JPH10334833A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JPH10334833A
JPH10334833A JP10071858A JP7185898A JPH10334833A JP H10334833 A JPH10334833 A JP H10334833A JP 10071858 A JP10071858 A JP 10071858A JP 7185898 A JP7185898 A JP 7185898A JP H10334833 A JPH10334833 A JP H10334833A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support member
electron
image forming
electrode
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10071858A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3703287B2 (ja
Inventor
Koji Yamazaki
康二 山▲崎▼
Masahiro Fushimi
正弘 伏見
Hideaki Mitsutake
英明 光武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP07185898A priority Critical patent/JP3703287B2/ja
Priority to US09/049,922 priority patent/US6351065B2/en
Publication of JPH10334833A publication Critical patent/JPH10334833A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3703287B2 publication Critical patent/JP3703287B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
    • H01J29/028Mounting or supporting arrangements for flat panel cathode ray tubes, e.g. spacers particularly relating to electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/46Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
    • H01J29/467Control electrodes for flat display tubes, e.g. of the type covered by group H01J31/123
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/86Vessels; Containers; Vacuum locks
    • H01J29/864Spacers between faceplate and backplate of flat panel cathode ray tubes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J31/00Cathode ray tubes; Electron beam tubes
    • H01J31/08Cathode ray tubes; Electron beam tubes having a screen on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted, or stored
    • H01J31/10Image or pattern display tubes, i.e. having electrical input and optical output; Flying-spot tubes for scanning purposes
    • H01J31/12Image or pattern display tubes, i.e. having electrical input and optical output; Flying-spot tubes for scanning purposes with luminescent screen
    • H01J31/123Flat display tubes
    • H01J31/125Flat display tubes provided with control means permitting the electron beam to reach selected parts of the screen, e.g. digital selection
    • H01J31/127Flat display tubes provided with control means permitting the electron beam to reach selected parts of the screen, e.g. digital selection using large area or array sources, i.e. essentially a source for each pixel group
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2329/00Electron emission display panels, e.g. field emission display panels
    • H01J2329/86Vessels
    • H01J2329/8625Spacing members
    • H01J2329/864Spacing members characterised by the material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2329/00Electron emission display panels, e.g. field emission display panels
    • H01J2329/86Vessels
    • H01J2329/8625Spacing members
    • H01J2329/8645Spacing members with coatings on the lateral surfaces thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2329/00Electron emission display panels, e.g. field emission display panels
    • H01J2329/86Vessels
    • H01J2329/8625Spacing members
    • H01J2329/865Connection of the spacing members to the substrates or electrodes
    • H01J2329/8655Conductive or resistive layers

Landscapes

  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成部材が形成されたフロント基板の正
規の位置に電子を到達させ、歪み、揺らぎのない画像を
形成させる。 【解決手段】 フェースプレート30とリアプレート3
1との間に、この距離を維持するための支持部材20を
介在させる。支持部材或いはその表面は絶縁膜が形成さ
れている。また、リアプレート31近傍の部分に中間層
21を設ける。中間層21は低抵抗であって、リアプレ
ート31と同電位になるようにする。この結果、支持部
材50近傍の電子放出部からの電子ビームの軌跡は、一
旦支持部材から離れるように飛翔し、支持部材の定常的
な帯電によってフェースプレート30の近くでは逆に近
づくようになり、フェースプレート30の規定の位置に
電子ビームを照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線を用いた表
示装置等の画像形成装置に係わり、特に、前記画像形成
装置の外囲器内部に支持部材(スペーサ)を備えた画像
形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子放出素子として、熱陰極
素子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷
陰極素子では、たとえば表面伝導型放出素子や、電界放
出型素子(以下FE型素子と記す)や、金属/絶縁層/
金属型電子放出素子(以下MIM型素子と記す)などが
知られている。
【0003】表面伝導型電子放出素子としては、たとえ
ば、M.I.Elinson, Radio Eng. Electron Phys.,10,129
0,(1965)や、後述する他の例が知られている。
【0004】表面伝導型電子放出素子は、基板上に形成
された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことに
より電子放出が生ずる現象を利用するものである。この
表面伝導型電子放出素子としては、前記エリンソン等に
よるSn02 薄膜を用いたものの他に、Au薄膜による
もの[G.Dittmer:"Thin Solid Films",9,317(1972)]
や、In2O3 /SnO2 薄膜によるものや[M.Hartwel
l and C.G.Fonstad:"IEEE Trans.ED Conf.",519(197
5)]や、カーボン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、
第26巻、第1号、22(1983)]等が報告されている。
【0005】これらの表面伝導型電子放出素子の素子構
成の典型的な例として、図20に上述したM.Hartwellら
による表面伝導型電子放出素子の平面図を示す。図20
において3001は基板、3004はスパッタで形成さ
れた金属酸化物よりなる導電性薄膜である。導電性薄膜
3004は図示のようにH字形の平面形状に形成されて
いる。該導電性薄膜3004に後述する通電フォーミン
グと呼ばれる通電処理を施すことにより、電子放出部3
005が形成される。図中の間隔Lは、0.5〜1m
m,幅Wは0.1mmに設定されている。尚、便宜上、
図20において電子放出部3005は導電性薄膜300
4のほぼ中央にH形の形状により示したが、これは模式
的なものであり、実際の電子放出部3005の位置や形
状を忠実に表現しているわけではない。
【0006】M.Hartwellらによる素子をはじめとして、
上述した表面伝導型電子放出素子においては、電子放出
を行う前に導電性薄膜3004に通電フォーミングと呼
ばれる通電処理を施すことにより、電子放出部3005
を形成するのが一般的であった。即ち、通電フォーミン
グとは、通電により電子放出部を形成するものであっ
て、例えば、前記導電性薄膜3004の両端に一定の直
流電圧、もしくは、例えば1V/分程度の非常にゆっく
りとしたレートで昇圧する直流電圧を印加して通電し、
導電性薄膜3004を局所的に破壊もしくは変形もしく
は変質せしめ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部30
05を形成することである。尚、局所的に破壊もしくは
変形もしくは変質した導電性薄膜3004の一部には、
亀裂が発生する。前記通電フォーミング後に導電性薄膜
3004に適宜の電圧を印加した場合には、前記亀裂付
近において電子放出が行われる。
【0007】また、FE型素子の例としては、例えば、
W.P.Dyke & W.W.Dolan,"Field emission",Advance in E
lectron Physics,8,89(1956) や、あるいは、C.A.Spind
t,"Pysical properties of thin-film field emmission
cathodes with molybdemumcones",J. Appl. Phys.,47,
5248(1976)などが知られている。
【0008】FE型の素子構成の典型的な例(前述の
C.A.Spindtらの素子)の断面図を図21に示
す。同図において、3010は基板で、3011は導電
材料よりなるエミッタ配線、3012はエミッタコー
ン、3013は絶縁層、3014はゲート電極である。
本素子は、エミッタコーン3012とゲート電極301
4の間に適宜の電圧を印加することにより、エミッタコ
ーン3012の先端部より電界放出を起させるものであ
る。
【0009】また、FE型の他の素子構成として図21
のような積層構造ではなく、基板上に基板平面とほぼ並
行にエミッタとゲート電極を配置した例もある。
【0010】また、MIM型素子の例としては、例え
ば、C.A.Mead,"Operation of tunnel-emission Device
s",J. Appl. Phys.,32,646(1961)などが知られている。
MIM型の素子構成の典型的な例を図22に示す。同図
は断面図であり、図示において3020は基板で、30
21は金属よりなる下電極、3022は厚さ100オン
グストローム程度の薄い絶縁層、3023は厚さ80〜
300オングストローム程度の金属よりなる上電極であ
る。MIM型においては上電極3023と下電極302
1の間に適宜の電圧を印加することにより、上電極30
23の表面より電子放出を起させるものである。
【0011】上述の冷陰極素子は、熱陰極素子と比較し
て低温で電子放出を得ることができるため、加熱用ヒー
タを必要としない。したがって、熱陰極素子よりも構造
が簡単であり、微細な素子を作成可能である。また、基
板上に多数の素子を高い密度で配置しても、基板の熱溶
融などの問題が発生しにくい。また。熱陰極素子がヒー
タの加熱により動作するため応答速度が遅いのとは異な
り、冷陰極素子の場合には応答速度が早いという利点も
ある。
【0012】以上の理由により、冷陰極素子を応答する
ための研究が盛んに行われてきている。
【0013】たとえば、表面伝導型電子放出素子は、冷
陰極素子のなかでも特に構造が単純で製造も容易である
ことから、大面積にわたり多数の素子を形成できるとい
う利点がある。そこで、例えば本出願人による特開昭6
4−31332号において開示されるように、多数の素
子を配列して駆動するための方法が研究されている。ま
た、表面伝導型電子放出素子の応用については、たとえ
ば、画像表示装置、画像記録装置などの画像形成装置
や、荷電ビーム源、等が研究されている。
【0014】特に、画像表示装置への応用としては、た
とえば本出願人によるUSP 5,066,883号や
特開平2−257551号、特開平4−28137号に
おいて開示されているように、表面伝導型電子放出素子
と電子ビームの照射により発光する蛍光体とを組み合わ
せて用いた画像表示装置が研究されている。表面伝導型
電子放出素子と蛍光体とを組み合わせて用いた画像表示
装置は、従来の他の方式の画像表示装置よりも優れた特
性が期待されている。たとえば、近年普及してきた液晶
表示装置と比較しても、自発光型であるためバックライ
トを必要としない点や視野角が広い点において優れてい
ると言える。
【0015】また、FE型を多数個ならべて駆動する方
法は、例えば本出願人によるUSP4,904,895
に開示されている。また、FE型を画像表示装置に応用
した例として、例えばR.Meyerらにより報告され
た平板型表示装置が知られている([R.Meyer:"Recent
Development on Microtips Display at LETI", Tech.Di
gest of 4th Int. Vacuum Microelectronics Conf.,Nag
ahama, pp.6〜9(1991)])。
【0016】また、MIM型を多数個並べて画像表示装
置に応用した例は、例えば本出願人による特開平3−5
5738号に開示されている。
【0017】上記のような電子放出素子を用いた画像表
示装置のうちで、奥行きの薄い平面型表示装置は省スペ
ース且つ軽量であることから、ブラウン管の表示装置に
置き換わるものとして注目されている。
【0018】図23は、平面型の画像表示装置をなす表
示パネルの一例を示す斜視図であり、内部構造を示すた
めのパネルの一部を切り欠いて示している。
【0019】図中、3115はリアプレート、3116
は側壁、3117はフェースプレートであり、リアプレ
ート3115、側壁3116およびフェースプレート3
117により、表示パネルの内部を真空に維持するため
の外囲器(気密容器)を形成している。
【0020】リアプレート3115には、基板3111
が固定されているが、この基板3111上には例陰極素
子3112がN×M個形成されている。(N,Mは2以
上の正の整数であり、目的とする表示画素数に応じて適
宜設定される)。また、前記N×M個の冷陰極素子31
12は、図23に示す通り、M本の行方向配線3113
とN本の列方向配線3114により配線されている。こ
れら基板3111、冷陰極素子3112、行方向配線3
113及び列方向配線3114によって構成される部分
をマルチ電子ビーム源と呼ぶ。また、行方向配線311
3と列方向配線3114の少なくとも交叉する部分に
は、両配線間に絶縁層(不図示)が形成されており、電
気的な絶縁が保たれている。
【0021】また、フェースプレート3117の下面に
は、蛍光体からなる蛍光膜3118が形成されており、
赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体(不図
示)が塗り分けられている。また、蛍光膜3118をな
す上記各蛍光体間には黒色体(不図示)が設けてあり、
更に蛍光膜3118のリアプレート3115側の面に
は、Al等からなるメタルバック3119が形成されて
いる。
【0022】また、Dx1〜DxmおよびDy1〜Dynおよび
Hvは、当該表示パネルと不図示の電気回路とを電気的
に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子であ
る。Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向配線31
13と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源の列方向配線
3114と、Hvはメタルバック3119と各々電気的
に接続している。
【0023】また、上記気密容器の内部は10のマイナ
ス6乗Torr程度の真空に保持されており、画像表示
装置の表示面積が大きくなるにしたがい、気密容器内部
と外部の気圧差によるリアプレート3115およびフェ
ースプレート3117の変形或いは破壊を防止する手段
が必要になる。リアプレート3115及びフェースプレ
ート3116を熱くすることによる方法は、画像表示装
置の重量を増加させるのみならず、斜め方向から見たと
きに画像のゆがみや視差を生ずる。これに対し、図23
においては、比較的薄いガラス板からなり大気圧を支え
るための構造支持体(スペーサ或いはリブと呼ばれる)
3120が設けられている。このようにしてマルチビー
ム電子源が形成された基板3111と蛍光膜3118が
形成されたフェースプレート3116間は通常サブミリ
ないし数ミリに保たれ、前述したように気密容器内部は
高真空に保持されている。
【0024】以上説明した表示パネルを用いた画像表示
装置は、容器外端子Dx1乃至Dxm、Dy1乃至Dy
nを通じて各冷陰極素子3112に電圧を印加すると、
各冷陰極素子3112から電子が放出される。それと同
時にメタルバック3119に容器外端子Hvを通じて数
百[V]乃至数[kV]の高圧を印加して、上記放出さ
れた電子を加速し、フェースプレート3117の内面に
衝突させる。これにより、蛍光膜3118をなす各色の
蛍光体が励起されて発光し、画像が表示される。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた、画像形成
装置等の電子線装置は、装置内部の真空雰囲気を維持す
るための外囲器、該外囲器内に配置された電子源、該電
子源から放出された電子線が照射されるターゲット、電
子線をターゲットに向けて加速するための加速電極等を
有するが、さらに、外囲器に加わる大気圧を外囲器内部
から支持するための支持部材(スペーサ)が外囲器内部
に配置されることがある。
【0026】このような画像表示装置の表示パネルにお
いては、以下のような問題点があった。
【0027】まず、スペーサの近傍から放出された電子
の一部がスペーサに当たる、あるいは放出電子の作用で
イオン化したイオンがスペーサに付着する、更には、フ
ェースプレートに到達した電子が一部反射、散乱され、
その一部がスペーサに当たること等により、スペーサ帯
電を引き起こすことである。このスペーサの帯電により
冷陰極素子から放出された電子はその軌道を曲げられ、
蛍光体上の正規な位置とは異なる場所に到達する。この
結果、スペーサ近傍の画像が歪んで表示される。
【0028】本発明は、上記の支持部材による欠点を改
善できるものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】本願に係る画像形成装置
の第1番目の発明は以下のように構成される。
【0030】電子放出素子が設けられたリア基板と、画
像形成部材が設けられたフロント基板と、前記リア基板
とフロント基板の間隔を保持する支持部材とを有する画
像形成装置であって、前記電子放出素子が放出する電子
に、前記支持部材から離れる方向に偏向する力を与える
電極を有し、前記支持部材は絶縁性を有しており、前記
支持部材が絶縁性を有していることによる前記電子放出
素子が放出する電子の前記支持部材の側への偏向を、前
記電極により緩和することを特徴とする画像形成装置。
【0031】本発明では、前記支持部材が絶縁性を有し
ていることによって、前記電子放出素子が放出する電子
が前記支持部材の側へ偏向され、前記支持部材が絶縁性
を有していることによる前記支持部材の側への偏向がな
いときと比べて、画像形成部材における電子の照射位置
が前記支持部材の側によってしまう程度が、前記電極で
の偏向によって緩和される。この緩和の程度は所望の程
度に設定することができる。
【0032】本願に係る画像形成装置の第2番目の発明
は以下のように構成される。
【0033】電子放出素子が設けられたリア基板と、画
像形成部材が設けられたフロント基板と、前記リア基板
とフロント基板の間隔を保持する支持部材とを有する画
像形成装置であって、前記電子放出素子が放出する電子
に前記支持部材から離れる方向に偏向する力を与える電
極を有し、前記支持部材は帯電量が概略一定した状態を
維持し、前記支持部材が帯電していることによる前記電
子放出素子が放出する電子の前記支持部材の側への偏向
を、前記電極により緩和することを特徴とする画像形成
装置。
【0034】本発明では、前記支持部材が帯電している
ことによって、前記電子放出素子が放出する電子が前記
支持部材の側へ偏向され、前記支持部材が帯電している
ことによる前記支持部材の側への偏向がない時と比べ
て、画像形成部材における電子の照射位置が前記支持部
材の側によってしまう程度が、前記電極での偏向によっ
て緩和される。該緩和の程度は所望の程度に設定するこ
とができる。
【0035】本願に係る発明において、支持部材の絶縁
性の程度、もしくは帯電量が概略蝕一定した状態を維持
する特性の程度とは、具体的には、電子放出素子を駆動
する際に、支持部材の帯電が概略安定している状態を維
持できる程度であり、より具体的には、前記電子放出素
子が周期的に駆動される構成において、少なくとも1周
期の間に変化する支持部材の帯電量の変化による前記電
子放出素子が放出する電子の偏向の程度の変化が許容で
きる範囲で、帯電量の変化を抑制できる特性であったり
する。また上記第1番目もしくは第2番目の発明におい
て、電子放出素子が放出する電子に支持部材から離れる
方向に偏向する力を与える電極は、具体的には、支持部
材が該電極を有するものとするか、もしくは支持部材と
電子放出素子の間に設ければよい。
【0036】本願に係る画像形成装置の第3番目の発明
は以下のように構成される。
【0037】電子放出素子が設けられたリア基板と、画
像形成部材が設けられたフロント基板と、前記リア基板
とフロント基板の間隔を保持する支持部材とを有する画
像形成装置であって、前記支持部材は絶縁性を有し、前
記支持部材は前記電子放出素子が放出する電子に前記支
持部材から離れる方向に偏向する力を与える電極を有し
ていることを特徴とする画像形成装置。
【0038】本願に係る画像形成装置の第4番目の発明
は以下のように構成される。
【0039】電子放出素子が設けられたリア基板と、画
像形成部材が設けられたフロント基板と、前記リア基板
とフロント基板の間隔を保持する支持部材とを有する画
像形成装置であって、前記支持部材は帯電量が概略一定
した状態を維持し、前記支持部材は前記電子放出素子が
放出する電子に前記支持部材から離れる方向に偏向する
力を与える電極を有していることを特徴とする画像形成
装置。
【0040】上記第3番目もしくは第4番目の発明にお
いては、前記支持部材が帯電していることによる前記電
子放出素子が放出する電子の前記支持部材の側への偏向
は、前記支持部材が有する電極により緩和される。
【0041】すなわち、前記支持部材が帯電しているこ
とによって、前記電子放出素子が放出する電子が前記支
持部材の側へ偏向され、前記支持部材が帯電しているこ
とによる前記支持部材の側への偏向がないときと比べ
て、画像形成部材における電子の照射位置が前記支持部
材の側によってしまう程度が、前記電極での偏向によっ
て緩和される。この緩和の程度は所望の程度に設定する
ことができる。
【0042】又、上述の各発明において、前記電極は前
記リア基板上に設けられた配線に接続されている構成を
取りうる。上述の各発明において、電子に対して支持部
材から離れる方向の偏向を与えるための電極には低い電
位を与えるとよいが、リア基板における低い電位が、該
電極において、フロント基板側に向けて上昇しにくいよ
うに、該電極は低抵抗にすることが望ましい。
【0043】又、上述の各発明において、前記支持部材
が有する電極、もしくは前記支持部材と電子放出素子の
間に設けた電極により、電子放出素子が放出する電子を
支持部材から離れる方向に偏向する力を与えるために
は、該電極を低電位にすればよい。更に具体的に言え
ば、該電極により、前記支持部材から離れる方向の法線
を等電位面が有するようにすればよい。
【0044】又、上述の各発明において、前記電極は前
記支持部材が有するものであり、前記支持部材のリア基
板近傍に設けられ、前記支持部材における所定の位置を
越えてフロント基板に近い側には設けられないするとよ
い。前記電極には、電子を支持基板から離れる方向に偏
向するために、低い電位を与えるとよく、ここでより具
体的には、前記所定の位置とは、フロント基板、もしく
はフロント基板近傍の高電位と、前記電極の電位との電
位差により放電が生じる可能性があるため、その放電の
可能性を実用上支障のない範囲で減ずることができる位
置である。
【0045】更に具体的には、前記リア基板と前記フロ
ント基板間の距離が0.5mm〜10mm、前記フロン
ト基板上の放出電子を受けて形成される画素サイズが1
00mm〜1mm、前記電子放出素子が放出する電子を
前記画像形成部材に向けて加速するための加速電圧が1
〜16kVである場合、前記所定の位置は、前記リア基
板と前記フロント基板間の距離の1/4以下で1/20
以上であるとよい。
【0046】また、上記各発明において、前記電極は前
記支持部材が有するものであり、前記リア基板に当接し
て設けられるものであってもよく、特にリア基板上の配
線上に支持部材を設け、前記電極を該配線に当接して設
ける時には、当接面にも電極を設けることによって接続
を良好にすることができる。
【0047】又、上述の各発明において、前記支持部材
の絶縁性、もしくは帯電量が概略一定した状態を維持す
る特性は、前記支持部材表面に設けられた膜により与え
られるものであってもよく、より具体的には十分に高抵
抗な膜を有していればよい。また、上述の各発明におい
て、前記支持部材の表面抵抗は10の12乗[Ω/□]
より大きいものであると支持部材の帯電状態を概略安定
に保ちやすい。
【0048】又、上述の各発明において、前記電子放出
素子を複数有していてもよい。
【0049】又、上述の各発明において、概略直線状に
配置される複数の電子放出素子を有しており、前記電極
による偏向の程度は、前記概略直線状に設けられた複数
の電子放出素子のうち、前記支持部材を間に挟んで隣接
する電子放出素子がそれぞれ放出する電子が前記画像形
成部材に照射される点の間隔と、前記支持部材を間に挟
まずに隣接する電子放出素子が放出する電子がそれぞれ
放出する電子が前記画像形成部材に照射される点の間隔
が概略等しくなる程度であるようにしてもよい。この構
成は、形成される画像の歪みを抑制するのに特に好適で
ある。
【0050】又、上述の各発明において、電極の形状
は、層状のものであったり、ブロック状のものであった
り、種々の形状をとることができる。
【0051】又、上述の各発明において、前記電子放出
素子が放出する電子を前記画像形成部材側に加速する電
圧を印加する加速電極を設けてもよく、例えばフロント
基板に該加速電極を設けてもよい。
【0052】ここで図1を用いて本願に係る発明の原理
について説明する。図1は本発明の画像形成装置の基本
的な構成を示す簡単な断面図で、図16のA−A’断面
を簡略化した図である。31は電子源基板を含むリアプ
レート、30は蛍光体とメタルバックを含むフェースプ
レート、20はスペーサであり、21は低抵抗膜からな
る電極、13は配線、25は等電位線、111は素子、
112は電子ビーム軌道を示す。
【0053】上記構成においてスペーサ20の付近の素
子111から放出された電子によりスペーサは帯電す
る。この帯電は駆動開始後しばらくすると飽和し、帯電
量は略安定する。この場合、スペーサ付近の素子から放
出された電子がリアプレート31付近では電極21によ
る電界(等電位線25に示すような)のためスペーサか
ら遠ざかる方向に進むが、上記帯電によるフェースプレ
ート付近の電界(等電位線25に示すような)により電
子はスペーサに近づく方向へ戻ってくる。この結果、電
子は正規の位置へ到達し、歪みのない画像を得ることが
できる。また、スペーサには電流が流れないため上記帯
電の除電には時間がかかり、例えばNTSC画像の走査
間隔である60Hz程度では除電されることはなく、空
間の電位分布も正常である。このため電子は電子放出量
に依らず同じ位置に到達するため揺らぎのない画像を得
ることができる。
【0054】また、スペーサの低抵抗電極21(以下、
中間層と呼ぶ)は、図2のようにスペーサの電子源基板
に面する当接面にまで及んでいても良い。この場合、電
子源基板とスペーサの電子源基板に接する側面の低抵抗
電極(中間層)との導通が確実になり好ましい。
【0055】更に、本発明のスペーサは、図3のように
絶縁部材20の表面に絶縁性膜22が施してあっても良
い。これらの絶縁性膜は2次電子放出効率がスペーサ基
板よりも小さければ該膜がないときよりも帯電量が減
り、リアプレート側の電極を低く抑えることができ放電
耐圧を上げることができ、なお良い。
【0056】また更に、図4に示すように本発明のスペ
ーサのフェースプレートに面する当接面及びスペーサの
フェースプレートに接する側面にもフェースプレートと
同電位にするための電極(中間層)があっても良い。こ
れはフェースプレートとスペーサとの微小間隙による放
電を抑制するためである。
【0057】本発明の画像形成装置は、以下のような形
態を有するものであってもよい。 前記冷陰極素子は、電子放出部を含む導電性膜を一対
の電極間に有する冷陰極素子であり、特に好ましくは表
面伝導型放出素子である。 前記電子源は、複数の行方向配線と複数の列方向配線
とでマトリクス配線された複数の冷陰極素子を有する単
純マトリクス状配置の電子源をなす。 前記電子源は、並列に配置した複数の冷陰極素子の個
々を両端で接続した冷陰極素子の行を複数配し(行方向
と呼ぶ)、この配線と直交する方向(列方向と呼ぶ)に
沿って、冷陰極素子の上方に配した制御電極(グリッド
とも呼ぶ)により、冷陰極素子からの電子を制御するは
しご状配置の電子源をなす。 また、本発明の思想によれば、表示用として好適な画
像形成装置に限るものでなく、感光性ドラムと発光ダイ
オード等で構成された光プリンタの発光ダイオード等の
代替の発光源として、上述の画像形成装置を用いるここ
ともできる。またこの際、上述のm本の行方向配線とn
本の列方向配線を、適宜選択することで、ライン状発光
源だけでなく、2次元状の発光源としても応用できる。
この場合、画像形成部材としては、以下の実施形態で用
いる蛍光体のような直接発光する物質に限るものではな
く、電子の帯電による潜像画像が形成されるような部材
を用いることもできる。
【0058】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
かかる実施形態の一例を詳細に説明する。
【0059】<画像表示装置概要>先ず、本発明を適用
した画像表示装置の表示パネルの構成と製造方法につい
て、具体的な例を示して説明する。
【0060】図16は、実施形態に用いた表示パネルの
斜視図であり、内部構造を示す為にパネルの一部を切り
欠いて示している。
【0061】図中、1015はリアプレート、1016
は側壁、1017はフェースプレートであり、1015
〜1017により表示パネルの内部を真空に維持するた
めの気密容器を形成している。気密容器を組み立てるに
あたっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保
持させるため封着する必要があるが、たとえばフリット
ガラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中
で、摂氏400〜500度で10分以上焼成することに
より封着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方
法については後述する。また、上記気密容器の内部は1
0のマイナス6乗[Torr]程度の真空に保持される
ので、大気圧や不意の衝撃などによる気密容器の破壊を
防止する目的で、耐大気圧構造体として、低抵抗膜から
なる電極21を有するスペーサ1020が設けられてい
る。
【0062】リアプレート1015には、基板1011
が固定されているが、該基板上には冷陰極素子1012
がN×M個形成されている(N,Mは2以上の正の整数
であり、目的とする表示画素数に応じて適宜設定され
る。たとえば、高品位テレビジョンの表示を目的とした
表示装置においては、N=3000,M=1000以上
の数を設定することが望ましい)。前記N×M個の冷陰
極素子は、M本の行方向配線1013とN本の列方向配
線1014により単純マトリクス配線されている。前
記、1011〜1014によって構成される部分をマル
チ電子ビーム源と呼ぶ。
【0063】本発明の画像表示装置に用いるマルチ電子
ビーム源は、冷陰極素子を単純マトリクス配線した電子
源であれば、冷陰極素子の材料や形状あるいは製法に制
限はない。従って、たとえば表面伝導型放出素子やFE
型、あるいはMIM型などの冷陰極素子を用いることが
できる。
【0064】次に、冷陰極素子として表面伝導型放出素
子(後述)を基板上に配列して単純マトリクス配線した
マルチ電子ビーム源の構造について述べる。
【0065】図17に示すのは、図16の表示パネルに
用いたマルチ電子ビーム源の平面図である。基板101
1上には、後述の図9で示すものと同様な表面伝導型放
出素子が配列され、これらの素子は行方向配線電極10
13と列方向配線電極1014により単純マトリクス状
に配線されている。行方向配線電極1013と列方向配
線電極1014の交差する部分には、電極間に絶縁層
(不図示)が形成されており、電気的な絶縁が保たれて
いる。
【0066】図17のB−B’に沿った断面を、図18
に示す。
【0067】なお、このような構造のマルチ電子源は、
予め基板上に行方向配線電極1013、列方向配線電極
1014、電極間絶縁層(不図示)、及び表面伝導型放
出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、行方向配
線電極1013及び列方向配線電極1014を介して各
素子に給電して通電フォーミング処理(後述)と通電活
性化処理(後述)を行うことにより製造した。
【0068】本実施形態においては、気密容器のリアプ
レート1015にマルチ電子ビーム源の基板1011を
固定する構成としたが、マルチ電子ビーム源の基板10
11が十分な強度を有するものである場合には、気密容
器のリアプレートとしてマルチ電子ビーム源の基板10
11自体を用いてもよい。
【0069】また、フェースプレート1017の下面に
は、蛍光膜1018が形成されている。本実施形態はカ
ラー表示装置であるため、蛍光膜1018の部分にはC
RTの分野で用いられる赤、緑、青の3原色の蛍光体が
塗り分けられている。各色の蛍光体は、たとえば図8
(a)に示すようにストライプ状に塗り分けられ、蛍光
体のストライプの間には黒色の導電体1010が設けて
ある。黒色の導電体1010を設ける目的は、電子ビー
ムの照射位置に多少のずれがあっても表示色にずれが生
じないようにする事や、外光の反射を防止して表示コン
トラストの低下を防ぐこと、電子ビームによる蛍光膜の
チャージアップを防止することなどである。黒色の導電
体1010には、黒鉛を主成分として用いたが、上記の
目的に適するものであればこれ以外の材料を用いても良
い。
【0070】また、3原色の蛍光体の塗り分け方は前記
図8(a)に示したストライプ状の配列に限られるもの
ではなく、たとえば図8(b)に示すようなデルタ状配
列や、それ以外の配列であってもよい。
【0071】なお、モノクロームの表示パネルを作成す
る場合には、単色の蛍光体材料を蛍光膜1018に用い
ればよく、また黒色導電材料は必ずしも用いなくともよ
い。また、蛍光膜1018のリアプレート側の面には、
CRTの分野では公知のメタルバック1019を設けて
ある。メタルバック1019を設けた目的は、蛍光膜1
018が発する光の一部を鏡面反射して光利用率を向上
させる事や、負イオンの衝突から蛍光膜1018を保護
する事や、電子ビーム加速電圧を印加するための電極と
して作用させる事や、蛍光膜1018を励起した電子の
導電路として作用させることなどである。メタルバック
1019は、蛍光膜1018をフェースプレート基板1
017上に形成した後、蛍光膜表面を平滑化処理し、そ
の上にA1を真空蒸着する方法により形成した。なお、
蛍光膜1018に低電圧用の蛍光体材料を用いた場合に
は、メタルバック1019は用いない。
【0072】また、本実施形態では用いなかったが、加
速電圧の印加用や蛍光膜の導電性向上を目的として、フ
ェースプレート基板1017と蛍光膜1018との間
に、たとえばITOを材料とする透明電極を設けてもよ
い。
【0073】スペーサ1020に用いる絶縁性部材は、
たとえば石英ガラス、Na等の不純物含有量を減少した
ガラス、ソーダライムガラス、アルミナ等のセラミック
ス部材等があげられる。なお、絶縁性部材はその熱膨張
率が気密容器及び基板1011をなす部材と近いものが
好ましい。
【0074】<放出電子軌道を制御する>冷陰極素子1
012により放出された電子は、フェースプレート10
17と基板1011の間に形成された電位分布に従って
電子軌道を成す。スペーサ近傍の冷陰極素子から放出さ
れた電子に関しては、スペーサを設置することに伴う制
約(配線、素子位置の変更等)が生じる場合がある。こ
のような場合、歪みやむらの無い画像を形成するために
は、放出された電子の軌道を制御してフェースプレート
1017上の所望の位置に電子を照射すればよい。フェ
ースプレート1017及び基板1011と当接する面の
側面部に低抵抗の中間層を設けることにより、スペーサ
1020近傍の電位分布に所望の特性を持たせ、放出さ
れた電子の軌道を制御することができる。
【0075】図1は或るスペーサ近傍の断面図を示して
いる。上記の低抵抗の中間層は図示の21に示す通りで
あり、同じく図1に示したスペーサを構成する絶縁部材
20に比べ十分に低い抵抗値を有する材料を選択すれば
よく、Ni,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,A
l,Cu,Pd等の金属、あるいは合金、及びPd,A
g,Au,RuO2,Pd−Ag等の金属や金属酸化物
とガラス等から構成される印刷導体、あるいはIn2O
3−SnO2等の透明導体及びポリシリコン等の半導体
材料等より適宜選択される。
【0076】接合材(不図示)はスペーサが行方向配線
1013(図1では13)と電気的に接続するように、
導電性を持たせる必要がある。即ち、導電性接着剤や金
属粒子や導電性フィラーを添加したフリットガラスが好
適である。
【0077】また、Dx1〜Dxm及びDy1〜Dyn
及びHvは、当該表示パネルと不図示の気回路とを電気
的に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子で
ある。Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向配
線1013と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源の
列方向配線1014と、Hvはフェースプレートのメタ
ルバック1019と電気的に接続している。
【0078】また、気密容器内部を真空に排気するに
は、気密容器を組立てた後、不図示の排気管と真空ポン
プとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗[To
rr]程度の真空度まで排気する。その後、排気管を封
止するが、気密容器内の真空度を維持するために、封止
の直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲッ
ター膜(不図示)を形成する。ゲッター膜とは、例えば
Baを主成分とするゲッター材料をヒータもしくは高周
波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、該ゲッ
ター膜の吸着作用により気密容器内は1×10マイナス
5乗ないしは1×10マイナス7乗[Torr]の真空
度に維持される。
【0079】以上説明した表示パネルを用いた画像表示
装置は、容器外端子Dx1ないしDxm、Dy1ないし
Dynを通じて各冷陰極素子1012に電圧を印加する
と、各冷陰極素子1012から電子が放出される。それ
と同時にメタルバック1019に容器外端子をHvを通
じて数百[V]ないし数[kV]の高圧を印加して、上
記放出された電子を加速し、フェースプレート1017
の内面に衝突させる。これにより、蛍光膜1018をな
す各色の蛍光体が励起されて発光し、画像が表示され
る。
【0080】通常、冷陰極素子である本発明の表面伝導
型放出素子への1012への印加電圧は12〜16
[V]程度、メタルバック1019と冷陰極素子101
2との距離dは0.1[mm]から8[mm]程度、メ
タルバック1019と冷陰極素子1012間の電圧0.
1[kV]から10[kV]程度である。
【0081】以上、本発明の実施形態の表示パネルの基
本構成と製法、及び画像表示装置の概要を説明した。
【0082】<マルチ電子ビーム源の製造方法>次に、
前記実施形態の表示パネルに用いたマルチ電子ビーム源
の製造方法について説明する。本実施形態の画像表示装
置に用いるマルチ電子ビーム源は、冷陰極素子を単純マ
トリクス配線した電子源であれば、冷陰極素子の材料や
形状あるいは製法に制限はない。したがって、たとえば
表面伝導型放出素子やFE型、あるいはMIM型などの
冷陰極素子を用いることができる。
【0083】ただし、表示画面が大きくてしかも安価な
表示装置が求められる状況のもとでは、これらの冷陰極
素子の中でも、表面伝導型放出素子が特に好ましい。す
なわち、FE型ではエミッタコーンとゲート電極の相対
位置や形状が電子放出特性を大きく左右するため、極め
て高精度の製造技術を必要とするが、これは大面積化や
製造コストの低減を達成するには不利な要因となる。ま
た、MIM型では、絶縁層と上電極の膜厚を薄くてしか
も均一にする必要があるが、これも大面積化や製造コス
トの低減を達成するには不利な要因となる。その点、表
面伝導型放出素子は、比較的製造方法が単純なため、大
面積化や製造コストの低減が容易である。また、発明者
らは、表面伝導型放出素子の中でも、電子放出部もしく
はその周辺部を微粒子膜から形成したものがとりわけ電
子放出特性に優れ、しかも製造が容易に行えることを見
いだしている。したがって、高輝度で大画面の画像表示
装置のマルチ電子ビーム源に用いるには、最も好適であ
ると言える。そこで、上記実施形態の表示パネルにおい
ては、電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成した表面伝導型放出素子を用いた。そこで、まず好適
な表面伝導型放出素子について基本的な構成と製法およ
び特性を説明し、その後で多数の素子を単純マトリクス
配線したマルチ電子ビーム源の構造について述べる。
【0084】<表面伝導型放出素子の好適な素子構成と
製法>電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成する表面伝導型放出素子の代表的な構成には、平面型
と垂直型の2種類があげられる。
【0085】<平面型の表面伝導型放出素子>まず最初
に、平面型の表面伝導型放出素子の素子構成と製法につ
いて説明する。図9に示すのは、平面型の表面伝導型放
出素子の構成を説明するための平面図(a)および断面
図(b)である。図中、1101は基板、1102と1
103は素子電極、1104は導電性薄膜、1105は
通電フォーミング処理により形成した電子放出部、11
13は通電活性化処理により形成した薄膜である。
【0086】基板1101としては、たとえば、石英ガ
ラスや青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、ア
ルミナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上
述の各種基板上にたとえばSiO2 を材料とする絶縁層
を積層した基板、などを用いることができる。
【0087】また、基板1101上に基板面と平行に対
向して設けられた素子電極1102と1103は、導電
性を有する材料によって形成されている。たとえば、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,
Ag等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合
金、あるいはIn2 O3 −SnO2 をはじめとする金属
酸化物、ポリシリコンなどの半導体、などの中から適宜
材料を選択して用いればよい。電極を形成するには、た
とえば真空蒸着などの製膜技術とフォトリソグラフィ
ー、エッチングなどのパターニング技術を組み合わせて
用いれば容易に形成できるが、それ以外の方法(たとえ
ば印刷技術)を用いて形成してもさしつかえない。
【0088】素子電極1102と1103の形状は、当
該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。
一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングストローム
から数百マイクロメーターの範囲から適当な数値を選ん
で設計されるが、なかでも表示装置に応用するために好
ましいのは数マイクロメーターより数十マイクロメータ
ーの範囲である。また、素子電極の厚さdについては、
通常は数百オングストロームから数マイクロメーターの
範囲から適当な数値が選ばれる。
【0089】また、導電性薄膜1104の部分には、微
粒子膜を用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素
として多数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)
のことをさす。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、
個々の微粒子が離間して配置された構造か、あるいは微
粒子が互いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに
重なり合った構造が観測される。
【0090】微粒子膜に用いた微粒子の粒径は、数オン
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、なかでも好ましいのは10オングスト
ロームから200オングストロームの範囲のものであ
る。また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条
件を考慮して適宜設定される。すなわち、素子電極11
02あるいは1103と電気的に良好に接続するのに必
要な条件、後述する通電フォーミングを良好に行うのに
必要な条件、微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の
値にするために必要な条件、などである。具体的には、
数オングストロームから数千オングストロームの範囲の
なかで設定するが、なかでも好ましいのは10オングス
トロームから500オングストロームの間である。
【0091】また、微粒子膜を形成するのに用いられう
る材料としては、たとえば、Pd,Pt,Ru,Ag,
Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pb,などをはじめとする金属や、PdO,S
nO2 ,In2 O3 ,PbO,Sb2 O3 ,などをはじ
めとする酸化物や、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,C
eB6 ,YB4 ,GdB4 ,などをはじめとする硼化物
や、TiC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC,
などをはじめとする炭化物や、TiN,ZrN,Hf
N,などをはじめとする窒化物や、Si,Ge,などを
はじめとする半導体や、カーボン、などがあげられ、こ
れらの中から適宜選択される。
【0092】以上述べたように、導電性薄膜1104を
微粒子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、
10の3乗から10の7乗[オーム/sq]の範囲に含
まれるよう設定した。
【0093】なお、導電性薄膜1104と素子電極11
02および1103とは、電気的に良好に接続されるの
が望ましいため、互いの一部が重なりあうような構造を
とっている。その重なり方は、図9(b)の例において
は、下から、基板、素子電極、導電性薄膜の順序で積層
したが、場合によっては下から基板、導電性薄膜、素子
電極、の順序で積層してもさしつかえない。
【0094】また、電子放出部1105は、導電性薄膜
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有してい
る。亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述する通
電フォーミングの処理を行うことにより形成する。亀裂
内には、数オングストロームから数百オングストローム
の粒径の微粒子を配置する場合がある。なお、実際の電
子放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するのは困
難なため、図9においては模式的に示してある。
【0095】また、薄膜1113は、炭素もしくは炭素
化合物よりなる薄膜で、電子放出部1105およびその
近傍を被覆している。薄膜1113は、通電フォーミン
グ処理後に、後述する通電活性化の処理を行うことによ
り形成する。
【0096】薄膜1113は、単結晶グラファイト、多
結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいずれかか、も
しくはその混合物であり、膜厚は500[オングストロ
ーム]以下とするが、300[オングストローム]以下
とするのがさらに好ましい。なお、実際の薄膜1113
の位置や形状を精密に図示するのは困難なため、図9に
おいては模式的に示した。また、平面図(a)において
は、薄膜1113の一部を除去した素子を図示した。
【0097】以上、好ましい素子の基本構成を述べた
が、実施形態においては以下のような素子を用いた。
【0098】すなわち、基板1101には青板ガラスを
用い、素子電極1102と1103にはNi薄膜を用い
た。素子電極の厚さdは1000[オングストロー
ム]、電極間隔Lは2[マイクロメーター]とした。
【0099】微粒子膜の主要材料としてPdもしくはP
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100[オングストロ
ーム]、幅Wは100[マイクロメータ]とした。
【0100】次に、好適な平面型の表面伝導型放出素子
の製造方法について説明する。図10(a)〜(d)
は、表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図で、各部材の表記は図9と同一である。
【0101】1)まず、図10(a)に示すように、基
板1101上に素子電極1102および1103を形成
する。
【0102】形成するにあたっては、あらかじめ基板1
101を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄後、
素子電極の材料を堆積させる。(堆積する方法として
は、たとえば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術
を用ればよい。)その後、堆積した電極材料を、フォト
リソグラフィー・エッチング技術を用いてパターニング
し、同図(a)に示した一対の素子電極(1102と1
103)を形成する。
【0103】2)次に、同図(b)に示すように、導電
性薄膜1104を形成する。
【0104】形成するにあたっては、まず図9(a)の
基板に有機金属溶液を塗布して乾燥し、加熱焼成処理し
て微粒子膜を成膜した後、フォトリソグラフィー・エッ
チングにより所定の形状にパターニングする。ここで、
有機金属溶液とは、導電性薄膜に用いる微粒子の材料を
主要元素とする有機金属化合物の溶液である(具体的に
は、本実施形態では主要元素としてPdを用いた。ま
た、実施形態では塗布方法として、ディッピング法を用
いたが、それ以外のたとえばスピンナー法やスプレー法
を用いてもよい。)。
【0105】また、微粒子膜で作られる導電性薄膜の成
膜方法としては、本実施形態で用いた有機金属溶液の塗
布による方法以外の、たとえば真空蒸着法やスパッタ
法、あるいは化学的気相堆積法などを用いる場合もあ
る。
【0106】3)次に、同図(c)に示すように、フォ
ーミング用電源1110から素子電極1102と110
3の間に適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処理を
行って、電子放出部1105を形成する。
【0107】通電フォーミング処理とは、微粒子膜で作
られた導電性薄膜1104に通電を行って、その一部を
適宜に破壊、変形、もしくは変質せしめ、電子放出を行
うのに好適な構造に変化させる処理のことである。微粒
子膜で作られた導電性薄膜のうち電子放出を行うのに好
適な構造に変化した部分(すなわち電子放出部110
5)においては、薄膜に適当な亀裂が形成されている。
なお、電子放出部1105が形成される前と比較する
と、形成された後は素子電極1102と1103の間で
計測される電気抵抗は大幅に増加する。
【0108】通電方法をより詳しく説明するために、図
11に、フォーミング用電源1110から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。微粒子膜で作られた導電性薄
膜をフォーミングする場合には、パルス状の電圧が好ま
しく、本実施形態の場合には同図に示したようにパルス
幅T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印加
した。その際には、三角波パルスの波高値Vpfを、順
次昇圧した。また、電子放出部1105の形成状況をモ
ニターするためのモニターパルスPmを適宜の間隔で三
角波パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流計
1111で計測した。
【0109】実施形態においては、たとえば10のマイ
ナス5乗[torr]程度の真空雰囲気下において、た
とえばパルス幅T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を
10[ミリ秒]とし、波高値Vpfを1パルスごとに
0.1[V]ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス
印加するたびに1回の割りで、モニターパルスPmを挿
入した。フォーミング処理に悪影響を及ぼすことがない
ように、モニターパルスの電圧Vpmは0.1[V]に
設定した。そして、素子電極1102と1103の間の
電気抵抗が1x10の6乗[オーム]になった段階、す
なわちモニターパルス印加時に電流計1111で計測さ
れる電流が1x10のマイナス7乗[A]以下になった
段階で、フォーミング処理にかかわる通電を終了した。
【0110】なお、上記の方法は、本実施形態の表面伝
導型放出素子に関する好ましい方法であり、たとえば微
粒子膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面
伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じ
て通電の条件を適宜変更するのが望ましい。
【0111】4)次に、図10(d)に示すように、活
性化用電源1112から素子電極1102と1103の
間に適宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、先
の工程で形成された電子放出特性の改善を行う。
【0112】通電活性化処理とは、前記通電フォーミン
グ処理により形成された電子放出部1105に適宜の条
件で通電を行って、その近傍に炭素もしくは炭素化合物
を堆積せしめる処理のことである。(図においては、炭
素もしくは炭素化合物よりなる堆積物を部材1113と
して模式的に示した。)なお、通電活性化処理を行うこ
とにより、行う前と比較して、同じ印加電圧における放
出電流を典型的には100倍以上に増加させることがで
きる。
【0113】具体的には、10のマイナス4乗ないし1
0のマイナス5乗[torr]の範囲内の真空雰囲気中
で、電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰
囲気中に存在する有機化合物を起源とする炭素もしくは
炭素化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グ
ラファイト、多結晶グラファイト、非晶質カーボン、の
いずれかか、もしくはその混合物であり、膜厚は500
[オングストローム]以下、より好ましくは300[オ
ングストローム]以下である。
【0114】通電方法をより詳しく説明するために、図
12(a)に、活性化用電源1112から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。本実施形態においては、一定
電圧の矩形波を定期的に印加して通電活性化処理を行っ
たが、具体的には,矩形波の電圧Vacは14[V],
パルス幅T3は1[ミリ秒],パルス間隔T4は10
[ミリ秒]とした。なお、上述の通電条件は、本実施形
態の表面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、
表面伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに
応じて条件を適宜変更するのが望ましい。
【0115】図10(d)に示す1114は該表面伝導
型放出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するため
のアノード電極で、直流高電圧電源1115および電流
計1116が接続されている。(なお、基板1101
を、表示パネルの中に組み込んでから活性化処理を行う
場合には、表示パネルの蛍光面をアノード電極1114
として用いる。)活性化用電源1112から電圧を印加
する間、電流計1116で放出電流Ieを計測して通電
活性化処理の進行状況をモニターし、活性化用電源11
12の動作を制御する。電流計1116で計測された放
出電流Ieの一例を図12(b)に示すが、活性化電源
1112からパルス電圧を印加しはじめると、時間の経
過とともに放出電流Ieは増加するが、やがて飽和して
ほとんど増加しなくなる。このように、放出電流Ieが
ほぼ飽和した時点で活性化用電源1112からの電圧印
加を停止し、通電活性化処理を終了する。
【0116】なお、上述の通電条件は、本実施形態の表
面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面伝
導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて
条件を適宜変更するのが望ましい。
【0117】以上のようにして、図10(e)に示す平
面型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0118】<垂直型の表面伝導型放出素子>次に、電
子放出部もしくはその周辺を微粒子膜から形成した表面
伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、すなわち
垂直型の表面伝導型放出素子の構成について説明する。
【0119】図13は、垂直型の基本構成を説明するた
めの模式的な断面図であり、図中の1201は基板、1
202と1203は素子電極、1206は段差形成部
材、1204は微粒子膜を用いた導電性薄膜、1205
は通電フォーミング処理により形成した電子放出部、1
213は通電活性化処理により形成した薄膜、である。
垂直型が先に説明した平面型と異なる点は、素子電極の
うちの片方(1202)が段差形成部材1206上に設
けられており、導電性薄膜1204が段差形成部材12
06の側面を被覆している点にある。したがって、図9
の平面型における素子電極間隔Lは、垂直型においては
段差形成部材1206の段差高Lsとして設定される。
なお、基板1201、素子電極1202および120
3、微粒子膜を用いた導電性薄膜1204、について
は、前記平面型の説明中に列挙した材料を同様に用いる
ことが可能である。また、段差形成部材1206には、
たとえばSiO2 のような電気的に絶縁性の材料を用い
る。
【0120】次に、垂直型の表面伝導型放出素子の製法
について説明する。図14(a)〜(f)は、製造工程
を説明するための断面図で、各部材の表記は前記図13
と同一である。
【0121】1)まず、図14(a)に示すように、基
板1201上に素子電極1203を形成する。
【0122】2)次に、同図(b)に示すように、段差
形成部材を形成するための絶縁層を積層する。絶縁層
は、たとえばSiO2 をスパッタ法で積層すればよい
が、たとえば真空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を
用いてもよい。
【0123】3)次に、同図(c)に示すように、絶縁
層の上に素子電極1202を形成する。
【0124】4)次に、同図(d)に示すように、絶縁
層の一部を、たとえばエッチング法を用いて除去し、素
子電極1203を露出させる。
【0125】5)次に、同図(e)に示すように、微粒
子膜を用いた導電性薄膜1204を形成する。形成する
には、前記平面型の場合と同じく、たとえば塗布法など
の成膜技術を用いればよい。
【0126】6)次に、前記平面型の場合と同じく、通
電フォーミング処理を行い、電子放出部を形成する。
(図10(c)を用いて説明した平面型の通電フォーミ
ング処理と同様の処理を行えばよい。) 7)次に、前記平面型の場合と同じく、通電活性化処理
を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは炭素化合物を堆
積させる(図10(d)を用いて説明した平面型の通電
活性化処理と同様の処理を行えばよい)。
【0127】以上のようにして、図14(f)に示す垂
直型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0128】<表示装置に用いた表面伝導型放出素子の
特性>以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素子につ
いて素子構成と製法を説明したが、次に表示装置に用い
た素子の特性について述べる。
【0129】図15に、表示装置に用いた素子の、(放
出電流Ie)対(素子印加電圧Vf)特性、および(素
子電流If)対(素子印加電圧Vf)特性の典型的な例
を示す。なお、放出電流Ieは素子電流Ifに比べて著
しく小さく、同一尺度で図示するのが困難であるうえ、
これらの特性は素子の大きさや形状等の設計パラメータ
を変更することにより変化するものであるため、2本の
グラフは各々任意単位で図示した。
【0130】表示装置に用いた素子は、放出電流Ieに
関して以下に述べる3つの特性を有している。
【0131】第一に、ある電圧(これを閾値電圧Vth
と呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に
放出電流Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満
の電圧では放出電流Ieはほとんど検出されない。
【0132】すなわち、放出電流Ieに関して、明確な
閾値電圧Vthを持った非線形素子である。
【0133】第二に、放出電流Ieは素子に印加する電
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流I
eの大きさを制御できる。
【0134】第三に、素子に印加する電圧Vfに対して
素子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電
圧Vfを印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子の電荷量を制御できる。
【0135】以上のような特性を有するため、表面伝導
型放出素子を表示装置に好適に用いることができた。た
とえば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた表
示装置において、第一の特性を利用すれば、表示画面を
順次走査して表示を行うことが可能である。すなわち、
駆動中の素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vt
h以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値
電圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次
切り替えてゆくことにより、表示画面を順次走査して表
示を行うことが可能である。
【0136】また、第二の特性かまたは第三の特性を利
用することにより、発光輝度を制御することができるた
め、諧調表示を行うことが可能である。
【0137】<多数素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子ビーム源の構造>次に、上述の表面伝導型放出素
子を基板上に配列して単純マトリクス配線したマルチ電
子ビーム源の構造について述べる。
【0138】図17に示すのは、図16の表示パネルに
用いたマルチ電子ビーム源の平面図である。基板上に
は、図9で示したものと同様な表面伝導型放出素子が配
列され、これらの素子は行方向配線電極1013と列方
向配線電極1014により単純マトリクス状に配線され
ている。行方向配線電極1013と列方向配線電極10
14の交差する部分には、電極間に絶縁層(不図示)が
形成されており、電気的な絶縁が保たれている。
【0139】図17のB−B’に沿った断面を図18に
示す。
【0140】なお、このような構造のマルチ電子源は、
あらかじめ基板上に行方向配線電極1013、列方向配
線電極1014、電極間絶縁層(不図示)、および表面
伝導型放出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、
行方向配線電極1013および列方向配線電極1014
を介して各素子に給電して通電フォーミング処理と通電
活性化処理を行うことにより製造した。
【0141】<駆動回路構成(及び駆動方法)>図19
は、NTSC方式のテレビ信号に基づいてテレビジョン
表示を行なうための駆動回路の概略構成をブロック図で
示したものである。
【0142】図中、表示パネル1701は前述したよう
に製造され、動作する装置である。また、走査回路17
02は表示ラインを走査し、制御回路1703は走査回
路へ入力する信号等を生成する。シフトレジスタ170
4は1ライン毎のデータをシフトし、ラインメモリ17
05は、シフトレジスタ1704からの1ライン分のデ
ータを変調信号発生器1707に入力する。同期信号分
離回路1706はNTSC信号から同期信号を分離す
る。
【0143】以下、図19の装置各部の機能を詳しく説
明する。
【0144】まず表示パネル1701は、端子Dx1な
いしDxm、及び端子Dy1ないしDyn、及び高圧端
子Hvを介して外部の電気回路と接続されている。この
うち、端子Dx1ないしDxmには、表示パネル170
1内に設けられている電子源1、すなわちm行n列の行
列上にマトリクス配線された電子放出素子群15を一行
(n素子)ずつ順次駆動してゆくための走査信号が印加
される。
【0145】一方、端子Dy1ないしDynには、前記
走査信号により選択された一行の電子放出素子15の各
素子の出力電子ビームを制御するための変調信号が印加
される。また、高圧端子Hvには、直流電圧源Vaよ
り、例えば5K[V]の直流電圧が供給されるが、これ
は電子放出素子15より出力される電子ビームに蛍光体
を励起するのに十分なエネルギーを付与するための加速
電圧である。
【0146】次に、走査回路1702について説明す
る。
【0147】同回路は、内部にm個のスイッチング素子
(図中、S1ないしSmで模式的に示されている)を備
えるもので、各スイッチング素子は、直流電圧源Vxの
出力電圧もしくは0[V](グランドレベル)のいずれ
か一方を選択し、表示パネル1701の端子Dox1な
いしDoxmと電気的に接続するものである。S1ない
しSmの各スイッチング素子は、制御回路1703が出
力する制御信号TSCANに基づいて動作するものだが、実
際には例えばFETの様なスイッチング素子を組み合わ
せることにより容易に構成することが可能である。
【0148】なお、前記直流電圧源Vxは、図15に例
示した電子放出素子の特性に基づき、走査されていない
素子に印加される駆動電圧が電子放出しきい値Vth電
圧以下となるよう、一定電圧を出力するよう設定されて
いる。
【0149】また、制御回路1703は、外部より入力
する画像信号に基づいて適切な表示が行われるように各
部の動作を整合させる働きを持つものである。次に説明
する同期信号分離回路1706より送られる同期信号T
syncに基づいて、各部に対してTscan及びTsft及びTm
ryの各制御信号を発生する。
【0150】同期信号分離回路1706は、外部から入
力されるNTSC方式のテレビ信号から、同期信号成分
と輝度信号成分とを分離するための回路で、よく知られ
ているように周波数分離(フィルタ)回路を用いれば容
易に構成できるものである。同期信号分離回路1706
により分離された同期信号は、よく知られるように垂直
同期信号と水平同期信号よりなるが、ここでは説明の便
宜上、Tsync信号として図示した。一方、前記テレビ信
号から分離された画像の輝度信号成分を便宜上DATA
信号として表すが、同信号はシフトレジスタ1704に
入力される。
【0151】シフトレジスタ1704は、時系列的にシ
リアルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライ
ン毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記
制御回路1703より送られる制御信号Tsftに基づい
て動作する。すなわち、制御信号Tsftは、シフトレジ
スタ1704のシフトクロックであると言い換えること
もできる。
【0152】シリアル/パラレル変換された画像1ライ
ン分(電子放出素子n素子分の駆動データに相当する)
のデータは、ID1ないしIDnのn個の並列信号として前
記シフトレジスタ1704より出力される。
【0153】ラインメモリ1705は、画像1ライン分
のデータを必要時間の間だけ記憶するための記憶装置で
あり、制御回路1703より送られる制御信号Tmryに
したがって適宜ID1ないしIDnの内容を記憶する。記憶
された内容は、I’D1ないしI’Dnとして出力され、変
調信号発生器1707に入力される。
【0154】変調信号発生器1707は、前記画像デー
タI’D1ないしI’Dnの各々に応じて電子放出素子15
の各々を適切に駆動変調するための信号源で、その出力
信号は、端子Doy1ないしDoynを通じて表示パネ
ル1701内の電子放出素子15に印加される。
【0155】図15を用いて説明したように、本発明に
関わる電子放出素子は放出電流Ieに対して以下の基本
特性を有している。すなわち、電子放出には明確なしき
い値電圧Vth(後述する実施形態の表面伝導型放出素
子では8[V])があり、しきい値Vth以上の電圧が
印加されたときのみ電子放出が生じる。
【0156】また、電子放出しきい値Vth以上の電圧
に対しては、図15のように電圧の変化に応じて放出電
流Ieも変化してゆく。このことから、本素子にパルス
状の電圧を印加する場合、電子放出しきい値Vth以下
の電圧を印加しても電子放出は生じないが、電子放出し
きい値Vth以上の電圧を印加する場合には電子ビーム
が出力される。その際、パルスの波高値Vmを変化させ
ることにより、出力電子ビームの強度を制御することが
可能である。また、パルスの幅Pwを変化させることに
より出力される電子ビームの電荷の総量を制御すること
が可能である。
【0157】従って、入力信号に応じて、電子放出素子
を変調する方式としては、電圧変調方式、パルス幅変調
方式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器1707として一定の長さの電圧パ
ルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜パルスの
波高値を変調するような電圧変調方式を用いることがで
きる。また、パルス幅変調方式を実施するに際しては、
変調信号発生器1707として一定の波高値の電圧パル
スを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パルス
の幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を用いる
ことができる。
【0158】シフトレジスタ1704やラインメモリ1
705は、デジタル信号式のものでもアナログ信号式の
ものでも採用できる。すなわち、画像信号のシリアル/
パラレル変換や記憶が所定の速度で行われればよいから
である。
【0159】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路1706の出力信号DATAをデジタル信号
化する必要があるが、これには同期信号分離回路170
6の出力部にA/D変換器を設ければよい。これに関し
てラインメモリ1705の出力信号がデジタル信号かア
ナログ信号かにより、変調信号発生器に用いられる回路
が若干異なったものとなる。すなわち、デジタル信号を
用いた電圧変調方式の場合、変調信号発生器1707に
は、例えばD/A変換回路を用い、必要に応じて増幅回
路などを付加する。パルス幅変調方式の場合、変調信号
発生器1707には、例えば高速の発振器および発振器
の出力する波数を計数する計数器(カウンタ)および計
数器の出力値と前記メモリの出力値を比較する比較器
(コンパレータを組み合わせた回路を用いる。必要に応
じて、比較器の出力するパルス幅変調された変調信号を
電子放出素子の駆動電圧にまで電圧増幅するための増幅
器を付与することもできる。
【0160】アナログ信号を用いた電圧変調方式の場
合、変調信号発生器1707には、例えばオペアンプな
どを用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてシフトレ
ベル回路などを付加することもできる。パルス幅変調方
式の場合には、例えば、電圧制御型発信回路(VCO)
を採用でき、必要に応じて電子放出素子の駆動電圧まで
電圧増幅するための増幅器を付加することもできる。
【0161】このような構成をとりうる本実施形態の画
像表示装置においては、各電子放出素子に、容器外端子
Dx1乃至Dxm、Dy1乃至Dynを介して電圧を印
加することにより、電子放出が生じる。高圧端子Hvを
介してメタルバック1019あるいは透明電極(不図
示)に高圧を印加し、電子ビームを加速する。加速され
た電子は蛍光膜1018に衝突し、発光が生じて画像が
形成される。
【0162】ここで述べた画像表示装置の構成は、本発
明を適用可能な画像形成装置の一例であり、本発明の思
想に基づいて種々の変形が可能である。入力信号につい
てはNTSC方式を挙げたが、入力信号はこれに限るも
のではなく、PAL、SECAM方式など他、これらよ
り多数の走査線からなるTV信号(MUSE方式をはじ
めとする高品位TV)方式をも採用できる。
【0163】<絶縁スペーサの概要>本実施形態では、
絶縁性スペーサを用いた平面型の画像形成装置であり、
図16にその構造概略を示したように、複数の冷陰極素
子1012を形成した基板1011と発光材料である蛍
光体1018を形成した透明なフェースプレート101
7とをスペーサ1020を介して対向させた構造を有す
る表示装置である。そして、スペーサの電子源基板に面
する当接面及びその当接面から所定距離内における側面
に低抵抗膜からなる電極を有することを特徴とする画像
形成装置である。
【0164】本実施形態の画像形成装置において、前記
スペーサ1020の一方の辺は冷陰極素子を形成した基
板1011上の配線に電気的に接続されている。また、
その対向する辺は冷陰極素子より放出された電子を高い
エネルギーで発光材料(蛍光膜1018)に衝突させる
ための加速電極(メタルバック1019)に接続され
る。スペーサ部材として絶縁性部材を用いており、冷陰
素子1012を駆動させた時に、表面に静電荷が発生
し、スペーサ近傍の電子をスペーサ側に引き寄せる働き
をする。
【0165】この様子を図5を用いて説明する。図5は
図16のA−A’断面を簡略化した図である。31は電
子源基板を含むリアプレート、30は蛍光体とメタルバ
ックを含むフェースプレート、20はスペーサであり、
21は低抵抗膜からなる電極(中間層)、13は配線、
25は等電位線、111は素子、112は電子ビーム軌
道を示す。同図(a)に示すように絶縁性スペーサ20
では、スペーサの近傍から放出された電子の一部がスペ
ーサに当たることにより、あるいは放出電子の作用でイ
オン化したイオンがスペーサに付着することにより、ス
ペーサ帯電を引き起こす可能性がある。更には、フェー
スプレートに到達した電子が一部反射、散乱され、その
一部がスペーサに当たることによりスペーサ帯電を引き
起こす可能性がある。このスペーサの帯電によりスペー
サ付近の空間は等電位線25に示すような電界となり、
冷陰極素子から放出された電子はその軌道を曲げられ、
蛍光体上の到達位置はスペーサ側に近寄る、または完全
に吸い寄せられてしまう。このスペーサ帯電またはスペ
ーサ帯電によるずれ位置は駆動開始後しばらくすると飽
和する。更にこれらの除電は非常に遅いため、例えばN
TSC画像の走査間隔では除電されることはなく、空間
の電界も定常である。
【0166】そこで上記の定常的な帯電(または帯電に
よる空間電界)による電子ビームの軌道を制御し、蛍光
体上において正規の位置に到達させる為に同図(b)に
示すようにスペーサのリアプレート31に面する当接面
及び接する側面に低抵抗膜からなる電極(中間層とも呼
ぶ)21を形成し、空間の電界を等電位線25に示すよ
うに変化せしめる。これにより、電子はリアプレート付
近ではいったんスペーサから遠ざかる方向に進み、フェ
ースプレートに近づくにつれスペーサに近づく向きに進
行方向が変わる。この電極の高さhを適当に選択するこ
とにより電子を蛍光体上で正規な位置に到達させること
が可能となる。
【0167】パネル内厚が0.5〜10mmであり、少
なくとも電極(中間層)21の高さhがパネル内厚の2
0分の1以上で4分の1以下の長さである時は、中間層
21の高さhと電子の到達位置とは、図6に示す如くほ
ぼ線形の関係を示し、幾つかの条件を実験的に試すこと
により、適当な高さhを見積ることができた。
【0168】また、本実施形態のスペーサの低抵抗電極
21は、図2に示すようにスペーサの電子源基板に面す
る当接面にまで及んでいても良い。この場合、電子源基
板とスペーサの電子源基板に接する側面の低抵抗電極と
の導通が確実になり好ましい。
【0169】更に、本発明のスペーサは絶縁性であるな
らば、図3のように絶縁部材20の表面にポリイミド、
AlN、BN、SiN、高抵抗シリコン等の絶縁性膜2
2が施しあっても良い。これらの絶縁性膜は2次電子放
出効率が小さい方がなおよい。
【0170】また更に、図4に示すように本発明のスペ
ーサのフェースプレートに面する当接面及びスペーサの
フェースプレートに接する側面にもフェースプレートと
同電位にするための電極があっても良い。この場合、フ
ェースプレートとスペーサとの微小間隙による放電を抑
制することができ好ましい。
【0171】以下に、実施例を挙げてさらに詳述する。
【0172】以下に述べる各実施例においては、マルチ
電子ビーム源として、前述した、電極間の導電性微粒子
膜に電子放出部を有するタイプのN×M個(N=307
2,M=10240)の表面伝導型放出素子を、M本の
行方向配線とN本の列方向配線とによりマトリクス配線
(図16及び図17参照)したマルチ電子ビーム源を用
いた。
【0173】なお、スペーサは画像形成装置の耐大気圧
性を得るための適当な枚数を配置している。
【0174】<第1の実施例>第1の実施例を図7を用
いて説明する。図7は本発明(実施例)のスペーサを用
いた際の表示装置である図16のA−A’断面を簡略化
した図である。図中、31は電子源基板を含むリアプレ
ート、30は蛍光体とメタルバックを含むフェースプレ
ート、20はソーダライムガラスからなる絶縁性スペー
サであり、21は低抵抗膜からなる電極(中間層)、1
3は配線、25は等電位線、111は素子、112は電
子ビーム軌道を示す。
【0175】まず、フェースプレート30の内面とリア
プレート31の内面間の距離(以下パネル内厚)dを1
mm、電極21の高さhを200μmとした。この時、
スペーサから約250μm離れたところに位置する素子
列(以下最近接ライン)からの電子は蛍光体上で正規の
位置へ到達した。これは中間層21がないときに最近接
ラインからの電子が蛍光体上の正規の位置からスペーサ
側に約120μmほどずれた位置に到達するのに対して
改善されている。この時スペーサから約950μm離れ
たところに位置する素子列(以下第二近接ライン)以遠
の素子からの電子はその軌道に影響を受けていない。よ
って、歪み、揺らぎのない画像を得ることができた。
【0176】<第2の実施例>第2の実施例が上記の第
1の実施例と異なるのは、パネル内厚dを2mm、中間
層21の高さhを350μmとしたことである。この
時、最近接ラインは正規の位置に到達し、第二近接ライ
ンからの電子は、蛍光体上で約150μmほどスペーサ
側に寄っていた。これは中間層21が無いときに、最近
接ラインは完全にビームが見えないほどスペーサに吸い
寄せられ、第二近接ラインからの電子が蛍光体上で約2
00μmほどスペーサ側に寄っていたことに比べて改善
されている。この時、第二近接ラインより遠い素子から
の電子は影響を受けていない。よって、中間層21が無
いときに比べて、歪みのない画像を得ることができた。
もちろん揺らぎは確認されていない。
【0177】<第3の実施例>本実施例が上記第1の実
施例と異なるのは、スペーサの表面にAlN膜を施した
ことである。このAlNの表面抵抗は10の13乗[Ω
/□]であった。この場合も実施形態1と同様の効果が
確認された。
【0178】以上説明したように本実施形態によれば、
絶縁スペーサの定常的な帯電とスペーサの電子源基板側
の電極による定常的な電界により、電子を正規の位置に
到達させ、歪み、揺らぎのない画像表示が可能(または
歪みを軽減することが可能)となった。
【0179】<第4の実施例>本実施例は、中間層部材
としてブロック状の低抵抗部材を適用した例を示す。
【0180】図24は、このときのスペーサ部の断面を
示す図であり、31は電子源基板を含むリアプレート、
30は蛍光体とメタルバックを含むフェースプレート、
20はスペーサであり、210はブロック状の低抵抗部
材、13は配線、111は素子、112は電子ビーム軌
道を示す。まず,フェースプレート30の内面とリアプ
レート31の内面間の距離(以下パネル内厚)dを2.
3mm,低抵抗部材210の高さhを350μmとし
た.この時,スペーサから約300μm離れたところに
位置する素子列(以下最近接ライン)からの電子は、ブ
ロック状の低抵抗部材によりスペーサから遠ざかる方向
に軌道を取った後、スペーサ上の正電荷によりスペーサ
側に引き寄せられる。この結果、蛍光体上では正規の位
置へ到達した。この時スペーサから約1100μm離れ
たところに位置する素子列(以下第二近接ライン)以遠
の素子からの電子はその軌道に影響を受けておらず他の
実施例同様,歪み,揺らぎのない画像を得ることができ
た。
【0181】なお、本実施例においてブロック状の低抵
抗部材は350×300μmのアルミ材を用いたが、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Al,Cu,
Pd等の金属およぴそれらの合金を適用することができ
る。また、本実施例においてスペーサ材はアルミナを用
いた。
【0182】<第5の実施例> <凹型低抵抗部>図25は、本発明第5の実施例を説明
する図であり、凹型の低抵抗部材を用いた場合である。
【0183】31は電子源基板を含むリアプレート、3
0は蛍光体とメタルバックを含むフェースプレート、2
0はスペーーサであり、220は凹型の低抵抗部材、1
3は配線、111は素子、112は電子ビーム軌道を示
す。フェースプレート30の内面とリアプレート31の
内面間の距離(以下パネル内厚)dを1.6mm,凹型
低抵抗部材220の高さhを150μmとした。この
時、スペーサから約200μm離れたところに位置する
素子列(以下最近接ライン)からの電子は蛍光体上で正
規の位置へ到達した。この時スペーサから約800μm
離れたところに位置する素子列(以下第二近接ライン)
以遠の素子からの電子はその軌道に影響を受けておらず
他の実施例同様,歪み,揺らぎのない画像を得ることが
できた。
【0184】なお、本実施例において凹型の低抵抗部材
は330×150μmの形状に導電性フリットを配線上
にディスペンサにより塗布することにより凹型の高い部
分をスペーサの両側に形成した。なお、導電性フリット
は導電性のフイラーあるいは金属等の導電材を混合した
フリットガラスに混合して作製した。
【0185】<第6の実施例>本実施例において、平面
フイールドエミッション(FE)型電子放出素子を本発
明の電子放出素子として用いた例を示す。
【0186】図26は、平面FE型電子放出電子源の上
面図であり、3101は電子放出部、3102及び31
03は電子放出部3101に電位を与える一対の素子電
極、3113は行方向配線である。また、3114は列
方向配線、1020はスペーサである。
【0187】電子放出は、素子電極3102、3103
間に電圧を印加することにより電子放出部3101内の
鋭利な先端部より電子が放出され、電子源と対向して設
けられた加速電圧(図示せず)に電子が引き寄せられて
蛍光体(図示せず)に衝突し蛍光体を発光させる。本実
施例に於いて、実施例1と同様な方法でスペーサを配置
して画像装置を形成し、実施例1と同様に駆動させたと
ろ、スペーサ近傍においてもビームずれが抑制された高
品位な画像を得ることが可能となった。
【0188】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、画
像形成部材が形成されたフロント基板の電子照射位置と
照射させた位置のずれを減らすことができる。また、特
には、歪み、揺らぎのない画像を形成することが可能に
なる。
【0189】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるスペーサの構造と電子の飛翔
軌道を示す図である。
【図2】実施形態におけるスペーサの構成断面図であ
る。
【図3】実施形態におけるスペーサの他の構成断面図で
ある。
【図4】実施形態におけるスペーサの他の構成断面図で
ある。
【図5】実施形態における電子放出軌道の改善結果を説
明するための図である。
【図6】実施形態の電子の到達位置の特性を示す図であ
る。
【図7】実施形態におけるスペーサの構造と電子の飛翔
軌道を示す図である。
【図8】表示パネルのフェースプレートの蛍光体配列を
例示した平面図である。
【図9】実施形態で用いた平面型の表面伝導型放出素子
の平面図(a),断面図(b)である。
【図10】平面型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す図である。
【図11】通電フォーミング処理の際の印加電圧波形を
示す図である。
【図12】通電活性化処理の際の印加電圧波形(a),
放出電流Ieの変化(b)を示す図である。
【図13】実施形態で用いた垂直型の表面伝導型放出素
子の断面図である。
【図14】垂直型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す図である。
【図15】実施形態で用いた表面伝導型放出素子の典型
的な特性を示す図である。
【図16】実施形態の画像表示装置の、表示パネルの一
部を切り欠いて示した斜視図である。
【図17】実施形態におけるマルチ電子ビーム源の基板
の平面図である。
【図18】実施形態で用いたマルチ電子ビーム源の基板
の一部断面図である。
【図19】実施形態の画像表示装置の駆動回路の概略構
成を示すブロック図である。
【図20】表面伝導型放出素子の一例を示す図である。
【図21】FE型素子の一例を示す図である。
【図22】MIN型素子の一例を示す図である。
【図23】画像表示装置の表示パネルの一部を切り欠い
て示した斜視図を示す図である。
【図24】実施形態におけるスペーサの構造と電子の飛
翔軌道を示す図である。
【図25】実施形態におけるスペーサの構造と電子の飛
翔軌道を示す図である。
【図26】実施形態におけるマルチ電子ビーム源の基板
の平面図である。
【符号の説明】
25 等電位線 30 フェースプレート 31 リアプレート 20 スペーサ 21 21 中間層 111 配線 112 電子ビームの軌道

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子放出素子が設けられたリア基板と、
    画像形成部材が設けられたフロント基板と、前記リア基
    板とフロント基板の間隔を保持する支持部材とを有する
    画像形成装置であって、 前記電子放出素子が放出する電子に前記支持部材から離
    れる方向に偏向する力を与える電極を有し、 前記支持部材は絶縁性を有し、 前記支持部材が絶縁性を有していることによる前記電子
    放出素子が放出する電子の前記支持部材の側への偏向
    を、前記電極により緩和することを特徴とする画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】 電子放出素子が設けられたリア基板と、
    画像形成部材が設けられたフロント基板と、前記リア基
    板とフロント基板の間隔を保持する支持部材とを有する
    画像形成装置であって、 前記電子放出素子が放出する電子に前記支持部材から離
    れる方向に偏向する力を与える電極を有し、 前記支持部材は帯電量が概略一定した状態を維持し、 前記支持部材が帯電していることによる前記電子放出素
    子が放出する電子の前記支持部材の側への偏向を、前記
    電極により緩和することを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記支持部材が前記電極を有することを
    特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 電子放出素子が設けられたリア基板と、
    画像形成部材が設けられたフロント基板と、前記リア基
    板とフロント基板の間隔を保持する支持部材とを有する
    画像形成装置であって、 前記支持部材は絶縁性を有しており、 前記支持部材は前記電子放出素子が放出する電子に前記
    支持部材から離れる方向に偏向する力を与える電極を有
    していることを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 電子放出素子が設けられたリア基板と、
    画像形成部材が設けられたフロント基板と、前記リア基
    板とフロント基板の間隔を保持する支持部材とを有する
    画像形成装置であって、 前記支持部材は帯電量が概略一定した状態を椎持し、 前記支持部材は前記電子放出素子が放出する電子に前記
    支持部材から離れる方向に偏向する力を与える電極を有
    していることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記支持部材が帯電していることによる
    前記電子放出素子が放出する電子の前記支持部材の側へ
    の偏向は、前記支持部材が有する電極により緩和される
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装
    置。
  7. 【請求項7】 前記電極は前記リア基板上に設けられた
    配線に接続されていることを特徴とする請求項1乃至6
    いずれかに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記電極は前記支持部材が有するもので
    あり、前記支持部材のリア基板近傍に設けられ、前記支
    持部材における所定の位置を越えてフロント基板に近い
    側には設けられないことを特徴とする請求項1乃至7い
    ずれかに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記リア基板と前記フロント基板間の距
    離が0.5mm〜10mm、前記フロント基板上の放出
    電子を受けて形成される画素サイズが100mm〜1m
    m、前記電子放出素子が放出する電子を前記画像形成部
    材に向けて加速するための加速電圧が1〜15kVであ
    る場合、前記所定の位置は、前記リア基板と前記フロン
    ト基板間の距離の1/4以下で1/20以上であること
    を特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記電極は前記支持部材が有するもの
    であり、前記リア基板に当接して設けられることを特徴
    とする請求項1乃至9いずれかに記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記電極は前記当接面にも設けられる
    請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記支持部材の絶縁性、もしくは帯電
    量が概略一定した状態を維持する特性は、前記支持部材
    表面に設けられた膜により与えられることを特徴とする
    請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記支持部材の表面抵抗は10の12
    乗[Ω/□]より大きいことを特徴とする請求項1乃至
    12いずれかに記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記電子放出素子を複数有することを
    特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形
    成装置。
  15. 【請求項15】 概略直線状に配置される複数の電子放
    出素子を有しており、前記電極による偏向の程度は、前
    記概略直線状に設けられた複数の電子放出素子のうち、
    前記支持部材を間に挟んで隣接する電子放出素子それぞ
    れが放出する電子が前記画像形成部材に照射する点の間
    隔と、前記支持部材を間に挟まずに隣接する電子放出素
    子が放出する電子がそれぞれ放出する電子が前記画像形
    成部材に照射される点の間隔とが概略等しくなる程度で
    ある請求項1乃至14いずれかに記載の画像形成装置。
JP07185898A 1997-03-31 1998-03-20 画像形成装置 Expired - Fee Related JP3703287B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07185898A JP3703287B2 (ja) 1997-03-31 1998-03-20 画像形成装置
US09/049,922 US6351065B2 (en) 1997-03-31 1998-03-30 Image forming apparatus for forming image by electron irradiation

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-81281 1997-03-31
JP8128197 1997-03-31
JP07185898A JP3703287B2 (ja) 1997-03-31 1998-03-20 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10334833A true JPH10334833A (ja) 1998-12-18
JP3703287B2 JP3703287B2 (ja) 2005-10-05

Family

ID=26412973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07185898A Expired - Fee Related JP3703287B2 (ja) 1997-03-31 1998-03-20 画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6351065B2 (ja)
JP (1) JP3703287B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007128886A (ja) * 2005-10-31 2007-05-24 Samsung Sdi Co Ltd スペーサ及びこれを含む電子放出ディスプレイ

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3234188B2 (ja) 1997-03-31 2001-12-04 キヤノン株式会社 画像形成装置とその製造方法
JP3501709B2 (ja) * 1999-02-25 2004-03-02 キヤノン株式会社 電子線装置用支持部材の製造方法および画像表示装置の製造方法
JP2003297265A (ja) * 2002-04-03 2003-10-17 Toshiba Corp 画像表示装置およびその製造方法
US20050104505A1 (en) * 2002-04-03 2005-05-19 Shigeo Takenaka Image display apparatus and method of manufacturing the same
KR20030088302A (ko) * 2002-05-14 2003-11-19 엘지전자 주식회사 전계방출 표시소자
US20050156507A1 (en) * 2002-09-27 2005-07-21 Shigeo Takenaka Image display device, method of manufacturing a spacer for use in the image display device, and image display device having spacers manufactured by the method
JP2004213983A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Canon Inc 画像形成装置
JP3944211B2 (ja) * 2004-01-05 2007-07-11 キヤノン株式会社 画像表示装置
KR20050077961A (ko) * 2004-01-30 2005-08-04 삼성에스디아이 주식회사 평판표시장치 및 그 제조방법
JP3927972B2 (ja) * 2004-06-29 2007-06-13 キヤノン株式会社 画像形成装置
US7378788B2 (en) * 2004-06-30 2008-05-27 Canon Kabushiki Kaisha Image display apparatus
JP2009302003A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Canon Inc 電子放出素子及び画像表示装置

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5614781A (en) 1992-04-10 1997-03-25 Candescent Technologies Corporation Structure and operation of high voltage supports
US5675212A (en) 1992-04-10 1997-10-07 Candescent Technologies Corporation Spacer structures for use in flat panel displays and methods for forming same
US4904895A (en) 1987-05-06 1990-02-27 Canon Kabushiki Kaisha Electron emission device
JP2654012B2 (ja) 1987-05-06 1997-09-17 キヤノン株式会社 電子放出素子およびその製造方法
US5066883A (en) 1987-07-15 1991-11-19 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device with electron-emitting region insulated from electrodes
JPS6431332A (en) 1987-07-28 1989-02-01 Canon Kk Electron beam generating apparatus and its driving method
JP3044382B2 (ja) 1989-03-30 2000-05-22 キヤノン株式会社 電子源及びそれを用いた画像表示装置
JPH02257551A (ja) 1989-03-30 1990-10-18 Canon Inc 画像形成装置
JP2967288B2 (ja) 1990-05-23 1999-10-25 キヤノン株式会社 マルチ電子ビーム源及びこれを用いた画像表示装置
AU665006B2 (en) 1991-07-17 1995-12-14 Canon Kabushiki Kaisha Image-forming device
US5477105A (en) 1992-04-10 1995-12-19 Silicon Video Corporation Structure of light-emitting device with raised black matrix for use in optical devices such as flat-panel cathode-ray tubes
US5532548A (en) 1992-04-10 1996-07-02 Silicon Video Corporation Field forming electrodes on high voltage spacers
US5424605A (en) 1992-04-10 1995-06-13 Silicon Video Corporation Self supporting flat video display
US5742117A (en) * 1992-04-10 1998-04-21 Candescent Technologies Corporation Metallized high voltage spacers
EP0683920B2 (en) 1993-02-01 2006-04-12 Candescent Intellectual Property Services, Inc. Flat panel device with internal support structure
CN1271675C (zh) 1994-06-27 2006-08-23 佳能株式会社 电子束设备
JP3083076B2 (ja) * 1995-04-21 2000-09-04 キヤノン株式会社 画像形成装置
JPH0922649A (ja) 1995-07-07 1997-01-21 Canon Inc 電子線発生装置およびその製造方法および画像形成装置およびその製造方法
KR100223762B1 (ko) 1996-06-25 1999-10-15 김영환 가변 부호화율 펀츄러
US5859502A (en) * 1996-07-17 1999-01-12 Candescent Technologies Corporation Spacer locator design for three-dimensional focusing structures in a flat panel display
US5742177A (en) 1996-09-27 1998-04-21 Intel Corporation Method for testing a semiconductor device by measuring quiescent currents (IDDQ) at two different temperatures

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007128886A (ja) * 2005-10-31 2007-05-24 Samsung Sdi Co Ltd スペーサ及びこれを含む電子放出ディスプレイ

Also Published As

Publication number Publication date
US20020003401A1 (en) 2002-01-10
US6351065B2 (en) 2002-02-26
JP3703287B2 (ja) 2005-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3230735B2 (ja) 画像形成装置及びその駆動方法
JP3187367B2 (ja) 電子装置及びそれを用いた画像形成装置
JP3195290B2 (ja) 画像形成装置
JP3305252B2 (ja) 画像形成装置
JPH1116521A (ja) 電子装置及びそれを用いた画像形成装置
JP3703287B2 (ja) 画像形成装置
JP3466870B2 (ja) 画像形成装置の製造方法
JPH10326579A (ja) 画像形成装置とその製造方法
JP3302293B2 (ja) 画像形成装置
JP3624111B2 (ja) 画像形成装置
JP2000235831A (ja) 電子線発生装置および画像形成装置
JP2000251796A (ja) 電子線装置、画像形成装置、および電子線装置の製造方法
JP3619043B2 (ja) 画像形成装置
JP2000251785A (ja) 電子線装置、および画像形成装置
JP3478706B2 (ja) 電子線装置および画像形成装置
JP2000113804A (ja) 画像表示装置及びそのスペーサの製造方法
JP3466848B2 (ja) 画像表示装置
JP3466868B2 (ja) 電子線発生装置及び画像形成装置
JP3230729B2 (ja) 電子線装置とその電子源及びそれを用いた画像形成装置
JPH10284284A (ja) 帯電防止膜及び表示装置
JP2000243319A (ja) 画像形成装置
JPH11339696A (ja) 画像形成装置
JP2000113997A (ja) 帯電防止膜、部材、この部材を用いた電子線装置、画像形成装置
JP2001282178A (ja) 画像形成装置
JP2000208072A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20021028

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050719

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080729

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090729

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090729

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100729

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100729

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110729

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120729

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120729

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130729

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees