JPH10338480A - 昇降機 - Google Patents

昇降機

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Publication number
JPH10338480A
JPH10338480A JP16802797A JP16802797A JPH10338480A JP H10338480 A JPH10338480 A JP H10338480A JP 16802797 A JP16802797 A JP 16802797A JP 16802797 A JP16802797 A JP 16802797A JP H10338480 A JPH10338480 A JP H10338480A
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JP
Japan
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rail
roller
main body
roller holder
engagement surface
Prior art date
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Pending
Application number
JP16802797A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiro Ouchi
勝広 大内
Yoshiaki Mizuma
由晃 水間
Yoshiyuki Tagami
嘉幸 田上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumiden Transmission and Distribution Systems Products Corp
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Asahi Kinzoku Seiko Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electric Power Co Inc, Asahi Kinzoku Seiko Co Ltd filed Critical Tokyo Electric Power Co Inc
Priority to JP16802797A priority Critical patent/JPH10338480A/ja
Publication of JPH10338480A publication Critical patent/JPH10338480A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄塔作業などに用いる昇降機に関し、レール
の途中からでも装着できるようにする。 【解決手段】 この昇降機はレールの前後をローラで挟
持してレールに装着される。スプロケット5とその駆動
源とを具え、このスプロケット5をレール2に噛合して
回転させることでレール沿いに走行する昇降機である。
この本体1には開閉自在の一対のローラ保持具15A,15B
を具え、その保持具15A,15B に背面ローラ20A〜20D が
軸支されている。ローラ保持具15A,15B を開くことで背
面ローラ20A〜20D の幅をレール2の幅よりも広げるこ
とができ、レール2の途中からでも昇降機を装着でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷物の上げ下ろし
などに利用する昇降機、特に鉄塔作業において携帯工具
や安全装備などの搬送に好適な昇降機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】レールに沿って走行する昇降機に関連す
る技術として、特願平7-31648 号に示すものがある。こ
れは深礎基礎工事などで作業者が梯子を昇降して穴内に
出入りする際、体重の一部を支えて作業者の疲労を軽減
するための昇降補助機である。
【0003】梯子にレールを固定し、このレールに昇降
補助機を装着してレール沿いに走行させる。補助機はレ
ールの係合面に噛合するスプロケットを具え、これを駆
動することで自走する。作業者は腰の安全ベルトと補助
機とをロープでつながれており、補助機の走行に合わせ
て自力で梯子を昇降する。その際、補助機にぶら下がる
ようにすることで体重の一部を補助機に支持されるため
疲労を軽減することができる。
【0004】ここで用いられるレールは、細長い板状の
係合面と、係合面にほぼ直交する取付部とを具える。係
合面にはスプロケットが噛合する矩形孔が長手方向に所
定間隔で多数形成され、取付部は梯子に固定される。
【0005】これと同種のレールは鉄塔に広く取り付け
られ、作業者の墜落防止安全器用に用いられている。そ
こで、上記補助機を鉄塔においても利用することが考え
られる。補助機にバケットを取り付ければ、荷物搬送用
の昇降機としても利用できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記補助機の
レールへの取り付けは、レールの端部から補助機を差し
込むようにして行うため、レールの途中から着脱するこ
とができない。すなわち、補助機はレール係合面の両側
を前後から挾むローラを具え、補助機をレールに装着す
るには、これらローラの間にレール係合面の端部をはめ
込むようにしなければならない。そのため、このような
構造ではレールの端部からしか補助機を装着することが
できず、鉄塔のターナー部を通過することができないと
いう問題があった。
【0007】従って、本発明の主目的は、レールのどこ
からでも着脱できる昇降機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するためになされたもので、レール係合面の背面側に
位置するローラを開閉式とし、このローラを開くことで
レールのどこからでも昇降機を装着できるように構成し
たことを特徴とする。ここで、係合面の正面側とは昇降
機が対面する側をいい、背面側とはその裏側で、レール
の取付部につながる側をいう。
【0009】本発明昇降機はスプロケットとその駆動源
とを具える本体をレールの係合面に装着し、このスプロ
ケットを係合面に噛合して回転させることでレール沿い
に走行するものである。
【0010】ここで、本体には一対のローラ保持具が軸
支されている。このローラ保持具は開閉機構により開閉
自在に構成され、各保持具にはローラが軸支されてい
る。このローラは、本体をレールに装着したときにレー
ルの係合面の背面側に位置する。昇降機をレールに保持
するには、このローラと対向する位置、つまり係合面の
正面側に別のローラが必要である。係合面の正面側に位
置するローラは、直接本体に軸支してもよいし、ローラ
保持具に軸支してもよい。
【0011】本体をレールに装着する際には、ローラ保
持具を開いて、そこに保持されたローラの間隔をレール
の係合面の幅よりも広くする。そして、ローラ保持具を
閉じ、正面側ローラと背面側ローラとの間にレールの係
合面を位置させればよい。
【0012】ローラ保持具の開閉機構にはピニオンと一
対のラックを用いたものが挙げられる。第一ラックと第
二ラックからなる一対のラックは両ローラ保持具の間に
平行に位置し、第一ラックは一方のローラ保持具に、第
二ラックは他方のローラ保持具に連結されている。ま
た、これら両ラックの間にはピニオンが配置され、両ラ
ックに噛合している。さらに、一方のローラ保持具に
は、操作ロッドが取り付けられ、このロッドは昇降機の
側面から突出している。ローラ保持具の開閉は、このロ
ッドを軸方向に操作することで行う。
【0013】また、上記の開閉機構には、ローラ保持具
を閉じた状態に保持するロック機構を具えることが望ま
しい。このロック機構は、操作ロッドの途中に設けられ
たフランジと、本体側面にスライド自在に取り付けられ
たスライドプレートとで構成される。操作ロッドのフラ
ンジはローラ保持具を閉じたときに本体の側面に当接す
るよう構成され、スライドプレートはこのフランジに係
合することでロッドの軸方向の動きを規制する。
【0014】特に、このロック機構と本体の駆動源とを
連動することで、ローラ保持具を閉じてロックした状態
でのみ本体を駆動できるように構成できる。これによ
り、ローラ保持具が完全に閉じ、確実に昇降機がレール
に装着された状態でのみ駆動するようにできる。
【0015】さらに、上記の本体にはバケット台車を連
結し、これを本体で牽引することで荷物搬送用の昇降機
として利用できる。この台車もレールの係合面を正面側
と背面側とから挾むことでレールに装着される。従っ
て、この装着機構も本体と同様な構成である。すなわ
ち、この台車にも開閉自在の一対のローラ保持具が軸支
され、そこにローラが保持されている。このローラは、
台車をレールに装着したとき係合面の背面側に位置する
ローラで、装着時にはローラ保持具を開いてローラの間
隔を係合面の幅以上に広げる。
【0016】この台車にはレールの係合面に係合するこ
とで台車をレール上に保持する落下防止機構を具えるこ
とが望ましい。台車は自走式ではなく、ローラによりレ
ールに装着されているだけであるため、本体との連結を
解除するとレールに沿って急降下する。このような急降
下を防止するため、例えば、係合面の矩形孔に挿入され
る安全ピンを台車に設ければよい。
【0017】なお、本発明昇降機は台車にバケットを取
り付ければ荷物搬送用昇降機として利用でき、台車を取
り外して本体と作業者とをつなげば昇降に伴う疲労を軽
減するための昇降補助機としても利用できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。 (全体構成)図1は本発明昇降機を示す斜視図である。
この昇降機はレールに装着されて自走する本体1と、本
体1に牽引されてレール2沿いに走行するバケット用の
台車3とを具える。本体1はレールに係合するスプロケ
ットを駆動して走行するが、台車3自体には駆動機構は
ない。ここでの台車3はバケットを取り外した状態で図
示している。いずれもレール係合面の両側を正面と背面
からローラで挾んで装着されており、この装着機構の基
本的構成は本体と台車とでほぼ同じである。なお、レー
ル2は断面がほぼT型のもので、係合面2Aと取付部2Bと
から構成される。係合面2Aにはスプロケットが噛合する
矩形孔2Cが長手方向に所定間隔で多数形成され、取付部
は鉄塔に固定される。以下の説明において、係合面の正
面側とは昇降機(本体または台車)が対面する側をい
い、背面側とはその裏側で、レールの取付部につながる
側をいう。
【0019】(本体の概略)まず、本体1の構成を図2
〜5に基づいて説明する。本体1は、ほぼ直方体のケー
スにスプロケットの駆動機構を収納したものである(図
2参照)。本体の上部には取り外しできるバッテリボッ
クス4が装着され、その下部にモータとその動力伝達機
構およびスプロケット5などが配置されている。動力伝
達機構はモータの動力をスプロケットに伝達する複数の
ギア6で構成される。また、図示していないが、制動手
段として遠心ブレーキが装備されている。その他、本体
上面に突出する半円筒体は自動停止用ストッパ7であ
る。このストッパ7がレール2に取り付けた止め金具
(図示せず)に当接すると、押し込まれたストッパの軸
8が本体内部のマイクロスイッチ9に接触し、自動的に
本体1を停止させる。なお、図1に示すように、本体正
面には上昇−停止−下降の切換スイッチ10および非常停
止ボタン11が、側面には電源のオン−オフを行うメイン
スイッチ12が設けられている。
【0020】(本体のレールへの装着機構)本体の背面
には、本体1をレール2に装着するための機構が具えら
れている。図3はこの装着機構を示す本体の部分背面
図、図4は図3におけるA−A矢視図である。この装着
機構は開閉式の一対のローラ保持具15A,15B を具えてい
る。各ローラ保持具15A,15B はほぼ[型の金具で、本体
1に軸支されている。すなわち、本体1のケースを構成
する第一サイドパネル16と第二サイドパネル17の間に
は、これらと平行な中間パネル18が設けられ、この中間
パネル18と第二サイドパネル17との間にローラ保持具15
A,15B を貫通して支持する2本のスライド軸19A,19B が
固定されている。各ローラ保持具15A,15B はこの軸沿い
にスライドすることで開閉する。図3はローラ保持具15
A,15B を閉じた状態を示している。
【0021】また、各ローラ保持具15A,15B の端部に
は、本体をレールに装着したときに係合面の背面側に位
置する背面ローラ20A〜20D が合計で4つ設けられてい
る。各ローラ20A〜20D はスライド軸19A,19B と平行な
軸を回転軸として取り付けられている。これらのローラ
のうち、ローラ保持具下端の2つの背面ローラ20B,20D
とほぼ対向する位置には一対の正面ローラ21が設けられ
ている。正面ローラ21は背面ローラ20B,20D との間でレ
ール2の係合面を挟持するためのものである。この正面
ローラ21もスライド軸19A,19B と平行な軸を回転軸と
し、両ローラ保持具15A,15B の間に位置する正面ローラ
軸受け22に軸支されている。正面ローラ軸受け22は本体
の下面を構成するフックベース23に固定されると共に、
下方のスライド軸19B に貫通されている。なお、ローラ
保持具15A,15B の上端に位置する背面ローラ20A,20C に
は対向する正面ローラがない。この位置に対応するレー
ルは、背面ローラ20A,20C と正面側のスプロケット5と
で挟持される。
【0022】さらに、本体1はレール2の係合面を両サ
イドから支持する4つのサイドローラ25を具える。各ロ
ーラ25はスライド軸19A,19B と直交する方向(図3の紙
面に垂直な方向)の軸を回転軸として、板状のサイドロ
ーラ軸受け26に軸支した。これらの軸受け26は第二サイ
ドパネル17と中間パネル18の各々から対向して突設さ
れ、サイドローラ25を背面ローラ20A〜20D や正面ロー
ラ21に対応する位置に保持する。
【0023】(ローラ保持具の開閉機構)上記ローラ保
持具15A,15B の開閉は操作ロッド30を軸方向に作動する
ことでピニオン31と一対のラック32A,32B とを連動させ
て行う。操作ロッド30は一端が一方のローラ保持具15A
に固定され、中間パネル18と第一サイドパネル16とを貫
通してケース外部に突出し、他端に握り玉33を具えてい
る。また、第一サイドパネル16と中間パネル18との間に
おいて径の変わる段部30A を有し、第一サイドパネル16
の外側にはフランジ30B を具えている。
【0024】一方、一対のラック32A,32B は両ローラ保
持具15A,15B の間でスライド軸19A,19B と平行に位置す
る。第一ラック32A の一端は一方のローラ保持具15A に
連結され、第二ラック32B の他端は他方のローラ保持具
15B に連結されている。そして、第一ラック32A の他端
は他方のローラ保持具15B には連結されておらず、第二
ラック32B の一端は一方のローラ保持具15A,に連結され
ていない。
【0025】また、これら両ラック32A,32B の間にはピ
ニオン31が配置され、両ラック32A,32B に噛合してい
る。ピニオン31は第二サイドパネル17と中間パネル18と
の間に固定されるピニオン軸受け34に軸支され、図3の
紙面に垂直な方向の軸を回転軸としている。
【0026】図3において、操作ロッド30を右側に移動
すると一方のローラ保持具15A と第一ラック15A も右側
に移動し、これに伴ってピニオン31は右回りに回転す
る。そのため、第二ラック32B と他方のローラ保持具15
B は左側に移動し、両ローラ保持具15A,15B の間隔が広
げられる。逆に操作ロッド30を左側に移動すれば、両ロ
ーラ保持具15A,15B の間隔は狭められる。
【0027】(開閉機構のロック機構)このような開閉
機構にはローラ保持具15A,15B を閉じた状態で保持する
ためのロック機構も設けられている。このロック機構の
詳細を図3と図5に基づいて説明する。図5は第一サイ
ドパネル16を外側から見た部分側面図である。
【0028】ローラ保持具15A,15B のロックは、第一サ
イドパネル16上にスライド自在に取り付けたスライドプ
レート40を操作ロッドのフランジ30B に係合することで
行う。スライドプレート40は下方にU字型の切欠41を具
える矩形板である(図5参照)。一方、第一サイドパネ
ル16においてスライドパネル40が対面する箇所には、2
つの透孔41と、これらを挾んで平行に位置する一対の長
孔43が形成されている。スライドパネル40の裏面(第一
サイドパネル16との接触面)には各長孔43を貫通するピ
ン(図示せず)が突設され、第一サイドパネル16の内面
にも同様のピン44(図3参照)が突設されている。そし
て、これらピンの間に引張ばね45を装着することでスラ
イドプレート40を下方に引き付け、長孔43の範囲でスラ
イドパネル40をスライドできるように構成した。また、
スライドパネル40には切欠41の上部を貫通するプランジ
ャ46が螺合されており、このプランジャ46の端部をいず
れかの透孔42に係合することでスライドプレート40の位
置を保持する。なお、プランジャ46の外周を覆っている
のはプランジャキャップ47である。
【0029】ここで、スライドパネルの切欠41は表面側
で幅が狭く裏面側(第一サイドパネル16との接触面側)
で幅が広い段階状に形成されている。表面側の切欠幅は
フランジ30B の前後における操作ロッド30の外径にほぼ
対応し、裏面側の切欠幅はフランジ30B の外径にほぼ対
応する。つまり、フランジ30B が第一サイドパネル16に
接触した状態で、スライドプレート40を下方に移動して
プランジャ46の端部を下方の透孔42に係合すれば、スラ
イドパネルの切欠41はフランジ30B に係合し、フランジ
表面の一部がスライドパネル40に覆われた状態となる。
その結果、操作ロッド30を軸方向に動作することができ
なくなり、ローラ保持具15A,15B を閉じた状態に保持す
ることができる。逆にスライドプレート40を上方に移動
してプランジャ46の端部を上方の透孔41に係合すれば、
切欠41とフランジ30B の係合は解除され、操作ロッド30
を軸方向に作動できるようになる。
【0030】(ロック機構と昇降機駆動機構の連動)な
お、本例では、下方の透孔41と対向する中間パネル18の
表面にマイクロスイッチ50を設け、ロック機構とスプロ
ケット5の駆動を連動させることで、ローラ保持具15A,
15B が閉じた状態にロックされてなければ昇降機が走行
できないようにした。すなわち、プランジャ46の端部が
下方の透孔41に係合されたとき、この端部がマイクロス
イッチ50に接触して昇降機の電源をオンにできるように
なる。逆に、プランジャ46の端部が上方の透孔41に係合
されているときは、スライドプレート40が操作ロッドの
フランジ30B に係合しておらず、ローラ保持具15A,15B
の開閉機構はロックされていない。この状態ではマイク
ロスイッチ50はプランジャ46の端部に接触しておらず、
電源をオンにすることはできないように構成した。従っ
て、ローラ保持具15A,15B が閉じた状態にロックされて
いないのに昇降機を作動させるといった操作を防止でき
る。
【0031】(バケット用台車)次に、上記本体1に牽
引されてレール沿いに走行する台車3を図6〜8に基づ
いて説明する。各図はバケットを取り外した台車のみを
示し、図6は台車3の背面図、図7は縦断面図、図8は
平面図である。
【0032】この台車3は背板55の両側に第一サイドパ
ネル56と第二サイドパネル57を垂直に固定し、両サイド
パネル56,57 の間に中間パネル58を装着して、これらに
一対のローラ保持具59A,59B を取り付けたものである。
この台車3もレール2の途中からでも装着できるように
ローラ保持具59A,58B を開閉式とした。このローラ保持
具59A,59B の開閉機構と、開閉機構のロック機構は本体
1のそれと同様である。すなわち、背板55に軸支された
ピニオン60とこれに噛合する一対のラック61A,61B を用
い、操作ロッド62を軸方向に作動することでローラ保持
具59A,58B を開閉する。また、操作ロッドのフランジ62
B にスライドプレート63の切欠を係合することで開閉機
構をロックする。スライドプレート63の位置決めにはプ
ランジャ64を用いる。
【0033】各ローラ保持具59A,59B は、上下横片,中
間片およびこれらをつなぐ縦片を有するほぼE型のもの
で(図7参照)、上下横片をスライド軸65A,65B で貫通
され、縦片に一対(両保持具で計4つ)の背面ローラ66
が軸支されている。スライド軸65A,65B は、中間パネル
58と第二サイドパネル57の間に支持され、背面ローラ66
はスライド軸65A,65B と平行な軸を回転軸として保持さ
れている。前述した各ラック61A,61B は各保持具59A,59
B の中間片に固定されて平行に保持されている。
【0034】また、この台車3はレール2の両側を保持
する計4つのサイドローラ67を具える。サイドローラ67
は、第二サイドパネル57および中間パネル58から対向し
て突設されたサイドローラ軸受け68に軸支され、図6の
紙面に垂直な軸を回転軸としている。
【0035】さらに、各背面ローラ66とほぼ対向する位
置には、計4つの正面ローラ70が設けられている。正面
ローラ70は背面ローラ66との間でレール2の係合面を挟
持するためのものである。この正面ローラ70もスライド
軸65A,65B と平行な軸を回転軸とし、両ローラ保持具59
A,59B の間に位置する上下の正面ローラ軸受け71,72に
軸支されている。上下の各正面ローラ軸受け71,72 は背
板55に垂直に固定されると共に、スライド軸65A,65B に
貫通されている。このうち、上部正面ローラ軸受71けの
上部は上方に延長して二股に形成され、本体1と連結す
るための吊り金具を構成している。なお、上下の正面ロ
ーラ軸受け71,72 の間において、第二サイドパネル57と
中間パネル58との間には連結軸73が架け渡されている。
【0036】吊り金具は二股部分に架け渡された固定軸
75を具える。台車3と本体1との連結は、固定軸75にカ
ラビナ76を掛け、このカラビナ76を本体下面につり下げ
られたリング77(図1参照)に掛けることで行う。カラ
ビナ76は切欠を設けた金属リング状のもので、切欠端部
の一方に雄ネジを形成し、他方に筒状の雌ねじ78を具え
る。雌ねじ78を雄ネジにねじ込んだり外したりすること
で切欠部分の開閉を行って固定軸75への掛け外しを行
う。
【0037】(落下防止機構)本例では、この吊り金具
に落下防止機構を設けた。台車1は正面,背面,サイド
ローラでレール2に係合しているが、レール上に保持す
る機構がないため、本体1との連結を解除するとレール
沿いに急降下する。そこで、台車3をレール沿いに保持
する機構を設け、さらにこの機構で台車3をレール上に
保持しなければカラビナ76を固定軸75から外せないよう
に構成した。
【0038】落下防止機構はレールの矩形孔2Cに係合す
る安全ピン80を具える(図6,7)。安全ピン80は吊り
金具に取り付けられた可動板81に固定され、この可動板
81はグリップ82(図6)が突設されると共に、吊り金具
に嵌合される2本の軸83,84(図7)でスライド自在に
構成される。2本の軸83,84 はいずれも固定軸75と平行
で、そのうちの一本は可動軸83として二股部を掛け渡す
ように貫通されている。
【0039】カラビナ76を固定軸に掛ける場合は、グリ
ップ82を引き出して可動軸83を二股部から抜き(図7の
一点鎖線参照)、その状態でカラビナ76の切欠から固定
軸75をはめ込んだ後、可動板81を元に戻して可動軸83を
二股部に貫通する。この状態でカラビナ76を外そうとし
ても、切欠の幅が狭いため固定軸75と可動軸83の両方を
切欠に通すことができず、カラビナ76を外すことができ
ない。つまり、台車3を本体1と切り放すことができな
い。一方、台車3を本体1から外す場合は、予め可動板
81をスライドして安全ピン80をレールの矩形孔2Cに係合
し(図7の一点鎖線参照)、台車3をレール上に保持し
ておく。このとき、二股部に架け渡されているのは固定
軸75のみとなり、固定軸75を切欠に通してカラビナ76を
外すことができる。
【0040】(バケット)このような台車の背板にバケ
ット90を装着する(図9参照)。図9(A)は平面図、
(B)は側面図である。このようなバケット90を装着す
ることで、工具などを搬送することができる。本例では
開閉式の円筒状のバケット90を用いたが、その構成やサ
イズはこれに限定されるものではなく、搬送対象物に合
わせて適宜選択すればよい。また、背板への取付手段も
ネジ止め,はめ込みなど適宜な手段を用いればよい。
【0041】(動 作)次に、上記昇降機の操作手順を
説明する。 (1) まず、本体1をレール2に装着する。スライドプレ
ート40を上方に移動し、操作ロッド30を引き出してロー
ラ保持具15A,15B を開き、スプロケット5をレールの係
合孔2Cに、正面ローラ21を係合面の表面に当接する。
【0042】(2) その状態でローラ保持具15A,15B を閉
じて、正面ローラ21と背面ローラ20A〜20D で係合面2A
を挟持する。
【0043】(3) ローラ保持具15A,15B を閉じたら、ス
ライドプレート40を下方にスライドし、切欠を操作ロッ
ドのフランジ30B に係合してローラ保持具が開かないよ
うに保持する。
【0044】(4) このとき、プランジャの先端がマイク
ロスイッチ50に当接し、本体のスプロケット5を駆動で
きる状態となる。
【0045】(5) 次に台車3を本体1に連結する。予め
可動板81を引き出し、可動軸83を吊り金具の二股部から
抜いておく。その状態でカラビナの雌ねじ78を雄ネジか
ら外し、切欠を台車の固定軸75にはめ込んでから雌ねじ
78を締める。
【0046】(6) そして、可動板81を戻して可動軸83を
二股部に貫通する。
【0047】(7) さらに、台車3をレール2に装着す
る。この手順も本体1の装着手順と同様である。すなわ
ち、操作ロッド62を作動してローラ保持具59A,59B を開
き、正面ローラ70を係合面の表面に当接する。
【0048】(8) その状態でローラ保持具59A,59B を閉
じて、正面ローラ70と背面ローラ66で係合面を挟持す
る。
【0049】(9) ローラ保持具59A,59B を閉じたらスラ
イドプレートを下方にスライドし、同プレートの切欠を
操作ロッドのフランジ62B に係合してローラ保持具59A,
59Bが開かないように保持する。
【0050】(10)台車3にバケット90を装着し、メイン
スイッチ12を「オン」にして、切換スイッチ10で「上
昇」か「下降」を選択して昇降機を走行させる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明昇降機は次
の効果を奏することができる。 (1) 本体および台車に開閉式のローラ保持具を用いたこ
とで、レールのどこからでも昇降機を装着することがで
きる。従って、鉄塔のターナー部を通過する際にも何ら
支障はない。
【0052】(2) 本体および台車のローラ保持具にロッ
ク機構を設けたことで走行中にローラ保持具が開いて本
体や台車がレールから外れることを防止できる。特に、
本体のロック機構をメインスイッチと連動することで、
確実にローラ保持具が閉じた状態でなければ本体を走行
させることができないように構成できる。
【0053】(3) 台車に落下防止機構を設けたことで台
車の急降下を防止できる。特に、この落下防止機構を作
動した(安全ピンをレールの係合孔に係合した)状態で
なければカラビナを外す(台車を本体から外す)ことが
できないように構成したことで、一層確実に台車の落下
を防止できる。
【0054】(4) 本体で台車を牽引する構成としたこと
でレール係合面や本体または台車の装着機構にかかる荷
重負担を軽減し、曲線レールの通過を容易にする。直接
本体にバケットを装着すればレールからバケットまでの
距離が大きくなり、レールや本体の装着機構にかかる荷
重負担が大きくなる。大きな荷重に耐える本体の装着機
構を構成するには、上部背面ローラおよび下部背面ロー
ラ(正面ローラ)の距離を大きくとらなければならず、
装着機構が大型化する。それでは曲線レールを通過する
ことが難しい。そこで、駆動機構がなく薄型の台車にバ
ケットを取り付け、レール係合面や各装着機構にかかる
荷重を軽減し、曲線レールの通過を容易にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明昇降機の斜視図である。
【図2】本発明昇降機本体の概略内部構造を示す断面
図。
【図3】本発明昇降機本体のレールへの装着機構を示す
背面図。
【図4】図3のA−A矢視図。
【図5】ロック機構を示す本体の部分側面図。
【図6】本発明昇降機の台車の背面図。
【図7】図6の台車における縦断面図。
【図8】図6の台車の平面図。
【図9】バケットを装着した台車を示し、(A)は平面
図、(B)は側面図。
【符号の説明】
1 本体 2 レール 2A 係合面 2B 取付部 2C
矩形孔 3 台車 4 バッテリボックス 5 スプロケット 6 ギア 7 自動停止用ストッパ 8 軸 9 マイクロスイッ
チ 10 切換スイッチ 11 非常停止ボタン 15A,15B,59A,59B ローラ保持具 16,56 第一サイドパネル 17,57 第二サイドパネル
18,58 中間パネル 19A,19B,65A,65B スライド軸 20A〜20D,66 背面ロ
ーラ 21,70 正面ローラ 22,71,72 正面ローラ軸受け 23
フックベース 25,67 サイドローラ 26,68 サイドローラ軸受け
30,62 操作ロッド 30A 段部 30B,62B フランジ 31,60 ピニオン 32A,32B,61A,61B ラック 33 握り玉 34 ピニオン
軸受け 40,63 スライドプレート 41 切欠 42 係合孔 43
長孔 44 ピン 45 スプリング 46,64 プランジャ 47 プランジャ
キャップ 50 マイクロスイッチ 55 背板 75 固定軸 76 カ
ラビナ 77 リング 78 雌ねじ 80 安全ピン 81 可動板
82 グリップ 83 可動軸 84 軸 90 バケット
フロントページの続き (72)発明者 田上 嘉幸 兵庫県伊丹市北河原字当田20番地の2 朝 日金属精工株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプロケットとその駆動源とを具える本
    体をレールの係合面に装着し、このスプロケットを係合
    面に噛合して回転させることでレール沿いに走行する昇
    降機であって、 前記本体は、 本体に軸支される一対のローラ保持具と、 このローラ保持具の開閉機構と、 本体をレールに装着したとき、レールの係合面を正面側
    と背面側とから挾むローラとを具え、 これらローラのうち、少なくとも係合面の背面側に位置
    するローラは前記各ローラ保持具に軸支され、 本体をレールに着脱する際には、ローラ保持具を開い
    て、そこに保持されたローラの間隔をレールの係合面の
    幅よりも広くすることを特徴とする昇降機。
  2. 【請求項2】 ローラ保持具の開閉機構は、 一方のローラ保持具に連結され、本体の側面に突出する
    操作ロッドと、 一方のローラ保持具に固定され、かつ他方のローラ保持
    具との間に位置する第一ラックと、 第一ラックと平行で、他方のローラ保持具に固定された
    第二ラックと、 両ラックに噛合するピニオンとを具え、 操作ロッドを軸方向に作動することでローラ保持具を開
    閉することを特徴とする請求項1記載の昇降機。
  3. 【請求項3】 ローラ保持具を閉じた状態に保持するロ
    ック機構を具え、 このロック機構は、 操作ロッドの外周に突出すると共に、ローラ保持具を閉
    じたときに本体の側面に当接するフランジと、 本体の側面にスライド自在に取り付けられ、前記フラン
    ジと係合して操作ロッドの軸方向の動きを規制するスラ
    イドプレートとを具えることを特徴とする請求項2記載
    の昇降機。
  4. 【請求項4】 ローラ保持具のロック機構と本体の駆動
    源とを連動し、ローラ保持具を閉じてロックした状態で
    のみ本体を駆動できるように構成したことを特徴とする
    請求項3記載の昇降機。
  5. 【請求項5】 本体に牽引されると共に、レールの係合
    面に装着されて走行するバケット台車を具え、 この台車は、 台車に軸支される一対のローラ保持具と、 このローラ保持具の開閉機構と、 台車をレールに装着したとき、レールの係合面を正面側
    と背面側とから挾むローラとを具え、 これらローラのうち、少なくとも係合面の背面側に位置
    するローラは前記ローラ保持具に軸支され、 台車をレールに着脱する際には、ローラ保持具を開い
    て、そこに保持されたローラの間隔をレールの係合面の
    幅よりも広くすることを特徴とする請求項1記載の昇降
    機。
  6. 【請求項6】 レールの係合面に係合することで台車を
    レール上に保持する落下防止機構を具えることを特徴と
    する請求項5記載の昇降機。
JP16802797A 1997-06-09 1997-06-09 昇降機 Pending JPH10338480A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007076771A (ja) * 2005-09-13 2007-03-29 Sanwa Tekki Corp 昇降装置
JP2014512318A (ja) * 2011-03-09 2014-05-22 ハイステップ・システムズ・アクチエンゲゼルシャフト 高圧線送電塔及び風力タービン鉄塔のためのリフト

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US9834944B2 (en) 2011-03-09 2017-12-05 Highstep Systems Ag Lift for high-voltage towers and wind turbine towers

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