JPH0812219A - 荷物搬送用昇降機 - Google Patents

荷物搬送用昇降機

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JPH0812219A
JPH0812219A JP17747594A JP17747594A JPH0812219A JP H0812219 A JPH0812219 A JP H0812219A JP 17747594 A JP17747594 A JP 17747594A JP 17747594 A JP17747594 A JP 17747594A JP H0812219 A JPH0812219 A JP H0812219A
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JP
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elevator
cage
rail
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motor
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JP17747594A
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English (en)
Inventor
Kenji Iida
健二 飯田
Takao Naito
隆雄 内藤
Takeshi Tamagawa
猛 玉川
Jun Hara
順 原
Keisaku Ibata
恵作 井畑
Yoshiyuki Tagami
嘉幸 田上
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Sumiden Transmission and Distribution Systems Products Corp
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Asahi Kinzoku Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄塔作業などに用いる昇降機に関し、荷物専
用でエンジンを用いない軽量,簡易な構造とし、異常荷
重がかかった場合に自動停止できるようにする。 【構成】 駆動源などが内蔵された本体1と、荷物を積
載するケージ2を具え、ピンラックレール50沿いに昇降
する荷物搬送用昇降機で、本体1は、ピンラック52に噛
合するスプロケット、レール51に係合するガイドロー
ラ、スプロケットを駆動するモータ及び駆動用の電源を
具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、荷物の上げ下ろしなど
に利用する昇降機、特に鉄塔作業において、携帯工具や
安全装備などの搬送に好適な昇降機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から用いられている鉄塔昇降機とし
ては、図12に示すものがある(電気共同研究第39巻7
号第11〜15頁「社団法人 電気共同研究会」参照)。こ
れは、エンジンを駆動源とし、予め鉄塔沿いに付設され
たピンラックレールに沿って昇降する人荷兼用の昇降機
である。
【0003】図示のように、囲いが設けられたケージ60
の底面にはエンジン61,減速機62,逆転ホイル63等が装
備され、これらを駆動して昇降するための操作レバー64
が設けられている。また、ケージ60と一体のフレーム65
には、ピンラック52(図3参照)と噛合するスプロケッ
ト66が軸支されると共に、フレーム65をレール沿いに保
持するガイドローラ67が計4箇所に設けられている。
【0004】一方、このような昇降機の軌道となるピン
ラックレール50は、図13に示すように、平行配置され
たレール51を複数の横木で一体化して梯子状とし、その
ほぼ中間にピンラック52を固定したものである。両レー
ル51は断面が[型で、互いに開口側を両側に向けて配置
され、ピンラック52は平行材の間に多数のピン53が所定
の間隔で横架されている。
【0005】この昇降機は各構成部品ごとに分解するこ
とができ、分解した状態で鉄塔に搬送してその場で組み
立て、ピンラックレール50に装着して使用する。エンジ
ン61からの駆動力はチェーン68及びチェーンスプロケッ
ト69を介してスプロケット66に伝達され、これを回転さ
せることでケージ60を昇降させる。昇降および停止は、
通常ケージ60に作業者が乗って操作レバー64により行う
が、レール51にストッパ55A (図13参照)を設けてお
けば、これに自動停止レバー70(図12参照)が当たる
ことで停止でき、無人運転も可能である。さらに、異常
降下した場合に備えて、加速度を検知してレールを挟持
し、昇降機を停止させるクランプブレーキ71や、スプロ
ケット自体の回転を停止するコーンブレーキ(図示せ
ず)も具えられている。
【0006】
【発明が解消しようとする課題】しかし、このような昇
降機には次のような問題があった。 人荷兼用であるため、かなり大型で、重量も重い(2
00kg前後)。鉄塔はトラックなどが近付けない山岳
地帯などにも多くあり、分解しても人手により各部品
(最重量部品はケージの約60kg)を搬送するのはか
なり困難を伴う。また、エンジン使用する関係上、減速
機,逆転機構(上昇,下降用),チェーンなどの動力伝
達機構が必要で部品数が多く、組み立て作業にも時間を
要する。一方、工具などの荷物のみを搬送する簡易な昇
降機があれば、作業者が昇塔することはそれ程負担では
なく、むしろ作業時間全体を短縮できると考えられる。
【0007】異常降下に備えて上記の安全装置が具え
られているが、基本的には作業者が乗って操作するた
め、無人運転中の昇降機はストッパに当たるまで停止で
きない。その結果、無人運転により上昇中の昇降機に鉄
塔作業者の命綱が絡まり、事故につながることも考えら
れる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解消するためになされたもので、荷物専用でエンジン
を用いない軽量,簡易な構造とし、異常荷重がかかった
場合に自動停止できる安全装置を設けた昇降機を提供す
るものである。その第一の特徴は、駆動源などが内蔵さ
れた本体と、荷物を積載するケージを具え、ピンラック
レール沿いに昇降する昇降機で、本体に、ピンラックに
噛合するスプロケット、レールに係合するガイドロー
ラ、スプロケットを駆動するモータおよび駆動用の電源
を具えたことにある。
【0009】第二の特徴は、異常降下の安全対策とし
て、スプロケットの回転に連動する遠心ブレーキを具え
たことにある。第三の特徴は、異常荷重がかかった場
合、モータの駆動電流がしきい値を越えることでモータ
の駆動を停止させる異常停止機構を具えたことにある。
第四の特徴は、搬送に便利なよう、本体とケージを着脱
自在に構成したことにある。
【0010】第五の特徴は、やはり搬送の便宜を図るた
め、ケージをレールへの取付面と積載面を具えるほぼL
字型のものとし、この取付面に背負い用のバンドを装着
したことにある。第六の特徴は、昇降機の遠隔操作がで
きるよう、受信機と、受信機の信号に対応してモータの
駆動を制御する制御器を具えたことにある。第七の特徴
は、送信機からの無線信号を確実に受信できるよう、受
信機のアンテナをケージ前面に突設したことにある。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1は本発明昇降機をピンラックレールに取り付けた状態
を示す斜視図で、図示のように、本体1と、これと連結
されたケージ2を具えている。 [本 体]まず本体1は、ほぼ直方体のケースにモー
タ,電源などの駆動機構が収納されたもので、ケース上
部に操作部3を具え、そこに電源のオン,オフや、上昇
か下降かの駆動方向(モータの回転方向)を決めるスイ
ッチが配されている。
【0012】(モータ,スプロケット,電磁ブレーキな
ど)内部構造は図2,3に示すように、ケースのほぼ中
央に2枚の仕切り板4が固定され、この間にピンラック
と噛合するスプロケット5が軸支されている。そして、
仕切り板の一側にモータ6が、他側にバッテリ7が配置
されている。スプロケット5は、ピンラックレールに噛
合するよう、外周に複数の歯が形成されたもので、一側
面にはスプロケット5より若干径の小さいギア8が同軸
状に一体化されている。また、モータ6の回転軸は前記
仕切り板4を貫通して先端にギア9が取り付けられ、こ
のギア9が前記スプロケットのギア8と噛合すること
で、スプロケット5を回転させる(図5参照)。モータ
6自体には回転抵抗があり、電源をオフの状態として本
体をピンラックレールに取り付けた場合でも、本体1が
急降下することはない。しかし、単にモータ6だけでは
緩やかに下降するため、モータ6に電磁ブレーキ48(図
2,図3参照)を設けてピンラックレール上に停止でき
るよう構成した。電磁ブレーキ48は、電源がオフの状態
で作動しており、これがオンになると開放される。
【0013】(遠心ブレーキ)また、モータ6の上部に
は遠心ブレーキ10が設けられている。前記のように、モ
ータ自体の回転抵抗と電磁ブレーキにより本体が下降し
ないように構成されているが、万一モータやモータとス
プロケットの連結部が破損した場合、スプロケットはフ
リーとなって本体が急降下する恐れがある。遠心ブレー
キはこのような事態にも本体が急降下しないように設け
られたものである。遠心ブレーキ10は、仕切り板4を貫
通する回転軸をもち、その一端に設けられたギア11がス
プロケットのギア8と噛合している(図5参照)。回転
軸の他端には、遠心力により外周方向に拡がるブレーキ
片が設けられ、外周ドラムに圧接するよう構成されてい
る。スプロケット5の回転が速くなった場合、このブレ
ーキ片が外周ドラムに圧接されることで、スプロケット
5の回転を抑制し、本体が緩やかに下降できるようにす
る。
【0014】(バッテリ)一方、図2の右側には電源と
してバッテリ7が配置されている。これは、ケース内の
バッテリガイド12にはめ込まれ、バッテリ押さえ13で固
定されている。搬送時などは、このバッテリ押さえ13を
取り外し、バッテリ7を本体から抜き出して、独立して
運搬できるよう構成されている。本例の場合、バッテリ
自体は約8kgで、バッテリ7を除く本体1は約28k
gである。なお、図1に示すように、本体ケースの上面
両側にはハンドル14が取り付けられ、持ち運びの便宜を
図っている。
【0015】(受信ボックス)また、バッテリと仕切り
板の間には、昇降機を無線操作できるように受信ボック
ス15が設けられている。送信機からの信号はケースの受
信コネクタ16に取り付けられるアンテナ17(図1参照)
で受信され、この受信信号に対応してモータ6を制御す
るよう、受信ボックスから制御ボックス18(図3参照)
に信号が送られる。
【0016】(異常停止ボタン)さらに、ケース一側面
(図2の右側)には異常停止ボタン19が設けられてい
る。これは、何らかの異常が発生した場合、鉄塔作業者
が直接このボタン19を押すことでモータ6の駆動を停止
させ、直ちに昇降機を停止させるものである。このボタ
ンは制御ボックス18に接続され、このボックス18を介し
てモータ6を制御できるよう構成されている。
【0017】但し、このボタン19の使用は、何らかの異
常が発生した場合に限られるものではない。例えば、昇
降機を所定位置に正確に停止させる際にも用いることが
できる。通常、昇降機の無線操作は、地上作業者が送信
機を持ち、昇降機の位置を確認しながら行う。しかし、
地上作業者は昇降機を見上げる格好となるため、その高
さ位置を認識するのが難しく、特に昇降機までの距離が
遠くなると正確な位置に昇降機を停止させることは容易
でない。従って、例えば搭上作業者がいる目的位置に昇
降機が到達したとき、搭上作業者がこのボタン19を押せ
ば昇降機を所望位置に停止でき、極めて便利である。
【0018】(自動停止アーム)そして、ケース取付面
の一側には、図3の左側に突出する自動停止アーム20が
設けられている。これは、主に昇降機のオーバーランを
防止する安全装置である。図13に示すように、通常、レ
ールには従来から鉄塔昇降機用としてストッパ55A が固
定されており、これにアーム20が接触すると、ケース背
面を貫通する軸を回転軸として回動するよう構成した。
この回転軸の回動をスイッチとし、制御ボックス18を介
してモータ6を停止させる。例えば、レールの上端部と
下端部にストッパ55A を設けておけば、昇降機のオーバ
ーランを防止できる。なお、ストッパ55A と次のストッ
パ55B は、ほぼ直角の折り曲げ棒で、レール側方に突き
出して、折り曲げ端が前方(昇降機を取り付ける側)に
向くよう取り付けられる。
【0019】さらに、図11に示すように、折り曲げ棒
56の取り付け端に雄ねじを螺刻し、折り曲げ棒と一体の
固定取付金具57と、折り曲げ棒に外嵌され、固定取付金
具57に対向する可動取付金具58とを具えるストッパ55B
はレールへの着脱が便利である。即ち、レール後面(レ
ール前面は後述のガイドローラが係合)に固定取付金具
57を当接し、これと可動取付金具58との間でレール51を
挟んで、前記雄ねじに蝶ナット59を螺合して締め付けれ
ば容易に取り付けを行うことができる。従って、このス
トッパ55B は、図13に示すストッパ55A が設置されて
いない場合に用いると便利である。特に、レール中間の
所望位置にこのストッパ55B を設けておけば、その位置
に昇降機を停止させることができる。
【0020】(制御ボックス)制御ボックス18は図2,
3における仕切り板4の左側に配置され、前述の受信ボ
ックス15,異常停止ボタン19又は自動停止アーム20から
の信号や操作部3からのスイッチ操作に対応してモータ
6を制御する。さらに、この制御ボックス18は、昇降機
に異常な負荷がかかった場合、直ちにモータ6を停止で
きるよう構成されている。即ち、モータ駆動電流が一定
のしきい値を越えた場合、自動的にモータ6をオフにし
て昇降機を停止させるのである。本例では最大積載荷重
を50kgとし、それより20kg以上の負荷がかかっ
た場合にモータを停止するよう設定した。従って、鉄塔
作業者の命綱が昇降機に絡まったりした場合、無線操作
で昇降機を停止できることはもちろん、この機能により
自動的に停止させることもできる。なお、ケース正面に
はAVメータ21(図1,図3参照)が設けられ、電流,
電圧が表示される。
【0021】(ガイドローラ)本体の両側面は、図4に
示すように、その上下端が取付面側に突出して軸支部22
を形成し、そこに計4対のガイドローラ23を軸支して、
本体1をレール沿いに保持できるよう構成した。各対の
ローラ23は、軸支部22で前後に並列され、軸支部22に垂
直な軸を回転軸として対向配置されている。
【0022】本体のレールへの保持は、図3に示すよう
に、スプロケット5をピンラックレールのピン53に噛合
させ、各対のローラ23の間にレール51を挟み込むことで
行う。このとき、本体のはめ込みを行い易いよう、本体
一側の軸支部22(図4)を本体の幅方向にスライドし、
対向するローラの間隔を拡げられるよう構成した。本例
では、本体の左側面を固定側面(図4B)、右側面を可
動側面とし、上下の軸支部22をつなぐ面をスライド面24
としている(図4A)。
【0023】このスライド機構の詳細を説明する。ま
ず、スライド面24(軸支部)の外側は、図4(A)に示
すように、常時はスライド面上に位置するロックピン25
が設けられ、これを本体側面に固定されたロックプレー
ト26の溝27に沿って同図の左側に移動できるよう構成さ
れている。
【0024】一方、スライド面24の内側は、図6に示す
ように、その上下端に2対のガイドローラ23が軸支さ
れ、中間部から2本のスライドシャフト28が突設されて
いる。このスライドシャフト28は、本体ケースの背面に
一体化された軸受け部29を貫通し、シャフト端部に環状
の抜け止め30が設けられている。
【0025】このような構成により、ロックピン25をロ
ックプレートの溝27に沿って図4(A)の左側に移動さ
せることでスライド面24を引き出すことができる。スラ
イドシャフト28は軸受け部29の貫通孔よりも長いため、
この長さの範囲でスライド面24を本体1の幅方向に移動
でき、対向するローラ23の間隔をピンラックレール50の
幅よりも広くすることができる。
【0026】本体1をレール51に取り付ける際、スライ
ド面24を引き出して本体左右のローラ23の間隔を拡げて
おき、本体の固定側面に軸支されたローラの間に一方の
レール51をはめ込む。このとき、左右のローラ23の間隔
はピンラックレール50の幅よりも広いため、レール51の
端部からではなく正面から直接はめ込むことができる。
一方、他方のレール51は可動側面のローラ23とは離れた
状態にあるため、スライド面24を元の位置まで戻し、そ
こに軸支されたローラ23の間にレール51をはめ込んで、
ロックピン25を元の位置に戻せばよい。
【0027】(ジョイントプレート)そして、図4
(A)に示すように、本体底面の両側に軸支されている
のがジョイントプレート31である。これは次に述べる本
体1とケージ2を連結する矩形の金属片で、下方の2箇
所に貫通孔が形成されている。ケージ1の取付面の上部
にはこのジョイントプレート31を挟む凹型で、ジョイン
トプレートの貫通孔に対応する貫通孔が形成された取付
金具32が固定されている。本体1とケージ2の連結は、
取付金具32にジョイントプレート31をはめ込んで、貫通
孔に止めピン33(図1参照)を差し込んで行う。なお、
この止めピン33はチェーンなどでケージ2につないでお
けば紛失を防げる。
【0028】[ケージ]ケージ2は荷物を積載する部分
(高さ750mm,幅620mm,奥行450mm,重
量13.3kg)で、低い囲いを有する積載面2Aと、レ
ール51への取付面2Bを具えたL字型のもので、これらの
両側に補強材34が架設されている(図1参照)。また、
図7に示すように、取付面2Bの両側には、ケージ2をレ
ール沿いに保持するガイドローラ35,36A,36Bが上下2箇
所に対向して設けられている。上部ガイドローラ35はロ
ーラ支持板37に軸支された単一ローラで、下部ガイドロ
ーラ36A,36B はローラ支持板38に軸支された2つのロー
ラである。ケージ2をレール51に取り付けた場合、上部
ガイドローラ35は図8に示すようにレール51の前面に当
接し、一方の下部ガイドローラ36A は図9に示すように
2つのローラの間でレール51を挟み込んでケージ2がレ
ール51から外れないようにする。
【0029】ここで、各ローラガイドローラ35,36A,36B
のうち、上部ローラ35の両方と、一方の下部ローラ36A
(固定式下部ローラ)は支持板37,38 がケージ取付面2B
に固定されているが、他方の下部ローラ36B (回動式下
部ローラ)は取付面2Bに対してほぼ90°の範囲で回動
できるよう構成されている。これはケージ2のレール51
への取り付けを容易にするためである。
【0030】回動式下部ローラ36B は、図10に示すよ
うに、ケージ取付面2Bの一側辺に一対の取付板39が固定
され、この間に断面が[型のローラ支持板38が回転軸40
で軸支される。取付板39の端部にはU字型の切欠41が形
成され、支持板38の上下面には長孔42が形成されて、取
付板39と支持板38を重ね合わせたとき、丁度切欠41が長
孔42の端部に重なる。そして、支持板38には、端部に固
定ピン43がつながれたスプリング44が固定され、この固
定ピン43の両端は前記長孔42を貫通すると共に、切欠41
にはめ込まれている。
【0031】通常、ローラ支持板38は取付面2Bの裏側に
突出しているが、このとき固定ピンは44図10(B)に
実線で示すように、取付板の切欠41にはめ込まれてい
る。一方、ローラ支持板38を回動するときには、長孔42
の範囲でスプリング44の引張力に抗しながら固定ピン43
を同図の左側に移動させ、これを切欠41から外せばよい
(図10(B)の破線参照)。従って、ケージ2をレー
ル51に保持する際、まず回動式下部ローラ36B をケージ
取付面2Bの側方に回動しておき、その状態で上部ガイド
ローラ35をレール51に当接させ、併せて固定式下部ガイ
ドローラ36A の間にレール51をはめ込む。そして回動式
下部ローラ36B を取付面2Bの裏側に突出する元の位置に
戻して同ローラ36B の間にレール51を挟み込めば、レー
ル51の端部からではなく正面からケージ2を取り付ける
ことができる。
【0032】(フック,背負い用バンド)さらに、この
ケージ2に設けられた構成としては、取付面2Bの表側に
設けられたフック45と、裏側に設けられた背負い用のバ
ンド46がある(図7参照)。フック45は積載物をロープ
などでケージ2に縛り付ける際、ロープの掛け具として
利用される。また、バンド46はケージ2をリュックサッ
クのように背負い、持ち運びを容易に行うためのもので
ある。取付面2Bの上部から下部におよぶ2本の帯状体
で、ケージ2に着脱自在に構成されている。
【0033】なお、図示していないが、本体からケーブ
ルを介して受信コネクタを引き出し、これをケージの前
面に設けることが好ましい。図1ではアンテナ17が本体
1の側面から突出しているが、本体1の側面は鉄塔と近
いため、鉄塔が電波の障害となることもある。このた
め、アンテナ17をケージの前面2Fに突出させれば、送信
機からの電波をより確実に受信することができる。
【0034】[ピンラックレール]そして、このような
昇降機は既に図13で説明したように、両側にレール51
が平行配置され、中央にピンラック52が配置されたピン
ラックレール50にはめ込んで使用する。レール端部には
め込まれているものは終端金具54で、万一自動停止アー
ム20とストッパ55による停止機構が働かず、昇降機がオ
ーバーランしても本体のガイドローラ23がこの金具54に
当接することで昇降機を停止させる。
【0035】[動 作]次に、この昇降機の操作手順を
説明する。 まず、前作業として、ケース正面のふた47(図1参
照)を開け、本体内部にバッテリ7を収納して駆動機構
に接続し、アンテナ17を受信コネクタ16に取り付ける。
【0036】次に、本体1をピンラックレール50に取
り付ける。最初にロックピンをロックプレートの溝に沿
って本体正面側に移動させ、スライド面を引き出す。続
いて、本体の固定側面に軸支されたローラの間で一方の
レールをはさみ込む。このとき、本体中央部のスプロケ
ットをピンラックに噛合させる。そして、スライド面を
元の位置まで戻し、そこに軸支されたローラの間に他方
のレールをはめ込む。ロックピンを元の位置に戻せば、
本体とピンラックレールへ取り付けることができる。こ
のとき、電磁ブレーキ48により本体1が下降することは
ない。
【0037】続いて、ケージをレールに取り付ける。
回動式下部ローラを取付面の側方に回動しておき、上部
ガイドローラをレールに当接させ、同時に固定式下部ガ
イドローラの間にレールをはめ込む。そして回動式下部
ローラを取付面の裏側に突出する元の位置に戻し、同ロ
ーラの間にレールを挟み込めば、ケージをレールへ取り
付けることができる。
【0038】そして、ケージを本体に連結する。本体
のジョイントプレートをケージの取付金具にはめ込み、
これらの貫通孔に止めピンを差し込む。 以上の作業が整ったら、積載面に荷物を載せ、必要に
応じてロープなどで荷物をケージに固定する。 操作手段は、無線操作と手動操作があり、これらのい
ずれか又は併用が可能である。無線操作する場合は送信
機で、手動の場合は操作部のスイッチや異常停止ボタン
で昇降機を操作する。
【0039】地上作業者のみで、荷物を受け取る作業
者が未だ塔上にいない場合、地上作業者は送信機または
操作部のスイッチを操作して、昇降機を上昇させる。所
定の位置に昇降機が到達したら、送信機からの無線操作
によりこれを停止させ、作業者が昇塔して荷物を受け取
るのを待つ。下降させる場合は地上作業者が無線にて行
うか、荷物を受け取った塔上作業者が操作部のスイッチ
操作で行う。
【0040】地上作業者と塔上作業者がいる場合、昇
降機の上昇は地上作業者のみの場合と同様に行う。一
方、搭上作業者は昇降機が上がってくるのを待ってお
き、これが手の届く範囲に到達したら昇降機の異常停止
ボタンを押して所定の位置に停止させる。そして、下降
させる場合も前記地上作業者だけの場合と同様である。 なお、塔上作業者が送信機を持って操作を行うことも
もちろん可能である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明昇降機は荷
物専用の小型,軽量のものである。駆動機構をモータと
したことで、エンジンのように大掛かりな減速機や逆転
機構が不要となり、構造が簡易で合計重量も50kg程
度と軽い。また、主な構成部品は本体,バッテリ,ケー
ジの3つだけで、持ち運びや組み立てが容易に行える。
特に、ケージに背負い用のバンドを設けておけばリュッ
クサックのように背負うことができ、大変便利である。
【0042】また、異常停止ボタン,自動停止アーム,
遠心ブレーキの他、異常荷重に対応した停止機構も具え
られ、極めて安全性が高い。特に、異常荷重がかかった
場合、自動的にモータが止まるため、万一鉄塔作業者の
命綱が昇降機に絡まったりしても、直ちに昇降機を止め
ることができる。さらに、無線で昇降機の動きを確認し
ながらの操作もできる。このとき、アンテナをケージの
前面に突設すれば確実に送信機からの信号を受信するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明昇降機の斜視図である。
【図2】本発明昇降機を正面側から見た断面図である。
【図3】本発明昇降機を底面側から見た断面図である。
【図4】(A)は本発明昇降機の右側面図,(B)は同
左側面図である。
【図5】本発明昇降機の本体中央部の横断面図である。
【図6】本体のガイドローラを示す斜視図である。
【図7】ケージの側面図である。
【図8】ケージの上部ガイドローラを示すもので、
(A)はレールとの当接状態の説明図、(B)は側面図
である。
【図9】ケージの固定式下部ガイドローラを示すもの
で、(A)はレールとの係合状態の説明図、(B)は側
面図である。
【図10】ケージの回動式下部ガイドローラを示すもの
で、(A)はレールとの係合状態の説明図、(B)は側
面図である。
【図11】レールに取り付けるストッパの説明図であ
る。
【図12】従来の昇降機を示す説明図である。
【図13】ストッパを付けたピンラックレールを示す説
明図である。
【符号の説明】
1 本体 2 ケージ 2A 積載面 2B 取付面 2F
前面 3 操作部 4 仕切り板 5 スプロケット 6 モータ 7 バ
ッテリ 8 ギア 9 ギア 10 遠心ブレーキ 11 ギア 12 バッテリ
ガイド 13 バッテリ押さえ 14 ハンドル 15 受信ボックス
16 受信コネクタ 17 アンテナ 18 制御ボックス 19 異常停止ボタン
20 自動停止アーム 21 AVメータ 22 軸支部 23 ガイドローラ 24
スライド面 25 ロックピン 26 ロックプレート 27 溝 28 ス
ライドシャフト 29 軸受け部 30 抜け止め 31 ジョイントプレート
32 取付金具 33 止めピン 34 補強材 35 上部ガイドローラ 36
A 固定式下部ローラ 36B 回動式下部ローラ 37 ローラ軸支板 38 ローラ
軸支板 39 取付板 40 回転軸 41 切欠 42 長孔 43 固
定ピン 44 スプリング 45 フック 46 バンド 47 ふた
48 電磁ブレーキ 50 ピンラックレール 51 レール 52 ピンラック
53 ピン 54 終端金具 55A,55B ストッパ 56 折り曲げ棒 57
固定取付金具 58 可動固定金具 59 蝶ナット 60 ケージ 61 エ
ンジン 62 減速機 63 逆転ホイル 64 操作レバー 65 フ
レーム 66 スプロケット 67 ガイドローラ 68 チェーン 69 チェーンスプロケット 70 自動停止レバー 71
クランプブレーキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉川 猛 長野県小諸市乙294−21 東京電力株式会 社千曲川電力所内 (72)発明者 原 順 長野県小諸市乙294−21 東京電力株式会 社千曲川電力所内 (72)発明者 井畑 恵作 兵庫県伊丹市北河原字当田20番地の2 朝 日金属精工株式会社内 (72)発明者 田上 嘉幸 兵庫県伊丹市北河原字当田20番地の2 朝 日金属精工株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源などが内蔵された本体と、荷物を
    積載するケージを具え、ピンラックレール沿いに昇降す
    る荷物搬送用昇降機であって、 前記本体は、ピンラックに噛合するスプロケット、レー
    ルに係合するガイドローラ、スプロケットを駆動するモ
    ータおよび駆動用の電源を具えたことを特徴とする荷物
    搬送用昇降機。
  2. 【請求項2】 スプロケットの回転に連動する遠心ブレ
    ーキを具えたことを特徴とする請求項1記載の荷物搬送
    用昇降機。
  3. 【請求項3】 異常荷重がかかった場合、モータの駆動
    電流がしきい値を越えることでモータの駆動を停止させ
    る異常停止機構を具えることを特徴とする請求項1また
    は2記載の荷物搬送用昇降機。
  4. 【請求項4】 本体とケージが着脱自在に構成されてい
    ることを特徴とする請求項1,2または3記載の荷物搬
    送用昇降機。
  5. 【請求項5】 ケージがレールへの取付面と、荷物の積
    載面とを具えるほぼL字型のもので、この取付面に背負
    い用のバンドを装着したことを特徴とする請求項4記載
    の荷物搬送用昇降機。
  6. 【請求項6】 送信機からの信号を受ける受信機と、受
    信機の受けた信号に対応してモータの駆動を制御する制
    御器を具えたことを特徴とする請求項1から5のいずれ
    かに記載の荷物搬送用昇降機。
  7. 【請求項7】 受信機のアンテナをケージ前面に突設し
    たことを特徴とする請求項6記載の荷物搬送用昇降機。
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