JP3555051B2 - ガラス封着用金属線および管球ならびに電気部品 - Google Patents

ガラス封着用金属線および管球ならびに電気部品 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガラスバルブに代表される透光性気密容器内に発光源を封入した電球や蛍光ランプなどの管球や電子部品の密封などに用いられる封着用の金属線に関する。
【0002】
【従来の技術】
管球たとえば電球や蛍光ランプなどは、透光性容器を形成するガラスバルブ内にフィラメントの蒸発を抑え発光効率を高めるためあるいは発光放電媒体としてアルゴンなどの希ガスを封入し、このバルブ内を気密に保っている。管球を構成するバルブとステムとは、ほぼ同じ熱膨張率のガラス相互であるので融着して容易に気密が保持できるが、フィラメントへの通電をなさしめる導入導体としては金属線が必要で、軟質ガラス封着用の金属線としてはガラス部材との熱膨張率を近ずけたジュメット線がよく知られ、また、多用されている。
【0003】
このジュメット線はガラスに対する熱膨張率および融着性の点から完成されたもので、Fe(鉄)−Ni(ニッケル)合金芯線の上にCu(銅)層が形成され、さらに、このCu(銅)層の表面にはガラスとの融着の際その酸化速度をやや鈍らせ過度の酸化を防ぐため水分のない硼砂(BNa)の薄膜、いわゆるボレーション処理がなされている。そして、このボレーション処理した封着用金属線と軟質ガラスとの封着は780〜820℃程度で行なわれ、ガラス質の硼砂(BNa)がステムのガラスと融合するとともに封着用金属線の表面のCuO(亜酸化銅)膜がガラス中に拡散してガラスと密着した高気密度の封着ができる。
【0004】
そして、この封着用金属線をガラスとの封着部のみに用いる、たとえばバルブ内のフィラメントを保持する内部導入線部分、ガラスとの封着部分およびバルブ外の口金の端子に接続される外部導入線部分の各部を別部材の3部品で構成した導入線を使用する場合もあるが、表示用の小形ランプなどの場合内部導入線部および外部導入線部をも封着用の金属線を共通して用いる、導入線を単一の部材で構成することもある。
【0005】
無口金電球など導入線を単一の部材で構成する場合、発光源をなすフィラメントは内部導入線部分に叩き込みあるいは挟み込まれることによって継線保持されるのが一般的であるが、硼砂(BNa)は電気絶縁物でありこの硼砂(BNa)膜が破壊して、かつ、Cu(銅)層などの導電体と直接接触していないとフィラメントと内部導入線部分との接続が不確実、かつ、不安定であって、この継線部における電気抵抗に瞬間的な変動が起こり易いということがあった。すなわち、導入線に通電してもフィラメントが不所望に点滅することがあった。特に、この抵抗の変動は電球に振動が加わったときなどに多く発生していた。
【0006】
また、外部導入線は口金を有する電球の場合は口金の金属端子部と半田付けや溶接などの手段で接続され、無口金電球の場合は封着部と端子とが単なる圧接による接続で、外部導入線部分の表面に絶縁膜があるとこれまた電気的な接続が不安定で電球に不所望な点滅を起こすなどの問題があった。
【0007】
そこで、接続部の硼砂(BNa)膜を酸処理により除去することが行われていたが、除去処理や除去したのちメッキ処理などを行う作業が環境問題などで実施困難な状態にある。
【0008】
また、導入線を内部、外部導入線および封着着用金属線の3部品で構成したものは、互いの端面を突合わせ溶接によって接合しているが、溶接部に硼砂(BNa)分の混融があると接合強度の低下を招くことがあった。
【0009】
そこで、上記の問題を解消するものとして、Fe(鉄)−Ni(ニッケル)合金芯線の表面あるいは芯線上のCu(銅)層の表面にNi(ニッケル)層を形成した封着線(ジュメット線)が開発、実用化され、また、このことは特公昭46−3655号公報や特開昭50−10261号公報に開示されている。このNi(ニッケル)層を形成した封着線もガラスとの封着に際しては、Ni(ニッケル)層を酸化させガラスとの気密封着性をよくするようにしている。しかし、封着作業における加熱において、Ni(ニッケル)層を有する封着線に酸化膜を形成させることは、加熱条件が微少に変化しても酸化膜の量や質が変わりそのコントロールが難しかった。この従来の封着線に形成したのNi(ニッケル)層の厚さは1.0〜1.5μm程度であり、酸化雰囲気で封着させても表面に生成できるNiO(ニッケルの酸化物)のガラス中への拡散がしにくいことから、ガラスに溶解し難くリークなどが発生して封着性が低下するなど、信頼性の高い封着ができないことがあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者等はこの表面にNi(ニッケル)層を形成した封着線(ジュメット線)が、フィラメントとの接続など封着部外においての電気的接続性がよいことから注目して、さらにガラスとの封着性を向上すべく研究した。
【0011】
本発明は、上記問題点を除去し、最外表面に緻密な酸化物が形成されガラスとの密着性がよくリークやクラックなどの発生の虞がないとともに封着作業が容易な軟質ガラスとの気密封着用の金属線およびこの金属線を用いた管球ならびに電気部品を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のガラス封着用金属線は、芯線と、芯線の表面に形成された銅層と、銅層の外側に0.1〜0.5μmの層厚で形成され、上記銅層から銅(Cu)が拡散されて予めNi−Cu合金が形成されたニッケル層とを備えたことを特徴とする。
【0013】
下地層のCu(銅)層部分が外表面側のNi(ニッケル)層部分に拡散してNi−Cu合金をつくるとともに外表面側のNi(ニッケル)層が薄いので表面にもCu(銅)が拡散してくる。そして、軟質ガラスとの封着時に予め形成されたNi−Cu合金層は、Cu(銅)がガラスとの封着性のよい緻密な酸化物すなわちCu2 O(亜酸化銅)となってガラス中に拡散していき、気密性の高い封着が行える。また、耐酸化性の高い表面のNi(ニッケル)は薄いのでCu(銅)と合金化することで適度に酸化して、ガラスとの気密封着性を阻害することが少ない。
【0014】
本発明の請求項2に記載のガラス封着用金属線は、芯線と、芯線の表面に形成されたニッケル層と、ニッケル層の外側に形成された銅層と、銅層の外側に0.1〜0.5μmの層厚で形成され、上記銅層から銅(Cu)が拡散されて予めNi−Cu合金が形成されたニッケル層とを備えたことを特徴とする。
【0015】
上記請求項1記載と同様な作用を奏する。
【0016】
本発明の請求項3に記載のガラス封着用金属線は、焼鈍処理により前記銅層から銅(Cu)が拡散されてNi−Cu合金を形成していることを特徴とする。
【0017】
焼鈍処理時に銅層から銅(Cu)を拡散させてNi−Cu合金を形成することができる。
【0018】
本発明の請求項4記載のガラス封着用金属線は、単一線であることを特徴とする。
【0019】
内部導入線部、外部導入線部および封着部に一本の導入線を共用して使用しても、フィラメントや外部端子との接続時に導電的になんら支障が生じない。また、この場合は他の線材との溶接などが不要であるとともに材料も節約できる。
【0020】
本発明の請求項5記載のガラス封着用金属線は、最外ニッケル層が形成されていない部分を有していることを特徴とする。
【0021】
封着部以外の内部導入線部や外部導入線部の最外面にNi(ニッケル)層が形成されていなくても、それぞれ電気的な接続部材としての機能を有する。また、この場合は他の線材との溶接などが不要であるとともに材料も節約できる。
【0022】
本発明の請求項6記載のガラス封着用金属線は、少なくとも一方の端部に内部導入線または/および外部導入線を接続していることを特徴とする。
【0023】
封着線の端部に内部導入線またはおよび外部導入線を容易に接続することができる。すなわち、導入線を封着線の端部に内部導入線および外部導入線の3っの線材を接続した3部品線や、封着線と内部導入線を共用しこれに外部導入線を接続したものや封着線と外部導入線を共用しこれに内部導入線を接続した2部品線であってもよい。
【0024】
本発明の請求項7記載のガラス封着用金属線は、芯線がFe−Ni合金、Fe−Ni−Cr合金、Fe−Ni−Co合金、Fe−Mo−Co−Si合金、Fe−Mo合金、Fe−Co合金、Fe−W合金、Ptから選ばれたものであることを特徴とする。
【0025】
上記材質から選ばれ、線材の半径方向の熱膨張率が85〜105×10 −7 −1 の範囲内にあり、封着される軟質ガラスの熱膨張率と同じか近似した値のものであればよい。また、被封着物のガラス材質や価格などに応じ種々の芯線や金属層材料が選べられる。
【0026】
本発明の請求項8記載の管球は、軟質ガラスからなる透光性容器と、透光性容器の封着部に封着された上記請求項1ないし請求項7のいずれか一に記載されたガラス封着用金属線と、容器内の封着用金属線に電気的に接続された電極とを具備していることを特徴とする。
【0027】
軟質ガラス製の透光性容器と気密性の高い封着を行うことができ、管球を長寿命化できる。また、管球としては実施の形態に示す小形電球に限らず、透光性気密容器として軟質ガラス製のバルブあるいはステムを用いる、汎用の電球や蛍光ランプ、点灯管、ネオン管などの放電ランプなど種々のものに適用できる。また、蛍光ランプなどの放電ランプの場合はフィラメントは電極と呼び変えられ、また、フィラメント電極ではなく、金属板、金属棒や金属塊からなる冷陰極であってもよい。また、これらフィラメント(電極)は、封着線に直接継線せずに他の部材を介して電気的接続と機械的な保持がなされていればよい。
【0028】
本発明の請求項9記載の管球は、軟質ガラスからなる透光性容器と、透光性容器の封着部に封着されるとともに最外ニッケル層を形成していない部分を封着部外に延在した上記請求項5または請求項6に記載されたガラス封着用金属線と、容器内の封着用金属線に電気的に接続された電極とを具備していることを特徴とする。
【0029】
上記請求項8記載と同様な作用を奏する。
【0030】
本発明の請求項10記載の管球は、軟質ガラスからなる透光性容器と、透光性容器の封着部に封着された軟質ガラス製のステムと、ステムに封着された上記請求項1ないし請求項7のいずれか一に記載されたガラス封着用金属線と、容器内の封着用金属線に電気的に接続された電極とを具備していることを特徴とする。軟質ガラス製のステムと気密性の高い封着を行うことができ、管球を長寿命化できる。
【0031】
本発明の請求項11記載の管球は、軟質ガラスからなる透光性容器と、透光性容器の封着部に封着された軟質ガラス製のステムと、ステムに封着されるとともに最外ニッケル層を形成していない部分を封着部外に延在した上記請求項5または請求項6に記載されたガラス封着用金属線と、容器内の封着用金属線に電気的に接続された電極とを具備していることを特徴とする。
【0032】
上記請求項10記載と同様な作用を奏する。
【0033】
本発明の請求項12記載の電気部品は、軟質ガラスからなる容器と、容器に封着された上記請求項1ないし請求項7のいずれか一に記載されたガラス封着用金属線と、容器内の封着用金属線に電気的に接続された電子部品素子とを具備していることを特徴とする。
【0034】
軟質ガラス製の容器などと気密性の高い封着を行うことができ、電子部品を長寿命化できる。本発明は管球のほか耐塵埃性、耐湿性、耐水性、耐酸化性などガラス製などの容器内に主要機能部が収容されるダイオード素子、スイッチング素子やセンサなどの電子部品の密封に対しても適用ができるものである。そして、上記素子類は封着線に直接あるいは封着線に他の線材や部材を接続した2部品線や3部品線などで電気的接続がなされていればよい。
【0035】
本発明の請求項13記載の電気部品は、軟質ガラスからなる容器と、容器に封着されるとともに最外ニッケル層を形成していない部分を封着部外に延在した上記請求項5または請求項6に記載されたガラス封着用金属線と、容器内の封着用金属線に電気的に接続された電子部品素子とを具備していることを特徴とする。
上記請求項12記載と同様な作用を奏する。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1および図2を参照して説明する。図1はガラス封着用金属線の横断面を示し、図2はこの封着用金属線を用いた表示用などの小形電球の縦断面図である。
【0037】
図1において、1は導入線でここではガラス封着用金属線をなし、中心にはたとえばFe(鉄)50重量%−Ni(ニッケル)50重量%の合金からなる直径約0.25mmで半径方向の熱膨脹率(30〜300℃)が95〜100×10−7 /℃ −1 の芯線2を有し、この芯線2の周囲外側表面には層厚が約1μmのCu(銅)層3が形成され、さらに、このCu(銅)層の外側表面には最外層として層厚が約0.3μmのNi(ニッケル)層41が形成されている。
【0038】
このような構成の導入線1の製造は、外径を所定寸法に仕上げた芯線2の外側表面に所定層厚のCu(銅)およびNi(ニッケル)を重層めっきしてCu(銅)層3およびNi(ニッケル)層41を形成することによって得たり、あるいは所定寸法より大径の芯線2にCu(銅)スリーブを被せ圧延することによって所定外径のCu(銅)被覆線をつくり、この被覆線にNi(ニッケル)層41を施して得るようにしてもよい。
【0039】
また、図2は上記ガラス封着用金属線1を使用してなる小形電球L1で、この電球L1は外径が約5mm、全長が約10mmのソーダライムガラスまたは鉛ガラス製(熱膨脹率(30〜300℃)が85〜105×10 −7 /℃ −1 )の透光性気密容器を形成するバルブ5を備え、このガラスバルブ5の閉塞した封着部51(バルブを圧潰でも焼き細めた封着部であってもよい)内には一対の上記封着用金属線1、1が封着されている。この封着用金属線1は、全体の熱膨脹率(30〜300℃)はたとえば95〜100×10 −7 /℃ −1 で、所定長さたとえば約15mmに切断され、封着線(被封着部)11部分とバルブ5内に延在する内部導入線12部分およびバルブ5外に延在する外部導入線13部分とを共通する単一線からなる。
【0040】
そして、バルブ5内の内部導入線12、12の先端部間には発光源としてタングステン線を巻回したフィラメント6がクランプや溶接などの手段で継線してあるが、最外表面のNi(ニッケル)層41は良好な導電体でありこの継線部において接触不良とはならず、確実な電気的接続とフィラメント6の保持をなす。また、封着部51からバルブ1外に延出した外部導入線13、13は互いに接触しないよう分けられている。なお、上記バルブ5内にはアルゴンなどの不活性ガスが封入されるか、あるいは真空雰囲気にしてある。
【0041】
上記の小形電球L1はバルブ5に導入線1、1を封着する作業時に、封着部51においてバルブ5を溶融加熱するバーナ熱がバルブ5に近接する封着線11(被封着部)部分をも加熱し、大気中にある最外表面のNi(ニッケル)層41部分および下地層のCu(銅)層3部分が酸化されバルブ1のガラスがこの層内に拡散していき両者は密着して気密封着される。
【0042】
さらに詳述すると、本発明に係わる導入線1は加熱されることによって、下地層のCu(銅)層3部分が外側表面のNi(ニッケル)層41部分に拡散してNi−Cu合金をつくるとともに外側表面のNi(ニッケル)層41が薄いので表面にもCu(銅)が拡散してくる。そして、表面側にCu(銅)が拡散されたNi−Cu合金のうちCu(銅)が緻密なCuO(亜酸化銅)となってガラス中に拡散して高い気密性の封着が行える。
【0043】
このように、軟質ガラスのバルブ5の封着用に用いられる金属線1の封着線(被封着部)11部は、熱膨張率が封着されるガラスの熱膨張率と近似していることは必須であり、この封着線(被封着部)11部に形成されるNi(ニッケル)層41が薄層であれば、応力もないかあっても僅かであり、封着部51にリークや歪みによるクラックなどの発生がない。
【0044】
また、封着作業などにより上記導入線1の封着線(被封着部)11部外に延出する外部導入線13部分は封着線(被封着部)11ほど昇温せず、最外層のNiは耐酸化性や耐蝕性に優れ酸化しにくく、この外部導入線13を直接に端子板に圧接して接触させることも、あるいは端子板に半田付けを行うことも可能である。
なお、上記の下地層であるCu(銅)層3部分の、外側表面のNi(ニッケル)層41部分への拡散は、上述したガラスバルブ5との封着時の加熱によらず封着線の光輝焼鈍(950℃で20秒間)時などに行うことができる。
【0045】
つぎに、上記小形電球L1の構成において封着強さを調べるため、最外層のNi(ニッケル)層41部分の層厚さのみを種々変えて封着部51の封着線(被封着部)11界面部分における導入線1の引張り強度(図3)および耐酸化性(表1)を調査した。
【0046】
この引張り強度試験は、上記実施の形態に示した小形電球L1を治具に固定し、外部導入線13を引張って、導入線1が封着部51から抜けたときの荷重(kgf)を調査した。(なお、この試験条件は実使用に比べ相当過酷なものである。) この図3は、横軸に最外層のNi(ニッケル)層41の層厚(μm)を、縦軸は引張り強度(kgf)を示す。この図3からNi(ニッケル)層41部分の層厚が厚くなるほど引張り強度が低下することが分かるが、これは酸化が少なくガラスとの密着性が悪くなるためと考える。そして、Ni(ニッケル)層41の層厚が1.0μm程度であると引張り強度が最大であるが、Cu(銅)層3の外表面側にNi(ニッケル)層を形成しない場合と同程度とすれば約1.2μmまで許容される。
【0047】
また、表1は上記封着用金属線1に形成したNi(ニッケル)層41部分の層厚と耐酸化性との関係を示し、小形電球L1点灯経過後の外部導入線13の酸化の状態を調べたもので、○印はNi(ニッケル)の金属光沢があり変色なし、×印はNi(ニッケル)の金属光沢が鈍く変色が生じたものである。
【0048】
【表1】
Figure 0003555051
【0049】
この表1から、Ni(ニッケル)層41の層厚が0.1μm以上あれば、小形電球L1点灯後における酸化の発生もきわめて軽度であって、実用上何ら問題なかった。また、Ni(ニッケル)層41の層厚が0.1μm未満であると、酸化が過度に進行して下地層との密着性が悪い酸化膜が形成されてしまうほか、耐蝕性が劣る。また、層厚が厚い方が酸化は少なくなるが0.5μmを越えると表面側へのCu(銅)を拡散させるための熱処理によって、下地Cu(銅)層へのNi(ニッケル)の拡散量も多くなり、その結果、導入線1の電気抵抗の増加、熱伝導度の低下などの特性変動の要因ともなる。
【0050】
これら導入線1の引張り強度、耐酸化性、耐蝕性および特性変動などを考慮すると、導入線1の最外表面層のNi(ニッケル)層41の層厚が0.1〜0.5μmの範囲内にあれば、封着線11とガラスとの界面からのリークやクラックおよび内部や外部導入線12,13の酸化程度もフィラメントや端子板との電気的接続には実用上ほとんど支障はなかった。
【0051】
また、上記実施の形態では導入線1(封着用金属線)の最外表面にNi(ニッケル)層41を形成したが、導入線1を形成する芯線2とCu(銅)層3との間にもNi(ニッケル)層が形成してあってもよい。これは図4に示すように中心にはたとえばFe(鉄)48〜51重量%−Ni(ニッケル)49〜52重量%の合金からなる直径約0.25mmで半径方向の熱膨脹率(30〜300℃)が95〜100×10 −7 /℃ −1 の芯線2を有し、この芯線2の周囲外側表面にはメッキ処理などで層厚が約1.0μmのNi(ニッケル)層42を形成し、このNi(ニッケル)層42の外側表面に層厚が約0.2μmのCu(銅)層3を形成し、さらに、このCu(銅)層の外側表面には最外層として層厚が約0.2μmのNi(ニッケル)層41を形成する。
【0052】
このような構成の導入線1を、小形電球などで使用される軟質ガラスで形成したバルブ5と封着すると、上述した実施の形態と同様にバルブ5を溶融加熱するバーナ熱がバルブ5に近接する封着線11部分をも加熱されることによって、下層のCu(銅)層3部分が外側表面のNi(ニッケル)層41部分に拡散しNi−Cu合金をつくるとともに外側表面のNi(ニッケル)層41が薄いので表面にもCu(銅)が拡散してくる。そして、Ni−Cu合金層中に存在するCu(銅)が酸化して緻密なCuO(亜酸化銅)をつくり、バルブ6のガラスがこの層内に拡散していき両者は密着して高い気密性が得られる。このとき、封着線11の最外金属層5とバルブ6のガラスとの界面からガラス側の約3μmにまでCu(銅)が拡散しているのが確認された。
【0053】
この場合、導入線1は芯線2に近い周囲部分には耐酸化性および耐蝕性に優れたNi(ニッケル)層42が、最外表面部分には薄いCu(銅)−Ni(ニッケル)合金層が形成されているので、大気中における通常の加熱では問題なくCu(銅)−Ni(ニッケル)合金層中のCu(銅)部分が緻密なCuO(亜酸化銅)となりガラスと融着でき、また、たとえ加熱が強すぎてCu(銅)部分が過酸化しても合金層中および下層のNi(ニッケル)層42は過酸化されず、ガラスは上記最外側表面の合金層中およびNi(ニッケル)層42に拡散していき気密性の高い封着が行える。
【0054】
そして、この導入線自体および導入線をバルブと封着して形成した小形電球について種々の強度試験を行った結果について、表2に示す。試験は上記と同様な(一部別試験もある。)、1)電球の封着部を固定し外部導入線部分を延出方向に2kgfで引張った後のリーク発生試験、2)同じく2kgfで引張った後の導入線の封着線(被封着部)部がガラス中から剥がれ抜ける強度試験、3)同じく3.5kgfで引張ったときの強度試験(封着部破壊とは導入線が切断せず導入線とガラスとの界面から破壊したもの、また、導入線切断とは封着部が破壊せずに導入線が切断したものをいう。)、4)小形電球を10%シアン化カリウム水溶液(at20℃)中に浸漬してのリーク発生試験、5)導入線(封着線)を大気中で約600℃、3分間経過後の酸化重量の増加を測定、の5項目について従来品と比較し実施した。(なお、この試験条件は実使用に比べ相当過酷なものである。)
【表2】
Figure 0003555051
【0055】
これらの1)〜5)の試験結果から、芯線2とCu(銅)層3との間にNi(ニッケル)層42を形成した場合も、従来品に比べガラスとの気密密着性に優れていることが確認できた。
【0056】
また、図5は本発明の導入線1の他の実施の形態を、図6は図5の導入線1を用いた管球(要部のみ示す。)の他の実施の形態を示し、図中図1ないし図2と同一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。上記実施の形態では導入線1としてガラスとの封着用金属線を単一の線材からなるものについて説明したが、図5および図6のものはバルブ端部を閉塞する構造の一般照明用の電球や蛍光ランプL2などの管球に用いられるステム8を示す。このステム8は、たとえば鉛ガラス製のステムチューブ81の一端をバルブ5の開口部と適合するよう拡開されたフレア部82を有し、他端側の溶融圧潰されたピンチシール部83内には一対の導入線1、1の封着線11部を気密に封着している。なお、84は排気管、7はバルブ1の内面に形成された蛍光体膜である。
【0057】
この導入線1は3っの線材、すなわちピンチシール部83内に埋設される部分のみを封着線11とし、この封着線11の端部に内部導入線12および外部導入線13を溶接(点14)などで接続したものからなる。一般的に封着部51や83はガラスと金属との異質の部材の接合であり、封着線11部は電流容量などを勘案してできる限り細いものがよい。また、内部導入線12はフィラメント6や電極などを支持して振動や衝撃に耐えねばならないので大径化するなどして強靭性を保たねばならない。また、外部導入線13はそのまま端子部材としてあるいは口金などに接続されランプを安全に点灯し、異常発生時には溶断してヒューズ作用をなし他への影響を防止するなど、この導入線1においては単なる電力供給だけでなく他の役割を備えているものである。
【0058】
そして、この3っの線材からなる導入線1のうち、封着線11部は上記図1に示す構成の線材からなり、内部導入線12はたとえばNi(ニッケル)線で端部にフィラメント6が継線され、外部導入線13はたとえばCu(銅)線からなる。そして、このステム8のピンチシール部83内に封着された導入線1、1も上述した実施例と同様にステムガラスと高い気密性を保って封着され、その封着部にリークやクラックの発生のない長寿命のランプを提供できる。また、内部導入線12および外部導入線13は、封着線11とは異なるそれぞれの役割に適した材質、径などを選ぶことができる。
【0059】
なお、本発明は上記実施の形態に限るものではなく、たとえばガラス封着用金属線の封着は圧潰封着(ピンチシール、ボタンステムなど)、焼き細め封着などその手段は問わない。
【0060】
また、本発明は容器にガラス封着用金属線を封着したものとして上記管球に限らず、耐塵埃性、耐湿性、耐水性、耐酸化性などガラス製などの容器内に主要機能部が収容されるダイオード素子、スイッチング素子やセンサなどの電子部品の密封に対しても適用ができるものである。そして、上記素子類は封着線に直接あるいは封着線に他の線材や部材を接続した2部品線や3部品線などで電気的接続がなされていればよい。
【0061】
また、導入線の各線材や線径は管球や電子部品などの構造、目的、形式、定格、負荷、用途、価格などに応じて適宜選択して決めればよい。
【0062】
【発明の効果】
請求項1ないし請求項3の発明では、銅層の外側に0.1〜0.5μmの層厚で形成され上記銅層から銅が拡散されて予めNi−Cu合金が形成されたニッケル層を有していることによって、封着性のよい緻密な酸化膜が得られ、膨脹率が近似した軟質ガラスと封着して、リークやクラックの発生がなく、気密性の高い封着が行える封着用金属線を提供できる。
【0063】
また、請求項4の発明では、単一の導入線で内部導入線部や外部導入線部を共用しても、フィラメントや外部端子との接続時に導電的になんら支障を生じることがない。
【0064】
また、請求項5の発明では、封着部以外の最外面部分にNi(ニッケル)層が形成されていなくても、それぞれ電気的な接続部材としての機能を有する。
【0065】
また、請求項6の発明では、上記封着線の端部にこの封着線と異径や強靭性のある内部導入線またはおよび外部導入線を接続でき、容器内のマウントの保持を強固にしたり、容器外の外部導入線にヒューズ機能を持たすことなどができる。
また、請求項7の発明では、封着するガラス材質や価格などに応じ種々の芯線や金属層材料を選ぶことができる。
【0066】
また、請求項8ないし請求項11の発明では、上記請求項1ないし請求項7に記述したような効果を奏するとともに、軟質ガラス製の透光性容器やステムと気密性の高い封着を行うことができ、長寿命化した管球を提供できる。
【0067】
さらに、請求項12および請求項13の発明では、上記請求項1ないし請求項7に記述したような効果を奏するとともに、電子部品などを収容した軟質ガラス製の容器などと気密性の高い封着を行うことができ、長寿命化した密封形の電気部品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス封着用金属線の実施の形態を拡大して示す横断面図である。
【図2】本発明の小形電球の実施の形態を示す縦断面図である。
【図3】ガラス封着用金属線の封着部のNi(ニッケル)層厚(μm)と封着部から封着用金属線が抜ける引抜き強度(kgf)とを対比したグラフである。
【図4】本発明のガラス封着用金属線の他の実施の形態を拡大して示す横断面図である。
【図5】本発明の導入線の他の実施の形態を示す正面図である。
【図6】本発明の管球の他の実施の形態を示す要部の縦断面図である。
【符号の説明】
1:ガラス封着用金属線(導入線)
11:封着線部(被封着部)
12:内部導入線
13:外部導入線
2:芯線
3:Cu(銅)層
41,42:Ni(ニッケル)層
5:ガラスバルブ(透光性気密容器)
51:封着部
6:フィラメント(電極)
8:ステム
L1:小形電球(管球)
L2:蛍光ランプ(管球)

Claims (13)

  1. 芯線と;
    芯線の表面に形成された銅層と;
    銅層の外側に0.1〜0.5μmの層厚で形成され、上記銅層から銅(Cu)が拡散されて予めNi−Cu合金が形成されたニッケル層と;
    を備えたことを特徴とするガラス封着用金属線。
  2. 芯線と;
    芯線の表面に形成されたニッケル層と;
    ニッケル層の外側に形成された銅層と;
    銅層の外側に0.1〜0.5μmの層厚で形成され、上記銅層から銅(Cu)が拡散されて予めNi−Cu合金が形成されたニッケル層と;
    を備えたことを特徴とするガラス封着用金属線。
  3. 焼鈍処理により前記銅層から銅(Cu)が拡散されてNi−Cu合金を形成していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガラス封着用金属線。
  4. 単一線であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一に記載のガラス封着用金属線。
  5. 最外ニッケル層が形成されていない部分を有していることを特徴とする請求項4に記載のガラス封着用金属線。
  6. 少なくとも一方の端部に内部導入線または/および外部導入線を接続していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一に記載のガラス封着用金属線。
  7. 芯線がFe−Ni合金、Fe−Ni−Cr合金、Fe−Ni−Co合金、Fe−Mo−Co−Si合金、Fe−Mo合金、Fe−Co合金、Fe−W合金、Ptから選ばれたものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一に記載のガラス封着用金属線。
  8. 軟質ガラスからなる透光性容器と;
    透光性容器の封着部に封着された上記請求項1ないし請求項7のいずれか一に記載されたガラス封着用金属線と;
    容器内の封着用金属線に電気的に接続された電極と;
    を具備していることを特徴とする管球。
  9. 軟質ガラスからなる透光性容器と;
    透光性容器の封着部に封着されるとともに最外ニッケル層を形成していない部分を封着部外に延在した上記請求項5または請求項6に記載されたガラス封着用金属線と;
    容器内の封着用金属線に電気的に接続された電極と;
    を具備していることを特徴とする管球。
  10. 軟質ガラスからなる透光性容器と;
    透光性容器の封着部に封着された軟質ガラス製のステムと;
    ステムに封着された上記請求項1ないし請求項7のいずれか一に記載されたガラス封着用金属線と;
    容器内の封着用金属線に電気的に接続された電極と;
    を具備していることを特徴とする管球。
  11. 軟質ガラスからなる透光性容器と;
    透光性容器の封着部に封着された軟質ガラス製のステムと;
    ステムに封着されるとともに最外ニッケル層を形成していない部分を封着部外に延在した上記請求項5または請求項6に記載されたガラス封着用金属線と;
    容器内の封着用金属線に電気的に接続された電極と;
    を具備していることを特徴とする管球。
  12. 軟質ガラスからなる容器と;
    容器に封着された上記請求項1ないし請求項7のいずれか一に記載されたガラス封着用金属線と;
    容器内の封着用金属線に電気的に接続された電子部品素子と;
    を具備していることを特徴とする電気部品。
  13. 軟質ガラスからなる容器と;
    容器に封着されるとともに最外ニッケル層を形成していない部分を封着部外に延在した上記請求項5または請求項6に記載されたガラス封着用金属線と;
    容器内の封着用金属線に電気的に接続された電子部品素子と;
    を具備していることを特徴とする電気部品。
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