JPH10338525A - 複合酸化物 - Google Patents

複合酸化物

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JPH10338525A
JPH10338525A JP9149322A JP14932297A JPH10338525A JP H10338525 A JPH10338525 A JP H10338525A JP 9149322 A JP9149322 A JP 9149322A JP 14932297 A JP14932297 A JP 14932297A JP H10338525 A JPH10338525 A JP H10338525A
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明彦 須田
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Mareo Kimura
希夫 木村
Toshio Kamitori
利男 神取
Hideo Sofugawa
英夫 曽布川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】固溶度を高くすることで酸素ストアレージ能を
高めるとともに、結晶子の平均径が小さく大きな比表面
積を有し、かつ耐熱後にも高い比表面積を維持できるセ
リア・ジルコニア系複合酸化物とする。 【解決手段】Ce-Zr固溶体中のCeに対するZrの固溶度が
50%以上であり、さらにZrの比率がモル比で0.25
≦Zr/(Ce+Zr)≦0.75の範囲にあるセリア・ジル
コニア固溶体粒子と、アルカリ土類金属酸化物と酸化ジ
ルコニウムとの複合酸化物からなる酸化物粒子とよりな
り、セリア・ジルコニア固溶体粒子と酸化物粒子とが混
合されてなる。酸化物粒子を共存させることで固溶体相
が安定化され、高温時の比表面積の低下が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化セリウムと酸
化ジルコニウムを含む複合酸化物に関し、詳しくは排ガ
ス浄化用触媒中での助触媒として用いられた場合に、9
00℃以上の高温が作用しても助触媒としての作用の低
下が抑制され耐熱性に優れた複合酸化物に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化セリウムは酸素ストアレージ能(酸
素吸蔵放出能)を有するため、内燃機関からの排ガスを
浄化する排ガス浄化用触媒の助触媒として広く用いられ
ている。また、酸素ストアレージ能を高めるためには比
表面積を大きくすることが望ましいため、酸化セリウム
は粉末形状で用いられている。
【0003】この排ガス浄化用触媒は高温で使用される
ので、高温における浄化活性が高いことが必要である。
そのため酸化セリウムには、粉末形状として用いた場合
に高温での使用時に比表面積の低下が生じないこと、つ
まり耐熱性に優れていることが要求されている。そこで
従来より、酸化セリウムに酸化ジルコニウムやセリウム
を除く希土類元素の酸化物を固溶させることが行われて
いる。
【0004】例えば特開平4−55315号公報には、
セリウムの水溶性塩とジルコニウムの水溶性塩の混合水
溶液から酸化セリウムと酸化ジルコニウムとを共沈さ
せ、それを熱処理する酸化セリウム微粉体の製造方法が
開示されている。この製造方法によれば、共沈物を熱処
理することによりセリウムとジルコニウムは複合酸化物
となり、互いに固溶したセリア・ジルコニア固溶体が生
成する。
【0005】また特開平4−284847号公報には、
含浸法又は共沈法により、酸化ジルコニウム又は希土類
元素の酸化物と酸化セリウムとが固溶した粉末を製造す
ることが示されている。このように酸化セリウムに酸化
ジルコニウムを固溶させることにより、微細な粉末形状
の助触媒として用いた場合に高熱による比表面積の低下
が抑制され、酸化セリウムの酸素ストアレージ能の低下
を防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが本発明者らの
研究によれば、上記公報に開示された方法で製造された
セリア・ジルコニア固溶体は、耐熱性には優れているも
のの酸素ストアレージ能が十分でないことが明らかとな
った。つまりセリウムとジルコニウムとでは析出する水
溶液のpHが異なるため、混合水溶液から共沈させる方
法では共沈物の組成が不均一となり、共沈物の段階では
ほとんど固溶は生じていない。また含浸法では、酸化セ
リウム粉末にジルコニウム塩を含む水溶液を含浸させる
方法と、酸化ジルコニウム粉末にセリウム塩水溶液を含
浸させる方法とがあるが、いずれの場合にも酸化物粉末
の一次粒子が大きいため、粒子全体における組成が不均
一となり、固溶が促進されにくい。
【0007】そのため両法とも熱処理により固溶を起こ
させており、共沈法では500〜900℃、含浸法では
700〜1200℃の温度で熱処理しているが、組成が
不均一であるため固溶は十分ではない。また両法とも粉
末を熱処理することにより粒子間にネックが形成され、
このネックにより固溶が促進されるが、それに伴い粒成
長や焼結が促進されるためセリア・ジルコニア固溶体粉
末の比表面積が低下し、結晶子の粒子径も増大する。ま
た、一旦大きく粒成長した固溶体粒子を粉砕することは
容易ではない。
【0008】例えば特開平4−55315号公報に開示
された製造方法で得られる固溶体の固溶度は、高々40
%程度である。また特開平4−284847号公報の方
法では、20%以下の固溶度しか得られない。このよう
に固溶度が低い従来のセリア・ジルコニア固溶体におい
ては、酸化セリウムによる酸素ストアレージ容量(以下
OSCという)は高々100〜150μmolO2 /g
程度と小さく、また500℃以上の高温でないと酸素の
吸蔵・放出能が十分発現せず、酸素ストアレージ能が低
いという問題がある。
【0009】なお、1600℃程度で十分熱処理すれ
ば、セリア・ジルコニア固溶体中の酸化セリウムと酸化
ジルコニウムの固溶度はほぼ100%となることが知ら
れている。しかしこの場合は、OSCは高いものの結晶
子の平均粒径が1000nm以上にもなり、比表面積が
小さくなるため過渡的な酸素吸蔵・放出速度が小さな比
表面積に律速されてしまい、助触媒としての実用性がな
い。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、固溶度を高くすることで酸素ストアレージ
能を高めるとともに、結晶子の平均径が小さく、大きな
比表面積を有し、かつ耐熱後にも高い比表面積を維持で
きるセリア・ジルコニア系複合酸化物を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の複合酸化物の特徴は、酸化セリウムに酸化ジ
ルコニウムが固溶したセリア・ジルコニア固溶体を含
み、セリア・ジルコニア固溶体中の酸化セリウムに対す
る酸化ジルコニウムの固溶度が50%以上であり、さら
にセリア・ジルコニア固溶体中のジルコニウムの比率が
モル比で0.25≦Zr/(Ce+Zr)≦0.75の
範囲にあるセリア・ジルコニア固溶体粒子と、アルカリ
土類金属酸化物と酸化ジルコニウムとの複合酸化物から
なる酸化物粒子とよりなり、セリア・ジルコニア固溶体
粒子と酸化物粒子とが互いに混合されてなることにあ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】固溶度とは次式によって定義され
る値をいう。 固溶度(%)=100×(酸化物Aの総量に固溶した酸
化物Bの量)/酸化物Bの総量 ここで酸化物Aの総量に固溶した酸化物Bは、酸化物A
の総量に対して均一に固溶していると仮定する。
【0013】セリア・ジルコニア固溶体の場合は、酸化
セリウムが酸化物Aに相当し、酸化ジルコニウムが酸化
物Bに相当し、固溶度(%)は 100×(酸化セリウムの総量に固溶した酸化ジルコニウムの量)/酸化 ジルコニウムの総量 … (1) で表される。
【0014】ここで、セリア・ジルコニア固溶体(固溶
度100%)のジルコニア濃度x(mol%)と格子定
数a(オングストローム)の間には式(2)の関係があ
る。 x=(5.423−a)/0.003 …(2) これは次のように導出された。
【0015】各酸化セリウム、酸化ジルコニウムの配合
比において界面活性剤の量を増加させながら後述の実施
例1と同様の調製を行い格子定数を測定すると、その格
子定数の値はある一定の値に漸近する。酸化セリウム/
酸化ジルコニウム=5/5の組成の例を図2に示す。こ
れを各組成で行い、界面活性剤の多い領域で得られる格
子定数を、酸化ジルコニウム濃度に対してプロットする
と図3となる。この値を最小二乗法によって整理したも
のが式(2)である。
【0016】図3中で酸化ジルコニウム濃度0%及び1
00%の時のプロットは、JCPDSカードに示されて
いる値である。図3の各プロットはベガード(Vegard)
の法則に従っており、式(2)は固溶度100%の際の
酸化ジルコニウム濃度と格子定数の関係を示しているこ
とが判断できる。式(1)と式(2)を基に、セリア・
ジルコニア固溶体の固溶度S(%)は式(3)によって
示される。
【0017】 S=100×(x/C)×〔(100−C)/(100−x)〕 …(3) ここでxは式(2)によって求められる。試料中の酸化
ジルコニウム含有率Cは、セリウムとジルコニウムの配
合比から求められる。請求項1に記載の本発明の複合酸
化物では、セリア・ジルコニア固溶体の固溶度が50%
未満であると複合酸化物のOSCが150μmolO2
/g以下と低い。しかし固溶度が50%以上であれば、
OSCは250〜800μmolO2/g以上となり、
酸素ストアレージ能にきわめて優れている。
【0018】また本発明にいうセリア・ジルコニア固溶
体粒子では、結晶子の平均径が50nm以下である。こ
の結晶子の大きさは、X線回折ピークの半値幅より、次
式のシェラーの式を用いて算出される。 D=kλ/(βcosθ) ここでk:定数0.9、λ:X線波長(Å)、β:試料
の回折線幅−標準試料の回折線幅(ラジアン)、θ:回
折角(度)である。
【0019】好適には結晶子の平均径が50nm以下で
あれば、結晶子が緻密な充填になっておらず、結晶子間
に細孔をもった固溶体粒子となる。平均粒子径が50n
mを超えると、細孔容積及び比表面積が低下し耐熱性も
低下するようになる。なお結晶子の平均径は10nm以
下であることがより望ましく、比表面積は1m2 /g以
上、さらには20m2 /g以上、より好ましくは50m
2 /g以上であることが望ましい。
【0020】本発明にいうセリア・ジルコニア固溶体粒
子では、酸化第2セリウムの蛍石構造を保ったままセリ
ウムの位置の一部をジルコニウムが置換して固溶体とな
り、ジルコニアが十分固溶している。その固溶体中で
は、ジルコニアの骨格が形成される。したがって立方晶
の結晶構造が安定となり、その固溶体が多くの酸素を排
出しても立方晶が維持される。その機構は明らかではな
いが、立方晶の場合には酸素の移動が容易となると考え
られ、他の正方晶や単斜晶などに比べて高いOSCを示
す。
【0021】また結晶子の平均径が50nm以下と小さ
ければ、結晶子間の粒界が大きくなり、粒界を移動する
酸素イオンが移動しやすくなるため、酸素の吸蔵・放出
速度が十分大きくなり、酸素ストアレージ能が一層向上
する。そして比表面積が1m 2 /g以上と大きければ、
酸素の吸蔵・放出は表面で行われるから、酸素の吸蔵・
放出速度が十分大きくなり、高いOSCと相まって優れ
た酸素ストアレージ能を示す。
【0022】セリア・ジルコニア固溶体中のセリウムと
ジルコニウムは、モル比で0.25≦Zr/(Ce+Z
r)≦0.75の範囲であり、0.4≦Zr/(Ce+
Zr)≦0.6の範囲が特に好ましい。ジルコニウムの
含有率が25モル%以下になると、固溶体の結晶中でジ
ルコニウムの骨格を形成する作用が弱まり、酸素の脱離
により蛍石構造の立方晶を維持することが困難となるた
め、酸素が脱離できなくなりOSCが低下する。また酸
素の吸蔵・放出能はセリウムの3価と4価の価数変化に
よるため、ジルコニウムの含有率が75モル%以上にな
ると、セリウムの絶対量が不足することによりOSCが
低下する。
【0023】ところでセリア・ジルコニア固溶体は、熱
力学的な安定相ではないため、酸化雰囲気での使用にお
いて固溶度が低下する場合がある。そこで本発明では、
アルカリ土類金属の酸化物と酸化ジルコニウムとの複合
酸化物からなる酸化物粒子を共存させることで、固溶体
相を安定化するものである。共存するアルカリ土類金属
の酸化物と酸化ジルコニウムとの複合酸化物からなる酸
化物粒子の組成範囲は、セリア・ジルコニア固溶体粒子
に対してアルカリ土類金属の酸化物の少なくとも一つ
(M)がモル比で0<M/(Ce+Zr+M)≦0.1
5の範囲が望ましい。そして、その酸化物粒子の結晶子
の平均径は10nm以下が望ましく、比表面積が20m
2 /g以上であることが望ましい。50m2 /gであれ
ばさらに望ましい。
【0024】セリア・ジルコニア固溶体粒子に対する酸
化物粒子の共存は、900℃以上の酸化雰囲気において
セリア・ジルコニア固溶体相の安定度を高める効果をも
つ。つまりセリア・ジルコニア固溶体の固溶度が50%
以上でセリウムが理想的に働く環境下において、酸化物
粒子はセリア・ジルコニア固溶体粒子と平衡状態にあ
り、酸化物粒子はセリア・ジルコニア固溶体粒子の表面
を囲うようになる。このためセリア・ジルコニア固溶体
粒子の凝集が抑制され、比表面積の低下が防止される。
【0025】セリア・ジルコニア固溶体粒子のOSCを
高めるという意味では、アルカリ土類金属の酸化物及び
酸化ジルコニウムの複合酸化物からなる酸化物粒子の共
存はほとんど効果がない。むしろセリア・ジルコニア固
溶体粒子のみの方がOSCが優れている。ただ高温の酸
化雰囲気において長時間使用する場合においては、セリ
ア・ジルコニア固溶体粒子では固溶体相が徐々に2相に
分離し、OSCが低下する傾向がある。そのような条件
下で使用する場合、アルカリ土類金属及び酸化ジルコニ
ウムの複合酸化物からなる酸化物粒子の共存は、固溶体
相が相対的に安定となるため、使用後のOSCの低下が
ほとんど生じない。
【0026】なお、セリア・ジルコニア固溶体粒子に対
してアルカリ土類金属の少なくとも一つ(M)がモル比
で0<M/(Ce+Zr+M)≦0.15の範囲より多
くなると、OSCがかえって小さくなる。また、成分が
増えコスト的に不利となる。また酸化物粒子の結晶子の
平均径が10nmより大きい、又は比表面積が20m 2
/g未満であると、酸素の吸放出速度が小さくなるた
め、急激に酸素分圧が変化する雰囲気で用いた場合、実
質的なOSCが小さくなる場合がある。
【0027】また上記複合酸化物を製造するには、例え
ば、アルカリ土類金属の少なくとも1種を含む化合物、
3価のセリウムを含む化合物及びジルコニウムを含む化
合物が溶解した水溶液に、過酸化水素と界面活性剤及び
アルカリ性物質を添加することによりアルカリ溶液中に
沈殿物を形成する第1工程と、沈殿物を含むアルカリ溶
液を蒸発乾固させ乾燥物を得る第2工程と、乾燥物を加
熱することで、酸化セリウムに酸化ジルコニウムが固溶
したセリア・ジルコニア固溶体を含み、セリア・ジルコ
ニア固溶体中の酸化セリウムに対する酸化ジルコニウム
の固溶度が50%以上かつ結晶子の平均径が50nm以
下であり、さらにセリア・ジルコニア固溶体中のジルコ
ニウムの比率がモル比で0.25≦Zr/(Ce+Z
r)≦0.75の範囲にあるセリア・ジルコニア固溶体
粒子と、アルカリ土類金属酸化物と酸化ジルコニウムと
の複合酸化物からなる酸化物粒子とよりなり、セリア・
ジルコニア固溶体粒子と酸化物粒子とがそれぞれ50n
m以下の粒径で互いに混合されてなる複合酸化物を得る
第3工程と、よりなる製造方法を採用することができ
る。
【0028】上記した製造方法では、先ず第1工程にお
いて、アルカリ土類金属の少なくとも1種を含む化合
物、3価のセリウムを含む化合物及びジルコニウムを含
む化合物が溶解した水溶液に、過酸化水素と界面活性剤
及びアルカリ性物質を添加することにより沈殿物を得
る。第1工程では、先ず3価のセリウムが過酸化水素と
錯体を作り酸化されて4価のセリウムとなるため、酸化
セリウムが酸化ジルコニウムと容易に固溶されやすくな
る。
【0029】過酸化水素の添加量は、セリウムイオンの
1/4以上であることが望ましい。過酸化水素の添加量
がセリウムイオンの1/4未満であると、酸化セリウム
と酸化ジルコニウムの固溶が不十分となる。過酸化水素
の過剰の添加は特に悪影響を及ぼさないが、経済的な面
で不利となるのみでメリットはなく、セリウムイオンの
1/2〜2倍の範囲にあることがより望ましい。
【0030】なお、過酸化水素の添加時期は特に制限さ
れず、アルカリ性物質及び界面活性剤の添加前でもよい
し、これらと同時あるいはそれより後に添加することも
できる。過酸化水素は後処理が不要となるので特に望ま
しい酸化剤である。そしてアルカリ性物質の添加によ
り、系がアルカリ性となり、セリウム及びジルコニウム
が不溶性の水酸化物あるいは酸化物となって沈殿する。
アルカリ土類金属を含む化合物は溶液中に溶解した状態
を維持する。
【0031】ここで界面活性剤の作用は明らかではない
が、以下のように推察される。つまり、アルカリ性物質
で中和したばかりの状態では、セリウム及びジルコニウ
ムは数nm以下の粒径の非常に微細な水酸化物又は酸化
物の状態で沈殿する。本発明では界面活性剤の添加によ
り界面活性剤のミセルの中に複数種の沈殿粒子が均一に
取り込まれる。そしてミセル中で中和、凝集及び熟成が
進行することによって、複数成分が均一に含まれ濃縮さ
れた小さな空間の中で固溶体粒子の生成が進行する。さ
らに、界面活性剤の分散効果により沈殿微粒子の分散性
が向上し、偏析が小さくなって接触度合いが高まる。こ
れらにより固溶度が高くなるとともに、結晶子の平均径
を小さくすることができる。
【0032】界面活性剤の添加時期は、アルカリ性物質
の先に添加してもよいし、アルカリ性物質と同時でもよ
く、またアルカリ性物質より後に添加することもでき
る。しかし界面活性剤の添加時期があまり遅くなると偏
析が生じてしまうので、アルカリ物質の添加と同時もし
くはそれより前に添加することが望ましい。第2工程で
は、沈殿物を含むアルカリ溶液を蒸発乾固させ乾燥物を
得る。この乾燥物には、アルカリ土類金属を含む化合物
も析出している。
【0033】そして第3工程で乾燥物を加熱することに
より、セリア・ジルコニア固溶体粒子が生成するととも
に、アルカリ土類金属酸化物と酸化ジルコニウムとの複
合酸化物からなる酸化物粒子が生成する。アルカリ土類
金属酸化物と酸化ジルコニウムとの複合酸化物が生成す
る理由は、アルカリ土類金属のイオン半径がCe,Zr
と異なるためCeO2 とZrO2 の固溶体中に固溶しに
くいこと、ジルコニウムがアルカリ土類金属との複合酸
化物を作りやすいことの二つが考えられる。
【0034】なお第3工程における加熱温度は、300
〜1000℃の範囲とすることが望ましい。300℃よ
り低いとセリア・ジルコニア固溶体粒子及び酸化物粒子
の生成が不十分となり、耐熱性が低下する。また100
0℃より高くなると、比表面積の低下によりOSCが低
下する。また上記複合酸化物の製造方法として、3価の
セリウムを含む化合物とジルコニウムを含む化合物とが
溶解した水溶液に過酸化水素と界面活性剤及びアルカリ
性物質を添加することにより沈殿物を含む第1溶液を形
成する第1工程と、アルカリ土類金属の少なくとも1種
の化合物が溶解した水溶液にアルカリ土類金属との塩が
不溶性である酸を添加することにより沈殿物を含む第2
溶液を形成する第2工程と、第1溶液及び第2溶液を混
合し、蒸発乾固後加熱して、酸化セリウムに酸化ジルコ
ニウムが固溶したセリア・ジルコニア固溶体を含み、セ
リア・ジルコニア固溶体中の酸化セリウムに対する酸化
ジルコニウムの固溶度が50%以上かつ結晶子の平均径
が50nm以下であり、さらにセリア・ジルコニア固溶
体中のジルコニウムの比率がモル比で0.25≦Zr/
(Ce+Zr)≦0.75の範囲にあるセリア・ジルコ
ニア固溶体粒子と、アルカリ土類金属酸化物と酸化ジル
コニウムとの複合酸化物からなる酸化物粒子とよりな
り、セリア・ジルコニア固溶体粒子と酸化物粒子とがそ
れぞれ50nm以下の粒径で互いに混合されてなる複合
酸化物を得る第3工程と、よりなる製造方法を採用する
こともできる。
【0035】この製造方法では先ず第1工程において、
3価のセリウムを含む化合物とジルコニウムを含む化合
物とが溶解した水溶液に過酸化水素と界面活性剤及びア
ルカリ性物質を添加することにより沈殿物を含む第1溶
液が形成される。この第1工程では、前述の製造方法の
第1工程と同様の作用により、セリウム及びジルコニウ
ムの化合物が不溶性となって沈殿する。
【0036】そして第2工程では、アルカリ土類金属の
少なくとも1種の化合物が溶解した水溶液にアルカリ土
類金属との塩が不溶性である酸を添加することにより沈
殿物を含む第2溶液が形成される。この第2工程では、
不溶性のアルカリ土類金属塩が沈殿する。なお、添加さ
れる酸は、酸であってもよいし、アルカリ土類金属の化
合物と反応すれば塩の形で用いることもできる。
【0037】さらに第3工程では、第1溶液及び第2溶
液が混合され、蒸発乾固後加熱される。これによりセリ
ア・ジルコニア固溶体粒子が生成するとともに、アルカ
リ土類金属酸化物と酸化ジルコニウムとの複合酸化物か
らなる酸化物粒子が生成する。アルカリ土類金属酸化物
と酸化ジルコニウムとの複合酸化物が生成する理由は、
アルカリ土類金属のイオン半径がCe,Zrと異なるた
めCeO2 とZrO2の固溶体中に固溶しにくいこと、
ジルコニウムがアルカリ土類金属との複合酸化物を作り
やすいことの二つが考えられる。さらに、セリア・ジル
コニア固溶体と、アルカリ土類金属酸化物と酸化ジルコ
ニウムとの複合酸化物とを別々に調製することにより、
それぞれがより生成しやすくなると考えられる。
【0038】なお第3工程における加熱温度は、300
〜1000℃の範囲とすることが望ましい。300℃よ
り低いとセリア・ジルコニア固溶体粒子及び酸化物粒子
の生成が不十分となり、耐熱性が低下する。また100
0℃より高くなると、比表面積の低下によりOSCが低
下する。3価のセリウムを含む化合物としては、硝酸セ
リウム(III )、塩化セリウム(III )、硫酸セリウム
(III )などが例示される。またジルコニウムを含む化
合物としては、オキシ硝酸ジルコニウム、オキシ塩化ジ
ルコニウムなどが例示される。アルカリ土類金属として
は、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどが用い
られる。
【0039】さらにアルカリ性物質としては、水溶液と
してアルカリ性を示すものであれば用いることができ
る。加熱時に容易に分離できるアンモニアが特に望まし
い。しかしアルカリ金属の水酸化物などの他のアルカリ
性物質であっても、水洗によって容易に除去することが
できるので用いることができる。界面活性剤としては、
陰イオン系、陽イオン系及び非イオン系のいずれも用い
ることができるが、その中でも形成するミセルが内部に
狭い空間を形成しうる形状、例えば球状ミセルを形成し
易い界面活性剤が望ましい。また臨界ミセル濃度(cm
c)が0.1mol/リットル以下のもの、より望まし
くは、0.01mol/リットル以下の界面活性剤が望
ましい。また界面活性剤が形成するミセルの形状は、球
状など内部に狭い空間ができるものが望ましい。
【0040】これらの界面活性剤を例示すると、アルキ
ルベンゼンスルホン酸、及びその塩、αオレフィンスル
ホン酸、及びその塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキ
ルエーテル硫酸エステル塩、フェニルエーテル硫酸エス
テル塩、メチルタウリン酸塩、スルホコハク酸塩、エー
テル硫酸塩、アルキル硫酸塩、エーテルスルホン酸塩、
飽和脂肪酸、及びその塩、オレイン酸等の不飽和脂肪
酸、及びその塩、その他のカルボン酸、スルホン酸、硫
酸、リン酸、フェノールの誘導体等の陰イオン性界面活
性剤、ポリオキシエチレンポリプロレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
ポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポ
リオキシポリプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレングリコール、多価アルコ
ール;グリコール;グリセリン;ソルビトール;マンニ
トール;ペンタエスリトール;ショ糖;など多価アルコ
ールの脂肪酸部分エステル、多価アルコール;グリコー
ル;グリセリン;ソルビトール;マンニトール;ペンタ
エスリトール;ショ糖;など多価アルコールのポリオキ
シエチレン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレン化ヒマシ油、ポリグ
リセン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミ
ン脂肪酸部分エステル、トリアルキルアミンオキサイド
等の非イオン性界面活性剤、第一脂肪アミン塩、第二脂
肪アミン塩、第三脂肪アミン塩、テトラアルキルアンモ
ニウム塩;トリアルキルベンジルアンモニウム塩;アル
キルピロジニウム塩;2−アルキル−1−アルキル−1
−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩;N,N−ジア
ルキルモルホリニウム塩;ポリエチレンポリアミン脂肪
酸アミド塩;等の第四吸アンモニウム塩、等の陽イオン
性界面活性剤、ベタイン化合物等の両イオン性界面活性
剤から選ばれる少なくとも一種である。
【0041】なお、上記臨界ミセル濃度(cmc)と
は、ある界面活性剤がミセルを形成する最低の濃度のこ
とである。界面活性剤の添加量としては、製造するセリ
ア・ジルコニア固溶体粒子100重量部に対して1〜5
0重量部となる範囲が望ましい。1重量部以上とするこ
とにより、より固溶度が向上する。50重量部を超える
と、界面活性剤が効果的にミセルを形成しにくくなるお
それがある。
【0042】また、前述した製造方法において、得られ
たセリア・ジルコニア固溶体粒子に以下に示す後処理を
施すことが望ましい。すなわち、還元雰囲気(例えば、
一酸化炭素、水素、炭化水素等の気体が含まれる状態)
において、800〜1300℃で熱処理を行えば、固溶
が促進されセリア中にジルコニアの骨格を確実に形成さ
せOSCを高めることができるので、好ましい。このよ
うに、還元雰囲気における熱処理の際には、得られた固
溶体中の酸素の一部が欠落し、陽イオン(セリウム)の
一部が低い価数(3価)に還元された状態となってい
る。しかし、その後空気中で約300℃以上に加熱され
れば容易に元の状態に復帰する。よって、熱処理後の冷
却過程で、約600℃以下で空気と接触させ、元の価数
に復帰させる処理をあわせて行ってもよい。
【0043】沈殿物の加熱の際に、噴霧乾燥により加熱
した場合には、粉末状のもの(乾燥物)として複合酸化
物が得られる。また、その他の加熱方法による場合に
は、得られる複合酸化物は塊状であるため、ハンマーミ
ル、ボールミル、振動ミルなどで乾式粉砕することによ
り粉末が得られる。
【0044】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体
的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定され
るものではない。 (実施例1)硝酸セリウム(III )とオキシ硝酸ジルコ
ニウムを、モル比でCe/Zr=3/5となるように混
合し、さらに硝酸バリウムをモル比でBa/(Ce+Z
r+Ba)=0.2となるように混合した水溶液を調製
し、攪拌しながらアンモニア水を滴下して中和し沈殿を
生成させた。続いてこの混合水溶液に含まれるセリウム
イオンと等モル数の過酸化水素を含む過酸化水素水と、
得られる酸化物の重量の10%のアルキルベンゼンスル
ホン酸を含む水溶液を添加し、混合攪拌した。
【0045】次に、上記沈殿を含むアルカリ性水溶液を
攪拌しながら、炭酸アンモニウム水溶液を加えて炭酸バ
リウムを沈殿させた。得られたスラリーを120℃で2
4時間乾燥させて水分を除去した後、300℃で5時間
加熱して副生成物の硝酸アンモニウムを除去し、複合酸
化物粉末を得た。この複合酸化物粉末は、結晶子の径が
50nm以下のセリア・ジルコニア固溶体粒子と、結晶
子の径が50nm以下のBaZrO3 からなる酸化物粒
子とから構成されている。
【0046】Baはセリア・ジルコニア固溶体には固溶
せずすべてBaZrO3 となっていると仮定し、このセ
リア・ジルコニア固溶体粒子について、固溶度をX線回
折による格子定数と出発原料の配合比から式(3)によ
り算出したところ、固溶度は100%であった。また結
晶子の平均径をX線回折パターンの311ピークからシ
ェラーの式を用いて算出したところ、平均径は10nm
であった。さらにBET法により測定された複合酸化物
粒子の比表面積は70m2 /gであった。
【0047】(実施例2)硝酸セリウム(III )とオキ
シ硝酸ジルコニウムを、モル比でCe/Zr=5/5と
なるように混合して溶解し第1水溶液を調製した。そし
て第1水溶液を攪拌しながらアンモニア水を添加し、沈
殿を生成させた。続いてこの第1水溶液に含まれるセリ
ウムイオンと等モル数の過酸化水素を含む過酸化水素水
と、得られる酸化物の重量の10%のアルキルベンゼン
スルホン酸を含む水溶液を添加し、混合攪拌した。
【0048】また第1水溶液に含まれるCeの2/3の
モル数のBaを含む硝酸バリウムと、Baと等モル数の
Zrを含むオキシ硝酸ジルコニウムとを溶解して第2水
溶液を調製し、攪拌しながらアンモニアを加えて水酸化
ジルコニウムを沈殿させ、次いで炭酸アンモニウム水溶
液を加えて炭酸バリウムを沈殿させた。それぞれ沈殿を
含む第1水溶液と第2水溶液を混合し、120℃で24
時間乾燥させて水分を除去した後、300℃で5時間加
熱して副生成物の硝酸アンモニウムを除去し、複合酸化
物粉末を得た。この複合酸化物粉末は、結晶子の径が5
0nm以下のセリア・ジルコニア固溶体粒子と、結晶子
の径が50nm以下のBaZrO3 からなる酸化物粒子
とから構成されている。
【0049】このセリア・ジルコニア固溶体粒子につい
て、固溶度をX線回折による格子定数と出発原料の配合
比から式(3)により算出したところ、固溶度は100
%であった。また結晶子の平均径をX線回折パターンの
311ピークからシェラーの式を用いて算出したとこ
ろ、平均径は10nmであった。さらにBET法により
測定された複合酸化物粒子の比表面積は70m2 /gで
あった。
【0050】(比較例1)硝酸セリウム(III )とオキ
シ硝酸ジルコニウムを、モル比でCe/Zr=5/5と
なるように混合した水溶液を調製し、攪拌しながらアン
モニア水を滴下して中和し沈殿を生成させた。続いてこ
の混合水溶液に含まれるセリウムイオンの1/2のモル
数の過酸化水素を含む過酸化水素水と、得られる酸化物
の重量の10%のアルキルベンゼンスルホン酸を含む水
溶液を添加し、混合攪拌した。
【0051】得られたスラリーを120℃で24時間乾
燥させて水分を除去した後、300℃で5時間加熱し、
複合酸化物粉末を得た。この複合酸化物粉末は、結晶子
の径が50nm以下のセリア・ジルコニア固溶体粒子か
ら構成されている。このセリア・ジルコニア固溶体粒子
について、固溶度をX線回折による格子定数と出発原料
の配合比から式(3)により算出したところ、固溶度は
100%であった。また結晶子の平均径をX線回折パタ
ーンの311ピークからシェラーの式を用いて算出した
ところ、平均径は10nmであった。さらにBET法に
より測定された複合酸化物粒子の比表面積は85m2
gであった。
【0052】(比較例2)硝酸セリウム水溶液を調製
し、攪拌しながらアンモニア水を滴下して中和し沈殿を
生成させた。得られたスラリーを120℃で24時間乾
燥させて水分を除去した後、300℃で5時間加熱し、
比表面積130m2 /gの酸化セリウム粉末を得た。
【0053】<耐熱性評価>実施例1、実施例2比較例
1及び比較例2の粉末をそれぞれ熱処理し、熱処理後の
比表面積を測定した結果を図1に示す。熱処理は600
〜1200℃の範囲で100℃毎に行い、熱処理時間は
それぞれ5時間である。図1より、実施例1及び実施例
2の複合酸化物粉末は同じ挙動を示し、初期の比表面積
は低いものの、高温が作用した時の比表面積の低下度合
いが比較例に比べて小さく、耐熱性に優れていることが
明らかである。
【0054】なお、実施例1及び実施例2の複合酸化物
粉末のOSCは、初期には比較例1より僅かに低かった
が、熱処理後には比較例1より高い値を示し、酸素スト
アレージ能に優れていた。これは実施例の複合酸化物は
熱処理時の比表面積の低下度合いが小さいことに起因し
ている。
【0055】
【発明の効果】すなわち本発明の複合酸化物によれば、
固溶度が高く、高い酸素ストアレージ能をもつとともに
結晶子の平均径が小さく、大きな比表面積を有し、かつ
耐熱後にも高い比表面積を維持することができる。した
がって排ガス浄化用触媒の助触媒として用いることによ
り、高温の排ガスであっても高い触媒性能を長期間維持
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱処理温度と比表面積の関係を示すグラフであ
る。
【図2】アルキルベンゼンスルホン酸の添加率と形成さ
れた酸化物固溶体粒子の結晶の格子定数との関係を示す
グラフである。
【図3】セリア・ジルコニア固溶体粒子中のジルコニア
濃度と格子定数との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 希夫 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 神取 利男 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 曽布川 英夫 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化セリウムに酸化ジルコニウムが固溶
    したセリア・ジルコニア固溶体を含み、該セリア・ジル
    コニア固溶体中の酸化セリウムに対する酸化ジルコニウ
    ムの固溶度が50%以上であり、さらに該セリア・ジル
    コニア固溶体中のジルコニウムの比率がモル比で0.2
    5≦Zr/(Ce+Zr)≦0.75の範囲にあるセリ
    ア・ジルコニア固溶体粒子と、 アルカリ土類金属酸化物と酸化ジルコニウムとの複合酸
    化物からなる酸化物粒子とよりなり、 該セリア・ジルコニア固溶体粒子と該酸化物粒子とが互
    いに混合されてなることを特徴とする複合酸化物。
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