JPH1034703A - 艶消しアクリルインサートフィルムと艶消しインサート成形品の製造方法 - Google Patents

艶消しアクリルインサートフィルムと艶消しインサート成形品の製造方法

Info

Publication number
JPH1034703A
JPH1034703A JP8212054A JP21205496A JPH1034703A JP H1034703 A JPH1034703 A JP H1034703A JP 8212054 A JP8212054 A JP 8212054A JP 21205496 A JP21205496 A JP 21205496A JP H1034703 A JPH1034703 A JP H1034703A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
matte
layer
acrylic
film
matting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8212054A
Other languages
English (en)
Inventor
Fujio Mori
富士男 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissha Printing Co Ltd
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissha Printing Co Ltd filed Critical Nissha Printing Co Ltd
Priority to JP8212054A priority Critical patent/JPH1034703A/ja
Publication of JPH1034703A publication Critical patent/JPH1034703A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】天然木材をはじめとする種々の質感を現出で
き、さらに部分的に艶の程度が異なるようにもできる艶
消しアクリルインサートフィルムと艶消しインサート成
形品の製造方法を得る。 【解決手段】透明なアクリルフィルム2の一方の面に艶
消層3を形成し、他方の面に少なくとも図柄層4を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、射出成形と同時
に成形品の表面に一体化して用いる艶消しアクリルイン
サートフィルムと艶消しインサート成形品の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木目調の絵付成形品を製造する方
法として、木目模様の印刷層が形成されたインサートフ
ィルムを金型の中に挿入し、射出成形と同時に成形品の
上に一体化するインサート成形法がある。インサート成
形法によれば、印刷によって直接図柄を形成することが
困難な形状の成形品であっても図柄を形成することがで
きる。特に、インサートフィルムとして耐光性かつ加工
性に優れたアクリルフィルムを使用すると、成形加工が
容易で成形品の図柄の耐光性も優れたものになるという
特長を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アクリルフィ
ルムは、透明で艶を有するものであるため、天然木材の
ような質感や肌触りが得にくいという問題があった。ま
た、金型に微細な凹凸を形成して艶消しを表現しようと
しても、完全な艶消し状態を得ることは難しく、光沢が
残るという問題があった。また、部分的に艶の程度が異
なるデザインとすることも困難であるという問題があっ
た。
【0004】したがって、この発明は、上記のような欠
点を解消し、天然木材をはじめとする種々の質感を現出
でき、さらに部分的に艶の程度が異なるようにもできる
艶消しアクリルインサートフィルムと艶消しインサート
成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の艶消しアクリ
ルインサートフィルムは、以上の目的を達成するため
に、つぎのように構成した。
【0006】つまり、この発明の艶消しアクリルインサ
ートフィルムは、透明なアクリルフィルムの一方の面に
艶消層が形成され、他方の面に少なくとも図柄層が形成
されるように構成した。
【0007】また、上記の発明において、艶消層が、部
分的に異なる2種類以上の厚さに形成されるように構成
してもよい。
【0008】また、上記の発明において、艶消層が、艶
消し程度が部分的に徐々に変化するように構成してもよ
い。
【0009】また、上記の発明において、艶消層が、2
以上のパターンに形成されるように構成してもよい。
【0010】また、上記の発明において、艶消層が、2
以上の異なるバインダー材料でされるように構成しても
よい。
【0011】また、上記の発明において、艶消層が、2
以上の異なる艶消材を含有して形成されるように構成し
てもよい。
【0012】また、上記の発明において、艶消層が、艶
消材の2以上の異なる含有量で形成されるように構成し
てもよい。
【0013】また、上記の発明において、艶消層が、2
以上の異なる網点濃度で形成されるように構成してもよ
い。
【0014】また、この発明の艶消しインサート成形品
の製造方法は、請求項1〜請求項8に記載の艶消しアク
リルインサートフィルムを、図柄層側が射出口に対向す
るように金型の中に載置し、熱源により加熱するととも
に真空吸引した後型閉めし、成形樹脂を射出して成形樹
脂を充填し冷却固化させた後に、金型を開けることによ
り、表面に艶消層が形成された艶消しインサート成形品
を得るように構成した。
【0015】
【発明の実施の形態】図面を参照しながらこの発明の実
施の形態について詳しく説明する。
【0016】図1は、この発明の艶消しアクリルインサ
ートフィルムを示す断面図である。図2は、この発明に
より得ることができるの艶消しインサート成形品の一実
施例を示す断面図である。図中、1は艶消しアクリルイ
ンサートフィルム、2はアクリルフィルム、3は艶消
層、4は図柄層、5は接着層、6は成形樹脂、7は艶消
しインサート成形品である。
【0017】この発明の艶消しアクリルインサートフィ
ルム1は、透明なアクリルフィルム2の一方の面に艶消
層3が形成され、他方の面に少なくとも図柄層4が形成
されたものである(図1参照)。
【0018】透明なアクリルフィルム2としては、ポリ
メチルメタアクリレート樹脂、ポリアクリル酸ブチル樹
脂、エチレン−アクリル共重合体樹脂、エチレン酢酸ビ
ニル−アクリル共重合体樹脂などを用いるとよい。アク
リルフィルム2は透明性に優れ、熱や光に強く、屋外で
使用しても退色したり光沢変化することが少ない。ま
た、可塑剤を使用せずとも耐汚染性に優れ、しかも成形
加工性に優れ深絞り加工できるという特性を有する。ア
クリルフィルム2の厚みは、耐候性を維持するために50
μm以上で、かつ、印刷が可能な200μm以下が望まし
い。
【0019】アクリルフィルム2の一方の面には、艶消
層3を形成する。艶消層3は、全面的または部分的に形
成する。艶消層3が含有する艶消材としては、コロイダ
ルシリカ、低分子ポリエチレン、シリコン、フッ素、ベ
ンゾグアナミン、アクリル樹脂などの真球状微粒子など
を用いることができる。艶消層3のバインダー材料とし
ては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、セルロー
ス樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ酢酸
ビニル樹脂ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン酢酸ビニ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリスチレン樹脂などを用いることができる。艶
消層3の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビ
ア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法などの汎
用印刷方法や、ロールコート法、スプレーコート法など
のコート法がある。
【0020】艶消しアクリルインサートフィルム1は、
熱源により加熱するとともに真空吸引する工程で、艶消
しアクリルインサートフィルム1の伸び率が部分的に異
なるため、艶消し状態がそれに応じて異なることがあ
る。したがって、艶消層3は、伸びが大きい部分におい
て厚くなるように形成したり、伸びが大きい部分におい
て艶消し程度が高くなるように形成することによって、
艶消しアクリルインサートフィルム1が伸びた場合であ
っても、全体的に均一な艶消しとすることができる。ま
た、艶消層3を、部分的に異なる2種類以上の厚さに形
成したり、艶消し程度が部分的に徐々に変化するように
形成したり、2以上のパターンに形成したりすることに
より、意図的に艶消し程度を部分的に変化させるように
デザインすることもできる。そのような方法としては、
艶消層3のバインダー材料を変える方法、艶消材を変え
る方法、艶消層3の膜厚を変える方法、艶消層3のパタ
ーンを変える方法、艶消材の含有量を変える方法などが
ある。艶消層3のバインダー材料を、ポリプロピレン樹
脂、ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂、セルロース樹脂な
どに変えると艶消し程度が増す。また、艶消材の粒子径
を粗くすれば艶消し程度が増す。また、艶消層3の膜厚
をを厚くすれば艶消し程度が増す。また、艶消層3のパ
ターンを網点濃度が高くなるようにすれば艶消し程度が
増す。また、艶消材の含有量を多くすれば艶消し程度が
増す。艶消し程度が部分的に徐々に変化するグラデーシ
ョンは、ハイライト部からシャドー部までのうち、肉眼
で識別できる濃度の段階をいい、アクリルフィルム2と
艶消層3とを合わせた濁り度の段階的変化で表現でき
る。アクリルフィルム2のみでは濁り度は0.5〜1.5程度
であり、濁り度3.0〜10.0では低艶消状態、10.0以上で
項艶消状態である。特に、印刷方法で艶消層3を形成す
る場合、艶消層3の膜厚を変える方法は版深度を変える
ことにより、また、艶消層3のパターンを変える方法は
網点濃度を変えることにより、印刷版のみによって艶消
し状態にグラデーションをつけることが容易に実現でき
るので好ましい。
【0021】図柄層4は、木目模様などを表現するため
の層である。図柄層4は、ポリビニル系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエ
ステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、ア
ルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔
料または染料を着色剤として含有する着色インキを用い
るとよい。印刷層の形成方法としては、オフセット印刷
法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷
法などの通常の印刷法などを用いるとよい。特に、多色
刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビ
ア印刷法が適している。また、単色の場合には、グラビ
アコート法、ロールコート法、コンマコート法、スプレ
ーコート法などのコート法を採用することもできる。印
刷層は、表現したい図柄に応じて、全面的に設ける場合
や部分的に設ける場合もある。
【0022】また、図柄層4は、光輝性顔料層からなる
もの、金属薄膜層からなるものであってもよい。また、
光輝性顔料層あるいは金属薄膜層と、印刷層との組み合
わせからなるものでもよい。光輝性顔料層は、図柄層4
として金属光沢を表現するためのものであり、パール顔
料やアルミフレークを含む層である。金属薄膜層は、図
柄層4として金属光沢を表現するためのものであり、真
空蒸着法、スパッターリング法、イオンプレーティング
法、鍍金法などで形成する。表現したい金属光沢色に応
じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、
鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛
などの金属、これらの合金または化合物を使用する。部
分的な金属薄膜層を形成する場合の一例としては、金属
薄膜層を必要としない部分に溶剤可溶性樹脂層を形成し
た後、その上に全面的に金属薄膜を形成し、溶剤洗浄を
行って溶剤可溶性樹脂層と共に不要な金属薄膜を除去す
る方法がある。この場合によく用いる溶剤は、水または
水溶液である。また、別の一例としては、全面的に金属
薄膜を形成し、次に金属薄膜を残しておきたい部分にレ
ジスト層を形成し、酸またはアルカリでエッチングを行
い、レジスト層を除去する方法がある。
【0023】接着層5は、成形品に上記の各層を接着す
る層である。接着層5としては、成形品の素材に適した
感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえ
ば、成形品の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリル系
樹脂を用いるとよい。また、成形品の材質がポリフェニ
レンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレ
ンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリ
ル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂など
を使用すればよい。さらに、成形品の材質がポリプロピ
レン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロ
ンインデン樹脂が使用可能である。接着層5の形成方法
としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマ
コート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン
印刷法などの印刷法がある。接着層5の乾燥膜厚は、0.
5〜10μmとするのが一般的である。
【0024】なお、上記の艶消しアクリルインサートフ
ィルム1の層構成は、艶消しアクリルインサートフィル
ム1の一例であり、このほかの層構成であってもよい。
たとえば、図柄層4が接着層5の機能を兼ね備えている
場合には、接着層5を省略することができる。
【0025】艶消しアクリルインサートフィルム1を利
用して艶消しインサート成形品7を得るには、次のよう
にするとよい。
【0026】艶消しアクリルインサートフィルム1を、
インサートフィルム送り装置などを使用して、成形樹脂
6射出口を有するコア型と、深絞りのための凹部を有す
るキャビティ型との間に、艶消層3がキャビティ型に面
するように配置し、クランプなどの手段でキャビティ型
の周囲に固定する。次に、熱源により艶消しアクリルイ
ンサートフィルム1を加熱軟化させるとともにキャビテ
ィ型側から真空吸引してキャビティ型の表面に密着させ
る。キャビティ型とコア型を型締めし、艶消しアクリル
インサートフィルム1とコア型との間に密閉空間を形成
する。この空間に溶融した成形樹脂6を射出する。成形
樹脂6としては、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリアクリロニトリルスチレン系樹脂、ポリアクリ
ロニトリルブタジエンスチレン系樹脂などを用いるとよ
い。キャビティ型とコア型を型開きすれば、艶消しアク
リルインサートフィルム1と成形樹脂6とが一体化され
た艶消しインサート成形品7を得ることができる(図2
参照)。
【0027】また、次のようにして艶消しインサート成
形品7を得ることができる。まず、艶消しアクリルイン
サートフィルム1を、深絞りのための凹部を有する予備
成形型にクランプなどの手段で固定し、次に、熱源によ
り艶消しアクリルインサートフィルム1を加熱軟化させ
るとともに予備成形型側から真空吸引して予備成形型の
表面に密着させる。次いで真空吸引を解除し、予備成形
型から艶消しアクリルインサートフィルム1を取り出
す。このようにして、深絞り加工した艶消しアクリルイ
ンサートフィルム1を得ることができる。次いで、予備
成形した艶消しアクリルインサートフィルム1を、成形
樹脂6射出口を有するコア型と、深絞りのための凹部を
有するキャビティ型との間に配置し、クランプなどの手
段でキャビティ型の周囲に固定する。次に、キャビティ
型とコア型を型締めし、艶消しアクリルインサートフィ
ルム1とコア型との間に密閉空間を形成する。この空間
に溶融した成形樹脂6を射出し、キャビティ型とコア型
を型開きすれば、艶消しアクリルインサートフィルム1
と成形樹脂6とが一体化された艶消しインサート成形品
7を得ることができる(図2参照)。
【0028】なお、この発明による艶消しアクリルイン
サートフィルム1は、木目模様柄に限らず、シルバーメ
タリック、石目、墨ベタ、大理石模様など、あらゆる模
様に適応できる。
【0029】
【実施例】
実施例1 厚さ125μmのメタクリル酸メチルフィルムをアクリル
フィルムとし、下記組成のインキを用い、図柄層、接着
層をグラビア印刷法で順次形成した。また、アクリルフ
ィルムの他の面に、下記組成のインキを用い、単位面積
当たりに占める艶消層の占有面積がほぼ100%の網点濃
度の任意ベタパターンで高艶消層を形成し、また、単位
面積当たりに占める艶消層の占有面積がほぼ20%の網点
濃度の任意ベタパターンで低艶消層を形成した。
【0030】 図柄層 カーボンブラック(顔料) 40重量% ポリウレタン樹脂(バインダー) 60重量% 高艶消層(膜厚1.0μm) 平均粒子径1.0μmフッ素樹脂系真球微粒子(艶消材) 10重量% アクリル樹脂(バインダー) 90重量% 低艶消層(膜厚1.0μm) 平均粒子径1.0μmフッ素樹脂系真球微粒子(艶消材) 10重量% アクリル樹脂(バインダー) 90重量% 接着層 ポリ塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂
【0031】このようにして得た艶消しアクリルインサ
ートフィルムを金型内に配置し、成形樹脂温度220〜250
℃、金型温度40〜60℃の条件において、無色透明のアク
リロニトリルブタジエンポリスチレン共重合体樹脂を成
形樹脂として周囲に立ち上がりがあり、断面が台形であ
る形状にインサート成形を行った。
【0032】このようにして得た艶消しインサート成形
品は、艶消し部分が全面の高艶消層と、艶消し部分が部
分的である低艶消層とが任意のパターンに形成されたも
のであった。
【0033】実施例2 実施例1と同様のアクリルフィルムに、実施例1と同様
にして、図柄層、接着層をグラビア印刷法で順次形成し
た。また、アクリルフィルムの他の面に、下記組成のイ
ンキを用い、任意のベタパターンで高艶消層を形成し、
また、任意のベタパターンで低艶消層を形成した。
【0034】 高艶消層(膜厚1.0μm) 平均粒子径1.0μmフッ素樹脂系真球微粒子(艶消材) 10重量% アクリル樹脂(バインダー) 90重量% 低艶消層(膜厚1.0μm) 平均粒子径0.3μmフッ素樹脂系真球微粒子(艶消材) 10重量% アクリル樹脂(バインダー) 90重量%
【0035】このようにして得た艶消しアクリルインサ
ートフィルムを金型内に配置し、実施例1と同様にして
インサート成形を行った。
【0036】このようにして得た艶消しインサート成形
品は、目の粗い高艶消層と、目の細かい低艶消層が任意
のパターンに形成されたものであった。
【0037】実施例3 実施例1と同様のアクリルフィルムに、実施例1と同様
にして、図柄層、接着層をグラビア印刷法で順次形成し
た。また、アクリルフィルムの他の面に、下記組成のイ
ンキを用い、任意のベタパターンで高艶消層を形成し、
また、任意のベタパターンで低艶消層を形成した。
【0038】 高艶消層(膜厚1.0μm) 平均粒子径1.0μmフッ素樹脂系真球微粒子(艶消材) 10重量% アクリル樹脂(バインダー) 90重量% 低艶消層(膜厚1.0μm) 平均粒子径1.0μmフッ素樹脂系真球微粒子(艶消材) 5重量% アクリル樹脂(バインダー) 95重量%
【0039】このようにして得た艶消しアクリルインサ
ートフィルムを金型内に配置し、実施例1と同様にして
インサート成形を行った。
【0040】このようにして得た艶消しインサート成形
品は、艶消し部分が密の高艶消層と、艶消し部分が疎の
低艶消層が任意のパターンに形成されたものであった。
【0041】実施例4 実施例1と同様のアクリルフィルムに、実施例1と同様
にして、図柄層、接着層をグラビア印刷法で順次形成し
た。また、アクリルフィルムの他の面に、下記組成のイ
ンキを用い、任意のベタパターンで高艶消層を形成し、
また、任意のベタパターンで低艶消層を形成した。
【0042】 高艶消層(膜厚1.0μm) 平均粒子径1.0μmフッ素樹脂系真球微粒子(艶消材) 5重量% フッ素アクリル共重合樹脂(バインダー) 95重量% 低艶消層(膜厚1.0μm) 平均粒子径0.3μmフッ素樹脂系真球微粒子(艶消材) 5重量% アクリル樹脂(バインダー) 95重量%
【0043】このようにして得た艶消しアクリルインサ
ートフィルムを金型内に配置し、実施例1と同様にして
インサート成形を行った。
【0044】このようにして得た艶消しインサート成形
品は、艶消し部分が少し不透明の白濁した高艶消層と、
艶消し部分が無色透明の低艶消層が任意のパターンに形
成されたものであった。
【0045】実施例5 実施例1と同様のアクリルフィルムに、実施例1と同様
にして、図柄層、接着層をグラビア印刷法で順次形成し
た。また、アクリルフィルムの他の面に、下記組成のイ
ンキを用い、深度30μmの版で任意のベタパターンで高
艶消層を形成し、また、深度15μmの版で任意のベタパ
ターンで低艶消層を形成した。
【0046】 高艶消層(膜厚2.0μm) 平均粒子径0.3μmフッ素樹脂系真球微粒子(艶消材) 5重量% アクリル樹脂(バインダー) 95重量% 低艶消層(膜厚1.0μm) 平均粒子径0.3μmフッ素樹脂系真球微粒子(艶消材) 5重量% アクリル樹脂(バインダー) 95重量%
【0047】このようにして得た艶消しアクリルインサ
ートフィルムを金型内に配置し、実施例1と同様にして
インサート成形を行った。
【0048】このようにして得た艶消しインサート成形
品は、目の細かい艶消し部分が密の高艶消層と、目の細
かい艶消し部分が疎の低艶消層が任意のパターンに形成
されたものであった。
【0049】
【発明の効果】この発明は、前記した構成からなるの
で、次のような効果を有する。
【0050】この発明の艶消しアクリルインサートフィ
ルムは、艶消層を有するものであるので、得られる艶消
しインサート成形品は、天然木材をはじめとする種々の
質感を現出することができるものである。また、艶消層
が、インサート成形加工における艶消しアクリルインサ
ートフィルムの伸びを考慮して部分的に異なる2種類以
上の厚さに形成されたものや、艶消し程度が部分的に徐
々に変化するように形成されたものであれば、インサー
ト成形加工後に一様な艶消しを保つことができる。ま
た、艶消層が、部分的に異なる2種類以上の厚さに形成
されたものや、艶消し程度が部分的に徐々に変化するよ
うに形成されたものや、2以上のパターンに形成された
ものであれば、部分的に艶消し程度が異なるデザインと
することも容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の艶消しアクリルインサートフィルム
の一実施例を示す断面図である。
【図2】この発明の艶消しインサート成形品の一実施例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 艶消しアクリルインサートフィルム 2 アクリルフィルム 3 艶消層 4 図柄層 5 接着層 6 成形樹脂 7 艶消しインサート成形品

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明なアクリルフィルムの一方の面に艶
    消層が形成され、他方の面に少なくとも図柄層が形成さ
    れたことを特徴とすることを特徴とする艶消しアクリル
    インサートフィルム。
  2. 【請求項2】 艶消層が、部分的に異なる2種類以上の
    厚さに形成されたものである請求項1に記載の艶消しア
    クリルインサートフィルム。
  3. 【請求項3】 艶消層が、艶消し程度が部分的に徐々に
    変化するように形成されたものである請求項1に記載の
    艶消しアクリルインサートフィルム。
  4. 【請求項4】 艶消層が、2以上のパターンに形成され
    たものである請求項1に記載の艶消しアクリルインサー
    トフィルム。
  5. 【請求項5】 艶消層が、2以上の異なるバインダー材
    料で形成されたものである請求項4に記載の艶消しアク
    リルインサートフィルム。
  6. 【請求項6】 艶消層が、2以上の異なる艶消材を含有
    して形成されたものである請求項4に記載の艶消しアク
    リルインサートフィルム。
  7. 【請求項7】 艶消層が、艶消材の2以上の異なる含有
    量で形成されたものである請求項4に記載の艶消しアク
    リルインサートフィルム。
  8. 【請求項8】 艶消層が、2以上の異なる網点濃度で形
    成されたものである請求項3〜4のいずれかに記載の艶
    消しアクリルインサートフィルム。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8に記載の艶消しアク
    リルインサートフィルムを、図柄層側が射出口に対向す
    るように金型の中に載置し、熱源により加熱するととも
    に真空吸引した後型閉めし、成形樹脂を射出して成形樹
    脂を充填し冷却固化させた後に、金型を開けることによ
    り、表面に艶消層が形成された艶消しインサート成形品
    を得ることを特徴とする艶消しインサート成形品の製造
    方法。
JP8212054A 1996-07-22 1996-07-22 艶消しアクリルインサートフィルムと艶消しインサート成形品の製造方法 Pending JPH1034703A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8212054A JPH1034703A (ja) 1996-07-22 1996-07-22 艶消しアクリルインサートフィルムと艶消しインサート成形品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8212054A JPH1034703A (ja) 1996-07-22 1996-07-22 艶消しアクリルインサートフィルムと艶消しインサート成形品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1034703A true JPH1034703A (ja) 1998-02-10

Family

ID=16616107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8212054A Pending JPH1034703A (ja) 1996-07-22 1996-07-22 艶消しアクリルインサートフィルムと艶消しインサート成形品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1034703A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001356694A (ja) * 2000-06-12 2001-12-26 Dainippon Printing Co Ltd 見本帳
JP2002187161A (ja) * 2000-12-20 2002-07-02 Dainippon Printing Co Ltd 加飾シート、射出成形同時加飾方法、及び加飾成形品
JP2002273835A (ja) * 2001-03-15 2002-09-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd アクリル樹脂積層フィルム、その製造方法、およびこれを用いた積層体
JP2008030353A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Sumitomo Chemical Co Ltd 艶消しアクリル系樹脂フィルム
JP2010228370A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Dainippon Printing Co Ltd 射出成形同時加飾用フィルム
JP2010228371A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Dainippon Printing Co Ltd 射出成形同時加飾用フィルム
JP2012236421A (ja) * 2012-08-10 2012-12-06 Dainippon Printing Co Ltd 加飾シート
JP2015066788A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 大日本印刷株式会社 化粧シート及びそれを用いた化粧材

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04191022A (ja) * 1990-11-27 1992-07-09 Nissha Printing Co Ltd メーターパネルとその製造方法
JPH07195418A (ja) * 1993-12-28 1995-08-01 Nissha Printing Co Ltd 成形同時絵付用フィルムと成形同時絵付品の製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04191022A (ja) * 1990-11-27 1992-07-09 Nissha Printing Co Ltd メーターパネルとその製造方法
JPH07195418A (ja) * 1993-12-28 1995-08-01 Nissha Printing Co Ltd 成形同時絵付用フィルムと成形同時絵付品の製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001356694A (ja) * 2000-06-12 2001-12-26 Dainippon Printing Co Ltd 見本帳
JP2002187161A (ja) * 2000-12-20 2002-07-02 Dainippon Printing Co Ltd 加飾シート、射出成形同時加飾方法、及び加飾成形品
JP2002273835A (ja) * 2001-03-15 2002-09-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd アクリル樹脂積層フィルム、その製造方法、およびこれを用いた積層体
JP2008030353A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Sumitomo Chemical Co Ltd 艶消しアクリル系樹脂フィルム
JP2010228370A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Dainippon Printing Co Ltd 射出成形同時加飾用フィルム
JP2010228371A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Dainippon Printing Co Ltd 射出成形同時加飾用フィルム
JP2012236421A (ja) * 2012-08-10 2012-12-06 Dainippon Printing Co Ltd 加飾シート
JP2015066788A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 大日本印刷株式会社 化粧シート及びそれを用いた化粧材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH1034703A (ja) 艶消しアクリルインサートフィルムと艶消しインサート成形品の製造方法
JPH09300397A (ja) アクリルインサートフィルムと木目柄成形品の製造方法
JP3333677B2 (ja) インサートフィルムとこれを用いたインサート成形品の製造方法
JP3494527B2 (ja) 艶消しインサート成形品およびその製造方法
JP3500234B2 (ja) アクリルインサート成形品の製造方法とアクリルインサート成形品製造用シート
JP3727126B2 (ja) 金属薄膜インサートフィルム成形品の製造方法
JP2002292798A (ja) 漆黒感を有する加飾用フィルムとこれを用いた漆黒感を有する加飾成形品の製造方法
JP3598220B2 (ja) 絵付インサートフィルムおよび絵付インサート成形品の製造方法
JP3401231B2 (ja) 部分マットハードコート転写材と部分マットハードコート成形品の製造方法
JP4194670B2 (ja) アクリルインサートフィルムとインサート成形品とその製造方法
JP3679510B2 (ja) 絵付インサートフィルムおよび絵付インサート成形品
JP3710858B2 (ja) インサート成形品の製造方法およびインサートフィルム
JP5050296B2 (ja) 加飾シート、射出成形同時加飾方法、及び加飾成形品
JP2005178154A (ja) 高光沢転写材と高光沢成形品の製造方法
JP2003203537A (ja) キーシート部材とその製造方法
JP3637298B2 (ja) 加飾シート、加飾成形品とその製造方法
JP4116686B2 (ja) 透明部付メンブレンスイッチの製造方法
JP2000141549A (ja) 加飾シート及び加飾成形品
JPS6140200A (ja) 印刷模様付き成型品およびその製造方法
JP2008080584A (ja) 部分マットハードコート転写材と部分マットハードコート成形品の製造方法
JPH09327843A (ja) 凹凸表面を有する成形品の製造方法
JPS6123440Y2 (ja)
JPH10329496A (ja) クロム光沢調のハーフ蒸着フィルム
JP3500235B2 (ja) アクリルインサートフィルムとアクリルインサート成形品の製造方法
JP4266049B2 (ja) 凹凸模様を有する装飾用シートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041026

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041215

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050404

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050523

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20051111