JPH10334789A - 管球、照明器具および管球用マウント構体の製造方法 - Google Patents

管球、照明器具および管球用マウント構体の製造方法

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JPH10334789A
JPH10334789A JP14019797A JP14019797A JPH10334789A JP H10334789 A JPH10334789 A JP H10334789A JP 14019797 A JP14019797 A JP 14019797A JP 14019797 A JP14019797 A JP 14019797A JP H10334789 A JPH10334789 A JP H10334789A
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bulb
welding
lead wire
metal foil
welded
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JP14019797A
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Makoto Bessho
誠 別所
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属箔とリード線との接続強度を各個におい
てばらつき少なく所定の強度が得られ、かつ、製造も容
易な溶接手段を採った管球および照明器具ならびにマウ
ント構体の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 石英ガラス製のバルブ1と、バルブ1の
端部に気密封止された金属箔3と、金属箔3にアーク溶
接またはレーザ溶接により接合されたリード線41(4
2)と、バルブ1内のリード線41に配設された電極5
1,52と、バルブ1内に封入された不活性ガスとを備
えている管球L1,L2および照明器具9ならびにマウ
ント構体2の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石英ガラス製のバ
ルブと気密封止用の導入導体として金属箔を用いたマウ
ント構体とを封止した電球や高圧放電ランプ等の管球お
よびこの管球を装着した照明器具ならびにマウント構体
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン電球や管形赤外線電球等の電球
あるいは高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等の高
圧放電ランプは、耐熱性、耐圧性や耐蝕性を考慮して外
囲器を構成するバルブに石英ガラスが用いられている。
そして、これら管球のマウント構体は石英ガラス製バル
ブとの気密性を保持するため封止部に位置する導入導体
として、モリブデンMo箔等からなる金属箔が用いられ
ている。通常このモリブデンMo箔の肉厚は20〜30
μmで,これ以上に厚いと熱膨張率の関係から石英ガラ
スバルブにクラックを生じたり気密性が保持できなくな
ったり、また、逆に薄いと強度的に弱く封止作業中や点
灯中などに箔切れが発生することがある。上記マウント
構体は、例えばリボン状のモリブデンMo箔の一端部に
モリブデンMoやタングステンW製の内部リード線を、
また、他端部にモリブデンMo製の外部リード線を溶接
やかしめ等の手段で接続してあり、内部リード線の先端
部にはコイル状のフィラメントや放電電極が設けられ、
また、外部リード線はバルブ内の排気後に口金や端子ピ
ンと接続される。
【0003】そして、上記マウント構体のモリブデンM
o箔と内部および外部リード線との接続は、ほぼ平板状
をなすモリブデンMo箔と横断面が円形をなすリード線
とを対設した一対の溶接電極の間に重合して配置し、両
溶接電極により被溶接部材の重合部を押圧するとともに
大電流を流し、発生する抵抗熱によって重合部分を加熱
しスポット的に溶接する重ね抵抗溶接法が採られてい
た。(このスポット的の溶接箇所は複数箇所の場合もあ
る。)しかし、この重ね抵抗溶接法によりモリブデンM
o箔とリード線とを接続したマウント構体は、モリブデ
ンMo箔とリード線との溶接部の接合強度にばらつきが
大きいという問題がある。これは、例えば溶接装置稼働
直後の整備状態のよい場合には所定の接合強度が得られ
るが、溶接が繰返し行われると銅製の溶接電極に不均一
な磨耗や酸化を生じ、溶接電極先端が被溶接部材に均一
に当接しなくなり電流が接触部のみに集中して流れたり
酸化膜により表面抵抗値が変わり所定の電流が通流でき
なかったり、被溶接部材の加圧力にばらつきが生じる等
の原因で、その接合強度が低下してくるとともにばらつ
きが大きくなる。このため、溶接装置、特に銅Cu、タ
ングステンWやモリブデンMo等からなる溶接電極の先
端部を常に磨いておく等頻繁に点検、保守(メンテナン
ス)することを要し、作業性が悪い。
【0004】また、一般的にバルブとマウント構体との
封止は、マウント構体のモリブデンMo箔部をバルブ内
に配設して、バルブを加熱溶融し、この溶融部をピンチ
ャ(金型)により圧潰して封止部を形成する。そして、
このピンチャ(金型)により圧潰すると溶融軟化したガ
ラスはピンチャ(金型)から外方に流動し、内部リード
線とモリブデンMo箔との接続部および外部リード線と
モリブデンMo箔との接続部に互いに反対方向の力が作
用し、かつ、接続部をもつモリブデンMo箔には張力が
働くから内部または外部リード線との接続部に接続外れ
あるいはモリブデンMo箔の切断事故を生じる。この現
象は、モリブデンMo箔とリード線との溶接部の接合強
度にばらつきが大きく、接合強度の弱いマウント構体に
多く発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、金属箔とリ
ード線との接続強度を各個においてばらつき少なく所定
の強度が得られ、かつ、製造も容易な溶接手段を採った
管球および照明器具ならびにマウント構体を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の管球は、石英ガラス製のバルブと、バルブの端部に気
密封止された金属箔と、金属箔にアーク溶接またはレー
ザ溶接により接合されたリード線と、バルブ内のリード
線に配設された電極と、バルブ内に封入された不活性ガ
スとを具備していることを特徴とする。
【0007】金属箔とリード線とを単なるアーク溶接や
プラズマアーク、ティグアーク等のアーク溶接またはレ
ーザ溶接により接合したもので、相互の接触部が回り込
んでよく溶融し接合強度が向上できる。また、溶接電極
の消耗が殆どなく個々のものが一定の出力で溶接される
結果、個々の管球で溶接部強度にばらつきが少なく、マ
ウント構体とバルブとの封止工程や完成管球の点灯時に
溶接部位からの断線や溶接剥離等を防止できる。また、
高温度のプラズマ等のアーク中やレーザ光で金属箔およ
びリード線を溶融するので、溶融が極めて短時間のうち
に行える結果、その表面の酸化の度合いが軽度であると
ともに作業も短時間で行える。
【0008】また、この溶接はスポット的な1か所に限
らず、複数か所であってもあるいは連続的であってもよ
く、要求される接合強度に応じて行うことができる。
【0009】また、本発明が適用される管球は、バルブ
の一端部に封止部を形成したものに限らず、バルブの両
端部に設けてあるものでもよく、バルブは二重管等の多
重管であってもよい。また、封止部は圧潰封止部に限ら
ず、バルブを収縮して形成した封止部であってもよく、
また、金属箔はモリブデンMo箔に限らず、タングステ
ンWあるいは低融点ガラス等が被覆されたこれら金属箔
等の材料で形成したものであってもよい。さらに、リー
ド線はバルブ内に配置される内部リード線やバルブ外に
延在する外部リード線を指す。
【0010】本発明の請求項2に記載の管球は、金属箔
とリード線とが、ブレージング部材を介し接合されてい
ることを特徴とする。
【0011】上記請求項1に記載と同様な作用のほか、
金属箔とリード線との間に介在させた金属により、加熱
溶融した金属が合金を形成して融点を低下させ、溶接作
業時間を短縮して接合強度を向上できる。
【0012】本発明の請求項3に記載の管球は、ブレー
ジング部材が白金Pt、タンタルTa、ニッケルNi、
モリブデンMoまたはタングステンWからなることを特
徴とする。
【0013】ブレージング部材として被溶接部材より、
低融点の材料(金属)であれば、ブレージング部材が先
に溶融して後から溶融する高融点側の金属と融合したと
き合金化してその融点を下げ、溶接時間を短縮すること
ができる。
【0014】また、ブレージング部材が被溶接部材と同
等融点の材料(金属)であっても、熱容量的に小さいブ
レージング部材側が先に溶融して被溶接部材側を加熱し
て溶融を促進する作用を奏する。
【0015】本発明の請求項4に記載の管球は、電極が
発光するコイル状フィラメントを備えた電球または放電
電極を備えた放電ランプであることを特徴とする。
【0016】ハロゲン電球や管形赤外線電球等の電球、
高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等の放電ランプ
に適用して上記請求項1ないし3に記載と同様な作用を
奏する。
【0017】そして、本発明で表す電極とは電球の場合
はコイル状のフィラメントを、放電ランプの場合は放電
電極部を指す。
【0018】本発明の請求項5に記載の照明器具は、器
具本体と、器具本体に配設された反射体と、反射体に配
設された請求項1ないし4のいずれか一に記載の管球と
を具備していることを特徴とする。
【0019】器具本体に配設された上記請求項1ないし
4に記載の管球は、上記請求項1ないし4に記載したと
同様な作用を奏する。
【0020】本発明の請求項6に記載の管球用マウント
構体の製造方法は、金属箔とリード線とからなる被溶接
部材を直接またはブレージング部材を介し重合してモリ
ブデンMo、タングステンWまたは白金Ptからなるア
ース電極上に配設し、被溶接部材と離間対向して配置し
たタングステン電極からプラズマアークを放射すること
により被溶接部材相互を溶接するようにしたことを特徴
とする。
【0021】金属箔とリード線との接続をプラズマアー
ク溶接で行うことによって、相互がよく溶融し接合強度
を向上でき、マウント構体とバルブとの封止時や完成管
球の点灯時に溶接部位からの断線や溶接剥離を防止でき
る。また、プラズマアーク溶接としたことにより、溶接
電極の少なくとも一方を被溶接部材に当接させなくても
よいので、溶接電極に磨耗や酸化の発生がなく、保全
(メンテナンス)および調整を要せず作業を長時間持続
することができ、生産性の向上がはかれる。
【0022】また、アース電極の形状はプレート状、ブ
ロック状や線状等でよく、その材質がモリブデンMo、
タングステンWまたは白金Pt等からなると溶接の際に
被溶接部材とアース電極との溶着が発生しにくく、か
つ、アース電極の接触部付近が溶融して飛散することが
ない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は導入導体として金属箔を使
用したハロゲン電球L1の正面図、図2はマウント構体
の製造過程の一部を示す説明図である。
【0024】1は石英ガラス製のバルブで、その一端側
にはマウント構体2の金属箔3,3部分が導入導体とし
て気密に封止された封止部11が形成してある。このマ
ウント構体2はリボン状をなす例えばモリブデンMo製
の薄板からなる金属箔3,(3)の両端側にモリブデン
Mo製の内部リード線41,(41)と外部リード線4
2,(42)とが後述するプラズマアーク溶接により接
続されている。
【0025】また、51はバルブ1の中心軸上に沿って
配設したタングステン細線をコイル状に巻回したフィラ
メントで、フィラメント51は両端部近傍が内部リード
線41,41の先端部に溶接やかしめ等の手段で継線さ
れている。
【0026】また、バルブ1内には少量のCH2 Br2
やCH3 Brなどのハロゲン化物およびクリプトン(K
r)と窒素(N2 )とを混合したガスが常温(25℃)
で約1.5×105 Pa(パスカル)封入してある。
【0027】また、バルブ1の外表面の周囲部分には、
可視光透過赤外線反射膜(以下、赤反膜と称する。)1
5が形成してある。この赤反膜15は、バルブ1のガラ
ス面に高屈折率層膜を作る例えば二酸化チタン(TiO
2 )と低屈折率層膜を作る例えば二酸化ケイ素(SiO
2 )とを交互に繰り返えし積層した多層光干渉膜からな
る。
【0028】なお、図中、12はバルブ1の端部に接続
された排気管、21は両方の内部リード線41,41を
所定間隔を隔てて支持するビード、22はこのビード2
1に植設され上記コイル状のフィラメント51の中間部
を支持するアンカである。また、6は封止部11に耐熱
性の接着剤を介し接合された口金で、この口金6のシェ
ルおよび頂部のアイレット部に、上記外部リード線4
2,42が溶接やろう付け等の手段で電気的に接続して
ある。
【0029】そして、上述したマウント構体2の被溶接
部材である金属箔3部分と内部リード線41や外部リー
ド線42とのプラズマアークによる溶接を図2により説
明する。図2中、7はプラズマアーク溶接機で、放電電
流のコントローラおよびガスの供給調整装置(いずれも
図示しない。)を有する。また、8はトーチ、81はノ
ズルチップ、82はノズルチップ81内に配置されたタ
ングステン棒からなる電極、83はガスノズルである。
【0030】また、71はプラズマガス用のアルゴンが
充填されたボンベ、72はシールドガス用のアルゴン等
が充填された不活性ガスボンベ、73,74はプラズマ
ガス用のボンベ71とノズルチップ81とを溶接機7の
ガス供給調整装置を介して接続したプラズマガス供給
管、75,76はシールドガス用のボンベ72とガスノ
ズル83とを溶接機7のガス供給調整装置を介して接続
したシールドガス供給管である。
【0031】また、77,78はプラズマアーク溶接機
7からの電気出力線で、一方の出力線77は(+)極と
して上記タングステン電極82に、他方の出力線78は
(−)極として金属箔3を載置するとともに電気的な接
触をなすモリブデンMo、タングステンWや白金Pt等
の金属からなるアース電極79に接続している。
【0032】上記金属箔3と例えば内部リード線41と
の溶接は、アース電極79上に金属箔3を載置するとと
もにこの金属箔3上に内部リード線41を配置する。こ
のとき、溶接予定箇所をノズルチップ81と離間対向す
る位置に合わせておく。そして、シールドガス用ボンベ
72からガス供給管75−ガス供給調整装置−ガス供給
管76−ガスノズル83(ガス通路85)を介し噴射口
86に送気して溶接予定箇所の周辺に噴射しておく。
【0033】ついで、プラズマガス用ボンベ71からガ
ス供給管73−ガス供給調整装置−ガス供給管74−ノ
ズルチップ81(ガス通路84)を介し送気するととも
にコントローラを通じ溶接電流を電気出力線77,78
に流すと、電極81からアース電極79と同電位にある
内部リード線41の溶接予定箇所に向けプラズマアーク
放電Aが生起する。そして、この高温度のプラズマアー
ク放電Aが内部リード線41および重合した金属箔3の
溶接予定箇所を溶融して両者が溶着し溶接が終わる。
【0034】このプラズマアーク放電Aを終わらせ予定
箇所の両者の溶着が終了したら、しばらくの間シールド
ガスを噴射口86から溶接箇所に吹付け冷却して一端側
の溶接作業は終了する。そして、上記と同様に他端側の
外部リード線42の溶接作業を行う。
【0035】なお、上記使用するタングステン電極82
の直径は、使用電流値に合わせ選択することができる。
すなわち、溶接部の大きさに応じて選べる。また、プラ
ズマガスやシールドガスの供給、溶接電流等のオン・オ
フや量は、被溶接材料の材質や寸法に応じシーケンス制
御により行うことができる。また、主溶接電流とは別に
補助電流源により、溶接開始前にタングステン電極82
とノズルチップ81との間に微小プラズマアークを発生
させておき、この微小プラズマアークにより、溶接開始
時の被溶接部材へのプラズマアークの移行を容易にする
ことができる。また、この溶接はスポット的な1か所に
限らず、複数か所であってもあるいは連続的であっても
よく、要求される接合強度に応じて行えばよい。
【0036】そして、このプラズマアーク溶接により接
合した金属箔3と内部および外部リード線41,42と
の溶接部は、相互が回り込んでよく溶融したことにより
接合が確実で強度を向上でき、バルブ1との封止時や完
成電球L1の点灯時に溶接部位からの断線や溶接剥離を
防止でき電気的接続の確実化がはかれる。また、プラズ
マアーク溶接としたことにより、短時間で溶接できると
ともに溶接電極の少なくとも一方を被溶接部材に当接さ
せなくてもよいので、溶接電極に磨耗や酸化の発生がな
く、保全(メンテナンス)および調整を要せず作業を長
時間持続することができ、生産性の向上がはかれる。
【0037】そして、このハロゲン電球L1は、口金6
をソケット(図示しない。)に装着して点灯すると、バ
ルブ1の中心軸上に沿って配設したフィラメント51が
発熱して可視光とともに大量の赤外線を放射し、フィラ
メント51から放射した光のうち可視光の殆どはバルブ
1および赤反膜15を透過してバルブ1外方へと放射さ
れる。また、フィラメント3から放射した赤外線を赤反
膜15で反射してフィラメント51に戻し、(この赤外
線のフィラメント51からの放射と赤反膜15での反射
は反復行われる。)フィラメント51を再加熱して発光
をより高くし、この結果フィラメント51からの可視光
放射が増して、発光効率を向上できる。また、このハロ
ゲン電球L1は、ハロゲンサイクルを生起させる点灯に
よってバルブ1や口金6の温度が相当に昇温するが、金
属箔3とリード線41,42との溶接部は、接合強度の
低下や表面酸化を生じず電球L1の寿命末期まで電気的
接続を損じることがない。
【0038】また、図3は本発明の金属箔とリード線と
の溶接部の他の実施の形態を示し、図中、図1および図
2と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略す
る。この場合は金属箔3と内部リード線41(外部リー
ド線42でもよい)との溶接予定部の重合部に白金P
t、タンタルTa、ニッケルNi、モリブデンMoやタ
ングステンW等からなる箔状や線状のブレージング部材
31を、ここでは箔状のものを介在させ上述したと同様
な手段でプラズマアーク溶接を行わせるものである。
【0039】このようにブレージング部材31を介在さ
せた場合は、ブレージング部材31が被溶接部材より低
融点の材料(金属)であれば、ブレージング部材31が
先に溶融して後から溶融する高融点側の金属と融合して
合金化したときその融点を下げて、溶接時間を短縮する
ことができる。また、ブレージング部材31が被溶接部
材と同等融点の材料(金属)であっても、熱容量的に小
さいブレージング部材31側が先に溶融して被溶接部材
側を加熱して溶融を促進する作用を奏する。
【0040】そして、このブレージング部材31を介し
溶接して形成したマウント構体2も、上記実施の形態と
同様にバルブ1に封止する際および電球完成後に点灯し
たときに、溶接部から断線したり溶接が剥離するような
ことがなく、所定の寿命を全うすることができる。
【0041】また、図4は本発明管球の他の実施の形態
を示す正面図で、図中、図1および図2と同一部分には
同一の符号を付してその説明は省略する。
【0042】図4はメタルハライドランプ等の高圧放電
ランプ(HIDランプ)の内管である発光管L2を示
す。バルブ1は石英ガラス製で、バルブ1の両端部には
それぞれ圧潰封止部11,11が形成され内部に例えば
モリブデン製の金属箔3,3が気密に埋設されている。
【0043】この金属箔3を含むマウント構体2は、バ
ルブ1内部側には電極保持体をなすモリブデン製の内部
リード線41が、バルブ1外部側にはモリブデン製の外
部リード線42がそれぞれ金属箔3にプラズマアーク溶
接により接合されている。そして、内部リード線41の
先端側にはタングステン線を巻回した放電電極52が形
成されている。この発光管L2のバルブ1内には、ハロ
ゲン化物および水銀が封入されていて、この状態のまま
あるいは図示しない硬質ガラス等からなる外管内に封装
してランプL2が完成される。
【0044】この発光管L2も、マウント構体2をバル
ブ1に封止する際およびランプとして点灯したときに、
溶接部から断線したり溶接が剥離するようなことがな
く、所定の寿命を全うすることができる。
【0045】また、図5は本発明の照明器具9の実施の
形態を示す斜視図である。この図5中、91は天井面な
どに取着される基台、92は支持ポール、93はポール
92の先端に回動自在に取付けられた自在継手、94は
この自在継手が設けられた器具本体、95は器具本体の
前方開口部内に設けられた反射体で、この反射体95の
部分にはソケット(図示しない。)が配設され、このソ
ケット(図示しない。)に図1に示すハロゲン電球L1
の口金6を装着することにより照明器具9が構成されて
いる。
【0046】この器具9のソケット(図示しない。)へ
の電球L1の取り付けは、口金6のシェル部を捩じ込み
型のソケットに捩じ込み取り付けると、アイレット側端
子部がく字型板状体やコイル状の弾性を有するソケット
の奥の端子と接触して電気的接続および電球L1の支持
がなされる。そして、ソケットを介しフィラメント51
に通電して発光させることにより電球L1は点灯する。
【0047】上記ハロゲン電球L1は、ハロゲンサイク
ルを生起させる点灯によって温度が相当に昇温するが、
金属箔3の溶接部には剥離を生ぜず、電球L1の寿命末
期まで電気的接続を損じることがない。
【0048】なお、この種照明器具9において、放電ラ
ンプを点灯させる場合は安定器などの点灯回路装置が必
要である。また、制光のために器具本体94の前方開口
部を覆うようにカバー部材やレンズ部材を設けることは
差支えない。
【0049】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、通常、点灯と
消灯を行う管球のような温度差による熱衝撃を受け易い
ものでも、金属箔とリード線との接合が確実で強度を向
上できるとともに強度にばらつきが少なく、封止工程や
完成管球の点灯時に溶接部位からの断線や溶接部の剥離
等を防止し、良好な電気的接続がなされる管球を提供で
きる。また、溶接が短時間で行えるとともに溶接電極の
消耗や酸化等が殆ど発生しない保全(メンテナンス)に
も優れた、生産性が向上できる利点を有する。
【0050】請求項2および請求項3の発明によれば、
上記請求項1に記載と同様な効果を奏するほか、さら
に、溶接作業時間を短縮して接合強度を向上できる利点
を有する。
【0051】請求項4の発明によれば、電球または放電
ランプに適用して上記請求項1ないし3に記載と同様な
効果を奏する。
【0052】請求項5の発明によれば、器具本体に配設
された上記請求項1ないし4に記載の管球は、上記請求
項1ないし4に記載したと同様な効果を奏する。
【0053】請求項6の発明によれば、溶接が短時間で
行えるとともに溶接電極に磨耗や酸化の発生がなく、保
全(メンテナンス)に優れた、生産性が向上できる利点
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる管球(ハロゲン電球)の実施の
形態を示す一部断面正面図である。
【図2】本発明に係わるマウント構体の製造過程の一部
を示す説明図である。
【図3】本発明に係わるマウント構体の溶接部を示す斜
視図である。
【図4】本発明の管球(高圧放電ランプ)の実施の形態
を示す正面図である。
【図5】本発明に係わる照明器具の実施の形態を示す斜
視図である。
【符号の説明】
L1:管球(ハロゲン電球) L2:管球(高圧放電ランプ) 1:石英ガラス製バルブ 11:封止部 2:マウント構体 3:金属箔 31:ブレージング部材 41:内部リード 42:外部リード線 51:フィラメント 52:放電電極 7:プラズマアーク溶接機 8:プラズマトーチ A:プラズマアーク放電 9:照明器具 94:器具本体 95:反射体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英ガラス製のバルブと;バルブの端部
    に気密封止された金属箔と;金属箔にアーク溶接または
    レーザ溶接により接合されたリード線と;バルブ内のリ
    ード線に配設された電極と;バルブ内に封入された不活
    性ガスと;を具備していることを特徴とする管球。
  2. 【請求項2】 金属箔とリード線とは、ブレージング部
    材を介し接合されていることを特徴とする請求項1に記
    載の管球。
  3. 【請求項3】 ブレージング部材が白金Pt、タンタル
    Ta、ニッケルNi、モリブデンMoまたはタングステ
    ンWからなることを特徴とする請求項2に記載の管球。
  4. 【請求項4】 電極が発光するコイル状フィラメントを
    備えた電球または放電電極を備えた放電ランプであるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の
    管球。
  5. 【請求項5】 器具本体と;器具本体に配設された反射
    体と;反射体に配設された請求項1ないし4のいずれか
    一に記載の管球と;を具備していることを特徴とする照
    明器具。
  6. 【請求項6】 金属箔とリード線とからなる被溶接部材
    を直接またはブレージング部材を介し重合してモリブデ
    ンMo、タングステンWまたは白金Ptからなるアース
    電極上に配設し、被溶接部材と離間対向して配置したタ
    ングステン電極からプラズマアークを放射することによ
    り被溶接部材相互を溶接するようにしたことを特徴とす
    る管球用マウント構体の製造方法。
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