JP3524418B2 - 電子線発生装置および、該電子線発生装置を用いた画像形成装置 - Google Patents

電子線発生装置および、該電子線発生装置を用いた画像形成装置

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JP3524418B2 JP05704599A JP5704599A JP3524418B2 JP 3524418 B2 JP3524418 B2 JP 3524418B2 JP 05704599 A JP05704599 A JP 05704599A JP 5704599 A JP5704599 A JP 5704599A JP 3524418 B2 JP3524418 B2 JP 3524418B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子線装置および
その応用である表示装置等の画像形成装置に係わり、特
に、前記画像形成装置の外囲器内部に支持部材(スペー
サ)を備えた画像形成装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、電子放出素子として熱陰極素
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、たとえば表面伝導型放出素子や、電界放出
型素子(以下FE型と記す)や、金属/絶縁層/金属型
放出素子(以下MIM型と記す)、などが知られてい
る。 【0003】表面伝導型放出素子としては、たとえば、
M.I.Elinson,Radio Eng.Ele
ctron Phys.,10,1290,(196
5)や、後述する他の例が知られている。表面伝導型放
出素子は、基板上に形成された小面積の薄膜に、膜面に
平行に電流を流すことにより電子放出が生ずる現象を利
用するものである。この表面伝導型放出素子としては、
前記エリンソン等によるSnO2薄膜を用いたものの他
に、Au薄膜によるもの〔G.Dittmer:”Th
in Solid Films”,9,317(197
2)〕や、In2O3/SnO2薄膜によるもの〔M.H
artwell and C.G.Fonstad:”
IEEE Trans.ED Conf.”,519
(1975)〕や、カ−ボン薄膜によるもの〔荒木久
他:真空、第26巻、第1号、22(1983)〕等が
報告されている。 【0004】これらの表面伝導型放出素子の素子構成の
典型的な例として、図18に前述のM.Hartwel
lらによる素子の平面図を示す。同図において、300
1は基板で、3004はスパッタで形成された金属酸化
物よりなる導電性薄膜である。導電性薄膜3004は図
示のようにH字形の平面形状に形成されている。該導電
性薄膜3004に後述の通電フォ−ミングと呼ばれる通
電処理を施すことにより、電子放出部3005が形成さ
れる。図中の間隔Lは、0.5〜1〔mm〕,Wは、
0.1〔mm〕で設定されている。尚、図示の便宜か
ら、電子放出部3005は導電性薄膜3004の中央に
矩形の形状で示したが、これは模式的なものであり、実
際の電子放出部の位置や形状を忠実に表現しているわけ
ではない。 【0005】M.Hartwellらによる素子をはじ
めとして上述の表面伝導型放出素子においては、電子放
出を行う前に導電性薄膜3004に通電フォ−ミングと
呼ばれる通電処理を施すことにより電子放出部3005
を形成するのが一般的であった。すなわち、通電フォ−
ミングとは、前記導電性薄膜3004の両端に一定の直
流電圧、もしくは、例えば1V/分程度の非常にゆっく
りとしたレ−トで昇圧する直流電圧を印加して通電し、
導電性薄膜3004を局所的に破壊もしくは変形もしく
は変質せしめ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部30
05を形成することである。尚、局所的に破壊もしくは
変形もしくは変質した導電性薄膜3004の一部には、
亀裂が発生する。前記通電フォ−ミング後に導電性薄膜
3004に適宜の電圧を印加した場合には、前記亀裂付
近において電子放出が行われる。 【0006】また、FE型の例は、たとえば、W.P.
Dyke&W.W.Dolan,”Field emi
ssion”,Advance in Electro
nPhysics,8,89(1956)や、あるい
は、C.A.Spindt,”Physical pr
operties of thin−film fie
−ld emission cathodes wit
h molybdenium cones”,J.Ap
pl.Phys.,47,5248(1976)などが
知られている。 【0007】FE型の素子構成の典型的な例として、図
19に前述のC.A.Spindtらによる素子の断面
図を示す。同図において、3010は基板で、3011
は導電材料よりなるエミッタ配線、3012はエミッタ
コ−ン、3013は絶縁層、3014はゲ−ト電極であ
る。本素子は、エミッタコ−ン3012とゲ−ト電極3
014の間に適宜の電圧を印加することにより、エミッ
タコ−ン3012の先端部より電界放出を起こさせるも
のである。 【0008】また、FE型の他の素子構成として、図1
9のような積層構造ではなく、基板上に基板平面とほぼ
平行にエミッタとゲ−ト電極を配置した例もある。 【0009】また、MIM型の例としては、たとえば、
C.A.Mead,”Operationof tun
nel−emission Devices,J.Ap
pl.Phys.,32,646(1961)などが知
られている。MIM型の素子構成の典型的な例を図20
に示す。同図は断面図であり、図において、3020は
基板で、3021は金属よりなる下電極、3022は厚
さ100オングストロ−ム程度の薄い絶縁層、3023
は厚さ80〜300オングストロ−ム程度の金属よりな
る上電極である。MIM型においては、上電極3023
と下電極3021の間に適宜の電圧を印加することによ
り、上電極3023の表面より電子放出を起こさせるも
のである。 【0010】上述の冷陰極素子は、熱陰極素子と比較し
て低温で電子放出を得ることができるため、加熱用ヒ−
タ−を必要としない。したがって、熱陰極素子よりも構
造が単純であり、微細な素子を作成可能である。また、
基板上に多数の素子を高い密度で配置しても、基板の熱
溶融などの問題が発生しにくい。また、熱陰極素子がヒ
−タ−の加熱により動作するため応答速度が遅いのとは
異なり、冷陰極素子の場合には応答速度が速いという利
点もある。このため、冷陰極素子を応用するための研究
が盛んに行われてきている。 【0011】たとえば、表面伝導型放出素子は、冷陰極
素子のなかでも特に構造が単純で製造も容易であること
から、大面積にわたり多数の素子を形成できる利点があ
る。そこで、たとえば本出願人による特開昭64−31
332において開示されるように、多数の素子を配列し
て駆動するための方法が研究されている。 【0012】また、表面伝導型放出素子の応用について
は、たとえば、画像表示装置、画像記録装置などの画像
形成装置や、荷電ビ−ム源、等が研究されている。 【0013】特に、画像表示装置への応用としては、た
とえば本出願人によるUSP 5,066,883や特
開平2−257551や特開平4−28137において
開示されているように、表面伝導型放出素子と電子ビ−
ムの照射により発光する蛍光体とを組み合わせて用いた
画像表示装置が研究されている。表面伝導型放出素子と
蛍光体とを組み合わせて用いた画像表示装置は、従来の
他の方式の画像表示装置よりも優れた特性が期待されて
いる。たとえば、近年普及してきた液晶表示装置と比較
しても、自発光型であるためバックライトを必要としな
い点や、視野角が広い点が優れていると言える。 【0014】また、FE型を多数個ならべて駆動する方
法は、たとえば本出願人によるUSP4,904, 8
95に開示されている。また、FE型を画像表示装置に
応用した例として、たとえば、R.Meyerらにより
報告された平板型表示装置が知られている。〔R.Me
yer:”Recent Developmenton
Micro−tips Display at LE
TI”,Tech.Digest of 4th In
t. Vacuum Microele−ctroni
cs Conf.,Nagahama,pp.6〜9
(1991)〕 【0015】また、MIM型を多数個並べて画像表示装
置に応用した例は、たとえば本出願人による特開平3−
55738に開示されている。 【0016】上記のような電子放出素子を用いた画像形
成装置のうちで、奥行きの薄い平面型表示装置は省スペ
ースかつ軽量であることから、ブラウン管型の表示装置
に置き換わるものとして注目されている。 【0017】図21は平面型の画像表示装置をなす表示
パネル部の一例を示す斜視図であり、内部構造を示すた
めにパネルの一部を切り欠いて示している。 【0018】図中、3115はリアプレート、3116
は側壁、3117はフェースプレートであり、リアプレ
ート3115、側壁3116およびフュースプレート3
117により、表示パネルの内部を真空に維持するため
の外囲器(気密容器)を形成している。 【0019】リアプレート3115には基板3111が
固定されているが、この基板3111上には冷陰極素子
3112が、NXM個形成されている。(N、Mは2以
上の正の整数であり、目的とする表示画素数に応じて適
宜設定される。)また、前記NXM個の冷陰極素子31
12は、図21に示すとおり、M本の行方向配線311
3とN本の列方向配線3114により配線されている。
これら基板3111、冷陰極素子3112、行方向配線
3113および列方向配線3114によって構成される
部分をマルチ電子ビーム源と呼ぶ。また、行方向配線3
113と列方向配線3114の少なくとも交差する部分
には、両配線間に絶縁層(不図示)が形成されており、
電気的な絶縁が保たれている。 【0020】フェースプレート3117の下面には、蛍
光体からなる蛍光膜3118が形成されており、赤
(R)、緑(G)、育(B)の3原色の蛍光体(不図
示)が塗り分けられている。また、蛍光膜3118をな
す上記各色蛍光体の間には黒色体(不図示)が設けてあ
り、さらに蛍光膜3118のリアプレート3115側の
面には、Al等からなるメタルバック3119が形成さ
れている。 【0021】Dx1〜DxmおよびDy1〜Dynおよ
びHvは、当該表示パネルと不図示の電気回路とを電気
的に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子で
ある。Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向配
線3113と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源の
列方向配線3114と、Hvはメタルバック3119と
各々電気的に接続している。 【0022】また、上記気密容器の内部は10のマイナ
ス6乗Torr程度の真空に保持されており、画像表示
装置の表示面積が大きくなるにしたがい、気密容器内部
と外部の気圧差によるリアプレート3115およびフェ
ースプレート3117の変形あるいは破壊を防止する手
段が必要となる。リアプレート3115およびフェース
プレート3116を厚くすることによる方法は、画像表
示装置の重量を増加させるのみならず、斜め方向から見
たときに画像のゆがみや視差を生ずる。これに対し、図
21においては、比較的薄いガラス板からなり大気圧を
支えるための構造支持体(スペーサあるいはリブと呼ば
れる)3120が設けられている。このようにして、マ
ルチビーム電子源が形成された基板3111と蛍光膜3
118が形成されたフェースプレート3116間は通常
サブミリないし数ミリに保たれ、前述したように気密容
器内部は高真空に保持されている。 【0023】以上説明した表示パネルを用いた画像表示
装置は、容器外端子Dx1ないしDxm、Dy1ないし
Dynを通じて各冷陰極素子3112に電圧を印加する
と、各冷陰極素子3112から電子が放出される。それ
と同時にメタルバック3119に容器外端子Hvを通じ
て数百〔V〕ないし数〔kV〕の高圧を印加して、上記
放出された電子を加速し、フェースプレート3117の
内面に衝突させる。これにより、蛍光膜3118をなす
各色の蛍光体が励起されて発光し、画像が表示される。 【0024】スペーサは大気圧を支持するために十分な
機械的強度が求められ、リアプレートとフェースプレー
ト間を飛翔する電子の軌道に大きく影響してはならな
い。電子軌道に影響を与える原因はスペーサの帯電であ
る。スペーサ帯電は電子源から放出した電子の一部ある
いはフェースプレートで反射した電子がスペーサに入射
し、スペーサから二次電子が放出されることにより、あ
るいは電子の衝突により電離したイオンが表面に付着す
ることによるものと考えられる。 【0025】スペーサが正帯電するとスペーサ近傍を飛
翔する電子がスペーサに引き寄せられるためスペーサ近
傍で表示画像に歪みを生ずる。帯電の影響はリアプレー
トとフェースプレート間隔が大きくなるに従い顕著にな
る。 【0026】一般に帯電を抑制する手段として、帯電面
に導電性を付与し、若干の電流を流すことで電荷を除去
することが行なわれる。この概念をスペーサに応用しス
ペーサ表面を酸化スズで被覆する手法が特開昭57-11835
5号公報に開示されている。また、特開平3-49135号公報
にはPdO系ガラス材で被覆する手法が開示されている。 【0027】また、真空容器内で電子源を駆動し、発生
した電子ビームを加速して蛍光体を発光させると、容器
内にガスが放出される。これは、加速された電子のエネ
ルギーにより、画像形成部材表面もしくは内部に吸着も
しくは吸蔵されていたガスが真空中に放出されるのが主
な原因である。このようなガスが放出されると、真空容
器内の真空度が低下し、放電などを引き起こす可能性
や、電子放出素子の特性を劣化させる可能性がある。 【0028】したがって、上述画像形成装置を長期にわ
たり安定して良好な明るい画像が表示できるように動作
させるためには、動作時に放出されるガスを積極的に排
気し、容器内を高い真空度に維持する機構を設ける必要
がある。電子源を用いた画像形成装置において、容器内
にゲッターを配置し、積極的に排気を行うことは一つの
有効な手段である。とりわけ画像形成部材と電子源との
距離が短い平板型の画像形成装置において、画像表示領
域内にゲッターを配置することは、画像形成部材から放
出されるガスの局所的な圧力上昇を抑え、効率的に排気
できるという点において望ましい形態であるといえる。 【0029】この様な事情を考慮して、特定の構造を有
する平板型画像形成装置では、画像表示領域内にゲッタ
ー材を配置して、発生したガスを即座に吸着するように
した構成が開示されている。 【0030】例えば、特開平4−12436号公報で
は、電子ビームを引き出すゲート電極を有する電子源に
おいて、該ゲート電極をゲッター材で形成する方法が開
示されており、円錐状突起を陰極とする電界放出型の電
子源と、pn接合を有する半導体電子源が例示されてい
る。尚、該ゲート電極はTa,Zr,Ti,Th,Hf等の
合金からなり、半導体プロセスにより形成される。 【0031】また、特開平8−2278号公報では、多
数の電界放出型陰極からなる表示装置に関して、各蛍光
体間の内壁面、もしくは電子源の各陰極群間の壁面上に
マスク蒸着法により100nm程度のBaAl4を原料
としたBa膜等の蒸発型ゲッターが形成されている。 【0032】また、特開昭63−181248号公報及
び特公平6−3714号公報では、カソード(陰極)群
と真空容器のフェースプレートとの間に、電子ビームを
制御するための電極(グリッドなど)を配置する構造の
平板状ディスプレイにおいて、この制御用電極上にゲッ
ター材の膜を形成する方法が開示されている。 【0033】特開昭63−181248号公報の例で
は、ゲッター材はZr(84%)-Al(16%)からなり、
真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング
法、塗布法等で電極上に直接成膜される。 【0034】また、特公平6−3714号公報の例では
厚さ0.1mmの金属板上にゲッター物質を圧着した小
片(例えばサエスゲッターズのSt707のようなZrVF
e合金)をスポット溶接で電極上に固定している。 【0035】また、米国特許第5,453,659
号,"Anode Plate for Flat Panel Display having Int
egrated Getter", issued 26 Sept.1995, to Wallace e
t al. では、画像表示部材(アノードプレート)上の、
ストライプ上の蛍光体同士の隙間にゲッター部材を形成
したものが開示されている。この例では、ゲッター材は
ZrVFeまたはBaをイオンビームスパッタや、電子ビーム
蒸着法を用いて0.1〜1μmの厚みで成膜し、その後
リソグラフィー法により整形している。ゲッター材は、
蛍光体及びそれと電気的に接続された導電体とは電気的
に分離されており、ゲッターに適当な電位を与えて電子
源の放出した電子を照射・加熱することで、ゲッターの
活性化を行う、あるいは、ゲッターに通電加熱して活性
化を行うものである。 【0036】また、構造と製造方法が簡単で、大面積化
が容易な電子放出素子を用いて作成した画像形成装置内
の画像表示領域内に、効果的にゲッター材を配置しゲッ
ター材の活性化を行う手法の提案が、特開平9−822
45号公報にてなされている。 【0037】この例では、横型の電界放出型電子放出素
子や、表面伝導型電子放出素子を多数配設した電子源を
用いており、該電子源基板上の電子放出素子以外の領域
ないしは画像形成部材のメタルバック上にゲッターが形
成されている。尚、該ゲッター材は真空蒸着法、スパッ
ター法により成膜されており、Ti,Zrのうち少なく
とも一種を主成分とする合金からなるか、または、更に
Al,V,Feのうち一種以上を副成分とする合金から
なる。 【0038】 【発明が解決しようとする課題】従来例で示したよう
に、スペーサの正帯電によりスペーサ近傍を飛翔する電
子がスペーサに引き寄せられるためスペーサ近傍で表示
画像に歪みを生ずる。この問題に対し、電子源近傍のス
ペーサ部に電極を設け、配線部と接続させることによ
り、帯電による電子偏向に対し補正を加え、蛍光体の正
規の位置に電子が到達させることが可能である。(特開
平10−334833号公報参照) 【0039】この様子を図6を用いて説明する。図6に
おいて、30はフェースプレート、20はスペーサ、2
1はスペーサ電極、13は配線、111は電子放出部、
31は電子源の形成されたリアプレート基板、112は
電子軌道、25は等電位線を示す。 【0040】スペーサ20の帯電により電子はスペーサ
側に吸引される。これを、補正するために、スペーサ電
極21をスペーサ20に形成し、スペーサ近傍の電子放
出部111付近の電位を補正することにより、電子放出
部付近での電子の軌道をスペーサ20から反発する方向
にし、電子をフェースプレート30の正規の位置に到達
させることが可能である。 【0041】また、容器内のガス分子を長期にわたりよ
り効果的に吸着排気するためには、ゲッター膜自身の量
を増やし、かつ表面積を増加させることが好ましい。 【0042】ところが、上述の特開平4−12436号
公報、特開平8−2278号公報、特開昭63−181
248号公報、米国特許第5,453,659号、及び
特開平9−82245号公報におけるゲッター材の形成
方法は、真空蒸着法、スパッタ法等により形成されてい
るため、成膜時の成膜速度を考慮すると、1回の工程で
形成できるゲッター材の膜厚はせいぜい数μmが上限で
ある。同手法にてそれ以上の膜厚のゲッター材を形成す
るためには、成膜に要する時間の増大は避けられずコス
トの上昇につながる。また、同手法により形成される膜
の表面積は蒸着時の成膜条件により多少の制御はできる
が、より大きな表面積を持つ膜を形成するためには、被
蒸着物の表面形状を加工するなどの特別な工程を必要と
する。 【0043】また、特公平6−3714号公報の様にゲ
ッター物質を圧着した小片をスポット溶接した例では、
該小片のサイズ以下の領域へのゲッター材の配置は困難
であり、単位画素の大きさが通常数ミリ以下で構成され
る画像形成装置に向いた技術ではない。 【0044】また、ゲッター物質を画像形成装置の表示
領域内に配置することは、ゲッター物質が金属であるた
めに、電子軌道に影響をしばしば及ぼし、上述したスペ
ーサ近傍の電子軌道制御を阻害する恐れがある。 【0045】本発明は、以上に述べた不都合を解消しう
る大容量のゲッター膜を画像形成装置の表示領域内に配
置し、且つスペーサを有する画像形成装置において、輝
度の経時的変化(経時的低下)の少なくかつビームずれ
が少ない高品質の画像形成装置の提供を目的とする。 【0046】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記問題点を鑑みて検討した結果、複数の電子放出素子
と該電子放出素子に駆動信号を送る複数の配線とを有す
るリアプレートと、該電子放出素子より放出された電子
に作用する加速電圧が印加される加速電極とを有するフ
ェースプレートと、該リアプレートと該フェースプレー
トとの間であって、前記配線上に配置された、支持部材
及びゲッタ材とを備える画像形成装置において、前記支
持部材は、前記複数の配線のうち、前記ゲッタ材が配置
されていない配線上に配置されており、前記ゲッタ材が
配置された配線上には配置されていないことを特徴とす
る画像形成装置とすることにより、輝度の経時的変化
(経時的低下)の少なくかつビームずれが少ない高品質
の画像形成装置を提供する。 【0047】本発明の一例を図1に示す。図1におい
て、30はフェースプレート、20はスペーサ、41は
電子源基板側形成されたスペーサ電極、13は配線、4
2はスペーサと接続される配線、111は電子放出部、
31は電子源の形成されたリアプレート基板、112は
電子軌道、25は等電位線、101はゲッタを示す。 【0048】図に示すように、本発明は、特にゲッタを
スペーサの配置する部分に形成しないことにより、ゲッ
ターの表面をスペーサで覆われることなく、単位長さ当
たりの露出面積が増大し原料の使用効率をあげることが
できる。 【0049】また、ゲッタ101にスペーサから力が加
わらないため、スペーサ組立工程時や真空排気後にゲッ
タの破壊、欠落が起こりにくい効果がある。また、一般
に電子軌道はスペーサの電子源基板側の電場の影響を強
く受けるため、スペーサをゲッタ上に配置しない構成と
することにより、ゲッタの製法において、精密な高さ制
御を行いにくい製法も適用できる効果もある。 【0050】 【0051】 【0052】本発明により、ゲッターを画像形成装置の
表示領域内に、スペーサ近傍の電子軌道の乱れを生じる
ことなく形成することが容易となり、構成部材からの脱
ガスによる輝度の経時的変化(経時的低下)が抑制さ
れ、かつ、ビームずれが少ない高品質の画像形成装置の
提供が可能となった。 【0053】 【0054】 【0055】 【0056】 【0057】また、スペーサの形状としては、板状の他
に円柱等の各種形状を適用することが可能である。 【0058】また、本発明の思想によれば、表示用とし
て好適な画像形成装置に限るものでなく、感光性ドラム
と発光ダイオード等で構成された光プリンタの発光ダイ
オード等の代替の発光源として、上述の画像形成装置を
用いることもできる。この場合、画像形成部材として
は、以下の実施例で用いる蛍光体のような直接発光する
物質に限るものではなく、電子の帯電による潜像画像が
形成されるような部材を用いることもできる。 【0059】 【0060】 【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて、本発明を
より具体的に説明する。 【0061】まずはじめに、本発明を適用する装置につ
いて、画像表示装置を例にあげて、表示パネルの構成と
製造法について具体的に説明する。 【0062】図2は、実施例に用いた表示パネルの斜視
図であり、内部構造を示すためにパネルの一部を切り欠
いて示している。 【0063】図中、1015はリアプレ−ト、1016
は側壁、1017はフェ−スプレ−トであり、1015
〜1017により表示パネルの内部を真空に維持するた
めの気密容器を形成している。気密容器を組み立てるに
あたっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保
持させるため封着する必要があるが、たとえばフリット
ガラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中
で、摂氏400〜500度で10分以上焼成することに
より封着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方
法については後述する。また、上記気密容器の内部は1
0のマイナス6乗〔Torr〕程度の真空に保持される
ので、大気圧や不意の衝撃などによる気密容器の破壊を
防止する目的で、耐大気圧構造体として、スペーサ10
20が設けられている。 【0064】リアプレ−ト1015には、基板1011
が固定されているが、該基板上には冷陰極素子1012
がNxM個形成されている。(N,Mは2以上の正の整
数であり、目的とする表示画素数に応じて適宜設定され
る。たとえば、高品位テレビジョンの表示を目的とした
表示装置においては、N=3000,M=1000以上
の数を設定することが望ましい。)前記NxM個の冷陰
極素子は、M本の行方向配線1013とN本の列方向配
線1014により単純マトリクス配線されている。前
記、1011〜1014によって構成される部分をマル
チ電子ビ−ム源と呼ぶ。 【0065】本発明の画像表示装置に用いるマルチ電子
ビ−ム源は、冷陰極素子を単純マトリクス配線した電子
源であれば、冷陰極素子の材料や形状あるいは製法に制
限はない。したがって、たとえば表面伝導型放出素子や
FE型、あるいはMIM型などの冷陰極素子を用いるこ
とができる。 【0066】次に、冷陰極素子として表面伝導型放出素
子(後述)を基板上に配列して単純マトリクス配線した
マルチ電子ビ−ム源の構造について述べる。 【0067】図15に示すのは、図2の表示パネルに用
いたマルチ電子ビ−ム源の平面図である。基板1011
上には、後述の図8で示すものと同様な表面伝導型放出
素子が配列され、これらの素子は行方向配線電極101
3と列方向配線電極1014により単純マトリクス状に
配線されている。行方向配線電極1013と列方向配線
電極1014の交差する部分には、電極間に絶縁層(不
図示)が形成されており、電気的な絶縁が保たれてい
る。 【0068】図15のB−B’に沿った断面を、図16
に示す。 【0069】なお、このような構造のマルチ電子源は、
あらかじめ基板上に行方向配線電極1013、列方向配
線電極1014、電極間絶縁層(不図示)、および表面
伝導型放出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、
行方向配線電極1013および列方向配線電極1014
を介して各素子に給電して通電フォ−ミング処理(後
述)と通電活性化処理(後述)を行うことにより製造し
た。 【0070】本実施例においては、気密容器のリアプレ
−ト1015にマルチ電子ビ−ム源の基板1011を固
定する構成としたが、マルチ電子ビ−ム源の基板101
1が十分な強度を有するものである場合には、気密容器
のリアプレ−トとしてマルチ電子ビ−ム源の基板101
1自体を用いてもよい。 【0071】また、フェ−スプレ−ト1017の下面に
は、蛍光膜1018が形成されている。本実施例はカラ
−表示装置であるため、蛍光膜1018の部分にはCR
Tの分野で用いられる赤、緑、青、の3原色の蛍光体が
塗り分けられている。各色の蛍光体は、たとえば図7の
(a)に示すようにストライプ状に塗り分けられ、蛍光
体のストライプの間には黒色部材1010が設けてあ
る。黒色部材1010を設ける目的は、電子ビ−ムの照
射位置に多少のずれがあっても表示色にずれが生じない
ようにする事や、外光の反射を防止して表示コントラス
トの低下を防ぐ事、黒色部材が導電性の場合には、電子
ビ−ムによる蛍光膜のチャ−ジアップを防止する事など
である。本実施例では、黒色部材1010には、黒鉛を
主成分として用いたが、上記の目的に適するものであれ
ばこれ以外の材料を用いても良い。また、必ずしも導電
体でなくとも良い。 【0072】また、3原色の蛍光体の塗り分け方は前記
図7(a)に示したストライプ状の配列に限られるもの
ではなく、たとえば図7(b)に示すようなデルタ状配
列や、それ以外の配列であってもよい。 【0073】なお、モノクロ−ムの表示パネルを作成す
る場合には、単色の蛍光体材料を蛍光膜1018に用い
ればよく、また黒色導電材料は必ずしも用いなくともよ
い。 【0074】また、蛍光膜1018のリアプレ−ト側の
面には、CRTの分野では公知のメタルバック1019
を設けてある。メタルバック1019を設けた目的は、
蛍光膜1018が発する光の一部を鏡面反射して光利用
率を向上させる事や、負イオンの衝突から蛍光膜101
8を保護する事や、電子ビ−ム加速電圧を印加するため
の電極として作用させる事や、蛍光膜1018を励起し
た電子の導電路として作用させる事などである。メタル
バック1019は、蛍光膜1018をフェ−スプレ−ト
基板1017上に形成した後、蛍光膜表面を平滑化処理
し、その上にAlを真空蒸着する方法により形成した。
なお、蛍光膜1018に低電圧用の蛍光体材料を用いた
場合には、メタルバック1019は用いない。 【0075】また、本実施例では用いなかったが、加速
電圧の印加用や蛍光膜の導電性向上を目的として、フェ
−スプレ−ト基板1017と蛍光膜1018との間に、
たとえばITOを材料とする透明電極を設けてもよい。 【0076】図1は図2のA−A断面模式図であり、各
部の番号は図2に対応している。スペーサ1020は絶
縁牲部材1020aの表面に帯電防止を目的とした高抵
抗膜1020bを成膜し、かつフェースプレート101
7の内側(メタルバック1019等)及び基板1011
の表面(行方向配線1013または列方向配線101
4)に面したスペーサの当接面に低抵抗膜1020cを
成膜した部材からなるもので、上記目的を達成するのに
必要な数だけ、かつ必要な間隔をおいて配置され、フェ
ースプレートおよび/または基板1011に接合材10
40により固定される。また、高抵抗膜1020bは、
支持部材1020aの表面のうち、少なくとも気密容器
内の真空中に露出している面に成膜されており、スペー
サ1020上の低抵抗膜1020cおよび/または接合
材1040を介して、フェースプレート1017の内側
(メタルバック1019等)及び/または基板1011
の表面(行方向配線1013または列方向配線101
4)に電気的に接続される。ここで説明される態様にお
いては、スペーサ1020の形状は薄板状とし、行方向
配線1013に平行に配置され、行方向配線1013に
電気的に接続されている。 【0077】スペーサ1020としては、基板1011
上の行方向配線1013および列方向配線1014とフ
ェースプレート1017内面のメタルバック1019と
の間に印加される高電圧に耐えるだけの絶縁性を有し、
かつスペーサ1020の表面への帯電を防止する程度の
導電性を有する。 【0078】スペーサ1020の支持部材1020aと
しては、例えば石英ガラス、Na等の不純物含有量を減少
したガラス、ソーダライムガラス、アルミナ等のセラミ
ックス部材等が挙げられる。なお、支持部材1020a
はその熱膨張率がフェースプレートおよび基板1011
を成す部材と近いものが好ましい。 【0079】また、高抵抗膜1020bとしては、帯電
抑制効果の維持及びリーク電流による消費電力抑制を考
慮して、その表面抵抗値が10の7乗〔Ω/□〕から10の
14乗〔Ω/□〕の範囲のものであることが好ましく、
その材料としては、前述の各種の材料が用いられる。 【0080】また、低抵抗膜1020cは、高抵抗膜1
020bに比べ十分に低い抵抗値を選択すればよく、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Al,Cu,Pd等の金属、ある
いは合金、及びPd,Ag.Au,RuO2、Pd−Ag等の金属や金
属酸化物とガラス等から構成される印刷導体、あるいは
In2O3−SnO2等の透明導体及びポリシリコン等の半導体
材料等より適宜選択される。 【0081】接合材1040はスペーサ1020が行方
向配線1013およびメタルバック1019と電気的に
接続するように、導電性をもたせる必要がある。すなわ
ち、導電性接着材や金属粒子や導電性フィラーを添加し
たフリットガラスが好適である。 【0082】また、Dx1〜DxmおよびDy1〜Dynおよび
Hvは、当該表示パネルと不図示の電気回路とを電気的
に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子であ
る。Dx1〜Dxmはマルチ電子ビ−ム源の行方向配線10
13と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビ−ム源の列方向配線
1014と、Hvはフェ−スプレ−トのメタルバック1
019と電気的に接続している。 【0083】また、気密容器内部を真空に排気するに
は、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と真空ポ
ンプとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗〔T
orr〕程度の真空度まで排気する。その後、排気管を
封止するが、気密容器内の真空度を維持するために、封
止の直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲ
ッタ−膜(不図示)を形成する。ゲッタ−膜とは、たと
えばBaを主成分とするゲッタ−材料をヒ−タ−もしく
は高周波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、
該ゲッタ−膜の吸着作用により気密容器内は1x10マ
イナス5乗ないしは1x10マイナス7乗〔Torr〕
の真空度に維持される。 【0084】以上説明した表示パネルを用いた画像表示
装置は、容器外端子Dx1ないしDxm、Dy1ないし
Dynを通じて各冷陰極素子1012に電圧を印加する
と、各冷陰極素子1012から電子が放出される。それ
と同時にメタルバック1019に容器外端子Hvを通じ
て数百〔V〕ないし数〔kV〕の高圧を印加して、上記
放出された電子を加速し、フェースプレート1017の
内面に衝突させる。これにより、蛍光膜1018をなす
各色の蛍光体が励起されて発光し、画像が表示される。 【0085】本実施例の表面伝導型放出素子1012へ
の印加電圧は12〜16〔V〕程度、メタルバック10
19と冷陰極素子1012との距離dは0.1〔mm〕
から8〔mm〕程度、メタルバック1019と冷陰極素
子1012間の電圧0.1〔kV〕から10〔kV〕程
度である。 【0086】次に、本実施例の表示パネルに用いたマル
チ電子ビ−ム源の製造方法について説明する。本発明の
画像表示装置に用いるマルチ電子ビ−ム源は、冷陰極素
子を単純マトリクス配線した電子源であれば、冷陰極素
子の材料や形状あるいは製法に制限はない。したがっ
て、たとえば表面伝導型放出素子やFE型、あるいはM
IM型などの冷陰極素子を用いることができるが、本実
施例では表面伝導型電子放出素子を用いた。 【0087】そこで、本実施例で用いた表面伝導型放出
素子について基本的な構成と製法および特性を説明し、
その後で多数の素子を単純マトリクス配線したマルチ電
子ビ−ム源の構造について述べる。 【0088】表面伝導型放出素子の代表的な構成には、
平面型と垂直型の2種類があげられる。 【0089】(平面型の表面伝導型放出素子) まず最初に、平面型の表面伝導型放出素子の素子構成と
製法について説明する。図8に示すのは、平面型の表面
伝導型放出素子の構成を説明するための平面図(a)お
よび断面図(b)である。図中、1101は基板、11
02と1103は素子電極、1104は導電性薄膜、1
105は通電フォ−ミング処理により形成した電子放出
部、1113は通電活性化処理により形成した薄膜であ
る。 【0090】基板1101としては、たとえば、石英ガ
ラスや青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、ア
ルミナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上
述の各種基板上にたとえばSiO2 を材料とする絶縁層
を積層した基板、などを用いることができる。 【0091】また、基板1101上に基板面と平行に対
向して設けられた素子電極1102と1103は、導電
性を有する材料によって形成されている。たとえば、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,
Ag等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合
金、あるいはIn2O3 −SnO2 をはじめとする金属
酸化物、ポリシリコンなどの半導体、などの中から適宜
材料を選択して用いればよい。電極を形成するには、た
とえば真空蒸着などの製膜技術とフォトリソグラフィ
−、エッチングなどのパタ−ニング技術を組み合わせて
用いれば容易に形成できるが、それ以外の方法(たとえ
ば印刷技術)を用いて形成してもさしつかえない。 【0092】素子電極1102と1103の形状は、当
該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。
一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングストロ−ム
から数百マイクロメ−タ−の範囲から適当な数値を選ん
で設計されるが、なかでも表示装置に応用するために好
ましいのは数マイクロメ−タ−より数十マイクロメ−タ
−の範囲である。また、素子電極の厚さdについては、
通常は数百オングストロ−ムから数マイクロメ−タ−の
範囲から適当な数値が選ばれる。 【0093】導電性膜の膜厚は、以下に述べるような諸
条件を考慮して適宜設定される。すなわち、素子電極1
102あるいは1103と電気的に良好に接続するのに
必要な条件、後述する通電フォ−ミングを良好に行うの
に必要な条件、微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜
の値にするために必要な条件、などである。具体的に
は、数オングストロ−ムから数千オングストロ−ムの範
囲のなかで設定するが、なかでも好ましいのは10オン
グストロ−ムから500オングストロ−ムの間である。 【0094】また、導電性膜を形成するのに用いられう
る材料としては、たとえば、Pd,Pt,Ru,Ag,
Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pb,などをはじめとする金属や、PdO,S
nO2 ,In2 O3 ,PbO,Sb2 O3 ,などをはじ
めとする酸化物や、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,C
eB6 ,YB4 ,GdB4 ,などをはじめとする硼化物
や、TiC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC,
などをはじめとする炭化物や、TiN,ZrN,Hf
N,などをはじめとする窒化物や、Si,Ge,などを
はじめとする半導体や、カ−ボン、などがあげられ、こ
れらの中から適宜選択される。 【0095】以上述べたように、導電性薄膜1104の
シ−ト抵抗値については、10の3乗から10の7乗
〔オ−ム/sq〕の範囲に含まれるよう設定した。 【0096】なお、導電性薄膜1104と素子電極11
02および1103とは、電気的に良好に接続されるの
が望ましいため、互いの一部が重なりあうような構造を
とっている。その重なり方は、図8の例においては、下
から、基板、素子電極、導電性薄膜の順序で積層した
が、場合によっては下から基板、導電性薄膜、素子電
極、の順序で積層してもさしつかえない。 【0097】また、電子放出部1105は、導電性薄膜
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有してい
る。亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述する通
電フォ−ミングの処理を行うことにより形成する。亀裂
内には、数オングストロ−ムから数百オングストロ−ム
の粒径の微粒子を配置する場合がある。なお、実際の電
子放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するのは困
難なため、図8においては模式的に示した。 【0098】また、薄膜1113は、炭素もしくは炭素
化合物よりなる薄膜で、電子放出部1105およびその
近傍を被覆している。薄膜1113は、通電フォ−ミン
グ処理後に、後述する通電活性化の処理を行うことによ
り形成する。 【0099】薄膜1113は、単結晶グラファイト、多
結晶グラファイト、非晶質カ−ボン、のいずれか、もし
くはその混合物であり、膜厚は500〔オングストロ−
ム〕以下とするが、300〔オングストロ−ム〕以下と
するのがさらに好ましい。なお、実際の薄膜1113の
位置や形状を精密に図示するのは困難なため、図8にお
いては模式的に示した。また、平面図(a)において
は、薄膜1113の一部を除去した素子を図示した。 【0100】以上、好ましい素子の基本構成を述べた
が、実施例においては以下のような素子を用いた。 【0101】すなわち、基板1101には青板ガラスを
用い、素子電極1102と1103にはNi薄膜を用い
た。素子電極の厚さdは1000〔オングストロ−
ム〕、電極間隔Lは2〔マイクロメ−タ−〕とした。 【0102】微粒子膜の主要材料としてPdもしくはP
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100〔オングストロ
−ム〕、幅Wは100〔マイクロメ−タ〕とした。 【0103】次に、好適な平面型の表面伝導型放出素子
の製造方法について説明する。図9の(a)〜(d)
は、表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図で、各部材の表記は前記図8と同一である。 【0104】1)まず、図9(a)に示すように、基板
1101上に素子電極1102および1103を形成す
る。 【0105】形成するにあたっては、あらかじめ基板1
101を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄後、
素子電極の材料を堆積させる。(堆積する方法として
は、たとえば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術
を用ればよい。)その後、堆積した電極材料を、フォト
リソグラフィ−・エッチング技術を用いてパタ−ニング
し、(a)に示した一対の素子電極(1102と110
3)を形成する。 【0106】2)次に、同図(b)に示すように、導電
性薄膜1104を形成する。 【0107】形成するにあたっては、まず前記(a)の
基板に有機金属溶液を塗布して乾燥し、加熱焼成処理し
て導電性膜を成膜した後、フォトリソグラフィ−・エッ
チングにより所定の形状にパタ−ニングする。ここで、
有機金属溶液とは、導電性薄膜に用いる材料を主要元素
とする有機金属化合物の溶液である。(具体的には、本
実施例では主要元素としてPdを用いた。また、実施例
では塗布方法として、ディッピング法を用いたが、それ
以外のたとえばスピンナ−法やスプレ−法を用いてもよ
い。) 【0108】また、導電性薄膜の成膜方法としては、本
実施例で用いた有機金属溶液の塗布による方法以外の、
たとえば真空蒸着法やスパッタ法、あるいは化学的気相
堆積法などを用いる場合もある。 【0109】3)次に、同図(c)に示すように、フォ
−ミング用電源1110から素子電極1102と110
3の間に適宜の電圧を印加し、通電フォ−ミング処理を
行って、電子放出部1105を形成する。 【0110】通電フォ−ミング処理とは、導電性薄膜1
104に通電を行って、その一部を適宜に破壊、変形、
もしくは変質せしめ、電子放出を行うのに好適な構造に
変化させる処理のことである。導電性薄膜のうち電子放
出を行うのに好適な構造に変化した部分(すなわち電子
放出部1105)においては、薄膜に適当な間隙が形成
されている。なお、電子放出部1105が形成される前
と比較すると、形成された後は素子電極1102と11
03の間で計測される電気抵抗は大幅に増加する。 【0111】通電方法をより詳しく説明するために、図
10に、フォ−ミング用電源1110から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。微粒子膜で作られた導電性薄
膜をフォ−ミングする場合には、パルス状の電圧が好ま
しく、本実施例の場合には同図に示したようにパルス幅
T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印加し
た。その際には、三角波パルスの波高値Vpfを、順次
昇圧した。また、電子放出部1105の形成状況をモニ
タ−するためのモニタ−パルスPmを適宜の間隔で三角
波パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流計1
111で計測した。 【0112】実施例においては、たとえば10のマイナ
ス5乗〔torr〕程度の真空雰囲気下において、たと
えばパルス幅T1を1〔ミリ秒〕、パルス間隔T2を1
0〔ミリ秒〕とし、波高値Vpfを1パルスごとに0.
1〔V〕ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス印加
するたびに1回の割りで、モニタ−パルスPmを挿入し
た。フォ−ミング処理に悪影響を及ぼすことがないよう
に、モニタ−パルスの電圧Vpmは0.1〔V〕に設定
した。そして、素子電極1102と1103の間の電気
抵抗が1x10の6乗〔オ−ム〕になった段階、すなわ
ちモニタ−パルス印加時に電流計1111で計測される
電流が1x10のマイナス7乗〔A〕以下になった段階
で、フォ−ミング処理にかかわる通電を終了した。 【0113】なお、上記の方法は、本実施例の表面伝導
型放出素子に関する好ましい方法であり、たとえば導電
性膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面伝
導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて
通電の条件を適宜変更するのが望ましい。 【0114】4)次に、図9の(d)に示すように、活
性化用電源1112から素子電極1102と1103の
間に適宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、電
子放出特性の改善を行う。 【0115】通電活性化処理とは、前記通電フォ−ミン
グ処理により形成された電子放出部1105に適宜の条
件で通電を行って、その近傍に炭素もしくは炭素化合物
を堆積せしめる処理のことである。(図においては、炭
素もしくは炭素化合物よりなる堆積物を部材1113と
して模式的に示した。)なお、通電活性化処理を行うこ
とにより、行う前と比較して、同じ印加電圧における放
出電流を典型的には100倍以上に増加させることがで
きる。 【0116】具体的には、10のマイナス4乗ないし1
0のマイナス5乗〔torr〕の範囲内の真空雰囲気中
で、電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰
囲気中に存在する有機化合物を起源とする炭素もしくは
炭素化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グ
ラファイト、多結晶グラファイト、非晶質カ−ボン、の
いずれかか、もしくはその混合物であり、膜厚は500
〔オングストロ−ム〕以下、より好ましくは300〔オ
ングストロ−ム〕以下である。 【0117】通電方法をより詳しく説明するために、図
13の(a)に、活性化用電源1112から印加する適
宜の電圧波形の一例を示す。本実施例においては、一定
電圧の矩形波を定期的に印加して通電活性化処理を行っ
たが、具体的には,矩形波の電圧Vacは14〔V〕,
パルス幅T3は1〔ミリ秒〕,パルス間隔T4は10
〔ミリ秒〕とした。なお、上述の通電条件は、本実施例
の表面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表
面伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応
じて条件を適宜変更するのが望ましい。 【0118】図9の(d)に示す1114は該表面伝導
型放出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するため
のアノ−ド電極で、直流高電圧電源1115および電流
計1116が接続されている。(なお、基板1101
を、表示パネルの中に組み込んでから活性化処理を行う
場合には、表示パネルの蛍光面をアノ−ド電極1114
として用いる。)活性化用電源1112から電圧を印加
する間、電流計1116で放出電流Ieを計測して通電
活性化処理の進行状況をモニタ−し、活性化用電源11
12の動作を制御する。電流計1116で計測された放
出電流Ieの一例を図11(b)に示すが、活性化電源
1112からパルス電圧を印加しはじめると、時間の経
過とともに放出電流Ieは増加するが、やがて飽和して
ほとんど増加しなくなる。このように、放出電流Ieが
ほぼ飽和した時点で活性化用電源1112からの電圧印
加を停止し、通電活性化処理を終了する。 【0119】なお、上述の通電条件は、本実施例の表面
伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面伝導
型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて条
件を適宜変更するのが望ましい。 【0120】以上のようにして、図9(e)に示す平面
型の表面伝導型放出素子を製造した。 【0121】(垂直型の表面伝導型放出素子)次に、表
面伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、すなわ
ち垂直型の表面伝導型放出素子の構成について説明す
る。 【0122】図12は、垂直型の基本構成を説明するた
めの模式的な断面図であり、図中の1201は基板、1
202と1203は素子電極、1206は段差形成部
材、1204は導電性薄膜、1205は通電フォ−ミン
グ処理により形成した電子放出部、1213は通電活性
化処理により形成した薄膜、である。 【0123】垂直型が先に説明した平面型と異なる点
は、素子電極のうちの片方(1202)が段差形成部材
1206上に設けられており、導電性薄膜1204が段
差形成部材1206の側面を被覆している点にある。し
たがって、前記図8の平面型における素子電極間隔L
は、垂直型においては段差形成部材1206の段差高L
sとして設定される。なお、基板1201、素子電極1
202および1203、微粒子膜を用いた導電性薄膜1
204、については、前記平面型の説明中に列挙した材
料を同様に用いることが可能である。また、段差形成部
材1206には、たとえばSiO2のような電気的に絶
縁性の材料を用いる。 【0124】次に、垂直型の表面伝導型放出素子の製法
について説明する。図13の(a)〜(f)は、製造工
程を説明するための断面図で、各部材の表記は前記図1
2と同一である。 【0125】1)まず、図13(a)に示すように、基
板1201上に素子電極1203を形成する。 【0126】2)次に、同図(b)に示すように、段差
形成部材を形成するための絶縁層を積層する。絶縁層
は、たとえばSiO2 をスパッタ法で積層すればよい
が、たとえば真空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を
用いてもよい。 【0127】3)次に、同図(c)に示すように、絶縁
層の上に素子電極1202を形成する。 【0128】4)次に、同図(d)に示すように、絶縁
層の一部を、たとえばエッチング法を用いて除去し、素
子電極1203を露出させる。 【0129】5)次に、同図(e)に示すように、微粒
子膜を用いた導電性薄膜1204を形成する。形成する
には、前記平面型の場合と同じく、たとえば塗布法など
の成膜技術を用いればよい。 【0130】6)次に、前記平面型の場合と同じく、通
電フォ−ミング処理を行い、電子放出部を形成する。
(図9(c)を用いて説明した平面型の通電フォ−ミン
グ処理と同様の処理を行えばよい。) 【0131】7)次に、前記平面型の場合と同じく、通
電活性化処理を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは炭
素化合物を堆積させる。(図9(d)を用いて説明した
平面型の通電活性化処理と同様の処理を行えばよい。) 【0132】以上のようにして、図13(f)に示す垂
直型の表面伝導型放出素子を製造することができる。 【0133】(表示装置に用いた表面伝導型放出素子の
特性)以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素子につ
いて素子構成と製法を説明したが、次に表示装置に用い
た素子の特性について述べる。 【0134】図14に、表示装置に用いた素子の、(放
出電流Ie)対(素子印加電圧Vf)特性、および(素
子電流If)対(素子印加電圧Vf)特性の典型的な例
を示す。なお、放出電流Ieは素子電流Ifに比べて著
しく小さく、同一尺度で図示するのが困難であるうえ、
これらの特性は素子の大きさや形状等の設計パラメ−タ
を変更することにより変化するものであるため、2本の
グラフは各々任意単位で図示した。 【0135】表示装置に用いた素子は、放出電流Ieに
関して以下に述べる3つの特性を有している。 【0136】第一に、ある電圧(これを閾値電圧Vth
と呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に
放出電流Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満
の電圧では放出電流Ieはほとんど検出されない。 【0137】すなわち、放出電流Ieに関して、明確な
閾値電圧Vthを持った非線形素子である。 【0138】第二に、放出電流Ieは素子に印加する電
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流I
eの大きさを制御できる。 【0139】第三に、素子に印加する電圧Vfに対して
素子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電
圧Vfを印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子の電荷量を制御できる。 【0140】以上のような特性を有するため、表面伝導
型放出素子を表示装置に好適に用いることができた。た
とえば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた表
示装置において、第一の特性を利用すれば、表示画面を
順次走査して表示を行うことが可能である。すなわち、
駆動中の素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vt
h以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値
電圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次
切り替えてゆくことにより、表示画面を順次走査して表
示を行うことが可能である。 【0141】また、第二の特性かまたは第三の特性を利
用することにより、発光輝度を制御することができるた
め、階調表示を行うことが可能である。 【0142】(多数素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子ビ−ム源の構造)次に、上述の表面伝導型放出素
子を基板上に配列して単純マトリクス配線したマルチ電
子ビ−ム源の構造について述べる。 【0143】図15に示すのは、前記図2の表示パネル
に用いたマルチ電子ビ−ム源の平面図である。基板上に
は、前記図8で示したものと同様な表面伝導型放出素子
が配列され、これらの素子は行方向配線電極1013と
列方向配線電極1014により単純マトリクス状に配線
されている。行方向配線電極1013と列方向配線電極
1014の交差する部分には、電極間に絶縁層(不図
示)が形成されており、電気的な絶縁が保たれている。 【0144】図15のB−B’に沿った断面を、図16
に示す。 【0145】なお、このような構造のマルチ電子源は、
あらかじめ基板上に行方向配線電極1013、列方向配
線電極1014、電極間絶縁層(不図示)、および表面
伝導型放出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、
行方向配線電極1013および列方向配線電極1014
を介して各素子に給電して通電フォ−ミング処理と通電
活性化処理を行うことにより製造した。 【0146】駆動回路構成(および駆動方法) 図17は、NTSC方式のテレビ信号に基づいてテレビ
ジョン表示を行う為の駆動回路の概略構成をプロック図
で示したものである。同図中、表示パネル1701は前
述した表示パネルに相当するもので、前述した様に製造
され、動作する。また、走査回路1702は表示ライン
を走査し、制御回路1703は走査回路へ入力する信号
等を生成する。シフトレジスタ1704は1ライン毎の
データをシフトし、ラインメモリ1705は、シフトレ
ジスタ1704からの1ライン分のデータを変調信号発
生器1707に入力する。同期信号分離回路1706は
NTSC信号から同期信号を分離する。 【0147】以下、図17の装置各部の機能を詳しく説
明する。 【0148】まず表示パネル1701は、端子Dx1ない
しDxmおよび端子Dy1ないしDyn、および高圧端子Hv
を介して外部の電気回路と接続されている。このうち、
端子Dx1ないしDxmには、表示パネル1701内に設け
られているマルチ電子ビーム源、すなわちm行n列の行
列状にマトリクス配線された冷陰極素子を1行(n素
子〉ずつ順次駆動してゆく為の走査信号が印加される。
一方、端子Dy1ないしDynには、前記走査信号により選
択された1行分のn個の各素子の出力電子ビームを制御
する為の変調信号が印加される。また、高圧端子Hvに
は、直流電圧源Vaより、たとえば5〔kV〕の直流電
圧が供給されるが、これはマルチ電子ビーム源より出力
される電子ビームに蛍光体を励起するのに十分なエネル
ギーを付与する為の加速電圧である。 【0149】また、101は画像表示領域内に設けられ
たゲッタである。 【0150】次に、走査回路1702について説明す
る。同回路は、内部にm個のスイッチング素子(図中、
S1ないしSmで模式的に示されている)を備えるもの
で、各スイッチング素子は、直流電圧源Vxの出力電圧
もしくは0〔V〕(グランドレベル)のいずれか一方を
選択し、表示パネル1701の端子Dx1ないしDxm
と電気的に接続するものである。S1ないしSmの各ス
イッチング素子は、制御回路1703が出力する制御信
号Tscanに基づいて動作するものだが、実際にはた
とえばFETのようなスイッチング素子を組合わせる事
により容易に構成することが可能である。なお、前記直
流電圧源Vxは、図14に例示した電子放出素子の特性
に基づき走査されていない素子に印加される駆動電圧が
電子放出しきい値電圧Vth電圧以下となるよう、一定
電圧を出力するよう設定されている。 【0151】また、制御回路1703は、外部より入力
する画像信号に基づいて適切な表示が行なわれるように
各部の動作を整合させる働きをもつものである。次に説
明する同期信号分離回路1706より送られる同期信号
Tsyncに基づいて、各部に対してTscanお よびTsft
およびTmryの各制御信号を発生する。同期信号分離回
路1706は、外部から入力されるNTSC方式のテレ
ビ信号から、同期信号成分と輝度信号成分とを分離する
為の回路で、良く知られているように周波数分離(フィ
ルタ)回路を用いれば容易に構成できるものである。同
期信号分離回路1706により分離された同期信号は、
良く知られるように垂直同期信号と水平同期信号より成
るが、ここでは説明の便宜上、Tsync信号として図示し
た。一方、前記テレビ信号から分離された画像の輝度信
号成分を便宜上DATA信号と表すが、同信号はシフト
レジスタ1704に入力される。 【0152】シフトレジスタ1704は、時系列的にシ
リアルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライ
ン毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記
制御回路1703より送られる制御信号Tsftに基づい
て動作する。すなわち、制御信号Tsftは、シフトレジ
スタ1704のシフトクロックであると言い換えること
もできる。シリアル/パラレル変換された画像1ライン
分(電子放出素子n素子分の駆動データに相当する)の
データは、Id1ないしIdnのn個の信号として前記シフ
トレジスタ1704より出力される。 【0153】ラインメモリ1705は、画像1ライン分
のデータを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であ
り、制御回路1703より送られる制御信号Tmryにした
がって適宜Id1ないしIdnの内容を記憶する。記憶され
た内容は、I'd1ないしI'dnとして出力され、変調信号
発生器1707に入力される。 【0154】変調信号発生器1707は、前記画像デー
タI'd1ないしI'dnの各々に応じて、電子放出素子10
15の各々を適切に駆動変調する為の信号源で、その出
力信号は、端子Dy1ないしDynを通じて表示パネル17
01内の電子放出素子1015に印加される。 【0155】図14を用いて説明したように、本発明に
関わる表面伝導型放出素子は放出電流Ieに対して以下
の基本特性を有している。すなわち、電子放出には明確
な閾値電圧Vth(後述する実施例の表面伝導型放出素
子では8〔V〕)があり、閾値Vth以上の電圧を印加
された時のみ電子放出が生じる。また、電子放出閾値V
th以上の電圧に対しては、図14のグラフのように電
圧の変化に応じて放出電流Ieも変化する。このことか
ら、本素子にパルス状の電圧を印加する場合、たとえば
電子放出閾値Vth以下の電圧を印加しても電子放出は
生じないが、電子放出閾値Vth以上の電圧を印加する
場合には表面伝導型放出素子から電子ビームが出力され
る。その際、パルスの波高値Vmを変化させることによ
り出力電子ビームの強度を制御することが可能である。
また、パルスの幅Pwを変化させることにより出力され
る電子ビームの電荷の総量を制御することが可能であ
る。 【0156】従って、入力信号に応じて、電子放出素子
を変調する方式としては、電圧変調方式、パルス幅変調
方式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器1707として、一定長さの電圧パ
ルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜パルスの
波高値を変調するような電圧変調方式の回路を用いるこ
とができる。また、パルス幅変調方式を実施するに際し
ては、変調信号発生器1707として、一定の波高値の
電圧パルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電
圧パルスの幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路
を用いることができる。 【0157】シフトレジスタ1704やラインメモリ1
705は、デジタル信号式のものでもアナログ信号式の
ものでも採用できる。すなわち、画像信号のシリアル/
パラレル変換や記憶が所定の速度で行われればよいから
である。 【0158】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路1706の出力信号DATAをデジタル信号
化する必要があるが、これには同期信号分離回路170
6の出力部にA/D変換器を設ければよい。これに関連
してラインメモリ115の出力信号がデジタル信号かア
ナログ信号かにより、変調信号発生器に用いられる回路
が若干異なったものとなる。すなわち、デジタル信号を
用いた電圧変調方式の場合、変調信号発生器1707に
は、例えばD/A変換回路を用い、必要に応じて増幅回
路などを付加する。パルス幅変調方式の場合、変調信号
発生器1707には、例えば高速の発振器および発振器
の出力する波数を計数する計数器(カウンタ)および計
数器の出力値と前記メモリの出力値を比較する比較器
(コンパレータ)を組み合せた回路を用いる。必要に応
じて、比較器の出力するパルス幅変調された変調信号を
電子放出素子の駆動電圧にまで電圧増幅するための増幅
器を付加することもできる。 【0159】アナログ信号を用いた電圧変調方式の場
合、変調信号発生器1707には、例えばオペアンプな
どを用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてシフトレ
ベル回路などを付加することもできる。パルス幅変調方
式の場合には、例えば、電圧制御型発振回路(VCO)
を採用でき、必要に応じて電子放出素子の駆動電圧まで
電圧増幅するための増幅器を付加することもできる。 【0160】このような構成をとりうる本発明の適用可
能な画像表示装置においては、各電子放出素子に、容器
外端子Dx1乃至Dxm、Dy1乃至Dynを介して電圧を印加
することにより、電子放出が生じる。高圧端子Hvを介
してメタルバック1019あるいは透明電極(不図示)
に高圧を印加し、電子ビームを加速する。加速された電
子は、蛍光膜1018に衝突し、発光が生じて画像が形
成される。 【0161】ここで述べた画像表示装置の構成は、本発
明を適用可能な画像形成装置の一例であり、本発明の思
想に基づいて種々の変形が可能である。入力信号につい
てはNTSC方式を挙げたが、入力信号はこれに限るも
のではなく、PAL、SECAM方式など他、これらよ
り多数の走査線からなるTV信号(MUSE方式をはじ
めとする高品位TV)方式をも採用できる。 【0162】次に、、本実施例のもっとも特徴的な部分
であるゲッタ101とスペーサ1020との詳細につい
て、図1,図2を用いてさらに、詳細に説明する。 【0163】本実施例では、列方向配線(図示せず)お
よび絶縁層(図示せず)を形成した後、Agベーストを
スクリーン印刷法により塗布し、行方向配線1013を
形成した。各配線幅は300μmとして形成した。ま
た、スペーサ20の厚みは220μmにし、形成したス
ペーサ電極41の厚み0.2μmの厚で形成した。 【0164】また、本実施例に用いたゲッタ101は以
下の様にして形成した。ゲッタ形成は、配線形成後に行
っており、マスクを用いて、行方向配線1013の上
に、減圧プラズマ溶射法により非蒸発型ゲッターを成膜
した。なお、成膜は、低圧アルゴン雰囲気中で行い、ゲ
ッター材料は日本ゲッターズ株式会社製のHS−405
(325mesh)粉末を用いた。本実施例において形
成されたゲッター材の膜厚は、平均して40μ程度であ
る。また、ゲッタ101の形成領域はスペーサの幅と同
程度もしくは、若干小さく形成することが望ましい。こ
れは、配線からはみ出して、電子軌道が大きく偏向され
るのを防ぐためであり、任意の値を選択することが可能
である。 【0165】 【0166】 【0167】なお、本実施例においては、素子ピッチの
大きさは行方向配線間方向には630μm、列配線方向
には305μmピッチとした。aの大きさは105μ
m、bの大きさは80μmとした。 【0168】また、本実施例において、高抵抗膜102
0bは酸化ニッケル膜用いた。酸化ニッケル膜は、アル
ゴンガスと酸素ガスの混合ガス中でNiターゲットをス
パッタする反応性スパッタ法を用い約0.1μmの厚さ
に形成した。次に、マスクを用いてアルミニウムを0.
3〜0.5μmの厚みに成膜して、フェースプレート側
スペーサ電極1020cおよび電子源基板側スペーサ電
極1020cを形成した。 【0169】さらに、本実施例においては、スペーサ1
020は導電性接続部材1040にて、フェースプレー
ト1017に固定した後、電子源基板1011とフェー
スプレート1017とを組み立てることにより配置し
た。なお、導電性接続部材1040には、上述した球状
のガラス製絶縁性フィーラに金属めっきを施したものを
フリットガラス中に分散させたものを用い、フェースプ
レート1017とフェースプレート側スペーサ電極10
20cとの電気的接続とスペーサ1020の固定を行っ
た。また、フェースプレートと電子源基板の間隔 d を
2mmとした。このようにして形成した画像形成装置
のメタルバック1019に加速電圧を8kVとして、駆
動したところ、色ずれのない非常に高品位で高輝度な画
像が長時間に渡り、安定に得られた。 【0170】(実施例2) 図3は本発明第二実施例を説明するための図であり、パ
ネルの断面図である。 【0171】本実施例は、スペーサ電極1020cは、
スペーサの端面のみに形成し、スペーサの配置される行
方向配線1013Aの高さを、スペーサが配置されない
(ゲッターの配置される)行方向配線1013Bよりも
高くすることにより、電子軌道の補正を行っている。な
お、他の構成は実施例一と同様である。 【0172】ここで、行方向配線1013の形成方法に
ついて説明する。 【0173】本実施例では、列方向配線(図示せず)お
よび絶縁層(図示せず)を形成した後、Agベーストを
スクリーン印刷法により塗布し、行方向配線1013を
形成した。また、スペーサと接続される行方向配線10
13Aは、他の行方向配線1013Bと同様に形成したあ
と、さらにスクリーンを変えて、スペーサが配置される
配線1013Aのみに多層印刷することにより形成し
た。本実施例においては、20μmの厚さで各行方向配
線1013を形成した後、さらに3回の印刷をを行い2
5μmの高さの補正量とした。また、各配線幅は300
μmとして形成した。 【0174】また、スペーサ1020の厚みは250μ
mにし、端部に形成したスペーサ電極1020Cの厚みは
1μmの厚で形成した。なお、端面への電極塗布はディ
スペンサを用いて行い、約150μm幅でAgペースト
を塗布し、450℃で焼成することによりスペーサ電極
1020Cを形成した。 【0175】なお、本実施例においては、素子ピッチの
大きさは行方向配線間方向には680μm、列配線方向
には300μmピッチとした。また、a、bは列方向配
線及び絶縁層の厚みを含む高さであり、本実施例におい
ては、aの大きさは95μm、ゲッタ101の厚みは3
5μmとしてbの大きさを65μmとした。 【0176】パネル内厚dを2.2mm、加速電圧を1
0kVとして、上述した構成の画像形成装置を駆動した
ところ、特性劣化が少なく色ずれのない非常に高輝度で
高品位な画像が長時間に渡って安定に得られた。 【0177】(実施例3) 図4は、本発明第三の実施例を示す図であり、実施例一
と同じ構成においてスペーサ1020に高抵抗膜とフェ
ースプレート側のスペーサ電極を設けなかった点、スペ
ーサ電極1020cの構造が異なる。また、本実施例に
おいて、1040の接続部は導電性フィラーを有しない
絶縁性のフリットを用いている。また、本実施例に於い
ては、スペーサに隣接する行方向配線1013の上に形
成されたゲッタの厚みを他の配線より高くしてある。本
実施例の構成により、スペーサに隣接する電子源、及び
その隣の電子源から放出される電子の電子軌道を補正す
ることが可能である。 【0178】なお、本実施例においては、素子ピッチの
大きさは行方向配線間方向には800μm、列配線方向
には450μmピッチとした。スペーサ電極1020c
の高さはいずれも600μmとし、aの大きさは650
μm、スペーサに隣接するゲッタの厚みは100μmと
してbの大きさを150μm、その他のゲッタの厚みは
50μmとしてcの大きさを100μmとした。 【0179】パネル内厚dを2.8mm、加速電圧を1
0kVとして、上述した構成の画像形成装置を駆動した
ところ、特性劣化が少なく色ずれのない非常に高輝度で
高品位な画像が長時間に渡り安定に得られた。 【0180】(実施例4)本実施例に於いては、横形の
電界放出素子(FE)を本発明の電子放出素子として用い
た例である。その他の構成については、実施例1と同様
である。 【0181】図5は、平面FE型電子放出電子源の上面
図であり、111は電子放出部、3102及び3103
は電子放出部3101に電位を与える一対の素子電極、
1013は行方向配線である。また、1014は列方向
配線電極、1020はスペーサ、101は非蒸発型ゲッ
タである。 【0182】本実施例に於いて、実施例1と同様な方法
で画像形成装置を形成し、実施例1と同様に駆動させた
とろ、2次元状に等間隔の発光スポット列が形成され、
特性劣化が少なく隣接画素へのビームのはみ出しがな
い、高輝度で長時間安定な画像が他の実施例と同様に得
られた。 【0183】 【0184】 【0185】 【0186】 【0187】 【0188】また、本発明は、実施例で示した単純マト
リクス型の配線だけでなく、それ以外のものにも適用で
きる。例えば、本出願人による特開平2−257551
号公報等に記載されたような制御電極を用いて電子放出
素子の選択を行う画像形成装置において、電子源と制御
電極間等に実施例で示したような支持部材(スペーサ)
を用いた場合にも好ましく適用できる。 【0189】また、本発明の思想によれば、表示用とし
て好適な画像形成装置に限るものでなく、感光性ドラム
と発光ダイオード等で構成された光プリンターの発光ダ
イオード等の代替の発光源として、上述の画像形成装置
を用いることもできる。またこの際、上述のm本の行方
向配線とn本の列方向配線を、適宜選択することで、ラ
イン状発光源だけでなく、2次元状の発光源としても応
用できる。 【0190】 【0191】 【発明の効果】以上のように本発明における画像表示装
置においては、ゲッタを画面領域内に配置しゲッタのな
い位置にスペーサを配置することにより、特性劣化が少
なく且つ輝度にむらを生じず、色ずれの少ない高輝度
で、高品位の画像を長時間に渡り安定な装置を提供する
ことが可能となった。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第一の実施例の画像形成装置を説明す
る断面図である。 【図2】本発明の第一の実施例の画像形成装置を一部を
切り欠いて示した斜視図である。 【図3】本発明の第二の実施例の画像形成装置を説明す
る断面図である。 【図4】本発明の第三の実施例の画像形成装置を説明す
る断面図である。 【図5】本発明の第四の実施例の画像形成装置を説明す
る平面図である。 【図6】従来の画像形成装置の断面図。 【図7】表示パネルのフェ−スプレ−トの蛍光体配列を
例示した平面図。 【図8】実施例で用いた平面型の表面伝導型放出素子の
模式図。 【図9】平面型の表面伝導型放出素子の製造工程を示す
断面図。 【図10】通電フォ−ミング処理の際の印加電圧波形。 【図11】通電活性化処理の際の印加電圧波形。 【図12】垂直型の表面伝導型放出素子の断面図。 【図13】垂直型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す断面図。 【図14】実施例で用いた表面伝導型放出素子の典型的
な特性を示すグラフ。 【図15】実施例で用いたマルチ電子ビ−ム源の基板の
平面図。 【図16】実施例で用いたマルチ電子ビ−ム源の基板の
一部断面図。 【図17】本発明の実施例である画像表示装置の駆動回
路の概略構成を示すブロック図。 【図18】従来の表面伝導型放出素子の一例。 【図19】FE型素子の一例。 【図20】MIM型素子の一例。 【図21】従来の画像表示装置の斜視図。 【符号の説明】 101 ゲッター 111 電子放出部 1011 電子源基板 1013 配線 1017 フェースプレート 1020 スペーサ 1020a スペーサ基板 1020b 高抵抗膜 1020c スペーサ電極 1040 接合部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−180821(JP,A) 特開 平9−82245(JP,A) 特開 平10−269973(JP,A) 国際公開97/6549(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 31/12 H01J 29/87 H01J 29/94 H01J 1/30 - 1/316 H01J 5/03 H01J 7/18 H01J 29/04

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数の電子放出素子と該電子放出素子に
    駆動信号を送る複数の配線とを有するリアプレートと、
    該電子放出素子より放出された電子に作用する加速電圧
    が印加される加速電極と画像形成部材とを有するフェー
    スプレートと、該リアプレートと該フェースプレートと
    の間であって、前記配線上に配置された、支持部材及び
    ゲッタ材とを備える画像形成装置において、前記支持部材は、前記複数の配線のうち、前記ゲッタ材
    が配置されていない配線上に配置されており、前記ゲッ
    タ材が配置された配線上には配置されていない ことを特
    徴とする画像形成装置。
JP05704599A 1999-03-04 1999-03-04 電子線発生装置および、該電子線発生装置を用いた画像形成装置 Expired - Fee Related JP3524418B2 (ja)

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