JPH1044156A - タイヤ加硫方法および装置 - Google Patents

タイヤ加硫方法および装置

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JPH1044156A
JPH1044156A JP22176996A JP22176996A JPH1044156A JP H1044156 A JPH1044156 A JP H1044156A JP 22176996 A JP22176996 A JP 22176996A JP 22176996 A JP22176996 A JP 22176996A JP H1044156 A JPH1044156 A JP H1044156A
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unvulcanized tire
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真人 不二
Masashi Mori
正志 森
Takehiro Kata
武宏 加太
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未加硫タイヤTの加硫前に密閉空間Mから
短時間で排気するとともに、排気時の未加硫タイヤTの
変形等を制限して製品タイヤの品質を向上させる。 【解決手段】 アウターリング27が下降限から上方に
10〜25mm離れた位置Pまで下降してくると、密閉空間M
内の空気を排気孔50を通じて外部に排出し、未加硫タイ
ヤTが収納されている密閉空間Mを所定の真空度とす
る。このとき、上サイド、セクターモールド23、31と未
加硫タイヤTとの間には間隙は殆ど存在していないた
め、排気すべき空間の容積が小さくなり、未加硫タイヤ
Tの変形も制限される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、上サイド、下サ
イド、セクターの3種類のモールドを用いて未加硫タイ
ヤを加硫するタイヤ加硫方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】未加硫タイヤと加硫モールドとの間に空
気が残留している状態で加硫を行うと、加硫後の製品タ
イヤの表面に残留空気の痕跡が残り、タイヤの外観不良
を引き起こすため、加硫前に該加硫モールド内から残留
空気を排出しなければならない。従来、このような残留
空気を排出すべく、空気の残留し易い箇所に加硫モール
ドの内面から外部に通じる多数の通気孔(一般に、ベン
トホールと呼ばれている)を設置するようにしている。
しかしながら、このように通気孔を設置すると、残留空
気を排出した直後から未加硫タイヤの表面の一部のゴム
がこの通気孔内に侵入するため、加硫後の製品タイヤの
表面に不要な針状突起(一般に、スピューと呼ばれてい
る)が多数形成され、この結果、これら針状突起を切断
除去する工程が必要となってタイヤの製造コストを上昇
させるという問題点があった。
【0003】このような問題点を解決するため、加硫モ
ールドの閉止直前に加硫モールド内に残留している空気
を積極的に排気し、これにより、通気孔を省略あるいは
その個数を低減させるようにしたタイヤ加硫方法および
装置が、例えば特公平6ー55371号公報において提
案された。このものは、下サイドモールドを有する下基
台と、下基台の上方に設置され、昇降することにより下
基台に離隔、接近する上基台と、下基台と上基台との間
に昇降可能に設置され、上サイドモールドを有する昇降
体と、昇降体の半径方向外側に設置され、上端が上基台
に固定されるとともに、上方に向かうに従い半径方向内
側に傾斜した傾斜面を内周に有するアウターリングと、
昇降体の下面に半径方向に移動可能に支持され、アウタ
ーリング、上基台が昇降したとき、該アウターリングの
傾斜面の楔作用によって半径方向に移動することができ
るセクターモールドと、少なくとも上サイドモールドが
その下降限(セクターモールドが下基台に当接する位
置)から上方に 1.0〜50.8mm離れた位置に到達してから
アウターリングが下降限に到達するまでの間、アウター
リングと下基台との間をシールして未加硫タイヤが収納
されている密閉空間を形成するシール手段と、上サイド
モールドが前記位置まで下降してきたとき、前記密閉空
間内の空気を外部に排出する排気手段とを備えたもので
ある。
【0004】そして、このような加硫装置によって未加
硫タイヤを加硫する場合には、まず、未加硫タイヤを加
硫装置内に搬入して下サイドモールド上に載置した後、
上基台、アウターリングおよび上サイド、セクターモー
ルドを一緒に下降させる。そして、上サイドモールドが
その下降端(セクターモールドが下基台に当接する位
置)から上方に少なくとも 1.0〜50.8mm離れた位置まで
到達すると、シール手段がアウターリングと下基台との
間のシールを開始し、上、下基台、アウターリングに囲
まれ未加硫タイヤが収納されている密閉空間を形成す
る。また、上サイドモールドが前記位置まで下降してき
たとき、排気手段が前記密閉空間内の空気を外部に排出
し、該密閉空間内を所定の真空度とする。その後も上基
台、アウターリングおよび上サイド、セクターモールド
は一緒に継続して下降するが、上サイド、セクターモー
ルドの下降は、該上サイドモールドが下降端(セクター
モールドの下端が下基台に当接した位置)に到達し、未
加硫タイヤの極く近傍に位置したとき停止する。その後
も上基台、アウターリングは継続して単独で下降するた
め、セクターモールドは該アウターリングの傾斜面に押
されて半径方向内側に移動する。そして、アウターリン
グがその下降限に到達すると、セクターモールドは半径
方向内側限に到達し、加硫モールドが閉止される。その
後、該加硫モールド内の未加硫タイヤが加硫される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のタイヤ加硫方法・装置にあっては、上基台、
アウターリングおよび上サイド、セクターモールドが一
緒に、上サイドモールドがその下降端から上方に 1.0〜
50.8mm離れた位置まで下降してきたときに、即ち、上基
台、アウターリング、上サイド、セクターモールド全体
が下降している最中に、排気手段によって密閉空間内の
空気を外部に排出するようにしているため、このような
排気時、上サイドモールドと未加硫タイヤとの間には
1.0〜50.8mm程度の間隙が、一方、セクターモールドと
未加硫タイヤとの間には最大の間隙が残存し、この結
果、排気を行う密閉空間の容積がきわめて大きくなって
該密閉空間を所定の真空度とするまでに長時間が必要と
なり、生産性が低くなってしまうという問題点がある。
しかも、前述のように未加硫タイヤと上サイド、セクタ
ーモールドとの間に広い間隙が存在している状態で排気
を行うと、未加硫タイヤが容易に成長、変形し、この結
果、該未加硫タイヤが加硫ブラダから剥離したり、ある
いは、加硫モールド間に未加硫タイヤの一部が噛み込ま
れたりして製品タイヤの品質が低下してしまうという問
題点もある。
【0006】この発明は、排気時間を短縮することがで
きるとともに、製品タイヤの品質を向上させることがで
きるタイヤ加硫方法および装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、第1
に、上サイドモールドをアウターリングと一緒に上サイ
ドモールドの下降端まで下降させた後、アウターリング
を単独でアウターリングの下降限Nまで下降させて該ア
ウターリングの傾斜面の楔作用によりセクターモールド
を半径方向内側限まで移動させることにより、加硫モー
ルドを閉止し、その後、該加硫モールド内の未加硫タイ
ヤを加硫するようにしたタイヤ加硫方法において、少な
くともアウターリングが下降限Nから上方に10〜25mm離
れた位置Pに到達してから下降限Nに到達するまでの
間、未加硫タイヤが収納されている空間をシール手段に
より密閉するとともに、アウターリングが前記位置Pま
で下降してきたとき、前記密閉空間内の空気を外部に排
出するようにしたタイヤ加硫方法により、第2に、下サ
イドモールドを有する下基台と、下基台の上方に設置さ
れ、昇降することにより下基台に離隔、接近する上基台
と、下基台と上基台との間に昇降可能に設置され、上サ
イドモールドを有する昇降体と、昇降体の半径方向外側
に設置され、上端が上基台に固定されるとともに、上方
に向かうに従い半径方向内側に傾斜した傾斜面を内周に
有するアウターリングと、昇降体の下面に半径方向に移
動可能に支持され、アウターリング、上基台が昇降した
とき、該アウターリングの傾斜面の楔作用によって半径
方向に移動することができるセクターモールドとを備
え、上サイド、セクターモールドを上基台、アウターリ
ングと一緒にセクターモールドが下基台に当接する上サ
イドモールドの下降端まで下降させた後、上基台、アウ
ターリングを単独でアウターリングの下降限Nまで下降
させて該アウターリングの傾斜面の楔作用によりセクタ
ーモールドを半径方向内側限まで移動させることによ
り、加硫モールドを閉止し、その後、該加硫モールド内
の未加硫タイヤを加硫するようにしたタイヤ加硫装置に
おいて、少なくともアウターリングが下降限Nから上方
に10〜25mm離れた位置Pに到達してから下降限Nに到達
するまでの間、アウターリングと下基台との間をシール
して未加硫タイヤが収納されている密閉空間を形成する
シール手段を設けるとともに、アウターリングが前記位
置Pまで下降してきたとき、前記密閉空間内の空気を外
部に排出する排気手段を設けたタイヤ加硫装置により達
成することができる。
【0008】未加硫タイヤの加硫を行う場合には、ま
ず、未加硫タイヤを加硫装置に搬入して下サイドモール
ド上に載置する。次に、上基台、アウターリングおよび
上サイド、セクターモールドを一緒に下降させ、上サイ
ドモールドを未加硫タイヤに接近させる。そして、セク
ターモールドの下端が下基台に当接して上サイドモール
ドがその下降端に到達すると、上サイド、セクターモー
ルドの下降は停止するが、このとき、上サイドモールド
は未加硫タイヤの極く近傍に位置し、これらの間に間隙
は殆ど存在しない。また、前記上サイド、セクターモー
ルドの下降停止後も上基台、アウターリングは継続して
単独で下降するため、セクターモールドは昇降体に支持
されながら下降しているアウターリングの傾斜面に押さ
れて半径方向内側に移動し未加硫タイヤに接近する。こ
のようなアウターリングの下降時、シール手段がアウタ
ーリングと下基台との間をシールして未加硫タイヤが収
納されている密閉空間を形成するが、このようなシール
はアウターリングがその下降限Nから上方に10〜25mm離
れた位置Pに到達してから下降限Nに到達するまでの間
少なくとも行われる。そして、このアウターリングが前
記位置Pまで下降してくると、排気手段が前記密閉空間
内の空気を外部に排出し、該密閉空間を所定の真空度と
する。ここで、このような排気時、上サイドモールドと
未加硫タイヤとの間には前述のように間隙は殆ど存在せ
ず、一方、セクターモールドと未加硫タイヤとの間には
僅かの間隙、即ち、アウターリングが位置Pから下降限
Nまで移動する間にセクターモールドが押されて移動す
る距離程度しか存在していないため、排気すべき空間の
容積が小さくなり、この結果、所定の真空度とするまで
の排気時間が短縮され、生産性が向上する。しかも、前
述のように加硫モールドと未加硫タイヤとの間に間隙が
殆ど存在していないため、排気時における未加硫タイヤ
の成長、変形(特に幅方向への変形)が制限され、これ
により、未加硫タイヤが加硫ブラダから剥離したり、あ
るいは、加硫モールド間に未加硫タイヤの一部が噛み込
まれるような事態が防止され、製品タイヤの品質が向上
する。そして、アウターリングがその下降限Nに到達す
ると、セクターモールドは半径方向内側限に到達し、
上、下サイド、セクターモールドが閉止される。その
後、該加硫モールド内の未加硫タイヤが加硫される。
【0009】また、請求項3に記載のように構成すれ
ば、密閉空間からの排気時、上、下サイドモールドが未
加硫タイヤのビード部を吸着保持することができるた
め、該未加硫タイヤの加硫ブラダからの剥離、変形がさ
らに制限され、製品タイヤの品質がさらに向上する。ま
た、上、下サイドモールドと未加硫タイヤのビード部と
の間への空気の侵入を阻止するシール手段、例えばOリ
ングを省略することができ、構造が簡単となる。さら
に、従来技術のタイヤ加硫装置は、アウターリングを上
端だけで上基台に固定するようにしているため、アウタ
ーリングを充分な取付け精度、特にセンタリング精度と
することができず、しかも、モールドの閉止時にアウタ
ーリングがセクターモールドから大きな反力を受ける
と、若干ぐらつき、この結果、モールドの閉止が不十分
になってしまうおそれがあるが、請求項4に記載のよう
に構成すれば、アウターリングの位置は第1円筒面、セ
ンタリング部材に規制されて高精度となるため、該アウ
ターリングの組み付け精度、特にセンタリング精度を高
いものとすることができ、しかも、アウターリングのぐ
らつきをこれら上部プレート、センタリング部材を介し
てセンターシャフトにより強固に規制することができる
ため、このようなぐらつきを効果的に抑制することがで
きる。そして、前述のセンタリング精度は2つの部材の
摺動面が半径方向内側にあるほど高いものとなるため、
前述のように第1、第2円筒面を共に上部プレート、セ
ンタリング部材の半径方向内端部に設けてセンタリング
精度の向上を図るようにしている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1において、11はタイヤ加硫
装置であり、このタイヤ加硫装置11は下プラテンを含む
ベース12を有する。このベース12の上面には下サイドモ
ールド13が固定され、この下サイドモールド13とベース
12との間はベース12の上面に装着されたOリング14によ
ってシールされ気密状態となっている。また、この下サ
イドモールド13の上面には未加硫タイヤTの下側のサイ
ドウォール部S、ビード部Bを型付けする成型凹み15が
形成されている。前述したベース12、下サイドモールド
13は全体として下基台16を構成し、この結果、下基台16
は下サイドモールド13を有することになる。17は下基台
16の上方に設置された上基台であり、この上基台17には
図示していない垂直なシリンダのピストンロッドが連結
されている。この結果、前記シリンダが作動すると、上
基台17は昇降し、下基台16に対して離隔、接近する。
【0011】20は上基台17の直下に設置され上プラテン
の一部として機能する比較的薄肉の円板状をした上部プ
レートであり、この上部プレート20は前記上基台17に取
り付けられた垂直に延びるシリンダ21のピストンロッド
22に同軸関係を保って着脱可能に取り付けられている。
この結果、前記シリンダ21が作動すると、ピストンロッ
ド22、上部プレート20は上基台17と別個に昇降すること
ができる。ここで、前記ピストンロッド22は上基台17の
中央部を貫通しながら上下方向に延び、センタリング基
準としてのセンターシャフトに該当する。この上部プレ
ート20の下面には上サイドモールド23が固定され、この
上サイドモールド23と上部プレート20との間は上部プレ
ート20の下面に装着されたOリング24によってシールさ
れ気密状態となっている。また、この上サイドモールド
23の下面には未加硫タイヤTの上側のサイドウォール部
S、ビード部Bを型付けする成型凹み25が形成されてい
る。前述した上部プレート20、上サイドモールド23は全
体として、下基台16と上基台17との間に昇降可能に設置
された昇降体26を構成し、この結果、該昇降体26は上サ
イドモールド23を有することになる。27は昇降体26、詳
しくは上部プレート20の半径方向外側に設置されたアウ
ターリングであり、このアウターリング27の上端は前記
上基台17の半径方向外端部に複数のボルト27bによって
固定されている。このアウターリング27は前記昇降体26
と同軸であり、その上端部の内径は上部プレート20の外
径とほぼ同径である。また、このアウターリング27はそ
の下部内周に上方に向かうに従い半径方向内側に傾斜し
た傾斜面27aを有する。29は外周がアウターリング27の
上端部内周に面接触している比較的薄肉のリング状をし
たセンタリング部材であり、このセンタリング部材29は
前記ピストンロッド22と同軸で上プラテンの一部として
機能する。そして、このセンタリング部材29はその外端
部がアウターリング27に形成された段差と上基台17とに
より両側から挟持されることでアウターリング27に着脱
可能に取り付けられている。前記上部プレート20の半径
方向内端部には上方に向かって突出するリング部20aが
形成され、このリング部20aの外周面は前記ピストンロ
ッド22と同軸の第1円筒面20bを構成する。一方、前記
センタリング部材29はその半径方向内端部、詳しくは内
周にピストンロッド22と同軸(第1円筒面20bと同軸)
の第2円筒面29aを有し、この第2円筒面29aと前記第
1円筒面20bとは前記リング部20aがセンタリング部材
29内に挿入されることで摺動可能に面接触している。28
は前記センタリング部材29の外周に装着されたOリン
グ、30はリング部20aの上端部外周に装着された第2シ
ール手段としてのOリングであり、これらのOリング2
8、30はアウターリング27とセンタリング部材29との間
およびセンタリング部材29と上部プレート20との間をそ
れぞれ常時シールしてこれらの間の空気の流れを阻止す
る。
【0012】31は下基台16と上部プレート20との間に配
置され全体としてリング状を呈するセクターモールドで
あり、このセクターモールド31はアウターリング27の半
径方向内側に配置されている。前記セクターモールド31
は円周方向に複数、例えば9個に分割された弧状セグメ
ント32から構成され、各弧状セグメント32は、スライダ
33と、該スライダ33の半径方向内端に固定され、半径方
向内側面に未加硫タイヤTのトレッド部Dを型付けする
成型凹み34が形成された加硫セグメント35とから構成さ
れ、この加硫セグメント35には通気孔(ベントホール)
は形成されていない。前記弧状セグメント32のスライダ
33はいずれも上端が昇降体26の下面、詳しくは上サイド
モールド23より半径方向外側の上部プレート20の下面に
半径方向に移動可能に支持されている。そして、全ての
弧状セグメント32が半径方向内側限まで移動すると、こ
れら弧状セグメント32同士は密着して連続リング状のセ
クターモールド31となるが、このとき、該セクターモー
ルド31は下降端の上サイドモールド23および下サイドモ
ールド13に密着するため、これら上、下サイド、セクタ
ーモールド32、13、31は閉止して内部に未加硫タイヤT
を収納するドーナツ状の空間を形成するとともに、成型
凹み25、15、34は連続して未加硫タイヤTの外形形状を
規定する型付け面を構成する。また、前記各スライダ33
の外周には前記アウターリング27の傾斜面27aと同一勾
配の傾斜面33aが形成され、この傾斜面33aと前記傾斜
面27aとはあり継手によって連結されながら摺動可能に
係合している。この結果、前記アウターリング27が上基
台17、センタリング部材29と一体的に昇降すると、セク
ターモールド31の各弧状セグメント32は昇降体26に支持
されながら前記傾斜面27a、33aの楔作用によって半径
方向に同期移動する。
【0013】37は下基台16の中央部に遊嵌された上下方
向に延びる円筒体であり、この円筒体37は加硫済みタイ
ヤの取出し時に、図示していない流体シリンダまたはノ
ックアウトレバーによって上昇される。この円筒体37の
上端部外周には下クランプリング38が取り付けられ、こ
の下クランプリング38は上、下サイドモールド23、13間
に位置するとともに、円筒体37が下降したとき、下サイ
ドモールド13の内端部に当接する。前記円筒体37内には
該円筒体37と同軸のセンターポスト39が摺動可能に挿入
され、このセンターポスト39は図示していないシリンダ
によって円筒体37と別個に昇降する。このセンターポス
ト39の上端外周には上クランプリング40が取り付けら
れ、この上クランプリング40は上サイドモールド23と下
クランプリング38との間に位置するとともに、上サイド
モールド23の内端部に当接することができる。41は下端
部が下クランプリング38に、上端部が上クランプリング
40にそれぞれ気密状態で挟持された屈曲可能な加硫ブラ
ダであり、この加硫ブラダ41は内部に加硫媒体が注入さ
れると、未加硫タイヤT内でドーナツ状に膨張し、該未
加硫タイヤTを閉止された加硫モールドの型付け面に押
し付けながら加硫する。
【0014】前記下サイドモールド13より半径方向外側
のベース12の上面にはシールプレート45が固定され、こ
のシールプレート45はベース12の上面に密着しているフ
ランジ部45aと、このフランジ部45aの半径方向外端か
ら上方に向かって延びる円筒部45bとから構成され、前
記フランジ部45aとベース12との間はフランジ部45aの
下面に装着されたOリング46によってシールされ気密状
態となっている。前記円筒部45bの内径はアウターリン
グ27の外径とほぼ同径であり、この結果、アウターリン
グ27が下降してきたとき、該アウターリング27の下端部
はシールプレート45の円筒部45b内に挿入される。47は
アウターリング27の下端部外周に装着されたOリングで
あり、このOリング47はアウターリング27が位置Pと下
降限Nとの間にある間は、必ずアウターリング27とシー
ルプレート45との間をシールする。即ち、これらシール
プレート45、Oリング47は協働してアウターリング27が
位置Pと下降限Nとの間にある間は必ずアウターリング
27と下基台16との間をシールするのである。ここで、位
置Pとは、アウターリング27の下降限Nから上方に10mm
から25mmの間の所定の距離だけ離れた位置をいい、加硫
モールドが閉止する直前の下降中におけるアウターリン
グ27の位置である。また、下降限Nとは加硫モールドが
閉止しているときのアウターリング27の位置で、アウタ
ーリング27が最も下降したときの位置である。そして、
この実施形態では前記Oリング47、シールプレート45は
アウターリング27が位置Pに到達する直前から、即ち位
置Pの直上までアウターリング27が下降してきたときか
ら、アウターリング27が下降限Nに到達するまで、アウ
ターリング27と下基台16との間をシールしている。前述
したシールプレート45、Oリング47は全体として、少な
くともアウターリング27が下降限Nから上方に10〜25mm
離れた位置Pに到達してから下降限Nに到達するまでの
間、アウターリング27と下基台16との間をシールしてこ
れらの間の空気の流れを阻止する第1シール手段48を構
成し、この第1シール手段48は前記第2シール手段(O
リング)30および後述する第3、第4シール手段と協働
して、下基台16、アウターリング27、昇降体26、上、下
クランプリング40、38、加硫ブラダ41に囲まれ未加硫タ
イヤTが収納されている密閉空間Mを形成する。
【0015】50は前記シールプレート45の円筒部45bの
下端に形成された少なくとも1個の貫通する排気孔であ
り、この排気孔50には図示していない切換弁を介して排
気機構(真空源)が接続されている。そして、この排気
機構は前記アウターリング27が位置Pまで単独で下降し
てきたとき、作動して密閉空間M内の空気を外部に排出
し、残留空気による悪影響を防止している。ここで、ア
ウターリング27が位置P、即ち、アウターリング27が下
降限Nから上方に10mmから25mmの間の所定の距離だけ離
れた位置に到達したとき、密閉空間M内の空気を排気す
るようにしたのは、10mm未満のときに排気を行うように
すると、加硫モールド間の間隔が狭くなりすぎて排気が
円滑に行われなくなるとともに、セクターモールド31の
内面の凸部が未加硫タイヤTに食い込んで独立した空間
ができ、その部分の排気ができなくなるからであり、一
方、25mmを超えているときに排気を行うようにすると、
密閉空間Mの容積が大きくなって排気に長時間が必要と
なるからである。そして、このような位置に排気孔50を
設けたのは、このような位置であればアウターリング27
が下降限Nまで下降して加硫モールドが閉止したときに
おいても、他の部材、例えばセクターモールド31によっ
て排気孔50が閉止されることはなく、排気を確実に行う
ことができるからである。前述した排気孔50、排気機構
は全体として排気手段51を構成する。
【0016】54は下サイドモールド13内に周方向に離れ
て形成された第3シール手段としての複数の下細径通路
であり、これらの下細径通路54の一端は未加硫タイヤT
の下側のビード部Bに対向する上面(成型凹み15)に開
口し、他端は加硫モールド閉止時に他の加硫モールドに
よって覆われることのない(換言すれば、後述の排気時
に密閉空間に露出している)外面に開口している。55は
上サイドモールド23内に周方向に離れて形成された第4
シール手段としての複数の上細径通路であり、これらの
上細径通路55の一端は未加硫タイヤTの上側のビード部
Bに対向する下面(成型凹み25)に開口し、他端は加硫
モールド閉止時に他の加硫モールドによって覆われるこ
とのない(換言すれば、後述の排気時に密閉空間に露出
している)外面に開口している。なお、これら下、上細
径通路54、55の直径は 0.6〜 0.9mm程度である。ここ
で、これら上、下細径通路55、54の一端が開口している
上、下サイドモールド23、13の成型凹み25、15は、前述
のようにアウターリング27が位置Pまで下降してきたと
き、未加硫タイヤTのビード部Bにほぼ面接触している
ため、このときに排気手段51によって密閉空間M内の空
気が排出されると、上、下細径通路55、54は、上、下側
のビード部Bと上、下サイドモールド23、13との間にそ
れぞれ残留している空気を排気孔50近傍の密閉空間Mに
導くとともに、一端開口がこれらビード部Bをそれぞれ
吸着して上、下サイドモールド23、13と未加硫タイヤT
との間のシールを該位置において行い、上サイドモール
ド23と上クランプリング40との間および下サイドモール
ド13と下クランプリング38との間の空気の流れをそれぞ
れ阻止する。これにより、上、下サイドモールド23、13
と未加硫タイヤTのビード部Bとの間への空気の侵入を
阻止するシール手段、例えば上サイドモールド23と上ク
ランプリング40との間に介装されるOリング、下サイド
モールド13と下クランプリング38との間に介装されるO
リングを省略することができる。
【0017】次に、この発明の一実施形態の作用につい
て説明する。未加硫タイヤTの加硫を行う場合には、ま
ず、未加硫タイヤTをタイヤ加硫装置11に搬入して円筒
状をした加硫ブラダ41の外側に嵌合するとともに、下側
のサイドウォール部S、ビード部Bを下サイドモールド
13の成型凹み15に接触させる。次に、センターポスト3
9、上クランプリング40を下降させながら加硫ブラダ41
内に流体を供給して該加硫ブラダ41をドーナツ状に膨張
させ未加硫タイヤT内に侵入させる。
【0018】次に、上基台17、アウターリング27、セン
タリング部材29および上部プレート20、上サイド、セク
ターモールド23、31を一緒に下降させ、上サイドモール
ド23を未加硫タイヤTに接近させる。そして、この下降
の途中で、上サイドモールド23がその下降端に到達して
セクターモールド31の下端、詳しくはスライダ33の下端
がシールプレート45のフランジ部45aを介して下基台16
の上面に当接するとともに、上サイドモールド23が上ク
ランプリング40に当接すると、これら上サイド、セクタ
ーモールド23、31の下降が停止する。このとき、上サイ
ドモールド23は未加硫タイヤTの極く近傍に位置し、成
型凹み25と上側のサイドウォール部Sとの間には間隙は
殆ど存在せず、ビード部Bとはほぼ面接触している。
【0019】このようにして上サイド、セクターモール
ド23、31は下降を停止するが、この後も上基台17、アウ
ターリング27は継続して単独で下降する。この結果、セ
クターモールド31の各弧状セグメント32は昇降体26に支
持されながら前記傾斜面27a、33aの楔作用によって押
され半径方向内側に同期移動し未加硫タイヤTに接近す
る。このとき、リング部20aがセンタリング部材29内に
挿入されて上基台17と昇降体26との間隔が狭くなるた
め、シリンダ21のピストンロッド22が上基台17の下降に
追従して引っ込む。このようにアウターリング27をセク
ターモールド31の各弧状セグメント32に係合させながら
下降させると、上端だけで上基台17に連結したアウター
リング27はセクターモールド31からの反力を受けてぐら
つくことも考えられるが、前述のように外周がアウター
リング27の上端部内周に面接触するセンタリング部材29
を設けるとともに、このセンタリング部材29に設けた第
2円筒面29aに、センタリング基準となるピストンロッ
ド22に取り付けられた上部プレート20の第1円筒面20b
を面接触させるようにしているので、前記アウターリン
グ27のぐらつきはこれら上部プレート20、センタリング
部材29を介してピストンロッド22により強固に規制さ
れ、前述のようなぐらつきが効果的に抑制される。そし
て、前記アウターリング27がシールプレート45の円筒部
45b内に侵入するとともに位置Pの直上まで下降してく
ると、Oリング47、シールプレート45はアウターリング
27と下基台16との間のシールを開始し、そのシールは以
後アウターリング27が下降限Nに到達するまで行われ
る。これにより、下基台16、アウターリング27、昇降体
26、上、下クランプリング40、38、加硫ブラダ41に囲ま
れた密閉空間Mが形成される。
【0020】そして、このアウターリング27が図1に示
すように前記位置Pまで下降してくると、上基台17、ア
ウターリング27の下降を一旦停止させるとともに、排気
機構を作動して密閉空間M内の空気を排気孔50を通じて
外部に排出し、該密閉空間Mを所定の真空度とする。こ
こで、排気が行われる密閉空間Mは、下基台16、アウタ
ーリング27、センタリング部材29、上部プレート20、上
サイドモールド23、上、下クランプリング40、38、加硫
ブラダ41に囲まれた狭い空間であり、しかも、下サイド
モールド13と未加硫タイヤTとは密着し、また、上サイ
ドモールド23と未加硫タイヤTとの間には前述のように
間隙は殆ど存在せず、さらに、セクターモールド31と未
加硫タイヤTとの間には僅かの間隙、即ち、アウターリ
ング27が位置Pから下降限Nまで移動する間にセクター
モールド31が押されて移動する距離程度しか存在してい
ないため、排気すべき空間の容積が小さくなり、この結
果、所定の真空度とするまでの排気時間が短縮され、生
産性が向上する。しかも、前述のように加硫モールドと
未加硫タイヤTとの間に間隙が殆ど存在していないた
め、排気時における未加硫タイヤTの成長、変形(特に
幅方向への変形)が制限され、これにより、未加硫タイ
ヤTが加硫ブラダ41から剥離したり、あるいは、加硫モ
ールド間に未加硫タイヤTの一部が噛み込まれるような
事態が防止され、製品タイヤの品質が向上する。また、
前述の排気時、上、下細径通路55、54は、上、下側のビ
ード部Bと上、下サイドモールド23、13との間にそれぞ
れ残留している空気を排気孔50近傍の密閉空間Mに導く
とともに、一端開口がこれらビード部Bをそれぞれ吸着
して上、下サイドモールド23、13と未加硫タイヤTとの
間のシールを行う。この結果、未加硫タイヤTの加硫ブ
ラダ41からの剥離、変形がさらに制限されるとともに、
加硫ブラダ41と未加硫タイヤTとのフィッティングが良
好に維持されて、製品タイヤの品質がさらに向上する。
そして、通常は、20秒以下の排気によって密閉空間Mを
絶対圧力6600Pa以下まで低下させる。ここで、密閉空間
Mの真空度を絶対圧力6600Pa以下としたのは、残留空気
の痕跡によるタイヤ外観不良を規格内に抑えるためであ
る。そして、前述のような痕跡を確実に抑えるために
は、15秒以下の排気で絶対圧力1300Pa以下まで低下させ
ることが好ましい。
【0021】このようにして排気が終了すると、上基台
17、アウターリング27を再び下降させる。そして、前記
アウターリング27が下降限Nに到達すると、図2に示す
ように、セクターモールド31は半径方向内側限に到達
し、上、下サイド、セクターモールド23、13、31が閉止
される。その後、加硫ブラダ41内に高温、高圧の加硫媒
体が供給され、未加硫タイヤTは上、下サイド、セクタ
ーモールド23、13、31の成型凹み25、15、34に押し付け
られて型付けされながら加硫される。また、前述のよう
にセンタリング基準となるピストンロッド22に取り付け
られた上部プレート20に第1円筒面20bを設けるととも
に、この第1円筒面20bに面接触する第2円筒面29aお
よびアウターリング27の上端部内周に面接触する外周を
有するセンタリング部材29を設けるようにしたので、ア
ウターリング27の位置はこれら第1円筒面20b、センタ
リング部材29に規制されて高精度となり、この結果、該
アウターリング27の組み付け精度、特にセンタリング精
度は高いものとなる。ここで、このようなセンタリング
精度は2つの部材の摺動面が半径方向内側にあるほど高
いものとなるため、前記第1、第2円筒面20b、29aを
共に上部プレート20、センタリング部材29の半径方向内
端部に設けてセンタリング精度の向上を図っている。な
お、前記センタリング部材29をアウターリング27に一体
形成することも考えられるが、このようにすると、モー
ルドの交換時に上部プレート20を取り外してもセンタリ
ング部材が邪魔となってモールドの搬入出が困難とな
る。このため前述のように一体形成することは避けるべ
きである。
【0022】なお、前述の実施例においては、シールプ
レート45をベース12に取り付けたが、この発明において
は、下サイドモールド13に取り付けるようにしてもよ
い。また、前述の実施例においては、上基台17、アウタ
ーリング27の下降を一旦停止させた状態で密閉空間Mか
ら排気するようにしたが、この発明においては、これら
上基台17、アウターリング27を下降させながら排気する
ようにしてもよい。さらに、前述の実施形態において
は、上部プレート20、センタリング部材29を共にプラテ
ンとして機能させたが、この発明においては、プラテン
としての機能を上部プレート20、センタリング部材29か
ら取り上げ上基台17に持たせるようにしてもよい。ま
た、前述の実施形態においては、上部プレート20にリン
グ部20aを設け、このリング部20aの外周に第1円筒面
20bを形成するとともに、センタリング部材29の内周に
第2円筒面29aを形成するようにしたが、この発明にお
いては、センタリング部材にリング部を設けるととも
に、上部プレートの上面にこのリング部が挿入されるリ
ング溝を形成し、前記リング溝の外側面に第1円筒面
を、リング部の外周面に第2円筒面を形成するようにし
てもよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、排気時間を短縮することができるとともに、製品タ
イヤの品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す一部破断正面断面
図である。
【図2】加硫モールドが閉止しているときの図1と同様
の正面断面図である。
【符号の説明】
11…タイヤ加硫装置 13…下サイドモールド 16…下基台 17…上基台 20…上部プレート 20b…第1円筒面 22…センターシャフト 23…上サイドモールド 26…昇降体 27…アウターリング 27a…傾斜面 29…センタリング部材 29a…第2円筒面 31…セクターモールド 48…シール手段 51…排気手段 54、55…細径通路 T…未加硫タイヤ B…ビード部 M…密閉空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 30:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上サイドモールドをアウターリングと一緒
    に上サイドモールドの下降端まで下降させた後、アウタ
    ーリングを単独でアウターリングの下降限Nまで下降さ
    せて該アウターリングの傾斜面の楔作用によりセクター
    モールドを半径方向内側限まで移動させることにより、
    加硫モールドを閉止し、その後、該加硫モールド内の未
    加硫タイヤを加硫するようにしたタイヤ加硫方法におい
    て、少なくともアウターリングが下降限Nから上方に10
    〜25mm離れた位置Pに到達してから下降限Nに到達する
    までの間、未加硫タイヤが収納されている空間をシール
    手段により密閉するとともに、アウターリングが前記位
    置Pまで下降してきたとき、前記密閉空間内の空気を外
    部に排出するようにしたことを特徴とするタイヤ加硫方
    法。
  2. 【請求項2】下サイドモールドを有する下基台と、下基
    台の上方に設置され、昇降することにより下基台に離
    隔、接近する上基台と、下基台と上基台との間に昇降可
    能に設置され、上サイドモールドを有する昇降体と、昇
    降体の半径方向外側に設置され、上端が上基台に固定さ
    れるとともに、上方に向かうに従い半径方向内側に傾斜
    した傾斜面を内周に有するアウターリングと、昇降体の
    下面に半径方向に移動可能に支持され、アウターリン
    グ、上基台が昇降したとき、該アウターリングの傾斜面
    の楔作用によって半径方向に移動することができるセク
    ターモールドとを備え、上サイド、セクターモールドを
    上基台、アウターリングと一緒にセクターモールドが下
    基台に当接する上サイドモールドの下降端まで下降させ
    た後、上基台、アウターリングを単独でアウターリング
    の下降限Nまで下降させて該アウターリングの傾斜面の
    楔作用によりセクターモールドを半径方向内側限まで移
    動させることにより、加硫モールドを閉止し、その後、
    該加硫モールド内の未加硫タイヤを加硫するようにした
    タイヤ加硫装置において、少なくともアウターリングが
    下降限Nから上方に10〜25mm離れた位置Pに到達してか
    ら下降限Nに到達するまでの間、アウターリングと下基
    台との間をシールして未加硫タイヤが収納されている密
    閉空間を形成するシール手段を設けるとともに、アウタ
    ーリングが前記位置Pまで下降してきたとき、前記密閉
    空間内の空気を外部に排出する排気手段を設けたことを
    特徴とするタイヤ加硫装置。
  3. 【請求項3】前記上、下サイドモールド内に、一端が未
    加硫タイヤのビード部に対向する下、上面に開口し、排
    気時に密閉空間に露出している外面に他端が開口する細
    径通路をそれぞれ形成し、排気時にこれら細径通路の一
    端開口により未加硫タイヤのビード部をそれぞれ吸着す
    ることで上、下サイドモールドと未加硫タイヤとの間の
    シールを行うようにした請求項2記載のタイヤ加硫装
    置。
  4. 【請求項4】前記上基台を貫通しながら上下方向に延
    び、センタリング基準となる昇降可能なセンターシャフ
    トを設けるとともに、前記昇降体を、センターシャフト
    に取り付けられ上基台の直下に位置する円板状の上部プ
    レートと、上部プレートの下面に固定された上サイドモ
    ールドとから構成し、かつ、前記アウターリングに取り
    付けられ、外周がアウターリングの上端部内周に面接触
    するとともに、上基台と上部プレートとの間に配置され
    ているリング状のセンタリング部材を設け、前記上部プ
    レートの半径方向内端部に設けたセンターシャフトと同
    軸の第1円筒面と、センタリング部材の半径方向内端部
    に設けたセンターシャフトと同軸の第2円筒面とを摺動
    可能に面接触させるようにした請求項2記載のタイヤ加
    硫装置。
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