JPH1046139A - 蛍光体の製造方法 - Google Patents
蛍光体の製造方法Info
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- JPH1046139A JPH1046139A JP20340196A JP20340196A JPH1046139A JP H1046139 A JPH1046139 A JP H1046139A JP 20340196 A JP20340196 A JP 20340196A JP 20340196 A JP20340196 A JP 20340196A JP H1046139 A JPH1046139 A JP H1046139A
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- earth element
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Abstract
(57)【要約】
【課題】輝度の高い緑色蛍光体(La,Ce,Tb)P
O4を提供する。 【解決手段】(La,Ce,Tb)PO4で表わされる蛍
光体を製造する際に、中間原料として希土類元素混合水
溶液と燐酸水溶液を反応共沈させた希土類元素燐酸塩を
用い、さらにフラックスとしてアルカリ金属硼酸塩の少
なくとも1種、またはアルカリ金属硼酸塩及びアルカリ
金属ハロゲン化物のそれぞれ少なくとも1種を用いて合
成する。
O4を提供する。 【解決手段】(La,Ce,Tb)PO4で表わされる蛍
光体を製造する際に、中間原料として希土類元素混合水
溶液と燐酸水溶液を反応共沈させた希土類元素燐酸塩を
用い、さらにフラックスとしてアルカリ金属硼酸塩の少
なくとも1種、またはアルカリ金属硼酸塩及びアルカリ
金属ハロゲン化物のそれぞれ少なくとも1種を用いて合
成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蛍光体の製造方法に
係り、特に3波長形蛍光ランプなどに用いる緑色蛍光体
の製造方法に関する。
係り、特に3波長形蛍光ランプなどに用いる緑色蛍光体
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】3波長形蛍光ランプは赤色,緑色,青色
に発光する蛍光体を混合した乳剤がガラス管内部に塗布
されている。これらの3種類の蛍光体の配合組成を変え
ることにより、昼光色,昼白色、および電球色などの蛍
光ランプを得ることができる。
に発光する蛍光体を混合した乳剤がガラス管内部に塗布
されている。これらの3種類の蛍光体の配合組成を変え
ることにより、昼光色,昼白色、および電球色などの蛍
光ランプを得ることができる。
【0003】3波長形蛍光ランプにおいては白色輝度の
約60%は緑色成分が受け持つので、緑色蛍光体の輝度
を向上することは重要である。
約60%は緑色成分が受け持つので、緑色蛍光体の輝度
を向上することは重要である。
【0004】現在、赤色蛍光体にはユーロピウム付活酸
化イットリウム(Y2O3:Eu)が、また青色発光蛍光
体にはユーロピウム付活アルカリ土類ハロ燐酸塩(S
r,Ca,Ba,Mg)10(PO4)6Cl2:Euが用い
られており、一方、緑色蛍光体はテルビウム付活希土類
燐酸塩(La,Ce,Tb)PO4 が主に用いられてい
る。
化イットリウム(Y2O3:Eu)が、また青色発光蛍光
体にはユーロピウム付活アルカリ土類ハロ燐酸塩(S
r,Ca,Ba,Mg)10(PO4)6Cl2:Euが用い
られており、一方、緑色蛍光体はテルビウム付活希土類
燐酸塩(La,Ce,Tb)PO4 が主に用いられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は3波長
形蛍光ランプ用として輝度の高い緑色蛍光体(La,C
e,Tb)PO4を提供することにある。さらにフラック
スの添加量を変えることにより発光特性を落とすことな
く蛍光体の粒度を制御できる。
形蛍光ランプ用として輝度の高い緑色蛍光体(La,C
e,Tb)PO4を提供することにある。さらにフラック
スの添加量を変えることにより発光特性を落とすことな
く蛍光体の粒度を制御できる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は一般式(La,Ce,Tb)PO4で表わさ
れる蛍光体を製造する際に中間原料として希土類元素混
合水溶液と燐酸水溶液を反応共沈させた希土類元素混合
燐酸塩を用い、さらにフラックスとしてアルカリ金属硼
酸塩の少なくとも1種、またはアルカリ金属硼酸塩及び
アルカリ金属ハロゲン化物のそれぞれ少なくとも1種を
用いて合成する。
め、本発明は一般式(La,Ce,Tb)PO4で表わさ
れる蛍光体を製造する際に中間原料として希土類元素混
合水溶液と燐酸水溶液を反応共沈させた希土類元素混合
燐酸塩を用い、さらにフラックスとしてアルカリ金属硼
酸塩の少なくとも1種、またはアルカリ金属硼酸塩及び
アルカリ金属ハロゲン化物のそれぞれ少なくとも1種を
用いて合成する。
【0007】
〈実施例1〉主原料としてLa2O3を0.3 モル,Ce
O2を0.25モル,Tb4O7を0.0375 モル硝酸に
溶解する。この溶液を燐酸水溶液中に撹拌しつつ徐々に
加えて希土類燐酸塩の沈殿を生成する。これを濾過,水
洗,乾燥して(La,Ce,Tb)PO4の粉末を得
た。
O2を0.25モル,Tb4O7を0.0375 モル硝酸に
溶解する。この溶液を燐酸水溶液中に撹拌しつつ徐々に
加えて希土類燐酸塩の沈殿を生成する。これを濾過,水
洗,乾燥して(La,Ce,Tb)PO4の粉末を得
た。
【0008】こうして得られた希土類燐酸塩にフラック
スとしてアルカリ金属硼酸塩Li2B4O7 およびアルカ
リ金属ハロゲン化物KBrをそれぞれ0.0025molを
加えてよく混合する。これをH2ガス3%,N2ガス97
%の弱還元性雰囲気にて1100℃,4時間焼成する。
得られた焼成物を湿式ボールミル等により良く粉砕し、
300メッシュを通過した後水洗,乾燥した。
スとしてアルカリ金属硼酸塩Li2B4O7 およびアルカ
リ金属ハロゲン化物KBrをそれぞれ0.0025molを
加えてよく混合する。これをH2ガス3%,N2ガス97
%の弱還元性雰囲気にて1100℃,4時間焼成する。
得られた焼成物を湿式ボールミル等により良く粉砕し、
300メッシュを通過した後水洗,乾燥した。
【0009】こうして得られた蛍光体の組成は(La0.
6Ce0.25Tb0.15)PO4であり、従来の蛍光体(希土
類元素酸化物に燐酸二アンモニウムを加えフラックスと
してLi2B4O7 およびKBrをそれぞれ0.0025m
olを加えて焼成した)に比較して粉末輝度で5.6% 明
るくすることができた。また、昼白色3波長形蛍光ラン
プの緑色発光成分として本実施例にかかる蛍光体を用
い、赤色発光蛍光体としてY2O3:Eu,青色発光蛍光
体として(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO4)6Cl2:Eu
を用いて作成した環形蛍光ランプ(FCL30EXN/
28)の100時間全光束で3.6% 明るくできた。
6Ce0.25Tb0.15)PO4であり、従来の蛍光体(希土
類元素酸化物に燐酸二アンモニウムを加えフラックスと
してLi2B4O7 およびKBrをそれぞれ0.0025m
olを加えて焼成した)に比較して粉末輝度で5.6% 明
るくすることができた。また、昼白色3波長形蛍光ラン
プの緑色発光成分として本実施例にかかる蛍光体を用
い、赤色発光蛍光体としてY2O3:Eu,青色発光蛍光
体として(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO4)6Cl2:Eu
を用いて作成した環形蛍光ランプ(FCL30EXN/
28)の100時間全光束で3.6% 明るくできた。
【0010】〈実施例2〉実施例1と同様に燐酸水溶液
に希土類硝酸塩溶液を加えて共沈生成した希土類燐酸塩
にLi2B4O7を0.005molを加えてよく混合する。
これをH2ガス3%,N2 ガス97%の弱還元性雰囲気
で1100℃,4時間焼成する。得られた焼成物を湿式
ボールミル等により良く粉砕し、300メッシュを通過
した後水洗,乾燥した。
に希土類硝酸塩溶液を加えて共沈生成した希土類燐酸塩
にLi2B4O7を0.005molを加えてよく混合する。
これをH2ガス3%,N2 ガス97%の弱還元性雰囲気
で1100℃,4時間焼成する。得られた焼成物を湿式
ボールミル等により良く粉砕し、300メッシュを通過
した後水洗,乾燥した。
【0011】こうして得られた組成は(La0.6Ce0.25
Tb0.15)PO4であり従来の蛍光体(希土類元素酸化物
に燐酸二アンモニウムを加えフラックスとしてLi2B4
O7を0.005mol加えて焼成した)に比較して5.4%
明るくすることができる。また、昼白色3波長形蛍光
ランプの緑色発光成分として作成した環形蛍光ランプ
(FCL30EXN/28)の100時間全光束で3.
2%明るくできた。
Tb0.15)PO4であり従来の蛍光体(希土類元素酸化物
に燐酸二アンモニウムを加えフラックスとしてLi2B4
O7を0.005mol加えて焼成した)に比較して5.4%
明るくすることができる。また、昼白色3波長形蛍光
ランプの緑色発光成分として作成した環形蛍光ランプ
(FCL30EXN/28)の100時間全光束で3.
2%明るくできた。
【0012】〈実施例3〉実施例1と同様に燐酸水溶液
に希土類硝酸塩溶液を加えて共沈生成した希土類燐酸塩
にLi2B4O7およびNaBrをそれぞれ0.0025mo
l を加えてよく混合する。これをH2ガス3%,N2ガス
97%の弱還元性雰囲気で1100℃,4時間焼成す
る。得られた焼成物を湿式ボールミル等により良く粉砕
し、300メッシュを通過した後水洗,乾燥した。
に希土類硝酸塩溶液を加えて共沈生成した希土類燐酸塩
にLi2B4O7およびNaBrをそれぞれ0.0025mo
l を加えてよく混合する。これをH2ガス3%,N2ガス
97%の弱還元性雰囲気で1100℃,4時間焼成す
る。得られた焼成物を湿式ボールミル等により良く粉砕
し、300メッシュを通過した後水洗,乾燥した。
【0013】こうして得られた組成は(La0.6Ce0.25
Tb0.15)PO4であり従来の蛍光体(希土類元素酸化物
に燐酸二アンモニウムを加え、フラックスとしてLi2
B4O7およびNaBrをそれぞれ0.0025mol加えて
焼成した)に比較して粉末輝度で5.2% 明るくするこ
とができた。また、昼白色3波長形蛍光ランプの緑色発
光成分として作成した環形蛍光ランプ(FCL30EX
N/28)の100時間全光束で2.7% 明るくでき
た。
Tb0.15)PO4であり従来の蛍光体(希土類元素酸化物
に燐酸二アンモニウムを加え、フラックスとしてLi2
B4O7およびNaBrをそれぞれ0.0025mol加えて
焼成した)に比較して粉末輝度で5.2% 明るくするこ
とができた。また、昼白色3波長形蛍光ランプの緑色発
光成分として作成した環形蛍光ランプ(FCL30EX
N/28)の100時間全光束で2.7% 明るくでき
た。
【0014】
【発明の効果】本発明の蛍光体合成法を用いることによ
り、従来の希土類元素酸化物に燐酸二アンモニウムとフ
ラックスを加えて合成した場合より粉末輝度で5%向上
し、蛍光ランプの全光束で3%向上することができる。
またアルカリ金属硼酸塩の添加量の増減により蛍光体の
粒度を任意に変えることができ、所望の粒度とすること
ができる。
り、従来の希土類元素酸化物に燐酸二アンモニウムとフ
ラックスを加えて合成した場合より粉末輝度で5%向上
し、蛍光ランプの全光束で3%向上することができる。
またアルカリ金属硼酸塩の添加量の増減により蛍光体の
粒度を任意に変えることができ、所望の粒度とすること
ができる。
Claims (3)
- 【請求項1】一般式La1-x-yCexTbyPO4(但し、
0≦x≦1,0≦y≦1)で表わせる蛍光体を製造する
際に、中間原料に希土類元素水溶液と燐酸水溶液により
共沈生成した希土類元素燐酸塩を用い、融剤としてアル
カリ金属硼酸塩の少なくとも1種、またはアルカリ金属
硼酸塩とアルカリ金属ハロゲン化物のそれぞれ少なくと
も1種を同時に用いることを特徴とする蛍光体の製造方
法。 - 【請求項2】請求項1において、上記アルカリ金属硼酸
塩としてLi2B4O7 を、アルカリ金属ハロゲン化物と
してKBr,NaBr,CsBr,KCl,NaClの
少なくとも一者を用いる蛍光体の製造方法。 - 【請求項3】請求項1の製造方法で作られた蛍光体を用
いた蛍光ランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20340196A JPH1046139A (ja) | 1996-08-01 | 1996-08-01 | 蛍光体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20340196A JPH1046139A (ja) | 1996-08-01 | 1996-08-01 | 蛍光体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1046139A true JPH1046139A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16473449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20340196A Pending JPH1046139A (ja) | 1996-08-01 | 1996-08-01 | 蛍光体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1046139A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006045575A (ja) * | 2004-08-06 | 2006-02-16 | Samsung Electro Mech Co Ltd | 赤色蛍光体及びその製造方法 |
JP2014529659A (ja) * | 2011-08-31 | 2014-11-13 | ローディア オペレーションズ | 安定化された輝度を有するランタンセリウムテルビウムリン酸塩系燐光体、その調製方法および発光デバイスにおいての使用 |
-
1996
- 1996-08-01 JP JP20340196A patent/JPH1046139A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006045575A (ja) * | 2004-08-06 | 2006-02-16 | Samsung Electro Mech Co Ltd | 赤色蛍光体及びその製造方法 |
JP2014529659A (ja) * | 2011-08-31 | 2014-11-13 | ローディア オペレーションズ | 安定化された輝度を有するランタンセリウムテルビウムリン酸塩系燐光体、その調製方法および発光デバイスにおいての使用 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040527 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040727 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040803 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050322 |