JPH0922649A - 電子線発生装置およびその製造方法および画像形成装置およびその製造方法 - Google Patents

電子線発生装置およびその製造方法および画像形成装置およびその製造方法

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JPH0922649A
JPH0922649A JP17242495A JP17242495A JPH0922649A JP H0922649 A JPH0922649 A JP H0922649A JP 17242495 A JP17242495 A JP 17242495A JP 17242495 A JP17242495 A JP 17242495A JP H0922649 A JPH0922649 A JP H0922649A
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electrons
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Masahiro Fushimi
正弘 伏見
Hideaki Mitsutake
英明 光武
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子源と加速電極との間に絶縁材料で構成され
るスぺーサ等の部材を配置した際において、当該部材の
近傍の発光輝度の低下や色滲みなどの画像劣化を抑制す
る。 【解決手段】スぺーサ94の表面を覆っている半導電性
膜120の上部は加速電極97と、その下部は行方向電
極93と電気的に接続している。この半導電性膜120
の製造にあたっては、半導電性膜を形成する原料ガスの
雰囲気中において、電子放出部92に電子を放出させつ
つ、加速電極97に電圧を印加(0Vから駆動時の加速
電圧)することによって行う。駆動時において、この半
導電性膜120の存在により、スぺーサ94の帯電を防
止することができ、結果として、放出された電子の軌道
がずれることを抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線発生装置お
よび画像形成装置およびそれらの製造方法に係り、特
に、電子放出素子を多数個配列してなる電子源を備える
電子線発生装置および画像形成装置およびそれらの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子放出素子として熱陰極素
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、例えば表面伝導型放出素子や、電界放出型
素子(以下、FE型という)や、金属/絶縁層/金属型
放出素子(以下、MIM型という)などが知られてい
る。
【0003】表面伝導型放出素子としては、例えば、
M.I.Elinson,RadioEng.Elec
tron Phys.,10,1290,(1965)
や、後述する他の例が知られている。
【0004】表面伝導型放出素子は、基板上に形成され
た小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより
電子放出が生ずる現象を利用するものである。この表面
伝導型放出素子としては、前記のエリンソン(Elinso
n)等によるSnO2 薄膜を用いたものの他に、Au薄
膜によるもの[G.Dittmer:”Thin So
lid Films”,9,317(1972)]や、
In2 O3 /SnO2 薄膜によるもの[M.Hartw
ell and C.G.Fonstad:”IEEE
Trans.ED Conf.”,519(197
5)]や、カーボン薄膜によるもの[荒木久 他:真
空、第26巻、第1号、22(1983)]等が報告さ
れている。
【0005】これらの表面伝導型放出素子の素子構成の
典型的な例として、前述のM.Hartwell等によ
る素子の平面図を図21に示す。同図において、300
1は基板であり、3004はスパッタで形成された金属
酸化物よりなる導電性薄膜である。導電性薄膜3004
は図示のようにH字形の平面形状に形成されている。該
導電性薄膜3004に後述の通電フォーミングと呼ばれ
る通電処理を施すことにより、電子放出部3005が形
成される。図中の間隔Lは、0.5〜1[mm],W
は、0.1[mm]で設定されている。
【0006】なお、図示の便宜から、電子放出部300
5は導電性薄膜3004の中央に矩形の形状で示した
が、これは模式的なものであり、実際の電子放出部の位
置や形状を忠実に表現しているわけではない。
【0007】M.Hartwell等による素子をはじ
めとして上述の表面伝導型放出素子においては、電子放
出を行う前に導電性薄膜3004に通電フォーミングと
呼ばれる通電処理を施すことにより電子放出部3005
を形成するのが一般的であった。即ち、通電フォーミン
グとは、前記導電性薄膜3004の両端に一定の直流電
圧、若しくは、例えば1[V/分]程度の非常にゆっく
りとしたレートで昇圧する直流電圧を印加して通電し、
導電性薄膜3004を局所的に破壊、変形若しくは変質
せしめ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部3005を
形成するこという。
【0008】なお、局所的に破壊、変形若しくは変質し
た導電性薄膜3004の一部には、亀裂が発生する。前
記通電フォーミング後に導電性薄膜3004に適宜の電
圧を印加した場合には、前記亀裂付近において電子放出
が行われる。
【0009】また、FE型の例は、例えば、W.P.D
yke&W.W.Dolan,”Field emis
sion”,Advance in Electron
Physics,8,89(1956)や、或いは、
C.A.Spindt,”Physical prop
erties of thin−film field
emission cathodes with m
olybdenumcones”,J.Appl.Ph
ys.,47,5248(1976)などが知られてい
る。
【0010】FE型の素子構成の典型的な例として、前
述のC.A.Spindtらによる素子の断面図を図2
2に示す。同図において、3010は基板であり、30
11は導電材料よりなるエミッタ配線、3012はエミ
ッタコーン、3013は絶縁層、3014はゲート電極
である。本素子は、エミッタコーン3012とゲート電
極3014の間に適宜の電圧を印加することにより、エ
ミッタコーン3012の先端部より電界放出を起こさせ
るものである。
【0011】また、FE型の他の素子構成として、図2
2のような積層構造ではなく、基板上に基板平面とほぼ
平行にエミッタとゲート電極を配置した例もある。
【0012】また、MIM型の例としては、例えば、
C.A.Mead,”Operation of tu
nnel−emission Devices,J.A
ppl.Phys.,32,646(1961)などが
知られている。
【0013】MIM型の素子構成の典型的な例を図23
に示す。同図は断面図であり、同図において、3020
は基板、3021は金属よりなる下電極、3022は厚
さ100オングストローム程度の薄い絶縁層、3023
は厚さ80〜300オングストローム程度の金属よりな
る上電極である。MIM型においては、上電極3023
と下電極3021の間に適宜の電圧を印加することによ
り、上電極3023の表面より電子放出を起こさせるも
のである。
【0014】上述の冷陰極素子は、熱陰極素子と比較し
て低温で電子放出を得ることができるため、加熱用ヒー
ターを必要としない。したがって、熱陰極素子よりも構
造が単純であり、微細な素子を作成可能である。また、
基板上に多数の素子を高い密度で配置しても、基板の熱
溶融などの問題が発生しにくい。また、熱陰極素子がヒ
ーターの加熱により動作するため応答速度が遅いのとは
異なり、冷陰極素子の場合には応答速度が速いという利
点もある。このため、冷陰極素子を応用するための研究
が盛んに行われてきている。
【0015】例えば、表面伝導型放出素子は、冷陰極素
子のなかでも特に構造が単純で製造も容易であることか
ら、大面積にわたり多数の素子を形成できる利点があ
る。そこで、例えば本出願人による「特開昭64−31
332」において開示されるように、多数の素子を配列
して駆動するための方法が研究されている。
【0016】また、表面伝導型放出素子の応用について
は、たとえば、画像表示装置、画像記録装置などの画像
形成装置や、荷電ビーム源、等が研究されている。
【0017】特に、画像表示装置への応用としては、例
えば本出願人による「USP 5,066,883」や
「特開平2−257551」や「特開平4−2813
7」において開示されているように、表面伝導型放出素
子と電子ビームの照射により発光する蛍光体とを組み合
わせて用いた画像表示装置が研究されている。
【0018】表面伝導型放出素子と蛍光体とを組み合わ
せて用いた画像表示装置は、従来の他の方式の画像表示
装置よりも優れた特性が期待されている。例えば、近年
普及してきた液晶表示装置と比較しても、自発光型であ
るためバックライトを必要としない点や、視野角が広い
点が優れていると言える。
【0019】また、FE型を多数個配列して駆動する方
法は、例えば本出願人による「USP 4,904,8
95」に開示されている。また、FE型を画像表示装置
に応用した例として、例えば、R.Meyer等により
報告された平板型表示装置が知られている[R.Mey
er:”Recent Development on
Microtips Display at LET
I”,Tech.Digest of 4th In
t. Vacuum Microele−ctroni
cs Conf.,Nagahama,pp.6〜9
(1991)]。
【0020】また、MIM型を多数個配列して画像表示
装置に応用した例は、例えば本出願人による「特開平3
−55738」に開示されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】発明者等は、上記従来
技術に記載したものをはじめとして、様々な材料、製
法、構造の冷陰極素子を試みてきた。さらに、多数の冷
陰極素子を配列したマルチ電子ビーム源、並びにそのマ
ルチ電子ビーム源を応用した画像表示装置について研究
を行ってきた。
【0022】発明者らは、例えば図24に示す電気的な
配線方法によるマルチ電子ビーム源を試みてきた。即
ち、冷陰極素子を2次元的に多数個配列し、これらの素
子を図示のようにマトリクス状に配線したマルチ電子ビ
ーム源である。
【0023】図中、4001は冷陰極素子を模式的に示
したもの、4002は行方向配線、4003は列方向配
線である。行方向配線4002および列方向配線400
3は、実際には有限の電気抵抗を有するものであるが、
図においては配線抵抗4004および4005として示
されている。以下、上述のような配線方法を、単純マト
リクス配線と呼ぶ。
【0024】なお、図示の便宜上、6x6のマトリクス
で示しているが、マトリクスの規模がこれに限定されな
いことは論を待たず、例えば、画像表示装置用のマルチ
電子ビーム源の場合には、所望の画像表示を行うのに十
分な冷陰極素子を配列し配線すればよい。
【0025】冷陰極素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子ビーム源においては、所望の電子ビームを出力さ
せるため、行方向配線4002および列方向配線400
3に適宜の電気信号を印加する。例えば、マトリクスの
中の任意の1行の冷陰極素子を駆動するには、選択する
行の行方向配線4002には選択電圧Vsを印加し、同
時に非選択の行の行方向配線4002には非選択電圧V
nsを印加する。これと同期して列方向配線4003に
電子ビームを出力するための駆動電圧Veを印加する。
この方法によれば、配線抵抗4004および4005に
よる電圧降下を無視すれば、選択する行の冷陰極素子に
は、Ve−Vsの電圧が印加され、また非選択行の冷陰
極素子にはVe−Vnsの電圧が印加される。
【0026】Ve,Vs,Vnsを適宜の大きさの電圧
にすれば選択する行の冷陰極素子だけから所望の強度の
電子ビームが出力されるはずであり、また列方向配線の
各々に異なる駆動電圧Veを印加すれば、選択する行の
素子の各々から異なる強度の電子ビームが出力される筈
である。また、駆動電圧Veを印加する時間の長さを変
えれば、電子ビームが出力される時間の長さも変えるこ
とができる筈である。
【0027】したがって、冷陰極素子を単純マトリクス
配線したマルチ電子ビーム源は広範な応用の可能性があ
り、例えば画像情報に応じた電気信号を適宜印加すれ
ば、画像表示装置用の電子源として好適に用いることが
できる。
【0028】また、薄型画像表示装置などのように偏平
な外囲器を用いる画像形成装置においては、耐大気圧構
造体としてスペーサを用いる場合がある。スペーサは、
外囲器の機械的強度を保ち外囲器の厚みを薄くできる、
特に大型の装置においては、装置重量の低減や原材料費
の低減に有効である。これらの、スペーサ材としては冷
陰極素子の駆動電位と加速電極を分離するための絶縁部
材が用いられている。
【0029】しかしながら、スペーサを有する冷陰極素
子を単純マトリクス配線したマルチ電子源においては、
絶縁部材で構成される支持部が容易に帯電してスペーサ
近傍の電子軌道に影響を及ぼして発光位置にずれを生じ
るという問題を生じていた。これは、例えば画像装置の
場合、スペーサ近傍画素の発光輝度の低下や色滲みなど
の画像劣化の原因となる。
【0030】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、電子源と加速電極との間に絶縁材料で構成
されるスぺーサ等の部材を配置した際において、当該部
材の近傍の発光輝度の低下や色滲みなどの画像劣化を抑
制することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明に係る電子発生装置は、電子線を発生する電
子線発生装置であって、電子を放出する電子放出素子を
配列してなる電子源と、前記電子放出素子に対向して配
され、前記電子放出素子が放出した放出電子に加速電圧
を与える加速電極と、前記電子源と前記加速電極との間
に位置し、その表面の全部または一部に半導電性膜を形
成され、該半導電性膜は前記電子源の基板上の電源線と
電気的に接続された絶縁性部材とを備えることを特徴と
し、絶縁性部材の帯電を忌避し、良好な画像を得ること
ができる。
【0032】例えば、前記絶縁性部材は、前記電子源と
前記加速電極とを互いに支持するスぺーサとすることに
より、耐大気圧構造を実現することができる。
【0033】例えば、前記半導電性膜は、前記加速電極
と電気的な接続を有することにより、電子源と加速電極
の間に微小電流を流すことができ、絶縁性部材の帯電を
忌避し、一層良好な画像を得ることができる。
【0034】例えば、前記絶縁性部材は、絶縁性のフリ
ットの固着部をもって前記電子源の基板および前記加速
電極に固着され、その固着部の表面の全部または一部に
前記半導電性膜が延在して前記接続をなすことにより、
量産の容易な構造とすることができる。
【0035】例えば、前記絶縁性部材の表面に形成され
た前記半導電性膜は、前記電子源から遠ざかるに従って
幅が減少する形状を有することにより、絶縁性部材の帯
電が電子軌道に及ぼす影響を抑制しつつ、電子源上の基
板と加速電極の間に流れる電流を低減し、消費電力を抑
えることができる。
【0036】例えば、前記電子放出素子は、電子を放出
する電子放出部と、前記電子放出部に電圧を印加して電
子を放出させる一対の素子電極とを有する冷陰極型の電
子放出素子として構成することができる。
【0037】例えば、前記絶縁性部材は、前記素子電極
と略直交する方向に配置され、前記半導電性膜は、前記
各電子放出素子に対応して形成されることにより、電子
軌道に及ぼす影響を抑制しつつ、電子源基板と加速電極
間の電気抵抗を大きくすることができ、流れる電流を抑
え消費電力を軽減することができる。
【0038】例えば、前記電子放出部は、前記一対の素
子電極に跨る薄膜の一部に存在する素子であっても良
い。
【0039】例えば、前記薄膜は、導電性微粒子をもっ
て形成された薄膜であってもよい。
【0040】例えば、前記電子源は、前記電子放出素子
に電源を供給する、行方向配線と、該行方向配線と絶縁
層を挟んで配線される列方向配線とを有し、前記一対の
素子電極の一方の電極を前記行方向配線に接続し、前記
一対の素子電極の他方の電極を前記列方向配線に接続し
てなる電子源とすることにより、電子源の集積を容易に
することができる。
【0041】例えば、前記電源線は、前記行方向配線ま
たは前記列方向配線に並行して配線されることにより、
スぺーサたる絶縁性部材を効率的に配置することができ
る。
【0042】例えば、前記電源線は、前記行方向配線ま
たは前記列方向配線のいずれかに含まれる構成とするこ
とにより、電子放出素子を前面に渡って規則的に配列す
ることができる。
【0043】また、本発明に係る画像形成装置は、上記
の電子線発生装置と、電子線の衝突により画像を形成す
る画像形成部とを備えることを特徴とし、絶縁性部材の
帯電を忌避し、良好な画像を得ることができる。
【0044】また、本発明に係る電子線発生装置の製造
方法は、電子を放出する電子放出素子を配列してなる電
子源と、前記電子放出素子に対向して配され、前記電子
放出素子が放出した放出電子に加速電圧を与える加速電
極と、前記電子源と前記加速電極との間に位置する絶縁
性部材とを有する電子線発生装置の製造方法であって、
前記電子線発生装置を半導電性膜を形成する原料ガスの
雰囲気中に置き、前記電子源に電子を放出せしめ、前記
絶縁性部材の表面の全部または一部に半導電性膜を形成
することを特徴とし、画像劣化を抑制する半導電性薄膜
を簡易かつ安価に形成することができる。
【0045】例えば、前記電子源より放出せしめた電子
を前記絶縁性部材に照射して、照射した部分の表面に半
導電性膜を形成することにより、特定の部分に選択的に
半導電性膜を形成することができる。
【0046】例えば、前記電子源に電子を放出せしめる
際に、前記加速電極に制御電圧を印加することにより、
半導電性膜を形成する位置を任意に制御することができ
る。
【0047】例えば、前記制御電圧により、前記電子源
より放出せしめた電子の飛翔方向を前記絶縁性部材の所
望の部分に指向させ、半導電性膜を形成する位置を制御
することにより、半導電性膜を形成する位置を任意に制
御することができる。
【0048】例えば、前記制御電圧は、所定電圧から順
次昇圧して供給することにより、絶縁性部材の表面に電
子源から加速電極まで渡って半導電性膜を形成すること
ができる。
【0049】また、本発明に係る画像形成装置の製造方
法は、電子を放出する電子放出素子を配列してなる電子
源と、前記電子放出素子に対向して配され、前記電子放
出素子が放出した放出電子に加速電圧を与える加速電極
と、前記電子源と前記加速電極との間に位置する絶縁性
部材と、電子線の衝突により画像を形成する画像形成部
とを有する画像形成装置のの製造方法であって、前記電
子線発生装置を半導電性膜を形成する原料ガスの雰囲気
中に置き、前記電子源に電子を放出せしめ、前記絶縁性
部材の表面の全部または一部に半導電性膜を形成するこ
とを特徴とし、画像劣化を抑制する半導電性薄膜を簡易
かつ安価に形成することができる。
【0050】例えば、前記電子源に電子を放出せしめる
際に、前記加速電極に制御電圧を印加することにより、
半導電性膜を形成する位置を任意に制御することができ
る。
【0051】例えば、前記制御電圧は、所定電圧から順
次昇圧して供給することにより、絶縁性部材の表面に電
子源から加速電極まで渡って半導電性膜を形成すること
ができる。
【0052】例えば、半導電性膜の種類としては、Sn
O2、NiO、ZnO、In2O3などの酸化物半導体や
C、Si、Ge、Sn、Al、Ga、In、Zn、C
u、Ag、Au、Ni、Pd、Pt、Co、Ti、W、
Zn、Ir等の金属材料やこれらの化合物並びに化合物
で形成される島状膜などを用いることができる。
【0053】例えば、半導電性膜形成原料の種類として
は、CH4、C4H10、C3H10O、SiH4、Si2H6な
どの水素化物等の原料やSn(OCH3)、(CH3)3
Alなどの有機金属原料などを用いることができる。こ
の時、酸化物半導体の半導電性膜を形成する際には、例
えば酸化剤としてO2、CO2、H2Oガスを追加して半
導電性雰囲気を形成することができる。また、気体状態
の原料や液体または固体状態の原料をガス化させて使用
する方法や、液体状態の原料を希ガス、不可性ガスなど
のキャリアガスでバブリングして用いることができる。
また、酸化物半導体の半導電性膜を形成する際には、酸
化剤であるO2、CO2、H2Oガス等のガスをキャリア
ガスとすることもできる。
【0054】例えば、半導電性膜の表面抵抗値として
は、10の5乗〜10の13乗[Ω/□]以下が望まし
い。さらに、好適には10の8乗〜10の10乗[Ω/
□]である。
【0055】
【発明の実施の形態】
〔発明の第1の実施の形態〕以下、本発明を適用した画
像表示装置の表示パネルの構成と製造法について、具体
的な例を示して説明する。
【0056】図5は、本実施形態に係る表示パネルの斜
視図であり、内部構造を示すためにパネルの1部を切り
欠いて示している。
【0057】図中、1005はリアプレート、1006
は側壁、1007はフェースプレート、1011はスぺ
ーサであり、これら1005〜1007によって表示パ
ネルの内部を真空に維持するための気密容器を形成して
いる。また、1010は真空排気および半導電性膜の形
成のための雰囲気を生成するためのガス給排口である。
気密容器を組み立てるにあたっては、各部材の接合部に
十分な強度と気密性を保持させるため封着する必要があ
る。これは、例えばフリットガラスを接合部に塗布し、
大気中あるいは窒素雰囲気中で、摂氏400〜500度
で10分以上焼成することにより封着を達成した。気密
容器内部を真空に排気する方法については後述する。
【0058】リアプレート1005には、基板1001
が固定されているが、この基板1001上には冷陰極素
子1002がNxM個形成されている。ここで、N,M
は2以上の自然数あり、所望の表示画素数に応じて適宜
設定される。例えば、高品位テレビジョンの表示を目的
とした表示装置においては、N=3000,M=100
0以上の数を設定することが望ましい。本実施形態にお
いては、N=3072,M=1024とした。
【0059】上記のNxM個の冷陰極素子は、M本の行
方向配線1003とN本の列方向配線1004により単
純マトリクス配線されている。以下、1001〜100
4によって構成される部分をマルチ電子ビーム源と呼
ぶ。なお、マルチ電子ビーム源の製造方法や構造の詳細
については、後述する。
【0060】本実施形態においては、気密容器のリアプ
レート1005にマルチ電子ビーム源の基板1001を
固定する構成としたが、マルチ電子ビーム源の基板10
01が十分な強度を有するものである場合には、気密容
器のリアプレートとしてマルチ電子ビーム源の基板10
01自体を用いることもできる。
【0061】また、フェースプレート1007の下面に
は、蛍光膜1008が形成されている。本実施形態はカ
ラー表示装置であり、蛍光膜1008としてはCRTの
分野で用いられる赤、緑、青、の3原色の蛍光体が塗り
分けられている。各色の蛍光体は、例えば図6(a)に
示すようにストライプ状に塗り分けられ、その蛍光体の
ストライプの間には黒色の導電体(ブラックストライ
プ)1010が設けてある。
【0062】黒色の導電体1010を設ける目的は、電
子ビームの照射位置に多少のずれがあっても表示色にず
れが生じないようにすることや、外光の反射を防止して
表示コントラストの低下を防ぐこと、電子ビームによる
蛍光膜のチャージアップを防止する事などである。本実
施形態においては、黒色の導電体1010には、黒鉛を
主成分として用いたが、上記の目的に適するものであれ
ばこれ以外の材料を用いても良い。
【0063】また、上記の3原色の蛍光体の塗り分け方
は図6(a)に示したストライプ状の配列に限られるも
のではなく、例えば図6(b)に示すようなデルタ状配
列や、それ以外の配列であってもよい。
【0064】なお、モノクロームの表示パネルを作成す
る場合には、単色の蛍光体材料を蛍光膜1008に適用
すればよく、また、黒色導電材料は必ずしも用いなくと
もよい。
【0065】また、蛍光膜1008のリアプレート側の
面には、CRTの分野では公知のメタルバック1009
を設けてある。メタルバック1009を設けた目的は、
蛍光膜1008が発する光の一部を鏡面反射して光利用
率を向上させることや、負イオンの衝突から蛍光膜10
08を保護することや、電子ビームの加速電圧を印加す
るための電極として作用させることや、蛍光膜1008
を励起した電子の導電路として作用させることなどであ
る。
【0066】メタルバック1009は、蛍光膜1008
をフェースプレート基板1007上に形成した後、蛍光
膜表面を平滑化処理し、その上にAlを真空蒸着する方
法により形成した。なお、蛍光膜1008に低電圧用の
蛍光体材料を用いた場合には、メタルバック1009は
設けない。
【0067】また、本実施形態では用いなかったが、加
速電圧の印加或いは蛍光膜の導電性向上を目的として、
フェースプレート基板1007と蛍光膜1008との間
に、たとえばITOを材料とする透明電極を設けてもよ
い。
【0068】また、Dx1〜DxmおよびDy1〜Dynおよび
Hvは、当該表示パネルと不図示の電気回路とを電気的
に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子であ
る。Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向配線10
03と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源の列方向配線
1004と、Hvはフェースプレートのメタルバック1
009と夫々電気的に接続している。
【0069】また、気密容器内部を真空に排気するに
は、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と真空ポ
ンプとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗[T
orr]程度の真空度まで排気する。その後、排気管を
封止するが、気密容器内の真空度を維持するために、封
止の直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲ
ッター膜(不図示)を形成する。ゲッター膜とは、例え
ばBaを主成分とするゲッター材料をヒーター若しくは
高周波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、該
ゲッター膜の吸着作用により気密容器内は1x10のマ
イナス5乗ないしは1x10のマイナス7乗[Tor
r]の真空度に維持される。
【0070】次に、上記の表示パネルに用いたマルチ電
子ビーム源の製造方法について説明する。本発明に係る
画像表示装置に用いるマルチ電子ビーム源は、冷陰極素
子を単純マトリクス配線した電子源であれば、冷陰極素
子の材料や形状或いは製法に制限はない。したがって、
例えば表面伝導型放出素子やFE型、あるいはMIM型
などの冷陰極素子を用いることができる。
【0071】ただし、表示画面が大きくてしかも安価な
表示装置が求められる状況の下では、これらの冷陰極素
子の中でも、表面伝導型放出素子が特に好ましい。即
ち、FE型ではエミッタコーンとゲート電極の相対位置
や形状が電子放出特性を大きく左右するため、極めて高
精度の製造技術を必要とするが、これは大面積化や製造
コストの低減を達成するには不利な要因となる。また、
MIM型では、絶縁層と上電極の膜厚を薄くてしかも均
一にする必要があるが、これも大面積化や製造コストの
低減を達成するには不利な要因となる。
【0072】その点、表面伝導型放出素子は、比較的製
造方法が単純なため、大面積化や製造コストの低減が容
易である。また、発明者等は、表面伝導型放出素子の中
でも、電子放出部若しくはその周辺部を微粒子膜から形
成したものがとりわけ電子放出特性に優れ、しかも製造
が容易に行えることを見いだしている。したがって、高
輝度で大画面の画像表示装置のマルチ電子ビーム源に用
いるには、最も好適であると言える。
【0073】そこで、上記実施形態の表示パネルにおい
ては、電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成した表面伝導型放出素子を用いた。そこで、まず好適
な表面伝導型放出素子について基本的な構成と製法およ
び特性を説明し、その後で多数の素子を単純マトリクス
配線したマルチ電子ビーム源の構造について述べる。
【0074】電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜
から形成する表面伝導型放出素子の代表的な構成には、
平面型と垂直型の2種類があげられる。以下、これらを
順に説明する。
【0075】先ず、平面型の表面伝導型放出素子の素子
構成と製法について説明する。図7は、平面型の表面伝
導型放出素子の構成を説明するための平面図(a)およ
び断面図(b)である。図中、1101は基板、110
2および1103は素子電極、1104は導電性薄膜、
1105は通電フォーミング処理により形成した電子放
出部、1113は通電活性化処理により形成した薄膜で
ある。
【0076】基板1101としては、例えば、石英ガラ
スや青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、アル
ミナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上述
の各種基板上に例えばSiO2等 を材料とする絶縁層を
積層した基板、などを用いることができる。
【0077】また、基板1101上に基板面と平行に対
向して設けられた素子電極1102と1103は、導電
性を有する材料によって形成されている。たとえば、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,
Ag等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合
金、あるいはIn2 O3 −SnO2 をはじめとする金属
酸化物、ポリシリコンなどの半導体、などの中から適宜
材料を選択して用いればよい。
【0078】電極を形成するには、たとえば真空蒸着な
どの製膜技術とフォトリソグラフィー、エッチングなど
のパターニング技術を組み合わせて用いれば容易に形成
できるが、それ以外の方法(例えば、印刷技術)を用い
て形成してもよい。
【0079】素子電極1102および1103の形状
は、当該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計さ
れる。一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングスト
ロームから数百マイクロメーターの範囲から適当な数値
を選んで設計されるが、なかでも表示装置に応用するた
めに好ましいのは数マイクロメーターより数十マイクロ
メーターの範囲である。また、素子電極の厚さdについ
ては、通常は数百オングストロームから数マイクロメー
ターの範囲から適当な数値が選ばれる。
【0080】また、導電性薄膜1104には微粒子膜を
用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素として多
数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)のことを
指す。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、個々の微
粒子が離間して配置された構造か、あるいは微粒子が互
いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに重なり合
った構造が観測される。
【0081】微粒子膜に用いた微粒子の粒径は、数オン
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、なかでも好ましいのは10オングスト
ロームから200オングストロームの範囲のものであ
る。また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条
件を考慮して適宜設定される。即ち、素子電極1102
或いは1103と電気的に良好に接続するのに必要な条
件、後述する通電フォーミングを良好に行うのに必要な
条件、微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の値にす
るために必要な条件、などである。具体的には、数オン
グストロームから数千オングストロームの範囲のなかで
設定するが、なかでも好ましいのは10オングストロー
ムから500オングストロームの間である。
【0082】また、微粒子膜を形成するのに用いられ得
る材料としては、例えば、Pd,Pt,Ru,Ag,A
u,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pb,などをはじめとする金属や、PdO,S
nO2 ,In2 O3 ,PbO,Sb2 O3 ,などをはじ
めとする酸化物や、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,C
eB6 ,YB4 ,GdB4 ,などをはじめとする硼化物
や、TiC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC,
などをはじめとする炭化物や、TiN,ZrN,Hf
N,などをはじめとする窒化物や、Si,Ge,などを
はじめとする半導体や、カーボン、などが挙げられ、こ
れらの中から適宜選択される。
【0083】以上述べたように、導電性薄膜1104を
微粒子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、
10の3乗から10の7乗[オーム/sq]の範囲に含
まれるよう設定した。
【0084】なお、導電性薄膜1104と、素子電極1
102および1103とは、電気的に良好に接続される
のが望ましいため、互いの一部が重なり合うような構造
をとっている。その重なり方は、図7の例においては、
下から、基板1101、素子電極1102、導電性薄膜
1104の順序で積層したが、場合によっては下から基
板1101、導電性薄膜1104、素子電極1102の
順序で積層しても差し支えない。
【0085】また、電子放出部1105は、導電性薄膜
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗の性質を有してい
る。この亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述す
る通電フォーミングの処理を行うことにより形成する。
亀裂内には、数オングストロームから数百オングストロ
ームの粒径の微粒子を配置する場合がある。なお、実際
の電子放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するの
は困難なため、図7においては模式的に示している。
【0086】また、薄膜1113は、炭素もしくは炭素
化合物よりなる薄膜で、電子放出部1105およびその
近傍を被覆している。薄膜1113は、通電フォーミン
グ処理の後に、後述する通電活性化の処理を行うことに
より形成する。
【0087】薄膜1113は、単結晶グラファイト、多
結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいずれかか、若
しくはその混合物であり、膜厚は500[オングストロ
ーム]以下とするが、300[オングストローム]以下
とするのが更に好ましい。
【0088】なお、実際の薄膜1113の位置や形状を
精密に図示するのは困難なため、図7においては模式的
に示している。また、平面図7(a)においては、薄膜
1113の一部を除去した素子を図示している。
【0089】以上、好ましい素子の基本構成を述べた
が、実施形態においては以下のような素子を用いた。即
ち、基板1101には青板ガラスを用い、素子電極11
02および1103にはNi薄膜を用いた。素子電極の
厚さdは、1000[オングストローム]、電極間隔L
は、2[マイクロメーター]とした。
【0090】微粒子膜の主要材料としてPd若しくはP
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100[オングストロ
ーム]、幅Wは100[マイクロメータ]とした。
【0091】次に、好適な平面型の表面伝導型放出素子
の製造方法について説明する。図8の(a)〜(d)
は、表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図であり、各部材に表記した符号は前記図7と同一で
ある。
【0092】1)先ず、図8(a)に示すように、基板
1101上に素子電極1102および1103を形成す
る。
【0093】形成するにあたっては、あらかじめ基板1
101を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄後、
素子電極の材料を堆積させる。(堆積する方法として
は、たとえば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術
を用ればよい。)その後、堆積した電極材料を、フォト
リソグラフィー・エッチング技術を用いてパターニング
し、(a)に示した一対の素子電極1102および11
03を形成する。
【0094】2)次に、同図(b)に示すように、導電
性薄膜1104を形成する。形成するにあたっては、
(a)に示す基板に有機金属溶液を塗布して乾燥し、加
熱焼成処理して微粒子膜を成膜した後、フォトリソグラ
フィー・エッチングにより所定の形状にパターニングす
る。ここで、有機金属溶液とは、導電性薄膜に用いる微
粒子の材料を主要元素とする有機金属化合物の溶液であ
る。具体的には、本実施形態では主要元素としてPdを
用いた。また、実施形態では塗布方法として、ディッピ
ング法を用いたが、それ以外の例えばスピンナー法やス
プレー法を用いてもよい。
【0095】また、微粒子膜で形成される導電性薄膜の
成膜方法としては、本実施形態で用いた有機金属溶液の
塗布による方法以外の、例えば真空蒸着法やスパッタ法
或いは化学的気相堆積法(CVD法)などを用いる場合
もある。
【0096】3)次に、同図(c)に示すように、フォ
ーミング用電源1110から素子電極1102と110
3との間に適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処理
を行って、電子放出部1105を形成する。
【0097】通電フォーミング処理とは、微粒子膜で形
成された導電性薄膜1104に通電を行って、その一部
を適宜に破壊、変形、若しくは変質せしめ、電子放出を
行うのに好適な構造に変化させる処理のことである。微
粒子膜で形成された導電性薄膜のうち電子放出を行うの
に好適な構造に変化した部分(即ち、電子放出部110
5)においては、薄膜に適当な亀裂が形成されている。
なお、電子放出部1105が形成される前と比較する
と、形成された後は素子電極1102と1103との間
で計測される電気抵抗は大幅に増加する。
【0098】通電方法をより詳しく説明するために、図
9に、フォーミング用電源1110から印加する適宜の
電圧波形の一例を示す。微粒子膜で形成された導電性薄
膜をフォーミングする場合には、パルス状の電圧が好ま
しく、本実施形態の場合には同図に示したようにパルス
幅T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印加
した。その際、三角波パルスの波高値Vpfを、順次昇
圧した。また、電子放出部1105の形成状況をモニタ
ーするためのモニターパルスPmを適宜の間隔で三角波
パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流計11
11で計測した。
【0099】実施形態においては、例えば10のマイナ
ス5乗[torr]程度の真空雰囲気下において、例え
ばパルス幅T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を10
[ミリ秒]とし、波高値Vpfを1パルスごとに0.1
[V]ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス印加す
るたびに1回の割りで、モニターパルスPmを挿入し
た。フォーミング処理に悪影響を及ぼすことがないよう
に、モニターパルスの電圧Vpmは0.1[V]に設定
した。そして、素子電極1102と1103との間の電
気抵抗が1x10の6乗[オーム]になった段階、即ち
モニターパルス印加時に電流計1111で計測される電
流が1x10のマイナス7乗[A]以下になった段階
で、フォーミング処理にかかわる通電を終了した。
【0100】なお、上記の方法は、本実施形態の表面伝
導型放出素子に関する好ましい方法であり、例えば微粒
子膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面伝
導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて
通電の条件を適宜変更するのが望ましい。
【0101】4)次に、図8(d)に示すように、活性
化用電源1112から素子電極1102と1103との
間に適宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、電
子放出特性の改善を行う。
【0102】通電活性化処理とは、前述の通電フォーミ
ング処理により形成された電子放出部1105に適宜の
条件で通電を行って、その近傍に炭素もしくは炭素化合
物を堆積せしめる処理のことである。図においては、炭
素もしくは炭素化合物よりなる堆積物を部材1113と
して模式的に示した。なお、通電活性化処理を行うこと
により、その処理を行う前と比較して、同じ印加電圧に
おける放出電流を典型的には100倍以上に増加させる
ことができる。
【0103】具体的には、10のマイナス4乗ないし1
0のマイナス5乗[torr]の範囲内の真空雰囲気中
で、電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰
囲気中に存在する有機化合物を起源とする炭素若しくは
炭素化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グ
ラファイト、多結晶グラファイト、非晶質カーボン、の
いずれかか、若しくはその混合物であり、膜厚は500
[オングストローム]以下、より好ましくは300[オ
ングストローム]以下である。
【0104】通電方法をより詳しく説明するために、図
10(a)に、活性化用電源1112から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。本実施形態においては、一定
電圧の矩形波を定期的に印加して通電活性化処理を行っ
たが、具体的には,矩形波の電圧Vacは14[V],
パルス幅T3は、1[ミリ秒],パルス間隔T4は10
[ミリ秒]とした。なお、上述の通電条件は、本実施形
態の表面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、
表面伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに
応じて条件を適宜変更するのが望ましい。
【0105】図8(d)に示す1114は表面伝導型放
出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するためのア
ノード電極で、直流高電圧電源1115および電流計1
116が接続されている。なお、基板1101を、表示
パネルの中に組み込んでから活性化処理を行う場合に
は、表示パネルの蛍光面をアノード電極1114として
用いる。
【0106】活性化用電源1112から電圧を印加する
間、電流計1116で放出電流Ieを計測して通電活性
化処理の進行状況をモニターし、活性化用電源1112
の動作を制御する。電流計1116で計測された放出電
流Ieの一例を図10(b)に示す。活性化電源111
2からパルス電圧の印加を開始すると、時間の経過とと
もに放出電流Ieは増加するが、やがて飽和してほとん
ど増加しなくなる。このように、放出電流Ieがほぼ飽
和した時点で活性化用電源1112からの電圧印加を停
止し、通電活性化処理を終了する。
【0107】なお、上述の通電条件は、本実施形態の表
面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面伝
導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて
条件を適宜変更するのが望ましい。
【0108】以上のようにして、図8(e)に示す平面
型の表面伝導型放出素子を製造することができる。
【0109】次に、電子放出部若しくはその周辺を微粒
子膜から形成した表面伝導型放出素子の別の代表的な構
成、即ち垂直型の表面伝導型放出素子の構成について説
明する。
【0110】図11は、垂直型の基本構成を説明するた
めの模式的な断面図である。同図において、1201は
基板、1202および1203は素子電極、1206は
段差形成部材、1204は微粒子膜を用いた導電性薄
膜、1205は通電フォーミング処理により形成した電
子放出部、1213は通電活性化処理により形成した薄
膜である。
【0111】垂直型が、先に説明した平面型と異なる点
は、素子電極のうちの一方(1202)が段差形成部材
1206上に設けられており、導電性薄膜1204が段
差形成部材1206の側面を被覆している点にある。し
たがって、図7に示す平面型における素子電極間隔L
は、垂直型においては段差形成部材1206の段差高L
sとして設定される。
【0112】なお、基板1201、素子電極1202お
よび1203、微粒子膜を用いた導電性薄膜1204に
ついては、前記平面型の説明中に列挙した材料を同様に
用いることが可能である。また、段差形成部材1206
には、例えばSiO2 のような電気的に絶縁性の高い材
料を用いる。
【0113】次に、垂直型の表面伝導型放出素子の製法
について説明する。図12の(a)〜(f)は、垂直型
の表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断面
図であり、各部材の表記した符号は図11と同一であ
る。
【0114】1)先ず、図12(a)に示すように、基
板1201上に素子電極1203を形成する。
【0115】2)次に、図12(b)に示すように、段
差形成部材を形成するための絶縁層を積層する。絶縁層
は、例えばSiO2 をスパッタ法で積層すればよいが、
例えば真空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を用いて
もよい。
【0116】3)次に、図12(c)に示すように、絶
縁層の上に素子電極1202を形成する。
【0117】4)次に、図12(d)に示すように、絶
縁層の一部を、例えばばエッチング法を用いて除去し、
素子電極1203を露出させる。
【0118】5)次に、図12(e)に示すように、微
粒子膜を用いた導電性薄膜1204を形成する。この形
成に際しては、前述の平面型の場合と同様に、例えば塗
布法などの成膜技術を用いればよい。
【0119】6)次に、前述の平面型の場合と同様に通
電フォーミング処理を行い、電子放出部を形成する(即
ち、図8(c)を用いて説明した平面型の通電フォーミ
ング処理と同様の処理を行えばよい)。
【0120】7)次に、前述の平面型の場合と同様に通
電活性化処理を行い、電子放出部近傍に炭素若しくは炭
素化合物を堆積させる(即ち、図8(d)を用いて説明
した平面型の通電活性化処理と同様の処理を行えばよ
い)。
【0121】以上のようにして、図12(f)に示す垂
直型の表面伝導型放出素子を製造することができる。
【0122】以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素
子について素子構成と製法を説明したが、次に表示装置
に用いた素子の特性について述べる。
【0123】図13は、表示装置に用いた素子における
(放出電流Ie)対(素子印加電圧Vf)特性、および
(素子電流If)対(素子印加電圧Vf)特性の典型的
な例を示す図である。なお、放出電流Ieは素子電流I
fに比べて著しく小さく、同一尺度で図示するのが困難
であり、また、これらの特性は素子の大きさや形状等の
設計パラメータを変更することにより変化するものであ
るため、2本のグラフは各々任意単位で図示した。
【0124】表示装置に用いた素子は、放出電流Ieに
関して以下に述べる3つの特性を有している。
【0125】第一に、ある電圧(これを閾値電圧Vth
と呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に
放出電流Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満
の電圧では放出電流Ieはほとんど検出されない。即
ち、放出電流Ieに関して、明確な閾値電圧Vthを持
った非線形素子である。
【0126】第二に、放出電流Ieは素子に印加する電
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流I
eの大きさを制御できる。
【0127】第三に、素子に印加する電圧Vfに対して
素子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電
圧Vfを印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子数(電荷量)を制御できる。
【0128】表面伝導型放出素子は、以上のような特性
を有するため、該素子を表示装置に好適に用いることが
可能である。例えば、多数の素子を表示画面の画素に対
応して設けた表示装置において、第一の特性を利用すれ
ば、表示画面を順次走査して表示を行うことが可能であ
る。即ち、駆動中の素子には所望の発光輝度に応じて閾
値電圧Vth以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素
子には閾値電圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する
素子を順次切り替えることにより、表示画面を順次走査
して表示を行うことが可能である。
【0129】また、第二の特性または第三の特性を利用
することにより、発光輝度を制御することができるた
め、諧調表示を行うことが可能である。
【0130】次に、上述の表面伝導型放出素子を基板上
に配列して単純マトリクス配線したマルチ電子ビーム源
の構造について述べる。
【0131】図14は、前述の図5に示す表示パネルに
適用したマルチ電子ビーム源の平面図である。基板上に
は、図7に示したものと同様の表面伝導型放出素子が配
列され、これらの素子は、行方向配線電極1003と列
方向配線電極1004に接続され、単純マトリクス状に
配線されている。行方向配線電極1003と列方向配線
電極1004の交差する部分には、電極間に絶縁層(不
図示)が形成されており、電気的な絶縁が保たれてい
る。
【0132】図15は、図14のA−A’に沿った断面
図である。なお、このような構造のマルチ電子源は、予
め基板上に行方向配線電極1003、列方向配線電極1
004、各電極間の電極間絶縁層(不図示)、表面伝導
型放出素子の素子電極および導電性薄膜を形成した後
に、行方向配線電極1003および列方向配線電極10
04を介して各素子に給電して通電フォーミング処理と
通電活性化処理を行うことにより製造することができ
る。
【0133】なお、図5におけるスペーサ106の絶縁
性基材としては、例えば、石英ガラス、Naなどの不純
物含有量を減少したガラス、ソーダライムガラス、アル
ミナ等のセラミック部材などが挙げられる。また、絶縁
性基材はその熱膨張率が外囲器および電子源102の絶
縁性基板101を構成する部材と近いものが好ましい。
【0134】次に、上記の放出電子の軌道のずれを抑制
した表示パネルおよびその製造方法について説明する。
【0135】本発明者等は鋭意研究した結果、上記課題
となる現象は電子源から放出される電子が主な誘因とな
ることを見出した。
【0136】即ち、上記画像形成装置において、電子源
から放出された電子は画像形成部材である蛍光体への衝
突およびそれ以外にも、確率は低いが真空中の残留ガス
への衝突が起こる。発明者等はこれらの衝突時にある確
率で発生した散乱粒子(イオン、2次電子、中性粒子
等)の一部が、画像形成装置内の絶縁性材料の露出した
部分に衝突し、上記露出部が帯電していることを究明し
た。この帯電により、上記露出部の近傍では電場が変化
して電子軌道のずれが生じ、蛍光体の発光位置や発光形
状の変化が引き起こされたと考えられる。
【0137】また、上記蛍光体の発光位置、形状の変化
の状況から、上記露出部には主に正電荷が蓄積している
ことも究明した。この原因としては、散乱粒子のうちの
正イオンが付着帯電する場合、或いは散乱粒子が上記露
出部に衝突するときに発生する2次電子放出により正の
帯電が起きる場合などが考えられる。
【0138】更なる検討の結果、電子軌道が絶縁体表面
の正帯電により変化する現象は以下に説明する二つの方
法により解決できることを見出した。
【0139】先ず、図1を用いて正帯電によりビームが
変化する様子を説明する。
【0140】図1は、スペーサの周辺の画像形成装置の
断面図であり、91は電子源基板、92は電子放出素子
部、93は行方向配線、94は絶縁性スペーサ、95、
96は絶縁性接続部、97はメタルバック、98はブラ
ックストライプ、99は蛍光体部、100はフェースプ
レート基板、101は電子放出素子の駆動用電源、10
2は加速電圧電源である。103〜110は、各電子放
出素子92から放出される主の電子軌道を示す矢印であ
り、103〜106は絶縁性スぺーサ94に帯電がない
場合の電子軌道、107〜110は帯電によりずれを生
じた電子軌道、また、111は絶縁性スぺーサ94上の
正帯電領域を示す。
【0141】このように、スペーサ94の近傍において
は電子ビームが本来の到達位置からずれてしまい、蛍光
体部99に衝突しなかったり、隣接する蛍光体部99に
はみ出した位置に衝突したりし、これが画像不良の原因
となる。
【0142】そこで、鋭意検討の結果見出した二つの解
決方法を以下に示す。 絶縁部材であるスペーサ94の表面に、半導電性膜を
形成し加速電極と電子源との間に微弱電流を流して帯電
を中和する方法。 絶縁部材であるスペーサ94の表面の一部に、半導電
性膜を形成して電位を印加することにより電子軌道を補
正する方法。
【0143】以下、この二つの方法について図面を参照
しながら説明する。
【0144】図2は、上記のの方法の説明図であり、
スペーサ94および接続部95、96の表面に半導電性
膜120を形成した状態を示す。102の加速電源から
メタルバック(加速電極)97に電圧印加することによ
り微弱電流が半導電性膜120を介して素子駆動電源1
01側に流れる。この、微弱電流は、スペーサ94上の
帯電を中和する働きを示し、その結果、電子軌道107
〜110は所望の位置となる。
【0145】図3は、上記のの方法の説明図であり、
スペーサ94の表面の下部側および接続部95の表面に
半導電性膜130を形成する。半導電性膜130は、素
子駆動電源101と電気的に接続することにより電子を
反発する電位を与えられる。スペーサ94の上部の帯電
部111は電子を引き寄せる働きをするため、電子軌道
は107〜110に示すようになり、帯電のない場合の
電子軌道103〜106と同様に、電子は蛍光体部99
に到達する。
【0146】いずれの方法においても、半導電性膜を絶
縁部材であるスペーサ94の表面の一部に形成すること
が必要であるが、以下の作製方法を用いることにより、
簡便に上記の課題を解決可能な構成を作製することがで
きることを見出した。
【0147】以下に、上記の半導電性膜の作成方法につ
いて述べる。
【0148】絶縁部材を有する耐大気圧構成の装置の形
成後、装置内の空間に半導電性膜の形成のための原料ガ
スを導入し、半導電性膜の形成雰囲気とする。装置は、
必要に応じて、半導電性膜が堆積および成長し易いよう
に加熱を行なう。次に、電子放出を開始し、前記絶縁部
材上に半導電性膜を堆積させる。
【0149】半導電性膜の形成のための雰囲気中におい
て、電子を放出させると、電子到達領域の雰囲気で電子
と雰囲気中の半導電性膜の原料ガスが衝突し、原料ガス
が活性化される。このため、電子線の飛来領域に選択的
に半導電正膜を形成させることができる。特に、電子到
達領域では、堆積した活性化状態にある半導電性膜の前
駆体や吸着した原料ガスに電子が照射されることによ
り、膜の形成反応が促進され半導電性膜が強固に形成さ
れる。また、電子は正帯電した絶縁部に引き寄せられる
ため、帯電領域に半導電性膜が堆積しやすい。したがっ
て、本発明に係る作製方法を用いることにより、効率よ
く絶縁部表面に半導電性膜を形成することができる。
【0150】なお、加速電圧を0Vから駆動電圧まで走
査することにより、電子到達領域をスペーサ94の電子
源側から加速電圧側まで変化させてスペーサ94全体に
半導電性膜を形成することが可能である。
【0151】この様子を、図4を用いて説明する。図4
は図1乃至図3に係る画像形成装置を直交する方向から
観た図であり、140〜146は各加速電圧102と素
子駆動電圧101における電子到達領域を示す。加速電
源102の電圧が大きいほど電子到達位置は上方とな
る。また、素子駆動電圧101の電圧が大きほど電子到
達領域(面積)は大きくなる。堆積させたい領域によ
り、最適な加速電圧と素子駆動電圧を選択すればよい。
この時、加速電圧を走査することにより半導電性膜を任
意の領域に堆積させることができる。
【0152】半導電性膜の種類としては、SnO2、N
iO、ZnO、In2O3などの酸化物半導体やC、S
i、Ge、Sn、Al、Ga、In、Zn、Cu、A
g、Au、Ni、Pd、Pt、Co、Ti、W、Zn、
Irなどの金属材料やこれらの化合物並びに混合物で形
成される島状膜等を用いることができる。
【0153】半導電性膜の形成原料の種類としては、装
置の特性、量産性等を考慮して形成する半導電性膜の種
類およびそれに応じた気体状原料を選択することが可能
であり、CH4,C4H10,C3H10O,SiH4,Si2
H6などの水素化物などの原料やSn(OCH3),(C
H3)3Alなどの有機金属原料などが例として挙げら
れ、酸化物半導体の半導電性膜を形成する際には酸化剤
として02、CO2、H2O等のガスを追加して半導電性
雰囲気を形成する。
【0154】また、原料の形態は気体または液体状態の
ものを良好に用いることが可能であり、液体状態の原料
については希ガス、不活性ガスなどをキャリやガスとし
て用いることもできる。
【0155】また、雰囲気の圧力は原料ガスの種類、半
導電性膜形成時の装置の加熱温度等に合わせて最適な条
件を選択すればよい。
【0156】この方法の第一の特徴は、表示パネル形成
後に半導電性膜を形成するため工程の簡略化が可能なこ
とにある。また、装置の駆動条件において膜堆積が可能
であり、電子軌道に影響を及ぼす絶縁領域に効率良く半
導電性膜を形成することができる。結果として、原材料
を節減すると共に堆積時間を短縮し高い量産性を実現す
ることが可能になる。
【0157】また、電子源基板と加速電圧が絶縁部材
(スペーサ94)表面に形成された半導電性膜を介して
電気的接続をなす場合において、絶縁部材の表面に形成
される半導電性膜の領域を、帯電により電子軌道に影響
を受け易い電子放出素子の近傍において幅広とし、加速
電圧により電子が加速されて電子軌道に影響を受けにく
い(電子放出部から離れた)上方においては幅を減少さ
せた形状をなすことにより、全域において幅広の場合に
比べ、電子軌道に及ぼす影響を抑制したままで、電子源
基板と加速電極間の抵抗を大きくできるため、流れる電
流を制御して消費電力の少ない装置の形成が可能であ
る。
【0158】以上のように、本発明は量産性が高く、画
像劣化の少ない画像装置を提供できる。
【0159】また、上述の電子発生装置および画像形成
装置においては、スぺーサ94の半導電性膜と接続する
電源線(配線)を、行方向配線と兼用して使用すること
によって、スぺーサ94に帯電する電価を除去するため
の電源線の領域を削除し、また、電子放出素子を電子源
の基板の全面に渡って規則的に配置しているが、配線領
域に余裕がある場合には、該電源線を別途備えても良
い。この場合、電子放出素子を効率的に配置するために
は、該電源線を行方向配線(または列方向配線)と並行
して配線することが望ましい。
【0160】また、上述の電子発生装置および画像形成
装置において、該素子電極への電圧印加方向と略直交す
る方向において複数個のスペーサを略等価に配置させる
ことにより、電子が電圧印加方向にずれる電子源に対し
ても本発明の提供が可能であり、電子がスペーサに衝突
することがなく電子を所望の位置に到達させることが可
能である。
【0161】また、上述の電子発生装置および画像形成
装置において、前記電子放出素子として、対向する一対
の素子電極と、当該素子電極間に跨る電子放出部とを含
む薄膜をもって構成される表面伝導型放出素子を用いる
ことができ、また、上述の薄膜が導電性微粒子で構成さ
れた膜である表面伝導型放出素子に対しても本発明を適
用することが可能である。
【0162】また、半導電性膜120をスペーサ94の
上方から下方まで形成する場合には、帯電防止効果の維
持およびリーク電流による消費電力抑制を考慮して、そ
の表面抵抗値が10の5乗「Ω/□]の以上のものが望
ましい。
【0163】また、半導電性膜130をスペーサの下方
域に形成する場合においても、半導電性膜作製時に電子
放出部近傍に膜が堆積することにより、漏れ電流が電子
放出部92近傍で発生する。この漏れ電流は電子放出特
性に影響を及ぼすとともに堆積膜が電子放出部の劣化に
つながる。このため、この場合においても表面抵抗値が
10の5乗「Ω/□]の以上のものが望ましい。
【0164】また、鋭意検討の結果、いずれの場合にお
いても帯電防止効果を実用的に得られる領域として半導
電性膜114の表面抵抗は10の13乗[Ω/□]以下
が望ましい。また、該表面抵抗は10の8乗〜10の1
0乗[Ω/□]であることがより好ましいことが実験結
果から明らかになった。
【0165】本実施形態においては、半導電性膜とし
て、メタンガスを半導電性膜の形成のための雰囲気とし
て用い、これによって炭素膜を形成した。図16は、該
炭素膜を形成するための形成装置の概要図である。80
1は、図5に示した本実施形態に係る表示パネルであ
り、1010はガス給排管である。802は給排管10
10の接続部、803は配管、804および805はバ
ルブ、806は真空排気装置、807はメタンガスボン
ベ、808は加熱炉である。
【0166】通電活性化処理の後、真空排気装置806
によって、表示パネル801の内部を1×10のマイナ
ス6乗Torr以下の真空度にした後、804および8
05のバルブの切り替えによりメタンガスボンベ807
からメタンガスを1×10のマイナス5乗Torrに達
するまで表示パネル内に導入した。なお、メタンガスは
水素ガスで50%に希釈したものを用いた。また、加熱
炉808の温度は200℃として、表示パネル801を
一定温度に保って処理を行った。
【0167】炭素膜の成膜は、スペーサに隣接する電子
放出素子のみを駆動させて行った。この時の駆動電位は
図10(a)に示した14Vの矩形波を用いて行い、加
速電圧は0〜5kVの範囲を周期0.1Hzで走査し、
15分間に渡って半導電性膜の成膜を行った。この方法
により、図4に示したように、スペーサ94および接続
部95および96の表面に炭素膜を形成し加速電極97
と駆動電極93の間で電気的接続がなされた。なお、成
膜された膜は5×10の9乗[Ω/□]程度のシート抵
抗値を示した。
【0168】なお、加熱炉808の内部に光反射部(不
図示)を設け、蛍光体の発光状態を観察しながら表示パ
ネル毎に最適成膜時間を決定してもよい。この場合に
は、半導電性膜の形成のための雰囲気の圧力や最適成膜
時間を決定することも可能である。この場合には、半導
電性膜の形成のための雰囲気の圧力や加熱の差による堆
積膜の特性差を軽減することができ、安定した膜形成が
可能である。
【0169】炭素膜形成の後、表示パネル801の内部
を再び真空引きを行い、ガス給排管1010の部分で封
止することにより、高真空に保たれた画像装置を形成す
ることができる。この表示パネル801を用いて画像を
表示させたところ、平面型または垂直型のいずれの表面
伝導型放出素子を用いた場合においてもスペーサ近傍に
おいても色ずれのない鮮明な画像表示ができた。
【0170】次に、上記の説明に係る表示パネルの適用
例について説明する。図17は、上記の製造方法による
表面伝導型放出素子を電子ビーム源として用いた表示パ
ネルに、例えばテレビジョン放送をはじめとする種々の
画像情報源より提供される画像情報を表示できるように
構成した多機能表示装置の一例を示す図である。
【0171】図中、2100はディスプレイ・パネル
(前記表示パネル801)、2101はディスプレイ・
パネル2100の駆動回路、2102はディスプレイ・
パネル・コントローラ、2103はマルチプレクサ、2
104はデコーダ、2105は入出力インターフェース
回路、2106はCPU、2107は画像生成回路、2
108乃至2110は画像メモリ・インターフェース回
路、2111は画像入力インターフェース回路、211
2および2113はTV信号受信回路、2114は入力
部である。
【0172】なお、本表示装置は、例えばテレビジョン
信号のように映像情報と音声情報の両方を含む信号を受
信する場合には、当然に映像の表示と同時に音声を再生
する機能をも有するが、本発明の特徴と直接関係しない
音声情報の受信、分離、再生、処理、記憶などに関する
回路やスピーカなどについては説明を省略する。
【0173】以下、画像信号の流れに沿って各部の機能
を説明する。先ず、TV信号受信回路2113は、例え
ば電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて伝
送されるTV画像信号を受信するための回路である。受
信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、例
えば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式など
の処方式でもよい。また、これらより更に多数の走査線
よりなるTV信号(例えばMUSE方式をはじめとする
所謂高品位TV)は、大面積化や大画素数化に適した前
記ディスプレイパネルの利点を活用するのに好適な信号
源である。TV信号受信回路2113で受信されたTV
信号は、デコーダ2104に供給される。
【0174】TV信号受信回路2112は、例えば同軸
ケーブルや光ファイバーなどのような有線伝送系を用い
て伝送されるTV画像信号を受信するための回路であ
る。また、この回路2112で受信されたTV信号もデ
コーダ2104に出力される。なお、TV信号受信回路
2112は、TV信号受信回路2113と同様に、受信
するTV信号の方式は特に限られるものではない。
【0175】画像入力インターフェース回路2111
は、例えばTVカメラや画像読み取りスキャナなどの画
像入力装置から供給される画像信号を取り込むための回
路であり、取り込まれた画像信号はデコーダ2104に
出力される。
【0176】画像メモリインターフェース回路2110
は、ビデオテープレコーダ(以下、VTRと略す)に記
憶されている画像信号を取り込むための回路で、取り込
まれた画像信号はデコーダ2104に出力される。
【0177】画像メモリインターフェース回路2109
は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を取り込
むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ21
04に出力される。
【0178】画像メモリインターフェース回路2108
は、所謂静止画ディスクのように、静止画像データを記
憶している装置から画像信号を取り込むための回路で、
取り込まれた静止画像データはデコーダ2104に供給
される。
【0179】入出力インターフェース回路2105は、
本表示装置と、外部のコンピュータ、コンピュータ・ネ
ットワーク若しくはプリンタなどの出力装置とを接続す
るための回路である。画像データや文字データ・図形情
報の入出力を行うのことが可能な他、CPU2106と
外部装置等との間で制御信号や数値データの入出力など
を行うことも可能である。
【0180】画像生成回路2107は、入出力インター
フェース回路2105を介して外部から入力される画像
データや文字・図形情報、或いはCPU2106から出
力される画像データや文字・図形情報に基づき表示用画
像データを生成するための回路である。回路2107の
内部には、例えば画像データや文字・図形情報を蓄積す
るための書き換え可能メモリや、文字コードに対応する
画像パターンが記憶されている読みだし専用メモリや、
画像処理を行うためのプロセッサなどをはじめとして画
像の生成に必要な回路が組み込まれている。
【0181】回路2107により生成された表示用画像
データは、デコーダ2104に供給される他、前記入出
力インターフェース回路2105を介して外部のコンピ
ュータ・ネットワークやプリンタ等に供給することも可
能である。
【0182】CPU2106は、主として本表示装置の
動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わる作業
を司る。例えば、マルチプレクサ2103に制御信号を
供給し、ディスプレイパネル2100に表示する画像信
号を適宜選択したり組み合わせたりする。また、その際
には表示する画像信号に応じてディスプレイ・パネル・
コントローラ2102に対して制御信号を供給し、画面
表示周波数や走査方法(例えば、インターレース、ノン
インターレース等の方法)や一画面の走査線の数等の表
示装置の動作を適宜制御する。
【0183】また、CPU2106は、画像生成回路2
107に対して画像データや文字・図形情報を直接出力
したり、入出力インターフェース回路2105を介して
外部のコンピュータやメモリをアクセスして画像データ
や文字・図形情報を取得する。
【0184】なお、CPU2106は、上記以外の処理
に関わるものであっても良い。例えば、パーソナルコン
ピュータやワードプロセッサなどのように、情報を生成
したり処理する機能に直接関わっても良い。また、前述
のように入出力インターフェース回路2105を介して
外部のコンピュータネットワークと接続し、例えば数値
計算などの作業を外部機器と協同して行っても良い。
【0185】入力部2114は、CPU2106に対し
てユーザが命令やプログラム若しくはデータなどを入力
するためのものであり、例えば、キーボードや、マウス
等のポインティング・デバイスの他、ジョイスティッ
ク,バーコードリーダー,音声認識装置など多様な入力
機器を適用可能である。
【0186】デコーダ2104は、2107乃至211
3から供給される種々の画像信号を3原色信号、または
輝度信号とI信号、Q信号に逆変換するための回路であ
る。なお、デコーダ2104は内部に画像メモリ210
4aを備えるのが望ましい。これは、例えばMUSE方
式をはじめとして、前述の逆変換に際して画像メモリを
必要とするようなテレビ信号を扱うためである。また、
画像メモリ2104aを備えることにより、静止画の表
示が容易になるという利点や画像生成回路2107およ
びCPU2106と協同して画像の間引き、補間、拡
大、縮小、合成をはじめとする画像処理や編集を容易な
らしめるという利点が生じるからでもある。
【0187】マルチプレクサ2103は、CPU210
6から入力れる制御信号に基づき表示画像を適宜選択す
るものである。即ち、マルチプレクサ2103はデコー
ダ2104から供給される逆変換された画像信号から所
望の画像信号を選択して駆動回路2101に出力する。
このとき、一画面の表示時間内で画像信号を切り替えて
選択することにより、所謂多画面テレビのように、一画
面を複数の領域に分割し、分割した各領域毎に異なる画
像を表示することも可能である。
【0188】ディスプレイパネル・コントローラ210
2は、CPU2106から入力される制御信号に基づき
駆動回路2101の動作を制御するための制御回路であ
る。ディスプレイパネル・コントローラ2102は、先
ず、ディスプレイ・パネル2100の基本的な動作に関
し、例えばディスプレイパネル2100の駆動用電源
(不図示)の動作シーケンスを制御するための信号を駆
動回路2101に対して供給する。また、ディスプレイ
パネル2100の駆動方法に関しては、例えば画面表示
周波数や走査方法(例えば、インターレースまたはノン
インターレース等)を制御するための信号を駆動回路2
101に対して出力する。また、表示画像の輝度やコン
トラストや色調やシャープネスといった画質の調整に関
わる制御信号を駆動回路2101に対して供給する場合
もある。
【0189】駆動回路2101は、ディスプレイパネル
2100に印加する駆動信号を発生するための回路であ
り、マルチプレクサ2103から入力される画像信号
と、ディスプレイパネル・コントローラ2102から入
力される制御信号に基づいて動作するものである。
【0190】以上、各部の機能を説明したが、図17に
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル2
100に表示することが可能である。
【0191】即ち、テレビジョン放送をはじめとする各
種の画像信号はデコーダ2104において逆変換された
後、マルチプレクサ2103において適宜選択され、駆
動回路2101に供給される。一方、ディスプレイパネ
ル・コントローラ2102は、表示する画像信号に応じ
て駆動回路2101の動作を制御するための制御信号を
発生する。駆動回路2101は、上記画像信号と制御信
号に基づいてディスプレイパネル2100に駆動信号を
印加する。これにより、ディスプレイパネル2100に
おいて画像が表示される。なお、これらの一連の動作
は、CPU2106により統括的に制御される。
【0192】また、本表示装置においては、単に複数の
画像情報の中から選択したものを表示するだけでなく、
デコーダ2104に内蔵する画像メモリ2104a、画
像生成回路2107或いはCPU2106によって、表
示する画像情報に対して、例えば拡大、縮小、回転、移
動、エッジ強調、間引き、補間、色変換、画像の縦横比
変換などをはじめとする画像処理や、合成、消去、接
続、入れ換え、はめ込みなどをはじめとする画像編集を
行うことも可能である。また、本実施形態の説明では特
に触れなかったが、上記の画像処理や画像編集と同様
に、音声情報に関しても処理や編集を行うための専用回
路を設けても良いことは言うまでもない。
【0193】したがって、本表示装置は、テレビジョン
放送の表示機器、テレビ会議の端末機器、静止画像や動
画像を扱う画像編集機器、コンピュータの端末機器、ワ
ードプロセッサをはじめとする事務用端末機器、ゲーム
機などの機能を一台で兼ね備えることが可能で、産業用
あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0194】なお、図17は、表面伝導型放出素子を電
子ビーム源とするディスプレイパネルを用いた表示装置
の構成の一例を示したに過ぎず、本発明がこれに限定さ
れるものではないことは言うまでもない。例えば、図1
7の構成要素のうち使用目的上必要のない機能に関わる
回路は省いても差し支えない。また、これとは逆に、使
用目的によっては更に構成要素を追加しても良い。例え
ば、本表示装置をテレビ電話機として応用する場合に
は、テレビカメラ、音声マイク、照明機、モデムを含む
送受信回路などを構成要素に追加するのが好適である。
【0195】本表示装置においては、とりわけ表面伝導
型放出素子を電子ビーム源とするディスプレイパネルが
容易に薄形化できるため、表示装置全体の奥行きを小さ
くすることが可能である。それに加えて、表面伝導型放
出素子を電子ビーム源とするディスプレイパネルは大画
面化が容易で輝度が高く視野角特性にも優れるため、本
表示装置は臨場感あふれ迫力に富んだ画像を視認性良く
表示する事が可能である。
【0196】〔発明の第2の実施の形態〕以下、図18
および図19を参照しながら、本発明に係る第2の実施
形態を説明する。
【0197】図18は、表示パネルの斜視図である。1
020は、半導電性膜の形成のための雰囲気ガスの供給
管、1030は排気管であり、他の構成については実施
形態1と同様である。
【0198】図19は、半導電性膜の形成装置の概要図
であり、701は図18に示す本実施形態に係る表示パ
ネルであり、702は配管の接続部、703は排気用の
配管、704および705はバルブ、706は真空排気
装置、707はキャリアガス用ボンベ、708は加熱
炉、709はガス供給ライン、710は半導電性膜の形
成のための雰囲気用の原料容器である。
【0199】通電活性化処理の後、真空排気装置706
によって表示パネル701の内部を1×10のマイナス
7乗[Torr]以下まで真空引きした後、バルブ70
5を開いてキャリアガスを原料容器710中の液体原料
にバブリングすることによりキャリヤガスと原料ガスの
混合ガスを表示パネル内に導入する。
【0200】本実施形態においては、原料としてはSn
C14の水溶液を用い、キャリアガスとしてはアルゴンガ
スを用いた。なお、混合ガスの流量は毎分5[cc]と
し、表示パネル701内の圧力は8×10のマイナス6
乗[torr]とした。
【0201】成膜は、第1の実施形態と同様にスペーサ
に隣接する電子放出素子のみを駆動させて行う。この時
の駆動電位は図10(a)に示す14Vの矩形波を用い
て行い、加速電圧は0〜3[kV]の範囲を周期0.1
[Hz]で走査し、10分間に渡って半導電性膜の成膜
を行った。本方法により、図3に示したようににスペー
サ94の下方領域と下方の接続部95に半導電性膜であ
るSnO2を形成することができた。このとき、成膜さ
れた半導電性膜は、7×10の8乗[Ω/□]程度のシ
ート抵抗値を示した。
【0202】なお、本実施形態においては、半導電性膜
の成膜中には加熱炉708による表示パネル701の加
熱は行なわず、堆積後に真空に引きながら250℃で2
時間加熱し半導電性膜を成長させた。
【0203】本実施形態においても、スペーサ94の近
傍においても色ずれのない鮮明な画像表示を実現するこ
とができる。
【0204】〔本発明の第3の実施の形態〕本実施形態
は、電子放出素子として平面フィールド・エミッション
(FE)型電子放出素子を用いた例である。。
【0205】図20は、平面FE型電子放出素子基板の
上面図であり、301は電子放出部、302および30
3は電子放出部301に電位を与える一対の素子電極、
304は行方向配線、305は列方向配線電極である。
【0206】電子放出は、素子電極302と303の間
に電圧を印加することにより電子放出部301内の鋭利
な先端部より電子が放出され、素子基板と対向して設け
られた加速電圧(不図示)に電子が引き寄せられて蛍光
体(不図示)に衝突し蛍光体を発光させる。
【0207】列方向配線305は、ダイシングソーを用
いて基板に溝(不図示)を形成し、銀ペーストをフレー
ドコータを用いて溝中に塗布して焼成することにより形
成することができる。
【0208】次に、層管絶縁層(不図示)を全面に形成
した後、素子電極部302および303、電子放出部3
01を形成した後、第1の実施形態と同様のスクリーン
印刷法を用いて行方向配線304を形成することができ
る。
【0209】以下、第1の実施形態と同様にしてスペー
サ(不図示)および半導電成膜を形成して表示パネル
(画像装置)を作製することができる。
【0210】なお、本実施形態においては、列方向配線
電極上に形成した例である。第1の実施形態と同様に駆
動させたところ、2次元状に等間隔の発光スポット列が
形成され、スペーサ近傍においても隣接画素へのビーム
のはみ出しがなく且つ高効率で発光する画像装置を第1
の実施形態と同様に得るとができた。
【0211】以上のように本実施形態に係る画像表示装
置において、半導電性膜を表面に有すスペーサを電子放
出素子を電子源基板上に配置し、加速電極と電子源間を
半導電性膜を通して電気的接続を行い半導電性膜に微弱
電流を流す方法、或いはスペーサの電子源側の一部に半
導電性膜を形成し電位を印加する方法により、電子源か
ら放出される電子ビームが蛍光体に衝突する位置と、本
来発光すべき蛍光体との位置ずれの発生が防止され、隣
接画素へのはみ出しや輝度損失を防ぐことができ鮮明な
画像表示が可能となった。
【0212】また、本実施形態に係る半導電性膜の作製
方法を用いることにより簡便に半導電性膜の形成が可能
となり、作製工程を少なくすることが可能であり、歩留
まりを向上させる効果がある。
【0213】また、本発明は、電子被照射体を特定する
ことなく、マルチ平面電子源を成す電子発生装置におい
ても同様の効果を発揮できる。
【0214】なお、本発明は、表面伝導型の電子放出素
子以外の冷陰極電子放出素子のいずれの電子放出素子に
対しても適用できる。具体例としては、本出願人による
「特開昭63−274047号公報」に記載されたよう
な対向する一対の電極をもって電子源を成す基板面に沿
って構成した電界放出素子がある。
【0215】また、本発明は、単純マトリクス型以外の
電子源を用いた画像形成装置に対しても適用できる。例
えば、本出願人による「特開平2−257551号公
報」に記載されたような制御電極を用いて表面伝導型の
電子放出素子の選択を行なう画像形成装置において、上
記のような支持部材を用いた場合である。
【0216】また、本発明の思想によれば、表示用とし
て好適な画像形成装置に限るものでなく、感光性ドラム
と発光ダイオード等で構成された光プリンタの発光ダイ
オードなどを代替する発光源として、上述の画像形成装
置を用いることもできる。またこの際、上述のm本の行
方向配線とn本の列方向配線を、適宜選択することによ
って、ライン状の発光源だけでなく、2次元状の発光源
にも応用できる。
【0217】また、本発明の思想によれば、例えば電子
顕微鏡などのように、電子源からの放出電子の被照射部
材が、画像形成部材以外の部材である場合についても適
用できる。従って、本発明は被照射部材を特定しない電
子線発生装置としての形態もとり得る。
【0218】なお、本発明は、複数の機器から構成され
るシステムに適用しても、1つの機器から成る装置に適
用しても良い。
【0219】
【発明の効果】電子源と加速電極との間に絶縁材料で構
成されるスぺーサ等の部材を配置した際において、当該
部材の近傍の発光輝度の低下や色滲みなどの画像劣化を
抑制することができる。
【0220】
【図面の簡単な説明】
【図1】スペーサの帯電により電子軌道がずれる様子を
説明する図である。
【図2】半導電膜に微弱電流を流すことにより電子軌道
のずれを防ぐ方法を説明する図である。
【図3】スペーサ下方部に設けた半導電膜に電位を与え
ることにより電子軌道のずれを防ぐ方法を説明する図で
ある。
【図4】スペーサに半導電性膜を堆積する方法を説明す
る図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る表示パネルの斜
視図である。
【図6】表示パネルのフェースプレートの蛍光体配列を
例示した平面図である。
【図7】平面型の表面伝導型放出素子の構造を示す図で
ある。
【図8】平面型の表面伝導型放出素子の製造工程を示す
断面図である。
【図9】通電フォーミング処理の際の印加電圧波形を示
す図である。
【図10】通電活性化処理の際の印加電圧波形(a)お
よび放出電流Ieの変化(b)を示す図である。
【図11】垂直型の表面伝導型放出素子の断面図であ
る。
【図12】垂直型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す断面図である。
【図13】表面伝導型放出素子の典型的な特性を示すグ
ラフである。
【図14】マルチ電子ビーム源の基板の平面図である。
【図15】マルチ電子ビーム源の基板の一部の断面図で
ある。
【図16】第1の実施形態に係る半導電性膜の製造装置
の構成を示す図である。
【図17】本発明の一実施形態である多機能画像表示装
置のブロック図である。
【図18】本発明の第2の実施形態に係る表示パネルの
斜視図である。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る半導電性膜に
作製方法を説明する図である。
【図20】第3の実施形態に係る平面FE型電子放出素
子基板の上面図である。
【図21】従来の表面伝導型放出素子の構成を説明する
図である。
【図22】従来のFE型の電子放出素子の構成を説明す
る図である。
【図23】従来のMIM型の電子放出素子の構成を説明
する図である。
【図24】マルチ電子ビーム源の電気的な構成を説明す
る図である。
【符号の説明】
3001,3010,3020 素子基板 3004 導電性薄膜 3005 電子放出部 3011 エミッタ配線 3012 エミッタコーン 3013 絶縁層 3023 上電極 4001 冷陰極素子 4002 行方向配線 4003 列方向配線 4004,4005 配線抵抗 91,1001,1101 素子基板 92 電子放出部 93,1003,304 行配線電極 1004,305 列配線電極、 94,1011 スペーサ 95 スペーサと配線電極の接続部 96 スペーサとメタルバックの接続部 97,1009 メタルバック 98,1010 ブラックストライプ 99,1008 蛍光体部 100,1007 フェースプレート基板 120 半導電性膜 1002 冷陰極素子、 1005 リアプレート 1006 側壁 1102,1103,1202,1203 素子電極 1104,1204 導電性薄膜 1105,1205 通電フォーミング処理により形成
した電子放出部 1113,1213 通電活性化処理により形成した薄
膜 1114 アノード電流 1115 直流高電圧電源 1116 電流計 1201 基板 1206 段差形成部材 2100 ディスプレイパネル 2101 駆動回路 2102 ディスプレイコントローラ 2103 マルチプレクサ 2104 デコーダ 2105 入出力インターフェース回路 2106 CPU 2107 画像生成回路 2108,2109,2110 画像メモリインターフ
ェース回路 2111 画像入力インターフェース回路 2112,2113 TV信号受信回路 2114 入力部 301 電子放出部 302,303 素子電極

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子線を発生する電子線発生装置であっ
    て、 電子を放出する電子放出素子を配列してなる電子源と、 前記電子放出素子に対向して配され、前記電子放出素子
    が放出した放出電子に加速電圧を与える加速電極と、 前記電子源と前記加速電極との間に位置し、その表面の
    全部または一部に半導電性膜を形成され、該半導電性膜
    は前記電子源の基板上の電源線と電気的に接続された絶
    縁性部材と、 を備えることを特徴とする電子線発生装置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁性部材は、前記電子源と前記加
    速電極とを互いに支持するスぺーサであることを特徴と
    する請求項1記載の電子線発生装置。
  3. 【請求項3】 前記半導電性膜は、前記加速電極と電気
    的な接続を有することを特徴とする請求項2記載の電子
    線発生装置。
  4. 【請求項4】 前記絶縁性部材は、絶縁性のフリットの
    固着部をもって前記電子源の基板および前記加速電極に
    固着され、その固着部の表面の全部または一部に前記半
    導電性膜が延在して前記接続をなすことを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電子線発生
    装置。
  5. 【請求項5】 前記絶縁性部材の表面に形成された前記
    半導電性膜は、前記電子源から遠ざかるに従って幅が減
    少する形状を有することを特徴とする請求項3記載の電
    子線発生装置。
  6. 【請求項6】 前記電子放出素子は、 電子を放出する電子放出部と、 前記電子放出部に電圧を印加して電子を放出させる一対
    の素子電極とを有する冷陰極型の電子放出素子であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に
    記載の電子線発生装置。
  7. 【請求項7】 前記絶縁性部材は、前記素子電極と略直
    交する方向に配置され、前記半導電性膜は、前記各電子
    放出素子に対応して形成されることを特徴とする請求項
    6記載の電子線発生装置。
  8. 【請求項8】 前記電子放出部は、前記一対の素子電極
    に跨る薄膜の一部に存在することを特徴とする請求項6
    記載の電子線発生装置。
  9. 【請求項9】 前記薄膜は、導電性微粒子をもって形成
    された薄膜であることを特徴とする請求項8記載の電子
    線発生装置。
  10. 【請求項10】 前記電子源は、前記電子放出素子に電
    源を供給する、行方向配線と、該行方向配線と絶縁層を
    挟んで配線される列方向配線とを有し、 前記一対の素子電極の一方の電極を前記行方向配線に接
    続し、前記一対の素子電極の他方の電極を前記列方向配
    線に接続してなることを特徴とする請求項6乃至請求項
    9のいずれか1項に記載の電子線発生装置。
  11. 【請求項11】 前記電源線は、前記行方向配線または
    前記列方向配線に並行して配線されることを特徴とする
    請求項10記載の電子線発生装置。
  12. 【請求項12】 前記電源線は、前記行方向配線または
    前記列方向配線のいずれかに含まれることを特徴とする
    請求項10記載の電子線発生装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項12のいずれか1
    項に記載の電子線発生装置と、 電子線の衝突により画像を形成する画像形成部と、 を備えることを特徴とする画像形成装置。
  14. 【請求項14】 電子を放出する電子放出素子を配列し
    てなる電子源と、前記電子放出素子に対向して配され、
    前記電子放出素子が放出した放出電子に加速電圧を与え
    る加速電極と、前記電子源と前記加速電極との間に位置
    する絶縁性部材とを有する電子線発生装置の製造方法で
    あって、 前記電子線発生装置を半導電性膜を形成する原料ガスの
    雰囲気中に置き、前記電子源に電子を放出せしめ、前記
    絶縁性部材の表面の全部または一部に半導電性膜を形成
    することを特徴とする電子線発生装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記電子源より放出せしめた電子を前
    記絶縁性部材に照射して、照射した部分の表面に半導電
    性膜を形成することを特徴とする請求項14記載の電子
    線発生装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記電子源に電子を放出せしめる際
    に、前記加速電極に制御電圧を印加することを特徴とす
    る請求項14記載の電子発生装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記制御電圧により、前記電子源より
    放出せしめた電子の飛翔方向を前記絶縁性部材の所望の
    部分に指向させ、半導電性膜を形成する位置を制御する
    ことを特徴とする請求項16記載の電子発生装置の製造
    方法。
  18. 【請求項18】 前記制御電圧は、所定電圧から順次昇
    圧して供給することを特徴とする請求項16記載の電子
    線発生装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 電子を放出する電子放出素子を配列し
    てなる電子源と、前記電子放出素子に対向して配され、
    前記電子放出素子が放出した放出電子に加速電圧を与え
    る加速電極と、前記電子源と前記加速電極との間に位置
    する絶縁性部材と、電子線の衝突により画像を形成する
    画像形成部とを有する画像形成装置のの製造方法であっ
    て、 前記電子線発生装置を半導電性膜を形成する原料ガスの
    雰囲気中に置き、前記電子源に電子を放出せしめ、前記
    絶縁性部材の表面の全部または一部に半導電性膜を形成
    することを特徴とする画像形成装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記電子源より放出せしめた電子を前
    記絶縁性部材に照射して、照射した部分の表面に半導電
    性膜を形成することを特徴とする請求項19記載の画像
    形成装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記電子源に電子を放出せしめる際
    に、前記加速電極に制御電圧を印加することを特徴とす
    る請求項19記載の画像形成装置の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記制御電圧により、前記電子源より
    放出せしめた電子の飛翔方向を前記絶縁性部材の所望の
    部分に指向させ、半導電性膜を形成する位置を制御する
    ことを特徴とする請求項21記載の画像形成装置の製造
    方法。
  23. 【請求項23】 前記制御電圧は、所定電圧から順次昇
    圧して供給することを特徴とする請求項21記載の画像
    形成装置の製造方法。
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