JPH1036832A - 有機電界発光素子 - Google Patents

有機電界発光素子

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JPH1036832A
JPH1036832A JP8200754A JP20075496A JPH1036832A JP H1036832 A JPH1036832 A JP H1036832A JP 8200754 A JP8200754 A JP 8200754A JP 20075496 A JP20075496 A JP 20075496A JP H1036832 A JPH1036832 A JP H1036832A
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JP
Japan
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organic electroluminescent
light emitting
electroluminescent device
emitting layer
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JP8200754A
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Yoshiharu Sato
佳晴 佐藤
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定性に優れた有機電界発光素子を得る。 【解決手段】 基板上に、少なくとも陽極及び陰極によ
り挟持された正孔注入層、正孔輸送層および発光層を有
する有機電界発光素子であって、前記発光層は主として
8−ヒドロキシキノリンの金属錯体から成り、かつ、該
発光層は縮合芳香族環化合物を0.1〜10重量%含有
する有機電界発光素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機電界発光素子に
関するものであり、詳しくは、有機化合物から成る発光
層に電界をかけて光を放出する薄膜型デバイスに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜型の電界発光(EL)素子と
しては、無機材料のII−VI族化合物半導体であるZn
S、CaS、SrS等に、発光中心であるMnや希土類
元素(Eu、Ce、Tb、Sm等)をドープしたものが
一般的であるが、上記の無機材料から作製したEL素子
は、 1)交流駆動が必要(50〜1000Hz)、 2)駆動電圧が高い(〜200V)、 3)フルカラー化が困難(特に青色)、 4)周辺駆動回路のコストが高い、 という問題点を有している。
【0003】しかし、近年、上記問題点の改良のため、
有機薄膜を用いたEL素子の開発が行われるようになっ
た。特に、発光効率を高めるため、電極からのキャリア
ー注入の効率向上を目的として電極の種類の最適化を行
い、芳香族ジアミンから成る有機正孔輸送層と8−ヒド
ロキシキノリンのアルミニウム錯体から成る有機発光層
とを設けた有機電界発光素子の開発(Appl. Phys. Let
t., 51巻, 913頁,1987年)により、従来のアントラセ
ン等の単結晶を用いたEL素子と比較して発光効率の大
幅な改善がなされ、実用特性に近づいている。
【0004】上記の様な低分子材料を用いた電界発光素
子の他にも、有機発光層の材料として、ポリ(p−フェ
ニレンビニレン)(Nature, 347巻, 539頁, 1990年
他)、ポリ[2-メトキシ-5-(2-エチルヘキシルオキ
シ)-1,4-フェニレンビニレン](Appl. Phys. Lett.,
58巻, 1982頁, 1991年 他)、ポリ(3-アルキルチオフ
ェン)(Jpn. J. Appl. Phys, 30巻, L1938頁, 1991年
他)等の高分子材料を用いた電界発光素子の開発や、ポ
リビニルカルバゾール等の高分子に低分子の発光材料と
電子移動材料を混合した素子(応用物理, 61巻, 1044
頁, 1992年)の開発も行われている。
【0005】また、例えば、8−ヒドロキシキノリンの
アルミニウム錯体をホスト材料として、クマリン等のレ
ーザ用蛍光色素をドープすること(J. Appl. Phys., 65
巻,3610頁, 1989年)等も行われている
【0006】
【発明が解決しようとする課題】有機電界発光素子をフ
ラットパネル・ディスプレイやバックライト等の光源に
応用するためには、素子の信頼性を十分に確保する必要
がある。しかしながら、従来の有機電界発光素子では、
特に素子を駆動する時に、1)輝度が低下する、2)定
電流駆動では電圧が増加する(素子の抵抗が上昇す
る)、3)非発光部分(ダークスポット)の発生及び増
加、等の劣化現象が避けられなかった。
【0007】これらの劣化現象は、陽極と正孔輸送層、
発光層と陰極の2つの電極界面でのコンタクトの劣化に
よることが原因として考えられる。これらの劣化は、素
子駆動時の局所的なジュール発熱で加速される。従っ
て、上記の素子駆動時の劣化を防ぐためには、有機層の
形状を平坦化して陽極及び陰極とのコンタクトを改善す
ると同時に、有機薄膜形状を熱的に安定化させることが
必要である。これらの点において、従来の有機電界発光
素子の駆動安定性は不十分なのが現状である。
【0008】有機電界発光素子の駆動劣化が改善されず
発光特性が不安定なことは、ファクシミリ、複写機、液
晶ディスプレイのバックライト等の光源としては大きな
問題であり、フラットパネル・ディスプレイ等の表示素
子としても望ましくない特性である。本発明者は上記実
状に鑑み、長期間の駆動において安定な発光特性を維持
できる有機電界発光素子を提供することを目的として鋭
意検討した結果、基板上に、少なくとも陽極及び陰極に
より挟持された正孔注入層、正孔輸送層および発光層を
有する有機電界発光素子の、主として8−ヒドロキシキ
ノリンの金属錯体から成る発光層に、特定量の縮合芳香
族環化合物をドープすることで上記課題を解決すること
ができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、基板上に、少なくとも陽極及び陰極により挟持され
た正孔注入層、正孔輸送層および発光層を有する有機電
界発光素子であって、前記発光層は主として8−ヒドロ
キシキノリンの金属錯体から成り、かつ、該発光層は縮
合芳香族環化合物を0.1〜10重量%含有することを
特徴とする有機電界発光素子に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の有機電界発光素子
の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図
1は本発明に用いられる一般的な有機電界発光素子の構
造例を模式的に示す断面図であり、1は基板、2は陽
極、3は正孔注入層、4は正孔輸送層、5は発光層、7
は陰極を各々表わす。
【0011】基板1は有機電界発光素子の支持体となる
ものであり、石英やガラスの板、金属板や金属箔、プラ
スチックフィルムやシートなどが用いられる。特にガラ
ス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカー
ボネート、ポリスルホンなどの透明な合成樹脂の板が好
ましい。合成樹脂基板を使用する場合にはガスバリア性
に留意する必要がある。基板のガスバリヤ性が低すぎる
と、基板を通過した外気により有機電界発光素子が劣化
することがあるので好ましくない。このため、合成樹脂
基板のどちらか片側もしくは両側に緻密なシリコン酸化
膜等を設けてガスバリア性を確保する方法も好ましい方
法の一つである。
【0012】基板1上には陽極2が設けられるが、陽極
2は有機発光層への正孔注入の役割を果たすものであ
る。この陽極は、通常、アルミニウム、金、銀、ニッケ
ル、パラジウム、白金等の金属、インジウム及び/また
はスズの酸化物などの金属酸化物、ヨウ化銅などのハロ
ゲン化金属、カーボンブラック、あるいは、ポリ(3-メ
チルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導
電性高分子などにより構成される。陽極2の形成は通
常、スパッタリング法、真空蒸着法などにより行われる
ことが多い。また、銀などの金属微粒子、ヨウ化銅など
の微粒子、カーボンブラック、導電性の金属酸化物微粒
子、導電性高分子微粉末などの場合には、適当なバイン
ダー樹脂溶液に分散し、基板1上に塗布することにより
陽極2を形成することもできる。さらに、導電性高分子
の場合は電解重合により直接基板1上に薄膜を形成した
り、基板1上に導電性高分子を塗布して陽極2を形成す
ることもできる(Appl. Phys. Lett., 60巻, 2711頁, 1
992年 )。陽極2は異なる物質で積層して形成すること
も可能である。陽極2の厚みは、必要とする透明性によ
り異なる。透明性が必要とされる場合は、可視光の透過
率を、通常、60%以上、好ましくは80%以上とすること
が望ましく、この場合、厚みは、通常、5〜1000nm、好
ましくは10〜500nm程度である。不透明でよい場合は陽
極2は基板1と同一でもよい。また、さらには上記の陽
極2の上に異なる導電材料を積層することも可能であ
る。
【0013】陽極2の上には正孔注入層3が設けられ
る。正孔注入層に用いられる材料に要求される条件とし
ては、陽極とのコンタクトがよく均一な薄膜が形成で
き、熱的に安定、すなわち、融点及びガラス転移温度が
高く、融点としては 300℃以上、ガラス転移温度として
は 100℃以上が要求される。さらに、イオン化ポテンシ
ャルが低く陽極からの正孔注入が容易なこと、正孔移動
度が大きいことが挙げられる。この目的のために、これ
までにポルフィリン誘導体やフタロシアニン化合物(特
開昭63−295695号公報)、スターバスト型芳香族トリア
ミン(特開平4−308688号公報)、ヒドラゾン化合物
(特開平4−320483号公報)、アルコキシ置換の芳香族
ジアミン誘導体(特開平4−220995号公報)、p-(9-ア
ントリル)-N,N-ジ-p-トリルアニリン(特開平3−1114
85号公報)、ポリチエニレンビニレンやポリ−p−フェ
ニレンビニレン(特開平4−145192号公報)、ポリアニ
リン(Appl. Phys. Lett., 64巻,1245頁, 1994年参照)
等が報告されている。
【0014】スターバスト型芳香族トリアミン、ヒドラ
ゾン化合物、アルコキシ置換の芳香族ジアミン誘導体、
p-(9-アントリル)-N,N-ジ-p-トリルアニリン等ではイ
オン化ポテンシャルが低く透明性がよいという利点はあ
るものの、ガラス転移点や融点が低いために耐熱性に劣
り、連続駆動時の局所加熱に対する安定性が悪く、輝度
低下や電圧上昇が問題となる。ポリチエニレンビニレ
ン、ポリ−p−フェニレンビニレン、ポリアニリン等の
ポリマーは通常スピンコートやディップコート法等の湿
式法で形成されるために、陽極上に均一なコンタクトを
もって膜形成するのが困難であり、駆動寿命が改善され
たという報告はない。
【0015】従って、正孔注入層3として好ましい化合
物としては、ポルフィリン化合物またはフタロシアニン
化合物が挙げられる。これらの化合物は中心金属を有し
ていてもよいし、無金属のものでもよい。これらの化合
物の構造式を一般式(IV)及び(V)以下に示す。
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】一般式(IV)及び(V)において、Xは−
N=または−C(R)=であり;Mは金属、金属酸化
物、または金属ハロゲン化物であり、Rは水素、アルキ
ル基、アラルキル基、またはアリール基であり;Q1
びQ2は水素を表すか、あるいは共に不飽和六員環を形
成してもよい。
【0019】好ましいこれらの化合物の具体例として
は、以下の化合物が挙げられる:ポルフィン、5,10,15,
20-テトラフェニル-21H,23H-ポルフィン、5,10,15,20-
テトラフェニル-21H,23H-ポルフィンコバルト(II)、
5,10,15,20-テトラフェニル-21H,23H-ポルフィン銅(I
I)、5,10,15,20-テトラフェニル-21H,23H-ポルフィン
亜鉛(II)、5,10,15,20-テトラフェニル-21H,23H-ポル
フィンバナジウム(IV)オキシド、5,10,15,20-テトラ
(4-ピリジル)-21H,23H-ポルフィン、29H,31H-フタロ
シアニン、銅(II)フタロシアニン、亜鉛(II)フタロ
シアニン、チタンフタロシアニンオキシド、マグネシウ
ムフタロシアニン、鉛フタロシアニン、銅(II)4,4',
4'',4'''-テトラアザ-29H,31H-フタロシアニン 前記一般式(I)から成る正孔注入層3は塗布法あるい
は真空蒸着法により前記陽極2上に積層することにより
形成される。
【0020】塗布の場合は、上記正孔注入性化合物を1
種または2種以上と、必要により正孔のトラップになら
ないバインダー樹脂や、レベリング剤等の塗布性改良剤
などの添加剤を添加し溶解した塗布溶液を調整し、スピ
ンコート法などの方法により陽極2上に塗布し、乾燥し
て正孔注入層3を形成する。バインダー樹脂としては、
ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が
挙げられる。バインダー樹脂は添加量が多いと正孔移動
度を低下させるので、少ない方が望ましく、50重量%以
下が好ましい。
【0021】真空蒸着法の場合には、正孔注入材料を真
空容器内に設置されたルツボに入れ、真空容器内を適当
な真空ポンプで10-6Torrにまで排気した後、ルツボを加
熱して、正孔注入材料を蒸発させ、ルツボと向き合って
置かれた基板上に層を形成する。正孔注入層を形成する
場合、さらに、アクセプタとして、芳香族カルボン酸の
金属錯体及び/または金属塩(特開平4−320484号公
報)、ベンゾフェノン誘導体およびチオベンゾフェノン
誘導体(特開平5−295361号公報)、フラーレン類(特
開平5−331458号公報)を10-3〜10重量%の濃度でドー
プして、フリーキャリアとしての正孔を生成させ、低電
圧駆動とすることが可能である。
【0022】以上の様にして形成される正孔注入層3の
膜厚は、通常、3〜100nm、好ましくは10〜50nmである。
正孔注入層3の上には正孔輸送層4が設けられる。正孔
輸送層4の材料としては、正孔注入層3からの正孔注入
効率が高く、かつ、注入された正孔を効率よく輸送する
ことができる材料であることが必要である。そのために
は、イオン化ポテンシャルが小さく、可視光の光に対し
て透明性が高く、しかも正孔移動度が大きく、さらに安
定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時や使用時に
発生しにくいことが要求される。
【0023】このような正孔輸送材料としては、例え
ば、 1,1-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)シクロ
ヘキサン等の3級芳香族アミンユニットを連結した芳香
族ジアミン化合物(特開昭59−194393号公報)、4,4'-
ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニ
ルで代表される2個以上の3級アミンを含み2個以上の
縮合芳香族環が窒素原子に置換した芳香族アミン(特開
平5−234681号公報)、トリフェニルベンゼンの誘導体
でスターバースト構造を有する芳香族トリアミン(米国
特許第4,923,774号 )、 N,N'-ジフェニル-N,N'-ビス
(3-メチルフェニル)ビフェニル-4,4'-ジアミン等の芳
香族ジアミン(米国特許第4,764,625号 )、α,α,α',
α'-テトラメチル-α,α'-ビス(4-ジ゛-p-トリルアミノ
フェニル)-p-キシレン(特開平3−269084号公報)、
分子全体として立体的に非対称なトリフェニルアミン誘
導体(特開平4−129271号公報)、ピレニル基に芳香族
ジアミノ基が複数個置換した化合物(特開平4−175395
号公報)、エチレン基で3級芳香族アミンユニットを連
結した芳香族ジアミン(特開平4−264189号公報)、ス
チリル構造を有する芳香族ジアミン(特開平4−290851
号公報)、チオフェン基で芳香族3級アミンユニットを
連結したもの(特開平4−304466号公報)、4,4',4''-
トリス(N-3-メチルフェニル-N-フェニルアミノ)トリ
フェニルアミン、4,4',4''-トリス(N-(1-ナフチル)-
N-フェニルアミノ)トリフェニルアミン、4,4',4''-ト
リス(N-(2-ナフチル)-N-フェニルアミノ)トリフェ
ニルアミン等のスターバースト型芳香族トリアミン(特
開平4−308688号公報)、ベンジルフェニル化合物(特
開平4−364153号公報)、フルオレン基で3級アミンを
連結したもの(特開平5− 25473号公報)、トリアミン
化合物(特開平5−239455号公報)、ビスジピリジルア
ミノビフェニル(特開平5−320634号公報)、N,N,N-ト
リフェニルアミン誘導体(特開平6−1972号公報)、フ
ェノキサジン構造を有する芳香族ジアミン(特開平7−
138562号公報)、ジアミノフェニルフェナントリジン誘
導体(特開平7−252474号公報)、ヒドラゾン化合物
(特開平2−311591号公報)、シラザン化合物(米国特
許第4,950,950 号公報)、シラナミン誘導体(特開平6
− 49079号公報)、ホスファミン誘導体(特開平6− 2
5659号公報)、キナクリドン化合物等が挙げられる。こ
れらの化合物は、単独で用いてもよいし、必要に応じ
て、各々、混合して用いてもよい。
【0024】上記の化合物以外に、正孔輸送層4の材料
として、ポリビニルカルバゾールやポリシラン(Appl.
Phys. Lett., 59巻, 2760頁, 1991年) 、ポリフォスフ
ァゼン(特開平5−310949号公報)、ポリアミド(特開
平5−310949号公報)、ポリビニルトリフェニルアミン
(特開平5− 53953号公報)、トリフェニルアミン骨格
を有する高分子(特開平4−133065号公報)、トリフェ
ニルアミン単位をメチレン基等で連結した高分子(Synt
h. Metals, 55-57巻, 4163頁, 1993年)、芳香族アミン
を含有するポリメタクリレート(J. Polym. Sci., Poly
m. Chem. Ed.,21巻, 969頁, 1983年)等の高分子材料
が挙げられる。
【0025】これらの正孔輸送材料のなかで、好ましく
は、芳香族アミン化合物が正孔輸送層4として使用され
る。上記の正孔輸送材料を塗布法あるいは真空蒸着法に
より前記正孔注入層3上に積層することにより正孔輸送
層4を形成する。
【0026】塗布法の場合は、正孔輸送材料を1種また
は2種以上と、必要により正孔のトラップにならないバ
インダー樹脂や塗布性改良剤などの添加剤とを添加し、
溶解して塗布溶液を調製し、スピンコート法などの方法
により正孔注入層3上に塗布し、乾燥して正孔輸送層4
を形成する。バインダー樹脂としては、ポリカーボネー
ト、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バ
インダー樹脂は添加量が多いと正孔移動度を低下させる
ので、少ない方が望ましく、通常、50重量%以下が好ま
しい。
【0027】真空蒸着法の場合には、正孔注入層の形成
で述べたと同様の方法で形成することができる。上記正
孔輸送層4を形成する場合、さらに、アクセプタとし
て、芳香族カルボン酸の金属錯体及び/または金属塩
(特開平4−320484号公報)、ベンゾフェノン誘導体お
よびチオベンゾフェノン誘導体(特開平5−295361号公
報)、フラーレン類(特開平5−331458号公報)等を10
-3〜10重量%の濃度でドープして、フリーキャリアとし
ての正孔を生成させることにより、低電圧駆動を可能に
することができる。
【0028】正孔輸送層4の膜厚は、通常、10〜300 n
m、好ましくは30〜100 nmである。この様に薄い膜を一
様に形成するためには、一般に真空蒸着法がよく用いら
れる。正孔輸送層4の上には発光層5が設けられる。発
光層5は、電界を与えられた電極間において陰極からの
電子を効率よく正孔輸送層4の方向に輸送することがで
きる化合物より形成される。
【0029】発光層5に用いられる電子輸送性化合物と
しては、陰極7からの電子注入効率が高く、かつ、注入
された電子を効率よく輸送することができる化合物であ
ることが必要である。そのためには、電子親和力が大き
く、しかも電子移動度が大きく、さらに安定性に優れト
ラップとなる不純物が製造時や使用時に発生しにくい化
合物であることが要求される。
【0030】このような条件を満たす材料としては、8
−ヒドロキシキノリンの金属錯体が用いられ、好ましく
は、8−ヒドロキシキノリンを配位子とするアルミニウ
ム錯体(特開昭59−194393号公報)、8−ヒドロキシキ
ノリンを配位子とするガリウム錯体、8−ヒドロキシキ
ノリンを配位子とする亜鉛錯体が挙げられる。本発明に
おいては発光層材料である前記8−ヒドロキシキノリン
の金属錯体をホスト材料として、縮合芳香族化合物をド
ープすることにより、素子の発光特性、特に駆動安定性
を大きく向上させることができる。
【0031】縮合芳香族化合物としては、下記一般式
(I)で示されるナフタセン誘導体、下記一般式(II)
で示されるペリレン誘導体、または下記一般式(III)
で示されるアントラセン誘導体の少なくとも一つを用い
ることが好ましい。また、縮合芳香族化合物のドープ量
は、0.1〜10重量%から選ばれる。
【0032】
【化6】
【0033】(式中、R1〜R4は、それぞれ水素原子、
置換基を有していてもよい、アルキル基、アラルキル
基、アルケニル基、アリル基、シクロアルキル基、芳香
族炭化水素環基、芳香族複素環基、フェニルエチニル
基、アミド基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基
もしくはアミノ基、またはハロゲン原子を示し、R5
8は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ
基、アルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよ
いアルキル基もしくはアラルキル基を示す。)
【0034】
【化7】
【0035】(式中、R9〜R20は、それぞれ水素原
子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アラルキ
ル基、アルケニル基、アリル基、シクロアルキル基、芳
香族炭化水素環基、芳香族複素環基、フェニルエチニル
基、アミド基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基
もしくはアミノ基、またはハロゲン原子を示す。)
【0036】
【化8】
【0037】(式中、R21〜R30は、それぞれ水素原
子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アラルキ
ル基、アルケニル基、アリル基、シクロアルキル基、芳
香族炭化水素環基、芳香族複素環基、フェニルエチニル
基、アミド基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基
もしくはアミノ基、またはハロゲン原子を示す。)
【0038】前記一般式(I)のナフタセン誘導体にお
いて、R1,R2,R3,及びR4としては、水素原子;メ
チル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;メト
キシエチル基、エトキシエチル基等のアルコキシアルキ
ル基;フェニルオキシエチル基、ナフチルオキシエチル
基、p−クロロフェニルオキシエチル基等のアリールオ
キシアルキル基;シクロヘキシルメチル基、シクロヘキ
シルエチル基、シクロペンチルエチル基等のシクロアル
キルアルキル基;アリルオキシエチル基、3−ブロモア
リルオキシエチル基等のアルケニルオキシアルキル基;
シアノエチル基、シアノメチル基等のシアノアルキル
基;ヒドロキシエチル基、ヒドロキシメチル基等のヒド
ロキシアルキル基;テトラヒドロフリル基、テトラヒド
ロフリルエチル基等のテトラヒドロフリルアルキル基、
等の置換アルキル基;ベンジル基、フェネチル基、p−
クロロベンジル基、p−ニトロベンジル基等のアラルキ
ル基;2−クロロアリル基等の置換または非置換アルケ
ニル基;アリル基;シクロヘキシル基、シクロベンチル
基等のシクロアルキル基;フェニル基、p−メチルフェ
ニル基、ナフチル基、m−メトキシフェニル基等の置換
または非置換の芳香族炭化水素環基;チエニル基、カル
バゾル基、インドリル基、フリル基等の芳香族複素環
基;フェニルエチニル基、p−メトキシフェニルエチニ
ル基等の置換基を有していてもよいフェニルエチニル
基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;アミド基;
メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ
基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の
炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;置換基を有し
ていてもよいアミノ基が挙げられるが、好ましくは、置
換又は非置換の芳香族炭化水素環基、ハロゲン原子、水
素原子から選ばれる。
【0039】R5、R6、R7及びR8としては水素原子;
塩素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等
の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜6のアルコキ
シカルボニル基;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6
のアルキル基;ベンジル基、フェネチル基、p−クロロ
ベンジル基、p−ニトロベンジル基等のアラルキル基;
シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シ
クロペンチルエチル基等のシクロアルキルアルキル基;
アリルオキシエチル基、3−ブロモアリルオキシエチル
基等のアルケニルオキシアルキル基;シクロベンチル基
等のシクロアルキル基等の置換基を有していてもよいア
ルキル基が挙げられるが、好ましくは、水素原子、炭素
数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキル基か
ら選ばれる。
【0040】これらのナフタセン誘導体は公知の方法に
より合成することができ、例えば、Compt. Rend., 207
巻、585頁, 1938年;同 240巻, 1113頁, 1955年;同 23
9巻,1101頁, 1954年;Bull. Soc. Chim. France, 418
頁, 1948年;同 155頁, 1952年;Compt. Rend., 231巻,
5頁, 1950年;同 246巻, 661頁, 1958年;同 237巻, 6
21頁, 1953年;同 232巻, 2233頁, 1951年;J. Chem. S
oc., 3151頁, 1954年;Ann. Chim., 4巻, 365頁, 1959
年;Tetrahedron Lett., 29巻, 1359頁, 1988年等に示
されている。
【0041】前記一般式(I)で表されるナフタセン誘
導体の具体例を、以下の表−1及び表−2に示すが、こ
れらに限定するものではない。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】前記一般式(II)のペリレン誘導体におい
て、R9〜R20としては、水素原子;メチル基、エチル
基等の炭素数1〜6のアルキル基;メトキシエチル基、
エトキシエチル基等のアルコキシアルキル基;フェニル
オキシエチル基、ナフチルオキシエチル基、p−クロロ
フェニルオキシエチル基等のアリールオキシアルキル
基;シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル
基、シクロペンチルエチル基等のシクロアルキルアルキ
ル基;アリルオキシエチル基、3−ブロモアリルオキシ
エチル基等のアルケニルオキシアルキル基;シアノエチ
ル基、シアノメチル基等のシアノアルキル基;ヒドロキ
シエチル基、ヒドロキシメチル基等のヒドロキシアルキ
ル基;テトラヒドロフリル基、テトラヒドロフリルエチ
ル基等のテトラヒドロフリルアルキル基等の置換アルキ
ル基;ベンジル基、フェネチル基、p−クロロベンジル
基、p−ニトロベンジル基等のアラルキル基;2−クロ
ロアリル基等の置換または非置換アルケニル基;アリル
基;シクロヘキシル基、シクロベンチル基等のシクロア
ルキル基;フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチ
ル基、m−メトキシフェニル基等の置換または非置換の
芳香族炭化水素環基;チエニル基、カルバゾル基、イン
ドリル基、フリル基等の芳香族複素環基;フェニルエチ
ニル基、p−メトキシフェニルエチニル基等の置換基を
有していてもよいフェニルエチニル基;塩素原子、臭素
原子等のハロゲン原子;アミド基;メトキシ基、エトキ
シ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜6のアル
コキシカルボニル基;置換基を有していてもよいアミノ
基が挙げられるが、好ましくは、置換または非置換の芳
香族炭化水素環基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素
数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、水素原子から選
ばれる。
【0045】これらのペリレン誘導体は公知の方法によ
り合成することができ、例えば、J.Am. Chem. soc., 10
9巻,7374頁, 1987年;J. Chem. Soc., 410頁, 1960年等
に示されている。前記一般式(II)で表されるペリレン
誘導体の具体例を、以下の表−3に示すが、これらに限
定するものではない。
【0046】
【表3】
【0047】前記一般式(III)のアントラセン誘導体
において、R21〜R30としては、水素原子;メチル基、
エチル基等の炭素数1〜6のアルキル基;メトキシエチ
ル基、エトキシエチル基等のアルコキシアルキル基;フ
ェニルオキシエチル基、ナフチルオキシエチル基、p−
クロロフェニルオキシエチル基等のアリールオキシアル
キル基;シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチ
ル基、シクロペンチルエチル基等のシクロアルキルアル
キル基;アリルオキシエチル基、3−ブロモアリルオキ
シエチル基等のアルケニルオキシアルキル基;シアノエ
チル基、シアノメチル基等のシアノアルキル基;ヒドロ
キシエチル基、ヒドロキシメチル基等のヒドロキシアル
キル基;テトラヒドロフリル基、テトラヒドロフリルエ
チル基等のテトラヒドロフリルアルキル基等の置換アル
キル基;ベンジル基、フェネチル基、p−クロロベンジ
ル基、p−ニトロベンジル基等のアラルキル基;2−ク
ロロアリル基等の置換または非置換アルケニル基;アリ
ル基;シクロヘキシル基、シクロベンチル基等のシクロ
アルキル基;フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフ
チル基、m−メトキシフェニル基等の置換または非置換
の芳香族炭化水素環基;チエニル基、カルバゾル基、イ
ンドリル基、フリル基等の芳香族複素環基;フェニルエ
チニル基、p−メトキシフェニルエチニル基等の置換基
を有していてもよいフェニルエチニル基;塩素原子、臭
素原子等のハロゲン原子;アミド基;メトキシ基、エト
キシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカル
ボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜6のア
ルコキシカルボニル基;置換基を有していてもよいアミ
ノ基が挙げられるが、好ましくは、置換または非置換の
芳香族炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素
数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、水素原子から選
ばれる。
【0048】これらのアントラセン誘導体は公知の合成
法により合成することができ、例えば、J.Org.Chem.,30
巻,1981頁,1965年等に示されている。前記一般式(II
I) で表されるアントラセン誘導体の具体例を、以下の
表−4に示すが、これらに限定するものではない。
【0049】
【表4】
【0050】発光層5の膜厚は、通常、10〜200 nm、好
ましくは30〜100 nmである。発光層も正孔輸送層と同様
の方法で形成することができるが、通常は真空蒸着法が
用いられる。発光層ホスト材料に上記ナフタセン誘導
体、ペリレン誘導体、アントラセン誘導体をドープする
方法としては、共蒸着による方法と蒸着源を予め所定の
濃度で混合しておく方法がある。
【0051】上記各ドーパントが発光層中にドープされ
る場合、発光層の膜厚方向において均一にドープされる
が、膜厚方向において濃度分布があっても構わない。例
えば、正孔輸送層との界面近傍にのみドープしたり、逆
に、陰極界面近傍にドープしてもよい。
【0052】有機電界発光素子の発光効率をさらに向上
させる方法として、発光層5の上にさらに他の電子輸送
層6を積層することもできる(図2参照)。この電子輸
送層6に用いられる化合物には、陰極からの電子注入が
容易で、電子の輸送能力がさらに大きいことが要求され
る。この様な電子輸送材料としては、オキサジアゾール
誘導体(Appl. Phys. Lett., 55巻, 1489頁, 1989年
他)やそれらをポリメタクリル酸メチル(PMMA)等
の樹脂に分散した系(Appl. Phys. Lett., 61巻,2793
頁, 1992年)、フェナントロリン誘導体(特開平5−33
1459号公報)、2-t-ブチル-9,10-N,N'-ジシアノアント
ラキノンジイミン(Phys. Stat. Sol. (a), 142巻, 489
頁, 1994年)、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫
化亜鉛、n型セレン化亜鉛等が挙げられる。電子輸送層
6の膜厚は、通常、5〜200nm、好ましくは10〜100 nmで
ある。
【0053】陰極7は、発光層5に電子を注入する役割
を果たす。陰極7として用いられる材料は、前記陽極2
に使用される材料を用いることが可能であるが、効率よ
く電子注入を行なうには、仕事関数の低い金属が好まし
く、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、ア
ルミニウム、銀等の適当な金属またはそれらの合金が用
いられる。陰極7の膜厚は通常、陽極2と同様である。
低仕事関数金属から成る陰極を保護する目的で、この上
にさらに、仕事関数が高く大気に対して安定な金属層を
積層することは素子の安定性を増す。この目的のため
に、アルミニウム、銀、ニッケル、クロム、金、白金等
の金属が使われる。
【0054】陰極と発光層または電子輸送層のコンタク
トを向上させるために、両者の間に界面層を設けること
を行ってもよい。この陰極界面層に用いられる化合物と
しては、芳香族ジアミン化合物(特開平6−267658号公
報)、キナクリドン化合物(特開平6−330031号公
報)、ナフタセン誘導体(特開平6−330032号公報)、
有機シリコン化合物(特開平6−325871号公報)、有機
リン化合物(特開平5−325872号公報)、N−フェニル
カルバゾール骨格を有する化合物(特開平8− 60144号
公報)、N−ビニルカルバゾール重合体(特開平8− 6
0145号公報)等で構成された層が例示できる。界面層の
膜厚は、通常、2〜100nm、好ましくは 5〜30nmである。
界面層を設ける代わりに、有機発光層及び電子輸送層の
陰極界面近傍に上記界面層の材料を50重量%以上含む領
域を設けてもよい。
【0055】
【実施例】次に、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例の記載に限定されるものではない。 実施例1 図1に示す構造を有する有機電界発光素子を以下の方法
で作製した。ガラス基板上にインジウム・スズ酸化物
(ITO)透明導電膜を 120nm堆積したもの(ジオマテ
ック社製;電子ビーム成膜品;シート抵抗15Ω)を通常
のフォトリソグラフィ技術と塩酸エッチングを用いて2
mm幅のストライプにパターニングして陽極を形成し
た。パターン形成したITO基板を、アセトンによる超
音波洗浄、純水による水洗、イソプロピルアルコールに
よる超音波洗浄の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、
最後に紫外線オゾン洗浄を行って、真空蒸着装置内に設
置した。上記装置の粗排気を油回転ポンプにより行った
後、装置内の真空度が2x10-6Torr(約2,7x10-4Pa)以下
になるまで液体窒素トラップを備えた油拡散ポンプを用
いて排気した。
【0056】上記装置内に配置されたモリブデンボート
に入れた以下に示す銅フタロシアニン(H1)(結晶形
はβ型)を加熱して蒸着を行った。真空度2x10-6Torr
(約2.7x10-4Pa)、蒸着時間1分で蒸着を行ない、膜厚
20nmの正孔注入層3を得た。
【0057】
【化9】
【0058】次に、前記装置内に配置されたセラミック
るつぼに入れた、以下に示す、4,4'-ビス[N-(1-ナフ
チル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(H2)
【0059】
【化10】
【0060】をるつぼの周囲のタンタル線ヒーターで加
熱して蒸着を行った。この時のるつぼの温度は、250〜2
60℃の範囲で制御した。蒸着時の真空度1.7x10-6Torr
(約2.3x10-4Pa)、蒸着時間 3分30秒で膜厚60nmの正
孔輸送層4を得た。引続き、発光層5のホスト材料とし
て、以下の構造式に示すアルミニウムの8−ヒドロキシ
キノリン錯体、Al(C96NO)3(E1)、
【0061】
【化11】
【0062】ドープ色素として以下の構造式に示すルブ
レン(1)
【0063】
【化12】
【0064】を、各々、別々のるつぼを用いて2元蒸着
を行った。この時のアルミニウムの8−ヒドロキシキノ
リン錯体のるつぼ温度は 270〜 300℃の範囲で、ルブレ
ンのるつぼ温度は150〜160℃の範囲で制御し、蒸着時の
真空度は1.3x10-6Torr(約1.7x10-4Pa)、蒸着時間は 3
分10秒で、蒸着された発光層の膜厚は75nmであった。上
記の正孔注入層3、正孔輸送層4及び発光層5を真空蒸
着する時の基板温度は室温に保持した。
【0065】ここで、発光層5までの蒸着を行った素子
を一度前記真空蒸着装置内より大気中に取り出して、陰
極蒸着用のマスクとして2mm幅のストライプ状シャド
ーマスクを、陽極2のITOストライプとは直交するよ
うに素子に密着させて、別の真空蒸着装置内に設置して
有機層と同様にして装置内の真空度が2x10-6Torr(約2.
7x10-4Pa)以下になるまで排気した。続いて、陰極7と
して、マグネシウムと銀の合金電極を2元同時蒸着法に
よって膜厚44nmとなるように蒸着した。蒸着はモリブデ
ンボートを用いて、真空度1x10-5Torr(約1.3x10-3P
a)、蒸着時間3分20秒で行った。また、マグネシウム
と銀の原子比は10:1.4 とした。さらに続いて、装置の
真空を破らないで、アルミニウムをモリブデンボートを
用いて40nmの膜厚でマグネシウム・銀合金膜の上に積層
して陰極7を完成させた。アルミニウム蒸着時の真空度
は1.5x10-5Torr(約2.0x10-3Pa)、蒸着時間は1分200
秒であった。以上のマグネシウム・銀合金とアルミニウ
ムの2層型陰極の蒸着時の基板温度は室温に保持した。
【0066】以上の様にして、2mm×2mmのサイズの発
光面積部分を有する有機電界発光素子が得られた。得ら
れた素子の発光層中のルブレン濃度と各濃度に対する素
子の発光特性を表−5に示す。高輝度、高発光効率を有
する素子が広いルブレン濃度範囲で得られた。また、発
光のピーク波長も一定した値を示し、製造に対して許容
範囲が従来のドーピング色素より拡大された。
【0067】比較例1 発光層中にルブレンをドープしない他は、実施例1と同
様にして素子を作製した。この素子の発光特性を表−5
に示す。
【0068】
【表5】
【0069】実施例2 発光層中のルブレン濃度を 2.7%とした他は実施例1と
同様にして陰極7までを作製した。この素子を陰極蒸着
装置から取り出した後、図3に示す構造で素子の封止を
行った。先ず、既述の有機層蒸着装置に再び上記素子を
設置した後、これまでに示したのと同様にして、化合物
(E1)を膜厚 200nmで陰極7の上に積層して、保護層
9とした。この時の真空度は1.5x10-6Torr(約2.0x10-4
Pa)、蒸着時間は 7分30秒、基板温度は室温であった。
素子を上記装置より大気中に取り出して、窒素グローブ
ボックス中に入れて以下の作業を行った。
【0070】二液混合型の変性シリコーン系弾性接着剤
(セメダイン社製、商品名EP001)を適当量混合し
た後、重量比で約30%のシリカゲル粉末(粒径50〜300
μm)をフィラーとしてさらに加えた後、保護層9の上
に厚さ約1mmで塗布して封止層10とした。なお、該弾性
接着剤により得られた樹脂はJIS K 6911に規定される伸
びが 200%であり、JIS K 6301に規定されるショアーA
硬度が78であり、ガラス転移点が−60℃であり、−40〜
+100℃の温度領域でゴム状弾性を示した。室温で40分
硬化させた後、外気遮断材層11として厚さ 1.1mmのガラ
ス板を、接着部分12にエポキシ樹脂(チバガイギー社
製、商品名アラルダイト)を用いて貼り合わせ、素子の
封止を完了させた。
【0071】この様にして封止した有機電界発光素子を
大気中において、定電流駆動で電流密度を15mA/cm2とし
て直流連続駆動させた。この時の初期輝度は535cd/m2
あった。駆動時の輝度の経時変化を図4に示す。1000時
間駆動後のダークスポットは0.1%未満であった。輝度
の低下速度から輝度の半減時間は10,000時間程度が予想
され、従来の有機EL素子と比べて飛躍的な駆動寿命が
達成された。また、駆動電圧の上昇は 380時間後で初期
の 7.2Vに対して、8.0Vであった。
【0072】比較例2 発光層にルブレンをドープしない他は、実施例2と同様
にして封止した有機電界発光素子を作製した。実施例2
と同様にして、15mA/cm2の電流密度で定電流連続駆動さ
せた結果を図4に示す。この時の初期輝度は380cd/m2
あった。輝度の半減時間は44時間と非常に短かった。
【0073】比較例3 正孔注入層3を設けない他は実施例2と同様にして封止
素子を作製した。この素子を大気中において、 5mA/cm2
の電流密度で定電流駆動させた。この時の初期輝度は31
0cd/m2であった。駆動電圧の変化は、初期の12.8Vに対
して 300時間後で16.5Vと大きな増加が観測された。
【0074】実施例3 発光層中のドープ色素として、以下に示すジフェニルナ
フタセン(8)
【0075】
【化13】
【0076】をルブレンの代わりに 1.6重量%の濃度で
ドープした他は実施例2と同様にして封止素子を作製し
た。この素子の発光のピーク波長は 510nmであった。こ
の素子を大気中において、15mA/cm2の電流密度で定電流
駆動させた。この時の初期輝度は 790cd/m2であった。
駆動時の輝度の経時変化を図5に示す。ルブレンドープ
素子と同程度の駆動安定性を示した。
【0077】実施例4 発光層中のドープ色素として、以下に示すペリレン(2
1)
【0078】
【化14】
【0079】をルブレンの代わりに 2.7重量%の濃度で
ドープした他は実施例2と同様にして封止素子を作製し
た。この素子の発光のピーク波長は 530nmであった。こ
の素子を大気中において、15mA/cm2の電流密度で定電流
駆動させた。この時の初期輝度は 210cd/m2であった。
駆動時の輝度の経時変化を図5に示す。輝度の半減時間
は1500時間であった。
【0080】実施例5 発光層中のドープ色素として、以下に示す 9,10-ジフェ
ニルアントラセン(33)
【0081】
【化15】
【0082】をルブレンの代わりに 2.6重量%の濃度で
ドープした他は実施例2と同様にして封止素子を作製し
た。この素子の発光のピーク波長は 530nmであった。こ
の素子を大気中において、15mA/cm2の電流密度で定電流
駆動させた。この時の初期輝度は280cd/m2であった。駆
動時の輝度の経時変化を図5に示す。輝度の半減時間は
1000時間であった。
【0083】比較例4 発光層中のドープ色素として、以下に示すキナクリドン
【0084】
【化16】
【0085】をルブレンの代わりに2.4重量%の濃度で
ドープした他は実施例2と同様にして封止素子を作製し
た。この素子の発光のピーク波長は 520nmであった。こ
の素子を大気中において、15mA/cm2の電流密度で定電流
駆動させた。この時の初期輝度は 480cd/m2であった。
駆動時の輝度の経時変化を図5に示す。輝度の半減時間
は90時間であった。
【0086】
【発明の効果】本発明の有機電界発光素子の封止方法に
よれば、特定の色素を含有する発光層を有するために、
駆動の際に安定した発光特性を示す素子を得ることがで
きる。従って、本発明による有機電界発光素子はフラッ
トパネル・ディスプレイ(例えばOAコンピュータ用や
壁掛けテレビ)や面発光体としての特徴を生かした光源
(例えば、複写機の光源、液晶ディスプレイや計器類の
バックライト光源)、表示板、標識灯への応用が考えら
れ、その技術的価値は大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機電界発光素子の一例を示した模式断面図。
【図2】有機電界発光素子の別の例を示した模式断面
図。
【図3】本発明における有機電界発光素子の封止方法の
一例を示した模式図。
【図4】実施例2、比較例2における有機電界発光素子
の大気中駆動時の発光輝度(初期輝度を1とした)の経
時変化を示すグラフ。
【図5】実施例3〜5及び比較例4における有機電界発
光素子の大気中駆動時の発光輝度(初期輝度を1とし
た)の経時変化を示すグラフ。
【符号の説明】
1 基板 2 陽極 3 正孔注入層 4 正孔輸送層 5 発光層 6 電子輸送層 7 陰極 8 有機層 9 保護層 10 封止層 11 外気遮断材層 12 接着部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、少なくとも陽極及び陰極によ
    り挟持された正孔注入層、正孔輸送層および発光層を有
    する有機電界発光素子であって、前記発光層は主として
    8−ヒドロキシキノリンの金属錯体から成り、かつ、該
    発光層は縮合芳香族環化合物を0.1〜10重量%含有
    することを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 【請求項2】 8−ヒドロキシキノリンの金属錯体が、
    8−ヒドロキシキノリンを配位子とする、アルミニウム
    錯体、ガリウム錯体、または亜鉛錯体、のいずれかであ
    る請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 【請求項3】 発光層に含有される縮合芳香族環化合物
    が、下記一般式(I)で示されるナフタセン誘導体であ
    る請求項1又は2に記載の有機電界発光素子。 【化1】 (式中、R1〜R4は、それぞれ水素原子、置換基を有し
    ていてもよい、アルキル基、アラルキル基、アルケニル
    基、アリル基、シクロアルキル基、芳香族炭化水素環
    基、芳香族複素環基、フェニルエチニル基、アミド基、
    アルコキシ基、アルコキシカルボニル基もしくはアミノ
    基、またはハロゲン原子を示し、R5〜R8は、それぞれ
    水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルコキシカ
    ルボニル基、置換基を有していてもよいアルキル基もし
    くはアラルキル基を示す。)
  4. 【請求項4】 発光層に含有される縮合芳香族環化合物
    が、下記一般式(II)で示されるペリレン誘導体である
    請求項1又は2に記載の有機電界発光素子。 【化2】 (式中、R9〜R20は、それぞれ水素原子、置換基を有
    していてもよい、アルキル基、アラルキル基、アルケニ
    ル基、アリル基、シクロアルキル基、芳香族炭化水素環
    基、芳香族複素環基、フェニルエチニル基、アミド基、
    アルコキシ基、アルコキシカルボニル基もしくはアミノ
    基、またはハロゲン原子を示す。)
  5. 【請求項5】 発光層に含有される縮合芳香族環化合物
    が、下記一般式(III) で示されるアントラセン誘導体
    である請求項1又は2に記載の有機電界発光素子。 【化3】 (式中、R21〜R30は、それぞれ水素原子、置換基を有
    していてもよい、アルキル基、アラルキル基、アルケニ
    ル基、アリル基、シクロアルキル基、芳香族炭化水素環
    基、芳香族複素環基、フェニルエチニル基、アミド基、
    アルコキシ基、アルコキシカルボニル基もしくはアミノ
    基、またはハロゲン原子を示す。)
  6. 【請求項6】 正孔輸送層が芳香族アミン化合物を含有
    していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項
    に記載の有機電界発光素子。
  7. 【請求項7】 正孔注入層がポルフィリン化合物または
    フタロシアニン化合物を含有していることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機電界発光素
    子。
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