JPH11225694A - マイクロ波調理用茹でうどん - Google Patents
マイクロ波調理用茹でうどんInfo
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- JPH11225694A JPH11225694A JP10052976A JP5297698A JPH11225694A JP H11225694 A JPH11225694 A JP H11225694A JP 10052976 A JP10052976 A JP 10052976A JP 5297698 A JP5297698 A JP 5297698A JP H11225694 A JPH11225694 A JP H11225694A
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Abstract
熱調理したときに、短い調理時間で、適度な硬さを有
し、粘りに優れ、弾力性や滑らかさに富む、良好な食感
を有する調理うどんを得ることのできるマイクロ波調理
用うどん、及びその製法を提供すること。 【解決手段】 化工タピオカ澱粉及び化工馬鈴薯澱粉か
ら選ばれる少なくとも1種の化工澱粉を、原料穀粉の全
重量に基づいて3〜50重量%の割合で用い、且つ茹で
あげ歩留りが190〜250%である本発明のマイクロ
波調理用茹でうどん、並びに、化工タピオカ澱粉及び化
工馬鈴薯澱粉から選ばれる少なくとも1種の化工澱粉を
原料穀粉の全重量に基づいて3〜50重量%の割合で用
いて生うどんを製造した後、前記生うどんを190〜2
50%の歩留りに茹であげる、本発明のマイクロ波調理
用茹でうどんの製造法により上記課題が解決される。
Description
でうどんおよびその製造方法に関する。より詳細には、
本発明は、電子レンジなどのマイクロ波調理器を用いて
加熱調理したときに、短い調理時間で、適度な硬さを有
し、粘りに優れ、しかも弾力性や滑らかさに富む、良好
な食感を有する調理うどんを得ることのできるマイクロ
波調理用茹でうどんおよびその製造方法に関する。
れよりも低い歩留り(一般に280〜300%の歩留
り)に茹であげたものを、常温または冷蔵温度で保存、
流通、販売している。茹でうどんは、沸騰水中に入れて
短時間再加熱するか、容器に入れて熱湯を注ぐか、また
は水で洗うだけで直ちに喫食が可能であり、調理時間が
極めて短くて済み、利便性および即席性に優れているこ
とから、消費者にとって大きな利点がある。しかしなが
ら、茹でうどんは、保存、流通時などに麺のびが生じ
て、麺の粘弾性、コシ、歯ごたえなどが失われ易く、生
うどんや乾燥うどんから茹であげた直後のものに比べて
食感が大きく劣っているという欠点がある。茹でうどん
などの茹で麺類における麺のびを防止するために、製麺
方法や原料配合などの点から多くの検討がなされてきた
が、未だ十分に満足のゆくものが得られておらず、生麺
や乾燥麺を茹であげた直後のような良好な食感を長時間
に亙って維持することが困難である。
という利便性から、近年電子レンジなどのマイクロ波加
熱調理器が普及しており、種々の食品の加熱や調理に汎
用されている。そのため、麺類においても、マイクロ波
を用いる加熱調理方法や、マイクロ波加熱に適した麺類
の開発が試みられており、そのような従来技術として
は、タピオカ澱粉を含有するか、または馬鈴薯澱粉と
ワキシーコーンスターチを含有する電子レンジ調理用生
麺類(特開平2−286053号公報)、生麺の状態
でマイクロ波を照射した煮込み用または電子レンジ調理
用の生麺類(特開平2−286051号公報、特開平8
−275747号公報)、ステアリン酸及びパルミチ
ン酸を主とする脂肪酸と蔗糖とのエステルを混合した電
子レンジ調理用生麺(特開平2−19058号公報)、
生麺の状態で遠赤外線を照射した電子レンジ調理用生
麺(特開平2−286052号公報)、蒸煮した麺類
を有機酸含有液に浸漬してpHを4.0〜5.8に調整
してから高周波を照射して殺菌した電子レンジ加熱用茹
で麺(特開平2−200156号公報)を挙げることが
できる。
いずれも生麺の状態で保存、流通、販売される電子レン
ジ調理用麺であり、そのためそれらの生麺に湯や水を注
いで電子レンジで加熱調理した場合に、ラーメンや日本
そばなどのような細物の麺類では短時間の電子レンジ加
熱で喫食可能な状態に調理する(茹であげる)ことがで
きても、うどんのような太物の麺類では短時間の電子レ
ンジ加熱では喫食状態にまで調理する(茹であげる)こ
とが困難であった。これらの従来技術で得られるうどん
などの太物の麺類を完全にα化するまで電子レンジで長
時間加熱すると、過度の加熱によって麺の表面が溶けた
ような状態となり、食感や外観が大きく低下し、しかも
短時間加熱という電子レンジ本来の利便性を活かせない
という欠点がある。また、上記の従来技術の電子レン
ジ調理用茹で麺は、電子レンジで短時間加熱するだけで
簡単に加熱することができるが、完全に茹であげられた
状態で保存、流通、販売されるため、麺のびが大きく、
釜上げ状態の良好な食感を保つことが困難である。
レンジなどのマイクロ波加熱調理器によって短時間加熱
するだけで、釜上げ状態の良好な食感を有していて、適
度な硬さで、粘り、滑らかさ、弾力性に優れる調理うど
んを得ることのできる、食感、即席性、利便性に優れる
高品質のマイクロ波加熱用うどんおよびその製造方法を
提供することである。
本発明者らは種々検討を重ねてきた。その結果、マイク
ロ波調理用うどんの製造に当たって、化工タピオカ澱粉
および化工馬鈴薯澱粉のうちの少なくとも1種を原料穀
粉の全重量に基づいて3〜50重量%の割合で用い、し
かも茹であげ歩留りを190〜250%の範囲にする
と、それにより得られる茹でうどんは、電子レンジなど
のマイクロ波加熱調理器で短時間加熱調理するだけで、
釜上げ状態の良好な食感を有していて、適度な硬さで粘
りに優れ、しかも弾力性、滑らかさに優れる調理うどん
が得られることを見出した。さらに、本発明者らは、前
記したマイクロ波調理用のうどんの製造に当たって、茹
であげる前の生うどん(生麺線)の幅を2.5〜7.5
mmおよび厚さを1.0〜4.0mmの範囲にしてお
き、それを上記した190〜250%の歩留りに茹であ
げてマイクロ波調理用のうどんを製造すると、マイクロ
波で短時間加熱調理したときに、食感に一層優れる調理
うどんが得られることを見出し、それらの知見に基づい
て本発明を完成した。
よび化工馬鈴薯澱粉から選ばれる少なくとも1種の化工
澱粉を、原料穀粉の全重量に基づいて3〜50重量%の
割合で用い、且つ茹であげ歩留りが190〜250%で
あることを特徴とするマイクロ波調理用茹でうどんであ
る。
び化工馬鈴薯澱粉から選ばれる少なくとも1種の化工澱
粉を原料穀粉の全重量に基づいて3〜50重量%の割合
で用いて得られる幅2.5〜7.5mmおよび厚さ1.
0〜4.0mmの生うどんを茹であげ歩留り190〜2
50%に茹であげてなる上記したマイクロ波調理用茹で
うどんを好ましい態様として包含する。
び化工馬鈴薯澱粉から選ばれる少なくとも1種の化工澱
粉を、原料穀粉の全重量に基づいて3〜50重量%の割
合で用いて生うどんを製造した後、前記生うどんを19
0〜250%の歩留りに茹であげることを特徴とするマ
イクロ波調理用茹でうどんの製造方法である。
び化工馬鈴薯澱粉から選ばれる少なくとも1種の化工澱
粉を原料穀粉の全重量に基づいて3〜50重量%の割合
で用いて幅が2.5〜7.5mmおよび厚さが1.0〜
4.0mmである生うどんを製造し、それを上記した1
90〜250%の歩留りに茹であげてマイクロ波調理用
茹でうどんを製造する上記した方法を好ましい態様とし
て包含する。
する。まず、本発明でいう「マイクロ波調理用茹でうど
ん」とは、電子レンジやその他のマイクロ波調理器によ
って加熱調理して喫食可能な状態とされる茹でうどんを
いう。
を製造するための原料穀粉の一部として、化工タピオカ
澱粉および化工馬鈴薯澱粉から選ばれる少なくとも1種
の化工澱粉を用いることが必要である。本発明で好まし
く用いられる化工タピオカ澱粉および/または化工馬鈴
薯澱粉は、アセチル化処理および/またはエーテル化処
理を施したタピオカ澱粉および/または馬鈴薯澱粉であ
り、具体例としては、アセチル化タピオカ澱粉、エーテ
ル化タピオカ澱粉、アセチル化・エーテル化タピオカ澱
粉、アセチル化馬鈴薯澱粉、エーテル化馬鈴薯澱粉、ア
セチル化・エーテル化馬鈴薯澱粉を挙げることができ
る。本発明では前記した化工タピオカ澱粉および化工馬
鈴薯澱粉のうちの1種類を使用しても、または2種以上
を用いてもよい。ここで、本発明における前記“アセチ
ル化処理”とは、エステル結合によってアセチル基を澱
粉(タピオカ澱粉または馬鈴薯澱粉)に結合させる処理
を言う。また、“エーテル化処理”とはエーテル結合に
よってヒドロキシプロピル基を澱粉(タピオカ澱粉また
は馬鈴薯澱粉)に結合させる処理を言う。また、本発明
で用いる前記の化工タピオカ澱粉および化工馬鈴薯澱粉
は、アセチル化処理および/またはエーテル化処理を施
してあるものでありさえすれば、必要に応じて、さらに
リン酸架橋、油脂コーティングなどの処理を施してあっ
てもよい。
の製造に当たって、化工タピオカ澱粉および化工馬鈴薯
澱粉から選ばれる化工澱粉の少なくとも1種(前記化工
澱粉の2種以上を用いる場合は合計量)を、うどんの製
造に用いる原料穀粉の全重量に基づいて、3〜50重量
%の割合で用いることが必要であり、7〜30重量%の
割合で用いることが好ましい。
ら選ばれる化工澱粉の少なくとも1種の化工澱粉(以下
「化工タピオカ澱粉および/または化工馬鈴薯澱粉」と
いうことがある)の使用量が原料穀粉の全重量に基づい
て3重量%未満であると、マイクロ波調理用茹でうどん
の調理前(保存時、流通時など)に老化が生じ、そのよ
うなマイクロ波調理用茹でうどんをマイクロ波加熱調理
器で加熱調理しても、食感に優れるうどんが得られず、
硬すぎたり、粘りのない食感となる。一方、化工タピオ
カ澱粉および/または化工馬鈴薯澱粉の使用量が原料穀
粉の全重量に基づいて50重量%よりも多いと、製麺時
に生地のつながりが不良になって作業性が低下し、しか
も麺の食感が通常のうどんとは異質の食感となる。
よび/または化工馬鈴薯澱粉と共に、原料穀粉の全重量
に基づいて97〜50重量%、好ましくは93〜70重
量%の他の穀粉類が用いられる。他の穀粉類としては、
うどんの製造に従来から用いられている穀粉類のいずれ
もが使用でき、例えば、小麦粉、米粉、大麦粉、ライ麦
粉、非化工タピオカ澱粉、非化工馬鈴薯澱粉、タピオカ
澱粉および馬鈴薯澱粉以外の化工または非化工澱粉、ト
ウモロコシ粉、デュラム小麦粉、甘薯粉、馬鈴薯粉、里
芋粉などを挙げることができる。そのうちでも、本発明
では、他の穀粉類として、小麦粉を単独で用いるか、ま
たは小麦粉を主たる穀粉としこれに必要に応じて小麦粉
以外の上記した他の穀粉類の1種または2種以上を少量
成分として用いることが好ましい。本発明のマイクロ波
調理用茹でうどんの製造に際しては、小麦粉などの他の
穀粉類と、化工タピオカ澱粉および/または化工馬鈴薯
澱粉は、製麺前に予め混合しておいても、または製麺時
に混合してもよい。
共に、必要に応じて、うどんの製造時に従来から用いら
れている副材料、例えば、食塩、卵白、活性グルテン、
加水分解グルテン、小麦グリアジン、小麦グルテニン、
山芋、卵殻、乳清蛋白、乳清カルシウム、焼成カルシウ
ム、ガム類、乳化剤、アルコールなどの1種または2種
以上を用いてもよい。
添加成分を用いて麺生地および麺線を順次製造して生う
どんを製造する。生うどんの製法は特に制限されず、従
来から知られている生うどんの製法と同様の方法により
製造することができ、例えば圧延・複合−麺線への切り
出しによる方法、押出製麺法などを採用することができ
る。何ら限定されるものではないが、より具体的には、
例えば、化工タピオカ澱粉および/または化工馬鈴薯澱
粉を3〜50重量%の割合で含有する原料穀粉に必要に
応じてその他の材料を同時にまたは任意の順序で添加し
混合し、これに食塩などを溶解した水を加えて混練、圧
延した後に麺線に切り出す方法、原料穀粉以外の他の材
料の1種または2種以上を予め水に溶解または分散させ
ておいたものを原料穀粉に添加して混練、圧延した後に
麺線に切り出す方法などを採用して生うどんを製造する
ことができる。
に応じて変化調整することができるが、本発明では、生
うどんの幅を2.5〜7.5mmおよび厚さを1.0〜
4.0mmの範囲、より好ましくは幅を3〜5mmおよ
び厚さを2〜4mmにしておき、それを下記する茹であ
げ歩留りに茹であげてマイクロ波調理用茹でうどんを製
造することによって、マイクロ波加熱調理器で加熱調理
したときに短時間で食感に一層優れる調理うどんを得る
ことができる。麺帯の麺線への切り出しを切刃を用いて
行う場合は、一般に4番から12番の番手の切刃を用い
ると、上記した範囲の幅を有する生うどん(生麺線)を
円滑に得ることができる。その際に、切刃の形状は特に
制限されない。
であげ歩留りが190〜250%の範囲になるように茹
であげて本発明のマイクロ波調理用茹でうどんを製造す
る。なお、本発明でいう「茹であげ歩留り」とは、下記
の数式により求められる値をいう。
重量(g)、W0=茹でる前の生うどん中の原料穀粉の
重量(g)を表す。但し、生うどんの製造に用いた小麦
粉中の水分含量が14.5重量%および澱粉の水分含量
が16重量%であるものとして前記W0の値を求め
た。]
留りが190%未満であると、電子レンジなどのマイク
ロ波加熱調理器で加熱調理したときに、麺のα化が充分
に行われず、硬く、生煮えの状態となり、粘弾性や滑ら
かさなどに優れる調理うどんが得られない。一方、マイ
クロ波調理用茹でうどんの茹であげ歩留りが250%を
超えると、電子レンジなどのマイクロ波加熱調理器で加
熱調理したときに、麺が柔らかくなり過ぎて、コシのな
い不良な食感となる。マイクロ波加熱調理器で加熱調理
したときに、より良好な食感の調理うどんが得られる点
から、マイクロ波調理用茹でうどんの茹であげ歩留りを
200〜220%の範囲にすることが好ましい。従来市
販の茹でうどんは、上記したように通常280〜300
%の茹であげ歩留りになるようにして茹であげられてお
り、かかる点から、本発明のマイクロ波調理用茹でうど
んは、従来の茹でうどんに比べてその茹であげ歩留りが
大幅に低い値である。
〜250%の本発明のマイクロ波調理用茹でうどんは、
そのまま包装して保存、流通、販売しても、または殺菌
処理(例えば加熱殺菌、有機酸浸漬殺菌、アルコール浸
漬殺菌など)をして保存、流通、販売してもよい。マイ
クロ波調理用茹でうどんの保存、流通、販売は冷蔵温度
で行うのが好ましいが、殺菌処理を行ったものであれば
常温での流通も可能である。
袋やトレーなどの包装材料から取り出して食器類やその
他の容器に入れるか、またマイクロ波加熱に耐え得るカ
ップに入れて流通、販売するものでは該カップに入れた
ままで、適量の水やお湯、好ましくは85℃以上のお湯
を注ぎ、必要に応じて、スープ類や具材を入れてから、
電子レンジなどのマイクロ波調理器を用いて加熱調理す
ることによって、短い調理時間(通常約2〜5分程度の
調理時間)で加熱調理されて、釜上げの状態と同じよう
に、適度な硬さを有し、粘りに優れ、弾力性、滑らかさ
にも優れる、食感の良好な調理うどんを得ることができ
る。
的に説明するが、本発明はそれにより何ら限定されな
い。
の表2に示す澱粉を下記の表2に示す割合で含有する原
料穀粉100重量部に、水43重量部に食塩3重量部を
予め溶解した食塩水46重量部を加え、減圧下(−60
0mmHg)で10分間横型減圧ミキサー(トーキョー
メンキ製の3Kg試験ミキサー)にて混合ミキシングを
行った後、常法によりロール製麺して厚さ3.8mmの
麺帯をつくり、これを切刃8番で切り出して、幅3.8
mmおよび厚さ3.8mmの生麺線(生うどん)を製造
した。 (2) 上記(1)で得られた生うどんを、直ちに充分
量の沸騰水(pH5〜6に調整)中で、茹で時間を調整
しながら、茹であげ歩留り210±3%に茹であげた
後、直ちに水洗、冷却を30秒ずつ行って、マイクロ波
調理用茹でうどんを製造した。 (3) 上記(2)で得られたマイクロ波調理用茹でう
どんを、約165gずつビニール袋に小分けして入れ、
乾燥を避けるために口をシールして、冷蔵庫(5℃)で
24時間冷蔵保存した。 (4) マイクロ波調理用茹でうどんを24時間後に冷
蔵庫より取り出して、耐熱容器に移し、熱湯(約95
℃)300gを注いで、開放状態でマイクロ波加熱調理
器[(株)東芝製「EC−CS8型電子レンジ」;出力
650W]にて3分間加熱調理した。調理後、スープを
加えて、10名の熟練したパネラーにより下記の表1に
示す評価基準にしたがって調理うどんの食感の評価を行
い、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとお
りであった。
(アセチル化タピオカ澱粉またはエーテル化タピオカ澱
粉)および化工馬鈴薯澱粉(アセチル化馬鈴薯澱粉また
はエーテル化馬鈴薯澱粉)のうちの少なくとも1種を、
原料穀粉の全重量に基づいて3〜50重量%の範囲で使
用し、且つ茹であげ歩留りを210±3%の範囲にして
茹であげた実験番号1〜10(発明例)のマイクロ波調
理用茹でうどんは、電子レンジなどのマイクロ波調理器
を用いて加熱調理したときに、短い調理時間で、適度な
硬さを有し、粘りに優れる、食感の良好な調理うどんに
なることがわかる。特に、化工タピオカ澱粉および/ま
たは化工馬鈴薯澱粉の使用量が5〜30重量%の範囲で
ある実験番号2〜6および実験番号8〜10のマイクロ
波調理用茹でうどんでは、マイクロ波加熱調理器で加熱
調理した時に食感に一層優れる調理うどんが得られるこ
とがわかる。それに対して、化工タピオカ澱粉および/
または化工澱粉を用いないか、または含有していてもそ
の使用量が上記した3〜50重量%の範囲から外れてい
る実験番号11〜15(対照区)の場合は、マイクロ波
加熱調理器で加熱調理した時のうどんの食感が劣ってい
ることがわかる。
および実施例1で使用したのと同じアセチル化タピオカ
澱粉25重量部よりなる原料穀粉100重量部に、水4
3重量部に食塩3重量部を予め溶解した食塩水46重量
部を加え、減圧下(−600mmHg)で10分間横型
減圧ミキサー(トーキョーメンキ製の3Kg試験ミキサ
ー)にて混合ミキシングを行った後、常法によりロール
製麺して厚さ3.8mmの麺帯をつくり、これを切刃8
番で切り出して、幅3.8mmおよび厚さ3.8mmの
生麺線(生うどん)を製造した。 (2) 上記(1)で得られた生うどんを、直ちに充分
量の沸騰水(pH5〜6に調整)中で、茹で時間を調整
しながら、下記の表3に示す茹であげ歩留りに茹であげ
た後、直ちに水洗、冷却を30秒ずつ行って、マイクロ
波調理用茹でうどんを製造した。 (3) 上記(2)で得られたマイクロ波調理用茹でう
どんを、約165gずつビニール袋に小分けして入れ、
乾燥を避けるために口をシールして、冷蔵庫(5℃)で
24時間冷蔵保存した。 (4) マイクロ波調理用茹でうどんを24時間後に冷
蔵庫より取り出して、耐熱容器に移し、熱湯(約95
℃)300gを注いで、開放状態で実施例1で使用した
のと同じマイクロ波加熱調理器(電子レンジ)にて3分
間加熱調理した。調理後、スープを加えて、10名の熟
練したパネラーにより上記の表1に示す評価基準にした
がって調理うどんの食感の評価を行い、その平均値を採
ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
(アセチル化タピオカ澱粉)を、原料穀粉の全重量に基
づいて3〜50重量%の範囲で使用し、且つ茹であげ歩
留りが190〜250%の範囲に茹であげた実験番号1
6〜22(発明区)のマイクロ波調理用茹でうどんは、
電子レンジなどのマイクロ波調理器を用いて調理したと
きに、短い調理時間で、適度な硬さを有し、粘りに優れ
る、食感の良好な調理うどんになること、特に茹であげ
歩留りが200〜220%の範囲である実験番号17〜
19のマイクロ波調理用茹でうどんでは、マイクロ波加
熱調理器で加熱調理した時に食感に一層優れる調理うど
んが得られることがわかる。それに対して、化工タピオ
カ澱粉を本発明の範囲内の使用する場合であっても、茹
であげ歩留りが190〜250%の範囲から外れている
実験番号24および25(対照区)の茹でうどんおよび
茹であげを行っていない実験番号23(対照区)の生う
どんの場合は、マイクロ波加熱調理器で加熱調理した時
のうどんの食感が劣っていることがわかる。
および実施例1で使用したのと同じアセチル化タピオカ
澱粉25重量部よりなる原料穀粉100重量部に、水4
3重量部に食塩3重量部を予め溶解した食塩水46重量
部を加え、減圧下(−600mmHg)で10分間横型
減圧ミキサー(トーキョーメンキ製の3Kg試験ミキサ
ー)にて混合ミキシングを行った後、常法によりロール
製麺して、下記の表3に示す厚さを有する麺帯をつく
り、これを種々の番手の切刃を用いて切り出して、下記
の表4に示す幅および厚さを有する生麺線(生うどん)
を製造した。 (2) 上記(1)で得られた生うどんを、直ちに充分
量の沸騰水(pH5〜6に調整)中で、茹で時間を調整
しながら、茹であげ歩留りに210±3%になるように
茹であげた後、直ちに水洗、冷却を30秒ずつ行って、
マイクロ波調理用茹でうどんを製造した。 (3) 上記(2)で得られたマイクロ波調理用茹でう
どんを、約165gずつビニール袋に小分けして入れ、
乾燥を避けるために口をシールして、冷蔵庫(5℃)で
24時間冷蔵保存した。 (4) マイクロ波調理用茹でうどんを24時間後に冷
蔵庫より取り出して、耐熱容器に移し、熱湯(約95
℃)300gを注いで、開放状態で実施例1で使用した
のと同じマイクロ波加熱調理器(電子レンジ)にて3分
間加熱調理した。調理後、スープを加えて、10名の熟
練したパネラーにより上記の表1に示す評価基準にした
がって調理うどんの食感の評価を行い、その平均値を採
ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
5mmおよび厚さが1.0〜4.0mmの生うどんを用
いて本発明のマイクロ波調理用茹でうどんを製造すると
(実験番号26〜35の場合)、電子レンジなどのマイ
クロ波調理器を用いて調理したときに、短い調理時間
で、適度な硬さを有し、粘りに優れる、食感の良好な調
理うどんになるマイクロ波調理用茹でうどんが得られる
ことがわかる。
は、電子レンジなどのマイクロ波調理器を用いて加熱調
理したときに、短い調理時間で、適度な硬さを有し、粘
りに優れ、しかも弾力性や滑らかさに富む、良好な食感
を有する調理うどんにすることができる。そして、本発
明の製法による場合は前記した高品質のマイクロ波調理
用茹でうどんを円滑に且つ簡単な操作で、作業性良く製
造することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 化工タピオカ澱粉および化工馬鈴薯澱粉
から選ばれる少なくとも1種の化工澱粉を、原料穀粉の
全重量に基づいて3〜50重量%の割合で用い、且つ茹
であげ歩留りが190〜250%であることを特徴とす
るマイクロ波調理用茹でうどん。 - 【請求項2】 幅2.5〜7.5mmおよび厚さ1.0
〜4.0mmの生うどんを茹であげたものである請求項
1に記載のマイクロ波調理用茹でうどん。 - 【請求項3】 化工タピオカ澱粉および化工馬鈴薯澱粉
から選ばれる少なくとも1種の化工澱粉を、原料穀粉の
全重量に基づいて3〜50重量%の割合で用いて生うど
んを製造した後、前記生うどんを190〜250%の歩
留りに茹であげることを特徴とするマイクロ波調理用茹
でうどんの製造方法。 - 【請求項4】 生うどんの幅が2.5〜7.5mmおよ
び厚さが1.0〜4.0mmである請求項3に記載の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05297698A JP3897436B2 (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | マイクロ波調理用非冷凍茹でうどん |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05297698A JP3897436B2 (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | マイクロ波調理用非冷凍茹でうどん |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11225694A true JPH11225694A (ja) | 1999-08-24 |
JP3897436B2 JP3897436B2 (ja) | 2007-03-22 |
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ID=12929939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05297698A Expired - Fee Related JP3897436B2 (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | マイクロ波調理用非冷凍茹でうどん |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3897436B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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