JPH10506033A - 触感発生器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ビデオゲームで表示される動きに対応してビデオゲームのプレーヤーに対して触感を生成することのできる触感発生器。特に、インターフェース回路は、ビデオゲームを実行しているコンピュータによって生成された制御コマンドに反応する。このインターフェース回路は、制御コマンドを翻訳処理して、触感発生器を動作させる。触感発生器は、可撓性パッドをプレーヤーの身体に近接させておくためのベストあるいは装帯を含む。パッドは一つあるいはそれ以上のパッド内に埋めこまれたアクチュエータ、例えば、ソレノイドあるいは振動モータ、を含む。それぞれのアクチュエータは着用者と相互作用し、コンピュータスクリーンあるいはテレビ上に同時に表示される動きに対応する局部的な触感、例えば、衝撃あるいは振動、を生成するよう独立して動作させられる。

Description

【発明の詳細な説明】 触感発生器 発明の背景 １．発明の属する技術分野 本発明は、バーチャル・リアリティ（仮想現実）・コンピューターシステム、 とりわけ、バーチャル・リアリティ・コンピューターシステムの触感発生器に関 する。 ２．従来技術の説明 ビデオゲームは、一般的に専用のゲームコンソールあるいはコンピュータ内の マイクロプロセッサによって実行されているので、プレーヤーはキーボード、マ ウス、ジョイスティックあるいはその他のコマンド入力機器を用いてビデオモニ ターやテレビに表示されるビデオゲームのシーンを対話的に操作する。ビデオ出 力に加えて、ほとんどのゲーム機はまた、モニター上に現在表示されているシー ンに対応するオーディオ出力を生成する。このようにして、プレーヤーはゲーム 機からの聴覚と視覚の両方の感覚刺激にさらされる。 現在のオーディオ−ビジュアル・ゲームの体験は刺激的だとはいえ、その刺激 は表示されているシーンに対応する何らかの触感をゲームが生成できないことに よって制限されている。概して、触感、例えば拳や銃弾が当たるときのような振 動、はうまく模擬されていなかった。実用的な触感発生器の一つにおいては、改 良されたスピーカーが、この改良されたスピーカーに加えられた低周波の音が座 席を振動させるようにプレーヤーの座席の下に設置されている。このようなシス テムでは、振動感を得るためには、音量をかなり大きくしなくてはならない。 それゆえに、ゲーム機によるコンピュータモニター上に表示された動きに対応 して触感発生器が触感を生成するようなビデオゲームから供給されたコントロー ル信号を処理することができる触感発生器技術に対する需要が存在する。 発明の概要 本発明は、ゲーム機によって表示された動きに対応してビデオゲームのプレー ヤーに対して触感を生成することができる触感発生器を提供することにより従来 技術のこの欠点を克服したものである。特に、本発明は、ビデオゲームのプログ ラムを実行するコンピュータあるいはビデオゲームコンソールによって生成され た制御コマンドに反応するインターフェース回路を含む。このインターフェイス 回路は、この制御コマンドを翻訳処理し、触感発生器を動作させる。この触感発 生器は、可撓性パッドをプレーヤーの身体に近接させておくためのベストあるい は装帯を含む。このパッドは一つ又はそれ以上のパッド内に埋めこまれたアクチ ュエータ、例えば、ソレノイドあるいは振動アクチュエータを含む。それぞれの アクチュエータは、ビデオゲームのプレーヤーの体に対して、例えば、衝撃や振 動といった局所的な触感を発生させるよう独立して動作させられる。この感覚は コンピュータシステムによって表示されたプレーヤーのビデオゲームのキャラク ターに対する衝撃と同時に起こる。 図面の簡単な説明 本発明の開示内容は、以下の詳細な説明を添付図面とともに解釈することによ り容易に理解できる。ここで図面は、 図１は、バーチャル・リアリティ・コンピュータシステムの高レベルブロック を示す図であり、 図２は、触感発生器の前面斜視図であり、 図３は、図２の３−３線に沿った触感発生器の断面図である。 理解を容易にするため、各図面間で同一の要素に対しては、可能な限り、同一 の参照番号を付してある。 詳細な説明 図１は、コンピュータシステム１０２、インターフェース回路１０４と触感発 生器１０６を含むバーチャル・リアリティ・コンピュータシステム１００の高レ ベルブロック図である。コンピュータシステム１０２は、様々なコンピュータゲ ームプログラムを実行できる在来型パソコン（home computer）である。代わり と して、専用のビデオゲームコンソールでこのコンピュータシステムを置き換える ことができる。様々なイベントで、ゲームプログラムは、触感発生器１０６で在 来型のコンピュータモニターあるいはテレビ（特に図示されていないが、コンピ ュータシステムの要素としてよく知られている）に表示された現在のシーンに対 応する触感として処理される制御コマンドを生成する。典型的な例では、これら の感覚は、銃弾を受けたり、体にパンチを受けたり、ナイフできられたりといっ たようなものを模擬する。制御コマンドを処理するため、インターフェース１０ ４がコンピュータシステム１０２の出力信号ポート、例えばパラレルポートに接 続されている。インターフェース回路１０４はこのコマンドを翻訳処理して、適 切な駆動信号を触感発生器１０６内のアクチュエータに対して送出するので、コ ンピュータモニター上に現在表示された動きに対応する適切な触感が生成される 。 図２は、触感発生器１０６の前面斜視図である。図３は、図２の３−３線に沿 った触感発生器の断面図である。本発明の最適な理解のためには、読者は、図２ と図３の両方を同時に参照すべきである。通常、コンピュータが生成したコマン ドに対応して、触感発生器１０６は、この発生器を装着した人に対して触感を起 こさせる。 具体的には、この発生器１０６は、実質的に単一の可撓性パッド２００を含ん でおり、このパッド２００は、矩形部２０１の右側と左側にはみ出している右耳 部２０２と左耳部２０４を有する。この可撓性パッドは、典型的な例としては、 約４分の３インチ厚さのフォームシートで製作されている。可撓性パッド２００ には、多数のアクチュエータ２０８がそれに埋めこまれるかその表面に取り付け られている。それぞれのアクチュエータで生成した触感を身体に確実に伝えるた めに、装帯あるいはベスト２１０が着用者にパッド２００を付着させる。この装 帯２１０は、２本の肩ひも２１２と装着者の背中を回って延びている一本のベル ト２１４を含む。この肩ひもとベルトを適切に調整することにより、矩形部２０ ０は装着者の胸にぴったりと合い、耳部２０２と２０４は、装着者の脇に適合す る。代わりに、ベストを布あるいはその他の可撓性の素材で製作して、そこに縫 製あるいは接着剤により取り付けられたパッドを有しても良い。 パッド上の様々な位置に、発生器１０６は、パッドの内側表面に付着あるいは 埋設された局所的な触感を生成するためのアクチュエータ２０８を有する。これ らのアクチュエータには、ソレノイド、圧電アクチュエータ、電気機械式ブザー 、振動モータ等を用いることができる。ソレノイドを用いる場合は、開口部をパ ッドを貫いて設けておくことで、ソレノイドの可動部が着用者に衝撃を与えるこ とができ、ソレノイドをパッドの外側表面に装備することができる。例示のため 、本開示の残りの部分では、一つあるいはそれ以上の電気モータをアクチュエー タとして使用した例について説明する。当業者はこの開示内容から他の様々な形 式のアクチュエータの触感発生器の要素としての使用が企図されることを理解す るだろう。アクチュエータに対する制御信号は、ゲーブル２１６を介して発生器 に送られる。 それぞれのアクチュエータ２０８は、典型的な例ではアルミニウムあるいは硬 質プラスチック製のハウジング３０４に封入されている。振動伝達ブロック３０ ２は、通常硬質プラスチックあるいは木で製作されており、その末端が装着者の 体に突き当たるようにハウジング３０４から突き出している。ブロック３０２は 、このハウジングにエポキシのような接着剤によって取り付けられている。その ようなアクチュエータの一例は、その軸に取り付けられた偏心重りを有する電気 モータ３０６である。電圧が加えられると、偏心重りを有する電気モータ３０６ は、振動して、この結果触感が与えられる。 布、ビニール、又はその他の被覆素材３１０が接着剤により、パッドの表面に 取り付けられている。被覆素材３１０は、アクチュエータ３０６をパッド２００ 上の正しい位置に保つ。複数のアクチュエータ２０８、例えば９個、のそれぞれ がパッドにこのようにして取り付けられている。９個のアクチュエータは、５個 のアクチュエータが矩形部２０１に配置され、２個のアクチュエータが端部２０ ２と２０４のそれぞれに配置されて、アクチュエータ配列を形成する。 作動時は、それぞれの振動アクチュエータ３０６に電圧が加えられたときに、 それが振動する。この振動は、伝達ブロック３０２を介して装着者の身体に伝え られる。コンピュータからの様々なコマンドはコンピュータモニター上に表示さ れたゲームの動きを模擬するためにどのアクチュエータに電圧をかけるかを特定 する。このようにして、装着者はビデオゲームに表示された様々な体への打撃を 模擬する触感を体験する。 コンピュータからのこの制御コマンドはインターフェース回路１０４により翻 訳処理されて、選択されたアクチュエータを動作させる電流に変換される。コマ ンド構造の一実施例では、コンピュータシステムのパラレルポートがコマンドの 送信源として用いられる。代わりに、シリアルポートを用いることもできるし、 コンピュータシステム内のパラレルバスに接続するために回路カード上にインタ ーフェース回路を装備することもできる。 コンピュータシステム上で実行されるようなゲームプログラムは、当然適切な 時点で適切なコマンドを生成すると想定される。本発明の一実施例では、触感発 生器１０６は４つのゾーンに分割される。すなわち、これらのゾーンは正面、右 、左、背中である。正面のゾーンは、矩形部２０１の５つのアクチュエータを含 んでいる。右のゾーンは、矩形部２０１の最も右側の２つのアクチュエータと右 耳部２０２の２つのアクチュエータを含んでいる。左のゾーンは、矩形部２０１ の最も左側の２つのアクチュエータと左耳部２０４の２つのアクチュエータを含 んでいる。最後に、背中のゾーンは、パッドの左耳部及び右耳部２０２と２０４ に配置されたアクチュエータを含んでいる。 パラレルポートは、それぞれのゾーン内で動作させるアクチュエータを示す８ ビット（ビット０から７）の信号を同時に送ることができる。この実施例では、 ビット０と１が、動作させるゾーン、例えば、背中、正面、右あるいは左、を定 義するのに用いられる。さらに、ビット２、３と４は、選択したゾーン内で同時 に動作させるアクチュエータの数、例えば、１〜５又は９つ全部のアクチュエー タ、を定義するのに用いられる。もし、ビット２、３と４がすべて１であれば、 これはビデオゲームで特殊武器が用いられたことを示す。剣のような特殊武器は 通常、多数のアクチュエータを順次動作させる必要がある。ビット５、６と７は 、特殊武器の特性、例えば、水平、斜め方向などの打撃方向、を定義するのに用 いられる。このようにして、斜めの軌跡に沿って剣を切り付けたような武器の打 撃は３つの選択された正面ゾーンのアクチュエータを順番に動作させる。 動作時には、ビデオゲーム上のプレーヤーのキャラクターに加えられた打撃又 は接触のそれぞれに対して、コンピュータシステムは前述したような８ビットワ ードを生成する。このワードは、パラレルポートあるいはパラレルバスに送られ てインタフェース回路がこのワードを読み取る。インターフェース回路はこのワ ードを翻訳処理して、プレーヤーの画面上のキャラクターに加えられた接触を模 擬するため触感発生器中の適切なアクチュエータを作動させる。結果として、プ レーヤーは、コンピュータゲームを実行している間、バーチャル・リアリティ攻 撃を体験する。 本発明の内容を具体化する様々な実施形態についてここに詳細に図解し説明し てきたが、当業者はこれらの技術をなお具体化する多くの他の様々な実施形態を 容易に案出することができる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９６年１０月１５日 【補正内容】 （２）補正の内容 『請求項１を以下のように補正する。 １．ビデオゲームを対話操作している間に人に着用され、前記ビデオゲーム上の キャラクターのイベントが起こった部位に対応してこの人に触感を生成する装置 であって、 可撓性パッドと、 前記パッド上に配置され、前記パッドから伸びる可動部分を有しており、前記 可動部分は軸に取り付けられた偏心重りを備えているアクチュエータと、 前記可撓性パッドに取り付けられ、可動部分を身体に近接させ、それによって 、前記アクチュエータの動作が、前記ビデオゲーム上のキャラクターのイベント が起こった部位に対応して身体の略対応する部位に対して、前記人に触感を提供 するように、前記可撓性パッドを前記人に付着させるための装帯と、 を備える装置。 以下の請求項を追加する。 １１．前記アクチュエータは、電気モータであり、前記軸は、前記モータの一部 である請求項１記載の装置。 １２．前記可撓性パッドは、可撓性胸パッドである請求項１記載の装置。 １３．ビデオゲームシステムで実行されるビデオゲームを対話操作している間に 人に着用され、前記ビデオゲーム上のキャラクターのイベントが起こった部位に 対応してこの人に触感を生成する装置であって、 可撓性胸パッドと、 前記可撓性胸パッド上に配置され、それぞれがその動きを身体に伝える可動部 を有する複数のアクチュエータと、 前記可撓性胸パッドに取り付けられ、それぞれの前記可動部分を人の胸に近接 させ、それによって、前記アクチュエータの動作が、ビデオゲームシステム上で 表示される動きに対応して、人に触感を提供するように、前記可撓性胸パッドを 前記人に付着させるための装帯と、 ビデオゲームシステムからのコマンドを、前記アクチュエータを選択的に駆動 するための出力信号に翻訳処理するインターフェース回路と、 を備える装置。 １４．前記可撓性胸パッドは、それぞれその中に配置された対応する１個のアク チュエータを有する複数の開口部を含む請求項１３記載の装置。 １５．前記アクチュエータのそれぞれは、 前記アクチュエータを封入しているハウジングの表面に広がる伝達ブロックと 、 前記伝達ブロックによって伝えられる振動を発生するための前記伝達ブロック に接触しているアクチュエータモーターと、 をさらに備える請求項１３記載の装置。 １６．前記アクチュエータはソレノイドである請求項１３記載の装置。 １７．前記アクチュエータは偏心重りを有する軸を持つ電気モーターである請求 項１３記載の装置。 １８．前記コマンドは、ビデオゲームシステムのパラレルポートから前記インタ ーフェース回路に供給される請求項１３記載の装置。 １９．前記可撓性胸パッドは、中央の矩形部分をさらに備え、この矩形部分は前 記矩形部分の左側から延びている左耳部と前記矩形部分の右側から延びている右 耳部とを有している請求項１記載の装置。 ２０．前記可撓性胸パッドは、前記矩形部分にその中にそれぞれ１個のアクチュ エータを有する複数の開口部と、それぞれの耳部にその中にそれぞれ１個のアク チュエータを有する２個の開口部と、をさらに備える請求項１９記載の装置。』

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ， ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 グラス， トーマス アメリカ合衆国 ニュー ジャージー州 ジャクソン フランク アップルゲート ロード 277

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．人に着用され、この人に対して触感を生成する装置であって、 可撓性パッドと、 前記パッド上に配置され、前記パッドから伸びる可動部分を有するアクチュエ ータと、 前記可撓性パッドに取り付けられ、可動部分を身体に近接させ、それによって 、前記アクチュエータの動作が前記人に触感を起こさせるように、前記可撓性パ ッドを前記人に付着させるための装帯と、 を備える装置。 ２．前記アクチュエータの動作を制御するコンピュータからのコマンドを翻訳処 理するためのインターフェース回路をさらに備える請求項１記載の装置。 ３．前記可撓性パッドは、複数の開口部を含んでおり、それぞれの開口部はその 中に位置する対応するアクチュエータを有するとともにその開口部から伸びる可 動部を有している請求項１記載の装置。 ４．前記アクチュエータは、 前記アクチュエータを封入しているハウジングの表面に広がる伝達ブロックと 、 前記伝達ブロックによって伝えられる振動を発生するための前記伝達ブロック に接触しているアクチュエータモーターと、 をさらに備える請求項１記載の装置。 ５．前記アクチュエータはソレノイドである請求項１記載の装置。 ６．前記アクチュエータのそれぞれは、 前記アクチュエータを封入しているハウジングの表面に広がる伝達ブロックと 、 前記伝達ブロックによって伝えられる振動を発生するための前記伝達ブロック に接触しているアクチュエータモーターと、 をさらに備える請求項３記載の装置。 ７．前記アクチュエータはソレノイドである請求項３記載の装置。 ８．前記コマンドは、前記コンピュータのパラレルポートから前記インターフェ ース回路に供給される請求項２記載の装置。 ９．前記可撓性パッドは、中央の矩形部分をさらに備え、この矩形部分は前記矩 形部分の左側から延びている左耳部と前記矩形部分の右側から延びている右耳部 とを有している請求項１記載の装置。 １０．前記可撓性パッドは、前記矩形部分にその中にそれぞれ１個のアクチュエ ータを有する複数の開口部と、それぞれの耳部にその中にそれぞれ１個のアクチ ュエータを有する２個の開口部と、をさらに備える請求項９記載の装置。