JPH103647A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH103647A
JPH103647A JP15692796A JP15692796A JPH103647A JP H103647 A JPH103647 A JP H103647A JP 15692796 A JP15692796 A JP 15692796A JP 15692796 A JP15692796 A JP 15692796A JP H103647 A JPH103647 A JP H103647A
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JP
Japan
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binder
magnetic
nonmagnetic
layer
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Application number
JP15692796A
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Makoto Ochi
誠 越智
Osamu Shimomura
理 下村
Hiroyasu Inoue
博保 井上
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度記録に適した、塗布型重層構造の磁気
記録媒体を提供する。 【解決手段】 下層非磁性層を形成する塗布液に、バイ
ンダー樹脂に対して20重量%以上のポリイソシアネー
ト化合物を含有させておいて、下層非磁性層内にバイン
ダー樹脂の三次元網目構造を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗布型磁気記録媒体
に関するものである。特に本発明は高密度記録に適し
た、表面が平滑で、高周波での出力が高く、オーバーラ
イト特性の優れた磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体は高密度化が進み、
記録波長も短くなっている。塗布型磁気記録媒体への高
周波での記録では、記録時の自己減磁損失、再生時の厚
み損失の問題が大きく、そのため磁性層を薄くする必要
がある。しかしながら単に磁性層を薄くしたのでは耐久
性、表面性が劣化するので、非磁性粉末を含有する下層
と、磁性粉末を含有する上層との重層構造の磁気記録媒
体が提案されている(特開昭62−154225、15
9338号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら重層構造
の磁気記録媒体においては、塗布により上層の磁性層を
形成する際に、上下両層の界面で混合が起きたり、混合
しないまでも界面が荒れて、磁気記録媒体の電磁変換特
性が劣化したり、表面性が劣化するという問題がある。
表面性の劣化は、上層である磁性層が薄くなるにつれて
特に問題となる。
【0004】また、最近ではノート型パソコンの普及な
ど、記録装置の小型化が進んでいるが、これに伴い、ド
ライブ、磁気ディスクカートリッジなども一段と小型化
が求められている。そのため磁気ディスクの可撓性非磁
性支持体の厚みも制限される方向にある。しかし可撓性
非磁性支持体の厚さを削減すると剛性が不足して、ヘッ
ドが接触した状態でなめらかに回転することが出来なく
なる。従って本発明は、表面性に優れた重層構造の磁気
記録媒体を提供せんとするものである。また本発明は、
剛性の乏しい薄い可撓性非磁性支持体を用いた場合で
も、なめらかな回転が可能な磁気ディスクを提供せんと
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気記録媒
体は、可撓性非磁性支持体上に主として非磁性粉末と結
合剤とから成る下層非磁性層を設け、その上に強磁性金
属粉末と結合剤とを含む磁性層を設けた磁気記録媒体に
おいて、下層非磁性層が結合剤に対し20重量%以上の
架橋剤を含む塗布液を用いて形成されたものであること
を特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明について更に詳細に説明す
ると、本発明に係る磁気記録媒体の下層非磁性層は、主
として非磁性粉末と結合剤とから成り、且つ結合剤に対
して20重量%以上の架橋剤を含有する塗布液を、可撓
性非磁性支持体上に塗布して形成される。下層非磁性層
の厚さは通常0.1〜4.0μm、好ましくは0.3〜
2.0μmである。非磁性粉末としては、金属酸化物、
金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物など
の無機物が用いられる。例えばグラファイト、酸化チタ
ン、α−酸化鉄、α−アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロ
ム、酸化セリウム、ゲータイト、コランダム、窒化ケイ
素、二酸化ケイ素、酸化スズ、酸化マグネシウム、酸化
ジルコニウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、二硫化モリブデンなどが用いられる。これら
のうちで好ましいのは二酸化チタン、α−酸化鉄、α−
アルミナ、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどである。
特に二酸化チタン又はα−酸化鉄を用いるのが好まし
い。
【0007】これらの非磁性粉末の大きさは、通常0.
01〜0.2μm、特に0.02〜0.08μmである
のが好ましい。比表面積は通常1〜100m2 /gであ
り、10〜70m2 /gであるのが好ましい。また、p
Hは2〜11、特に4〜10であるのが好ましく、DB
P吸油量は5〜100ml/100g、特に10〜80
ml/100gであるのが好ましい。非磁性粉末の形状
は任意であり、例えば、針状、球状、多面体状、板状な
どの形状のものが用いられる。また、分散性を高めるた
め、非磁性粉末は、アルミナ、二酸化ケイ素、二酸化チ
タン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化アンチモン、
酸化亜鉛などで表面処理しておくのが好ましい。特に好
ましいのは、アルミナ及び/又は二酸化ケイ素で表面処
理した非磁性粉末である。アルミナ及びシリカは、非磁
性粉末に対し、0.1〜10重量となるように付着させ
るのが好ましい。
【0008】結合剤としては、可撓性非磁性支持体との
密着性及び耐摩耗性に優れた樹脂であって、ガラス転移
点が−100〜150℃、数平均分子量1000〜15
0000程度のものを用いるのが好ましい。結合剤とし
て用いるのに好ましい樹脂としては、ポリウレタン、ポ
リエステル、セルロースアセテートブチレート、セルロ
ースジアセテート、ニトロセルロース等のセルロース誘
導体、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、塩化ビニル
−塩化ビニリデン系共重合体、塩化ビニル−アクリル系
共重合体等の塩化ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン
共重合体等の各種合成ゴム、エポキシ樹脂、フェノキシ
樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、非磁性層中の2
〜50重量%、特に5〜35重量%を占めるのが好まし
い。本発明においては、後記する架橋剤により結合剤を
架橋させて硬化させるので、結合剤は架橋剤と反応する
官能基を有するものでなければならないが、2種以上の
結合剤を併用する場合には、その一部は官能基を有さな
いものであっても差支えない。
【0009】架橋剤としては、結合剤と反応して下層非
磁性層中に三次元網目構造を形成し得るものであれば任
意のものを用い得る。例えばイソシアヌレートなどが用
いられるが、取扱い性や反応性などの点からしてポリイ
ソシアネート化合物が好ましい。ポリイソシアネート化
合物としては、機械的強度が大きく、且つ耐溶剤性に富
んでいて上層の磁性層を形成する際に界面の荒れを生じ
難い三次元網目構造を形成するものを用いるべきであ
り、そのため比較的低分子量のものを用いるのが好まし
い。このようなポリイソシアネート化合物としては、ト
ルエンジイソシアネート、メチレンビスフェニルイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートやこれらと活性水素化合物との付加
体、例えばトリメチロールプロパン1モルに3モルのト
ルエンジイソシアネートが付加した化合物のような、イ
ソシアネート基当りの分子量が400以下、特に300
以下のポリイソシアネートが用いられる。架橋剤は結合
剤に対し20重量%以上となるように用いる。
【0010】20重量%未満では架橋剤の効果が十分に
発現しない。架橋剤量の上限は結合剤に対し通常100
重量%、好ましくは60重量%である。架橋剤は前述の
如く結合剤と反応してこれを網状化するが、イソシアネ
ート基の一部は、結合剤と反応せずに大気中の水分など
の作用で架橋剤同志で反応し、かつ架橋剤量が多くなる
とこの反応に関与する架橋剤の比率が増加するものと考
えられる。従って結合剤に対する架橋剤の比率を大きく
しても、その効果は自ずと飽和し、逆に結合剤が相対的
に減少することの悪影響があらわれる。
【0011】下層非磁性層は、上記した非磁性粉末、結
合剤、架橋剤を適当な溶媒に添加して均一な塗布液とし
て、可撓性非磁性支持体に塗布することにより形成され
る。なお、塗布液には上記に加えて、カーボンブラッ
ク、潤滑剤、分散剤など、磁性層を形成する際に塗布液
に添加される助剤を適宜添加してもよい。溶媒として
は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン類、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノール等のアルコール
類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル
類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素類、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水
素類などが用いられる。
【0012】可撓性非磁性支持体としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレフ
ィン類、セルローストリアセテート、セルロースジアセ
テート等のセルロース誘導体、アラミド、ポリカーボネ
ートなど、常用のものを用いることができる。好ましく
はポリエチレンテレフタレートその他のポリエステルを
用いる。本発明では、前述の如く、下層非磁性層は架橋
剤で硬化させられていて剛性に富むので、可撓性非磁性
支持体は厚さ40μm以下の薄いもので十分である。可
撓性非磁性支持体が厚くなると、剛性が高くなり過ぎて
ヘッドが磁気記録媒体と接触する際のペネトレーション
が悪くなり、電磁変換特性が劣化するおそれがある。な
お、可撓性非磁性支持体には、下層非磁性層との接着性
を改善するために、予じめコロナ放電処理や、アミン水
溶液、トリクロル酢酸、フェノール類等の表面改質剤に
よる表面処理を施しておいてもよい。
【0013】上層磁性層は、強磁性金属粉末と結合剤に
加えて常用の種々の助剤を適当な溶媒に添加して均一な
塗布液としたものを、下層非磁性層の上に塗布して形成
される。上層磁性層の厚さは0.5μm以下が好まし
く、これより厚くなると自己減磁損失、厚み損失などの
点で高密度記録に適さなくなる。
【0014】通常は下層非磁性層を塗布したのち、40
〜70℃、特に50〜70℃に保持して、溶媒の蒸発及
び架橋反応により下層非磁性層が硬化してから、上層磁
性層を形成する塗布液を塗布する。所望ならば下層非磁
性層の上に接着層や補助記録用の磁性層を形成してか
ら、上層磁性層用の塗布液を塗布してもよい。強磁性金
属粉末としては、Fe−Co、Fe−Ni、Fe−Co
−Niなど常用のものを用いることができる。強磁性金
属粉末の平均長軸長は0.5μm以下、特に0.3μm
以下が好ましい。また針状軸比は磁性層における強磁性
金属粉末の密度を高め、記録の高密度化をはかるため1
2以下が好ましい。これらの強磁性金属粉末のなかで
も、σsが120emu以上、保磁力(He)が160
0Oe以上、比表面積が40m2 /g以上のものが好ま
しい。磁性層は、耐久性その他の他の特性が許す限り、
できるだけ多量の強磁性金属粉末を含有しているのが好
ましく、磁性層中の強磁性金属粉末の含有量が少ないと
記録密度を大きくすることができない。
【0015】結合剤としては、下層非磁性層の結合剤と
して説明したものをいずれも用いることができる。磁性
層中に占める結合剤の含有量は、2〜50重量%、特に
5〜25重量%が好ましい。また、溶媒も、下層非磁性
層を形成する塗布液の調製に用いるものと同じものを用
いることができる。上層磁性層を形成するための塗布液
は、本質的には上述の強磁性金属粉末と結合剤とを溶媒
に添加して均一な組成としたものであるが、通常はこれ
に更に種々の助剤、例えば架橋剤、分散剤、研磨剤、帯
電防止剤、潤滑剤などが添加される。架橋剤は、結合剤
を架橋して磁性層に三次元網目構造を形成するためのも
ので、下層非磁性層の架橋剤として説明したものをいず
れも用いることができる。架橋剤は結合剤に対し10〜
50重量%となるように用いるのが好ましい。
【0016】分散剤としては、ポリエーテルリン酸エス
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルリン酸エス
テルなどのリン酸エステル基を有するものを用いるのが
好ましい。このような分散剤としては、ホスファチジル
コリン(レシチン)、RE−610(東邦化学社製)、
PW−36(楠元化成社製)等がある。また、上記のリ
ン酸エステル基を含有するものに加えて、カプリン酸、
ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、リノール酸等
の炭素数12〜18の脂肪酸、この脂肪酸のアルカリ金
属またはアルカリ土類金属塩からなる金属石鹸、レシチ
ン等を併用しても良い。分散剤は、磁性層の0.1〜1
0重量%、特に1〜5重量%を占めるのが好ましい。
【0017】研磨剤としては、例えば、α−アルミナ、
β−アルミナ、γ−アルミナ、α−酸化鉄、窒化ケイ
素、窒化ホウ素、酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化ス
ズ、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、二硫化モリブデン、酸化タングステン、炭化
ケイ素、酸化クロム等が用いられる。代表的なものとし
ては、住友化学社製AKP−20、AKP−30、AK
P−50、HIT−50、HIT−100、戸田工業社
製TF−100、TF−120、TF−140、石原産
業社製FT−1000、FT−2000、チタン工業社
製STT−4D、STT−30、STT−65C、日本
化学工業社製S−1、G5、G7などが挙げられ、これ
らのうちでも比較的硬度の高いものが好ましい。
【0018】研磨剤は数平均粒径0.5μm以下の微粒
であるのが好ましい。研磨剤は磁性層の1〜10重量%
を占めるのが好ましい。帯電防止剤としては、カーボン
ブラック、導電性金属およびその化合物や酸化物、サポ
ニン等の天然界面活性剤、アルキレンオキサイド系、グ
リセリン系等のノニオン界面活性剤、高級アルキルアミ
ン類、第4級アンモニウム塩類、ピリジニウム塩類その
他の複素環塩類等のカチオン界面活性剤、カルボン酸
基、スルホン酸基、燐酸基、硫酸エステル基、燐酸エス
テル基等の酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸
類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸また
は燐酸エステル類等の両性界面活性剤等が使用される。
【0019】カーボンブラックとしてはアセチレンブラ
ック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サー
マルブラック等を用いることができる。代表的なものと
しては、キャボット社製BLACKPEARLS200
0、1000、900、800、VULCAN XC−
72、コロンビアンカーボン社製RAVEN8800、
8000、7000、三菱化学社製#3750B、#3
750、#3250B、#3250、#950、#85
0B、#650B、#45、#40、#5、MA−7
7、MA−7等などがあげられる。これらのカーボンブ
ラックは分散剤などで表面処理したり、一部をグラファ
イト化したものであってもよい。
【0020】導電性金属およびその化合物や酸化物とし
ては、酸化スズ、スズ−インジウム酸化物等を用いるこ
とができる。帯電防止剤は通常、磁性層の1〜10重量
%を占めるように用いられる。なお、帯電防止剤は潤滑
剤としての効果を期待して用いられることもある。潤滑
剤としては通常は脂肪酸エステル系のものが用いられ
る。脂肪酸は一塩基性であっても二塩基性であってもよ
く、また、アルコールも、一価アルコールであっても、
二、三価であってもよい。また、エステルはモノエステ
ル、ジエステル、トリエステル等のいずれであってもよ
い。脂肪酸エステルの例を挙げると、オレイルオレー
ト、イソセチルステアレート、ジオレイルマレエート、
ブチルステアレート、ブチルパルミテート、オクチルミ
リステート、オクチルパルミテート、アミルステアレー
ト、イソブチルオレート、ステアリルステアレート、ラ
ウリルオレート、オクチルオレート、イソブチルオレー
ト、メチルオレート、イソトリデシルオレート、2−エ
チルヘキシルパルミテート、メチルステアレート、2−
エチルヘキシルパルミテート、イソプロピルパルミテー
ト、イソプロピルミリステート、メチルラウレート、セ
チル−2−エチルヘキサノエート、ジオレイルアジペー
ト、ジエチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジ
イソデシルアジペート等がある。
【0021】脂肪酸エステル系の潤滑剤は、強磁性金属
粉末に対し3〜10重量%となるように用いるのが好ま
しい。使用量が少ないと磁気記録媒体の耐久性が不十分
となる。また、塗布液の粘度が高く、分散性や作業性が
劣ることもある。逆に使用量が多過ぎるとヘッドが汚染
される危険性がある。なお、脂肪酸エステル系潤滑剤に
加えて、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸アミド、脂肪族
アルコール等を併用してもよい。脂肪酸としては例えば
オレイン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、ベヘン酸などが用いられ、その使用
量は強磁性金属粉末に対し0.1〜10重量%、好まし
くは1〜5重量%である。
【0022】上層磁性層は、上述の成分からなる塗布液
を用いて、常法に従って形成される。塗布装置としては
常用の任意のものを用いることができる。塗布後は常法
に従いキュアリングして硬化させ、更にカレンダー加工
を施して磁気記録媒体とする。なお、所望ならば磁性層
の上に更に潤滑層を形成してもよい。
【0023】
【実施例】以下に実施例により、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例中「部」は重量部を表わす。 塗布液の調製;下層非磁性層を形成するための塗布液及
び上層磁性層を形成するための塗布液は、下記の組成の
ものを用いた。塗布液の調製にはサンドミルを用い、使
用前に平均孔径1μmのフィルターで濾過した。
【0024】 下層非磁性層用塗布液 非磁性粉末(アルミナで表面処理したα−酸化鉄、 比表面積62m2 /g、pH7.5) 30部 結合剤(ポリエステルポリウレタン) 10部 架橋剤(三菱化学社製品AD30(トルエンジイソシアネート3モルと トリメチロールプロパン1モルとの付加体) 表−1に記載 メチルエチルケトン 50部 シクロヘキサノン 50部
【0025】 上層磁性層用塗布液 強磁性金属粉末(Fe/Co=90/10(原子比)、 σs=130emu、Hc=1800Oe、比表面積58m2 /g) 100部 結合剤(塩化ビニル系共重合体) 10部 結合剤(ポリエステルポリウレタン) 4部 架橋剤(三菱化学社製品AD30) 5部 α−アルミナ 8部 カーボンブラック 3部 ブチルステアレート 6部 ミリスチン酸 1部 メチルエチルケトン 180部 シクロヘキサノン 180部
【0026】磁気記録媒体の作成;厚さ32μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムに、下層非磁性層用塗
布液を乾燥厚さが0.7μmとなるようにエクストルー
ジョン方式で塗布した。60℃で72時間保持して硬化
させたのち、その上に上層磁性層用塗布液を、同じくエ
クストルージョン方式で塗布した。熱風で乾燥させたの
ち100℃でカレンダー加工を施し、次いで60℃で7
2時間保持して硬化させた。これから直径約45mmの
磁気ディスクを切出して下記の測定を行なった。結果を
表−1に示す。
【0027】表面光沢:カレンダー加工前の試料につい
て、BYK Gardner表面光沢計を用いて60°
光沢とHazeを測定した。なお、Hazeは20°光
沢の反射光受光部よりはずれた反射光の強さである。 表面粗度:光干渉型非接触表面粗さ計(ZYGO)で測
定した。 40KftPi時の出力;ディスクを500rpmで回
転させ、フェライトMIGヘッドを用いて、測定した。
【0028】オーバーライト消去率;ディスクを500
rpmで回転させ、フェライトMIGヘッドを用いて測
定。測定は20KftPiで記録−再生したのち40K
ftPiで重畳記録再生し、重量記録前後の20Kft
Pi出力の比をオーバーライト消去率とした。
【0029】
【表1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性非磁性支持体上に、主として非磁
    性粉末と結合剤とから成る下層非磁性層を設け、その上
    に強磁性金属粉末と結合剤とを含む磁性層を設けた磁気
    記録媒体において、下層非磁性層が結合剤に対し20重
    量%以上の架橋剤を含む塗布液を用いて形成されたもの
    であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 磁性層の強磁性金属粉末が、σs≧12
    0emu、Hc≧1600Oe、比表面積≧40m2
    gであることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 磁性層の厚さが0.5μm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 可撓性非磁性支持体の厚さが40μm以
    下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 磁気記録媒体が磁気ディスクであり、且
    つ可撓性非磁性支持体上に非磁性層を形成する塗布液を
    塗布して硬化させたのち、磁性層を形成する塗布液を塗
    布して磁性層を形成したものであることを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれかに記載の磁気記録媒体。
JP15692796A 1996-06-18 1996-06-18 磁気記録媒体 Pending JPH103647A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6723415B2 (en) 1999-12-28 2004-04-20 Hitachi Maxell, Ltd, Magnetic recording medium

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6723415B2 (en) 1999-12-28 2004-04-20 Hitachi Maxell, Ltd, Magnetic recording medium
US7060340B2 (en) 1999-12-28 2006-06-13 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic recording medium
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