JP3814527B2 - 画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、陰極線管(CRT)等の電子線を利用した画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、CRTを始めとする画像表示装置は、より一層の大画面化が求められ、研究が盛んに行われている。また、大画面化に伴い装置の薄型化・軽量化・低コスト化が重要な課題となっている。しかしながら、CRTは高電圧で加速した電子を偏向電極で偏向し、フェイスプレート上の蛍光体を励起するため、大画面化を行うと原理的に奥行きが必要となり、薄型・軽量のものを提供する事が困難である。本願発明者らはこのような問題を解決し得る画像表示装置として、表面伝導型電子放出素子、並びにこの表面伝導型電子放出素子を用いた画像表示装置について研究を重ねてきた。
【0003】
例えば、図11に示す電気的な配線方法によるマルチ電子ビーム源を画像表示装置に応用することを試みてきた。即ち、表面伝導型放出素子を2次元的に多数配列し、これらの素子を図11のように単純マトリクス状に配線したマルチ電子ビーム源を用いて画像表示装置を構成することを試みたのである。図11において、4001は表面伝導型放出素子を模式的に示したもの、4002は行方向配線、4003は列方向配線である。なお、説明の便宜上6×6のマトリクスを示しているが、マトリクスの規模はこれに限るわけではなく、所望の画像表示を行うのに足りるだけの素子を配列すればよい。
【0004】
図12はこのマルチ電子ビーム源を用いた陰極線管の構造であり、マルチ電子ビーム源4004を備えた外容器底4005、外容器枠4007、蛍光体層4008及びメタルバック4009を備えたフェイスプレート4006からなる構造を示している。また、フェイスプレート4006上の蛍光体層4008には、電子ビームにより励起し発光させる蛍光体と、外光の反射を抑え蛍光体の混色を防ぐためのブラックマトリクスが設けられている。蛍光体層4008及びメタルバック4009には高圧端子4011より高電位が印加されており、アノードが形成されている。
【0005】
表面伝導型放出素子を単純マトリクス配線したマルチ電子ビーム源においては所望の電子ビームを出力させるため、行方向配線4002及び列方向配線4003に適宜の電気信号を印加する。例えば、マトリクスの中の任意の1行の表面伝導型放出素子を駆動するには、選択する行の行方向配線4002に選択電位Vsを印加し、同時に非選択の行の行方向配線4002には非選択電位Vnsを印加する。これと同期して列方向配線4003に電子ビームを出力するための駆動電位Veを印加する。
【0006】
この方法によれば、選択する行の表面伝導型放出素子には、Ve−Vsの電圧が印加され、非選択行の表面伝導型放出素子にはVe−Vnsの電圧が印加される。Ve,Vs,Vnsを適宜の大きさの電位にすれば、選択する行の表面伝導型放出素子だけから所望の強度の電子ビームが出力され、列方向配線の各々に異なる駆動電位Veを印加すれば、選択する行の素子の各々から異なる強度の電子ビームが出力される。また、表面伝導型放出素子の応答速度は高速であるため、駆動電位Veを印加する時間の長さを変えれば、電子ビームが出力される時間の長さも変えることができる。
【0007】
このような電位印加によりマルチ電子ビーム源4004から出力された電子ビームは、高電位Vaが印加されているメタルバック4009に照射され、ターゲットである蛍光体を励起して発光させる。従って、例えば、画像情報に応じた電圧信号を適宜印加することにより、画像表示装置として用いることができる。また、この画像表示装置はメタルバック4009に高電圧(加速電位もしくはアノード電圧と表記する場合もある)を印加し、外容器底4005(リアプレートと表記する場合もある)とフェイスプレート4006の間に電界を生じさせ、電子ビーム源4004から放出された電子を加速し、蛍光体を励起させ発光させることにより画像が形成される。
【0008】
ここで、画像表示装置の輝度は加速電位に大きく依存するため、高輝度化を実現するためには加速電位を高くする必要がある。また、画像表示装置の薄型化を実現するためには、画像表示パネルの厚さを薄くしなければならず、そのためにはリアプレート4005とフェイスプレート4006の距離を小さくしなければならない。このことより、リアプレート4005とフェイスプレート4006の間にはかなり高い電界が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電子を加速する加速電位が与えられるアノードを設ける構成においては、該アノードと他の部材の間での望ましくない放電が生じることがある。
【0010】
本願発明者は該望ましくない放電を抑制する技術として、該アノードとの間で沿面放電を生じうる他の部材との間の沿面の途中に該アノードと他の部材の間の放電を抑制できる電位規定電極を配置することを検討した。
【0011】
鋭意検討の結果、電位規定電極を設けた構成において更に間隔部材を配置する構成を採用すると、該間隔部材の存在による異常放電の問題が発生し得ることに想到した。
【0012】
本願発明は、アノードと電位規定電極と間隔部材とを設けた構成において、望ましくない放電を抑制できる構成を実現することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願に関わる画像表示装置は以下のように構成される。すなわち、
少なくとも電子ビーム源を備えた第1プレートと、
前記電子ビーム源からの電子ビームを加速する電位が印加されるアノード、および前記アノードと間隔を置いて当該アノードを囲むように配置され、前記アノードよりも低い電位が印加される電位規定電極を備えた第2プレートと、
前記第1、第2プレート間に設けられた間隔部材とを有する画像表示装置において、
前記間隔部材は、前記アノード及び電位規定電極の両方に接触しており、かつ該間隔部材は前記電位規定電極と接触もしくは近接して該電位規定電極と電気的に接続される電極を有していることを特徴とする画像表示装置、である。
【0014】
また、上記発明において、前記間隔部材は、前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極を更に有する構成を好適に採用できる。
【0015】
また、上記各発明において、前記間隔部材は、前記第1プレート側に配置される電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極を更に有する構成を好適に採用できる。
【0016】
この第1プレート側に配置される電極としては第1プレートに配置される電極を採用できる。第1プレート上に配置される電極としては第1プレート上に配置される配線を採用できる。特には、電子源から電子を放出させるための信号を電子放出素子に供給する配線を採用できる。
【0017】
また上記各発明において、前記電位規定電極にはGND電位が供給される構成や、前記電子ビーム源に供給される電位のうち最も低い電位以上の電位が供給される構成を採用できる。
【0019】
また上記各発明において、前記第2プレートのうち少なくともアノードと電位規定電極の間の領域は、107(Ω/□)以上1014(Ω/□)以下のシート抵抗である構成を好適に採用できる。
【0020】
また上記各発明において、前記第2プレートのうち少なくともアノードと電位規定電極の間の領域は、高抵抗膜を有する構成を好適に採用できる。
【0021】
また上記各発明において、前記間隔部材のうち少なくともアノードに接触する部分と電位規定電極に接触する部分の間に、107(Ω/□)以上1014(Ω/□)以下のシート抵抗である領域を有する構成を好適に採用できる。
【0022】
また上記各発明において、前記間隔部材のうち少なくともアノードに接触する部分と電位規定電極に接触する部分の間に、高抵抗膜を有する構成を好適に採用できる。
【0023】
また上記各発明において、前記間隔部材は前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極とを有しており、前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極との間の領域は、107(Ω/□)以上1014(Ω/□)以下のシート抵抗である構成を好適に採用できる。
【0024】
また、上記各発明において、前記間隔部材は前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極とを有しており、前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される前記電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される前記電極のそれぞれと接触もしくは近接して電気的に接続される高抵抗膜を有する構成を好適に採用できる。
【0025】
また上記各発明において、前記間隔部材は前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極とを有しており、前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極との間の間隔は、前記アノードと前記電位規定電極の間隔に略等しい構成を好適に採用できる。ここで、略等しいとは、前記アノードと電位規定電極の間隔×0.8≦前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極との間の間隔≦前記アノードと電位規定電極の間隔×1.2であることを言う。
【0026】
また、上記各発明において、前記電位規定電極の前記アノード側の端点を前記間隔部材に射影した位置と、前記間隔部材が有する前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極の前記アノード側の端点位置との間隔が、前記電位規定電極と前記アノードとの間隔の10パーセント以下である構成を好適に採用できる。前記電位規定電極の前記アノード側の端点を前記間隔部材に射影した位置とは、該端点が該間隔部材と接触している場合はその接触点となる。すなわちスペーサに設けた電極と電位規定電極との位置ずれを抑制することにより放電を好適に抑制することが出来る。
【0027】
また上記各発明において、前記間隔部材は、前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極を有しており、前記アノードの前記電位規定電極側の端点を前記間隔部材に射影した位置と、前記間隔部材が有する前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極の前記電位規定電極側の端点位置との間隔が、前記電位規定電極と前記アノードとの間隔の10パーセント以下である構成を好適に採用できる。前記アノードの前記電位規定電極側の端点を前記間隔部材に射影した位置とは、該端点が該間隔部材と接触している場合はその接触点となる。
【0028】
また上記各発明において、前記第2プレートの前記電位規定電極と前記アノードの間において、前記第2プレートと前記間隔部材が少なくとも1箇所接触している部分を有する構成を好適に採用できる。
【0029】
また上記各発明において、前記第2プレートの前記アノードと前記電位規定電極の間の領域に前記間隔部材と接触する構造を有する構成を好適に採用することが出来る。
【0031】
また上記各発明において、前記第2プレートの間隔部材と接触する構造は、高抵抗の材料で構成されていると好適である。また、前記第2プレートの間隔部材と接触する構造の表面に、該構造物よりも体積抵抗率の低い高抵抗膜を有する構成を好適に採用できる。
【0032】
また、上記各発明において、前記間隔部材は、前記第2プレートの前記アノードと前記電位規定電極の間の領域に接触するための構造を有する構成を好適に採用できる。この場合において、前記間隔部材の第2プレートの前記アノードと前記電位規定電極の間の領域に接触するための構造は凸構造である構成を好適に採用できる。
【0033】
また上記各発明において、前記間隔部材は高抵抗膜を有する構成を好適に採用できる。このとき、前記間隔部材の高抵抗膜のシート抵抗値は1×107(Ω/□)以上1×1014(Ω/□)以下であると好適である。
【0034】
また、上記各発明において、前記第1プレートに設けられた電子ビーム源はマトリクス状に配置されている構成を好適に採用できる。また、前記電子ビーム源は表面伝導型電子放出素子から構成されると好適である。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下では本願発明の実施の形態を述べる。
【0036】
まず最初に具体的に望ましくない放電が如何に生じるかを説明する。
電子を用いて画像を表示する画像表示装置は、装置内部を高真空にすることが望まれる。具体的には1×10-4(Pa)程度よりも低い圧力に保持されることが望まれる。低圧状態を維持するために、画像領域外部にゲッター(不図示)を形成することがある。ゲッターには、例えば、Ba蒸発型のものが用いられ、画像領域外にゲッター部材と支持体を配置し、画像表示パネルを真空容器として封じきった後に、高周波加熱等でBaを飛散させ、ゲッター膜を形成し真空度を保持する。
【0037】
しかしながら、前述のようにフェイスプレートの画像表示領域には加速電位が印加されており、リアプレートとの間に高電界が生じている。また、フェイスプレートの画像表示領域外も直接電圧を印加しなくても、電位を規定する構造が存在しなければ電位が上昇することがある。このように画像領域外に電界が生じてしまうと、ゲッター部材やゲッター支持部材や大気圧支持構造の支持部材4013等、形状的、材料的に電界が集中しやすい部分から放電が発生し、画質を著しく劣化させるという問題があった。
【0038】
また、画像表示装置を形成する際には、画像表示パネル内を高真空に保持しなければならない。ここで、装置内外に大きな圧力差があっても薄型・大画面の画像表示装置を実現できるようにするためには、装置内部に該圧力差があっても装置内部の空間間隔を所望の状態に維持する間隔部材を設ける構成が好適である。間隔部材(大気圧支持構造)としては、円柱状のものや薄い板状のもの等が用いられる。板状の大気圧支持構造を用いる際には、図13に示すように支持部材4013をアノード4014の領域外に設け、大気圧支持構造4012をリアプレート4005とフェイスプレート4006の間に設ける構造とすることがある。
【0039】
大気圧支持構造4012の支持部材4013は、アノード4014の領域の内部に存在すると、電界が集中し放電に至るという問題が起こる可能性があるため、画像領域外に設けられることがある。ここで、大気圧支持構造4012はアノード4014に接している。
【0040】
このように、ゲッターやゲッターを支持する部材、また間隔部材を支持する部材とアノードの間で放電を生じる可能性がある。またそれ以外にもアノードと周辺部の間で沿面放電を生じる可能性がある。このような望ましくない放電を抑制できる構造として、電位規定電極をアノードと間隔を空けて配置する構造を本願発明では採用する。ただし、アノード4014は蛍光体及びブラックマトリクス、メタルバック等で構成されており、数マイクロメートルから数十マイクロメートル程度の厚さ(フェイスプレートガラス基板からみた厚さ)を有する。従って、大気圧支持構造4012はアノード4014の外側ではフェイスプレート4006と接することなく、微小な空隙が存在することがある。
【0041】
しかし、大気圧支持構造4012とフェイスプレート4006の材料や構成が異なると、微小ギャップ間に電位差が生じ、ギャップが小さいゆえにかなり強い電界が生じるため、放電が発生し画質が劣化する問題があった。電位規定電極を設けた場合でも電位規定電極と大気圧支持構造との間にギャップがあると該ギャップにおける放電を生じうる。
【0042】
そこで本願発明では、電位規定電極を設けると共に、該電位規定電極と間隔部材とを接触させる。
【0043】
ただし、電位規定電極と間隔部材とを接触させる構成において、設計誤差や組み立て誤差、また接触面の不整(粗さ)などがあり、接触させようとした面が完全に接触しない場合がある。例えば接触させようとした面の一部のみが接触し、他の部分が接触していないと、該接触していない部分は、互いに近接しているにもかかわらず異なる電位となる可能性がある。そこで本願発明では、間隔部材に電極(低抵抗膜)を設け、該電極を電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続するようにして、異常放電を抑制する。
【0044】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0045】
(第1の実施形態)
図1は本発明の画像表示装置の第1の実施形態の構成を示す斜視図である。なお、図1では内部構造を表わすため表示パネルの一部を切り欠いて示している。図1において、1005は外容器底(リアプレート)、1006は側壁、1007はフェイスプレートである。リアプレート1005、側壁1006、フェイスプレート1007は表示パネルの内部を真空に維持するための気密容器を形成している。
【0046】
リアプレート1005には基板1001が設けられ、この基板1001上には複数の電子放出素子1002がマトリクス状に配置されている。フェイスプレート1007には蛍光体膜1008、メタルバック1009が形成されている。また、リアプレート1005とフェイスプレート1007の間には、Y方向に所定の間隔でスペーサ(大気圧支持構造体)1012が設けられている。なお、アノード1014、電位規定電極1015等の要部構成及びスペーサ1012との位置関係については詳しく後述する。
【0047】
気密容器を組み立てるに当たっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保持させるため封着する必要があるが、例えばここでは、フリットガラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中で、摂氏400〜500度で10分以上焼成することにより封着を達成している。気密容器内部を真空に排気する方法については後述する。また、気密容器の内部は10-4(Pa)程度の真空に保持されており、画像表示装置の表示面積が大きくなるに従い、気密容器内部と外部の気圧差によるリアプレート1005及びフェイスプレート1007の変形あるいは破壊を防止する手段が必要となる。
【0048】
リアプレート1005及びフェイスプレート1007を厚くすることによる方法は、画像表示装置の重量を増加させるのみならず、斜め方向から見たときに画像のゆがみや視差を生じるので好ましくない。これに対し、本実施形態では、前述のようにリアプレート1005とフェイスプレート1007の間に比較的薄いガラス板等から成る大気圧を支えるためのスペーサ1012が設けられている。この構造により、マルチビーム電子源が形成された基板1001と蛍光体膜1008が形成されたフェイスプレート1007間は、通常サブミリないし数ミリに保たれ、前述したように気密容器内部は高真空に保持され、且つ、変形あるいは破壊を防止する構造としている。
【0049】
ここで、リアプレート1005には基板1001が固定されているが、基板1001上には表面伝導型電子放出素子1002がN×M個形成されている(N,Mは2以上の正の整数であり、目的とする表示画素数に応じて適宜設定される。本実施形態においては、N=1440、M=480としている)。N×M個の表面伝導型電子放出素子は、M本の行方向配線1003とN本の列方向配線1004により単純マトリクス配線されている。基板1001、電子放出素子1002、行方向配線1003、列方向配線1004によって構成される部分をマルチ電子ビーム源という。
【0050】
本実施形態においては、気密容器のリアプレート1005にマルチ電子ビーム源の基板1001を固定する構成としたが、マルチ電子ビーム源の基板1001が十分な強度を有するものである場合には、気密容器のリアプレートとしてマルチ電子ビーム源の基板1001自体を用いてもよい。また、Dx1〜Dxm及びDy1〜Dyn及びHvは、表示パネルと不図示の電気回路とを電気的に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子である。Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向配線1003と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源の列方向配線1004と、Hvはフェイスプレートのメタルバック1009を含むアノード1014と電気的に接続されている。
【0051】
また、気密容器内部を真空に排気するには、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と真空ポンプとを接続し、気密容器内を10-5(Pa)程度の真空度まで排気する。その後、排気管を封止するが、気密容器内の真空度を維持するために、封止の直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲッター膜を形成する。ゲッター膜とは、例えば、Baを主成分とするゲッター材料をヒータもしくは高周波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、ゲッター膜の吸着作用により気密容器内は1×10-3(Torr)乃至は1×10-5(Torr)の真空度に維持される。
【0052】
次に、本実施形態の画像表示装置の要部構成について説明する。図2は図1の画像表示装置のスペーサ1012の周辺構造を詳細に示す模式的断面図で、スペーサ1012及びスペーサ固定部材1013の部位をスペーサの長手方向と直交する方向から見た断面図である。なお、図2では図1と同一部分は同一符号を付している。図2において、まず、リアプレート1005、フェイスプレート1007、スペーサ1012はいずれも図1のものと同じである。
【0053】
フェイスプレート1007にはアノード1014及び電位規定電極1015が設けられ、アノード1014には高圧電源より加速電位Vaが印加され、電位規定電極1015はGND電位に接続されている。スペーサ1012はアノード1014の領域から外側まで延長されており、フェイスプレート1007のアノード1014と電位規定電極1015に接触している。また、スペーサ1012はスペーサ固定部材1013によりリアプレート1005の所定の位置に固定されている。
【0054】
スペーサ1012には、それぞれアノード1014、電位規定電極1015、リアプレート1005の画像領域内の電極(配線)と接触もしくは近接してアノード、電位規定電極、リアプレートに設けた配線のそれぞれと電気的に接続される電極1016,1017,1018が設けられている。なお、間隔部材であるスペーサに設けた電極と、他の電極とが接触もしくは近接して電気的に接続されるとは、2つの電極が互いに接触して電気的に接続される場合や、近接する2つの電極の間に実質的に低抵抗な部材が存在して電気的に接続される場合をいう。
【0055】
例えば後述するようにスペーサに高抵抗膜を設ける場合を考える。該高抵抗膜の上に低抵抗膜(電極)を設け、該低抵抗膜と他の電極とが互いに接触する場合を含むのはもちろんである。一方電極(低抵抗膜)を先に設け、その上に高抵抗膜を形成した場合には、該電極は他の低抵抗部材(アノード、電位規定電極、リアプレート上の電極など)と近接してはいるものの、該高抵抗膜を間に介して電気的に接続されることになる。
【0056】
ただし、この場合は高抵抗膜とはいえ、該電極間では厚さ方向の抵抗のみを考慮すればよく、例えば高抵抗膜の厚さが1μm以下であれば厚さ方向には実質的には低抵抗部材と見なすことができ十分な電気的接続が実現できる。そのような場合を本願発明は含んでいる。
【0057】
なお、本実施形態では、スペーサ1012は画像領域内でリアプレート1005上のX方向の配線(行方向配線1003)上に接して配置されており、電極1018はX方向の配線の電極の電位に規定されている。また、本実施形態では電極1017はフェイスプレート1007及びリアプレート1005のいずれにも接触している。よって、電極1017をGNDに接続するのにフェイスプレート1007側から行っているが(後述)、フェイスプレート1007側を介してGNDに接続するのが困難である場合は、リアプレート1005側を介してGNDに接続することが出来る。
【0058】
また、アノード1014は、カラー表示を行うためにRGBの蛍光体を内包しており、該蛍光体は図3(a)に示すようにブラックマトリクス1010の開口部に塗り分けられている。またメタルバックがそれらの外側(真空容器の内側)を覆っている。なお、アノードとは加速電位が供給される部分であり、該加速電位がアノード全域に好適に供給されるように良導体を含む。
【0059】
本実施形態においてはメタルバックが該良導体に相当する。また本実施形態ではアノード周辺部として良導体を配置している。このアノード周辺部がアノードの外周を実質的に規定している。またこのアノード周辺部に容器外部から加速電位を供給し、アノード周辺部及びメタルバックを介してアノード全域に加速電位が供給されるようにしている。
【0060】
また、この実施形態ではアノードはブラックマトリックスを含んでいる。スペーサ1012はそのうちX方向のブラックマトリクスに接して配置されている。また、電位規定電極1015はGND電位と接続されている。なお、スペーサ1012は図1に示すように複数設けられているが、そのうち全部が前述のようにアノード1014と電位規定電極1015に接触するのが望ましいが、少なくとも1つが接触していてもよい。
【0061】
ここで、前述のようにアノード1014と電位規定電極1015のフェースプレート基板平面からの高さをほぼ等しくしている。また、スペーサ1012は両方の電極に接触している。本願発明者は接触の度合いを確認するために、一度パネル化し真空にした後にパネルを分解して観察したところ、アノード電極1014、電位規定電極1015とスペーサ1012の接触部分は大気圧に押され、電極材料が押し潰されたような跡が残っており、接触していることが明らかであった。 また、スペーサ、リアプレート及びフェースプレートを用いてパネルを組み立てる前に、画像領域外かつスペーサ接触部分近傍のブラックマトリクスで平均高さを触針式表面粗さ計で測定したところ、高さ10.2マイクロメートル、表面粗さがRa=1.5マイクロメートルであった。また、スペーサ接触部分近傍の電位規定電極の平均高さを触針式表面粗さ計で測定したところ、9.5マイクロメートル、表面粗さがRa=1.3マイクロメートルであった。
【0062】
なお、ブラックマトリックス上にはメタルバックが形成されるが、メタルバックは十分に薄いことと、間隔部材の接触により容易につぶされるためメタルバックの存在は間隔部材とアノードとの接触にはほとんど影響しないことが分った。すなわち、ここではアノードの高さを評価する際にメタルバックは無視することができた。メタルバックが有意な厚さを有する場合はその厚さをも考慮する。
【0063】
また、フェイスプレート1007のアノード1014と電位規定電極1015の間の領域1023と、スペーサ1012におけるアノード1014との接触領域と電位規定電極1015との接触領域の間の領域1022には、約10マイクロメートルの空隙(微小ギャップ)が存在している。領域1023には高抵抗膜(材料・作製方法は後述する)が設けられており、アノード1014と電位規定電極1015の電位が抵抗分割により分割され、それぞれの場所の電位が規定されている。また、スペーサ1012には高抵抗膜(材料・作製方法は後述する)が設けられており、アノード1014との接触領域と電位規定電極1015との接触領域の電位が抵抗分割により分割され、それぞれの場所の電位が規定されている。
【0064】
なおここで、スペーサにおけるアノードとの接触領域の全てがアノードと接触するとは限らないが、該接触領域と一致するようにスペーサに電極を設けているため該接触領域の電位はアノードと略同じ電位とすることが出来る。また、スペーサにおける電位規定電極との接触領域の全てが電位規定電極と接触するとは限らないが、該接触領域と一致するようにスペーサに電極を設けているため該接触領域の電位は電位規定電極と略同じ電位とすることが出来る。
【0065】
よって、スペーサにおいてアノードと略同じ電位となる電極と、電位規定電極と略同じ電位になる電極との間隔は、アノードと電位規定電極との間隔と同じになるようにしている。これは実際にはその間隔の差を20パーセント以内にすると良い。また、組み立ての際にも精度に注意を払い、アノードの電位規定電極側の端部とスペーサにおいてアノードと略同電位になる電極の電位規定電極側の端部の位置ずれ量は、アノードと電位規定電極との間隔の10パーセント以下になるようにしている。電位規定電極とスペーサにおいて該電位規定電極と略同電位になる電極との位置ずれについても同様である。
【0066】
以上のようにすることによって、領域1022におけるアノード1014と電位規定電極1015の間の距離と、領域1023におけるアノード1014と電位規定電極1015の間の距離をほぼ等しくすることができ、領域1022及び領域1023のうち対向する部分(一番距離が近くなる部分)の電位を、ほぼ等しくすることができる。従って、微小ギャップに電位差が生じにくく、高い電界が生じにくくなっている。
【0067】
このような構成の画像表示装置をVa=10kVで駆動したところ、放電は観測されず良好な画質の画像表示装置であることを確認できた。また、電子ビーム源を駆動しない状態で、アノード1014に加速電位Vaを印加し、徐々にVaを上昇させて画像表示装置が放電を開始した電圧Vbを求めたところ、Vb=14.5kVであった。なお、アノード1014と電位規定電極1015の間の距離は後述するように2mmであった。
【0068】
次に、表示パネルに用いるマルチ電子ビーム源について説明する。本実施形態の画像表示装置に用いるマルチ電子ビーム源は、冷陰極素子を単純マトリクス配置もしくははしご型配置した電子源であれば、冷陰極素子の材料や形状あるいは製法に制限はない。従って、例えば、表面伝導型放出素子やFE型あるいはMIM型等の冷陰極素子を用いることができる。但し、表示画面が大きくてしかも安価な表示装置が求められる状況のもとでは、これらの冷陰極素子の中でも表面伝導型放出素子が特に好ましい。
【0069】
即ち、FE型では、エミッタコーンとゲート電極の相対位置や形状が電子放出特性を大きく左右するため、極めて高精度の製造技術を必要とするが、これは大面積化や製造コストの低減を達成するには不利な要因となる。また、MIM型では、絶縁層と上電極の膜厚が薄くしてしかも均一にする必要があるが、これも大面積化や製造コストの低減を達成するには不利な要因となる。その点、表面伝導型放出素子は比較的製造方法が単純なため、大面積化や製造コストの低減が容易である。
【0070】
また、本願発明者らは、表面伝導型放出素子の中でも電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形成したものがとりわけ電子放出特性に優れ、しかも、製造が容易に行えることを見い出している。従って、高輝度で大画面の画像表示装置のマルチ電子ビーム源に用いるには、最も好適であると言える。そこで、本実施形態の表示パネルにおいては、電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形成した表面伝導型放出素子を用いている。
【0071】
次に、表示パネルに用いるフェイスプレート1007の構成と製造法について具体的な例を示して説明する。フェイスプレート1007の基板としては、例えば、ソーダライムガラス、Na等の不純物含有量を減じたガラス、アルカリ土類金属を成分に含み電気絶縁性を高めたガラス(旭硝子(株)製のPD200等)等のガラスを用いることが出来るが、本実施形態では旭硝子(株)製のPD200を用いている。
【0072】
製法としては、PD200の基板を洗浄・乾燥させた後に、ガラスペースト及び黒色顔料を含んだ黒色顔料ペーストを用い、画像領域内に図3(a)に示すようにマトリクス状のブラックマトリクス1010を厚さ10マイクロメートルを設計値として、スクリーン印刷法で作製している。ブラックマトリクス1010は、蛍光体の混色防止やビームが多少ずれても色ずれを起こさない様にするためや、外光を吸収し画像のコントラストを向上する、等の理由で設けている。
【0073】
本実施形態では、スクリーン印刷法によりブラックマトリクスを作製したが、もちろんこれに限定されるものではなく、例えば、フォトリソグラフィー法を用いて作製してもよい。また、ブラックマトリクス1010の材料として、ガラスペーストと黒色顔料を含んだ黒色顔料ペーストを用いたが、もちろんこれに限定されるものではなく、例えば、カーボンブラック等を用いてもよい。更に、ブラックマトリクス1010は図3(a)のようにマトリクス状に作製したが、もちろんこれに限定される訳ではなく、図3(b)のようなデルタ状配列やストライプ状配列(不図示)やそれ以外の配列であっても良い。
【0074】
また、フェイスプレート1007のアノード1014と電位規定電極1015の間の領域1023の部分に高抵抗膜を作製している。本実施形態では高抵抗膜は後述するWGeNを用いて作製している。成膜条件は全圧1.5Pa、Ar流量50sccm、N2 流量5sccm、Wターゲットに対する投入高周波電力170W、GeWターゲットに対する投入高周波電力600Wとし、そのシート抵抗値は約4×1011(Ω/□)である。
【0075】
次に、図4(a)に示すように画像領域1019の外側にアノード周辺部1024を形成する。アノード周辺部はガラスペースト及び銀粒子を含んだペーストを用い、これを幅4mm厚さ10マイクロメートルを設計値として、スクリーン印刷法で印刷している。本実施形態ではスクリーン印刷法によりアノード周辺部を作製したが、もちろんこれに限定されるものではなく、例えば、フォトリソグラフィー法を用いて作製してもよい。また、アノード周辺部の材料として、ガラスペーストと銀粒子を含んだ導電性ペーストを用いたが、もちろんこれに限定されるものではなく、例えば、カーボンブラック等を用いてもよい。
【0076】
次に、図4(a)に示すようにアノード1014の外側に2mmだけ離して、電位規定電極1015を形成する。電位規定電極はガラスペースト及び銀粒子を含んだペーストを用い、これを幅4mm厚さ10マイクロメートルを設計値として、スクリーン印刷法で作製している。本実施形態ではスクリーン印刷法により電位規定電極を作製したが、もちろんこれに限定されるものではなく、例えば、フォトリソグラフィー法を用いて作製してもよい。また、電位規定電極1015の材料として、ガラスペーストと銀粒子を含んだ導電性ペーストを用いたが、もちろんこれに限定されるものではなく、例えば、カーボンブラック等を用いてもよい。
【0077】
以上ブラックマトリクス1010、アノード周辺部1024、電位規定電極1015を別々の工程で作製したが、スペーサ1012が接触することを考えると、これらの高さはほぼ等しいことが望ましい。従って、これらのうち少なくとも2種類、好ましくは3種類のものの材料を同一のものにし、同時に作製すれば厚さを均一にし易いので望ましい。また、電位規定電極1015はアノード1014を囲むように全周に設けたが、これに限定されるものではなく、アノード1014とその外側の間の放電が問題となる位置にのみ設ける構成としても良い。ただし全周に設けた方が全周に渡って電位規定電極1015の外側の電界を緩和することが出来るため、耐圧設計上全周に設けたほうが好ましい。
【0078】
次に、図3(a)に示すようにブラックマトリクス1010の開口部に赤色・青色・緑色の蛍光体ペーストを用いてスクリーン印刷法により3色の蛍光体を1色づつ3回に分けて厚さおよそ20μmで作製している。本実施形態ではスクリーン印刷法を用いて蛍光体膜1008を作製したが、もちろんこれに限定される訳ではなく、例えば、フォトリソグラフィー法等により作製しても良い。また、蛍光体はCRTの分野で用いられているP22の蛍光体とし、赤色(P22−RE3;Y22 S:Eu3+)、青色(P22−B2;ZnS:Ag,Al)、緑色(P22−GN4;ZnS:Cu,Al)のものを用いたが、もちろんこれに限定される訳ではなく、その他の蛍光体を用いても良い。
【0079】
次に、ブラウン管の分野では公知であるフィルミング工程により樹脂中間膜を作製し、その後に金属蒸着膜を作製し、最後に樹脂中間層を熱分解除去させる事により厚さ1000オングストロームのメタルバック1009を作製している。以上の工程によりアノードが形成される。また、アノード1014と電気的に接続されている高圧取り出し部1021(ここではアノード周辺部を引き出した部分)に加速電位を供給するために、図4(b)のように高電圧導入端子1031をフェイスプレート1007に設け、そこに高圧引出配線HVを接続し高圧電源1020を接続している。また、電位規定電極1015の取り出し部1028はGND電位に接続している。
【0080】
次に、表示パネルに用いるスペーサの構成と製造法について具体的な例を示して説明する。図5は図1のA−A′線における模式的断面図であり、各部の番号は図1に対応している。スペーサ1012としては絶縁性部材1026の表面に帯電防止を目的とした高抵抗膜1027が成膜されたものを用いている。また、スペーサ1012のフェイスプレート1007の内側(アノード1014)に面した接面及び側面に電極1016が低抵抗膜で成膜され、更に、基板1001の表面(行方向配線1003または列方向配線1004)に面した接面及び側面に電極1018が低抵抗膜で成膜されている。また、スペーサ1012の電位規定電極1015に面した接面及び側面に図2に示すように電極1017が低抵抗膜で成膜されている。なお、先に述べたように、高抵抗膜は低抵抗膜の上に設けても良い。
【0081】
スペーサ1012は目的を達成するのに必要な数だけ、且つ、必要な間隔をおいて配置され、フェイスプレート1007の内側及び基板1001の表面に接している。また、高抵抗膜は絶縁性部材1026の表面のうち、少なくとも気密容器内の真空中に露出している面に成膜されており、ここではスペーサ1012上の電極1016及び電極1018を介してフェイスプレート1007の内側(アノード電極1014等)及び基板1001の表面(行方向配線1003または列方向配線1004)に電気的に接続されている。ここで説明する態様においては、スペーサ1012の形状は薄板状とし、行方向配線1003に平行に配置され、行方向配線1003に接触して電気的に接続されている。
【0082】
スペーサ1012としては、基板1001上の行方向配線1003及び列方向配線1004とフェイスプレート1007の内面のアノード1014との間に印加される高電圧に耐えるだけの絶縁性を有し、且つ、スペーサ1012の表面への帯電を防止する程度の導電性を有する必要がある。また電子源アノードとの間にグリッド電極などの制御電極を用いる構成において、該制御電極とアノードとの間に間隔部材を設ける場合にも本願発明が適用出来るが、その場合は、アノードと該制御電極との間の電圧に絶えるだけの絶縁性を有し、かつ帯電を防止できる程度の導電性を与えると良い。
【0083】
スペーサ1012の基体として絶縁性部材を用いる場合は、該絶縁性部材1026として、例えば、石英ガラス、Na等の不純物含有量を減少したガラス、アルカリ土類金属を成分に含み電気絶縁性を高めたガラス(旭硝子(株)製のPD200等)、ソーダライムガラス、アルミナ等のセラミックス部材等が挙げられる。なお、絶縁性部材1026はその熱膨張率が気密容器及び基板1001を成す部材と近いものが好ましい。本実施形態では旭硝子(株)製のPD200を用いている。
【0084】
スペーサ1012を構成する高抵抗膜1027には、高電位側のフェイスプレート1007(アノード1014)に印加される加速電位Vaとより低い電位であるリアプレート側の電位(もしくは電位規定電極の電位)との電位差を帯電防止膜である高抵抗膜1027の抵抗値Rsで除した電流が流れる。そこで、スペーサ1012の抵抗値Rsは帯電防止及び消費電力からその望ましい範囲に設定する必要がある。帯電防止の観点からは表面抵抗R/□は1014Ω以下であることが好ましい。十分な帯電防止効果を得るためには1013Ω以下が更に好ましい。表面抵抗の下限はスペーサ形状とスペーサ間に印加される電圧により左右されるが、107 Ω以上であることが好ましい。
【0085】
絶縁材料上に形成された帯電防止膜の厚みtは10nm〜1μmの範囲が望ましい。材料の表面エネルギー及び基板との密着性や基板温度によっても異なるが、一般的に10nm以下の薄膜は島状に形成され、抵抗が不安定で再現性に乏しい。一方、膜厚tが1μm以上では膜応力が大きくなって膜剥がれの危険性が高まり、且つ、成膜時間が長くなるため生産性が悪い。従って、膜厚は50〜500nmであることが望ましい。表面抵抗R/□はρ/tであり、以上に述べたR□とtの好ましい範囲から、帯電防止膜の比抵抗ρは10(Ωcm)乃至1010(Ωcm)が好ましい。更に、表面抵抗と膜厚のより好ましい範囲を実現するためには、ρは104 乃至108 Ωcmとするのが良い。
【0086】
帯電防止特性を有する高抵抗膜1027の他の材料として、ゲルマニウムと遷移金属合金の窒化物は遷移金属の組成を調整することにより、良伝導体から絶縁体まで広い範囲に抵抗値を制御できるので好適な材料である。更には、表示装置の作製工程において抵抗値の変化が少なく安定な材料である。遷移金属元素としては、Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zr,Nb,Mo,Hf,W等が挙げられる。
【0087】
合金窒化膜はスパッタ、窒素ガス雰囲気中での反応性スパッタ、電子ビーム蒸着、イオンプレーティング、イオンアシスト蒸着法等の薄膜形成手段により絶縁性部材上に形成される。金属酸化膜も同様の薄膜形成法で作製することができるが、この場合は窒素ガスに代えて酸素ガスを使用する。その他、CVD法、アルコキシド塗布法でも金属酸化膜を形成できる。カーボン膜は蒸着法、スパッタ法、CVD法、プラズマCVD法で作製され、特に非晶質カーボンを作製する場合には、成膜中の雰囲気に水素を含むようにするか、成膜ガスに炭化水素ガスを使用する。
【0088】
本実施形態では、この高抵抗膜1027をスパッタ法により作製している。成膜条件は全圧1.5Pa、Ar流量50sccm、N2 流量5sccm、Wターゲットに対する投入高周波電力180W、Geターゲットに対する投入高周波電力600Wとしている。作製したスペーサからシート抵抗値を測定したところ、約2×1012[Ω/□]であった。
【0089】
スペーサ1012を構成する電極1016,1018,1017は、スペーサ1012を高電位側のフェイスプレート1007(アノード電極1014)及び低電位側の基板1001(配線1003,1004等)及び電位規定電極1015と電気的に接続する為に設けられたものであり、高抵抗膜1027に比べ十分に低い抵抗値を有する材料を選択すればよい。例えば、Ni,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Al,Cu,Pd等の金属、あるいは合金、及びPd,Ag,Au,RuO2 ,Pd−Ag等の金属や金属酸化物とガラス等から構成される印刷導体、あるいはIn23 −SnO2 等の透明導体及びポリシリコン等の半導体材料等より適宜選択できる。本実施形態では、スパッタによりTi(下引き層;200オングストローム)、Pt(800オングストローム)からなる低抵抗膜をスパッタにより成膜することで、電極1016,1017,1018を構成している。
【0090】
(第2の実施形態)
次に、本発明の画像表示装置の第2の実施形態について説明する。但し、本実施形態では画像表示装置全体については第1の実施形態と同様であるので、以下の説明では本実施形態において特徴的な構成についてのみ説明する。図6は本発明の第2の実施形態の要部構成を示す模式的断面図で、図2と同様にスペーサ1012及びスペーサ固定部材1013の部位をスペーサの長手方向と直交する方向から見た断面図を示している。
【0091】
スペーサ1012には、それぞれアノード1014、電位規定電極1015、リアプレート1005の画像領域内との接触部の電位に規定された電極1016,1017,1018が設けられており、電極1017と電極1018は電気的に接続されている。ここで、スペーサ1012は画像領域内でリアプレート1005上のX方向の配線上に接して配置され、電極1018はX方向の配線の電極の電位に規定されている。なお、この実施形態においては、電位規定電極を介して複数のX方向配線が導通することを避けるため、電位規定電極には、互いに隣接するスペーサの間で少なくとも1ヶ所の不連続部を設けている。
【0092】
フェイスプレート1007にはアノード1014及び電位規定電極1015が設けられている。アノード1014には高圧電源より加速電位Vaが印加され、電位規定電極1015は電極1017及び電極1018に接続することによりX方向の配線の電極の電位に規定されている。また、スペーサ1012はアノード1014の領域から外側まで延長されており、フェイスプレート1007のアノード1014と電位規定電極1015に接触しており、更に、スペーサ固定部材1013によりリアプレート1005の所定の位置に固定されている。
【0093】
また、フェイスプレート1007のアノード1014と電位規定電極1015の間の領域1023には、第1の実施形態と同様に高抵抗膜が設けられており、アノード1014と電位規定電極1015の電位が抵抗分割により分割され、それぞれの場所の電位が規定されている。更に、スペーサ1012には第1の実施形態と同様に高抵抗膜が設けられており、アノード1014と電位規定電極1015の電位が抵抗分割により分割され、それぞれの場所の電位が規定されている。 ここで、領域1022の距離(電極1016と電極1017の間隔)及び領域1023の距離(アノードと電位規定電極の間隔)をほぼ等しくし、その間隔を一致させているため、領域1022及び領域1023のうち対向する部分(一番距離が近くなる部分)の電位は、ほぼ等しいことになる。従って、微小ギャップに電位差が生じにくく、高い電界が生じにくくなっている。
【0094】
このような構成の画像表示装置をVa=10kVで駆動したところ、放電は観測されず良好な画質が得られた。また、電子ビーム源を駆動しない状態で、アノード1014に加速電位Vaを印加し、徐々にVaを上昇させて画像表示装置が放電を開始した電位Vbを求めたところ、Vb=14.0kVであった。なお、アノード電極と電位規定電極の間の距離は第1の実施形態と同様に2mmであった。また、第1の実施形態と同様にアノード1014のスペーサが接している部分のフェイスプレートガラス面からのブラックマトリクスの平均高さを触針式表面粗さ計で測定したところ、10.2マイクロメートル、表面粗さがRa=1.5マイクロメートルであった。更に、電位規定電極の平均厚さを触針式表面粗さ計で測定したところ、9.5マイクロメートル、表面粗さがRa=1.3マイクロメートルであった。
【0095】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態においても画像表示装置全体については第1の実施形態と同様であるので、特徴的な部分についてのみ説明する。図7は第3の実施形態の要部構成を示す模式的断面図で、スペーサ1012及びスペーサ固定部材1013の部位をスペーサの長手方向と直交する方向から見た断面図を示している。
【0096】
スペーサ1012には、それぞれアノード1014、電位規定電極1015、リアプレート1005の画像領域内との接触部の電位に規定された電極1016,1017,1018が設けられている。ここで、スペーサ1012は画像領域内でリアプレート1005上のX方向の配線上に接して配置されており、電極1018はX方向の配線の電極の電位に規定されている。また、電極1017はフェイスプレート1007側のみに接している。
【0097】
フェイスプレート1007には、アノード1014及び電位規定電極1015が設けられ、アノード1014には高圧電源より加速電位Vaが印加され、電位規定電極1015はGND電位に規定されている。スペーサ1012はアノード1014の領域から外側まで延長されており、フェイスプレート1007のアノード1014と電位規定電極1015に接触しており、更に、スペーサ固定部材1013によりリアプレート1005の所定の位置に固定されている。
【0098】
また、フェイスプレート1007には、アノード1014と電位規定電極1015の間の領域1023にスペーサ1012と接触が良好になるように部材1029が設けられている。部材1029はフェイスプレート作製工程中の蛍光体膜作製の前に酸化ルテニウムを含んだガラスペーストを用いてスクリーン印刷法により設計値を10マイクロメートルとして作製されている。ここで、部材1029に酸化ルテニウムを用いたが、もちろんこれに限定されるものではなく、例えば、カーボンを含んだガラスペースト等でも良い。
【0099】
スペーサ1012には第1の実施形態と同様に高抵抗膜が設けられており、アノード1014と電位規定電極1015の電位が抵抗分割により分割され、それぞれの場所の電位が規定されている。また、アノード1014、電位規定電極1015及び部材1029の高さはほぼ等しいため、表示パネル中を真空にした時にはスペーサ1012はこれらのすべての部分に接触し、フェイスプレート1007とスペーサ1012の接触部分の電位はすべての部分でほぼ等しくなる。
【0100】
また、接触の度合いを確認するために、一度パネル化し真空にした後にパネルを分解して観察したところ、アノード1014、電位規定電極1015、部材1029とスペーサ1012の接触部分は大気圧に押され、その跡が残っており、部材1029の部分の接触していない距離を測定したところ、50マイクロメートルを超えて接触していない部分は見当たらなかった。また、第1の実施形態と同様に部材1029の平均高さを触針式表面粗さ計で測定したところ、高さ9.8マイクロメートル、表面粗さがRa=1.6マイクロメートルであった。また、部材1029のシート抵抗を測定したところ、5×1010(Ω/□)であった。
【0101】
更に、アノード1014のスペーサ1012が接している部分のフェイスプレートガラス面からのブラックマトリクスの平均高さを触針式表面粗さ計で測定したところ、10.2マイクロメートル、表面粗さがRa=1.5マイクロメートルであった。また、電位規定電極1015の平均高さを触針式表面粗さ計で測定したところ、9.5マイクロメートル、表面粗さはRa=1.3マイクロメートルであった。
【0102】
このような構成の画像表示装置をVa=10kVで駆動したところ、放電は観測されず良好な画質であった。また、電子ビーム源を駆動しない状態で、アノード1014に加速電位Vaを印加し、徐々にVaを上昇させて画像表示装置が放電を開始した電位Vbを求めたところ、Vb=17.2kVであった。なお、アノードと電位規定電極の間の距離は第1の実施形態1と同様に2mmであった。
【0103】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態においても画像表示装置全体については第1の形態と同様であるので、本実施形態の特徴的な部分についてのみ説明する。図8は第4の実施形態の要部構成を示す図で、スペーサ1012及びスペーサ固定部材1013の部位をスペーサの長手方向と直交する方向から見た断面図を示している。
【0104】
スペーサ1012には、それぞれアノード1014、電位規定電極1015、リアプレート1005の画像領域内との接触部の電位に規定された電極1016,1017,1018が設けられている。ここで、スペーサ1012は画像領域内でリアプレート1005上のX方向の配線上に接して配置されており、電極1018はX方向の配線の電極の電位に規定されている。
【0105】
フェイスプレート1007には、アノード1014及び電位規定電極1015が設けられ、アノード1014には高圧電源より加速電位Vaが印加され、電位規定電極1015はGND電位に規定されている。スペーサ1012はアノード1014の領域から外側まで延長されており、フェイスプレート1007のアノード1014と電位規定電極1015に接触しており、更に、スペーサ固定部材1013によりリアプレート1005の所定の位置に固定されている。
【0106】
また、フェイスプレート1007には、アノード1014と電位規定電極1015の間の領域1023にスペーサ1012と接触が良好になるように部材1029が設けられている。部材1029はフェイスプレート作製工程中の蛍光体膜作製の前にガラスフリットを用いてスクリーン印刷法により設計値を10マイクロメートルとして作製されている。ここで、部材1029にガラスペーストを用いたが、もちろんこれに限定されるものではない。次に、部材1029の表面に高抵抗膜を作製する。この高抵抗膜は第1の実施形態でフェイスプレート1007に作製した高抵抗膜と同様のものを用いている。
【0107】
更に、スペーサ1012には、第1の実施形態と同様に高抵抗膜が設けられており、アノード1014と電位規定電極1015の電位が抵抗分割により分割され、それぞれの場所の電位が規定されている。また、アノード1014、電位規定電極1015、部材1029の高さはほぼ等しいため、表示パネル中を真空にした時にはスペーサ1012はこれらのすべての部分に接触し、フェイスプレート1007とスペーサ1012の接触部分の電位はすべての部分でほぼ等しくなる。
【0108】
ここで、接触の度合いを確認するために、一度パネル化し真空にした後にパネルを分解して観察したところ、アノード1014、電位規定電極1015、部材1029とスペーサ1012の接触部分は大気圧に押され、跡が残っており、良好に接触していた。また、第1の実施形態と同様に部材1029の平均高さを触針式表面粗さ計で測定したところ、高さ10.4マイクロメートル、表面粗さはRa=1.0マイクロメートルであった。
【0109】
更に、部材1029の表面の高抵抗膜の抵抗値を測定したところシート抵抗で約6×1011(Ω/□)であった。また、アノード1014のスペーサ1012が接している部分のフェイスプレートガラス面からのブラックマトリクスの平均高さを触針式表面更さ計で測定したところ、10.2マイクロメートル、表面粗さはRa=1.5マイクロメートルであった。また、電位規定電極1015の平均高さを触針式表面粗さ計で測定したところ、9.5マイクロメートル、表面粗さはRa=1.3マイクロメートルであった。
【0110】
このような構成の画像表示装置をVa=10kVで駆動したところ、放電は観測されず良好な画質であった。また、電子ビーム源を駆動しない状態で、アノード1014に加速電位Vaを印加し、徐々にVaを上昇させて、画像表示装置が放電を開始した電位Vbを求めたところ、Vb=18.0kVであった。なお、アノードと電位規定電極の間の距離は第1の実施形態と同様に2mmであった。
【0111】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態においても画像表示装置全体については第1の実施形態と同様であるため、本実施形態の特徴的な部分についてのみ説明する。図9は第5の実施形態の要部構成を示す模式的断面図で、スペーサ1012及びスペーサ固定部材1013の部位をスペーサの長手方向と直交する方向から見た断面図を示している。
【0112】
スペーサ1012には、それぞれアノード1014、電位規定電極1015、リアプレート1005の画像領域内との接触部の電位に規定された電極1016,1017,1018が設けられている。ここで、スペーサ1012は画像領域内でリアプレート1005上のX方向の配線上に接して配置されており、電極1018はX方向の配線の電極の電位に規定されている。また、スペーサ1012のアノード1014と電位規定電極1015の間に当たる部分には、フェイスプレート1007と接触するための凸構造1030が設けられている。スペーサ1012としては、アルミナのセラミックスを材料とし凸構造を備えたスペーサとしている。凸部の形状は凸の高さが10マイクロメートル、幅は2mmとしている。
【0113】
フェイスプレート1007には、アノード1014及び電位規定電極1015が設けられ、アノード1014には高圧電源より加速電位Vaが印加され、電位規定電極1015はGND電位に規定されている。スペーサ1012はアノード1014の領域から外側まで延長されており、フェイスプレート1007のアノード1014と電位規定電極1015に接触しており、更に、スペーサ固定部材1013によりリアプレート1005の所定の位置に固定されている。
【0114】
スペーサ1012及びフェイスプレート1007には、第1の実施形態と同様に高抵抗膜が設けられており、アノード1014と電位規定電極1015の電位が抵抗分割により分割され、それぞれの場所の電位が規定されている。本実施形態では、フェイスプレート1007と接触するための凸構造1030を有しているため、パネル中を真空にした時にはスペーサ1012はこれらのすべての部分に接触し、フェイスプレート1007とスペーサ1012の接触部分の電位はすべての部分でほぼ等しくなる。
【0115】
ここで、接触の度合いを確認するために、一度パネル化し真空にした後にパネルを分解して観察したところ、アノード1014、電位規定電極1015とスペーサ1012の接触部分は大気圧に押され、跡が残っており、フェイスプレート1007の高抵抗膜にもスペーサ1012と接触する部分に傷が認められ、接触していたことが明らかであった。また、第1の実施形態と同様にアノード1014のスペーサ1012が接している部分のフェイスプレートガラス面からのブラックマトリクスの平均高さを触針式表面粗さ計で測定したところ、10.2マイクロメートル、表面粗さはRa=1.5マイクロメートルであった。また電位規定電極1015の平均高さを触針式表面粗さ計で測定したところ、9.5マイクロメートル、表面粗さはRa=1.3マイクロメートルであった。
【0116】
このような構成の画像表示装置をVa=10kVで駆動したところ、放電は観測されず、良好な画像であった。また、電子ビーム源を駆動しない状態で、アノード1014に加速電位Vaを印加し、徐々にVaを上昇させて画像表示装置が放電を開始した電位Vbを求めたところ、Vb=14.0kVであった。なお、アノードと電位規定電極の間の距離は第1の実施形態と同様に2mmであった。
【0117】
(比較例)
次に、本発明の比較例について説明する。比較例においても画像表示装置全体については第1の実施形態と同様なものを使用したため、比較例において特徴的な部分のみ説明する。なお、比較例は上記実施形態と比較するためスペーサ1012が電位規定電極1015に接触していない場合を例としている。図10は比較例を示す模式的断面図で、スペーサ1012及びスペーサ固定部材1013の部位をスペーサの長手方向から見た断面図を示している。
【0118】
フェイスプレート1007には、アノード1014及び電位規定電極1015が設けられ、アノード1014には高圧電源より加速電位Vaが印加され、電位規定電極1015はGND電位に接続され、GND電位に規定されている。スペーサ1012はアノード1014の領域から外側まで延長されており、フェイスプレート1007のアノード1014と接触しているが、電位規定電極1015とは接触していない。また、スペーサ1012はスペーサ固定部材1013によりリアプレート1005の所定の位置に固定されている。
【0119】
スペーサ1012にはそれぞれアノード1014、リアプレート1005の画像領域内との接触部の電位に規定された電極1016,1018が設けられている。また、スペーサ1012は画像領域内でリアプレート1005上のX方向の配線上に接して配置されており、電極1018はX方向の配線の電極の電位に規定されている。
【0120】
ここで、アノード1014のスペーサ1012が接している部分のフェイスプレートガラス面からのブラックマトリクスの平均高さを触針式表面粗さ計で測定したところ、10.2マイクロメートル、表面粗さはRa=1.5マイクロメートルであった。また、電位規定電極1015の平均高さを触針式表面粗さ計で測定したところ、4.5マイクロメートル、表面粗さはRa=0.5マイクロメートルであった。
【0121】
また、フェイスプレート1007とスペーサ1012の接触の度合いを確認するために、一度パネル化し真空にした後にパネルを分解して観察したところ、アノード1014とスペーサ1012の接触部分は大気圧に押され、跡が残っており、接触していることが明らかであったが、電位規定電極1015の部分には跡が残っておらず、接触していないことは明らかであった。このような構成の画像表示装置をVa=10kVで駆動したところ、放電が頻発し画質が大幅に劣化してしまった。また、電子ビーム源を駆動しない状態で、アノード1014に加速電位Vaを印加し、徐々にVaを上昇させて、画像表示装置が放電を開始した電位Vbを求めたところ、Vb=7.6kVであった。
【0122】
次に、上記第1〜第5の実施形態の作用について説明する。まず、スペーサ1012はアノード1014及び電位規定電極1015の両方に接触し、電気的に接続される構造であるため、電位規定電極の外側の領域の電界を緩和することができ、電位規定電極の外側の領域にある構造物に異常放電を生じさせるような電界がかからず、それらの構造物が原因となる放電を無くすことが出来る。従って、放電の発生による画質の劣化を防止でき、良好な画質で高信頼性の画像表示装置を実現できる。また、スペーサに電極を配し、アノード及び電位規定電極と接触し電気的に接続されるようにことにより、スペーサの電位を確実に規定することができるため、フェイスプレート及びスペーサの構成及び材料の相違があっても、画像領域外のフェイスプレートとスペーサの間の電位差が生じにくく放電頻度を緩和することが出来る。
【0123】
また特に、スペーサが電位規定電極と接触(又は近接して)電気的に接続される電極を有することにより、電位規定電極との接点のみではなく電極部分の電位を確実に規定することが出来るため、接触不良により電位が安定しないといった箇所を無くすことが出来る。ここで、電極とは電極部分の電位をほぼ等しくすることが目的であり、電極の周辺の構造と比べて低抵抗になっていれば上記目的を果たすことが出来る。また、スペーサがフェイスプレート及びリアプレートのいずれにも接触する電極を有することにより、フェイスプレート及びリアプレートのどちらかでも電位の規定を行うことが出来るため、電位を規定する電極をフェイスプレート及びリアプレートのどちらか一方のみとし、電極構成を簡単にすることが出来る。
【0124】
また、スペーサがアノードと接触又は近接して電気的に接続される電極を持つことにより、アノードとの接点のみではなく、電極部分の電位を規定することが出来るため接触不良により電位が安定しないといった箇所を無くすことが出来る。また、スペーサが画像領域内でリアプレートと接触する部分と等電位になるような電極を持つことにより、リアプレートとの接点のみではなく、電極部分の電位を規定することが出来るため、接触不良により電位が安定しないといった箇所を無くすことが出来る。
【0125】
また、電位規定電極の電位をスペーサが画像領域内でリアプレートと接触している部分と等電位に規定する構成を採用し、電位規定電極に接する部分とリアプレートに接する部分におけるスペーサの電極を接続すると、構成を簡単にすることが出来る。また、電位規定電極の電位をGND電位とすることにより、電位を規定するのに電源が必要でなく構成を簡単化できる。
【0126】
また、フェイスプレートの少なくともアノードと電位規定電極の間の領域は、10(Ω/□)以上1014(Ω/□)以下のシート抵抗とすることにより、フェイスプレートのうちアノードと電位規定電極の間の領域の電位分布を抵抗分割により規定できるため電界集中を緩和することが出来る。
【0127】
更に、フェイスプレートのうち少なくともアノードと電位規定電極の間の領域は高抵抗膜を有することにより、フェイスプレートが絶縁物で構成されていても、フェイスプレートのうちアノードと電位規定電極の間の領域の電位分布を抵抗分割により規定できるため、電界集中を緩和することが出来る。また、スペーサのうち少なくともアノードと電位規定電極の間の領域は、107(Ω/□)以上1014(Ω/□)以下のシート抵抗とすることにより、スペーサのうちアノードと電位規定電極の間の領域の電位分布を抵抗分割により規定できるため、電界集中を緩和することが出来る。
【0128】
また、スペーサのうち少なくともアノードと電位規定電極の間の領域は高抵抗膜を有することにより、スペーサが絶縁物で構成されていてもスペーサのうちアノードと電位規定電極の間の領域の電位分布を抵抗分割により規定できるため、電界集中を緩和することが出来る。
【0129】
更に、フェイスプレートの電位規定電極とアノードの間においてフェイスプレートとスペーサが少なくとも1箇所接触している部分を有することにより、接触部においてフェイスプレートとスペーサの電位を等しくすることが出来る。このため、電位規定電極とアノードの間の領域でのフェイスプレートとスペーサの電位差及び電界が緩和され、その部分での放電を抑制することが出来る。また、フェイスプレートのアノードと電位規定電極の間の領域にスペーサと接触する構造を設けることにより、アノード及び電位規定電極が、スペーサとフェイスプレートとの間に空隙が出来てしまうほどの厚さを有していても、フェイスプレートとスペーサが良好に接触し、接触部の電位を等電位にすることが出来る。
【0131】
更に、フェイスプレートのスペーサと接触する構造は、高抵抗な材料で構成されていることにより、適切な電位を付与し電界集中を防止したり、電界放出電子等が衝突することにより表面が帯電するのを防止することが出来る。また、フェイスプレートのスペーサと接触する構造の表面に、この構造物よりも体積抵抗率の低い高抵抗膜を有することにより、アノードと電位規定電極の間に流れる電流値を大きく増加させずに、表面近傍の体積抵抗率を下げることができ、帯電防止の機能を増すことが出来る。
【0132】
また、スペーサはフェイスプレートのアノードと電位規定電極の間の領域に接触するための構造を有することにより、フェイスプレートとスペーサが良好に接触し、接触部の電位を等電位にすることが出来る。また、スペーサが有するフェイスプレートのアノードと電位規定電極の間の領域に接触するための構造は凸構造とすることにより、フェイスプレートとスペーサが良好に接触し、接触部の電位を等電位にすることが出来る。また、スペーサは高抵抗膜を有することにより、適切な電位を付与し電界集中を防止したり、電界放出電子等により表面が帯電するのを防止することが出来る。更に、スペーサの高抵抗膜のシート抵抗値は1×107(Ω/□)以上1×1014(Ω/□)以下とすることにより、適切な電位を付与し電界集中を防止したり、電界放出電子等により表面が帯電するのを防止することが出来る。
【0133】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、望ましくない放電の発生を防止でき、耐久性及び信頼性の向上した高画質の画像表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像表示装置の第1の実施形態の構成を示す一部切欠斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の要部構成を示す模式的断面図である。
【図3】表示パネルのフェイスプレートの蛍光体配列を示す模式的平面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態のフェイスプレート上の電極構成を示す図である。
【図5】図1のA−A′線における模式的断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の要部構成を示す模式的断面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態の要部構成を示す模式的断面図である。
【図8】本発明の第4の実施形態の要部構成を示す模式的断面図である。
【図9】本発明の第5の実施形態の要部構成を示す模式的断面図である。
【図10】本発明の比較例を示す模式的断面図である。
【図11】表面伝導型放出素子をマトリクス状に配列したマルチ電子ビーム源による画像表示装置の例を示す図である。
【図12】図11のマルチ電子ビーム源を用いた画像表示装置の表示パネルを示す一部切欠斜視図である。
【図13】従来の画像表示装置の大気圧支持構造を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1001 基板
1002 電子ビーム源
1003 行方向配線
1004 列方向配線
1005 リアプレート
1006 側壁
1007 フェイスプレート
1008 蛍光体膜
1009 メタルバック
1010 ブラックマトリクス
1012 大気圧支持構造(スペーサ)
1013 スペーサ固定部材
1014 アノード電極
1015 電位規定電極
1016 アノード電極と等電位になる電極
1017 電位規定電極と等電位になる電極
1018 リアプレートと接触部と等電位になる電極
1019 画像領域
1020 高圧電源
1021 高圧取り出し部
1022 スペーサのアノード電極と電位規定電極の間の領域
1023 フェイスプレートのアノード電極と電位規定電極の間の領域
1024 アノード電極の周辺部
1025 絶縁層
1026 スペーサ絶縁部材
1027 スペーサ高抵抗膜
1028 GND取り出し部
1029 フェイスプレートのスペーサと接触するための構造
1030 スペーサの凸構造
1031 高電圧導入端子

Claims (24)

  1. 少なくとも電子ビーム源を備えた第1プレートと、
    前記電子ビーム源からの電子ビームを加速する電位が印加されるアノード、および前記アノードと間隔を置いて当該アノードを囲むように配置され、前記アノードよりも低い電位が印加される電位規定電極を備えた第2プレートと、
    前記第1、第2プレート間に設けられた間隔部材とを有する画像表示装置において、
    前記間隔部材は、前記アノード及び電位規定電極の両方に接触しており、かつ該間隔部材は前記電位規定電極と接触もしくは近接して該電位規定電極と電気的に接続される電極を有していることを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記間隔部材は、前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極を更に有することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記間隔部材は、前記第1プレート側に配置される電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極を更に有することを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  4. 前記電位規定電極にはGND電位が供給されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  5. 前記電位規定電極には、前記電子ビーム源に供給される電位のうち最も低い電位以上の電位が供給されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  6. 前記第2プレートのうち少なくともアノードと電位規定電極の間の領域は、10(Ω/□)以上1014(Ω/□)以下のシート抵抗であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  7. 前記第2プレートのうち少なくともアノードと電位規定電極の間の領域は、高抵抗膜を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  8. 前記間隔部材のうち少なくともアノードに接触する部分と電位規定電極に接触する部分の間に、10(Ω/□)以上1014(Ω/□)以下のシート抵抗である領域を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  9. 前記間隔部材のうち少なくともアノードに接触する部分と電位規定電極に接触する部分の間に、高抵抗膜を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  10. 前記間隔部材は前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極とを有しており、前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極との間の領域は、10(Ω/□)以上1014(Ω/□)以下のシート抵抗である請求項1乃至いずれかに記載の画像表示装置。
  11. 前記間隔部材は前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極とを有しており、前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される前記電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される前記電極のそれぞれと接触もしくは近接して電気的に接続される高抵抗膜を有する請求項1乃至10いずれかに記載の画像表示装置。
  12. 前記間隔部材は前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極とを有しており、前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極と前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極との間の間隔は、前記アノードと前記電位規定電極の間隔に略等しい請求項1乃至11いずれかに記載の画像表示装置。
  13. 前記電位規定電極の前記アノード側の端点を前記間隔部材に射影した位置と、前記間隔部材が有する前記電位規定電極と接触もしくは近接して電気的に接続される電極の前記アノード側の端点位置との間隔が、前記電位規定電極と前記アノードとの間隔の10パーセント以下である請求項1乃至12いずれかに記載の画像表示装置。
  14. 前記間隔部材は、前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極を有しており、前記アノードの前記電位規定電極側の端点を前記間隔部材に射影した位置と、前記間隔部材が有する前記アノードと接触もしくは近接して電気的に接続される電極の前記電位規定電極側の端点位置との間隔が、前記電位規定電極と前記アノードとの間隔の10パーセント以下である請求項1乃至13いずれかに記載の画像表示装置。
  15. 前記第2プレートの前記電位規定電極と前記アノードの間において、前記第2プレートと前記間隔部材が少なくとも1箇所接触している部分を有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  16. 前記第2プレートの前記アノードと前記電位規定電極の間の領域に前記間隔部材と接触する構造を有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  17. 前記第2プレートの間隔部材と接触する構造は、高抵抗の材料で構成されていることを特徴とする請求項16に記載の画像表示装置。
  18. 前記第2プレートの間隔部材と接触する構造の表面に、該構造物よりも体積抵抗率の低い高抵抗膜を有することを特徴とする請求項16、17のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  19. 前記間隔部材は、前記第2プレートの前記アノードと前記電位規定電極の間の領域に接触するための構造を有することを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  20. 前記間隔部材の第2プレートの前記アノードと前記電位規定電極の間の領域に接触するための構造は凸構造であることを特徴とする請求項19に記載の画像表示装置。
  21. 前記間隔部材は、更にその表面に高抵抗膜を有することを特徴とする請求項1乃至20のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  22. 前記高抵抗膜のシート抵抗値は10 (Ω/□)以上10 14 (Ω/□)以下であることを特徴とする請求項21に記載の画像表示装置。
  23. 前記第1プレートに設けられた電子ビーム源はマトリクス状に配置されていることを特徴とする請求項1乃至22のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  24. 前記電子ビーム源は表面伝導型電子放出素子から構成されていることを特徴とする請求項1乃至23のいずれか1項に記載の画像表示装置。
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