ベクターは従来 既知のいずれかの方法を通じてパッケージング細胞を形質導入する。そのような 方法は必ずしもそれに限定されないが、電気穿孔法、前記記載のようなリポソー ムの使用、およびリン酸カルシウム沈殿を含む。一つの選択肢において、レトロ ウイルスプラスミドベクターはリポソーム内に被包され、あるいは脂質に結合さ れ、次いで同じく前記の通り宿主に投与される。 生産者細胞系は治療薬をコード化する核酸配列を含む感染性レトロウイルスベ クター粒子を生成する。このようなレトロウイルスベクター粒子は次いで試験管 内あるいは生体内のいずれかで真核細胞を形質導入するのに使用される。形質導 入真核細胞は治療薬をコード化する核酸配列を発現するであろう。形質導入真核 細胞は、必ずしもそれに限定されないが、胚幹細胞,胚癌腫細胞、同じく造血幹 細胞,肝細胞,繊維芽細胞,筋芽細胞,ケラチノサイト,内皮細胞、および気管 支上皮細胞を含む。 このようなレトロウイルスベクター粒子が真核細胞を試験管内で形質導入する のに使用される時、レトロウイルスベクター粒子は真核細胞を約0.001から 約10まで、望ましくは約1から約10までの感染多重度(moi)で形質導人 する。形質導入真核細胞は次いで宿主に遺伝子治療手順の一部として投与される 。この細胞は哺乳類宿主,非ヒト霊長類宿主、あるいはヒト宿主である宿主に約 1×102から約1×1011細胞、望ましくは約5×104から約5×108細胞 、より望ましくは約5×106から約5×108細胞の量で投与される。真核細胞 の正確な用量は年齢,体重、および宿主の性,形質導入される細胞の型、ならび に治療される疾病あるいは疾患を含む各種の因子に依存する。 生体内で投与される時には、レトロウイルスベクター粒子は宿主に治療効果を 生むのに有効な量で宿主に投与される。一般に、レトロウイルス粒子は細胞当り 1から約10粒子の量で投与される。投与されるべき粒子の正確な用量は前記の 因子に依 存する。 この発明のレトロウイルスベクターは胚細胞、とりわけ胚幹細胞での形質導入 時に特に適用できる。例えばレトロウイルスベクターは遺伝子導入動物の生成の ための胚幹細胞,胚幹細胞キメラに遺伝子を移転するために使用することができ 、あるいは胚成長期間中の細胞標識研究で使用することができる。加えて胚細胞 で発現するレトロウイルスベクターは、造血幹細胞の発現の向上を示し、従って このようなレトロウイルスベクターは骨髄細胞を経る遺伝子治療に有用である。 この発明のレトロウイルスベクターは各種の疾病および疾患の治療に使用する ことができる。このような疾病あるいは疾患は必ずしもそれに限定されないが、 異常血色素症などの遺伝病;リソソーム蓄積症;代謝疾患;免疫不全;癌白血病 ;およびエイズを含む。 加えて、レトロウイルスベクター粒子は遺伝子治療処置の有効性を決定するた めに動物モデルに使用できる。このような動物モデルにおいて、治療薬をコード 化する遺伝子を含むレトロウイルスベクター粒子、あるいはそのようなレトロウ イルスベクター粒子で試験管内で形質導入された真核細胞は動物に投与される。 そのような投与に引き続き、動物は動物内で治療薬をコード化する遺伝子の発現 を検査される。このような検査から、ヒト患者に投与されるべきそのレトロウイ ルス粒子で形質導入されるレトロウイルス粒子あるいは真核細胞の量を決定する ことができる。 更にレトロウイルスベクター粒子は、前記の通り試験管内で 治療薬の試験管内生産のために真核細胞を形質導入することができ、この治療薬 は従来の技術に習熟した人に既知の方法により形質導入真核細胞の培養から得る ことができる。 実施例 この発明はこれから以下の実施例と関連して説明されるであろう。しかしこの 発明の範囲はそれにより限定されるものではない。 実施例1 ベクターの構築 A.pG1Naの構築 プラスミドpG1はpLNSX(パーマー、他、血液、73巻、438−44 5ページ)から構築され、引用例としてここにとり込まれた。プラスミドpG1 の構築戦略は図1で示される。5′モロニーマウス肉腫ウイルス(MoMuSV )LTRを含む1.6キロベースEcoRI断片、および3′LTR,細菌複製 起点およびアンピシリン耐性遺伝子を含む3.0キロベースEcoRI/C1a I断片が別々に分離された。7個のユニーククローニング部位を含むリンカーが 次いでそれ自身にEcoRI/C1aI断片を閉じるために利用され、かくして プラスミドpGOを生成した。プラスミドpGOは5′LTRを含む1.6キロ ベースEcoRI断片をpGOのユニークEcoRI部位に挿入することにより プラスミドpG1(図3)を生成するために使用された。かくしてpG1(図3 )は、MoMuSVから誘導される5′部分,真正ATG出発コドンがTAGに 突然変異されたgagの短い部分(ベンダー、他、 1987年)、5′から3′までにEcoRT,NotI,SnaBI, Sa lI,BamHI,XhoI,HindII,ApaI、およびC1aIの各部 位を含む54塩基対多重クローニング部位(MCS)、ならびに塩基対7764 から7813までのMoMuLVの3′部分(バン・ビバレン、他、コールド・ スプリング・ハーバー 、2巻、567ページ、1985年に記載された番号)で 構築されるレトロウイルスベクターバックボーンよりなり、引用例としてここに とり込まれている(図2)。MCSは、pG1プラスミド,neor遺伝子,β −ガラクトシダーゼ遺伝子,ヒグロマイシンr遺伝子、およびSV40プロモー ターの非切断制限酵素部位の選別にもとづき最大数のユニーク挿入部位を生成す るように設計された。 「バックボーン」ベクターpG1NaはpG1およびpN2から構築された( アーメンターノ、他、ウイルス学ジャーナル、61巻、1647−1650ペー ジ(1987年))。pG1NaはpN2をEcoRIおよびAsuIIで切断 し(図4)、neoR遺伝子を含むEcoRI/AsuII断片の末端に注入し 、pG1Naを形成するためにこの断片をSnaBI消化pG1に連結すること により構築された(図5)。 B.MPneo,MPncrneo,MPd1neo,LNncrneo,MP thyneo,MPthyd1neo、およびMPncrd1neoの構築 骨髄増殖性肉腫ウイルス(MPSV)LTR(ドイツ、ハンブルク、ハインリ ッヒーペッテ・インスティチューテ・ダブ リュ.オスタータークより提供されたもの)がMPneoを作るためにpG1N aの3′モロニーマウス白血病ウイルスLTRと置換するため使用された。pG 1Naはモロニーマウス白血病ウイルス3′LTRを放出させるためC1aI部 位(塩基対2366)およびAccI部位(塩基対3248)で切断された。M PSVからの3′LTRはMP−neoを作るためにpG1NaのC1aI−A ccI部位にクローンされた(図6)。負の対照領域(ncr)はNheIとし て(LTRのヌクレオチド33で)MPSV LTRから(LTR内のヌクレオ チド97での)Sau3a断片に移された。LTRの切断末端はMPncr3′ LTRを作るためにクレノウDNAポリメラーゼによる末端への注入後連結され 、これは次いでpG1NaのC1aI/AccI部位にクローンされ、MPnc rneoを産出した(図7)。プラスミドブルースクリプト(ストラータジェン )(カナダ、モントリオール、マッギル・ユニバーシティ、エム.シーフにより 提供されたもの)内のThy−1断片は3′挿入後直ちにSmaI部位で開かれ 、合成XbaI部位5′−CTCTAGAG−3′(マサチューセッツ、ビバリ ー、ニューイングランド・バイオラブス)が適所に連結された。Thy−1断片 は次いでXbaI/XbaI断片として分離され、ブルースクリプトにあるMP SV LTRのNheI部位にクローンされた。Thy−1置換MPSV LT R(MPthy)はMPthyneoを作るためにpG1NaのC1aI/Ac cI部位にクローンされた(図8)。 pG1NaはEcoRIで切断されたが、それは5′LTR ,pbs、およびリーダー(Psi)領域を含む断片を得るために塩基対146 0および塩基対5375で切断された。この断片はpGEM11(プロメガ)に サブクローンされた(図9)。pbsはこのpG1Na誘導断片からKpnI/ SpeI断片として除去され、d1587revからのKpnI/SpeI p bs断片で置換された。5′LTRおよびリーダー(Psi)領域は次いで酵素 EcoRIでMP−neoから除去され、d1587revからのKpnI−S peI断片を含む5′LTR−リーダー領域のEcoRI/EcoRI断片で置 換された。これはプラスミドMP−dI−neoを産出した(図10)。5′L TR,d1587rev pbs、およびリーダー領域を持つ同じEcoRI/ EcoRI断片はMP−ncr−neoおよびMP−Thy−neoのEcoR I/EcoRI部位内に置換されそれぞれMP−ncr−dI−neo(図11 )およびMP−Thy−neo(図12)を作った。 LNncrneoを作るために、ncr領域(図13、位置33のNheIか ら位置97のSau3aまで)がpG1Naの3′LTRから欠失された。特異 的に、pG1Naからの3′LTRの一部がC1aI/SstI断片としてブル ースクリプトにサブクローンされた。次いでPCRがSau3a部位(塩基対9 7),5′−GACCGCTAGCAGATCTAGGTCAGG−3′(セン ス)およびSstI部位(アンチセンス),5′−CTGGAGCTCGGGG AGCAGA−3′(アンチセンス)をオーバーラッピングするプライマーを 用いて行われた。センスプライマーの配列は5′オーバーハングを含み、これは NheIの認識部位を含み(プライマー配列の肉太活字部分)、それをBg1I I部位に転換するSau3a部位(プライマー配列のアンダーライン部分)をオ ーバーラッピングする配列が続いた。ncr領域を欠いている320塩基対PC R製品はNheIおよびSstIで消化され、380塩基対NheIを3′LT RのSstI断片に置換するために使用され、ncrを効果的に除去し、新奇な Bg1II部位を加えた。ブルースクリプトにncr欠失を含むC1aI/Sb aI断片はpG1Naプラスミドにある3′LTRのC1aI/SbaI部分を 置換するのに使用され、LNncrneoを産出した(図14)。 C.プラスミドベクターの細胞系への形質導入 プラスミドベクターMPneo,MPd1neo,MPncrd1neo,L Nncrneo,MPthyneo、およびMPthyd1neoは、形質移入 試薬(インディアナ、インディアナポリス、ベーリンガー・マンハイム・コーポ レイション、DOTAP)および活性G418、0.5ng/mlでの選択(メ リーランド、ベセスダ、ジブコ−BRL、ジェネティシン)を用いてエコトロピ ックパッケージング細胞系GP+E−86(ニューヨーク、コロンビア・ユニバ ーシティ、エイ.バンクより入手)に形質移入された。GP+E−86細胞は新 生ウシ血清10%、ヒポキサンチン(15μg/ml)、キサンチン(250μ g/ml)で補充されたDMEMで選択圧の下で成長した(マーコヴィッツ、他 、ウイルス学ジャーナル、 62巻、1120−1124ページ(1988年))。培養上澄みは収集され、 PA317(ATCC番号CRL9078)両種性パッケージング細胞系を形質 導入するために使用された。PA317細胞は次いでFCS10%を含むDME Mで成長した。PA317細胞は次いでG418内で選択され細胞クローンが分 離された。クローンからの上澄みはウシ血清10%を補充されたDMEMで成長 するNIH3T3繊維芽細胞(ATCC番号6473)について連続希釈により 滴定された。高力価のクローンがMPneo,MPd1neo、およびMPnc rd1neoのPA317プールから誘導され、一方MPthyneo,MPt hyd1neo、およびLNncrneoの高力価プールは続く分析に使用され た。 実施例2 FCS10%を含むDMEM内のウイルス上澄みがベクター生産PA317繊 維芽細胞の密集100mm組織培養平板から収穫され、0.45μmフィルターを 通過させられた。これは全量5mlで10倍連続希釈された。希釈は以下の通り であった:非希釈,1:10,1:100,1:1,000,1:10,000 およびウイルスなしのもの。各希釈物の2mlが6ウエル組織培養皿で2.5× 104細胞を24時間前に平板培養されたF9細胞および3T3細胞それぞれに 上掛けされた。 形質導入はポリブレン8μg/mlの存在の下で2時間行われた。次いで細胞 は食塩加リン酸緩衝液(PBS)で洗浄され、それぞれの培地で培養された。2 4時間後G418(ジブ コ−BRL)が0.5mg/mlで加えられた。非形質導入ウエルで細胞が見ら れなくなるまで選択が12−14日で行われ可視コロニーが形質導入ウエルで形 成された。次いで細胞はPBSで洗浄されメタノール内でのクリスタル紫0.5 %で染色された。G418耐性コロニーが計数され、ウイルス懸濁液のミリリッ トル当りコロニー形成単位(G418cfu/ml)が計数された。F9細胞内 で発現する異なったベクターの相対能力がF9細胞の有効力価(G418Rcf u/ml)を3T3細胞の力価(G418Rcfu/ml)で割ることで定量化 され、従って調製物の間で感染性ウイルス粒子の数の差を説明するものとなる。 この結果は以下の表Iで示される。 表Iで示されるように、標準モロニーマウス白血病ウイルスベースのベクター 、LNは、NIH 3T3と比較したF9胚癌腫細胞に対する活性が僅か1/1 20(あるいは0.0082)の有効性と限定されていることを示した。モロニ ーマウス白血病ウイルスエンハンサーに代って骨髄増殖性肉腫ウイルスエンハン サーの存在はF9細胞に対し形成されたG418耐性cfu/mlの相対的数字 が僅かに増加していた(0.0352)。モロニーマウス白血病ウイルスプライ マー結合部位のd1587revプライマー結合部位との置換はF9細胞への有 効力価を更に増加させなかった(0.0245)。d1587revプライマー 結合部位に加えてMPSVエンハンサーおよびncr欠失を含むベクター(MP ncrd1neo)は、NIH 3T3繊維芽細胞と比べて約半分の効率でG4 18耐性をF9細胞に移転することができた。d1587revプライマー結合 部位に加えて非メチル化をコード化するThy−1断片の存在はベクター(MP thyd1neo)内にNIH 3T3繊維芽細胞と比べて1/5の効率でG4 18耐性をF9細胞に移転する結果を示した。 実施例3 F9および3T3細胞は同時に前記記載のレトロウイルスプラスミドベクター から生成されたウイルス粒子で6ウエル平板で各3時間ウイルス上澄みに4回露 出して形質導入された。細胞は次いで2週間培養され、細胞ペレットはDNAお よびRNA抽出で調製された。 ゲノムDNAおよび全細胞RNAがサザンブロットおよび ノーザンブロット分析のためにレトロウイルス形質導入F9および3T3細胞ペ レットから抽出された。DNAは55℃で3−4時間SDS/タンパク質分解酵 素KおよびRNase消化により分離された。消化サンプルはフェノール−クロ ロホルムで抽出され、DNAはエタノールで沈殿され、TE緩衝液で再懸濁され た(サムブルック、他、分子クローニング:実験室マニュアル、第2版、コール ド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(1989年))。定量サザ ンブロットがプロウイルスコピー数を測定するために行われた。対照およびサン プルDNA(10μg)は制限酵素SstI(ジブコ−BRL)で消化されたが 、それは各LTRで1度切断し、それにより全長プロウイルス配列を解放した。 標準曲線を得るために、neo遺伝子の単一コピーを含むPA317クローンか らのDNAが親PA317細胞からのDNAで希釈された。希釈は100%,5 0%,10%,5%、および0%であった。消化DNAはアガロースゲル1.3 %上で電気泳動され、変性されナイロン膜にブロットされた。フィルターは次い で32P−標識neoDNAでプローブされ(ファインバーグ、他、分析生化学、 137巻、266ページ(1984年))、−70℃でコダックX−オーマット フィルム(ニューヨーク、ロチェスター、イーストマン−コダック)に露出する ために使用された。十分な露出が得られた後、膜はDNA負荷の差異を定量化す るために取り去られ1.6キロベースヒトグルコセレブロシダーゼcDNAプロ ーブで再雑種形成された。フィルターは再びオートラジオグラフィで分析された 。比重計分析がユー. エス.バイオケミカル・サイエンスのスキャン5000(オハイオ、クリーブラ ンド)を使用してサザンブロットで行われた(図15)。 サザンブロットは、LNプロウイルスの細胞当り1コピーを含むPA317細 胞系から抽出された連続希釈ゲノムDNAにより作られたコピー数に対する標準 曲線を含んでいた(図15、レーン1−5)。コピー数標準曲線は、比重計でプ ロウイルスneoシグナルの強度を測定し、その結果をグルコセレブロシダーゼ 内因性マーカーに標準化しそれによりDNAサンプル間の負荷の差を説明するこ とによりプロットされた。形質導入NIH 3T3細胞(図15、レーン6−1 2)およびF9細胞(図15、レーン13−19)におけるプロウイルスコピー 数は標準曲線から誘導された。類似の形質導入効率は限定された実験バリエーシ ョンでF9細胞およびNTH 3T3細胞の異なったベクターで達成された。 ノーザンブロットに対しては、RNAはコムチンスキー、他、分析生化学、1 63巻、156−159ページ(1987年)で説明されたチオシアン酸グアニ ジウム酸−フェノールクロロホルム法により分離された。RNA15μgがホル ムアルデヒドゲル1.2%で電気泳動され、変性され、中和され、毛管ブロッテ ィングでナイロン膜に移された。フィルターは32P−標識neoDNAで雑種形 成され、−70℃でX線フィルムに露出するため使用された。フィルターはRN Aの水準を計量するためにベータスコープ603ブロットアナライザー(マサチ ューセッツ、ウォルサム、ベータゲン)を用いて分析され た。フィルターは次いで取り去られ、マウスβ−アクチンDNAプローブで再雑 種形成され、再びオートラジオグラフィで分析された。ノーザンブロットは図1 6で示される。 7個のベクターすべてはNIH 3T3繊維芽細胞内で同じ水準で発現された (図16、レーン1−8)。しかしLN,MPneo,MPd1neo,LNn crneo、およびMPthyneoベクターからのF9細胞ではRNA転写は 検出されなかった(図16、レーン10−13および図15)。3個の修飾を含 む2種のベクター、MPncrd1neoおよびMPthyd1neoはF9細 胞でRNA転写の検出水準を促進した(図16、レーン14および16)。 実施例4 メチル化分析 前記記載のレトロウイルスベクターで形質導入されたF9細胞からのゲノムD NA(15μg)は高分子量DNAのサイズを減少させるために制限酵素Bam HI(メリーランド、ビバリー、ニューイングランド・バイオラブス)で消化さ れ、次いでEcoRV(ジブコ−BRL)で消化された。次いで各DNAサンプ ルの半分がメチル化感受性制限酵素SmaI(ニューイングランド・バイオラブ ス)で消化された。酵素消化が完全に行われたかをモニターするために、消化混 合物の20μlサンプルがEcoRV消化のためにラムダDNA(ジブコ−BR L)と、またSmaI消化のためにアデノウイルスタイプ2DNA(ジブコ−B RL)と混合された。混合物は同時に主サンプルと37℃で保温され、アガロー ス検査ゲルで続いて流され た。EcoRVおよびEcoRV/SmaI消化ゲノムDNAは1.5%アガロ ースゲル上で電気泳動され、変性され、ナイロン膜にブロットされた。ブロット はpG1NaプラスミドのNotI部位からPvuII部位でneo遺伝子の5 ′末端からの285塩基対プローブで雑種形成された。ブロットのいくつかの露 出がX線フィルムで得られた。オートラジオグラムはSmaI感受性およびSm aI耐性帯の相対強度をユー.エス.バイオケミカル・サイエンスのスキャン5 000で測定して分析された。EcoRVおよびSmaI制限酵素部位の位置を 示す修飾レトロウイルスベクターの図、およびメチル化分析に使用されるプロー ブ、ならびにSmaI消化後に生成される2.0キロベースおよび1.7キロベ ースの帯が図17Aで示される。ブロットは図17Bで示される。レーン1−9 はBamHIおよびEcoRVのみで消化された安定形質導入F9細胞からのゲ ノムDNAのブロットであり、またレーン10−18はBamHI,EcoRV 、およびSmaIで消化された安定形質導入F9細胞からのゲノムDNAのブロ ットである。この図はまた、SmaI消化後に生成された2.0キロベースおよ び1.7キロベースの帯の相対強度としてプロウイルスのSmaI耐性割合の値 を描く。この値は同じブロットの2個の異なった露出の分析から得られた平均値 を表す。 SmaI部位はF9細胞内でのLNベクターのモロニーマウス白血病ウイルス LTRで大幅にメチル化され、98.3%のSmaI耐性を示す(図17B、レ ーン12)。ベクターMPneo,MPd1neo,LNncrneo、および MPth yneoはメチル化の著しい減少を示さずそれぞれ95.0%,97.8%,9 4.3%、および97.4%のSmaI耐性の値を記録した(図17B、レーン 13,14,16および17)。ベクターMPncrd1neoおよびMPth yd1neoはそれぞれ52.7%および54.6%のSmaI耐性を持ち、親 ベクターよりも著しく低いメチル化であった(図17B、レーン15および18 )。モロニーマウス肉腫ウイルスベースベクターにおける3個の修飾の同時とり 込みは、RNA転写での増加と同時にF9胚癌腫細胞におけるプロウイルスのメ チル化の状態を減少させる。 実施例5 5′LTRの配列化 前記の実施例において、プロウイルスの5′LTRおよびリーダー領域は、パ ッケージングおよび連続形質導入後にすべての修飾を正しく複製し維持するため にまずPA317細胞で、次いでF9細胞で配列された。 プロウイルス配列はLTRの5′末端(5′−GACCCCACCTGTAC GTATGGCAA−3′、センス)およびneo遺伝子の5′末端(5′−G CTGGCCAGGTTAACTCCC−3′、アンチセンス)までのプライマ ーを用いるゲノムDNAのPCRにより増幅された。1.7−1.9キロベース PCR製品は1.2%アガロースゲル上で電気泳動により精製され、キアックス ・ゲル抽出キット(カリフォルニア、チャッツワース、キアーゲン・インコーポ レイテッド)を用いて抽出された。次いで配列化が35S−dATPおよびサイ クル配列化を伴う内部標識によりサーカムベント・サーマル・サイクル配列化キ ット(ニューイングランド・バイオラブス)を用いて行われた。エンハンサー領 域の配列化のために、(前記の)LTRの5′末端でのプライマーが使用された 。PBS領域のためには、スプライス供与体部位からのオリゴヌクレオチド(5 ′−GCTGGCCAGGTTAACTCCC−3′、アンチセンス)およびR /U5領域(5′−TGCATCCGAATCGTGGTCTC−3′、センス )が使用された。Thy−1配列からのプライマー(5′−TCGGGGTGG AGCAGTCTTCT−3′、センス)はThy−1断片を含む2個のベクタ ーのエンハンサー領域の配列化を可能にした。 実施例6 ベクターMP−neo,MP−ncr−neo,MP−Thy−neo,MP −d1−neo,MP−ncr−d1−neo、およびMP−Thy−d1−n eoはCCE系の一次マウス胚肝細胞に形質導入された(ブラッドレー、他、 イチャー 、309巻、255−256ページ(1984年))。形質導入細胞は G418選択なしで2週間培養で拡大され、核酸分析のために収穫された。その 結果はF9細胞で見られたものと類似していた。ベクターの5′LTRはMP− ncr−d1−neoおよびMP−Thy−d1−neoのものを除いて完全な メチル化を示した。これら2個のベクターは約50%のLTRがSmaIで切断 され得たことを示し、かくしてこれらのベクターで著しくメチル化が減少したこ とを例証した。 ノーザンブロット分析はこれら2個のベクターがまたベクター誘導転写物の検出 水準を産出したことを示した。他のものはすべてRNAの検出水準を産出しなか った。かくしてこれらのベクターは一次胚幹細胞で転写活性である。これらのベ クターを用いる外因性遺伝子の胚幹細胞への導入は、例えばインターロイキン1 から15までを含むインターロイキン;転写因子;ホメオボックス遺伝子;ある いは表面抗原遺伝子などの挿入遺伝子を発現する遺伝子導入マウスを生成するの に使用することができる。 これら新奇なベクターの活性はヒト遺伝子治療に重大な関連を有している。有 効な遺伝子治療にとって基本的な技術要件は患者細胞内での挿入遺伝子の永続的 な発現である。マウスおよびネズミにおける研究は骨髄幹細胞,肝細胞、および 筋細胞を含む一次細胞に挿入された遺伝子はこの細胞の生きた動物への回帰後に 「沈黙する」ということを示した。マウス遺伝子移動/骨髄移植モデルにおいて 、ベクターのモロニーマウス白血病ウイルスLTRはLTRのシトシンのメチル 化と関連して沈黙することが例証されている。かくしてメチル化に抵抗し活性を 維持するベクターは遺伝子治療に有効に使用される。 実施例7 骨髄がC57b1/6マウスから収集され、骨髄細胞はMP−ncr−d1− neo,MP−Thy−d1−neo、あるいは対照ベクターLNのいずれかで 形質導入された。形質導入はカリタ、他、全米科学アカデミー紀要、91巻、2 567−2571ページ(1994年)、およびクラ、他、血液、83 巻、2373−2378ページ(1994年)に記載された方法に従って実施さ れた。生後6−8週間のC57b1/6マウスは次いで950ラドで照射され、 各グループからの形質導入骨髄がマウスに注射された。骨髄はマウス内で3乃至 4ケ月成長を許され、次いでマウスは犠牲とされた。骨髄が収集され二次照射マ ウスに移植された。12日後二次マウスは犠牲とされ、脾臓の移植骨髄から形成 されたコロニー(2°CFU−S)が分離された。2°CFU−Sでのベクター の存在はneoR遺伝子のPCR検定で確認された。DNA PCRにもとづく ベクターを含む2°CFU−Sは次いでノーザンブロット分析によりベクター発 現を確認するために分析された。ノーザンブロット分析の結果は以下の表IIでリ ストされる。 LNベクターの発現の殆どすべては1個の一次供与体から生産された2°CF U−Sで見られたが、それは偶然に発現を異常に許容する染色体部位にLNベク ターを挿入したことを反映するものである。LNベクターからの基線発現の高い 割合にも拘らず、両方の修飾ベクターは高い発現頻度を示し、MP− Thy−d1−neoベクターを含む2°CFU−Sは59%の発現を、またM P−ncr−d1−neoのそれは69%の発現を示した。かくしてF9細胞で 発現の増加を示した修飾ベクターは前記マウス遺伝子移転/骨髄移植モデルでよ り高い発現頻度を示した。 この出願で引用されたすべての特許,公開情報(公開特許出願を含む)および データベースエントリーの開示は、あたかも各個別特許,公開情報およびデータ ベースエントリーが特異的かつ個別的に引用例としてとり込まれているかのよう に同じ範囲でその全体が引用例として特異的にとり込まれている。 しかしこの発明の範囲は前記の特異な実施例に限定されるべきではないことは 理解されねばならない。この発明は特に説明されたもの以外にも実施可能であり 、しかも以下の請求の範囲内にある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:92)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一つのレトロウイルスプラスミドベクターであって、 (i)骨髄増殖性肉腫ウイルスおよびポリオーマウイルスよりなるグループから 選択されるウイルスから得られるエンハンサー領域、 (ii)マウスレトロウイルスd1587revから得られるプライマー結合部位 であり、ここで前記レトロウイルスプラスミドベクターが負の対照領域を含まな いプライマー結合部位、 を含むことを特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 2.請求の範囲第1項記載のレトロウイルスプラスミドベクターであって、ここ で前記プラスミドベクターが更に非メチル化をコード化する核酸配列を含むこと を特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 3.一つのレトロウイルスプラスミドベクターであって、 (i)骨髄増殖性肉腫ウイルスおよびポリオーマウイルスよりなるグループから 選択されるウイルスから得られるエンハンサー領域、 (ii)マウスレトロウイルスd1587revから得られるプライマー結合部位 、および (iii)非メチル化をコード化する核酸配列、 を含むことを特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 4.モロニーマウス白血病ウイルスから誘導される一つのレトロウイルスプラス ミドベクターであって、ここで(i)前記モロ ニーマウス白血病ウイルスのLTRのエンハンサー領域が除去され、骨髄増殖性 肉腫ウイルスおよびポリオーマウイルスよりなるグループから選択されるウイル スから得られるエンハンサー領域で置換され、また (ii)前記モロニーマウス白血病ウイルスのプライマー結合部位が(a)突然変 異され、あるいは(b)除去されかつモロニーマウス白血病ウイルス以外のレト ロウイルスから得られるプライマー結合部位で置換され、更にここで前記モロニ ーマウス白血病ウイルスの負の対照領域が欠失している、 ことを含むことを特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 5.請求の範囲第4項記載のレトロウイルスプラスミドベクターであって、ここ で前記レトロウイルスプラスミドベクターが更に非メチル化をコード化する核酸 配列を含むことを特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 6.請求の範囲第4項記載のレトロウイルスプラスミドベクターであってここで 前記モロニーマウス白血病ウイルスの前記プライマー結合部位が除去されモロニ ーマウス白血病ウイルス以外のレトロウイルスから得られるプライマー結合部位 で置換されることを特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 7.請求の範囲第6項記載のレトロウイルスプラスミドベクターであって、ここ でモロニーマウス白血病ウイルス以外の前記ウイルスがマウスレトロウイルスd 1587revであることを特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 8.モロニーマウス白血病ウイルスから誘導される一つのレト ロウイルスプラスミドベクターであって、ここで(i)前記モロニーマウス白血病 ウイルスのLTRのエンハンサー領域が除去され、骨髄増殖性肉腫ウイルスおよ びポリオーマウイルスよりなるグループから選択されるウイルスから得られるエ ンハンサー領域で置換され、 (ii)前記モロニーマウス白血病ウイルスのプライマー結合部位が(a)突然変 異され、あるいは(b)除去されモロニーマウス白血病ウイルス以外のレトロウ イルスから得られるプライマー結合部位で置換され、および (iii)非メチル化をコード化する核酸配列 を含むことを特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 9.請求の範囲第8項記載のレトロウイルスプラスミドベクターであって、ここ で前記モロニーマウス白血病ウイルスの前記プライマー結合部位が除去されモロ ニーマウス白血病ウイルス以外のレトロウイルスから得られるプライマー結合部 位で置換されることを特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 10.請求の範囲第9項記載のレトロウイルスプラスミドベクターであって、こ こでモロニーマウス白血病ウイルス以外の前記ウイルスがマウスレトロウイルス d1587revであることを特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 11.請求の範囲第1項記載のレトロウイルスプラスミドベクターであって、こ こで前記ベクターが更に治療薬をコード化する少くとも1個の核酸配列を含むこ とを特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 12.請求の範囲第3項記載のレトロウイルスプラスミドベクターであって、こ こで前記ベクターが更に治療薬をコード化する少くとも1個の核酸配列を含むこ とを特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 13.請求の範囲第4項記載のレトロウイルスプラスミドベクターであって、こ こで前記ベクターが更に治療薬をコード化する少くとも1個の核酸配列を含むこ とを特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 14.請求の範囲第8項記載のレトロウイルスプラスミドベクターであって、こ こでベクターが更に治療薬をコード化する少くとも1個の核酸配列を含むことを 特徴とするレトロウイルスプラスミドベクター。 15.請求の範囲第11項記載のレトロウイルスプラスミドベクターで形質導入 されることを特徴とするパッケージング細胞。 16.請求の範囲第15項記載のパッケージング細胞から生成されることを特徴 とするレトロウイルスベクター粒子。 17.請求の範囲第16項記載のレトロウイルスベクター粒子で形質導入される ことを特徴とする真核細胞。 18.請求の範囲第17項記載の細胞であって、前記細胞が胚癌腫細胞であるこ とを特徴とする細胞。 19.請求の範囲第17項記載の細胞であって、前記細胞が胚幹細胞であること を特徴とする細胞。 20.請求の範囲第12項記載のレトロウイルスプラスミドベクターで形質導入 されることを特徴とするパッケージング細 胞。 21.請求の範囲第20項記載のパッケージング細胞から生成されることを特徴 とするレトロウイルスベクター粒子。 22.請求の範囲第21項記載のレトロウイルスベクター粒子で形質導入される ことを特徴とする真核細胞。 23.前記細胞が胚癌腫細胞であることを特徴とする請求の範囲第22項記載の 細胞。 24.前記細胞が胚幹細胞であることを特徴とする請求の範囲第22項記載の細 胞。 25.請求の範囲第13項記載のレトロウイルスプラスミドベクターで形質導入 されることを特徴とするパッケージング細胞。 26.請求の範囲第25項記載のパッケージング細胞から生成されることを特徴 とするレトロウイルスベクター粒子。 27.請求の範囲第26項記載のレトロウイルスベクター粒子で形質導入される ことを特徴とする真核細胞。 28.前記細胞が胚癌腫細胞であることを特徴とする請求の範囲第27項記載の 細胞。 29.前記細胞が胚幹細胞であることを特徴とする請求の範囲第27項記載の細 胞。 30.請求の範囲第14項記載のレトロウイルスプラスミドベクターで形質導入 されることを特徴とするパッケージング細胞。 31.請求の範囲第30項記載のパッケージング細胞から生成されることを特徴 とするレトロウイルスベクター粒子。 32.請求の範囲第31項記載のレトロウイルスベクター粒子で形質導入される ことを特徴とする真核細胞。 33.前記細胞が胚癌腫細胞であることを特徴とする請求の範囲第32項記載の 細胞。 34.前記細胞が胚幹細胞であることを特徴とする請求の範囲第32項記載の細 胞。 35.宿主に遺伝子治療処置を実施する一つの方法であって、宿主に治療効果を 生むのに有効な量で請求の範囲第16項記載のレトロウイルス粒子を宿主に投与 することよりなることを特徴とする方法。 36.宿主に遺伝子治療処置を実施する一つの方法であって、宿主に治療効果を 生むのに有効な量で請求の範囲第17項記載の真核細胞を宿主に投与することよ りなることを特徴とする方法。 37.宿主に遺伝子治療処置を実施する一つの方法であって、前記宿主に治療効 果を生むのに有効な量で請求の範囲第21項記載のレトロウイルス粒子を宿主に 投与することよりなることを特徴とする方法。 38.宿主に遺伝子治療処置を実施する一つの方法であって、前記宿主に治療効 果を生むのに有効な量で請求の範囲第22項記載の真核細胞を宿主に投与するこ とよりなることよりなることを特徴とする方法。 39.宿主に遺伝子治療処置を実施する一つの方法であって、前記宿主に治療効 果を生むのに有効な量で請求の範囲第26項記載のレトロウイルスベクター粒子 を宿主に投与することより なることを特徴とする方法。 40.宿主に遺伝子治療処置を実施する一つの方法であって、前記宿主に治療効 果を生むのに有効な量で請求の範囲第27項記載の真核細胞を宿主に投与するこ とよりなることを特徴とする方法。 41.宿主に遺伝子治療処置を実施する一つの方法であって、前記宿主に治療効 果を生むのに有効な量で請求の範囲第31項記載の真核細胞を宿主に投与するこ とよりなることを特徴とする方法。 42.宿主に遺伝子治療処置を実施する一つの方法であって、前記宿主に治療効 果を生むのに有効な量で請求の範囲第32項記載の真核細胞を宿主に投与するこ とよりなることを特徴とする方法。 43.3′LTRの負の対照領域が欠失していることを特徴とする修飾骨髄増殖 性肉腫ウイルス3′LTR。 44.3′LTRの負の対照領域が欠失していることを特徴とする修飾ポリオー マウイルス3´LTR。
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