JPH10334748A - 固体絶縁ケーブルおよびその製造方法 - Google Patents
固体絶縁ケーブルおよびその製造方法Info
- Publication number
- JPH10334748A JPH10334748A JP15800597A JP15800597A JPH10334748A JP H10334748 A JPH10334748 A JP H10334748A JP 15800597 A JP15800597 A JP 15800597A JP 15800597 A JP15800597 A JP 15800597A JP H10334748 A JPH10334748 A JP H10334748A
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- Japan
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- layer
- electric tree
- electric
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電力ケーブルの絶縁層を電気トリーが厚さ方
向に貫通して絶縁破壊に至ることを抑制できる固体絶縁
ケーブルとその製法を提供する。 【解決手段】 固体絶縁ケーブルの絶縁層を複数の半導
電層で仕切り、絶縁層を多層にする。各絶縁層３，５，
７中に電気トリーが発生し、これが伸展しても半導電層
４，６に達すると電気トリーの先端は半導電層４，６と
ほぼ同電位となるため、それ以上電気トリーが進展する
ことを抑制できる。
向に貫通して絶縁破壊に至ることを抑制できる固体絶縁
ケーブルとその製法を提供する。 【解決手段】 固体絶縁ケーブルの絶縁層を複数の半導
電層で仕切り、絶縁層を多層にする。各絶縁層３，５，
７中に電気トリーが発生し、これが伸展しても半導電層
４，６に達すると電気トリーの先端は半導電層４，６と
ほぼ同電位となるため、それ以上電気トリーが進展する
ことを抑制できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は電力ケーブルなどの
固体絶縁ケーブルとその製造方法に関するものである。
固体絶縁ケーブルとその製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来の固体絶縁ケーブルとして、図３に
示すように、中心から順に導体21，内部半導電層22，絶
縁層23，外部半導電層24，金属遮蔽層25，防食層26を具
えたものが知られている。この場合、導体21と金属遮蔽
層25との間には内部半導電層22，絶縁層23，外部半導電
層24の３層だけが存在し、絶縁層23は単一の層として押
出被覆にて形成されている。
示すように、中心から順に導体21，内部半導電層22，絶
縁層23，外部半導電層24，金属遮蔽層25，防食層26を具
えたものが知られている。この場合、導体21と金属遮蔽
層25との間には内部半導電層22，絶縁層23，外部半導電
層24の３層だけが存在し、絶縁層23は単一の層として押
出被覆にて形成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の固体絶
縁ケーブルは、絶縁層中に異物が存在し、一旦異物の先
端より電気トリーが発生すると、この電気トリーが伸長
して絶縁層を貫通し、絶縁破壊に至るという問題があっ
た。
縁ケーブルは、絶縁層中に異物が存在し、一旦異物の先
端より電気トリーが発生すると、この電気トリーが伸長
して絶縁層を貫通し、絶縁破壊に至るという問題があっ
た。
【０００４】従って、本発明の主目的は、絶縁層中に異
物があって電気トリーが発生しても、電気トリーが絶縁
層を厚さ方向に貫通することを抑制できるケーブルとそ
の製造方法とを提供することにある。
物があって電気トリーが発生しても、電気トリーが絶縁
層を厚さ方向に貫通することを抑制できるケーブルとそ
の製造方法とを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は絶縁層中に半導
電層を形成することで上記の目的を達成している。すな
わち、本発明ケーブルは絶縁層の外周に外部半導電層
を、内周に内部半導電層を有する固体絶縁ケーブルにお
いて、前記絶縁層中に少なくとも１層の半導電層を具え
ることを特徴とする。絶縁層中に設けられる半導電層は
複数とすることが好ましい。
電層を形成することで上記の目的を達成している。すな
わち、本発明ケーブルは絶縁層の外周に外部半導電層
を、内周に内部半導電層を有する固体絶縁ケーブルにお
いて、前記絶縁層中に少なくとも１層の半導電層を具え
ることを特徴とする。絶縁層中に設けられる半導電層は
複数とすることが好ましい。
【０００６】このような構成とすることで、絶縁層中の
異物から電気トリーが発生しても、電気トリーが半導電
層に達したところで先端の電界が緩和されるため、電気
トリーの伸長を止めて絶縁破壊を防止できる。
異物から電気トリーが発生しても、電気トリーが半導電
層に達したところで先端の電界が緩和されるため、電気
トリーの伸長を止めて絶縁破壊を防止できる。
【０００７】また、上記のケーブルの製造に好適な製造
方法は、固体絶縁ケーブルの絶縁層を形成する工程にお
いて、プラスチック絶縁テープとプラスチック半導電テ
ープとを交互に巻回する工程と、前記各テープの融点の
高い方の温度以上に加熱して前記テープを熱融着させる
工程とを具えることを特徴とする。
方法は、固体絶縁ケーブルの絶縁層を形成する工程にお
いて、プラスチック絶縁テープとプラスチック半導電テ
ープとを交互に巻回する工程と、前記各テープの融点の
高い方の温度以上に加熱して前記テープを熱融着させる
工程とを具えることを特徴とする。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図１は本発明ケーブルの構造を示す横断面図であ
る。図示のように、本発明ケーブルは、中心から順に導
体１，内部半導電層２，第一の絶縁層３，第一の半導電
層４，第二の絶縁層５，第二の半導電層６，第三の絶縁
層７，外部半導電層８，金属遮蔽層９（防食層は省略し
た）を具えている。つまり、内部半導電層２と外部半導
電層８との間は複数の半導電層４，６で仕切られた多層
の絶縁構造となっている。
する。図１は本発明ケーブルの構造を示す横断面図であ
る。図示のように、本発明ケーブルは、中心から順に導
体１，内部半導電層２，第一の絶縁層３，第一の半導電
層４，第二の絶縁層５，第二の半導電層６，第三の絶縁
層７，外部半導電層８，金属遮蔽層９（防食層は省略し
た）を具えている。つまり、内部半導電層２と外部半導
電層８との間は複数の半導電層４，６で仕切られた多層
の絶縁構造となっている。
【０００９】ここで、図２（Ａ）に示すように、絶縁層
５（３，７）に異物11が存在し、この異物11に電界が集
中して電気トリー12が発生したとする（図２Ａ）。その
場合、電気トリー12は内面が炭化して導電化するため、
電気トリー12の先端には高電界が集中し、さらに電気ト
リー12を伸展させる。
５（３，７）に異物11が存在し、この異物11に電界が集
中して電気トリー12が発生したとする（図２Ａ）。その
場合、電気トリー12は内面が炭化して導電化するため、
電気トリー12の先端には高電界が集中し、さらに電気ト
リー12を伸展させる。
【００１０】この電気トリー12が半導電層４，６に達す
ると（図２Ｂ）、電気トリー12の先端と半導電層４，６
との電位はほぼ等しくなり、電気トリー12の先端には電
界が集中しないため、トリー12は伸展せず絶縁破壊に至
らない。従って、このような構造のケーブルは絶縁層中
に異物が混入しても高い絶縁性能を有することができ
る。
ると（図２Ｂ）、電気トリー12の先端と半導電層４，６
との電位はほぼ等しくなり、電気トリー12の先端には電
界が集中しないため、トリー12は伸展せず絶縁破壊に至
らない。従って、このような構造のケーブルは絶縁層中
に異物が混入しても高い絶縁性能を有することができ
る。
【００１１】ここで、絶縁層中に形成される半導電層の
材質としては、カーボンを含有した半導電性の高分子プ
ラスチックなどが挙げられる。また、絶縁層の材質には
ポリエチレン，ポリプロピレンなどの絶縁性プラスチッ
クが利用できる。
材質としては、カーボンを含有した半導電性の高分子プ
ラスチックなどが挙げられる。また、絶縁層の材質には
ポリエチレン，ポリプロピレンなどの絶縁性プラスチッ
クが利用できる。
【００１２】上記のケーブルを製造するには、導体上に
カーボン紙などを巻回して内部半導電層を形成し、その
上にプラスチック絶縁テープとプラスチック半導電テー
プとを交互に巻回し、順次第一の絶縁層，第一の半導電
層，第二の絶縁層，第二の半導電層，第三の絶縁層を構
成する。そして、いずれのテープの融点よりも高い温度
に加熱してこれら絶縁層と半導電層とを融着させる。そ
の後は従来と同様に外部半導電層，金属遮蔽層，防食層
を形成すればよい。このような方法により、各絶縁層お
よび半導電層間の一体性を高め、ボイドの発生を抑制す
る。
カーボン紙などを巻回して内部半導電層を形成し、その
上にプラスチック絶縁テープとプラスチック半導電テー
プとを交互に巻回し、順次第一の絶縁層，第一の半導電
層，第二の絶縁層，第二の半導電層，第三の絶縁層を構
成する。そして、いずれのテープの融点よりも高い温度
に加熱してこれら絶縁層と半導電層とを融着させる。そ
の後は従来と同様に外部半導電層，金属遮蔽層，防食層
を形成すればよい。このような方法により、各絶縁層お
よび半導電層間の一体性を高め、ボイドの発生を抑制す
る。
【００１３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明ケーブルに
よれば、絶縁層を半導電層で厚さ方向に分断すること
で、絶縁層中の異物から電気トリーが発生しても各半導
電層に達したところで伸展を止めるため、絶縁破壊を防
止することができる。
よれば、絶縁層を半導電層で厚さ方向に分断すること
で、絶縁層中の異物から電気トリーが発生しても各半導
電層に達したところで伸展を止めるため、絶縁破壊を防
止することができる。
【００１４】また、本発明方法によれば、各絶縁層と半
導電層と間に高い一体性を持たせて上記のケーブルを製
造することができる。
導電層と間に高い一体性を持たせて上記のケーブルを製
造することができる。
【図１】本発明ケーブルの構成を示す横断面図である。
【図２】（Ａ）は絶縁層中を電気トリー伸展する状況を
示す説明図、（Ｂ）は電気トリーが半導電層に達した状
態を示す説明図である。
示す説明図、（Ｂ）は電気トリーが半導電層に達した状
態を示す説明図である。
【図３】従来のケーブルの構成を示す横断面図である。
【符号の説明】 １,21 導体 ２,22 内部半導電層 ３ 第一の絶縁
層 ４ 第一の半導電層 ５ 第二の絶縁層 ６ 第二の半
導電層 ７ 第三の絶縁層 ８,24 外部半導電層 ９,25 金
属遮蔽層 11 異物 12 電気トリー 23 絶縁層 26 防食層
層 ４ 第一の半導電層 ５ 第二の絶縁層 ６ 第二の半
導電層 ７ 第三の絶縁層 ８,24 外部半導電層 ９,25 金
属遮蔽層 11 異物 12 電気トリー 23 絶縁層 26 防食層
Claims (2)
- 【請求項１】 絶縁層の外周に外部半導電層を、内周に
内部半導電層を有する固体絶縁ケーブルにおいて、 前記絶縁層中に少なくとも１層の半導電層を具えること
を特徴とする固体絶縁ケーブル。 - 【請求項２】 固体絶縁ケーブルの絶縁層を形成する工
程において、 プラスチック絶縁テープとプラスチック半導電テープと
を交互に巻回する工程と、 前記各テープの融点の高い方の温度以上に加熱して前記
テープを熱融着させる工程とを具えることを特徴とする
固体絶縁ケーブルの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15800597A JPH10334748A (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | 固体絶縁ケーブルおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15800597A JPH10334748A (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | 固体絶縁ケーブルおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10334748A true JPH10334748A (ja) | 1998-12-18 |
Family
ID=15662182
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15800597A Pending JPH10334748A (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | 固体絶縁ケーブルおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10334748A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20110061205A (ko) * | 2009-12-01 | 2011-06-09 | 엘에스전선 주식회사 | 풍력 발전용 고압 케이블 |
| KR20150127617A (ko) * | 2013-03-12 | 2015-11-17 | 다우 글로벌 테크놀로지스 엘엘씨 | 두꺼운 절연 층을 갖는 전력 케이블 및 그의 제조 방법 |
-
1997
- 1997-05-30 JP JP15800597A patent/JPH10334748A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20110061205A (ko) * | 2009-12-01 | 2011-06-09 | 엘에스전선 주식회사 | 풍력 발전용 고압 케이블 |
| KR20150127617A (ko) * | 2013-03-12 | 2015-11-17 | 다우 글로벌 테크놀로지스 엘엘씨 | 두꺼운 절연 층을 갖는 전력 케이블 및 그의 제조 방법 |
| JP2016516272A (ja) * | 2013-03-12 | 2016-06-02 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 厚い絶縁層を有する電力ケーブル及びその製造のための方法 |
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