JP6171060B1 - ポリマーセメント系組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】水性樹脂エマルジョンとともに水再分散性樹脂粉末を使用するコテ仕上げ性に優れるセメント系組成物の白華、樹脂の再乳化、退色を低減したポリマーセメント系組成物の提供【解決手段】水再分散性樹脂粉末100重量部と、アクリル樹脂単独、あるいはフッ素樹脂および水分散型樹脂の混合体又は共重合体60〜120重量部からなり、MFT(最低造膜温度)を0℃以下に設定した樹脂エマルジョン(固形分換算)2〜6重量部と、前記水再分散性樹脂粉末と樹脂エマルジョンとの総和が水硬性セメントに対して(固形分換算)25〜55重量%と、水硬性セメントに対して100〜600重量%の無機フィラーとよりなるポリマーセメント系組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリマーセメントモルタルやポリマーセメントコンクリートとして特にコテ仕上げ性および吹付け仕上げ性に優れたポリマーセメント系組成物に関する。
ポルトランドセメント等の水硬性セメントを用いたセメントモルタルやセメントコンクリートは、一般的な土木建築材料であるが、その結合材であるセメント水和物に起因する欠点、例えば、遅い硬化、小さい引張強度、大きい乾燥収縮性、あるいは低い耐薬品性等の欠点を有するものである。このようなセメントモルタル等の欠点を改善する目的で、従来よりセメントに対して5〜15重量%、好ましくは5〜10重量%のスチレンブタジエンゴムラテックス、酢酸ビニル系エマルジョン、エチレン酢酸ビニルエマルジョン、アクリル系エマルジョンなどの樹脂水性エマルジョンを配合し、セメント水和物の一部を代替せしめたポリマーセメントモルタル等が提案されている。そして、かかるポリマーセメントモルタル等は、従来のセメントモルタル等に比してワーカビリティ、保水性、引張および曲げ強度、伸び能力、接着性、防水性、耐衝撃性、耐摩耗性、耐薬品性など各種の優れた性質を有するものであって、舗装材、床材、防水材、接着材、化粧仕上げ材、補修材、あるいは防食材などの土木建築材料として一般に広く多用せられている。
ところで、かかるポリマーセメントモルタル等における樹脂水性エマルジョンの使用比率は5〜10重量%と低く抑えられている。もともと、樹脂水性エマルジョンのポリマーセメント比(P/C)を高くするほど性能が安定して好結果を得ることが出来るものであるが、反面、樹脂水性エマルジョンの使用比率が高くなるにつれて表面乾燥性が速く、非常に上乾きしやすいのみならず、塗膜が厚い場合には中心が未乾燥となってクラックを発生しやすく、また、コテ塗りやコテ押え性などコテ仕上げ性が著しく低下しやすいものであって、コテ塗り用途では自ずとポリマーセメント比は低く設定せざるを得ないものである。
本発明者は、上記従来の問題点を解決するため鋭意研究を行った結果、樹脂水性エマルジョンとともに水再分散性樹脂粉末を使用することにより、塗装厚さを自由に行うことが出来るのみならず、ポリマーセメント比が高くてポリマーの特性を十分に発揮せしめながら、乾燥性が良く、乾燥時にクラック等を生じにくく、極めてコテ塗り性やコテ押え性などコテ仕上げ性に優れ、又、コテのかわりにロールやバーコーター塗工も容易に出来るポリマーセメント系組成物を提案した(特願平8−209163号「特開平10−36158号公報」、特許文献1参照)。
すなわち、前記発明は、水再分散性樹脂粉末100重量部と、樹脂水性エマルジョン(固形成分として)15〜200重量部と、水再分散性樹脂粉末と樹脂水性エマルジョンとの総和が水硬性セメントに対して15〜100重量%と、水硬性セメントに対して150〜500重量%の無機フィラーとよりなることを特徴とする、ポリマーセメント系組成物である。
特開平10−36158号公報
しかしながら、前記特許文献1記載の先行技術には以下のような問題点があった。
1)白華…形成膜中のカルシウム成分が表面に析出する現象(エフロレツセンス)
2)樹脂の再乳化…降雨等の水により固化した樹脂が再乳化し、再び固化して白色を呈する現象
3)退色…陽に当たって色があせてゆく現象
そこで本発明は水分散型樹脂エマルジョンの成分をソープフリータイプ(乳化剤として界面活性剤を含まない樹脂の水分散体の意、ソープレスも同義)のアクリル樹脂とするとともに、樹脂のMFT(最低造膜温度)を0℃以下に調整し、水分散型樹脂エマルジョンをアクリル樹脂単独、あるいはフッ素樹脂とアクリル樹脂等の他の樹脂との混合体若しくは共重合体として、ポリマーセメント系組成物の成分を調整し、前記先行技術の課題を解決しようとするものである。
すなわち本発明のポリマーセメント系組成物は、
水再分散性樹脂粉末とセメントと骨材と着色顔料とからなる粉体と、エマルジョン樹脂と造膜助剤と消泡剤と粘度調整剤とからなる混和液の合計を100重量部として水再分散性樹脂粉末5重量部と、
前記粉体と混和液の合計を100重量部としてフッ素樹脂とアクリル樹脂の混合体のエマルジョン樹脂12.5〜13.6重量部を含み、
前記粉体と混和液の合計を100重量部としてMFT(最低造膜温度)を0℃以下に設定したエマルジョン樹脂が固形分換算5〜7重量部と、
前記水再分散性樹脂粉末と前記エマルジョン樹脂との総和が水硬性セメント100重量部に対して25〜35重量部と、
水硬性セメント100重量部に対して100〜300重量部の無機フィラーを含むことを特徴とするポリマーセメント系組成物。
本発明のポリマーセメント系組成物において、前記フッ素樹脂とアクリル樹脂の混合体からなる樹脂エマルジョンは、フッ素樹脂を質量平均分子量(Mw)が3000〜40000としたことをも特徴とするものである。
本発明のポリマーセメント系組成物において、前記フッ素樹脂とアクリル樹脂の混合体からなる樹脂エマルジョンは、フッ素樹脂を共重合体中のフルオロオレフィンに基づく重合単位の割合が20〜70モル%であるフルオロオレフィンと共重合性単量体との共重合体からなるフルオロオレフィン系共重合体としたことをも特徴とするものである。
本発明のポリマーセメント系組成物において、前記フッ素樹脂とアクリル樹脂の混合体からなる樹脂エマルジョンは、アクリル樹脂をソープフリー型のアクリルエマルジョンとしたことをも特徴とするものである。
本発明のポリマーセメント系組成物において、前記ポリマーセメント系組成物は、コテ仕上げに適用可能であることをも特徴とするものである。
本発明のポリマーセメント系組成物において、前記ポリマーセメント系組成物は、吹付け仕上げに適用可能であることをも特徴とするものである。
本発明のポリマーセメント系組成物において、前記ポリマーセメント系組成物は、任意に着色できることをも特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、水再分散性樹脂粉末と、フッ素樹脂とアクリル樹脂の混合体又は共重合体からなり、MFT(最低造膜温度)を0℃以下に設定した樹脂エマルジョンを使用したことにより、コテ塗り性やコテ押え性などコテ仕上げ性に優れているばかりでなく、吹付け仕上げ性にも優れたポリマーセメントモルタルやポリマーセメントコンクリートを得ることが出来る。
請求項2の発明によれば、フッ素樹脂とアクリル樹脂の混合体又は共重合体からなる樹脂エマルジョンとして、フッ素樹脂を質量平均分子量(Mw)が3000〜40000のものとしたため耐候性に優れた塗膜が得られ、かつ粘度が適度となって塗料の製造が容易であり、優れた外観の塗膜が得られる。
請求項3の発明によれば、フッ素樹脂とアクリル樹脂の混合体又は共重合体からなる樹脂エマルジョンは、フッ素樹脂として共重合体中のフルオロオレフィンに基づく重合単位の割合が20〜70モル%であるフルオロオレフィンと共重合性単量体との共重合体からなるフルオロオレフィン系共重合体としたため、非常に対候性に優れた塗膜が得られる。
請求項4の発明によれば、フッ素樹脂とアクリル樹脂の混合体又は共重合体からなる樹脂エマルジョンは、アクリル樹脂をソープフリー型のアクリルエマルジョンとし、かつMFT(最低造膜温度)を0℃以下に設定したため、樹脂の弾性が向上して吹付け機ノズルからの吐出性が改善され、塗着後の表面が緻密で平滑な塗膜が得られ、低温下での造膜性が向上し、再乳化による塗膜の白化が防止できる。
以上のように請求項5の発明によれば、コテ仕上げに好適に適用可能であるばかりか、請求項6の発明のように吹付け仕上げにも好適に適用可能である。
請求項7の発明によれば、着色剤の添加により任意の色彩を表現することができる。
本発明のポリマーセメント系組成物では、樹脂エマルジョンと水再分散性樹脂粉末を特定範囲で併用し、水硬性セメント等と使用することにより、水再分散性樹脂の効果で樹脂エマルジョンの表層へのマイグレーションが押えられるものと思われる。
なお、本発明に係るポリマーセメント系組成物は、ポリマーセメントモルタルのみならず、ポリマーセメントコンクリートにも適用せしめることが出来るものである。
本発明における水再分散性樹脂粉末としては、ポリ酢酸ビニル系、酢酸ビニルエチレン共重合体、あるいはアクリル樹脂系のエマルジョンを噴霧乾燥することによって得られる、いわゆる水再分散性樹脂粉末を使用する。かかる水再分散性樹脂粉末は、水を加えると容易に再乳化して元の水性ポリマーに戻る特徴をもつもので、後記する水硬性セメントに直接プレミックスとして使用するとよい。この際、樹脂エマルジョンとの総和が水硬性セメントに対して15重量%以上なければその効果は小さい。
本発明で使用する水再分散性樹脂粉末は、住友化学工業株式会社製のスミカフレックス(登録商標)RP−100S、RP−110、三菱化学ビーエーエスエフ株式会社製のアクロナール(登録商標)DS−6029、DS−6031、ヘキスト合成株式会社製のモビニル(登録商標)DM−200、DM−289、843、SA、E45等の商品名で市販されている。なお、かかる水再分散性樹脂粉末の製造方法については、特開昭47−8188号公報、特開昭59−199703号公報、特開平6−24820号公報、特願平4−185606号公報,特開平7−53730号公報,特公平7−30221号公報,特開平7−138062号公報,特開平7−187741号公報,特開平7−18086号公報、米国特許第4704416号明細書,米国特許第3784648号明細書,米国特許第5118751号明細書等や文献に開示されている。
また、水分散型樹脂エマルジョンとしては、フッ素樹脂として共重合体中のフルオロオレフィンに基づく重合単位の割合が20〜70モル%であるフルオロオレフィンと共重合性単量体との共重合体からなるフルオロオレフィン系共重合体が好適に用いることができる。
なお、フッ素樹脂を質量平均分子量(Mw)が3000〜40000のものとすることにより耐候性に優れた塗膜が得られ、かつ粘度が適度となって塗料の製造が容易であり、優れた外観の塗膜が得られる。
またアクリル樹脂等の他の樹脂としては、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n・ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸n・プロピル、メタクリル酸n・ブチル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸n・プロピル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸アミド、メタクリル酸エチル、エチレン、ブタジエンなどより選ばれた不飽和単量体の1種又は2種以上を乳化重合させて得られるホモ重合体又は共重合体のエマルジョン、さらにはこれらの重合体エマルジョンの2種以上の混合物が用いられる。また、水性エポキシエマルジョンのような硬化性樹脂の水性エマルジョンも使用することができる。これら水分散型樹脂エマルジョンは、住友化学工業株式会社製のスミカフレックス(登録商標)S−420、三菱化学ビーエーエスエフ株式会社製のアクロナール(登録商標)S−400、80DN、YJ3042D、YJ3031D等の商品名で市販されている。なお、上記のアクロナールS−400、アクロナールYJ3042Dはアクリル酸エステル−スチレン共重合体樹脂の水性エマルジョンであり、アクロナール80DNはアクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体樹脂の水性エマルジョンである。柔らかい性能が要求される場合は樹脂のTgは5℃以下が好ましく、硬い風合の場合にはこの限りではないが、造膜性の点からTg30℃以下が好ましく、造膜温度(MFT)は0℃以下が好ましい。
水再分散性樹脂粉末と水分散型樹脂エマルジョンの比率は、水再分散性樹脂粉末100重量部に対して固形分換算で60〜120重量部であり、60重量部より少ないとコテへの付着性がなくて良いが、スラリーの粘性の面から作業上コテが重く、水を多く加えてもあまり良くならず、より多くの水を加えると逆に骨材の分離を招きやすい。さらに、水量のアップでクラックを発生しやすくなる。また、120重量部を超すと、コテへの付着やコテ作業でのしまりがなく、作業性低下、乾燥のおくれ、コテ押え性が低下する。樹脂エマルジョンのみを使用する従来のポリマーセメントモルタルでは、P/C比で5〜10%が一般的である。P/Cが5%未満では、ポリマーによる改質効果が小さくて効果がなく、P/Cが10%以上では性能が安定してよいが、逆にコテ性が悪くなる為である。
吹付施工や流し塗りでは、流動性を良くする為にP/C比が50〜200%が使用されるが、表面乾燥しやすく、通常1〜2mm程度で数回の重ね塗りが必要となる。本発明では、P/C比が固形分換算で25〜55%で水再分散性樹脂粉末と水分散型樹脂エマルジョンを100:固形分換算で60〜120重量比とすることでコテ塗り、厚塗りが可能である。本発明にかかる組成物は、湿潤面や乾いた素地に直接塗付しても充分に効果が発揮されるが、適度の乾燥面でシーラー処理や下地調整することはより好ましいことである。また、コテ仕上げ時において、コテを水で湿らせて仕上げることでよりきれいな仕上げ面を得ることが出来るが、これは全く問題のないものである。
水硬性セメントとしては、ポルトランドセメント、早強セメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、白色セメント、アルミナセメントなどの単独、または組合せて使用する。かかる水硬性セメントは、水再分散性樹脂粉末および水分散型樹脂エマルジョンの総和に対してポリマーセメント比で固形分換算で25〜55重量%の比率で使用する。水硬性セメントの使用比率が固形分換算で55重量%を越える場合には、粘りが出てコテ仕上げ性や乾燥性が悪くなり、固形分換算で25重量%以下の場合には、コテ仕上げ性は良いが、コテが重くなるとともに、ポリマーセメント比の低下に伴う性状の悪化を招来せしめるものである。
本発明における無機フィラーとしては、砂、硅砂、硅石粉、陶砂、炭カル、酸化マグネシウム、半水石膏、無水石膏、活性シリカ、フライアッシュ、寒水、しらすバルーン、発泡シリカ、ドーソナイト、パーライト、酸化鉄、焼却灰、顔料等を使用する。また、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミン酸カルシウム、二水和石膏、ほう酸亜鉛など結晶水を100〜400℃で放出するものも好適に使用することが出来る。かかる無機フィラーは、水硬性セメントに対して100〜600重量%、好ましくは200〜300重量%である。かかる無機フィラーの使用比率が100重量%以下の場合には、樹脂の柔らかさが出すぎてコテ仕上げ性に悪影響を及ぼし、また、600重量%を越える場合には皮膜がもろくなる。
本発明における着色剤としては、市販の塗料やインキ組成物で使用されている有機系顔料や無機系顔料、染料を利用することができる。ただし、耐候性を必要とする場合は無機系顔料を用いるのが望ましい。さらに、上記顔料や染料を水等の溶媒に分散せしめて液状とした加工顔料や加工染料等の利用も可能である。
本発明の組成物を調製する時には、適量の水、増粘剤、可塑剤、消泡剤、分散剤などを必要に応じて適宜使用する。コテ仕上げ性の為には、水スラリーの粘度がBH型回転粘度計で1.5万〜6万cps(NO.6ローター、6rpm)が好ましい。また、コテのかわりにロールやバーコーター、吹付け等で塗りひろげるには、粘度は好ましくは5万±0.8万cpsに下げる必要がある。
以下に、本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
評価結果
(評価方法と判定)
1.吹き付け性
冬季の室外(注)において、予め水打ちを行った、300×300×6mmのスレート板を垂直に立掛け、ノズル口径6mmのリシンガンを用いて、各試料の粘度を10000〜15000cpsに調整し、塗着量が1.5〜2.0kg/m2 程度になるよう吹き付け、吐出状態並びに基材への被覆状態、更に乾燥後の仕上り状態の外観を観察した。
Figure 0006171060
注 場所:山梨県笛吹市
試験体の作製から試験終了までの時期:2010年12月9〜11日
上記期間の屋外気温:
(1)作業性の判定
○:試料が連続に吐出し、噴霧状態にムラがなく、基材を均一に被覆していて、十分な膜厚が得られる。
△:試料の吐出に途切れを生じ、噴霧状態にムラが多く、部分的に基材への被覆不足がある。さらに、膜厚が不均一である。
×:試料の吐出が不連続で、噴霧状態にムラがあり、広範囲に飛散して基材への被覆が不均一である。
さらに、全体的に膜厚も薄い。
(2)仕上り性
○:乾燥した仕上り面が滑らかで空隙がなく、撤密である。
△:乾燥した仕上り面は滑らかであるが、細かな空隙があり、撤密性に劣る。
×:乾燥した仕上り面が粗く、空隙が多く多孔質である。
2.耐白華性
冬季の室外において、予め水打ちを行った、300×300×6mmのスレート板を垂直に立掛け、ノズル口径6mmのリシンガンを用いて、各試料の粘度を10000〜15000cpsに調整し、塗着量が1.5〜2.0kg/m2 程度になるよう吹き付け、雨がかりのない室外で7日間乾燥し、外観観察により白色粉化物(エフロレッセンスの結晶)の析出の有無を確認した。
さらに、上記試験片を外観観察した後、屋外(注)で水に24時間浸潰し、乾燥後の外観観察を行った。

Figure 0006171060
注 湯所:山梨県笛吹市
試験体の作製から試験終了までの時期:2010年12月9〜11日
上記期間の屋外気温:(1)乾燥後
○:目視において白色粉化物は認められず、指触においても粉化物によるザラツキ感は認められない。
△:目視において部分的に白色粉化物が認められ、指触においても粉化物によるザラツキ感がある。
×:目視において全体に白色粉化物が認められ、指触においてもはっきりと粉化物によるザラツキ感がある。
(2)浸漬後
○:白色粉化物は認めらない。
△:喫水線付近に、白色粉化物が強く認められた。
×:浸潰していた箇所全体に白色粉化物が認められた。
3.耐白化性
予め水打ちを行った、300×150×6mmのスレート板を垂直に立掛け、ノズル口径6mmのリシンガンを用いて、10000〜15000cpsに粘度調整した各試料を1.5〜2.0kg/m2 程度吹き付け、雨がかりのない室外(注)で3日間乾燥し、屋内で水に24時間浸漬し、水に濡れた湿潤状態と完全な乾燥状態を目視観察した。
Figure 0006171060
注 湯所:山梨県笛吹市
試験体の作製から試験終了までの時期:2010年12月9〜14日
上記期間の屋外気温
(1)直後
○:目視において白色変化は全く認められない。
△:目視において若干白色変化が認められる。
×:目視においてはっきりと白色変化が認められる。
(2)乾燥後
○:目視において白色変化は全く認められない。
△:目視において若干白色変化が認められる。
×:目視においてはっきりと白色変化が認められる。
4.退色性
冬季の室外において、予め水打ちを行った、300×300×6mmのスレート板を垂直に立掛け、ノズル口径6mmのリシンガンを用いて、各試料の粘度を10000〜15000cpsに調整し、塗着量が1.5〜2.0kg/m2 程度になるよう吹き付け、雨がかりのない室外で7日間乾燥し、試験体として5ヶ年間屋外暴露を実施した後試験体の表面を目視観察した。判定には試験体と同方法で作製した保存板(注2)との比較で差異を確認した。
さらに、指触によって指先が茶褐色を呈するかの確認を行った。
Figure 0006171060
注 湯所:山梨県笛吹市
試験体作成から養生時期:2010年12月9〜16日
上記期間の屋外気温
注2 紫外線劣化を防ぐために、室内の暗所にて保管した。
(1)外観
○:保存板と比較して差異が認められない。
△:保存板と比較して若干の退色傾向が認められる。
×:保存板と比較して明らかに退色傾向が認められる。
(2)指触
○:茶褐色の付着物は認められない。
△:若干の茶褐色の付着物が認められる。
×:多量の茶褐色の付着物が認められる。
本発明のポリマーセメント系組成物の実施例を表5に、また比較例を表6に示す。

Figure 0006171060
Figure 0006171060

Claims (7)

  1. 水再分散性樹脂粉末とセメントと骨材と着色顔料とからなる粉体と、エマルジョン樹脂と造膜助剤と消泡剤と粘度調整剤とからなる混和液の合計を100重量部として水再分散性樹脂粉末5重量部と、
    前記粉体と混和液の合計を100重量部としてフッ素樹脂とアクリル樹脂の混合体のエマルジョン樹脂12.5〜13.6重量部を含み、
    前記粉体と混和液の合計を100重量部としてMFT(最低造膜温度)を0℃以下に設定したエマルジョン樹脂が固形分換算5〜7重量部と、
    前記水再分散性樹脂粉末と前記エマルジョン樹脂との総和が水硬性セメント100重量部に対して25〜35重量部と、
    水硬性セメント100重量部に対して100〜300重量部の無機フィラーを含むことを特徴とするポリマーセメント系組成物。
  2. 前記フッ素樹脂とアクリル樹脂の混合体からなる樹脂エマルジョンは、フッ素樹脂を質量平均分子量(Mw)が3000〜40000としたことを特徴とする請求項1に記載のポリマーセメント系組成物。
  3. 前記フッ素樹脂とアクリル樹脂の混合体からなる樹脂エマルジョンは、フッ素樹脂を共重合体中のフルオロオレフィンに基づく重合単位の割合が20〜70モル%であるフルオロオレフィンと共重合性単量体との共重合体からなるフルオロオレフィン系共重合体としたことを特徴とする請求項1または2に記載のポリマーセメント系組成物。
  4. 前記フッ素樹脂とアクリル樹脂の混合体からなる樹脂エマルジョンは、アクリル樹脂をソープフリー型のアクリルエマルジョンとしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のポリマーセメント系組成物。
  5. 前記ポリマーセメント系組成物は、コテ仕上げに適用可能であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のポリマーセメント系組成物。
  6. 前記ポリマーセメント系組成物は、吹付け仕上げに適用可能であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のポリマーセメント系組成物。
  7. 前記ポリマーセメント系組成物は、任意に着色できることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のポリマーセメント系組成物。
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