JPH1046604A - 鋼管杭の杭頭部材及び杭頭部の施工方法 - Google Patents
鋼管杭の杭頭部材及び杭頭部の施工方法Info
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- JPH1046604A JPH1046604A JP21690396A JP21690396A JPH1046604A JP H1046604 A JPH1046604 A JP H1046604A JP 21690396 A JP21690396 A JP 21690396A JP 21690396 A JP21690396 A JP 21690396A JP H1046604 A JPH1046604 A JP H1046604A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 軟弱地盤上に構築される土木構造物(橋脚や
橋台など)や建物の基礎として用いられる鋼管杭基礎等
の杭頭部を容易に施工できる杭頭部材を目的とする。 【解決手段】 鉄筋取付け用貫通孔が円周上に配設され
た顎部と、該鍔部に対して略直角方向に延長し、連結さ
れる鋼管杭と略同一直径を有するハブとからなることを
特徴とする鋼管杭の杭頭部材である。この顎部は円盤状
で、連結される鋼管杭と略同一直径を有するハブの外周
側と内周側の一方のみに、又は両方に突出し配設され
る。また、この貫通孔の内面をタップ加工することが出
来る。鋼管杭の杭頭部の施工方法は、(a)上記鋼管杭
の杭頭部材を用意し、(b)前記杭頭部のハブを前記鋼
管杭の頭部に溶接し、(c)次いで、前記顎部の貫通孔
に所定長さの鉄筋を貫通させ、該鉄筋を該鍔部に固定す
る方法である。
橋台など)や建物の基礎として用いられる鋼管杭基礎等
の杭頭部を容易に施工できる杭頭部材を目的とする。 【解決手段】 鉄筋取付け用貫通孔が円周上に配設され
た顎部と、該鍔部に対して略直角方向に延長し、連結さ
れる鋼管杭と略同一直径を有するハブとからなることを
特徴とする鋼管杭の杭頭部材である。この顎部は円盤状
で、連結される鋼管杭と略同一直径を有するハブの外周
側と内周側の一方のみに、又は両方に突出し配設され
る。また、この貫通孔の内面をタップ加工することが出
来る。鋼管杭の杭頭部の施工方法は、(a)上記鋼管杭
の杭頭部材を用意し、(b)前記杭頭部のハブを前記鋼
管杭の頭部に溶接し、(c)次いで、前記顎部の貫通孔
に所定長さの鉄筋を貫通させ、該鉄筋を該鍔部に固定す
る方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟弱地盤上に構築
される土木構造物(橋脚や橋台など)や建物の基礎とし
て用いられる鋼管杭基礎および鋼管巻き場所打ちコンク
リート杭基礎の杭頭部を構成する杭頭部材に関する。
される土木構造物(橋脚や橋台など)や建物の基礎とし
て用いられる鋼管杭基礎および鋼管巻き場所打ちコンク
リート杭基礎の杭頭部を構成する杭頭部材に関する。
【0002】
【従来技術】軟弱地盤上に構築された土木構造物(橋脚
や橋台など)や建物は、杭基礎で支えられる場合が多
い。杭基礎では、杭頭部と構造物下部を強固に結合する
ことが必要である。鋼管杭や鋼管巻き場所打ちコンクリ
ート杭などでは、従来以下のような方法で杭頭部と構造
物下部が結合されている。
や橋台など)や建物は、杭基礎で支えられる場合が多
い。杭基礎では、杭頭部と構造物下部を強固に結合する
ことが必要である。鋼管杭や鋼管巻き場所打ちコンクリ
ート杭などでは、従来以下のような方法で杭頭部と構造
物下部が結合されている。
【0003】杭頭部外面に鉄筋を溶接し、この溶接し
た鉄筋をコンクリ−トフ−チングに内包させて杭頭部と
フ−チングを固定する(ひげ筋方式)。 鉄筋で作られた鉄筋籠を鋼管杭の中のコンクリ−トに
埋設し、この籠の頭部ををフ−チング内に内包させてフ
−チングに固定する(鉄筋籠方式)。 以上の方法は、杭が地中に施工され杭頭部を切りそろえ
た後に行われる。
た鉄筋をコンクリ−トフ−チングに内包させて杭頭部と
フ−チングを固定する(ひげ筋方式)。 鉄筋で作られた鉄筋籠を鋼管杭の中のコンクリ−トに
埋設し、この籠の頭部ををフ−チング内に内包させてフ
−チングに固定する(鉄筋籠方式)。 以上の方法は、杭が地中に施工され杭頭部を切りそろえ
た後に行われる。
【0004】最近、鋼管巻き場所打ちコンクリート杭
基礎などのように、杭施工後に杭頭を切りそろえる必要
のない鋼管杭の場合は、杭施工前にねじ鉄筋用のカプラ
を鋼管杭の外面に溶接で取付け、杭施工後このカプラに
ねじ鉄筋を回転させながら挿入して鉄筋を取り付ける方
法が用いられつつある(カプラ方式)。
基礎などのように、杭施工後に杭頭を切りそろえる必要
のない鋼管杭の場合は、杭施工前にねじ鉄筋用のカプラ
を鋼管杭の外面に溶接で取付け、杭施工後このカプラに
ねじ鉄筋を回転させながら挿入して鉄筋を取り付ける方
法が用いられつつある(カプラ方式)。
【0005】上記カプラ方式を図3、図4において説明
する。図3において地中に埋設された鋼管杭8はコンク
リ−ト製の橋脚2を支持している。鋼管杭8はコンクリ
−ト製の橋脚2のフ−チング(橋脚の基礎)4と杭頭部
6で接続されている。カプラ方式では予め鋼管杭の頭部
に溶接されているカプラ14にねじのある鉄筋12を回
転させながら挿入して鉄筋を取り付ける。そして、この
鉄筋を橋脚2のフ−チング4に内包させるようにして橋
脚2を構築する。
する。図3において地中に埋設された鋼管杭8はコンク
リ−ト製の橋脚2を支持している。鋼管杭8はコンクリ
−ト製の橋脚2のフ−チング(橋脚の基礎)4と杭頭部
6で接続されている。カプラ方式では予め鋼管杭の頭部
に溶接されているカプラ14にねじのある鉄筋12を回
転させながら挿入して鉄筋を取り付ける。そして、この
鉄筋を橋脚2のフ−チング4に内包させるようにして橋
脚2を構築する。
【0006】従来の杭頭部は、地盤の強度、杭頭に作用
する荷重の大小等を考慮して、上述の各種の方法を組み
合わせて構築されていた。
する荷重の大小等を考慮して、上述の各種の方法を組み
合わせて構築されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ひげ方式においては、
鉄筋を鋼管杭に溶接するが、溶接の信頼性に問題があ
り、また工事現場で溶接工を確保することが難しい場合
がある。また、雨や強風下では作業できないなど溶接作
業は気象条件に左右される。
鉄筋を鋼管杭に溶接するが、溶接の信頼性に問題があ
り、また工事現場で溶接工を確保することが難しい場合
がある。また、雨や強風下では作業できないなど溶接作
業は気象条件に左右される。
【0008】鉄筋籠方式では、単に鉄筋籠を鋼管杭内の
コンクリ−トに埋設するので、杭頭部に要求される強度
を充分に確保することが難しい場合がある。また、カプ
ラを鋼管杭に溶接する方法は、以上の欠点を補うもので
あるが、カプラを鋼管杭に溶接するためには高度な技術
を要し、また溶接の自動化が難しい等の欠点があった。
コンクリ−トに埋設するので、杭頭部に要求される強度
を充分に確保することが難しい場合がある。また、カプ
ラを鋼管杭に溶接する方法は、以上の欠点を補うもので
あるが、カプラを鋼管杭に溶接するためには高度な技術
を要し、また溶接の自動化が難しい等の欠点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記従来の
杭頭部の施工方法の問題点を解決すべく、種々研究した
結果、下記の発明をするに至った。
杭頭部の施工方法の問題点を解決すべく、種々研究した
結果、下記の発明をするに至った。
【0010】第1の発明は、鉄筋取付け用貫通孔が円周
上に配設された顎部と、該鍔部に対して略直角方向に延
長し、連結される鋼管杭と略同一直径を有するハブとか
らなることを特徴とする鋼管杭の杭頭部材である。
上に配設された顎部と、該鍔部に対して略直角方向に延
長し、連結される鋼管杭と略同一直径を有するハブとか
らなることを特徴とする鋼管杭の杭頭部材である。
【0011】第2の発明は、前記顎部が円盤状であっ
て、連結される鋼管杭と略同一直径を有するハブの外周
側と内周側の一方のみに、又は両方に突出し配設されて
いることを特徴とする鋼管杭の杭頭部材である。
て、連結される鋼管杭と略同一直径を有するハブの外周
側と内周側の一方のみに、又は両方に突出し配設されて
いることを特徴とする鋼管杭の杭頭部材である。
【0012】第3の発明は、前記顎部の一面または両面
で、鉄筋取付け用貫通孔の周囲に、鋼管杭の軸芯に垂直
な平面を設けたことを特徴とする鋼管杭の杭頭部材であ
る。
で、鉄筋取付け用貫通孔の周囲に、鋼管杭の軸芯に垂直
な平面を設けたことを特徴とする鋼管杭の杭頭部材であ
る。
【0013】第4の発明は、前記鉄筋取付け用貫通孔の
内面がタップ加工されていることを特徴とする鋼管杭の
杭頭部材である。
内面がタップ加工されていることを特徴とする鋼管杭の
杭頭部材である。
【0014】第5の発明は、前記杭頭部材が鍛造により
一体成形された杭頭部材であることを特徴とする鋼管杭
の杭頭部材である。
一体成形された杭頭部材であることを特徴とする鋼管杭
の杭頭部材である。
【0015】第6の発明は、下記の工程を備えたことを
特徴とする鋼管杭の杭頭部の施工方法である。 (a)鉄筋取付け用貫通孔が円周上に配設された顎部
と、該鍔部に対して略直角方向に延長し、連結される鋼
管杭と略同一直径を有するハブとからなる鋼管杭の杭頭
部材を用意し、(b)前記杭頭部のハブを前記鋼管杭の
頭部に溶接し、(c)次いで、前記顎部の貫通孔に所定
長さの鉄筋を貫通させ、この鉄筋を該鍔部に固定する。
特徴とする鋼管杭の杭頭部の施工方法である。 (a)鉄筋取付け用貫通孔が円周上に配設された顎部
と、該鍔部に対して略直角方向に延長し、連結される鋼
管杭と略同一直径を有するハブとからなる鋼管杭の杭頭
部材を用意し、(b)前記杭頭部のハブを前記鋼管杭の
頭部に溶接し、(c)次いで、前記顎部の貫通孔に所定
長さの鉄筋を貫通させ、この鉄筋を該鍔部に固定する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明を図1により説明する。本
発明は、鉄筋取付け用貫通孔が円周上に配設された円盤
状顎部と、該鍔部に対して略直角方向に延長し、連結さ
れる鋼管杭と略同一直径を有するハブとからなる鋼管杭
の杭頭部材である。図1で、上側の図は杭頭部材の平面
図で、下側の図は縦断面図と外観図を同時に示してあ
る。
発明は、鉄筋取付け用貫通孔が円周上に配設された円盤
状顎部と、該鍔部に対して略直角方向に延長し、連結さ
れる鋼管杭と略同一直径を有するハブとからなる鋼管杭
の杭頭部材である。図1で、上側の図は杭頭部材の平面
図で、下側の図は縦断面図と外観図を同時に示してあ
る。
【0017】その第1の態様を図1(a)において示
す。この杭頭部材20は,鍔部20bが鋼管杭8の外側
に突き出しており、鉄筋を貫通させる孔20dを備えて
いる。杭頭部材が溶接される鋼管杭と略同一直径を有す
るハブ20cは鍔部20bと略直角方向に延長してお
り、鋼管杭8と溶接部20fで溶接され、鋼管杭8と接
続される。また、鉄筋取付け用貫通孔20dが円盤状顎
部に設けられている。
す。この杭頭部材20は,鍔部20bが鋼管杭8の外側
に突き出しており、鉄筋を貫通させる孔20dを備えて
いる。杭頭部材が溶接される鋼管杭と略同一直径を有す
るハブ20cは鍔部20bと略直角方向に延長してお
り、鋼管杭8と溶接部20fで溶接され、鋼管杭8と接
続される。また、鉄筋取付け用貫通孔20dが円盤状顎
部に設けられている。
【0018】その第2の態様を図1(b)において示
す。この杭頭部材22は,鍔部22bが鋼管杭8の内側
に突き出しており、鉄筋を貫通させる孔22dを備えて
いる。杭頭部材が溶接される鋼管杭8と略同一直径を有
するハブ22cは鍔部22bと略直角方向に延長してお
り、鋼管杭8と溶接部20fで溶接され、鋼管杭8と接
続される。また、鉄筋取付け用貫通孔22dが円盤状顎
部に設けられている。
す。この杭頭部材22は,鍔部22bが鋼管杭8の内側
に突き出しており、鉄筋を貫通させる孔22dを備えて
いる。杭頭部材が溶接される鋼管杭8と略同一直径を有
するハブ22cは鍔部22bと略直角方向に延長してお
り、鋼管杭8と溶接部20fで溶接され、鋼管杭8と接
続される。また、鉄筋取付け用貫通孔22dが円盤状顎
部に設けられている。
【0019】第3の態様を図1(c)において示す。こ
の杭頭部材24は,鍔部24bが鋼管杭8の外側と内側
に突き出しており、鉄筋を貫通させる孔24dを備えて
いる。杭頭部材が溶接される鋼管杭8と略同一直径を有
するハブ24cは鍔部24bと略直角方向に延長してお
り、鋼管杭8と溶接部24fで溶接され、鋼管杭8と接
続される。また、鉄筋取付け用貫通孔24dが顎部に設
けられている。この態様においては、鉄筋を第1及び第
2の態様よりも多数の鉄筋を使用することができ、杭頭
部の強度を高くすることができる。なお、上記態様にお
いて、鋼管杭8の直径は400〜2500mm程度であ
る。
の杭頭部材24は,鍔部24bが鋼管杭8の外側と内側
に突き出しており、鉄筋を貫通させる孔24dを備えて
いる。杭頭部材が溶接される鋼管杭8と略同一直径を有
するハブ24cは鍔部24bと略直角方向に延長してお
り、鋼管杭8と溶接部24fで溶接され、鋼管杭8と接
続される。また、鉄筋取付け用貫通孔24dが顎部に設
けられている。この態様においては、鉄筋を第1及び第
2の態様よりも多数の鉄筋を使用することができ、杭頭
部の強度を高くすることができる。なお、上記態様にお
いて、鋼管杭8の直径は400〜2500mm程度であ
る。
【0020】上記態様において、鍔部は円盤状であると
強度上望ましいが、かららずしも円盤状でなくてもよ
い。鉄筋の貫通孔を備えた部分がコの字型に突き出した
形状でもよい。また、杭頭部材の形状と孔の位置を変え
ることにより、鉄筋を鋼管杭の外側、内側、内外両側に
取り付けることができ、杭頭に作用する外力の大きさに
合わせて鉄筋量を調整できる利点がある。さらに、鉄筋
を強固な強度で鋼管杭に固定でき、フーチングコンクリ
ートと鋼管杭の結合度を高めることが出来る。
強度上望ましいが、かららずしも円盤状でなくてもよ
い。鉄筋の貫通孔を備えた部分がコの字型に突き出した
形状でもよい。また、杭頭部材の形状と孔の位置を変え
ることにより、鉄筋を鋼管杭の外側、内側、内外両側に
取り付けることができ、杭頭に作用する外力の大きさに
合わせて鉄筋量を調整できる利点がある。さらに、鉄筋
を強固な強度で鋼管杭に固定でき、フーチングコンクリ
ートと鋼管杭の結合度を高めることが出来る。
【0021】図2には、上記図1(c)において示した
杭頭部材24に鉄筋12をナット12aと12bにより
固定した状態を示す。なお、図2の上側は杭頭部材の平
面図、下側の右は断面図、左側は外観図である。
杭頭部材24に鉄筋12をナット12aと12bにより
固定した状態を示す。なお、図2の上側は杭頭部材の平
面図、下側の右は断面図、左側は外観図である。
【0022】上記態様において、鉄筋取付け用貫通孔の
内面がタップ加工されていると、このタップ加工により
設けられた雌めじに適合した雄ネジを備えた鉄筋を嵌合
できる。この場合ナットを省略してもよい。ナットを使
用するとより強固に固定できる利点がある。
内面がタップ加工されていると、このタップ加工により
設けられた雌めじに適合した雄ネジを備えた鉄筋を嵌合
できる。この場合ナットを省略してもよい。ナットを使
用するとより強固に固定できる利点がある。
【0023】杭頭部材は、鍛造又は鋳造により製造して
もよく、又鋼板を切削加工して製造してもよい。また、
前述のように、杭頭部材は鋼管杭と突き合わせ溶接す
る。そこで、杭頭部材は溶接性を考慮した材質を使用す
る。突き合わせ溶接を使用することにより、溶接部の自
動化が容易になり、またX線や超音波による非破壊検査
が容易になり溶接部の品質の安定化を図れる。
もよく、又鋼板を切削加工して製造してもよい。また、
前述のように、杭頭部材は鋼管杭と突き合わせ溶接す
る。そこで、杭頭部材は溶接性を考慮した材質を使用す
る。突き合わせ溶接を使用することにより、溶接部の自
動化が容易になり、またX線や超音波による非破壊検査
が容易になり溶接部の品質の安定化を図れる。
【0024】送電鉄塔の基礎などに使用される杭頭部材
は鍛造材が強度の点から望ましく、鍔部の表面全体を旋
盤等により機械加工し、製品の寸法精度を確保すること
が望ましい。しかし、機械加工の度合いが増加するに従
いコストが上昇する。本発明における杭頭部材は、付き
合わせ溶接する部分と鉄筋を固定するナットが接触する
部分のみを機械加工すれば機能を保持でき、コストを低
減できる。
は鍛造材が強度の点から望ましく、鍔部の表面全体を旋
盤等により機械加工し、製品の寸法精度を確保すること
が望ましい。しかし、機械加工の度合いが増加するに従
いコストが上昇する。本発明における杭頭部材は、付き
合わせ溶接する部分と鉄筋を固定するナットが接触する
部分のみを機械加工すれば機能を保持でき、コストを低
減できる。
【0025】本発明の施工方法は以下の通りである。ま
ず、鉄筋取付け用貫通孔が円周上に配設された例えば円
盤状の顎部と、該鍔部に対して略直角方向に延長し、連
結される鋼管杭と略同一直径を有するハブとからなる鋼
管杭の杭頭部材を用意し、次に、この杭頭部のハブを前
記鋼管杭の頭部に溶接し、次いで、この顎部の貫通孔に
所定長さで一端にネジ加工された鉄筋を貫通させ、ナッ
トにより前記鍔部を挟むように鉄筋を該鍔部に固定す
る。
ず、鉄筋取付け用貫通孔が円周上に配設された例えば円
盤状の顎部と、該鍔部に対して略直角方向に延長し、連
結される鋼管杭と略同一直径を有するハブとからなる鋼
管杭の杭頭部材を用意し、次に、この杭頭部のハブを前
記鋼管杭の頭部に溶接し、次いで、この顎部の貫通孔に
所定長さで一端にネジ加工された鉄筋を貫通させ、ナッ
トにより前記鍔部を挟むように鉄筋を該鍔部に固定す
る。
【0026】この方法においては、鉄筋はナットにより
鍔部に取り付けられるので、溶接作業が発生しない。ま
た、杭頭部材は、鋼管に突き合わせ溶接により取り付け
られるので、溶接の自動化も既存の設備の小規模な改良
であり、かつX線や超音波などによる溶接部の非破壊検
査が容易となり、溶接部の品質の安定化を図れる利点が
ある。
鍔部に取り付けられるので、溶接作業が発生しない。ま
た、杭頭部材は、鋼管に突き合わせ溶接により取り付け
られるので、溶接の自動化も既存の設備の小規模な改良
であり、かつX線や超音波などによる溶接部の非破壊検
査が容易となり、溶接部の品質の安定化を図れる利点が
ある。
【0027】杭頭部の鍔部に設けられた貫通孔へねじ形
状のリブが形成された異形鉄筋を挿入し、その鉄筋をね
じ形状のリブに適合するナットにより鍔部を挟むように
固定してもよい。鉄筋を固定するナットの締めつけ強度
はトルク計で管理する。また鉄筋は、工事現場ではなく
工場で溶接により杭頭部材に取り付けてもよい。さら
に、鉄筋のネジ加工終了位置に鍔部に当接する当たり面
を設けておけば鉄筋の当たり面とナットにより鍔部を挟
むことができる。
状のリブが形成された異形鉄筋を挿入し、その鉄筋をね
じ形状のリブに適合するナットにより鍔部を挟むように
固定してもよい。鉄筋を固定するナットの締めつけ強度
はトルク計で管理する。また鉄筋は、工事現場ではなく
工場で溶接により杭頭部材に取り付けてもよい。さら
に、鉄筋のネジ加工終了位置に鍔部に当接する当たり面
を設けておけば鉄筋の当たり面とナットにより鍔部を挟
むことができる。
【0028】また、鍔部の貫通孔にタップ加工しておけ
ばナットは弛み止めとして作用する。鉄筋のネジ加工終
了位置に鍔部に当接する当たり面を設けておけばナット
を用いないで鉄筋を固定することができる。更に、鉄筋
の一端を円筒加工し、この円筒の外径と貫通孔の内径が
締まりばめの関係にしておくこともできる。この場合に
は鉄筋を叩き込み、または冷しばめすることにより鍔部
に鉄筋を固定することができる。なお、貫通孔を円錐台
状のテーパ孔にしてもよい。
ばナットは弛み止めとして作用する。鉄筋のネジ加工終
了位置に鍔部に当接する当たり面を設けておけばナット
を用いないで鉄筋を固定することができる。更に、鉄筋
の一端を円筒加工し、この円筒の外径と貫通孔の内径が
締まりばめの関係にしておくこともできる。この場合に
は鉄筋を叩き込み、または冷しばめすることにより鍔部
に鉄筋を固定することができる。なお、貫通孔を円錐台
状のテーパ孔にしてもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明の杭頭部材を用いると以下のよう
な効果が得られる。 1.鋼管杭を施工している現場で溶接により鋼管に溶接
しなくていいので、 溶接ができないような雨や強風などの悪天候下でも
作業できる。 鉄筋の取付けが溶接工の技量に依存せず品質が安定
する。 鋼管の表面に丸い異形鉄筋を溶接する場合に比較し
て、杭頭部材の品質が安定する。 工期を短縮できる。 取付に熟練工を必要としない。
な効果が得られる。 1.鋼管杭を施工している現場で溶接により鋼管に溶接
しなくていいので、 溶接ができないような雨や強風などの悪天候下でも
作業できる。 鉄筋の取付けが溶接工の技量に依存せず品質が安定
する。 鋼管の表面に丸い異形鉄筋を溶接する場合に比較し
て、杭頭部材の品質が安定する。 工期を短縮できる。 取付に熟練工を必要としない。
【0030】2.杭頭部材の形状と孔の位置を変えるこ
とにより、鉄筋を鋼管杭の外側、内側、内外両側に取り
付けることができ、杭頭に作用する外力の大きさに合わ
せて鉄筋量を調整できる。 3.杭頭部材は鋼管に対する全強度に耐えるように作ら
れているので、鉄筋の取付強度が向上する。 4.杭頭部材は鋼管杭に突き合わせ溶接により取り付け
られるので、溶接の自動化、溶接部の非破壊検査が容易
になる。
とにより、鉄筋を鋼管杭の外側、内側、内外両側に取り
付けることができ、杭頭に作用する外力の大きさに合わ
せて鉄筋量を調整できる。 3.杭頭部材は鋼管に対する全強度に耐えるように作ら
れているので、鉄筋の取付強度が向上する。 4.杭頭部材は鋼管杭に突き合わせ溶接により取り付け
られるので、溶接の自動化、溶接部の非破壊検査が容易
になる。
【図1】所定の外径の杭頭部材の態様を示す図である。
(a)は杭頭部材の外側に鍔が設けられている場合であ
る。(b)は杭頭部材の内側に鍔が設けられている場合
である。(c)は杭頭部材の外側と内側に鍔が設けられ
ている場合である。
(a)は杭頭部材の外側に鍔が設けられている場合であ
る。(b)は杭頭部材の内側に鍔が設けられている場合
である。(c)は杭頭部材の外側と内側に鍔が設けられ
ている場合である。
【図2】前記図1(c)に示す杭頭部材に鉄筋をナット
で固定した状態を示す図である。
で固定した状態を示す図である。
【図3】橋脚と鋼管杭との接続を示す図である。
【図4】橋脚と鋼管杭と接続するカプラ方式を示す図で
ある。
ある。
2 橋脚 4 フ−チング 6 杭頭部 8 鋼管杭 10 鉄筋 12 鉄筋 12a,12b ナット 14 カプラ 20、22、24 杭頭部材 20b,22b,24b 鍔部 20c,22c,24c ハブ 20d,22d,24d 鉄筋取り付け用貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝谷 雅彦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 上村 治男 神奈川県川崎市川崎区小島町4番6号 エ ヌケー金属加工株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 鉄筋取付け用貫通孔が円周上に配設され
た顎部と、該鍔部に対して略直角方向に延長し、連結さ
れる鋼管杭と略同一直径を有するハブとからなることを
特徴とする鋼管杭の杭頭部材。 - 【請求項2】 前記顎部が円盤状で、連結される鋼管杭
と略同一直径を有するハブの外周側と内周側の一方のみ
に、又は両方に突出し配設されていることを特徴とする
請求項1記載の鋼管杭の杭頭部材。 - 【請求項3】 前記顎部の一面または両面で、鉄筋取付
け用貫通孔の周囲に、鋼管杭の軸芯に垂直な平面を設け
たことを特徴とする請求項1または2に記載された鋼管
杭の杭頭部材。 - 【請求項4】 前記鉄筋取付け用貫通孔の内面がタップ
加工されていることを特徴とする請求項1から3のいず
れかに記載された鋼管杭の杭頭部材。 - 【請求項5】 前記杭頭部材が鍛造により一体成形され
た杭頭部材であることを特徴とする請求項1から4のい
ずれかに記載された鋼管杭の杭頭部材。 - 【請求項6】 下記の工程を備えたことを特徴とする鋼
管杭の杭頭部の施工方法。 (a)鉄筋取付け用貫通孔が円周上に配設された顎部
と、該鍔部に対して略直角方向に延長し、連結される鋼
管杭と略同一直径を有するハブとからなる鋼管杭の杭頭
部材を用意し、(b)前記杭頭部のハブを前記鋼管杭の
頭部に溶接し、(c)次いで、前記顎部の貫通孔に所定
長さの鉄筋を貫通させ、該鉄筋を該鍔部に固定する。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21690396A JPH1046604A (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 鋼管杭の杭頭部材及び杭頭部の施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21690396A JPH1046604A (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 鋼管杭の杭頭部材及び杭頭部の施工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1046604A true JPH1046604A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16695728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21690396A Pending JPH1046604A (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 鋼管杭の杭頭部材及び杭頭部の施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1046604A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005009300A (ja) * | 2003-05-27 | 2005-01-13 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 鋼管と鉄筋との接合構造および杭頭接合部 |
JP2011058230A (ja) * | 2009-09-09 | 2011-03-24 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 外殻鋼管付コンクリート杭および外殻鋼管付コンクリート杭の杭頭接合構造 |
JP2011106241A (ja) * | 2009-11-20 | 2011-06-02 | Okabe Co Ltd | 杭頭接合構造 |
-
1996
- 1996-07-31 JP JP21690396A patent/JPH1046604A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005009300A (ja) * | 2003-05-27 | 2005-01-13 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 鋼管と鉄筋との接合構造および杭頭接合部 |
JP2011058230A (ja) * | 2009-09-09 | 2011-03-24 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 外殻鋼管付コンクリート杭および外殻鋼管付コンクリート杭の杭頭接合構造 |
JP2011106241A (ja) * | 2009-11-20 | 2011-06-02 | Okabe Co Ltd | 杭頭接合構造 |
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