JPH1045363A - 乗客コンベア - Google Patents

乗客コンベア

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Publication number
JPH1045363A
JPH1045363A JP20241496A JP20241496A JPH1045363A JP H1045363 A JPH1045363 A JP H1045363A JP 20241496 A JP20241496 A JP 20241496A JP 20241496 A JP20241496 A JP 20241496A JP H1045363 A JPH1045363 A JP H1045363A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
passenger
passenger conveyor
comb
phosphorescent material
operation panel
Prior art date
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Pending
Application number
JP20241496A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Suzuki
木 一 朗 鈴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Elevator and Building Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Elevator Technos KK
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Elevator Technos KK filed Critical Toshiba Elevator Technos KK
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Publication of JPH1045363A publication Critical patent/JPH1045363A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 照明消失状況下において乗客の安全を確保す
ることができる乗客コンベアを提供する。 【解決手段】 表面にクリート凹部1aが形成され、乗
客を乗せて移動する踏板1と、前記クリート凹部1aと
噛み合うように昇降口に配置されたコム13とを備えて
いる。そして、照明消失状況下において乗客の安全を確
保するために、前記コムの表面の一部又は全部に蓄光材
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エスカレータ、動
く歩道等の乗客コンベアに係わり、特に、照明消失状況
下において乗客の安全を確保することができる乗客コン
ベアに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエスカレータについて図15及び
図16を参照して説明する。図中符号1は連続的に配設
された踏板1を示し、これらの踏板1は支持フレーム
(図示せず)を介して無端状の踏段チェーン2に取り付
けられている。踏段チェーン2は駆動輪3に巻装されて
おり、この駆動輪3は駆動チェーン4を介して巻上機5
から動力を受けるようになっている。巻上機5は200
Vの動力用電源6に接続されている。また、動力用電源
6とは別に100Vの照明用電源7が設けられており、
この照明用電源7は照明8に接続されている。これらの
動力用及び照明用電源6、7は、図17に示した操作盤
9のキースイッチ10a、10b、10cによって制御
される。さらに、この操作盤9には、非常時にエスカレ
ータを停止するための非常停止ボタン11も設けられて
いる。また、図15において符号12は昇降口に設けら
れた乗降板12を示し、この乗降板12と踏板1との間
には、踏板1の表面に形成されたクリート凹部(図示せ
ず)と噛み合うようにコム13が配置されている。ま
た、図16において符号14は欄干デッキ14aを有す
る欄干を示し、この欄干14には踏板1と同期して移動
する無端状の手すりベルト15が設けられている。
【0003】上記構成を備えた従来のエスカレータにお
いては、駆動チェーン4を介して伝達された巻上機5の
動力によって駆動輪3が回転駆動され、この駆動輪3の
回転によって踏段チェーン2が駆動されて循環する。踏
段チェーン2が循環駆動されると、踏板1は一方のコム
13から他方のコム13へと移動し、さらに、上下反転
して天地逆の状態で帰還する。また、踏板1の移動に同
期して手すりベルト15も循環駆動される。乗客はこの
手すりベルト15につかまることによって安全に昇降す
ることができる。
【0004】また、エスカレータの運転中においては、
照明8が乗客の足下を照らしているので、乗客は不安感
を抱くことなく安全に昇降することができると共に、エ
スカレータに乗るとき或いは降りるときも、コム13周
辺が十分に明るいので、移動する踏板1と静止している
乗降板12との間を支障なく乗り移ることができる。
【0005】また、エスカレータを緊急停止する必要が
生じた場合には、操作盤9の非常停止ボタン11を押す
ことによってエスカレータを即座に停止することができ
る。このような緊急停止の際には手すりベルト15が乗
客の転倒を防止する上で有効である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来のエスカレータは、動力用電源6と照明用電源7とが
独立に設けられているので、もし仮に照明用電源6のみ
が停電した場合には、動力用電源6から巻上機5への電
力供給は継続しているので踏板1は停止することなく循
環駆動される。すると、エスカレータに乗った乗客は、
周囲が闇につつまれた状態で強制的に運ばれてしまい、
降りる位置に到着してもコム13及び乗降板12の位置
を視認することができない。このため、乗客は、移動す
る踏板1から静止している乗降板12に乗り移ることが
できず、コム13につまづいて転倒してしまう可能性が
ある。もちろん、エスカレータの周囲に非常灯が設置さ
れていれば問題はないが、実際には、店舗のメインスト
リートに設置されるエスカレータでは店内のデザイン上
の理由から非常灯を設置することができない場合が多
く、また、火災発生時にエスカレータの周囲に防火シャ
ッターがおりるような場合には非常灯を設置することが
できない。
【0007】また、照明用電源6が停電した場合には動
力用電源6も強制的に切るように設計する方法も考えら
れる。しかしながら、エスカレータの緊急停止は乗客の
転倒等を引き起こす恐れがあるので極力回避すべきであ
り、しかも、暗闇状態において踏板1が停止することに
なるので、乗客は手すりベルト15の位置を知ることが
できず、停止時のショックによって前方に投げ出されて
しまう恐れもある。したがって、照明用電源6の停電と
同時に動力用電源6を切るようにすることは却って危険
である。
【0008】また、エスカレータが設置されている建物
において長期停電が発生した場合、一般的には非常階段
等を避難路として使用することが想定されているが、非
常階段等は日頃使い慣れていないため、停止しているエ
スカレータを避難路として活用した方が避難効率が遥か
に向上する。ところが、従来のエスカレータでは照明用
電源6の喪失によって踏板1等を視認できなくなってし
まうので、停止しているエスカレータを避難路として使
用することができなかった。
【0009】以上、エスカレータを例として従来技術の
問題点を説明したが、動く歩道等の他の乗客コンベアに
おいても同様の問題がある。
【0010】そこで、本発明は、上述した種々の問題点
を解決し、照明消失状況下において乗客の安全を確保す
ることができる乗客コンベアを提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
る乗客コンベアは、表面にクリート凹部が形成され、乗
客を乗せて移動する踏板と、前記クリート凹部と噛み合
うように昇降口に配置されたコムとを備えた乗客コンベ
アにおいて、照明消失状況下において乗客の安全を確保
するために、前記コムの表面の一部又は全部に蓄光材を
設けたことを特徴とする。
【0012】ここで、「照明消失」とは、乗客が乗客コ
ンベアを安全に使用することができない程に乗客コンベ
アの周囲が暗くなることを言う。
【0013】また、「蓄光材」とは、太陽光、電灯の
光、紫外線等のエネルギーを吸収蓄積し、蓄積されたエ
ネルギーを再び光として発することのできる材料であっ
て、短い吸収時間で長時間(数時間から数十時間)の発
光が可能であり、しかも、発光の輝度が高い材料を言
う。なお、周囲が明るい状態においては蓄光材からの発
光を視認することはできない。このような蓄光材として
は、ストロンチウムアルミネート(SrAl2 4 )を
母体結晶とし、不純物として数種類の稀土類元素を含む
蓄光性夜光塗料が挙げられる。
【0014】請求項2記載の発明による乗客コンベア
は、前記蓄光材は前記コムの表面に形成された凹部に設
けられたことを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明による乗客コンベア
は、表面にクリート凹部が形成され、乗客を乗せて移動
する踏板と、前記クリート凹部と噛み合うように昇降口
に配置されたコムとを備えた乗客コンベアにおいて、照
明消失状況下において乗客の安全を確保するために、蓄
光材が混入された樹脂材料によって前記コムを形成した
ことを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明による乗客コンベア
は、乗客を乗せて移動する踏板と、前記踏板の移動を緊
急停止させる非常停止ボタンを有する操作盤とを備えた
乗客コンベアにおいて、照明消失状況下において乗客の
安全を確保するために前記操作盤の表面の一部又は全部
に蓄光材を設けたことを特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明による乗客コンベア
は、乗客を乗せて移動する踏板と、前記踏板の移動を緊
急停止させる非常停止ボタンを有する操作盤とを備えた
乗客コンベアにおいて、照明消失状況下において乗客の
安全を確保するために、蓄光材が混入された樹脂材料に
よって前記操作盤を形成したことを特徴とする。
【0018】請求項6記載の発明による乗客コンベア
は、前記操作盤の周縁部はテーパ状に形成されており、
少なくとも前記周縁部に前記蓄光材が設けられ又は混入
されていることを特徴とする。
【0019】請求項7記載の発明による乗客コンベア
は、前記操作盤は光を透過する材料によって形成され、
前記操作盤の背面側に前記蓄光材に対して光を照射する
ための専用光源を配置したことを特徴とする。
【0020】請求項8記載の発明による乗客コンベア
は、前記専用光源は前記蓄光材に対して断続的に光を照
射するようにしたことを特徴とする。
【0021】請求項9記載の発明による乗客コンベア
は、乗客を乗せて移動する踏板と、前記踏板と同期して
移動する手すりベルトとを備えた乗客コンベアにおい
て、照明消失状況下において乗客の安全を確保するため
に、前記手すりベルトの表面の一部又は全部に蓄光材を
設けたことを特徴とする。
【0022】請求項10記載の発明による乗客コンベア
は、前記蓄光材は前記手すりベルトの表面に形成された
凹部に設けられたことを特徴とする。
【0023】請求項11記載の発明による乗客コンベア
は、表面にクリート凹部が形成され、乗客を乗せて移動
する踏板を備えた乗客コンベアにおいて、照明消失状況
下において乗客の安全を確保するために、前記踏板の表
面の一部又は全部に蓄光材を設けたことを特徴とする。
【0024】請求項12記載の発明による乗客コンベア
は、前記蓄光材は前記クリート凹部に設けられたことを
特徴とする。
【0025】請求項13記載の発明による乗客コンベア
は、前記踏板の表面に前記蓄光材によって避難誘導標示
が形成されていることを特徴とする。
【0026】請求項14記載の発明による乗客コンベア
は、乗客を乗せて移動する踏板と、前記踏板の側方に配
置されたスカートガードとを備えた乗客コンベアにおい
て、照明消失状況下において乗客の安全を確保するため
に、前記スカートガードの表面の一部又は全部に蓄光材
を設けたことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用したエスカレ
ータの実施形態について図面を参照して説明する。な
お、上述した従来のエスカレータと同一部材には同一符
号を付して詳細な説明は省略する。また、本実施形態に
おいてはエスカレータを例にとって説明するが、本発明
の適用はエスカレータに限られることはなく、動く歩道
等の他の乗客コンベアにも適用することができる。
【0028】図1及び図2は本実施形態によるエスカレ
ータを示しており、このエスカレータは、照明消失が生
じた場合に乗客の安全を確保するために、エスカレータ
の構成部材の適所(図中スポット表示された部分)に蓄
光材が適用されている。
【0029】ここで、「照明消失」とは、エスカレータ
の踏板1、コム13、手すりベルト15等を視認でき
ず、乗客がエスカレータを安全に使用することができな
い程にエスカレータの周囲が暗くなることを言い、照明
用電源7の消失、エスカレータが設置されている建物全
体の停電等が該当する。
【0030】また、「蓄光材」とは、太陽光、電灯の
光、紫外線等のエネルギーを吸収蓄積し、蓄積されたエ
ネルギーを再び光として発することのできる材料であっ
て、短い吸収時間で長時間(数時間から数十時間)の発
光が可能であり、しかも、発光の輝度が高い材料を言
う。なお、周囲が明るい状態においては蓄光材からの発
光を視認することはできない。このような蓄光材として
は、ストロンチウムアルミネート(SrAl2 4 )を
母体結晶とし、不純物として数種類の稀土類元素を含む
蓄光性夜光塗料が挙げられる。
【0031】そして、本実施形態においては、まず、図
1に示したようにコム13に蓄光材が適用されている。
図3は本実施形態におけるコム13を示しており、コム
13全体が、蓄光材を混入した樹脂材料によって形成さ
れている。このようにコム13全体を蓄光材が混入され
た樹脂材料によって形成することによって、コム13全
体を発光させて視認性の向上を図ることができると共
に、コム13の製造後に蓄光材を塗布等によって設ける
といった追加の作業が不要となる。
【0032】また、変形例としては、図4に示したよう
に、蓄光材を含まない通常の材料で製造されたコム13
の表面に凹部13aを形成し、この凹部13aの中に蓄
光材を塗布等によって設けることによってコム13の一
部を発光させることもできる。このようにコム13の表
面の凹部13aに蓄光材を設けることによって、蓄光材
の摩耗を防止することができる。
【0033】このようにコム13に蓄光材を適用するこ
とによって、照明用電源7のみが停電して照明消失が発
生した場合でも、乗客は行き先にあるコム13を視認す
ることができる。このため、コム13につまづいて乗客
が転倒するようなことがなく、乗客は移動する踏板1か
ら静止している乗降板12に支障なく乗り移ることが可
能であり、照明消失状況下における乗客の安全が確保さ
れる。また、従来使用されている非常灯のように非常用
電源を確保する必要がなく、しかも、いわゆる球切れの
心配もないのでメインテナンスフリーであるという利点
もある。
【0034】また、本実施形態においては操作盤9にも
蓄光材が適用されている。図5は本実施形態における操
作盤9を示しており、この操作盤9はその周縁部9aが
テーパ状に形成されている。この周縁部9aには蓄光材
が塗布等によって設けられており、さらに、操作盤9の
中央部には蓄光材よりなる細長の凸部16が水平方向に
形成されている。なお、周縁部9aのみならず操作盤9
の全面に蓄光材を設けることも可能であり、このように
すれば操作盤9全体を発光させて視認性の向上を図るこ
とができる。また、蓄光材を混入した樹脂材料によって
操作盤9を形成することも可能であり、このようにすれ
ば操作盤9全体を発光させて視認性の向上を図ることが
できると共に、操作盤9の製造後に蓄光材を設けるとい
った追加の作業が不要となる。
【0035】このように操作盤9に蓄光材を適用するこ
とによって、照明消失状況下であっても操作盤9の位置
を容易に確認することが可能となり、さらに、テーパ状
の周縁部9aに蓄光材を設け、中央部に蓄光材の凸部1
6を形成することによって、キースイッチ10a、10
b、10c及び非常停止スイッチ11が効果的に照らし
出されてスイッチ操作を確実に行うことができる。この
ため、照明消失状況下において乗客が万が一転倒したり
した場合でも、直ちに非常停止スイッチ11を押してエ
スカレータを速やかに停止させることができる。また、
波及的な効果として、エスカレータが設置されている建
物が休館のときにエスカレータの点検保守を行う場合、
薄暗い館内においても操作盤9の位置を容易に確認する
ことができる。
【0036】また、エスカレータのタイプによっては、
操作盤9の表面に対して垂直な方向或いは平行でない方
向に入射する光が十分に確保できず、蓄光材に光を蓄積
しにくい場合がある。そこで、このような場合に対処す
るための変形例として、光を透過する材料によって操作
盤9を形成し、図6に示したように、操作盤9の背面側
に、蓄光材に光を蓄積するための専用光源17を設ける
ことができる。専用光源17の電源には照明用電源7を
使用することができる。このような構成よりなる本変形
例によれば、蓄光材に光を十分に蓄積することができる
ので、照明消失状況下における操作盤9の操作を確実に
行うことができる。
【0037】また、専用光源17を操作盤9の表側に配
置することも可能であり、この場合には操作盤9を透明
材料で形成する必要はない。
【0038】また、蓄光材は短時間の光の吸収で長時間
発光することができるので、専用光源17は必ずしも常
時点灯させる必要はない。そこで、図7に示したよう
に、専用光源17と照明用電源7との間にインターバル
タイマー18を介装し、このインターバルタイマー18
によって断続的に専用光源17を点灯させるようにする
こともできる。このようにすれば、専用光源17による
電力消費を低減させて省エネを図ることができる。
【0039】また、本実施形態においては、手すりベル
ト15にも蓄光材が適用されている。図8は本実施形態
における手すりベルト15を示しており、手すりベルト
15の表面全体に蓄光材が適用されている。具体的に
は、蓄光材が混入された化粧塗料が手すりベルト15の
表面全体に塗布されている。なお、手すりベルト15の
表面全体に蓄光材を直接付与することもできるが、この
場合には蓄光材の摩耗を防止するために蓄光材の表面を
透光材料でコーティングする。また、図9に示したよう
に、手すりベルト15の移動方向にライン状に蓄光材を
設けることも可能であり、このようにすれば高価な蓄光
材の必要量を低減することができる。さらに、図10に
示したように、手すりベルト15に凹部15aを形成
し、この凹部15aに蓄光材を塗布等によって設けるこ
とも可能であり、このようにすれば蓄光材の表面をコー
ティングしなくとも蓄光材の摩耗を防止することができ
る。
【0040】このように手すりベルト15に蓄光材を適
用することによって、エスカレータの停止を伴う照明消
失が発生した場合でも、乗客は手すりベルト15の位置
を視認することができるので、エスカレータが停止した
ときに即座に手すりベルト15をつかんで体を支えるこ
とができる。このため、エスカレータ停止時のショック
によって乗客が転倒する等の事故を防止することができ
る。
【0041】また、本実施形態においては、踏板1にも
蓄光材が適用されている。図11は本実施形態における
踏板1を示しており、この踏板1の表面にはクリート凹
部1aが形成されている。そして、踏板1の周縁部に設
けられたデマケーションライン20は、蓄光材が混入さ
れた樹脂材料によって形成されている。また、図12に
示したように、デマケーションライン20の内側に蓄光
材を設けることも可能であり、しかも、クリート凹部1
aにのみ蓄光材を設けることによって、高価な蓄光材の
必要量を低減することができると共に、乗客の昇降に伴
う蓄光材の摩耗を防止することができる。ここで、クリ
ート凹部1aに蓄光材を設ける際には、クリート凹部1
aに蓄光材を直接塗布しても良いし、或いは粒状の蓄光
材が混入された樹脂材料をクリート凹部1aに付与して
も良い。
【0042】このように踏板1に蓄光材を適用すること
によって、エスカレータの停止を伴う照明消失状況下に
おいて、昇降途中の乗客は踏板1の位置を視認すること
ができるので自力で昇降することが可能である。また、
エスカレータが設置されている建物で長期停電が発生し
た場合には、停止しているエスカレータを避難路として
活用することも可能であり、通常は建物の中心に位置す
るエスカレータを避難路として使用することによって、
日頃使い慣れていない非常階段等を使用するよりも避難
効率が大幅に向上する。なお、エスカレータを避難路と
して活用する際には、上述した手すりベルト15の蓄光
材も役に立つことは言うまでもない。
【0043】また、踏板1に蓄光材を適用する代わり
に、図13に示したように、スカートガード21の表面
に蓄光材を塗布等によって設けることもできる。このよ
うにすれば、蓄光材の発光輝度は極めて高いので、スカ
ートガード21からの発光によって踏板1の周縁部(例
えばデマケーションライン)が照らし出され、乗客は踏
板1を視認することが可能となる。したがって、踏板1
に蓄光材を適用した場合と同様に、エスカレータの停止
を伴う照明消失が発生した場合でも停止しているエスカ
レータを支障なく昇降することができる。
【0044】また、本実施形態においては、図1に示し
たように、欄干デッキ14aに対しても蓄光材がライン
状に設けられている。なお、図1においては欄干デッキ
14aの外側部分に蓄光材が設けられているが、欄干デ
ッキ14aの内側部分に蓄光材を設けることもできる
し、外側及び内側の両方に蓄光材を設けることもでき
る。このように欄干デッキ14aに蓄光材を設けること
によって、照明消失時においてエスカレータの構成部材
を視認することが可能であり、また、エスカレータの設
置位置を容易に確認することができるので、特にエスカ
レータを避難路として使用する場合に有効である。
【0045】また、図14に示したように、踏板1に避
難方向や階床を示す避難誘導標示を蓄光材によって形成
することもできる。このようにすれば、照明点灯時(図
14a参照)には乗客は避難誘導標示を視認できないの
でエスカレータの美観が損なわれることがなく、一方、
照明消失状況下(図14b参照)においては避難誘導標
示を視認できるようになるので、エスカレータが設置さ
れている建物で長期停電が発生した場合には停止してい
るエスカレータを避難路として有効に活用することがで
きる。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、乗客
コンベアのコム等の構成部材に蓄光材を設けたので、照
明消失状況下においては蓄光材からの発光によって構成
部材等が視認可能となり、これによって乗客の安全を確
保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるエスカレータの平面
図。
【図2】図1に示した本発明の実施形態によるエスカレ
ータのA−A線断面図。
【図3】本発明の実施形態によるエスカレータのコムの
一例を示した平面図。
【図4】本発明の実施形態によるエスカレータのコムの
他の例を示した平面図。
【図5】本発明の実施形態によるエスカレータの操作盤
の一例を示した図。
【図6】本発明の実施形態によるエスカレータの操作盤
の他の例を示した図。
【図7】本発明の実施形態によるエスカレータの操作盤
の他の例を示した図。
【図8】本発明の実施形態によるエスカレータの手すり
ベルトの一例を示した部分斜視図。
【図9】本発明の実施形態によるエスカレータの手すり
ベルトの他の例を示した部分斜視図。
【図10】本発明の実施形態によるエスカレータの手す
りベルトの他の例を示した部分斜視図。
【図11】本発明の実施形態によるエスカレータの踏板
の一例を示した平面図。
【図12】本発明の実施形態によるエスカレータの踏板
の他の例を示した平面図。
【図13】本発明の実施形態によるエスカレータのスカ
ートガード部を示した部分斜視図。
【図14】本発明の実施形態によるエスカレータの踏板
の他の例を示した説明図。
【図15】従来のエスカレータの平面図。
【図16】図15に示した従来のエスカレータのB−B
線断面図。
【図17】従来のエスカレータの操作盤を示した正面
図。
【符号の説明】
1 踏板 1a クリート凹部 9 操作盤 9a 周縁部 13 コム 13a 凹部 15 手すりベルト 15a 凹部 16 凸部 17 専用光源 18 インターバルタイマー 20 デマケーションライン 21 スカートガード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B66B 31/00 B66B 31/00 E

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にクリート凹部が形成され、乗客を乗
    せて移動する踏板と、前記クリート凹部と噛み合うよう
    に昇降口に配置されたコムとを備えた乗客コンベアにお
    いて、 照明消失状況下において乗客の安全を確保するために、
    前記コムの表面の一部又は全部に蓄光材を設けたことを
    特徴とする乗客コンベア。
  2. 【請求項2】前記蓄光材は前記コムの表面に形成された
    凹部に設けられたことを特徴とする請求項1記載の乗客
    コンベア。
  3. 【請求項3】表面にクリート凹部が形成され、乗客を乗
    せて移動する踏板と、前記クリート凹部と噛み合うよう
    に昇降口に配置されたコムとを備えた乗客コンベアにお
    いて、 照明消失状況下において乗客の安全を確保するために、
    蓄光材が混入された樹脂材料によって前記コムを形成し
    たことを特徴とする乗客コンベア。
  4. 【請求項4】乗客を乗せて移動する踏板と、前記踏板の
    移動を緊急停止させる非常停止ボタンを有する操作盤と
    を備えた乗客コンベアにおいて、 照明消失状況下において乗客の安全を確保するために、
    前記操作盤の表面の一部又は全部に蓄光材を設けたこと
    を特徴とする乗客コンベア。
  5. 【請求項5】乗客を乗せて移動する踏板と、前記踏板の
    移動を緊急停止させる非常停止ボタンを有する操作盤と
    を備えた乗客コンベアにおいて、 照明消失状況下において乗客の安全を確保するために、
    蓄光材が混入された樹脂材料によって前記操作盤を形成
    したことを特徴とする乗客コンベア。
  6. 【請求項6】前記操作盤の周縁部はテーパ状に形成され
    ており、少なくとも前記周縁部に前記蓄光材が設けられ
    又は混入されていることを特徴とする請求項4又は請求
    項5に記載の乗客コンベア。
  7. 【請求項7】前記操作盤は光を透過する材料によって形
    成され、前記操作盤の背面側に前記蓄光材に対して光を
    照射するための専用光源を配置したことを特徴とする請
    求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の乗客コンベ
    ア。
  8. 【請求項8】前記専用光源は前記蓄光材に対して断続的
    に光を照射するようにしたことを特徴とする請求項7記
    載の乗客コンベア。
  9. 【請求項9】乗客を乗せて移動する踏板と、前記踏板と
    同期して移動する手すりベルトとを備えた乗客コンベア
    において、 照明消失状況下において乗客の安全を確保するために、
    前記手すりベルトの表面の一部又は全部に蓄光材を設け
    たことを特徴とする乗客コンベア。
  10. 【請求項10】前記蓄光材は前記手すりベルトの表面に
    形成された凹部に設けられたことを特徴とする請求項9
    記載の乗客コンベア。
  11. 【請求項11】表面にクリート凹部が形成され、乗客を
    乗せて移動する踏板を備えた乗客コンベアにおいて、 照明消失状況下において乗客の安全を確保するために、
    前記踏板の表面の一部又は全部に蓄光材を設けたことを
    特徴とする乗客コンベア。
  12. 【請求項12】前記蓄光材は前記クリート凹部に設けら
    れたことを特徴とする請求項11記載の乗客コンベア。
  13. 【請求項13】前記踏板の表面に前記蓄光材によって避
    難誘導標示が形成されていることを特徴とする請求項1
    1又は請求項12に記載の乗客コンベア。
  14. 【請求項14】乗客を乗せて移動する踏板と、前記踏板
    の側方に配置されたスカートガードとを備えた乗客コン
    ベアにおいて、 照明消失状況下において乗客の安全を確保するために、
    前記スカートガードの表面の一部又は全部に蓄光材を設
    けたことを特徴とする乗客コンベア。
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