JPH1036617A - プライマー組成物およびその使用方法 - Google Patents

プライマー組成物およびその使用方法

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JPH1036617A
JPH1036617A JP19015696A JP19015696A JPH1036617A JP H1036617 A JPH1036617 A JP H1036617A JP 19015696 A JP19015696 A JP 19015696A JP 19015696 A JP19015696 A JP 19015696A JP H1036617 A JPH1036617 A JP H1036617A
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JP
Japan
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aqueous emulsion
base material
primer composition
polymer
ethylenically unsaturated
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Application number
JP19015696A
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English (en)
Inventor
Nobuchika Hirota
信親 広田
Minoru Tokumoto
実 徳本
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質で材質強度が弱く吸水性の大きいセメ
ント質の下地材に対して高接着性能を発現する水性エマ
ルジョンタイプのプライマー組成物を提供する。 【解決手段】 エチレン性不飽和基を有するアルコキシ
シランを含む重合体の水性エマルジョンと微粉末の非晶
質シリカを、固形分重量比で99.5/0.5 〜25/75の割合
で含むプライマー組成物。 このプライマー組成物(セ
メント質下地材の表面1m2当たり水性エマルジョン固形
分重量で10〜 150g)を、セメント質下地材に塗布する
工程を含むセメント質下地材の仕上げ方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合体の水性エマ
ルジョンと無機粉末を所定の割合で混合して得たプライ
マー(シーラー)組成物に関する。 具体的には、セメ
ントモルタルあるいは水系塗料や有機溶剤系塗料などの
仕上げ材を施すコンクリート、サイディングボード、セ
メントスレート板、セメント瓦、ALC(Autoclaved Li
ght-WeightConcrete) 、ケイカル板などのセメント質下
地表面に塗布することで、セメント質下地と仕上げ材の
間の接着性を向上せしめるプライマー組成物とこれを用
いた仕上げ方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】セメ
ント質下地、例えば、打ち放しコンクリート躯体表面に
セメントモルタルを塗り継いで仕上げを行う際に、その
接着性を高める手段として、通称、モルタルプライマー
工法と呼ばれる工法がよく使用されている。
【0003】この工法は、最低造膜温度(MFT)が0
℃付近で、固形分が10〜20重量%のエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体水性エマルジョンあるいはアクリル酸アルキ
ルエステル・スチレン共重合体水性エマルジョンを、セ
メント質下地材の表面に固形分で20〜 100g/m2塗布し
て、ポリマー皮膜を形成させた後、セメントモルタルを
塗り継ぐ方法である。
【0004】しかし、このモルタルプライマー工法で
は、施工後間もない初期の接着性は良好であるが、施工
から日数が経過するに従い、徐々に接着強度が低下して
いく傾向があり、ときにはセメントモルタルが剥離する
など、十分に耐久性のある接着性能が得られなかった。
【0005】この乏しい接着耐久性の原因として、セメ
ント質下地と仕上げ材層との間に、微量ながらも柔軟性
のある熱可塑性のポリマー膜がサンドウィッチ状に挟ま
っていることが挙げられる。 すなわち、常温、気乾状
態でのプライマーの接着性は良好であるが、加熱時およ
び吸水湿潤時の接着性は著しく劣る。 また、ポリマー
膜自体の耐アルカリ性や耐候性が欠けることも、接着性
能の低下と関連している。
【0006】モルタルプライマー工法に使用されるほと
んどすべての重合体水性エマルジョンのポリマーは熱可
塑性であり、建造物が直射日光などで加熱されると接着
剤として機能するポリマー膜の温度は50〜80℃にも達す
るので、当然、ポリマーは柔軟性を帯び、同時にその接
着性は低下する。 また、セメントモルタル層は、直射
日光などによる加熱・放冷による膨張・収縮を繰り返
し、その変形応力は接着剤層にも及ぶので、当然、この
観点からしても接着性の低下が促進される。
【0007】さらに、モルタルプライマー工法に使用さ
れる重合体水性エマルジョンのほとんど全てが乳化重合
方法により製造されており、その製造のために乳化剤
(界面活性剤)あるいは保護コロイド(水溶性ポリマ
ー)が使用されることから、ポリマー膜の親水性は、ポ
リマー自体の若干の親水性と親水性成分の作用により、
過大な親水性を持つことになり、これが吸水湿潤時の接
着性の低下につながる。
【0008】この重合体水性エマルジョンをセメント質
下地材の表面に塗布すると、水分は蒸発あるいは下地に
吸収され、ポリマー粒子は下地面に融着すると同時に粒
子相互間で融着してポリマー膜を形成する。 次いで、
セメントモルタルを塗り継いだ際に、ポリマー膜はセメ
ントモルタルの水分が下地面へ急激に吸収されるのを抑
制し、緻密な接着界面を形成して接着性を高める。 同
時に、ポリマー膜はモルタルの水分により膨潤して、セ
メント粒子の水和生成物がポリマー膜に食い込むように
形成され、下地面/ポリマー膜/モルタルによる接着様
式が形成される。従って、モルタルプライマー工法にお
いて、ポリマー膜の適度な親水性は必須の性質である
が、吸水湿潤時の接着性の低下は小さいことが望まれ
る。
【0009】さらに、セメントモルタルは雨水により湿
潤・膨張し、また乾燥による収縮を繰り返すと、その変
形応力は当然、接着剤層にも及ぶので、接着性の低下を
招く結果となる。
【0010】一方で、ポリマー膜はセメント質から遊離
する無機アルカリ成分による齢化作用も受けているの
で、当然、施工から日数が経過するに従って接着性は徐
々に低下することになる。 その改良策として、従来の
重合体水性エマルジョン、例えば、エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体水性エマルジョンでは、エチレンの共重合体
量を増やすことにより、吸水湿潤を小さくして、アルカ
リによる齢化作用を受け難くし、接着耐久性も若干改良
している。 しかし、エチレンの共重合量が増えること
により、重合体のガラス転移温度は低下し、加熱時の接
着性能は従前の重合体と比較して大幅に低下する。 従
って、エチレン共重合体における改良は、本質的な改良
とはなっていない。
【0011】また、ポリマー膜を薄くする(重合体水性
エマルジョンの塗布量を減らす)ことにより、ポリマー
膜がサンドウィッチ状に挟まっている態様に生じる加熱
時と吸水湿潤時の接着性の劣化を軽減する方策も検討さ
れているが、塗布量を減らすと下地面の吸水性の調節が
でき難くなること、ポリマーの接着性が十分に発現しな
くなるなどの理由から、適当な改良策になっていないの
が実情である。
【0012】セメント質下地、例えば、サイディングボ
ード、ケイカル板、セメント瓦、セメントスレート板、
ALC、ケイカル板などの無処理表面や、打ち放しコン
クリート躯体に、水系塗料や溶剤系塗料などの仕上げ材
を塗装する際に、その接着性を高める手段として、ポリ
マーエマルジョンの希釈液、例えば、塩化ポリエチレ
ン、塩化ポリプロピレン、アクリル系共重合体、酢酸ビ
ニル・塩化ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂などの有機溶媒系の希釈液、あるいは塩化ポリエチレ
ン、塩化ポリプロピレン、アクリル系共重合体、酢酸ビ
ニル・塩化ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂などの水性エマルジョンの希釈液、所謂、プライマー
を、固形分で20〜 150g/m2塗布してポリマー皮膜を形成
させた後、前記仕上げ材を塗装して良好な接着性を得る
方法が広く行われている。
【0013】上記セメント質下地材に対するプライマー
には、水性あるいは有機溶剤系のタイプがあるが、接着
性能に関しては、有機溶剤系タイプの方が優れている。
特に、セメント質下地材が多孔質で、材質強度が弱
く、吸水性が大きい場合には、下地材の大きな吸水性を
抑制し、下地面を補強する効果を持ち、かつ仕上げ材と
の接着性に優れた有機溶剤系タイプの方が優れていると
言われており、実際のところ、高い接着耐久性が要求さ
れる用途には、有機溶剤系タイプの方が広く使用されて
いる。
【0014】有機溶剤系のプライマーは、ポリマーが有
機溶媒中に溶解しており、そして、溶剤が下地に浸透し
ていくにつれポリマーも共に浸透していくので、ポリマ
ーの浸透深さが大きく補強効果が容易に得られる利点が
ある。 しかし、有機溶剤系のプライマーは、大気汚染
の防止、生体(人体)への悪影響、良好な作業環境の維
持の観点からすれば好ましいとは言えず、水性エマルジ
ョンタイプのプライマーに切り代えることが強く望まれ
ている。
【0015】ところが、前記水性エマルジョンタイプの
プライマーでのポリマーは 0.1〜1μm 程度の粒径を有
する粒子であるので、プライマーを多孔質の下地に塗布
した場合、水分のみ素早く浸透するが、重合体粒子は内
部にまで浸透せず下地面の表面に堆積することになる。
従って、下地が多孔質になればなるほど粗雑なポリマ
ー皮膜を形成し易くなり、下地面の補強効果は小さく、
しかも接着性能が劣るという欠点を持っている。 かよ
うな事情から、セメント質の下地材、特に多孔質で材質
強度が弱く吸水性の大きい下地材向けの、高接着性能を
発現する水性エマルジョンタイプのプライマーの開発が
強く要望されている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
セメント質の下地材へのモルタルプライマー工法および
塗装仕上げ材のプライマーに関する問題点に鑑みて鋭意
検討を重ねた結果、無機系粉末と重合体の水性エマルジ
ョンを所定の割合で配合したものを、プライマーとして
セメント質下地の表面に塗布することを想到し、本発明
を完成するに至ったものである。
【0017】すなわち、本発明の要旨とするところは、
エチレン性不飽和基を有するアルコキシシランを含む重
合体の水性エマルジョンと微粉末の非晶質シリカを、固
形分重量比で99.5/0.5 〜25/75の割合で含む水性エマ
ルジョンから調製されたプライマー組成物にある。
【0018】
【発明の実施の形態】エチレン性不飽和基を有するアル
コキシシランを含む重合体の水性エマルジョンについて
次に説明する。
【0019】本発明で使用できるエチレン性不飽和基を
有するアルコキシシランとしては;ビニルトリメトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルアセトキシ
シラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メタクロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタ
クロキシプロピルトリエトキシシラン、アクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、N−β-(ビニルベンジルア
ミノエチル)-γ−アミノプロピルトリメトキシシランな
どがある。 この中でも、特に、ビニルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
などが、重合反応性が良好で、しかも良好な接着性を発
現するので有用である。
【0020】また、上述した良好な重合反応性と接着性
を得るとの観点からすれば、これらエチレン性不飽和基
を有するアルコキシシランとに対してエチレン性不飽和
化合物を共重合せしめて共重合体として供することが好
ましい。 なお、これらエチレン性不飽和基を有するア
ルコキシシランを共重合に供する量としては、エチレン
性不飽和化合物との共重合体の 0.1〜10重量%が好まし
い。 これは、 0.1重量%未満では接着性能が十分に発
現せず、10重量%を超えると重合体水性エマルジョンを
製造するのが困難となることによる。
【0021】このアルコキシシランとの共重合によって
得られる重合体の主鎖を形成するエチレン性不飽和化合
物としては、エチレン、酢酸ビニル、高級脂肪酸のビニ
ルエステル、例えば、ベオバ(炭素数が約10の脂肪酸の
ビニルエステル;シェル化学)やプロピオン酸ビニル、
種々の炭素数のアルキル基を持ったメタクリル酸アルキ
ルエステルあるいはアクリル酸アルキルエステル、スチ
レンおよびスチレンの誘導体、アクリロニトリルあるい
はメタクリロニトリルなどが挙げられる。 それらエチ
レン性不飽和化合物の共重合量は、前述したアルコキシ
シランの共重合量を加味して、99.9〜90重量%が好まし
い。 なお、エチレン性不飽和化合物の共重合割合は、
得られる重合体水性エマルジョンのMFTが80℃以下に
なり、かつ良好な接着性能が得られるように、硬質性を
付与するモノマー(例えば、メチルメタクリレート、ア
クリロニトリル、スチレン)と軟質性を付与するモノマ
ー(例えば、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸エ
チルエステル、エチレン)との比率を適宜選択して決定
する。
【0022】上記エチレン性不飽和基を有するアルコキ
シシランとエチレン性不飽和化合物を共重合して重合体
水性エマルジョンを製造するに際し、これらアルコキシ
シランとエチレン性不飽和化合物と共重合可能なカルボ
キシル基、水酸基、スルホン基あるいはアミド基などを
持ったエチレン性不飽和化合物、例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、
メタクリルアミドなどを少量加えて共重合することで、
重合体の水性エマルジョンの安定性を向上させ、かつ接
着性を高めることができる。
【0023】本発明のエチレン性不飽和基を有するアル
コキシシランを共重合してエチレン性不飽和化合物の重
合体水性エマルジョンを得る場合、そのMFTは80℃以
下とするのが好ましい。 すなわち、MFTが81℃以上
になると、ポリマーの凝集力が大きくなり過ぎ、加え
て、塗り継ぎ仕上げ材との接着性が低下する傾向が出て
くることによる。 なお、このMFTは本発明のプライ
マー組成物が使用される環境条件に応じて適宜変更でき
るものであり、例えば、建設現場などでは0〜20℃のM
FT、さらに、工場内の所謂ライン塗装に適用する場合
には、プライマーを塗装後、加熱養生できるので最高80
℃程度にまでMFTを設定できる。
【0024】MFTの調節は、前記硬質モノマーと軟質
モノマーの共重合割合を適宜選択して行うが、共重合体
の水性エマルジョンを製造した後、可塑剤あるいは造膜
助剤、例えば、ジブチルフタレートなどを共重合体に対
して数重量%以下の量を添加しても調節できる。 しか
し、多量の可塑剤や造膜助剤を添加してMFTを調節す
る方法は、接着性能を損なうことがあるため、好ましい
方法とはいえない。
【0025】上述してきた、本発明に適用可能なエチレ
ン性不飽和基を有するアルコキシシランとエチレン性不
飽和化合物を共重合して得られた、80℃以下のMFTを
有する重合体水性エマルジョンとしては次のようなもの
がある。 すなわち、エチレン・酢酸ビニル・ビニルト
リメトキシシラン共重合体、エチレン・酢酸ビニル・ア
クリル酸アルキルエステル・ビニルトリメトキシシラン
共重合体、エチレン・酢酸ビニル・ベオバ・ビニルトリ
メトキシシラン共重合体、酢酸ビニル・ベオバ・アクリ
ル酸アルキルエステル・ビニルトリス(βメトキシエト
キシ)シラン共重合体、酢酸ビニル・ベオバ・ビニルト
リス(βメトキシエトキシ)シラン共重合体、スチレン
・アクリル酸アルキルエステル・アクリル酸・γ−メタ
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン共重合体、
メチルメタクリレート・アクリル酸アルキルエステル・
メタクリル酸・γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン共重合体などがある。
【0026】本発明に適用可能な非晶質の微粉体として
は、主成分が非晶質のシリカで、通称、シリカフューム
と呼ばれているものが適当である。 シリカフューム
は、アーク電気炉により金属シリコンやフェロシリコン
金属などのケイ素合金を精錬する際の廃棄ガス中に含ま
れる酸化ケイ素(SiO2)を回収して得られる、球状の灰白
色微粉末である。 そして、使用するシリカフューム
は、プライマーとしての良好な接着性能が得られるとの
理由から、15〜25m2/gの比表面積を有し、できる限り粒
子径は小さく(比表面積は大きく)、少なくとも70%以
上の SiO2 を含み、そして、ポゾラン反応性に富むもの
が好ましい。
【0027】本発明の混合水性エマルジョンを構成する
水性エマルジョンと非晶質の微粉体の配合割合(重量
比)としては、固形分重量比で (a)水性エマルジョン/
(b)非晶質の微粉体=99.5/0.5〜25/75 の割合、好まし
くは、 a/b=97/3〜60/40 、最も好ましくは、 a/b=90
/10 〜70/30 とする。 すなわち、これは非晶質の微粉
体の量が、 a/b=99.5/0.5未満では、後述するシリカと
セメントアルカリとの間で進行する反応による接着ポリ
マー層の補強効果が小さく、また、加熱時、吸水湿潤時
および凍結融解後の接着強度の低下が大きいことによ
る。 また、非晶質の微粉体の量が a/b=25/75 以上に
なると、ポリマー量が少なすぎて、仕上げ材を施した後
のシリカとセメントアルカリとの間のポゾラン反応が十
分に進むまでの若材令での接着強度が低いという難点が
ある。 本発明の混合水性エマルジョンを、セメント質
の下地材の表面に塗布し、その塗工層の上にさらに仕上
げ材を塗装することで、養生の過程にて、ポリマー膜中
のポゾラン反応性を有するシリカ微粒子は、ポリマー分
子鎖中のオキシシランとの間に化学結合を形成する。
同時に、シリカは、セメント質の下地材、あるいはセメ
ントモルタルを塗り継いだ場合に、そのモルタルから供
給されるセメントアルカリと徐々にポゾラン反応を起こ
して、水和生成物を形成し、硬化していく。
【0028】従って、接着剤層となるプライマーのポリ
マー膜中には微細な水和生成物による無機系の網状構造
が構築され、養生が進むにつれてその構造は緻密に成長
し、その水和生成物とポリマー分子鎖との間にもオキシ
シラン基を介して化学結合が形成される。 さらに、ポ
リマー膜中の水和生成物と下地材、および該生成物と仕
上げ材中の無機系フィラーあるいはセメントとの間、お
よびポリマー分子鎖のオキシシラン基とセメント質の下
地材あるいは仕上げ材中の無機系フィラーとの間にも化
学結合が形成される。 従って、本発明の方法により形
成される膜は、従来の方法で形成されるポリマー単独の
膜と異なり、無機化合物と有機化合物を含む複合膜であ
る。 本発明の方法により生成する膜は、優れた接着機
能を備え、仕上げ材部分の材令と養生が進行するに従
い、生成した膜の諸物性と接着性能は向上するので、加
熱時、吸水湿潤時および凍結融解後の接着強度の低下は
小さく、接着耐久性が極めて優れている。
【0029】本発明の混合水性エマルジョンの調製方法
として、(a) 重合体の水性エマルジョンに、(b) 非晶質
のシリカ微粉体を直接添加してもよい。 また、予め、
(b)非晶質のシリカ微粉体を水に分散させたスラリー液
を調製し、これを(a) 重合体の水性エマルジョンに配合
してもよい。 その際、スラリー液を調製する時に少量
の界面活性剤や分散剤を添加してもよい。
【0030】本発明のプライマーの塗布を容易にするた
めに、粘性を付与し、および沈降分離を防ぐために、水
溶性ポリマー、例えば、部分鹸化ポリビニルアルコール
(PVA)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)な
どを少量添加してもよい。
【0031】なお、本発明のプライマーの粘度として
は、水性エマルジョンのセメント下地材への塗布という
用途を考慮すれば、50〜3,000cpsの粘度が好ましい。
また、本発明のプライマーの固形分に関しては、15〜60
重量%程度、好ましくは20〜50重量%とし、pHについて
は4〜9の範囲が適当である。
【0032】下地材の表面へ塗装するに際し、本発明の
混合水性エマルジョンを、水道水あるいは清水を用い
て、固形分を10〜20重量%程度になるように希釈する。
なお、固形分は、下地の吸水性の大小により適宜選択
する。
【0033】希釈した混合水性エマルジョンのセメント
質下地への塗布方法としては、ローラー刷毛、刷毛ある
いはスプレーなどを用いた塗布方法が採用できる。
【0034】本発明のプライマーの塗布量としては、固
形分で10〜150 g/m2、好ましくは20〜100 g/m2の範囲と
する。 これは、すなわち、150 g/m2を超えると接着剤
層が厚くなり、加熱時、吸水時および接着耐久性の低下
傾向が大きくなり、一方で、10g/m2未満では接着剤とし
ての性能が十分に発現し難くなることによる。
【0035】本発明のプライマーを塗布してから仕上げ
材を塗布するまでの時間的間隔は、エマルジョンによる
接着性は恒常的に維持されるので、塗布直後はもちろ
ん、30分〜5時間あるいは2〜 100日間放置してから仕
上げ材を塗布してもよい。本発明の方法に適用できるセ
メント質の下地材としては、セメントコンクリートの
他、セメントモルタル、コンクリートブロック、セメン
ト押し出し成型板、プレキャストコンクリート板、サイ
ディングボード、セメントスレート板、パルプセメント
板、木毛セメント板、木片セメント板、セメント瓦、A
LC、ケイカル板、セメント系テラゾなどが挙げられ
る。
【0036】また、本発明の方法を適用できるセメント
系仕上げ材としては、セメント系塗料、セメント系吹き
付け塗料、漆喰仕上げ材、セメントコンクリート、ドロ
マイトプラスター仕上げ材、ポリマーエマルジョン混入
セメントモルタル、パーライトモルタル、発泡スチロー
ル骨材軽量モルタル、セメント系下地調整モルタル、な
どが挙げられる。 これらセメント仕上げ材に本発明の
混合水性エマルジョンの適当量、例えば、セメント仕上
材に対して数重量%混入して、その接着性能をさらに高
めることができる。
【0037】さらに、本発明の方法に適用可能な水系塗
料の仕上げ材としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体
系エマルジョン塗料、酢酸ビニル・アクリル共重合体系
エマルジョン塗料、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体系
エマルジョン塗料、スチレン・アクリル共重合体系エマ
ルジョン塗料、オールアクリル重合体系エマルジョン塗
料、スチレン・ブタジエン共重合体系エマルジョン塗
料、エポキシ樹脂系エマルジョン塗料、ウレタン樹脂系
エマルジョン塗料、アクリル・ウレタン樹脂系エマルジ
ョン塗料、アルキド樹脂系エマルジョン塗料などがあ
る。
【0038】また、本発明の方法に適用可能な有機溶剤
系塗料の仕上げ材としては、酢酸ビニル・アクリル共重
合体系塗料、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体系塗料、
スチレン・アクリル共重合体系塗料、オールアクリル重
合体系塗料、エポキシ樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗
料、アクリル・ウレタン樹脂系塗料、アルキド樹脂系塗
料などが適用可能である。 本発明の方法に従って、有
機溶剤系塗料を施した場合、プライマー層のポリマーは
有機溶剤に対して膨潤し難く、しかも仕上げ材と良好な
接着性を発現する。 なお、仕上げ材として、アクリル
系水性シーリング材、ポリウレタン系水性シーリング
材、ポリサルファイド系シーリング材、シリコーン系シ
ーリング材などを用いても良好な接着性能が得られる。
【0039】仕上げ材は、ローラー塗装、刷毛塗装、ス
プレー塗装、鏝塗り塗装などで塗装することができる。
【0040】仕上げ材を塗布した後の養生条件として
は、常温での風乾、あるいは温風による加熱処理などが
あり、仕上げ材に適した養生条件を適宜選択する。
【0041】本発明の方法により、仕上げ材を塗布した
セメント質下地材の仕上げ材層と下地との接着性能は、
気乾状態時は勿論のこと、吸水湿潤時、加熱時、屋外暴
露後、凍結融解試験後、ウエザリング試験後も極めて良
好である。 特に、セメント質下地材が多孔質で材質強
度が弱く、また吸水性が大きくても、反応性を持つシリ
カ微粒子は下地材表面の凹部にまで侵入し、下地セメン
ト質から供給されるセメントアルカリとの間でポゾラン
反応を起こして水和生成物を形成して硬化するので、下
地は十分に補強され、しかも、緻密な接着界面を形成す
る。 また、プライマー層の厚みが大きくても、プライ
マー層内部は化学反応を通じて架橋構造が形成されるの
で、主体ポリマーは熱可塑性ではあるものの、耐熱性と
耐久性に優れており、また、吸水時の接着性能の低下も
小さい。 従って、本発明によるプライマー層は長期に
わたって良好な接着性と耐久性を保持する。
【0042】かくして、本発明の方法により仕上げ材を
施したセメント質下地材は、耐久性に優れた極めて有用
な建築材料として使用に供することができる。
【0043】
【実施例】以下に本発明を実施例に沿って具体的に説明
するが、これら実施例の開示に基づいて本願発明が限定
的に解釈されるべきでないことは勿論である。 なお、
実施例ならびに表中の量に関する表示は、特に断りの無
い限り、重量ベース(重量%)による。
【0044】実施例1 下記表1に記載の組成からなるモノマー混合液を、ノニ
オン性界面活性剤〔ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル〕、アニオン性界面活性剤〔ドデシルベンゼン
スルフォン酸ナトリウム〕、重合反応開始剤〔過硫酸カ
リ〕を溶解した水溶液にて乳化重合反応を行った。
【0045】
【表1】
【0046】重合を終えた後、pHの調節を行い、下記
表2に記載の特性を有する共重合体水性エマルジョン
(StB)を調製した。
【0047】
【表2】
【0048】このStBおよび市販シリカフュームR
(日本重化学工業社製:シリカ含有量92%、比表面積17
m2/g) を用いて、以下の表3に記載の組成に従って各種
混合水性エマルジョンを調製した。
【0049】
【表3】
【0050】この混合水性エマルジョンを水で希釈して
固形分を15%とし、気乾状態のコンクリート板の表面に
固形分で25g/m2を塗布した。 1日放置した後に、仕
上げ材として、セメントモルタル(セメント/川砂=1
/2.5)を8mm厚みに塗り付け、初期2日間は湿空養生、
その後26日間は気乾養生を行って調製した試料にてモル
タルの接着強度を測定した(D試験)。 なお、市販の
モルタルプライマー用の水性エマルジョン、すなわち、
試料E(エチレン酢酸ビニル共重合体:Tg=0℃)、試
料F(エチレン酢酸ビニル共重合体:Tg=−10℃)、試
料M(スチレンアクリル酸ブチルエステル共重合体:Tg
=2℃)、および試料S(スチレンアクリル酸2エチル
ヘキシルエステル共重合体:Tg=−4℃)についても比
較試験を行った。 また、表中の各試験方法の詳細は以
下の通りである。
【0051】H試験 …… 初期2日間は湿空養生、そ
の後26日間は気乾養生を行ってから、接着試験用引っ張
り試験治具を取り付けて、55℃の恒温槽中に5時間保存
して、加熱時の接着強度を測定した。
【0052】W試験 …… 初期2日間は湿空養生、そ
の後21日間は気乾養生を行ってから、接着試験用引っ張
り試験治具を取り付けて、常温の水中に5日間浸水し、
湿潤状態での接着強度を測定した。
【0053】Cy試験 …… 初期2日間は湿空養生、
その後14日間は気乾養生を行ってから、80℃温水中に1
日浸漬と55℃の恒温槽中に2日間保存することを1サイ
クルとし、これを20サイクル実施するサイクリングテス
トを行い、さらに7日間気乾養生を行ってから接着強度
を測定した。
【0054】その結果を、下記表4に示す。
【0055】
【表4】
【0056】表4の結果から明らかな通り、本発明に従
って調製したStB−R−2〜6の試料において、優れ
た接着性能が発現している。
【0057】実施例2 下記表5に記載の組成からなるモノマー混合液を、ノニ
オン性界面活性剤〔ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル〕、アニオン性界面活性剤〔ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル硫酸塩〕、重合反応開始剤
〔過硫酸アンモニウム〕を溶解した水溶液にて乳化重合
反応を行った。
【0058】
【表5】
【0059】重合を終えた後、pHの調節を行い、下記
表6に記載の特性を有する共重合体水性エマルジョン
(ME)を得た。
【0060】
【表6】
【0061】このMEおよび市販シリカフュームH(屋
久島電工社製:シリカ含有量88%、比表面積21m2/g) を
用いて、以下の表7に記載の組成に従って各種混合水性
エマルジョンを調製した。
【0062】
【表7】
【0063】この混合水性エマルジョンを水で希釈して
固形分を15%とし、比重 1.0の気乾状態のサイディング
ボード(表面無処理)(寸法:20×10×1.2cm)の表面に刷
毛を用いて塗布量を種々変化させて塗布し、直ちに60℃
の乾燥機中で5分間養生を行った。 放冷後、市販のア
クリル系水性エマルジョン塗料(商品名:カンペゴムテ
ックス(白))の250g/m2を塗布し、30℃の乾燥機中で10
分間養生を行った。
【0064】その後、1週間室内にて風乾した後、常温
水中に24時間浸漬した後、−20℃での気中凍結を2時間
行い、続いて20℃での水中融解を1時間行う工程を1サ
イクルとする凍結融解試験を 200サイクル行った。 さ
らに、1週間気乾養生を行ってから JIS A 5422(窯業系
サイディング) に規定するセロハン粘着テープによる密
着性試験を行い、塗膜剥離率を求めた。
【0065】この密着性試験の結果を、下記表8および
9に示した。 なお、この試験において、剥離率が5%
未満(<5%)のものを合格とし、5%以上(≧5%)
のものを不合格とした。
【0066】
【表8】
【0067】
【表9】
【0068】表8および9の結果から明らかな通り、本
発明に従ったME−H−2〜5の試料において、優れた
接着性能が発現している。
【0069】実施例3 乳化重合反応により下記表10に記載の組成物の共重合体
水性エマルジョンを得た。 なお、部分鹸化ポリビニル
アルコール(PVA)および少量のノニオン性界面活性
剤(ポルオシエチレンオクチルフェニルエーテル)を、
重合安定剤として使用した。
【0070】
【表10】
【0071】重合を終えた後、pHの調節を行い、下記
表11に記載の特性を有する重合体水性エマルジョン(E
V)を調製した。
【0072】
【表11】
【0073】このEVおよび市販のシリカフュームL
(日本珪素社製:シリカ含有量75.3%、比表面積14.4m2
/g) を用いて、以下の表12に記載の組成に従って混合水
性エマルジョンを調製した。
【0074】
【表12】
【0075】この混合水性エマルジョンを水で希釈して
固形分を15%にして、気乾状態のコンクリート板の表面
に固形分で5、12、25、50、 100および 180g/m2を塗布
した。 そして、1日放置した後に、仕上げ材として、
実施例1と同様にしてセメントモルタル(セメント/川
砂=1/2.5)を8mm厚みに塗り付け、初期2日間は湿空
養生、その後26日間は気乾養生を行ってからモルタルの
接着強度を測定した。また、実施例1と同様にして、H
試験ならびにW試験を行い、その接着性能を評価した。
これら実験の結果を、下記表13に示した。
【0076】
【表13】
【0077】本発明の方法に従って調製したプライマー
EV−L−1を固形分12〜100 g/m2を塗布したものは、
いずれの養生条件下でも良好な接着性能を示した。 特
に、H試験あるいはW試験では、比較試料(EV−L−
0)からして、高い接着強度が認められた。
【0078】
【発明の効果】本発明により、所期の目的であった、セ
メント質の下地材、特に多孔質で材質強度が弱く吸水性
の大きい下地材に対して高接着性能を発現する水性エマ
ルジョンタイプのプライマーが実現されたのである。
【0079】また、本発明によれば、水性エマルジョン
タイプのプライマーとセメント質の下地材との接着作用
に係る作用機構が示唆され、水性エマルジョンタイプの
プライマーを開発する上での貴重な手掛かりをも提供す
るものである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合体の水性エマルジョンと微粉末の非
    晶質シリカを含むプライマー組成物であって、 前記水性エマルジョンが、エチレン性不飽和基を有する
    アルコキシシランを含み、および前記プライマー組成物
    が、前記水性エマルジョンと前記非晶質シリカを、水性
    エマルジョン/非晶質シリカ(固形分重量比)=99.5/
    0.5 〜25/75の割合で含む、ことを特徴とするプライマ
    ー組成物。
  2. 【請求項2】 前記エチレン性不飽和基を有するアルコ
    キシシランが、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
    エトキシシラン、ビニルアセトキシシラン、ビニルトリ
    ス(βメトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシ
    プロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクロキシプ
    ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクロキシプロピル
    メチルジエトキシシラン、γ−メタクロキシプロピルト
    リエトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシ
    シラン、N−β-(ビニルベンジルアミノエチル)-γ−ア
    ミノプロピルトリメトキシシラン、およびこれらの組み
    合わせからなるグループから選択された化合物である請
    求項1に記載のプライマー組成物。
  3. 【請求項3】 前記非晶質シリカが、シリカフュームで
    ある請求項1もしくは2に記載のプライマー組成物。
  4. 【請求項4】 前記水性エマルジョンが、エチレン、酢
    酸ビニル、高級脂肪酸のビニルエステル、プロピオン酸
    ビニル、アルキル基を有するメタクリル酸アルキルエス
    テルあるいはアクリル酸アルキルエステル、スチレンお
    よびスチレンの誘導体、アクリロニトリルあるいはメタ
    クリロニトリル、およびこれらの組み合わせからなるグ
    ループから選択されたエチレン性不飽和化合物と、エチ
    レン性不飽和基を有するアルコキシシランとの重合体を
    含む請求項1乃至3のいずれかに記載のプライマー組成
    物。
  5. 【請求項5】 前記水性エマルジョンが、 0.1〜10重量
    %のエチレン性不飽和基を有するアルコキシシランと9
    9.9〜90重量%のエチレン性不飽和化合物を含む請求項
    4に記載のプライマー組成物。
  6. 【請求項6】 セメント質下地材の仕上げ方法であっ
    て、請求項1に記載の重合体の水性エマルジョンと微粉
    末の非晶質シリカを含むプライマー組成物を、セメント
    質下地材の表面1m2当たり固形分重量で10〜 150g塗布
    する工程を含むことを特徴とするセメント質下地材の仕
    上げ方法。
  7. 【請求項7】 前記非晶質シリカを分散させるための分
    散剤を添加する工程をさらに含む、請求項6に記載のセ
    メント質下地材の仕上げ方法。
  8. 【請求項8】 前記非晶質シリカが、スラリー状の非晶
    質シリカである請求項6もしくは7に記載のセメント質
    下地材の仕上げ方法。
  9. 【請求項9】 前記プライマー組成物が塗布されたセメ
    ント質下地材を、加熱養生して乾燥硬化せしめる工程を
    さらに含む、請求項6乃至8のいずれかに記載のセメン
    ト質下地材の仕上げ方法。
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