JPH10340688A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
十分な帯電防止効果を維持しつつ、放電の発生を著しく
低減する。 【解決手段】リアプレート1015と側壁1016とフ
ェースプレート1017で形成される容器と、該容器内
に配置された冷陰極素子1012で構成される電子源
と、蛍光膜1018を有し、該電子源より放出された電
子の照射により画像を形成する画像形成部材と、該容器
内の互いに異なる電圧が印加される電極間に配置された
スペーサ1020とを備える画像形成装置において、該
スペーサ1020は導電性を有し、該電極と導電性層を
介して電気的に接続されており、該導電性層はその端辺
が直線部分と曲線部分あるいは直線部分と鈍角部分との
組み合わせによる形状をなしている。
Description
像表示装置等の画像形成装置に関する発明である。
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、たとえば表面伝導型放出素子や、電界放出
型素子(以下FE型と記す)や、金属/絶縁層/金属型
放出素子(以下MIM型と記す)、などが知られてい
る。
M.I.Elinson,Radio Eng.Ele
ctron Phys.,10,1290,(196
5)や、後述する他の例が知られている。
た小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより
電子放出が生ずる現象を利用するものである。この表面
伝導型放出素子としては、前記エリンソン等によるSn
O2 薄膜を用いたものの他に、Au薄膜によるもの
[G.Dittmer:”Thin Solid Fi
lms”,9,317(1972)]や、In2 O3 /
SnO2 薄膜によるもの[M.Hartwell an
d C.G.Fonstad:”IEEE Tran
s.ED Conf.”,519(1975)]や、カ
ーボン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、第26巻、
第1号、22(1983)]等が報告されている。
典型的な例として、図17に前述のM.Hartwel
lらによる素子の平面図を示す。同図において、300
1は基板で、3004はスパッタで形成された金属酸化
物よりなる導電性薄膜である。導電性薄膜3004は図
示のようにH字形の平面形状に形成されている。該導電
性薄膜3004に後述の通電フォーミングと呼ばれる通
電処理を施すことにより、電子放出部3005が形成さ
れる。図中の間隔Lは、0.5〜1[mm],Wは、
0.1[mm]で設定されている。尚、図示の便宜か
ら、電子放出部3005は導電性薄膜3004の中央に
矩形の形状で示したが、これは模式的なものであり、実
際の電子放出部の位置や形状を忠実に表現しているわけ
ではない。
めとして上述の表面伝導型放出素子においては、電子放
出を行う前に導電性薄膜3004に通電フォーミングと
呼ばれる通電処理を施すことにより電子放出部3005
を形成するのが一般的であった。すなわち、通電フォー
ミングとは、前記導電性薄膜3004の両端に一定の直
流電圧、もしくは、例えば1V/分程度の非常にゆっく
りとしたレートで昇圧する直流電圧を印加して通電し、
導電性薄膜3004を局所的に破壊もしくは変形もしく
は変質せしめ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部30
05を形成することである。尚、局所的に破壊もしくは
変形もしくは変質した導電性薄膜3004の一部には、
亀裂が発生する。前記通電フォーミング後に導電性薄膜
3004に適宜の電圧を印加した場合には、前記亀裂付
近において電子放出が行われる。
Dyke&W.W.Dolan,”Field emi
ssion”,Advance in Electro
nPhysics,8,89(1956)や、あるい
は、 C.A.Spindt,”Physical p
roperties of thin−film fi
eld emission cathodes wit
h molybdenium cones”,J.Ap
pl.Phys.,47,5248(1976)などが
知られている。
18に前述のC.A.Spindtらによる素子の断面
図を示す。同図において、3010は基板で、3011
は導電材料よりなるエミッタ配線、3012はエミッタ
コーン、3013は絶縁層、3014はゲート電極であ
る。本素子は、エミッタコーン3012とゲート電極3
014の間に適宜の電圧を印加することにより、エミッ
タコーン3012の先端部より電界放出を起こさせるも
のである。
8のような積層構造ではなく、基板上に基板平面とほぼ
平行にエミッタとゲート電極を配置した例もある。
C.A.Mead,”Operation of tu
nnel−emission Devices,J.A
ppl.Phys.,32,646(1961)などが
知られている。MIM型の素子構成の典型的な例を図1
9に示す。同図は断面図であり、図において、3020
は基板で、3021は金属よりなる下電極、3022は
厚さ100オングストローム程度の薄い絶縁層、302
3は厚さ80〜300オングストローム程度の金属より
なる上電極である。MIM型においては、上電極302
3と下電極3021の間に適宜の電圧を印加することに
より、上電極3023の表面より電子放出を起こさせる
ものである。
て低温で電子放出を得ることができるため、加熱用ヒー
ターを必要としない。したがって、熱陰極素子よりも構
造が単純であり、微細な素子を作成可能である。また、
基板上に多数の素子を高い密度で配置しても、基板の熱
溶融などの問題が発生しにくい。また、熱陰極素子がヒ
ーターの加熱により動作するため応答速度が遅いのとは
異なり、冷陰極素子の場合には応答速度が速いという利
点もある。
究が盛んに行われてきている。
素子のなかでも特に構造が単純で製造も容易であること
から、大面積にわたり多数の素子を形成できる利点があ
る。そこで、たとえば本出願人による特開昭64−31
332において開示されるように、多数の素子を配列し
て駆動するための方法が研究されている。
は、たとえば、画像表示装置、画像記録装置などの画像
形成装置や、荷電ビーム源、等が研究されている。
とえば本出願人によるUSP5,066,883や特開
平2−257551や特開平4−28137において開
示されているように、表面伝導型放出素子と電子ビーム
の照射により発光する蛍光体とを組み合わせて用いた画
像表示装置が研究されている。表面伝導型放出素子と蛍
光体とを組み合わせて用いた画像表示装置は、従来の他
の方式の画像表示装置よりも優れた特性が期待されてい
る。たとえば、近年普及してきた液晶表示装置と比較し
ても、自発光型であるためバックライトを必要としない
点や、視野角が広い点が優れていると言える。
法は、たとえば本出願人によるUSP4,904,89
5に開示されている。また、FE型を画像表示装置に応
用した例として、たとえば、R.Meyerらにより報
告された平板型表示装置が知られている[R.Meye
r:”Recent Development onM
icrotips Display at LET
I”,Tech.Digest of 4th In
t. Vacuum Microelectronic
s Conf.,Nagahama,pp.6〜9(1
991)]。
置に応用した例は、たとえば本出願人による特開平3−
55738に開示されている。
成装置のうちで、奥行きの薄い平面型表示装置は省スペ
ースかつ軽量であることから、ブラウン管型の表示装置
に置き代わるものとして注目されている。
パネル部の一例を示す斜視図であり、内部構造を示すた
めにパネルの一部を切り欠いて示している。
は側壁、3117はフェースプレートであり、リアプレ
ート3115、側壁3116およびフェースプレート3
117により表示パネルの内部を真空に維持するための
外囲器(気密容器)を形成している。
固定されているが、この基板3111上には冷陰極素子
3112が、N×M個形成されている。(N、Mは2以
上の正の整数であり、目的とする表示画素数に応じて適
宜設定される。)また、前記N×M個の冷陰極素子31
12は、図20に示すとおり、M本の行方向配線311
3とN本の列方向配線3114により配線されている。
これら基板3111、冷陰極素子3112、行方向配線
3113および列方向配線3114によって構成される
部分をマルチ電子ビーム源と呼ぶ。また、行方向配線3
113と列方向配線3114の少なくとも交差する部分
には、両配線間に絶縁層(不図示)が形成されており、
電気的な絶縁が保たれている。
光体からなる蛍光膜3118が形成されており、赤
(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体(不図
示)が塗り分けられている。また、蛍光膜3118をな
す上記各色蛍光体の間には黒色体(不図示)が設けてあ
り、更に蛍光膜3118のリアプレート3115側の面
にはAl等からなるメタルバック3119が形成されて
いる。
びHvは、当該表示パネルと不図示の電気回路とを電気
的に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子で
ある。Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向配
線3113と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源の
列方向配線3114と、Hvはメタルバック3119と
各々電気的に接続している。
ス6乗程度の真空に保持されており、画像表示装置の表
示面積が大きくなるに従い、気密容器内部と外部の気圧
差によるリアプレート3115およびフェースプレート
3117の変形あるいは破壊を防止する手段が必要とな
る。リアプレート3115およびフェースプレート31
16を厚くすることによる方法は、画像表示装置の重量
を増加させるのみならず、斜め方向から見たときに画像
の歪みや視差を生ずる。これに対し、図20において
は、比較的薄いガラス板からなり大気圧を支えるための
構造支持体(スペーサあるいはリブと呼ばれる)312
0が設けられている。このようにして、マルチビーム電
子源が形成された基板3111と蛍光膜3118が形成
されたフェースプレート3116間は通常サブミリない
し数ミリに保たれ、前述したように気密容器内部は高真
空に保持されている。
装置は、容器外端子Dx1ないしDxm、Dy1乃至D
ynを通じて、各冷陰極素子3112に電圧を印加する
と、各冷陰極素子3112から電子が放出される。それ
と同時に、メタルバック3119に容器外端子Hvを通
じて数百[V]ないし数[kV]の高圧を印加して、上
記放出された電子を加速し、フェースプレート3117
の内面に衝突させる。これにより、蛍光膜3118をな
す各色の蛍光体が励起されて発光し、画像が表示され
る。
装置の表示パネルにおいては、以下のような問題点があ
った。
された電子の一部がスペーサ3120に当たることによ
り、あるいは放出電子の作用でイオン化したイオンがス
ペーサに付着することにより、スペーサ帯電を引き起こ
す可能性がある。このスペーサの帯電により冷陰極素子
3112から放出された電子はその軌道を曲げられ、蛍
光体上の正規な位置とは異なる場所に到達し、スペーサ
近傍の画像が歪んで表示される。
子を加速するためにマルチ電子ビーム源とフェースプレ
ート3117との間には数百V以上の高電圧(即ち1k
V/mm以上の高電界)が印加されるため、スペーサ3
120表面での沿面放電が懸念される。特に、上記のよ
うにスペーサが帯電している場合は、放電が誘発される
可能性がある。
微小電流が流れるようにして帯電を除去する提案がなさ
れている。そこでは絶縁性のスペーサの表面に高抵抗膜
を形成することにより、スペーサ表面に微小電流が流れ
るようにしている。ここで用いられている帯電防止膜は
酸化スズ、あるいは酸化スズと酸化インジウム混晶薄膜
や金属膜である。また、帯電防止膜の機能をさらに強化
するために、スペーサ3120が基板3111、あるい
は蛍光膜3118と接触する面、並びにその近傍に導電
性膜を配置することが考えられる。これにより、帯電防
止膜と基板3111、また、帯電防止膜と蛍光膜311
8の間の電気的接続が確保されることが期待される。
起、角などの形状が存在すると、基板3111とフェー
スプレート3117の間に高電圧を印加する時に電界集
中が発生し、放電の原因となりやすい。その結果、冷陰
極素子3112の劣化等を起こし、画像形成が困難にな
るという問題がある。また、そのような放電を抑制する
ために、基板3111とフェースプレート3117の間
の印加電圧を低くすると、十分な輝度を得ることができ
なくなってしまう。
であり、その主たる目的は、表面での帯電を低減し、放
電の発生をも低減し得るスペーサ、及びそのようなスペ
ーサを備える画像形成装置を提供することにある。
めの本発明の画像形成装置は以下の構成を備える。すな
わち、容器と、該容器内に配置された電子源と、該電子
源より放出された電子の照射により画像を形成する画像
形成部材と、該容器内の互いに異なる電圧が印加される
電極間に配置されたスペーサとを備える画像形成装置に
おいて、該スペーサは導電性を有し、該電極と導電性層
を介して電気的に接続されており、該導電性層はその端
辺が直線部分と曲線部分あるいは直線部分と鈍角部分と
の組み合わせによる形状をなしていることを特徴とす
る。
明の好適な実施形態を説明する。
に、本実施形態の概要を説明しておく。上記に述べたよ
うな、支持部材(スペーサ)と画像形成部材側、支持部
材(スペーサ)と素子基板側の各接触部近傍に前述の導
電性膜(以下中間層と呼ぶ)を配置した構成を採用した
場合に、中間層と後述する高抵抗膜との境界部に強い電
界集中を起こすような形状を有する場合には、以下のよ
うな現象が生じる。
間層によって電界集中された箇所から放電が発生する。
この放電現象は、画像形成部材に印加する電圧が高いほ
ど、また、電界集中が強いほど頻度が増す。
による画質が低下する。また、放電現象を防止すために
画像形成部材に印加する電圧が制限され、輝度の低下を
招く。
ような対策を講じた。すなわち、電子線発生装置の気密
容器内において、異なる電圧が印加される電極間には、
耐大気圧用の支持部材が配置されており、この支持部材
は絶縁性部材表面に導電性を有するが該電極よりも高抵
抗な膜が被覆されており、この高抵抗膜が該両電極間に
該高抵抗膜よりも抵抗の小さい低抵抗膜(中間層)を介
して電気的に接続されている。ここで、上記低抵抗膜の
縁は、好ましくは直線部分と曲線部分、あるいは直角部
分と鈍角部分の組み合わせで構成される。
生装置の支持部材(スペーサ)は、例えば、基板側の電
極及び蛍光膜側の電極に該低抵抗膜を介して電気的に接
続される高抵抗膜をその表面に有する。このため、絶縁
性部材の表面に電荷粒子が付着しても、この電荷粒子は
基板側から金属膜等の該低抵抗膜を介して高抵抗膜を流
れる電流の一部と電気的に中和し、当該スペーサの帯電
を中和できる。ここで、上記のとおり、高抵抗膜と素子
基板側、または高抵抗膜と画像形成部材側との接続部の
大部分には金属の低抵抗膜が配置されているので、安定
した電流の供給が行われる。その結果、帯電の防止が可
能になり発光位置ずれを防止できる。
大きい曲線、あるいは、直線と鈍角の角の形状を組み合
わせた外形にすることで、電界の集中を抑止できた。本
実施形態では、このようにしてスペーサによる放電を抑
えつつ、画像形成部材と素子基板との間へのさらに高い
電圧の印加を可能とするものである。
圧印加による輝度の向上と、発光位置ずれのない良好な
画像の実現を達成することができる。以下、本実施形態
について詳細に説明する。
成と製造方法について、具体的な例を示して説明する。
視図であり、内部構造を示す為にパネルの一部を切り欠
いて示している。
は側壁、1017はフェースプレートであり、1015
〜1017により表示パネルの内部を真空に維持するた
めの気密容器を形成している。気密容器を組み立てるに
あたっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保
持させるため封着する必要があるが、たとえばフリット
ガラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中
で、摂氏400〜500度で10分以上焼成することに
より封着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方
法については後述する。また、上記気密容器の内部は1
0のマイナス6乗[Torr]程度の真空に保持される
ので、大気圧や不意の衝撃などによる気密容器の破壊を
防止する目的で、耐大気圧構造体として、スペーサ10
20が設けられている。
が固定されているが、該基板上には冷陰極素子1012
がn×m個形成されている(n,mは2以上の正の整数
であり、目的とする表示画素数に応じて適宜設定され
る。たとえば、高品位テレビジョンの表示を目的とした
表示装置においては、n=3000,m=1000以上
の数を設定することが望ましい)。前記n×m個の冷陰
極素子は、m本の行方向配線1013とn本の列方向配
線1014により単純マトリクス配線されている。前
記、1011〜1014によって構成される部分をマル
チ電子ビーム源と呼ぶ。
電子ビーム源は、冷陰極素子を単純マトリクス配線した
電子源であれば、冷陰極素子の材料や形状あるいは製法
に制限はない。従って、たとえば表面伝導型放出素子や
FE型、あるいはMIM型などの冷陰極素子を用いるこ
とができる。
子(後述)を基板上に配列して単純マトリクス配線した
マルチ電子ビーム源の構造について述べる。
たマルチ電子ビーム源の平面図である。基板1011上
には、後述の図6で示すものと同様な表面伝導型放出素
子が配列され、これらの素子は行方向配線1013と列
方向配線1014により単純マトリクス状に配線されて
いる。行方向配線1013と列方向配線1014の交差
する部分には、電極間に絶縁層(不図示)が形成されて
おり、電気的な絶縁が保たれている。
す。
予め基板上に行方向配線電極1013、列方向配線10
14、電極間絶縁層(不図示)、及び表面伝導型放出素
子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、行方向配線1
013及び列方向配線1014を介して各素子に給電し
て通電フォーミング処理(後述)と通電活性化処理(後
述)を行うことにより製造した。
レート1015にマルチ電子ビーム源の基板1011を
固定する構成としたが、マルチ電子ビーム源の基板10
11が十分な強度を有するものである場合には、気密容
器のリアプレートとしてマルチ電子ビーム源の基板10
11自体を用いてもよい。
は、蛍光膜1018が形成されている。本実施形態はカ
ラー表示装置であるため、蛍光膜1018の部分にはC
RTの分野で用いられる赤、緑、青の3原色の蛍光体が
塗り分けられている。各色の蛍光体は、たとえば図4の
(A)に示すようにストライプ状に塗り分けられ、蛍光
体のストライプの間には黒色の導電体1010が設けて
ある。黒色の導電体1010を設ける目的は、電子ビー
ムの照射位置に多少のずれがあっても表示色にずれが生
じないようにする事や、外光の反射を防止して表示コン
トラストの低下を防ぐこと、電子ビームによる蛍光膜の
チャージアップを防止することなどである。黒色の導電
体1010には、黒鉛を主成分として用いたが、上記の
目的に適するものであればこれ以外の材料を用いても良
い。
図4(A)に示したストライプ状の配列に限られるもの
ではなく、たとえば図4(B)に示すようなデルタ状配
列や、それ以外の配列であってもよい。
る場合には、単色の蛍光体材料を蛍光膜1018に用い
ればよく、また黒色導電材料は必ずしも用いなくともよ
い。
面には、CRTの分野では公知のメタルバック1019
を設けてある。メタルバック1019を設けた目的は、
蛍光膜1018が発する光の一部を鏡面反射して光利用
率を向上させる事や、負イオンの衝突から蛍光膜101
8を保護する事や、電子ビーム加速電圧を印加するため
の電極として作用させる事や、蛍光膜1018を励起し
た電子の導電路として作用させることなどである。メタ
ルバック1019は、蛍光膜1018をフェースプレー
ト基板1017上に形成した後、蛍光膜表面を平滑化処
理し、その上にAlを真空蒸着する方法により形成し
た。なお、蛍光膜1018に低電圧用の蛍光体材料を用
いた場合には、メタルバック1019は用いない。
速電圧の印加用や蛍光膜の導電性向上を目的として、フ
ェースプレート基板1017と蛍光膜1018との間
に、たとえばITOを材料とする透明電極を設けてもよ
い。
り、各部の番号は図1に対応している。スペーサ102
0は絶縁性部材1020aの表面に帯電防止を目的とし
た高抵抗膜1020bを成膜し、かつフェースプレート
1017の内側(メタルバック1019等)及び基板1
011の表面(行方向配線1013または列方向配線1
014)に面したスペーサの当接面及びこれに接する側
面部に低抵抗膜1020cを成膜した部材からなるもの
で、上記目的を達成するのに必要な数だけ、かつ必要な
間隔において配置され、フェースプレートの内側及び基
板1011の表面に接合材1041により固定される。
の表面のうち、少なくとも気密容器内の真空中に露出し
ている面に成膜されており、スペーサ1020上の低抵
抗膜1020c及び接合材1041を介して、フェース
プレート1017の内側(メタルバック1019等)及
び基板1011の表面(行方向配線1013または列方
向配線1014)に電気的に接続される。ここで説明さ
れる態様においては、スペーサ1020の形状は薄板状
とし、行方向配線1013に平行に配置され、行方向配
線1013と電気的に接続されている。なお、40は絶
縁層である。
上の行方向配線1013及び列方向配線1014とフェ
ースプレート1017内面のメタルバック1019との
間に印加される高電圧に耐えるだけの絶縁性を有し、か
つスペーサ1020の表面への帯電を防止する程度の導
電性を有する必要がある。
としては、たとえば石英ガラス、Na等の不純物含有量
を減少したガラス、ソーダライムガラス、アルミナ等の
セラミックス部材等があげられる。なお、絶縁性部材1
020aはその熱膨張率が気密容器及び基板1011を
なす部材と近いものが好ましく、気密容器の材質と同一
の材質を用いても良い。
20bには、高電位側のフェースプレート1017(メ
タルバック1019等)に印加される加速電圧Vaを、
帯電防止膜である高抵抗膜1020bの抵抗値Rsで除
した電流が流れる。そこで、スペーサの抵抗値Rsは帯
電防止及び消費電力の観点からその望ましい範囲に設定
される。帯電防止の観点から表面抵抗R/□は10の1
2乗Ω以下であることが好ましい。十分な帯電防止効果
を得るためには10の11乗Ω以下がさらに好ましい。
表面抵抗の下限はスペーサ形状とスペーサ間に印加され
る電圧により左右されるが、10の5乗Ω以上であるこ
とが好ましい。
tは10nm〜1μmの範囲が望ましい。材料の表面エ
ネルギー及び基板との密着性や基板温度によっても異な
るが、一般的に10nm以下の薄膜は島状に形成され、
抵抗が不安定で再現性に乏しい。一方、膜厚tが1μm
以上では膜応力が大きくなって膜剥がれの危険性が高ま
り、かつ成膜時間が長くなるため生産性が悪い。従っ
て、膜厚は50〜500nmであることが望ましい。表
面抵抗R/□はρ/tであり、以上に述べたR/□とt
の好ましい範囲から、高抵抗膜の比抵抗ρは0.1[Ω
cm]乃至10の8乗[Ωcm]が好ましい。さらに表
面抵抗と膜厚のより好ましい範囲を実現するためには、
ρは10の2乗乃至10の6乗Ωcmとするのが良い。
た高抵抗膜を電流が流れることにより、あるいはディス
プレイ全体が動作中に発熱することによりその温度が上
昇する。高抵抗膜の抵抗温度係数が大きな負の値である
と温度が上昇した時に抵抗値が減少し、スペーサに流れ
る電流が増加し、さらに温度上昇をもたらす。そして電
流は電源の限界を越えるまで増加し続ける。このような
電流の暴走が発生する抵抗温度係数の値は経験的に負の
値で絶対値が1%以上である。すなわち、高抵抗膜の抵
抗温度係数は絶対値が1%未満であることが望ましい。
の材料としては、例えば金属酸化物を用いることができ
る。金属酸化物の中でも、クロム、ニッケル、銅の酸化
物が好ましい材料である。その理由はこれらの酸化物は
二次電子放出効率が比較的小さく、冷陰極素子1012
から放出された電子がスペーサ1020に当たった場合
においても帯電しにくいためと考えられる。金属酸化物
以外にも炭素は二次電子放出効率が小さく好ましい材料
である。特に、非晶質カーボンは高抵抗であるため、ス
ペーサ抵抗を所望の値に制御しやすい。
の他の材料として、アルミと遷移金属合金の窒化物は遷
移金属の組成を調整することにより、良伝導体から絶縁
体まで広い範囲に抵抗値を制御できるので好適な材料で
ある。さらには後述する表示装置の作製工程において抵
抗値の変化が少なく安定な材料である。かつ、その抵抗
温度係数の絶対値が1%未満で有り、実用的に使いやす
い材料である。遷移金属元素としてはTi,Cr,Ta
等があげられる。
での反応性スパッタ、電子ビーム蒸着、イオンプレーテ
ィング、イオンアシスト蒸着法等の薄膜形成手段により
絶縁性部材上に形成される。金属酸化膜も同様の薄膜形
成法で作製することができるが、この場合窒素ガスに代
えて酸素ガスを使用する。その他、CVD法、アルコキ
シド塗布法でも金属酸化膜を形成できる。カーボン膜は
蒸着法、スパッタ法、CVD法、プラズマCVD法で作
製され、特に非晶質カーボンを作製する場合には、成膜
中の雰囲気に水素が含まれるようにするか、成膜ガスに
炭化水素ガスを使用する。
20cは、高抵抗膜1020bを高電位側のフェースプ
レート1017(メタルバック1019等)及び低電位
側の基板1011(配線1013,1014等)と電気
的に接続する為に設けられたものであり、以下では、中
間電極層(中間層)という名称も用いる。中間電極層
(中間層)は以下に列挙する複数の機能を有することが
できる。
ート1017側及び基板1011側と電気的に接続す
る。 既に記載したように、高抵抗膜1020bはスペーサ1
020表面での帯電を防止する目的で設けられたもので
あるが、高抵抗膜1020bをフェースプレート101
7(メタルバック1019等)及び基板1011(配線
1013,1014等)と直接あるいは当接材1041
を介して接続した場合、接続部界面に大きな接触抵抗が
発生し、スペーサ表面に発生した電荷を速やかに除去で
きなくなる可能性がある。これを避ける為に、フェース
プレート1017及び当接材1041と接触するスペー
サ1020の当接面あるいは側面部に低抵抗の中間層を
設けた。
一化する。 冷陰極素子1012より放出された電子は、フェースプ
レート1017と基板1011の間に形成された電位分
布に従って電子軌道を成す。スペーサ1020の近傍で
電子軌道に乱れが生じないようにするためには、高抵抗
膜1020bの電位分布を全域にわたって制御する必要
がある。高抵抗膜1020bをフェースプレート101
7(メタルバック1019等)及び基板1011(配線
1013,1014等)と直接あるいは当接材1041
を介して接続した場合、接続部界面の接触抵抗の為に、
接続状態のむらが発生し、高抵抗膜1020bの電位分
布が所望の値からずれてしまう可能性がある。これを避
けるために、スペーサ1020がフェースプレート10
17側及び基板1011側と当接するスペーサ端部(当
接面あるい側面部)の全長域に低抵抗の中間層を設け、
この中間層部に所望の電位を印加することによって、高
抵抗膜1020b全体の電位を制御可能としている。
レート1017と基板1011の間に形成された電位分
布に従って電子軌道を成す。スペーサ近傍の冷陰極素子
から放出された電子に関しては、スペーサを設置するこ
とに伴う制約(配線、素子位置の変更等)が生じる場合
がある。このような場合、歪みやむらの無い画像を形成
するためには、放出された電子の軌道を制御してフェー
スプレート1017上の所望の位置に電子を照射する必
要がある。フェースプレート1017側及び基板101
1側と当接する面の側面部に低抵抗の中間層を設けるこ
とにより、スペーサ1020近傍の電位分布に所望の特
性を持たせ、放出された電子の軌道を制御することがで
きる。
抗膜1020bに比べ十分に低い抵抗値を有する材料を
選択すればよく、Ni,Cr,Au,Mo,W,Pt,
Ti,Al,Cu,Pd等の金属、あるいは合金、及び
Pd,Ag,Au,RuO2,Pd−Ag等の金属や金
属酸化物とガラス等から構成される印刷導体、あるいは
In2O3−SnO2等の透明導体及びポリシリコン等
の半導体材料等より適宜選択される。
向配線1013及びメタルバック1019と電気的に接
続するように、導電性を持たせる必要がある。即ち、導
電性接着剤や金属粒子や導電性フィラーを添加したフリ
ットガラスが好適である。
及びHvは、当該表示パネルと不図示の電気回路とを電
気的に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子
である。Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向
配線1013と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源
の列方向配線1014と、Hvはフェースプレートのメ
タルバック1019と電気的に接続している。
は、気密容器を組立てた後、不図示の排気管と真空ポン
プとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗[To
rr]程度の真空度まで排気する。その後、排気管を封
止するが、気密容器内の真空度を維持するために、封止
の直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲッ
ター膜(不図示)を形成する。ゲッター膜とは、例えば
Baを主成分とするゲッター材料をヒータもしくは高周
波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、該ゲッ
ター膜の吸着作用により気密容器内は1×10マイナス
5乗ないしは1×10マイナス7乗[Torr]の真空
度に維持される。
装置は、容器外端子Dx1ないしDxm、Dy1ないし
Dynを通じて各冷陰極素子1012に電圧を印加する
と、各冷陰極素子1012から電子が放出される。それ
と同時にメタルバック1019に容器外端子をHvを通
じて数百[V]ないし数[kV]の高圧を印加して、上
記放出された電子を加速し、フェースプレート1017
の内面に衝突させる。これにより、蛍光膜1018をな
す各色の蛍光体が励起されて発光し、画像が表示され
る。
伝導型放出素子1012への印加電圧は12〜16
[V]程度、メタルバック1019と冷陰極素子101
2との距離dは0.1[mm]から8[mm]程度、メ
タルバック1019と冷陰極素子1012間の電圧0.
1[kV]から10[kV]程度である。
と製法、及び画像表示装置の概要を説明した。
ム源の製造方法について説明する。本実施形態の画像表
示装置に用いるマルチ電子ビーム源は、冷陰極素子を単
純マトリクス配線した電子源であれば、冷陰極素子の材
料や形状あるいは製法に制限はない。したがって、たと
えば表面伝導型放出素子やFE型、あるいはMIM型な
どの冷陰極素子を用いることができる。
表示装置が求められる状況のもとでは、これらの冷陰極
素子の中でも、表面伝導型放出素子が特に好ましい。す
なわち、FE型ではエミッタコーンとゲート電極の相対
位置や形状が電子放出特性を大きく左右するため、極め
て高精度の製造技術を必要とするが、これは大面積化や
製造コストの低減を達成するには不利な要因となる。ま
た、MIM型では、絶縁層と上電極の膜厚を薄くてしか
も均一にする必要があるが、これも大面積化や製造コス
トの低減を達成するには不利な要因となる。その点、表
面伝導型放出素子は、比較的製造方法が単純なため、大
面積化や製造コストの低減が容易である。また、発明者
らは、表面伝導型放出素子の中でも、電子放出部もしく
はその周辺部を微粒子膜から形成したものがとりわけ電
子放出特性に優れ、しかも製造が容易に行えることを見
いだしている。したがって、高輝度で大画面の画像表示
装置のマルチ電子ビーム源に用いるには、最も好適であ
ると言える。そこで、上記実施形態の表示パネルにおい
ては、電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成した表面伝導型放出素子を用いた。そこで、まず好適
な表面伝導型放出素子について基本的な構成と製法およ
び特性を説明し、その後で多数の素子を単純マトリクス
配線したマルチ電子ビーム源の構造について述べる。
製法)電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成する表面伝導型放出素子の代表的な構成には、平面型
と垂直型の2種類があげられる。
に、平面型の表面伝導型放出素子の素子構成と製法につ
いて説明する。図6は、平面型の表面伝導型放出素子の
構成を説明するための平面図(a)および断面図(b)
である。図中、1101は基板、1102と1103は
素子電極、1104は導電性薄膜、1105は通電フォ
ーミング処理により形成した電子放出部、1113は通
電活性化処理により形成した薄膜である。
ラスや青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、ア
ルミナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上
述の各種基板上にたとえばSiO2 を材料とする絶縁層
を積層した基板、などを用いることができる。
向して設けられた素子電極1102と1103は、導電
性を有する材料によって形成されている。たとえば、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,
Ag等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合
金、あるいはIn2 O3 −SnO2 をはじめとする金属
酸化物、ポリシリコンなどの半導体、などの中から適宜
材料を選択して用いればよい。電極を形成するには、た
とえば真空蒸着などの製膜技術とフォトリソグラフィ
ー、エッチングなどのパターニング技術を組み合わせて
用いれば容易に形成できるが、それ以外の方法(たとえ
ば印刷技術)を用いて形成してもさしつかえない。
該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。
一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングストローム
から数百マイクロメーターの範囲から適当な数値を選ん
で設計されるが、なかでも表示装置に応用するために好
ましいのは数マイクロメーターより数十マイクロメータ
ーの範囲である。また、素子電極の厚さdについては、
通常は数百オングストロームから数マイクロメーターの
範囲から適当な数値が選ばれる。
粒子膜を用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素
として多数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)
のことをさす。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、
個々の微粒子が離間して配置された構造か、あるいは微
粒子が互いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに
重なり合った構造が観測される。
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、なかでも好ましいのは10オングスト
ロームから200オングストロームの範囲のものであ
る。また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条
件を考慮して適宜設定される。すなわち、素子電極11
02あるいは1103と電気的に良好に接続するのに必
要な条件、後述する通電フォーミングを良好に行うのに
必要な条件、微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の
値にするために必要な条件、などである。具体的には、
数オングストロームから数千オングストロームの範囲の
なかで設定するが、なかでも好ましいのは10オングス
トロームから500オングストロームの間である。
る材料としては、たとえば、Pd,Pt,Ru,Ag,
Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pb,などをはじめとする金属や、PdO,S
nO2 ,In2 O3 ,PbO,Sb2 O3 ,などをはじ
めとする酸化物や、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,C
eB6 ,YB4 ,GdB4 ,などをはじめとする硼化物
や、TiC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC,
などをはじめとする炭化物や、TiN,ZrN,Hf
N,などをはじめとする窒化物や、Si,Ge,などを
はじめとする半導体や、カーボン、などがあげられ、こ
れらの中から適宜選択される。
微粒子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、
10の3乗から10の7乗[オーム/□]の範囲に含ま
れるよう設定した。
02および1103とは、電気的に良好に接続されるの
が望ましいため、互いの一部が重なりあうような構造を
とっている。その重なり方は、図6の例においては、下
から、基板、素子電極、導電性薄膜の順序で積層した
が、場合によっては下から基板、導電性薄膜、素子電
極、の順序で積層してもさしつかえない。
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有してい
る。亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述する通
電フォーミングの処理を行うことにより形成する。亀裂
内には、数オングストロームから数百オングストローム
の粒径の微粒子を配置する場合がある。なお、実際の電
子放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するのは困
難なため、図6においては模式的に示した。
化合物よりなる薄膜で、電子放出部1105およびその
近傍を被覆している。薄膜1113は、通電フォーミン
グ処理後に、後述する通電活性化の処理を行うことによ
り形成する。
結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいずれかか、も
しくはその混合物であり、膜厚は500[オングストロ
ーム]以下とするが、300[オングストローム]以下
とするのがさらに好ましい。
精密に図示するのは困難なため、図6においては模式的
に示した。また、平面図(a)においては、薄膜111
3の一部を除去した素子を図示した。
が、本実施形態においては以下のような素子を用いた。
用い、素子電極1102と1103にはNi薄膜を用い
た。素子電極の厚さdは1000[オングストロー
ム]、電極間隔Lは2[マイクロメーター]とした。
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100[オングストロ
ーム]、幅Wは100[マイクロメータ]とした。
の製造方法について説明する。図7の(a)〜(d)
は、表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図で、各部材の表記は前記図6と同一である。
1101上に素子電極1102および1103を形成す
る。
101を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄後、
素子電極の材料を堆積させる。(堆積する方法として
は、たとえば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術
を用ればよい。)その後、堆積した電極材料を、フォト
リソグラフィー・エッチング技術を用いてパターニング
し、(a)に示した一対の素子電極(1102と110
3)を形成する。
性薄膜1104を形成する。
基板に有機金属溶液を塗布して乾燥し、加熱焼成処理し
て微粒子膜を成膜した後、フォトリソグラフィー・エッ
チングにより所定の形状にパターニングする。ここで、
有機金属溶液とは、導電性薄膜に用いる微粒子の材料を
主要元素とする有機金属化合物の溶液である。(具体的
には、本実施形態では主要元素としてPdを用いた。ま
た、実施形態では塗布方法として、ディッピング法を用
いたが、それ以外のたとえばスピンナー法やスプレー法
を用いてもよい。)。
膜方法としては、本実施形態で用いた有機金属溶液の塗
布による方法以外の、たとえば真空蒸着法やスパッタ
法、あるいは化学的気相堆積法などを用いる場合もあ
る。
ーミング用電源1110から素子電極1102と110
3の間に適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処理を
行って、電子放出部1105を形成する。
られた同図(b)の導電性薄膜1104に通電を行っ
て、その一部を適宜に破壊、変形、もしくは変質せし
め、電子放出を行うのに好適な構造に変化させる処理の
ことである。微粒子膜で作られた導電性薄膜のうち電子
放出を行うのに好適な構造に変化した部分(すなわち電
子放出部1105)においては、薄膜に適当な亀裂が形
成されている。なお、電子放出部1105が形成される
前と比較すると、形成された後は素子電極1102と1
103の間で計測される電気抵抗は大幅に増加する。
8に、フォーミング用電源1110から印加する適宜の
電圧波形の一例を示す。微粒子膜で作られた導電性薄膜
をフォーミングする場合には、パルス状の電圧が好まし
く、本実施形態の場合には同図に示したようにパルス幅
T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印加し
た。その際には、三角波パルスの波高値Vpfを、順次
昇圧した。また、電子放出部1105の形成状況をモニ
ターするためのモニターパルスPmを適宜の間隔で三角
波パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流計1
111で計測した。
ナス5乗[torr]程度の真空雰囲気下において、た
とえばパルス幅T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を
10[ミリ秒]とし、波高値Vpfを1パルスごとに
0.1[V]ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス
印加するたびに1回の割りで、モニターパルスPmを挿
入した。フォーミング処理に悪影響を及ぼすことがない
ように、モニターパルスの電圧Vpmは0.1[V]に
設定した。そして、素子電極1102と1103の間の
電気抵抗が1×10の6乗[オーム]になった段階、す
なわちモニターパルス印加時に電流計1111で計測さ
れる電流が1×10のマイナス7乗[A]以下になった
段階で、フォーミング処理にかかわる通電を終了した。
導型放出素子に関する好ましい方法であり、たとえば微
粒子膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面
伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じ
て通電の条件を適宜変更するのが望ましい。
性化用電源1112から素子電極1102と1103の
間に適宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、電
子放出特性の改善を行う。
グ処理により形成された同図(c)の電子放出部110
5に適宜の条件で通電を行って、その近傍に炭素もしく
は炭素化合物を堆積せしめる処理のことである。(図に
おいては、炭素もしくは炭素化合物よりなる堆積物を部
材1113として模式的に示した。)なお、通電活性化
処理を行うことにより、行う前と比較して、同じ印加電
圧における放出電流を典型的には100倍以上に増加さ
せることができる。
0のマイナス5乗[torr]の範囲内の真空雰囲気中
で、電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰
囲気中に存在する有機化合物を起源とする炭素もしくは
炭素化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グ
ラファイト、多結晶グラファイト、非晶質カーボン、の
いずれかか、もしくはその混合物であり、膜厚は500
[オングストローム]以下、より好ましくは300[オ
ングストローム]以下である。
9の(a)に、活性化用電源1112から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。本実施形態においては、一定
電圧の矩形波を定期的に印加して通電活性化処理を行っ
たが、具体的には,矩形波の電圧Vacは14[V],
パルス幅T3は1[ミリ秒],パルス間隔T4は10
[ミリ秒]とした。なお、上述の通電条件は、本実施形
態の表面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、
表面伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに
応じて条件を適宜変更するのが望ましい。
型放出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するため
のアノード電極で、直流高電圧電源1115および電流
計1116が接続されている。(なお、基板1101
を、表示パネルの中に組み込んでから活性化処理を行う
場合には、表示パネルの蛍光面をアノード電極1114
として用いる。)活性化用電源1112から電圧を印加
する間、電流計1116で放出電流Ieを計測して通電
活性化処理の進行状況をモニターし、活性化用電源11
12の動作を制御する。電流計1116で計測された放
出電流Ieの一例を図9(b)に示すが、活性化電源1
112からパルス電圧を印加しはじめると、時間の経過
とともに放出電流Ieは増加するが、やがて飽和してほ
とんど増加しなくなる。このように、放出電流Ieがほ
ぼ飽和した時点で活性化用電源1112からの電圧印加
を停止し、通電活性化処理を終了する。
面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面伝
導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて
条件を適宜変更するのが望ましい。
型の表面伝導型放出素子を製造した。
子放出部もしくはその周辺を微粒子膜から形成した表面
伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、すなわち
垂直型の表面伝導型放出素子の構成について説明する。
めの模式的な断面図であり、図中の1201は基板、1
202と1203は素子電極、1206は段差形成部
材、1204は微粒子膜を用いた導電性薄膜、1205
は通電フォーミング処理により形成した電子放出部、1
213は通電活性化処理により形成した薄膜、である。
は、素子電極のうちの片方(1202)が段差形成部材
1206上に設けられており、導電性薄膜1204が段
差形成部材1206の側面を被覆している点にある。し
たがって、前記図6の平面型における素子電極間隔L
は、垂直型においては段差形成部材1206の段差高L
sとして設定される。なお、基板1201、素子電極1
202および1203、微粒子膜を用いた導電性薄膜1
204、については、前記平面型の説明中に列挙した材
料を同様に用いることが可能である。また、段差形成部
材1206には、たとえばSiO2 のような電気的に絶
縁性の材料を用いる。
について説明する。図11の(a)〜(f)は、製造工
程を説明するための断面図で、各部材の表記は前記図1
0と同一である。
板1201上に素子電極1203を形成する. 2)次に、同図(b)に示すように、段差形成部材を形
成するための絶縁層1206を積層する。絶縁層120
6は、たとえばSiO2 をスパッタ法で積層すればよい
が、たとえば真空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を
用いてもよい. 3)次に、同図(c)に示すように、絶縁層1206の
上に素子電極1202を形成する. 4)次に、同図(d)に示すように、同図(c)の絶縁
層1206の一部を、たとえばエッチング法を用いて除
去し、素子電極1203を露出させる. 5)次に、同図(e)に示すように、微粒子膜を用いた
導電性薄膜1204を形成する。形成するには、前記平
面型の場合と同じく、たとえば塗布法などの成膜技術を
用いればよい. 6)次に、前記平面型の場合と同じく、通電フォーミン
グ処理を行い、同図(e)の導電性薄膜1204に電子
放出部1205を形成する。(図7(c)を用いて説明
した平面型の通電フォーミング処理と同様の処理を行え
ばよい。) 7)次に、前記平面型の場合と同じく、通電活性化処理
を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは炭素化合物12
13を堆積させる。(図7(d)を用いて説明した平面
型の通電活性化処理と同様の処理を行えばよい。)以上
のようにして、図11(f)に示す垂直型の表面伝導型
放出素子を製造した。
特性)以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素子につ
いて素子構成と製法を説明したが、次に表示装置に用い
た素子の特性について述べる。
出電流Ie)対(素子印加電圧Vf)特性、および(素
子電流If)対(素子印加電圧Vf)特性の典型的な例
を示す。なお、放出電流Ieは素子電流Ifに比べて著
しく小さく、同一尺度で図示するのが困難であるうえ、
これらの特性は素子の大きさや形状等の設計パラメータ
を変更することにより変化するものであるため、2本の
グラフは各々任意単位で図示した。
関して以下に述べる3つの特性を有している。
と呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に
放出電流Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満
の電圧では放出電流Ieはほとんど検出されない。すな
わち、放出電流Ieに関して、明確な閾値電圧Vthを
持った非線形素子である。
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流I
eの大きさを制御できる。
素子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電
圧Vfを印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子の電荷量を制御できる。
型放出素子を表示装置に好適に用いることができた。た
とえば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた表
示装置において、第一の特性を利用すれば、表示画面を
順次走査して表示を行うことが可能である。すなわち、
駆動中の素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vt
h以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値
電圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次
切り替えてゆくことにより、表示画面を順次走査して表
示を行うことが可能である。
用することにより、発光輝度を制御することができるた
め、諧調表示を行うことが可能である。
チ電子ビーム源の構造)次に、上述の表面伝導型放出素
子を基板上に配列して単純マトリクス配線したマルチ電
子ビーム源の構造について述べる。
用いたマルチ電子ビーム源の平面図である。基板上に
は、前記図6で示したものと同様な表面伝導型放出素子
が配列され、これらの素子は行方向配線電極1013と
列方向配線電極1014により単純マトリクス状に配線
されている。行方向配線電極1013と列方向配線電極
1014の交差する部分には、電極間に絶縁層(不図
示)が形成されており、電気的な絶縁が保たれている。
す。
あらかじめ基板上に行方向配線電極1013、列方向配
線電極1014、電極間絶縁層(不図示)、および表面
伝導型放出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、
行方向配線電極1013および列方向配線電極1014
を介して各素子に給電して通電フォーミング処理と通電
活性化処理を行うことにより製造した。
ジョン表示を行う為の駆動回路の概略構成をブロック図
で示したものである。同図中、表示パネル1701は前
述した表示パネルに相当するもので、前述した様に製造
され、動作する。また、走査回路1702は表示ライン
を走査し、制御回路1703は走査回路1702へ入力
する信号等を生成する。シフトレジスタ1704は1ラ
イン毎のデータをシフトし、ラインメモリ1705は、
シフトレジスタ1704からの1ライン分のデータを変
調信号発生器1707に入力する。同期信号分離回路1
706はNTSC信号から同期信号を分離する。
明する。
至Dxm及び端子Dy1乃至Dyn、及び高圧端子Hv
を介して外部の電気回路と接続されている。このうち、
端子Dx1乃至Dxmには、表示パネル1701内に設
けられているマルチ電子ビーム源、即ち、m行n列の行
列状にマトリクス配線された冷陰極素子を1行(n素
子)ずつ順次駆動してゆく為の走査信号が印加される。
一方、端子Dy1乃至Dynには、前記走査信号により
選択された1行分のn個の各素子の出力電子ビームを制
御する為の変調信号が印加される。また、高圧端子Hv
には、直流電圧源Vaより、例えば5[kV]の直流電
圧が供給されるが、これはマルチ電子ビーム源より出力
される電子ビームに蛍光体を励起するのに十分なエネル
ギーを付与する為の加速電圧である。
る。同回路は、内部にm個のスイッチング素子(図中、
S1乃至Smで模式的に示されている)を備えるもの
で、各スイッチング素子は、直流電圧源Vxの出力電圧
もしくは0[V](グランドレベル)のいずれか一方を
選択し、表示パネル1701の端子Dx1乃至Dxmと
電気的に接続するものである。S1乃至Smの各スイッ
チング素子は、制御回路1703が出力する制御信号T
scanに基づいて動作するものだが、実際には例えばFE
Tのようなスイッチング素子を組合わせることにより容
易に構成することが可能である。なお、前記直流電圧源
Vxは、図12に例示した電子放出素子の特性に基づき
走査されていない素子に印加される駆動電圧が電子放出
しきい値電圧Vth電圧以下となるよう、一定電圧を出
力するよう設定されている。
する画像信号に基づいて適切な表示が行われるように各
部の動作を整合させる働きを持つものである。次に説明
する同期信号分離回路1706より送られる同期信号T
syncに基づいて、各部に対してTscan及びTsft及びTm
ryの各制御信号を発生する。同期信号分離回路1706
は、外部から入力されるNTSC方式のテレビ信号か
ら、同期信号成分と輝度信号成分とを分離する為の回路
で、良く知られているように周波数分離(フィルタ)回
路を用いれば容易に構成できるものである。同期信号分
離回路1706により分離された同期信号は、良く知ら
れるように垂直同期信号と水平同期信号よりなるが、こ
こでは説明の便宜上、Tsync信号として図示した。一
方、前記テレビ信号から分離された画像の輝度信号成分
を便宜上DATA信号と表すが、同信号はシフトレジス
タ1704に入力される。
リアルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライ
ン毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記
制御回路1703より送られる制御信号Tsftに基づい
て動作する。即ち、制御信号Tsftは、シフトレジスタ
1704のシフトクロックであると言い換えることもで
きる。シリアル/パラレル変換された画像1ライン分
(電子放出素子n素子分の駆動データに相当する)のデ
ータは、Id1乃至Idnのn個の信号として前記シフ
トレジスタ1704より出力される。
のデータを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であ
り、制御回路1703より送られる制御信号Tmryに従
って適宜Id1乃至Idnの内容を記憶する。記憶され
た内容はI’d1乃至I’dnとして出力され、変調信
号発生器1707に入力される。
タI’d1乃至I’dnの各々に応じて、電子放出素子
1015の各々を適切に駆動変調する為の信号源で、そ
の出力信号は、端子Dy1乃至Dynを通じて表示パネ
ル1701内の電子放出素子1015に印加される。
態に関わる表面伝導型放出素子は放出電流Ieに対して
以下の基本特性を有している。即ち、電子放出素子には
明確な閾値電圧Vth(後述する実施例の表面伝導型放
出素子では8[V])があり、閾値Vth以上の電圧を
印加された時のみ電子放出が生じる。また、電子放出閾
値Vth以上の電圧に対しては、図12のグラフのよう
に電圧の変化に応じて放出電流Ieも変化する。このこ
とから、本素子にパルス状の電圧を印加する場合、例え
ば電子放出閾値Vth以下の電圧を印加しても電子放出
は生じないが、電子放出閾値Vth以上の電圧を印加す
る場合には表面伝導型放出素子から電子ビームが出力さ
れる。その際、パルスの波高値Vmを変化させることに
より出力電子ビームの強度を制御することが可能であ
る。また、パルスの幅Pwを変化させることにより出力
される電子ビームの電荷の総量を制御することが可能で
ある。
を変調する方式として、電圧変調方式、パルス幅変調方
式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器1707として、一定長さの電圧パ
ルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜パルスの
波高値を変調するような電圧変調方式の回路を用いるこ
とができる。また、パルス幅変調方式を実施するに際し
ては、変調信号発生器1707として、一定の波高値の
電圧パルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電
圧パルスの幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路
を用いることができる。
705は、デジタル信号式のものでもアナログ信号式の
ものでも採用できる。すなわち、画像信号のシリアル/
パラレル変換や記憶が所定の速度で行われればよいから
である。
号分離回路1706の出力信号DATAをデジタル信号
化する必要があるが、これには同期信号分離回路170
6の出力部にA/D変換器を設ければ良い。これに関連
してラインメモリ115の出力信号がデジタル信号かア
ナログ信号かにより、変調信号発生器に用いられる回路
が若干異なったものとなる。即ち、デジタル信号を用い
た電圧変調方式の場合、変調信号発生器1707には、
例えばD/A変換回路を用い、必要に応じて増幅回路な
どを付加する。
1707には、例えば高速の発振器及び発振器の出力す
る波数を計数する計数器(カウンタ)及び計数器の出力
値と前記メモリの出力値を比較する比較器(コンパレー
タ)を組み合わせた回路を用いる。必要に応じて、比較
器の出力するパルス幅変調された変調信号を電子放出素
子の駆動電圧に電圧増幅するための増幅器を付加するこ
ともできる。
合、変調信号発生器1707には、例えばオペアンプな
どを用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてシフトレ
ベル回路などを付加することもできる。パルス幅変調方
式の場合には、例えば、電圧制御型発振回路(VCO)
を採用でき、必要に応じて電子放出素子の駆動電圧まで
電圧増幅するための増幅器を付加することもできる。
用可能な画像表示装置においては、各電子放出素子に、
容器外端子Dx1乃至Dxm、Dy1乃至Dynを介し
て電圧を印加することにより、電子放出が生じる。そし
て、高圧端子Hvを介してメタルバック1019あるい
は透明電極(不図示)に高圧を印加し、電子ビームを加
速する。加速された電子は、蛍光膜1018に衝突し、
発光が生じて画像が形成される。
明を適用可能な画像形成装置の一例であり、本発明の思
想に基づいて種々の変形が可能である。入力信号につい
てはNTSC方式を挙げたが、入力信号はこれに限るも
のではなく、PAL、SECAM方式など他、これらよ
り多数の走査線からなるTV信号(MUSE方式をはじ
めとする高品位TV)方式をも採用できる。
(中間層)は前述のように前記高抵抗膜1020bとフ
ェースプレート1017及び基板1011と当接する端
部(スペーサ1020の当接面あるいは側面部)に設け
られている。フェースプレート1017側、基板101
1側のそれぞれの低抵抗膜1020c(中間層)は高抵
抗膜1020bに電気的につながっている。仮に低抵抗
膜1020c(中間層)の形状に突起状部分が存在する
場合、その周辺で急峻な電場の変化が生じ、突起部が原
因となって放電を起こす。
突起形状の例を図14A及び図14Bに示す。図14A
は高抵抗膜1020bと、フェースプレート1017側
及び基板1011側との接合部の側面の低抵抗膜102
0c(中間層)の端部における例である。この例では、
低抵抗膜1020c(中間層)が90度の角度を形成し
ており、この直角をなす部分の電場が強くなる。図14
Bの場合は、スペーサ1020の長手側側面部と短手側
側面部が互いに90度の角度をなすため、交差する稜部
の電界が強くなる。
抵抗膜1020c(中間層)を直線、曲率の大きい曲線
のみで構成した。すなわち、低抵抗膜1020cの縁の
気密容器内の露出部分に、突起、鋭角、曲率半径の小さ
い曲線等の形状を含めないようにしている。
0の両方の低抵抗膜1020c(フェースプレート10
17側及び基板1011側)間の距離をG、上記低抵抗
膜1020c間に印加される電圧をVa、低抵抗膜10
20cの端部における曲率半径をrとすると、低抵抗膜
1020cの端部に生じる最大電界強度Emaxは、概ね Emax=β(Va/G) β=[2(G/r)/ln(4G/r)] で表される。ここに、(Va/G)は、両方の低抵抗膜
1020c間に生じる平均的電界であり、係数βは低抵
抗膜1020cの端部で電界が強まる比率を表わしてい
る。上記算出式は突起部が平均的電界方向に向かって回
転対称に近い形状を有する場合に対応している。本実施
形態においては、スペーサの厚み方向に対して表面と裏
面の両方に低抵抗膜1020cを有する構成となるた
め、回転対称形状と面対称形状(例えば円筒形状等)の
中間に対応すると考えられる。面対称形状においては、
係数βは概ね β=(1/4)・√(G/r) と見積ることができる。すなわち、回転対称でβが10
0倍のとき、面対称ではβは約10倍となる。従って、
本実施形態の場合を粗く見積るとβは20倍から50倍
程度になると推定される。
る電子放出は、理論的には9乗[V/m]オーダーの電
界以上で生じると見積られているが、経験的には7乗
[V/m]を超えると電界放出の確率が高まると言われ
ている。この原因としては、突起や角において更に微少
な突起が存在し電界が高まっている現象等が指摘されて
いる。従って本実施形態の場合にも、現在利用できる量
産可能な作製法の範囲においては、上記最大電界強度を
7乗[V/m]以下に留めるのが好ましい。勿論、非常
に注意深く作製したスペーサを用いることにより、放電
を発生させることなく9乗[V/m]の電界領域での動
作も可能である。
0度をなす直方体形状のスペーサを用いたが、側面部間
のなす稜線において、概ね150度以下の角度をなす形
状のスペーサの場合、本発明における低抵抗膜1020
cの構成は効果が現れる。従って、例えば正六角柱や正
八角柱形状のスペーサに対しても本発明は適用可能であ
る。
に詳述する。
チ電子ビーム源として、前述した、電極間の導電性微粒
子膜に電子放出部を有するタイプのN×M個(N=30
72,M=1024)の表面伝導型放出素子を、M本の
行方向配線とN本の列方向配線とによりマトリクス配線
(図1及び図2参照)したマルチ電子ビーム源を用い
た。
のリアプレートと同質のガラス表面に窒化シリコン膜を
0.5μmスパッタ法により形成し、これを絶縁性部材
1020aとした。高抵抗膜として、Cr−Al合金窒
化膜とかかる膜表面に酸化クロム膜を積層したものを使
用した。厚みはそれぞれ200nm、5nmである。こ
れに限らず、本発明の高抵抗膜を使用することが可能で
ある。
側、リアプレート側との接続部、すなわち図1に示すよ
うに行方向配線1013面及びメタルバック1019面
と平行にその端部を除いて等幅のH=30μmの帯状
で、0.1μm厚みのAu膜を形成した(図15)。
020cの作製法を説明する図である。スペーサ102
0は、スペーサの長辺側に突き当て部を有するサブマス
ク1051内に設置された後(図(a))、スペーサ1
020を覆うようにマスク1502が配置される。
膜1020cに対応してスペーサ1020が露出するよ
うにパターンが形成されており、特に低抵抗膜1020
cの端部に対応する領域1503で所定の曲率半径が与
えられている。この曲率半径は、数μm以上であるた
め、通常のエッチング法等を用いて形成することが可能
である。また、後述する第2の実施形態以下で用いるマ
スクに関しても、同様の作法で作製したマスクを用いる
ことができる。以上のように配置された状態で、スパッ
タ法を用いて低抵抗膜1020cを作製した。
製した低抵抗膜1020cの端部を高出力のレーザ光を
照射して除去し、所望の形状を得る方法もある。この方
法では、スペーサ1020とマスク1502の相対的位
置ずれが生じ、低抵抗膜がスペーサの側面端に交差する
ように形成された場合などにおいて、不要部分を除去し
て電界が強くなることを防止する手段ともなる。
ーサの端部からl=20μm内側にくるように配置した
(図15)。また低抵抗膜1020cの両端部Aの縁の
部分は20μmの曲率半径rをつけてあり、直線部Bと
滑らかに接続している。これにより、フェースプレート
とリアプレートとの間に高電圧をかけたときに生じる放
電を防止した。なお、低抵抗膜1020cの端部の位置
は、素子から放出される電子の軌道が影響を受けない範
囲に入ればよい。また、隅に付ける曲率半径rは、本実
施形態の大きさに限定されず、前述に示した大きさを適
用すればよい。
ート上のメタルバックと導電性フリットガラスを用いて
接続されている。導電性フリットはガラスフリットガラ
スに、表面を金コーティングした導電性微粒子を混合し
たものを使用し、スペーサ表面の帯電防止膜と行方向配
線あるいはフェースプレートと電気的に接続してある。
ーサ1020を配置した表示パネルを作製した。以下、
図1及び図5を用いて詳述する。まず、予め基板上に行
方向配線電極1013、列方向配線電極1014、電極
間絶縁層(不図示)、及び表面伝導型放出素子の素子電
極と導電性薄膜を形成した基板1011を、リアプレー
ト1015に固定した。次に、ソーダライムガラスから
なる絶縁性部材1020aの表面のうち、気密容器内に
露出する4面に後述の高抵抗膜1020bを成膜し、当
接面に導電膜としての低抵抗膜1020cを成膜したス
ペーサ1020(高さ5[mm]、板厚200[マイク
ロメートル]、長さ20mm)を基板1011の行方向
配線1013上に等間隔で、行方向配線1013と平行
に固定した。
面に蛍光膜1018とメタルバック1019が付設され
たフェースプレート1017を側壁1016を介して配
置し、リアプレート1015、フェースプレート101
7、側壁1016及びスペーサ1020の各接合部を固
定した。基板1011とリアプレート1015の接合
部、リアプレート1015と側壁1016の接合部、及
びフェースプレート1017と側壁1016の接合部
は、フリットガラス(不図示)を塗布し、大気中で40
0℃乃至500℃で10分以上焼成することで封着し
た。
側では行方向配線1013(線幅300[マイクロメー
トル])上に、フェースプレート1017側ではメタル
バック1019面上に、導電性のフィラーあるいは金属
等の導電材を混合した導電性フリットガラス(不図示)
を介して配置し、上記気密容器の封着と同時に、大気中
で400℃乃至500℃で10分以上焼成することで接
着しかつ電気的な接続も行った。
18は、図16に示すように、各色蛍光体21aが列方
向(Y方向)に延びるストライプ形状を採用し、黒色の
導電体21bは各色蛍光体(R,G,B)21a間だけ
でなく、Y方向の各画素間をも分離するように配置され
た蛍光膜が用いられ、スペーサ1020は、行方向(X
方向)に平行な黒色の導電体21b領域(線幅300
[マイクロメートル])内にメタルバック1019を介
して配置された。なお、前述の封着を行う際には、各色
蛍光体21aと基板1011上に配置された各素子とを
対応させなくてはいけないため、リアプレート101
5、フェースプレート1017及びスペーサ1020は
十分な位置合わせを行った。
気管(不図示)を通じ真空ポンプにて排気し、十分な真
空度に達した後、容器外端子Dx1〜DxmとDy1〜
Dynを通じ、行方向配線電極1013及び列方向配線
電極1014を介して各素子に給電して前述の通電フォ
ーミング処理と通電活性化処理を行うことによりマルチ
電子ビーム源を製造した。
度の真空度で、不図示の排気管をガスバーナーで熱する
ことで溶着し外囲器(気密容器)の封止を行った。最後
に、封止後の真空度を維持するために、ゲッター処理を
行った。
されるような表示パネルを用いた画像表示装置におい
て、各冷陰極素子(表面伝導型放出素子)1012に
は、容器外端子Dx1〜Dxm、Dy1〜Dynを通
じ、走査信号及び変調信号を不図示の信号発生手段より
それぞれ印加することにより電子を放出させ、メタルバ
ック1019には、高圧端子Hvを通じて高圧を印加す
ることにより放出電子ビームを加速し、蛍光膜1018
に電子を衝突させ、各色蛍光体21a(図16のR,
G,B)を励起・発光させることで画像を表示した。な
お、高圧端子Hvへの印加電圧Vaは3[kV]乃至1
0[kV]、各配線1013,1014巻への印加電圧
Vfは14[V]とした。
ある冷陰極素子1012からの放出電子による発光スポ
ットも含め、2次元状に等間隔の発光スポット列が形成
され、鮮明で色再現性のよいカラー画像表示ができた。
このことは、スペーサ1020を設置しても電子軌道に
影響を及ぼすような電界の乱れは発生しなかったことを
示している。
行なった複数の実験例を列挙する。実験パラメータ
(G,r,Va,Emax)及びその条件下での放電発生
の有無を示す。
の実施形態を説明するための要部構成図であり、第1の
実施形態と同様に、スペーサ1020は電子源をなす基
板1010とフェースプレート1017の間に配置され
ている。スペーサ1020は、絶縁性部材1020a
(図21では不図示)の表面に高抵抗膜1020bと低
抵抗膜1020cが形成されたものである。特に、低抵
抗膜1020cは絶縁性部材1020aの長手側側面部
1020a−1面に形成されており、フェースプレート
1017上のメタルバック1019及び基板1011上
の行方向配線1013と電気的に接続されている。図
中、1020c−Aは、低抵抗膜1020cのうちフェ
ースプレート1017(メタルバック1019)及び基
板1011(行方向配線1013)と平行な低抵抗膜直
線部を表わしている。また、1020c−Bは、低抵抗
膜1020cのうちスペーサ1020の短手側側面部1
020a−2の近傍(長さLの領域)において、互いに
鈍角をなす複数の直線(本例では低抵抗膜直線部102
0c−Aを含めて3本の直線)で結ばれ、行方向配線1
013と交差する形状(交叉位置1020c−C)をな
す低抵抗膜端部を表わしている。
20c−Bを鈍角からなる多角形で構成したが、上記鈍
角を概ね120度以上、好ましくは150度以上の角度
とすることにより、第1の実施例で用いたような滑らか
な曲線で低抵抗膜端部1020c−Bを構成した場合と
同様に、低抵抗膜端部1020c−Bにおける電界集中
を緩和する効果を得ることができる。
の実施形態を説明するための要部構成図であり、第1、
第2の実施形態と異なるのは、スペーサ1020の長手
側側面部1020a−1に形成した低抵抗膜端部102
0c−Bを短手側側面部1020a−2と接するように
延長した点である。この構成により、低抵抗膜直線部1
020c−Aに近接した電子放出素子1012からの放
出電子の受ける電界と低抵抗膜端部1020c−Bに近
接した電子放出素子1012からの放電電子の受ける電
界に対して、スペーサ1020の及ぼす影響差を最小限
に押さえることができる。本構成は、スペーサ1020
の短手方向の厚みtが低抵抗膜1020cの高さhに対
して同程度かそれ以下である場合に特に有効である。本
構成においては、スペーサ1020の絶縁性部材101
0aの端部が欠けにくいものが好ましく、たとえば機械
的強度の高いセラミック材料を用いることができる。
の実施形態を説明するための要部構成図であり、第1乃
至第3の実施形態と異なるのは、スペーサ1020の短
手側側面部1020a−2にも低抵抗膜1020c−2
を形成した点である。低抵抗膜1020c2は、低抵抗
膜直線部1020c2−A及び低抵抗膜端部1020c
2−Bから構成される。低抵抗膜端部1020c2−B
は、第1の実施例と同様な曲線形状あるいは第2の実施
例と同様な多角形状の何れでもよい。また、第3の実施
形態と同様に、絶縁性部材1020aの長手側側面10
20a−1と短手側側面1020a−2のなす稜線10
20a−3まで延長してもよい。
と短手側側面1020a−2のなす稜線1020a−3
近傍では、低抵抗膜1020c、1020c2の境界に
低抵抗膜の凹みが形成されるため、高抵抗膜1020b
に向かって凹状の等電位面が形成される。このことによ
り、稜線1020a−3近傍で高抵抗膜1020bに向
かって凸状の等電位面が形成されるのを防止することが
できる。本構成は、スペーサ1020の短手方向の厚み
tが低抵抗膜1020cの高さhに対して同程度かそれ
以上である場合に特に有効である。
膜1020cはフェースプレート1017側及び電子源
をなす基板1011側の両方に形成されるが、実施形態
の低抵抗膜端部1020c−Bの構成をフェースプレー
ト1017側あるいは、電子源をなす基板1011側の
いずれか一方に用いれば、電界集中を緩和し放電を抑制
する効果を得ることができる。その中でも特に、低電位
側となる電子源をなす基板1011側において実施形態
の低抵抗膜1020cの構成を用いた場合は、効果が大
きい。更には、フェースプレート1017側と電子源を
なす基板1011側の両側に実施形態の低抵抗膜102
0cの構成を用いた場合には、より一層効果が大きく、
特に好ましい。
示装置によれば、以下の効果が得られる。すなわち、 1)スペーサの表面に、基板及び蛍光膜に電気的に接続
される高抵抗膜を有することにより、スペーサの帯電を
中和できる。また、高抵抗膜と素子基板、あるいは高抵
抗膜と画像形成部材との接続部の大部分には金属等の低
抵抗膜を配置し、安定した電流の供給が行われるように
したので、帯電の防止が可能になり発光位置ずれを防止
できる。 2)さらに、低抵抗膜を直線あるいは曲率の大きい曲
線、あるいは鈍角の角、あるいはそれらの形状に組合わ
せた外形にすることで、電界の集中を抑止できる。この
ため、放電を抑えつつ、蛍光膜と素子基板間へのさらに
高い電圧の印加が可能になる。 3)以上の結果、画像形成装置において、高電圧印加に
よる輝度の向上と、発光位置ずれのない良好な画像の実
現を達成することができる。
画像形成装置内において、とりわけスペーサの十分な帯
電防止効果を維持しつつ、放電の発生をきわめて低減す
ることができる。
の平面図である。
ための平面図(a)および断面図(b)である。
の断面図である。
形の一例を示す図である。
明するための模式的な断面図である。
明するための断面図である。
対(素子印加電圧Vf)特性、および(素子電流If)
対(素子印加電圧Vf)特性の典型的な例を示す図であ
る。
ジョン表示を行う為の駆動回路の概略構成をブロック図
で示したものである。
例を示す図である。
例を示す図である。
図である。
平面図を示す図である。
断面図を示す図である。
ある。
一例を示す斜視図である。
る図である。
明する図である。
明する図である。
説明する図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 容器と、該容器内に配置された電子源
と、該電子源より放出された電子の照射により画像を形
成する画像形成部材と、該容器内の互いに異なる電圧が
印加される電極間に配置されたスペーサとを備える画像
形成装置において、 該スペーサは導電性を有し、該電極と導電性層を介して
電気的に接続されており、該導電性層はその端辺が直線
部分と曲線部分あるいは直線部分と鈍角部分との組み合
わせによる形状をなしていることを特徴とする画像形成
装置。 - 【請求項2】 前記スペーサは、多角形状のスペーサで
あって、前記導電性層は該スペーサの角近傍においてそ
の端辺が曲線あるいは鈍角による形状をなしていること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 【請求項3】 前記曲線部分は、1μm以上の曲率半径
を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
置。 - 【請求項4】 前記スペーサは、絶縁性部材表面に導電
性膜が被覆されたスペーサであることを特徴とする請求
項1に記載の画像形成装置。 - 【請求項5】 前記導電性膜は、X^yがXのy乗を表す
として、1×10^-5から1×10^-12Ω/□のシート
抵抗を有することを特徴とする請求項4に記載の画像形
成装置。 - 【請求項6】 前記スペーサは、耐大気圧用のスペーサ
であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
置。 - 【請求項7】 前記導電性層は、前記導電性膜よりも小
さいシート抵抗を有することを特徴とする請求項4に記
載の画像形成装置。 - 【請求項8】 前記電子源は、配線にて結線された複数
の電子放出素子を有し、前記スペーサは、前記配線と電
気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載
の画像形成装置。 - 【請求項9】 前記電子放出素子は、冷陰極素子である
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 【請求項10】 前記冷陰極素子は、表面伝導型電子放
出素子であることを特徴とする請求項9に記載の画像形
成装置。 - 【請求項11】 前記電子源は、複数の電子放出素子が
複数の行方向配線と複数の列方向配線とによりマトリク
ス状に結線されている電子源であって、前記スペーサ
は、該行方向配線上あるいは該列方向配線上に配置さ
れ、該配線と電気的に接続されていることを特徴とする
請求項1に記載の画像形成装置。 - 【請求項12】 前記電子放出素子は、冷陰極素子であ
ることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。 - 【請求項13】 前記冷陰極素子は、表面伝導型電子放
出素子であることを特徴とする請求項12に記載の画像
形成装置。 - 【請求項14】 前記画像形成部材は、前記電子源より
放出される電子を加速する加速電極を有し、該スペーサ
は、該加速電極と電気的に接続されていることを特徴と
する請求項1に記載の画像形成装置。 - 【請求項15】 前記画像形成部材は、蛍光体と前記電
子源より放出される電子を加速する加速電極とを有し、
該スペーサは、該加速電極と電気的に接続されているこ
とを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 【請求項16】 前記スペーサは、板状のスペーサであ
ることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 【請求項17】 前記絶縁性部材は、該容器を構成する
部材と同じ材質の部材であることを特徴とする請求項4
に記載の画像形成装置。
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