JPH1042814A - 即席生麺類の製造方法および調理方法 - Google Patents

即席生麺類の製造方法および調理方法

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JPH1042814A
JPH1042814A JP8178667A JP17866796A JPH1042814A JP H1042814 A JPH1042814 A JP H1042814A JP 8178667 A JP8178667 A JP 8178667A JP 17866796 A JP17866796 A JP 17866796A JP H1042814 A JPH1042814 A JP H1042814A
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noodles
raw
heat
container
raw noodles
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JP8178667A
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Mizuo Yajima
瑞夫 矢嶋
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Asama Chemical Co Ltd
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Asama Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便な調理により、麺類本来の食感・食味を
再現できる即席生麺類の製造方法、及び調理方法を提供
すること 【解決手段】 生麺類を電子レンジ対応性の、例えば耐
熱性ポリスチレンペーパー等の、耐熱性樹脂製の容器も
しくは袋、またはアルミ製容器に収容する製造方法、及
び該容器または袋にお湯を入れ、電子レンジで加熱する
その調理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、即席生麺類の製造
方法および該即席生麺類の調理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の即席麺類は油揚げ即席麺類に始ま
り、長期保存の可能な即席生タイプ麺(LL麺)に至っ
ている。しかし、これらの麺類は、「生タイプ」と称さ
れているものにあっても、長期保存性と即席化のため
に、茹で、蒸し、油揚げ、α化後乾燥などの方法によ
り、生麺類を加熱加工されたものであり、生麺類の持つ
本来の食感を十分に再現することができない。
【0003】近年、電子レンジが普及し、解凍、加温ば
かりでなく、調理用にも使用されるようになり、短時間
で調理できる簡便性から、特に、少量の材料の調理、個
食の加熱、調理に広く利用されるようになってきてい
る。麺類においては、冷凍麺の解凍や冷凍焼きそば、チ
ルド焼きそばなどの解凍加熱に利用されている程度であ
る。また、即席フライ麺などにおいて、お湯を容器に加
え、電子レンジで加熱する(電撃ラーメン、エースコッ
ク製)ものはあったが、前記加熱加工品同様の食感であ
り、生麺本来の食感を有する即席麺類が待たれている。
【0004】従来、短時間調理に対する要求に応える試
みとして、麺線を細くしたり、加水量を多くした生麺類
があるが、これらを喫食容器内に収容して電子レンジ調
理加工用にした例は知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は電子レンジ加
熱により簡便に調理でき、しかも生麺類の食感・食味を
再現できる即席麺類の製造方法およびそのような即席麺
類の調理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、電子レンジ対応性
のある容器もしくは袋などに入れた生麺類にお湯を加え
電子レンジ加熱を行うことにより、従来のように鍋に入
れガス加熱で茹でる方法のように、周りのお湯が麺線に
浸透しながら熱を伝える機構とは異なり、電子レンジ加
熱では麺線へのお湯の浸透をほとんど伴わずに麺線が加
熱されるため、茹で上がった麺は伸びが遅く、その食感
を維持するとともに、極めて短い時間で調理できること
を見いだした。水分含量の多い生麺類を用いると、さら
に短時間で麺が茹であがり、生麺類本来の食感を再現で
きることを見いだし、本発明に到達した。
【0007】即ち、本発明は生麺類を電子レンジ対応性
を有する耐熱性樹脂製の容器もしくは袋、またはアルミ
製容器に収容することを特徴とする即席生麺類の製造方
法である。また、本発明はこのような即席生麺類を収容
した電子レンジ対応性の耐熱性樹脂製の容器もしくは
袋、またはアルミ製容器にお湯を入れ、電子レンジで加
熱することを特徴とする即席生麺類の調理方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、即席生麺類と
は、例えば電子レンジ加熱のように、短時間で可食状態
に調理することのできるように、調理可能な容器に収容
された生麺類をいう。本発明は、このような調理によ
り、生麺類本来の食感を再現できるようにしたものであ
る。
【0009】本発明で用いる生麺類としては、中華麺、
日本そば、焼きそばめん、生スパゲッテイー、うどんな
どがあり、これらの製麺方法は、通常の方法に従えばよ
く、その製造方法には特に限定されない。
【0010】本発明において、生麺類を収容する容器ま
たは袋の電子レンジ対応性とは、お湯を入れ電子レンジ
加熱を1分以上行っても樹脂中の有毒な成分が浸出せ
ず、また崩れたり、大きく変形しないことをいう。電子
レンジ対応性を有する耐熱性樹脂製の容器または袋とし
ては、ポリエステルの高温結晶化樹脂(耐熱温度約27
0℃)、ポリプロピレンの高温結晶化樹脂(耐熱温度約
160℃)、ポリスチレンを高密度発泡(発泡度3〜4
倍)させた耐熱性ポリスチレンペーパー(耐熱温度約1
05℃)、ポリスチレンを中密度〜低密度発泡(発泡度
5〜10倍)させたシートの表面にポリスチレンフィル
ムをコートまたはラミネートしたもの(耐熱温度約10
5℃前後)、以上のような樹脂にセラッミクス、カルシ
ウム、けいそう土など不燃性の粒子もしくは粉末を練り
こんだものなどを利用した耐熱性容器があり、袋として
は前記以外に、ポリプロピレン製、ポリエチレンとナイ
ロン等を組み合わせた耐熱性の袋を挙げることができ
る。中でも、好ましくは容器で挙げた安価な後者3種で
あり、さらに好ましくは耐熱性ポリスチレンペーパー製
である。
【0011】また、アルミはアルミニウムを指し、アル
ミ製容器としては、アルミ容器と通称され、市販されて
いるカップ状容器を用いることができる。樹脂フィルム
とラミネートし、または樹脂をコートしたアルミ製袋を
用いることもできる。
【0012】耐熱性樹脂製、アルミ製のいずれも、容器
はその形状または容量には限定されるものではないが、
各種麺類に適したカップ状または丼型の形状のものを用
いるとよい。容量としては400〜1,000mlのも
のが一般的である。容器には、同様に耐熱性を有する樹
脂フィルム等の蓋を有することが好ましいことはいうま
でもない。また、袋としては、スタンデイングパウチの
ような自立性のあるものが好ましい。
【0013】また、生麺類は包装されることなく、直接
容器または袋に入れてもよく、または他の樹脂製の袋等
に入れて、収納されてもよい。好ましくは生麺類の長期
保存性に優れる、麺類を樹脂製袋に入れ、その中に脱酸
素剤、徐放性アルコール剤を同封する包装形態か、ガス
置換包装または真空包装された包装形態である。いうま
でもないが、生麺類を直接容器または袋に入れた場合で
も脱酸素剤及び/又は徐放アルコール剤を同封すること
ができる。
【0014】本発明に用いる生麺類は、その粉原料とし
て、小麦粉のほかに、化工澱粉を含むことができる。化
工澱粉としては、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱
粉、コーン澱粉、小麦澱粉、米澱粉等の澱粉類の有機酸
エステル、リン酸架橋、ヒドロキシプロピル化、エーテ
ル化、酸化などの化学処理を施した化工澱粉類や、加熱
等によるα化や湿熱処理などによる部分α化等の物理的
処理を施した加工澱粉類を挙げることができ、その種
類、加工方法には限定されるものではないが、好ましく
は加工澱粉もしくは化学処理を施した化工澱粉で、糊化
開始温度50〜60℃のものである。
【0015】化工澱粉を粉原料の一部として用いる場
合、小麦粉の置換量には限定されないが、好ましくは1
5〜50重量%である。また、置換量により、つなぎ剤
の補強のために、グルテン、グリアジン、グルテニン、
卵白、乳アルブミン、カゼイン等の蛋白質やα化澱粉を
添加してもよい。
【0016】即席生麺類は、流通過程において、生麺類
の品質が安定に保存できることがその後の食感の再現に
影響する。従って本発明に用いる生麺類には、エタノー
ル、プロタミン、ポリリジン、ホップ抽出物、唐辛子抽
出物、キチン・キトサン、ワサビ抽出物、リゾチーム、
ペクチン分解物、バクテリオシン、かきおよび卵の殻や
骨の焼成物などの天然抗菌成分;グリシン、アラニン、
スレオニンなどの抗菌性アミノ酸;酢酸、フマール酸、
アジピン酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、リン酸、酒石
酸、グルコン酸、グルコノデルタラクトン、コハク酸、
炭酸などの酸およびそれらのナトリウム、カリウム、カ
ルシウム、マグネシウムなどの塩類の抗菌性酸類および
その塩類;グリセリン、糖アルコール、食塩、糖質、プ
ロピレングリコールなどの水分活性低下作用のある水分
活性調整剤などの一種以上を練り込むことで保存性を向
上させることが好ましい。
【0017】これらのものの添加量は限定されるもので
はないが、好ましくはエタノールにおいては、麺類の全
重量の1〜5重量%であり、その他、抗菌成分において
は、対粉当たり、0.01〜2重量%である。また、水
分活性調整剤においては、対粉原料当たり、0.5〜2
0重量%が好ましい。
【0018】また、これらの添加方法は、粉原料に混合
してもよく、捏ね水に溶解分散してもよく、その添加方
法には限定されない。好ましくは液状物、水溶性物は捏
ね水に溶解する方法であり、それ以外は粉原料に混合す
る方法である。
【0019】また、前記脱酸素剤、徐放性アルコール
剤、ガス置換法、真空包装とこれらのものを併用するこ
とにより、さらに保存期間を延長することができる。
【0020】本発明において、生麺類の水分量は通常の
生麺類の水分範囲でもよいが、水分量の少ない範囲では
電子レンジによる加熱時間が比較的長くなるので、例え
ば30〜50重量%と水分量を多くすると、加熱時間を
大きく短縮することができ、従って茹で伸びが抑制で
き、麺類本来の食感をよく再現することができる。前記
化工澱粉を粉原料の一部に使用し、多加水とするとさら
に有効である。水分量は容器に収められた生麺類中の水
分の割合である。
【0021】さらに、生麺類には、通常、麺類に混合さ
れる原料または添加物を混合することができる。例え
ば、蕎麦粉、米粉、トウモロコシなどの穀粉類;卵白、
乳蛋白、大豆蛋白などの動植物性蛋白質類;キサンタン
ガム、グアガム、カラギーナン、ローカストビーンガ
ム、カードラン、寒天、コンニャク、ゼラチン、タマリ
ンドウガム、ペクチン、ジュランガム、アルギン酸また
はその塩類などのガム類;油脂類;グリセリン脂肪酸エ
ステル、ソルビタン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステ
ル、レシチン、酵素処理レシチンなどの乳化剤類;食
塩;かん水、かん粉がある。これらはその一種または二
種以上を併用してもよい。
【0022】これらの混合物の添加量および添加方法は
特に限定されないが、穀粉類、澱粉類においては小麦粉
との置換量が5〜50重量%であり、それ以外のものに
あっては小麦粉に対して0.01〜5重量%である。ま
た、その添加方法は、好ましくは、食塩、かん水、かん
粉、乳化剤類、ガム類以外は小麦粉に混合する方法であ
る。
【0023】本発明において、生麺類の製造方法は常法
によればよいことは前記したが、生麺類のうち、生スパ
ゲテイーにおいては、押し出し式のパスタマシーンによ
る製造方法でも、丸歯を利用したロール製麺方式でもよ
い。また、他の麺類においては、通常の製麺に用いられ
ている、常圧での捏ね機、真空捏ね機、真空麺帯機、ロ
ール製麺機、押し出し製麺機などの装置で製造が可能で
あり、製造装置に限定されない。好ましくは多加水麺が
容易に製造できる真空捏ね機とロール製麺機を組み合わ
せた製造装置である。
【0024】本発明の即席生麺類はその調理方法に限定
されるものではないが、特に、下記本発明の調理方法に
よると、簡便な方法で麺類本来の食感・食味に優れた調
理麺を得ることができる。即ち、前記のような即席生麺
類を、その容器または袋にお湯を入れて電子レンジで加
熱する調理方法である。お湯を用いることにより、より
短時間で調理することができ、従って、麺線中の水分分
布が表面と内部で相違し、麺類本来の食感を再現するこ
とができる。即ち、本発明の調理方法においては、麺類
の加熱が、通常の生麺類をガス火で茹でる場合の、麺線
へ浸透したお湯による伝熱とは異なり、麺線とお湯が同
時に加熱されて茹でられる。そのため、麺線の吸水を抑
えながら茹でることができ、ガス火で茹でる場合より短
い加熱時間で茹でることができる。従って麺類の伸びが
抑制されるとともに、特に中華麺などにおいては、それ
特有の食感(しこしこ感)を引き出すことができるな
ど、麺類本来の食感を十分に再現することができる。
【0025】本発明の製品形態、喫食方法の一例を中華
麺を例にとってさらに説明する。常法により得られた中
華麺(麺線の太さ1.1×1.1mm)100gをポリ
エチレン製の袋に入れたものを、容量約800mlの耐
熱性ポリスチレンペーパー製の丼に、中華麺用スープ、
具材などとともに入れ、蓋をした形態が即席生麺類の製
品形態となる。
【0026】前記製品を喫食する場合には、まず容器の
中身を全て出し、中華麺の袋を破り、麺を再び容器に入
れ、80〜100℃のお湯約300mlを容器に注ぎ、
蓋をし、電子レンジ(出力500W)で60秒間加熱
(95℃以上のお湯の場合)した後、麺の入った容器の
中に濃縮スープ、具材などを入れ、喫食可能な状態とす
るか、または容器の中のお湯を一旦捨てて、よくお湯を
切り、濃縮スープ、具材などを入れ、再びお湯を約30
0ml加えて喫食可能な状態とする。電子レンジ加熱時
に注ぐお湯は、生麺との温度差による温度低下を防止す
るため、なるべく高温、好ましくは95℃以上のものを
使用することで、加熱時間を短縮することができる。容
器がアルミ製の場合、上記電子レンジによる加熱時間を
90秒間程度にする。
【0027】上記、喫食方法においては、即席生麺類の
収容容器もしくは袋をそのまま、電子レンジ調理に用い
る場合の一態様を説明したが、本発明の即席生麺類は、
要はお湯を注いで電子レンジで加熱すれば本発明の効果
を奏するのであり、収容された容器等から出して、例え
ば、通常の麺食用の陶磁器の丼のようなセラッミク容器
に、上記と同様に、生麺類とお湯を入れ、電子レンジで
加熱してもよい。調理済の、いわゆる茹で汁は上記同
様、捨ててもよく、場合によってはそのままスープ等を
添加して食に供することもできる。
【0028】また、太め(麺線の太さ1.5×1.5m
m)の中華麺を同様の電子レンジ加熱状態で喫食状態と
するには、中華麺を製造する際、小麦粉の一部を化工澱
粉、例えばタピオカ澱粉の酢酸エステル化澱粉20重量
%に置き換え、加水量を対粉当たり、43〜45重量%
とし、それ以外は常法通りに製麺するとよい。
【0029】さらに、前記加水の一部(2〜3重量%)
をエタノールに置き換えることにより、生中華麺の保存
性(10〜15℃)をエタノールを添加しないものの2
〜3倍(3〜4週間)に延長することができ、さらにプ
ロタミン、グリシン、キチン・キトサンなどの天然抗菌
成分および水分活性調整剤を麺類の中に練り込み、脱酸
素剤や徐放性アルコール剤を入れる包装形態を組み合わ
せることにより、さらに常温(20〜30℃)での長期
保存(1月間以上)が可能となる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。なお、実施例中、%は特に断らない限り、重
量基準である。
【0031】実施例1,比較例1,2 準強力小麦粉8kgとタピオカ澱粉の酢酸エステル化澱
粉2kgを混合した粉を混捏機の中に入れ、食塩0.0
5kg、かん粉0.1kg、エタノール300mlを4
kgの水に溶解した溶液を加え、20分間混捏した後、
製麺機で厚さ6〜7mmの麺帯とした後、麺帯が乾燥し
ないようにビニール袋に包み、室温で約1時間、麺帯熟
成を行った。その後、圧延ロールの間隙を狭くしなが
ら、厚さ約1.5mmになるまで麺帯を圧延した。この
麺帯を玉取り機で切り歯20番で麺線とし、生中華麺を
得た。
【0032】耐熱性ポリスチレンペーパー製の容器に、
得られた生中華麺100gと袋入り中華麺用スープを入
れ、蓋をしたものを10個作った。別に、同じ生中華麺
をポリエチレン製の袋に入れたものと前記中華麺用濃縮
スープの入った袋を1セットとして、10セットを作っ
た(比較例1)。また、市販されている同程度の生中華
麺を用意し(比較例2)、10人のパネラーに各生中華
麺を渡し、出力500W、60秒加熱の条件による電子
レンジ調理(実施例1)と、鍋を用いたガス加熱による
通常の調理方法による(比較例1,2)、風味と食感に
ついて評価を行った。なお、沸いているお湯を使用し、
茹で戻したお湯は捨てる方法によった。
【0033】その結果を表1に示す。結果からわかるよ
うに、10人全てのパネラーが本発明品は非常に簡便性
があり、食感も腰のある優れたものであり、茹で伸びせ
ず、長く中華麺独特の食感を維持するものであると評価
した。なお、実施例の生中華麺の水分は34重量%であ
った。
【0034】
【表1】 注)総調理時間は茹で時間と、お湯を捨て、スープや具を入れ、お湯を注いだ りする時間の総合計であり、喫食時間は含まない。
【0035】また、実施例1と比較例2の生中華麺をポ
リエチレン製の袋に入れ、10℃の恒温槽で保存試験を
行った。その結果、比較例2のものは2週間で黴が発生
したのに対し、実施例1のものは1月経過したもので
も、黴の発生はなく、一般生菌数も腐敗の規準である1
×106 以下であった。
【0036】実施例2,比較例3,4 準強力小麦粉5kgとタピオカ澱粉のヒドロキシプロピ
ル化澱粉4.3kg、α化コーンスターチ0.5kg、
グリアジン0.2kgを混合した粉を真空混捏機に入
れ、食塩0.1kgを4.5kgの水に溶解した液を加
え、20分間混捏した後、常法により厚さ7〜10mm
の麺帯を得た。この麺帯を乾燥しないように室温で1時
間熟成を行った後、圧延し、約2mmの厚さとし、切り
歯8番で麺線とし、生うどんを得た。また、市販のLL
即席生タイプうどん(日清食品製、ごんぶとうどん、比
較例3)と市販の切り歯10番の生うどんを用意した
(比較例4)。
【0037】各生うどんを用いて、実施例1と同様な比
較試験を行った。この際、実施例2の生うどんは電子レ
ンジ加熱1.5分間の後、一度お湯を切り、再び麺汁と
お湯を加え、1分間の電子レンジ加熱を行った。市販の
生うどんについては仕様書通りに調理した。
【0038】結果を表2に示す。結果からわかるとお
り、実施例2のものは簡便性においてはLL即席生タイ
プ麺と同様であり、食感・食味は通常の生うどんのそれ
と同様であった。生うどんは釜揚げの食感であり、よい
ものであった。なお、実施例2の生うどんの水分は37
重量%であった。
【0039】
【表2】
【0040】実施例3,比較例5,6 強力粉6.7kg、そば粉3.0kg、グリアジン0.
3kgを混合した粉を混捏機に入れ、水4kgにキトサ
ン0.06kg、アジピン酸0.02kg、グリシン
0.04kgを溶解した液を加え、20分間混捏後、常
法により切り歯20番で麺線とし、日本そばを得、これ
を実施例1と同様に容器に入れた。また、市販のLL即
席生タイプそば(日清食品製、がんそば、比較例5)、
同様の太さの生そばを用意した(比較例6)。
【0041】各日本そばについて、実施例1と同様に調
理方法、食感の比較試験を行った。その際、実施例3の
日本そばは電子レンジ加熱1.5分間後、一度お湯を切
り、再び麺つゆとお湯を加えた。市販品(比較例5)は
商品の仕様書通りに行った。また、実施例3および比較
例6で得た日本そばを樹脂製袋に入れたもの、実施例3
の日本そばの袋に脱酸素剤を同封したものについて、常
温での保存試験を行った。それらの結果を表3に示す。
なお、実施例3の生日本そばの水分は35重量%であっ
た。
【0042】
【表3】 保存性は一般生菌数1×106 以下で黴の発生のない期
間で示した。
【0043】表3からわかるように、実施例3の日本そ
ばは簡便性においてはLL即席生タイプ麺と同様であ
り、食感は生そばと同様であった。また、生そば(比較
例6)よりも長期の保存が可能であった。
【0044】実施例4,比較例7 強力小麦粉6.7kg、タピオカ澱粉のヒドロキシプロ
ピル化澱粉3.0kg、グリアジン0.2kg、乾燥卵
白粉0.1kgを混合した粉を真空混捏機に入れ、水
4.2kgに重炭酸ソーダ0.1kgを溶解した溶液を
加え、20分間混捏した後、通常のロール製麺機で厚さ
5〜6mmの麺帯を作り、室温で1時間熟成を行った
後、1.7mmまで圧延し、18番の丸歯で切り、生ス
パゲテイーを得た(実施例4)。また、市販の早茹での
乾燥スパゲテイー(オーマイマカロニ製、比較例7)を
用意した。
【0045】各スパゲテイーを実施例1と同様に調理し
て、ミートソースで喫食し、同様に比較試験を行った。
なお、実施例4は浅めの耐熱性ポリスチレンペーパー製
丼を用いて、実施例1の条件と同様にして、電子レンジ
加熱後、お湯を切って、ミートソースをからめた。
【0046】結果を表4に示す。表4からわかるよう
に、実施例4の生スパゲテイーは、乾燥スパゲテイーを
茹でたものと同等の食感であるにもかかわらず、その調
理時間は非常に短いものであった。
【0047】
【表4】
【0048】実施例5,比較例8 実施例1で得た生中華麺を用いて焼きそばの試験を行っ
た(実施例5)。比較のため、市販の蒸し焼きそばめん
を用意した(比較例8)。
【0049】生中華麺を実施例1と同様にして、電子レ
ンジ加熱後、お湯を切った後、粉末の焼きそばソースを
からめ、焼きそばを得た。市販の蒸し焼きそばめんは、
常法通り、ホットプレートの上で軽くいためた後、少量
の水を差し、蓋をして蒸した後、粉末ソースをからめる
調理を行った。
【0050】結果を表5に示す。表5からわかるよう
に、実施例5の焼きそばは、通常の焼きそばと同様の食
感・食味を持つとともに、非常に簡便に調理をすること
ができるものであった。
【0051】
【表5】
【0052】実施例6〜7,比較例9 準強力小麦粉6.0kgと実施例1で使用した化工澱粉
3.8kg、グリアジン0.2kgを混合した粉原料を
混捏機の中に入れ、食塩30gとかん粉40gを4.5
kgの水に溶解した水溶液を加え、20分間混捏した
後、製麺機で厚さ6〜7mmの麺帯とした後、麺帯が乾
燥しないようにビニール袋に包み、室温で約1時間、麺
帯熟成を行った。その後、圧延ロールの間隙を狭くしな
がら、厚さ約1.5mmになるまで麺帯を圧延した。こ
の麺帯を玉取り機で切り歯20番で麺線とし、生中華麺
を得た。また、切り歯20番で作られた市販の生中華麺
を用意した(比較例9)。
【0053】得られた生中華麺150gを耐熱性ポリス
チレンペーパー製の丼に入れ、お湯400gを加えた
後、蓋をして電子レンジ(出力500W)で60秒間加
熱を行い、お湯を切らずに濃縮中華麺用スープを入れ、
調理ラーメンを得た(実施例6)。同じ生中華麺100
gを容量約600mlの市販のなべやきうどん用アルミ
箔容器に入れ、電子レンジによる加熱時間を90秒間と
するほかは実施例6と同様にして調理ラーメンを得た
(実施例7)。また、市販の生中華麺は仕様書に従い、
沸騰水で3分間茹でて、よくお湯を切り、予め温めてお
いたスープの入った丼に入れ、調理ラーメンを得た(比
較例9)。
【0054】各調理ラーメンを10人のパネラーに試食
してもらい、評価を行った結果、実施例の調理ラーメン
は市販品よりもラーメン特有の腰があり、なおかつ茹で
のびの遅いものであると評価された。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、生麺本来の食感・食味
を有するとともに、電子レンジ加熱により簡便に調理す
ることのできる即席生麺類を得ることができる。水分量
を30〜50重量%とした生麺類を用いると、特によい
食感・食味を簡便な調理により得ることができる。ま
た、天然抗菌成分、その他の保存性向上剤を配合した生
麺類を用いると保存性および食感に優れた簡便性のよい
即席生麺類を得ることができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生麺類を電子レンジ対応性を有する耐熱
    性樹脂製の容器もしくは袋、またはアルミ製容器に収容
    することを特徴とする即席生麺類の製造方法。
  2. 【請求項2】 耐熱性樹脂製の容器もしくは袋が耐熱性
    ポリスチレンペーパー、ポリスチレンペーパーの片面も
    しくは両面に、耐熱性樹脂をコートし、または耐熱性フ
    ィルムをラミネートしたものから製造されている請求項
    1記載の即席生麺類の製造方法。
  3. 【請求項3】 生麺類が粉原料として小麦粉および化工
    澱粉を含む請求項1または2記載の即席生麺類の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 生麺類が、その水分量30〜50重量%
    である請求項1〜3のいずれか1項記載の即席生麺類の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 生麺類が、天然抗菌成分、抗菌性アミノ
    酸、抗菌性酸類およびその塩類、水分活性調整剤からな
    る群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜4の
    いずれか1項記載の即席生麺類の製造方法。
  6. 【請求項6】 生麺類が、脱酸素剤及び/又は徐放性ア
    ルコール剤を入れるか、ガス置換法、真空包装のいずれ
    かを行い、包装されて収納される請求項1〜5のいずれ
    か1項記載の即席生麺類の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項記載の即席
    生麺類を収容した電子レンジ対応性を有する耐熱性樹脂
    製の容器もしくは袋、またはアルミ製容器にお湯を入
    れ、電子レンジで加熱することを特徴とする即席生麺類
    の調理方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、耐熱性樹脂製の容器
    もしくは袋またはアルミ製容器に替えて、セラミック容
    器を用いて電子レンジで加熱する請求項7記載の即席生
    麺類の調理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11225694A (ja) * 1998-02-18 1999-08-24 Nisshin Flour Milling Co Ltd マイクロ波調理用茹でうどん
JP2009100686A (ja) * 2007-10-24 2009-05-14 Nisshin Flour Milling Inc 包装α化麺類の製造方法
JP2015130809A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 株式会社カンノ 電子レンジ調理用生中華麺の製造方法

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