JPH10334313A - 硬貨処理装置 - Google Patents

硬貨処理装置

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Publication number
JPH10334313A
JPH10334313A JP9141981A JP14198197A JPH10334313A JP H10334313 A JPH10334313 A JP H10334313A JP 9141981 A JP9141981 A JP 9141981A JP 14198197 A JP14198197 A JP 14198197A JP H10334313 A JPH10334313 A JP H10334313A
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JP
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Application number
JP9141981A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Niitsuma
信行 新妻
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬貨処理装置に関し、余分な釣り銭の準備金
が必要なく、操作表示部の視認性がよく、かつ詰まり発
生時の対処を明確にすることを目的とする。 【解決手段】 在り高メモリ21内の現在の金種および
枚数と一部回収設定メモリ22内の一部回収を行うとき
の設定値とを回収演算部27が比較することにより余剰
分を演算し、その結果は表示制御部32により操作表示
部13に表示し、払出し制御部28により余剰分の払出
しをする、余剰分回収機能を有する。増減演算部24は
在り高メモリ21内の金種および枚数と交替枚数設定メ
モリ23に設定された交替枚数との比較から増減値を演
算し、その結果は符号を付けて金額で操作表示部13に
表示する。計数硬貨指示部30は払出し制御部28が硬
貨の払出し計数を行ったときにその硬貨に関する計数済
みの情報を記憶し、硬貨詰まりが発生したときに計数済
みであることを操作表示部13に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬貨処理装置に関
し、特にスーパーマーケットやコンビニエンスストアな
どにおいて、受け取った硬貨を金種別に振り分け計数
し、さらには、振り分けた硬貨を釣り銭として再利用す
るような釣り銭払出し機に適用される硬貨処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】硬貨処理装置は、概略的には、投入され
た硬貨を主として外径にて振り分け収納しつつ、金種別
の硬貨を計数してその入金情報を保持するとともに、P
OS(point of sales)端末などのよう
な外部機器からの問い合わせに応じてその入金情報を送
信し、また、外部機器からの釣り銭払出し要求に応じて
該当する金額の釣り銭を払い出す機能を持つものであ
る。
【0003】スーパーマーケットなどにおいて、開店時
またはレジ担当者の交替時には、硬貨の釣り銭のための
準備金を用意するようにしている。準備金としては、金
種およびその枚数があらかじめ決められており、レジ担
当者がレジの仕事を開始するときには、常に同じ金種で
同じ枚数の硬貨が硬貨処理装置に入っているように準備
する。
【0004】その開店時またはレジ担当者の交替時のと
きに各硬貨の枚数を合わせる方法としては、一般には2
種類行われている。一つは、現在、硬貨処理装置に入っ
ている硬貨の在り高を表示器にて確認し、所定値との差
額を担当者が計算し、不足分があれば、不足している硬
貨の枚数を計数して硬貨処理装置に投入補充し、所定値
以上の余剰分があれば、その余剰分を別個に回収するよ
うにして、すべての金種でそれぞれの所定値となるよう
に調整している。
【0005】また、釣り銭を準備する二つ目の方法とし
ては、すべての金種について所定枚数計数された釣り銭
準備金のセットをあらかじめ用意しておき、開店時また
はレジ担当者の交替時には硬貨処理装置からすべての硬
貨を回収した後、そのあらかじめ用意しておいた釣り銭
準備金のセットを新たに補充する、すなわち、硬貨処理
装置内のすべての硬貨をそっくり釣り銭準備金のセット
に置き換えるようにすることで、交替時にすべての金種
がそれぞれ所定の枚数で硬貨処理装置に入っていること
になる。
【0006】ここで、硬貨処理装置が払い出す釣り銭の
金額を表示したり、指示によって硬貨処理装置内の在り
高などを表示したりする従来の操作表示部の例を図19
および図20を参照して説明する。
【0007】図19は従来の硬貨処理装置の操作表示部
の一例を示す図である。図示の操作表示部1によれば、
3桁の数字を表示することができる3個の7セグメント
LED(発行ダイオード)からなる表示器2と、金種毎
に別個に設けられた2色LED群3と、硬貨処理装置に
対して各種指示を与えることができるスイッチ群4とを
備えている。硬貨の釣り銭の上限は999円であり、ま
た、各金種の収納枚数は多くともせいぜい150枚程度
であるので、表示器2はこれらを表示するのに3桁表示
にしている。2色LED群3は表示器2で在り高の枚数
を表示しているときの金種を表示したり各金種の硬貨の
収納状況を色別で表示するようにしている。たとえば、
表示器2が1円の在り高枚数を表示している場合には、
1円のところのLEDが発光表示し、しかも、そのLE
Dはその発光色が、その硬貨の適量枚数時は緑色である
が、その緑色から赤色に変化した場合には、その金種の
残り枚数が少ないことを表すよう収納状況の表示も兼ね
ている。
【0008】図20は従来の硬貨処理装置の操作表示部
の別の例を示す図である。図示の操作表示部1aは、表
示器5とスイッチ群4とを備えている。表示器5はたと
えばドットマトリクス型の液晶表示器によって構成さ
れ、釣り銭表示、在り高表示、エラーメッセージの表示
などを文字表示で行うようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
硬貨処理装置では、日毎の締め時や担当者の交替時に人
間による手計算が必要であるため、釣り銭準備のための
作業で担当者の負担が大きいという問題がある。
【0010】また、一つのレジスタに複数の担当者が交
替であたるような運用の場合には、論理上の在り高と現
実の在り高とに違算が発生することがあるが、このよう
なときには違算が何時、どの担当者の時点で発生したか
が問題となる。これを明確にするため、硬貨処理装置の
中身をあらかじめ用意された釣り銭準備金のセットで置
き換えることを行っているが、この方法では、そのため
の余分な準備金が常に必要であり、店舗としての死金が
増加してしまうという問題があった。
【0011】このため、レジにおける金銭面の運用を軽
減し、各担当者における責任が明確であり、そして店舗
としての準備金を軽減することが望まれている。さら
に、従来の硬貨処理装置の操作表示部において、たとえ
ば図19の操作表示部では、金種毎の収納状況の表示
は、緑/赤の2値情報であり、適量を表す緑色で表示さ
れていても、詳細がわからないという問題がある。しか
も、その操作表示部は限られた設置スペースに収納状況
を表示する素子を配置しなければならないため、小型の
部品で構成しなければならず、視認性がよくないという
問題もある。
【0012】一方、図20の操作表示部では、表示スペ
ースの関係上、表示できる文字は英数字や片仮名などに
限られ、表示される文字も小さくなるので、視認性がよ
いとはいえない。
【0013】したがって、レジを担当することが多いレ
ジ作業に不慣れなアルバイトやパートタイムの者でも、
必要な情報を間違いなく読み取ることが望まれている。
なお、レジでの違算の低減は店舗としての課題であるこ
とは言うまでもないが、硬貨処理装置においても、異物
の付着や硬貨の変形などにより発生する詰まりの現象は
避けられず、これが違算を生起させる原因となることが
ある。したがって、詰まり発生時に違算が引き起こされ
ることのないよう適切に対処することが望まれている。
【0014】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、余分な釣り銭の準備金が必要なく、操作表示
部の視認性がよく、かつ詰まり発生時の対処を明確にし
た硬貨処理装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解
決するために、硬貨を金種別に振り分け計数して収容
し、収容された硬貨を計数して払い出すことができる硬
貨処理装置において、収納されている硬貨の在り高を記
憶する在り高記憶手段と、入金した硬貨を金種毎に計数
して在り高に加算した値を前記在り高記憶手段に記憶す
る入金手段と、出金時に金種毎に計数して在り高から減
算した値を前記在り高記憶手段に記憶して減算した硬貨
を払い出す払出し手段と、設定指示に従ってある時点で
の金種毎の硬貨の収納状況を記憶する一時回収値記憶手
段と、前記在り高記憶手段に記憶された在り高の前記一
時回収値記憶手段に記憶された一時回収値からの増加分
を演算して前記払出し手段に増加分の払出しを指示する
回収演算手段と、を備えていることを特徴とする硬貨処
理装置が提供される。
【0016】このような硬貨処理装置によれば、回収演
算手段は、必要時に、あらかじめ一時回収値記憶手段に
設定しておいた一時回収値と運用によって変化した在り
高記憶手段内の在り高とを比較し、在り高が一時回収値
を上回る余剰金種を金種毎に演算する。その余剰金種は
払出し手段により払い出すことができる。
【0017】また、本発明では、硬貨を金種別に振り分
け計数して収容し、収容された硬貨を計数して払い出す
ことができる硬貨処理装置において、収納されている硬
貨の在り高を記憶する在り高記憶手段と、入金した硬貨
を金種毎に計数して在り高に加算した値を前記在り高記
憶手段に記憶する入金手段と、出金時に金種毎に計数し
て在り高から減算した値を前記在り高記憶手段に記憶し
て減算した硬貨を払い出す払出し手段と、設定指示に従
ってある時点での硬貨の収納枚数を金種毎に記憶する交
替枚数設定値記憶手段と、前記在り高記憶手段に記憶さ
れた在り高の前記交替枚数設定値記憶手段に記憶された
交替枚数設定値からの増減分を演算して保持する増減演
算手段と、前記増減演算手段で演算された増減分を表示
する表示手段と、を備えていることを特徴とする硬貨処
理装置が提供される。
【0018】このような硬貨処理装置によれば、増減演
算手段は、必要時に、あらかじめ交替枚数設定値記憶手
段に設定しておいた交替枚数設定値と運用によって変化
した在り高記憶手段内の在り高とを比較し、在り高が交
替枚数設定値とから増減した分を演算して保持する。ま
た、同時に、演算による増減分を表示手段に増減を表す
符号とともに金額で表示させることができる。
【0019】さらに、払出し手段が払出しをして在り高
からの減算を済ませた硬貨を記憶して硬貨詰まり発生時
に当該硬貨の払出し計数が済んでいることを表す記号を
金種毎に各表示桁に表示するよう前記表示手段に指示す
る計数硬貨指示手段をさらに備えるようにした。
【0020】これにより、硬貨詰まり発生時に払出し手
段のところに詰まっている硬貨は払出し計数が済んでい
るかどうかを表示手段にて確認することができ、硬貨詰
まり発生時の適切な復旧処置が可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態を
釣り銭払出し機に適用した場合を例に図面を参照して説
明する。
【0022】図1は釣り銭払出し機の外観を示す図であ
る。図示の釣り銭払出し機10は全体がPOSレジスタ
と組み合わせて利用できるよう低背型に構成され、複数
金種の硬貨を混在して投入できる入金口11と、POS
レジスタからの釣り銭払出しの指令に従って所定の金種
と枚数の釣り銭を払い出す払出しトレイ12と、余剰硬
貨の回収の指示をしたり払出し金額などを表示する操作
表示部13と、硬貨の回収などのときに使用する管理キ
ー14とを有している。
【0023】硬貨が入金口11に投入されると、その硬
貨は内部に導かれて金種毎に外径振り分けが行われ、枚
数が計数されて金種毎に蓄積されることによって収納さ
れる。収納時に計数された値は図示しない在り高メモリ
に記憶される。釣り銭払出しなどの指令があると、その
金額に対応した金種および枚数を計算し、その計算結果
に従って、内部に収納された硬貨から所定の金種および
枚数が出力され、払出しトレイ12に集められる。硬貨
が出力されるときも、出力された硬貨の枚数が計数さ
れ、在り高メモリに記憶された値から減算される。この
ような釣り銭払出し機10の機械的な内部構成を図2に
示す。
【0024】図2は釣り銭払出し機の内部構成を示す平
面図である。釣り銭払出し機10の内部において、入金
口11の下部には硬貨を奥の方へ搬送する搬送部15が
設けられており、その搬送部15の奥の部分は振り分け
部16に接続されている。振り分け部16は硬貨の各金
種の外径に対応した寸法の切り欠き部を有し、切り欠き
部に対応した金種の硬貨が来ると、その硬貨は切り欠き
部を通って落下するようになっている。この切り欠き部
の寸法は先に進むに従って大きくなるようにされてい
る。すなわち、振り分け部16の硬貨導入側から、「1
円」、「50円」、「5円」、「100円」、「10
円」、「500円」の順に硬貨が振り分けられる。振り
分け部16の金種毎の出口にはそれぞれ振り分け計数セ
ンサ17が設けられており、この振り分け計数センサ1
7により振り分け部16にて振り分けられた硬貨が1枚
ずつ計数される。この振り分け計数センサ17に隣接し
て収納払出し筒18が配置されている。この収納払出し
筒18は金種に対応して六つの筒から構成され、払出し
トレイ12の方向に向かって下方に多少傾斜するように
実質的に横向きに配置されている。六つの筒は図示しな
い投入振り分けモータによりそれぞれ連動して回転され
るように構成されている。そして、収納払出し筒18の
払出し側には図示しない払出し機構と払出し計数センサ
19とが設けられている。
【0025】入金口11に硬貨が投入されると、図示し
ない硬貨検知センサが硬貨の投入を検知し、図示しない
モータが搬送部15を駆動する。搬送部15は投入され
た硬貨を振り分け部16へ搬送する。振り分け部16で
は、搬送されてきた硬貨はその金種の外径に対応した寸
法を有する切り欠き部にて落下する。このとき、落下部
に設けられた振り分け計数センサ17は落下してきた硬
貨を1枚ずつ計数し、在り高に加算する。次に、振り分
け計数センサ17が硬貨を検知することにより図示しな
い投入振り分けモータが収納払出し筒18を回転駆動す
る。振り分け計数センサ17を通って収納払出し筒18
の金種に対応した筒に入力された硬貨はまず、筒内で回
転作用を受けることにより筒内で常に倒立姿勢をとるよ
うな作用を受け、同時に、傾斜している方向に落下する
作用を受けることにより払出しトレイ12の方向に移動
して筒の下端から順番に積載されて、整列収納されるよ
うになる。このようにして収納された硬貨は、釣り銭の
払出しや余剰硬貨の回収時などの指示を受けた場合に、
払出しトレイ12側の端面から1枚ずつ取り出され、払
出し計数センサ19を通って払出しトレイ12へ出力さ
れる。このとき、払出し計数センサ19は硬貨の払出し
を計数し、在り高から減算する。
【0026】次に、この釣り銭払出し機10の制御系に
ついて説明する。図3は釣り銭払出し機の制御系の構成
を例示したブロック図である。釣り銭払出し機10の制
御系は制御部20とこれに接続された機器とから構成さ
れる。制御部20は、在り高メモリ21と、一部回収設
定メモリ22と、交替枚数設定メモリ23と、増減演算
部24と、収納状況表示設定値メモリ25と、収納表示
比較部26と、回収演算部27と、払出し制御部28
と、エラーコード部29と、計数硬貨指示部30と、入
金制御部31と、表示制御部32と、指示入力制御部3
3とから構成されている。
【0027】在り高メモリ21は振り分け計数センサ1
7および払出し計数センサ19からの情報をもとにして
釣り銭払出し機10内に収納されている現在の金種およ
び枚数を記憶する。一部回収設定メモリ22は一部回収
の設定時に在り高メモリ21の値を転記して記憶するメ
モリである。交替枚数設定メモリ23は交替枚数の設定
時に在り高メモリ21の値を転記して記憶するメモリで
ある。増減演算部24は在り高メモリ21の値と交替枚
数設定メモリ23の値とから増減演算し、演算結果を内
部に保持するとともに、表示制御部32へ出力する演算
部である。収納状況表示設定値メモリ25は収納状況の
表示の仕方を記憶しておくメモリである。収納表示比較
部26は在り高メモリ21の値を収納状況表示設定値メ
モリ25に記憶された表示方法で表示させるよう表示制
御部32へ通知する機能を有する。回収演算部27は一
部回収設定メモリ22に設定された値を参照して在り高
メモリ21の値と比較することにより余剰分を演算し、
その結果の表示を表示制御部32へ通知し、余剰分の払
出しを払出し制御部28へ通知する機能を有する。払出
し制御部28は収納払出し筒18から硬貨の払出し機構
を駆動する払出しモータ35に接続され、また、払出し
センサ19からの検知出力を受けて現在の在り高から減
算した値で在り高メモリ21を更新する機能を有する。
エラーコード部29は払出し制御部28からの硬貨詰ま
りなどのエラーが発生したときにエラーコードを生成し
て表示制御部32へ通知する機能を有する。計数硬貨指
示部30は硬貨詰まりが発生したときにその硬貨は計数
が済んでいるのか否かに関する情報を記憶していて表示
制御部32へ通知する機能を有する。入金制御部31は
振り分け計数センサ17による振り分け硬貨の検知に応
答して収納払出し筒18を回転させる投入振り分けモー
タ36を駆動させる機能を有する。表示制御部32は釣
り銭、在り高などのデータやエラー発生時のメッセージ
などを操作表示部13へ出力して表示させる機能を有す
る。そして、指示入力制御部33は操作表示部13より
入力された指示を受けて、表示制御部32へメニュー表
示を指示したり、各構成要素に必要な制御を指示する機
能を有する。
【0028】次に、操作表示部13の構成例について説
明する。図4は釣り銭払出し機の操作表示部の一例を示
す図である。操作表示部13は6個の7セグメント表示
器41〜46からなる表示部と、選択スイッチ51、回
収スイッチ52、復旧スイッチ53、在り高スイッチ5
4、および入金スイッチ55からなる操作部とから構成
されている。表示部は6桁の表示が可能であることか
ら、金種毎の収納状況を表示でき(6金種の同時表示が
可能)、釣り銭払出し機が収納しているすべての硬貨の
合計金額(たとえば、最大で7万円程度)が表示でき、
金種(最大で3桁)とその枚数(たとえば、金種毎の収
納枚数が最大で150枚程度であるので3桁)とを同時
に表示でき、詰まり発生時のエラーコード表示および計
数済み硬貨の金種毎の同時表示ができる。たとえば、図
示の例の場合は、横のバーを表示する三つのセグメント
を3段階表示のレベルメータと見做して金種毎の収納状
況を表示している。すなわち、三つのバーが同時に表示
されていれば、その硬貨の余剰枚数が多少多いことを示
し、中間および下の二つのバーが表示されていれば適
量、下の一つのバーのみが表示されている場合には不足
ぎみであることをそれぞれ示している。
【0029】操作部において、選択スイッチ51は管理
キー14との組み合わせで、表示部にメニューを表示さ
せるのに使用される。回収スイッチ52はたとえば余剰
硬貨を回収するときに使用される。復旧スイッチ53は
異常が発生したあとに機構的なリセットを行ったり操作
の取消を行うときに使用される。在り高スイッチ54は
在り高メモリ21に記憶された金種およびそれらの枚数
とから計算された現在釣り銭払出し機10に収容されて
いる硬貨の金額、金種毎の枚数を表示するのに使用され
る。入金スイッチ55は振り分け計数センサ17による
計数をしないで収納払出し筒18へ入金するときに使用
される。
【0030】次に、釣り銭払出し機10に収容された余
剰硬貨の一部回収をしたり、その一部回収のための一部
回収設定および一部回収解除を行う処理について説明す
る。この一部回収設定は、釣り銭払出し機10を最初に
設置したとき、または設置した店が釣り銭準備金として
あらかじめ定めた金種毎の枚数を変更したときなどに行
われる。まず、一部回収設定・解除処理から説明する。
【0031】図5は一部回収設定・解除処理の流れを示
すフローチャートである。一部回収設定・解除処理は、
まず、金種毎の釣り銭準備金をあらかじめ定めた枚数だ
け釣り銭払出し機10に収納しておいてから、管理キー
14のキー位置を「管理」にし、この状態にて、操作表
示部13の在り高スイッチ54と回収スイッチ52とが
所定時間(たとえば2秒間)同時に押下されたことを指
示入力制御部33が検知することによって開始される。
【0032】指示入力制御部33は、最初に一部回収に
関する設定フラグがセットされているかどうかを判定す
る(ステップS1)。もし、設定フラグがセットされて
いなければ、一部回収設定処理を開始する。一部回収設
定処理では、まず、在り高メモリ21の内容が一部回収
設定メモリ22へ金種毎に複写される(ステップS
2)。次に、指示入力制御部33は表示制御部32に対
し、一部回収設定処理の完了を示す「PAt」の表示を
指示し(ステップS3)、設定フラグをセットして(ス
テップS4)、この処理を終了する。もし、ステップS
1の判定にて、設定フラグがセットされていれば、一部
回収解除処理を開始する。一部回収解除処理では、ま
ず、一部回収設定メモリ22をクリアする(ステップS
5)。次に、指示入力制御部33は表示制御部32に対
し、一部回収解除処理の完了を示す「−PAt」の表示
を指示し(ステップS6)、設定フラグをリセットして
(ステップS7)、この処理を終了する。なお、以上の
一部回収設定・解除処理は、操作表示部13の操作部を
直接操作して行ったが、上位のPOS端末からその一部
回収設定・解除処理を遠隔にて行うことができる。ここ
で、一部回収設定および一部回収解除の際に一部回収設
定処理または一部回収解除処理の完了を示す表示を表示
制御部32に指示しているが、そのときの操作表示部1
3の表示部における表示例を図6に示す。
【0033】図6は一部回収設定・解除処理時の表示部
における表示例を示す図であって、(A)は一部回収設
定処理時の表示例、(B)は一部回収解除処理時の表示
例を示している。(A)に示したように、一部回収設定
時には、表示器の3〜5桁目の7セグメント表示器4
4,43,42を使い、一部回収設定処理の完了を示す
「PAt」を表示するようにしている。また、一部回収
解除処理の時には、(B)に示したように、表示器の3
〜6桁目の7セグメント表示器44,43,42,41
を使い、一部回収解除処理の完了を示す「−PAt」を
表示するようにしている。
【0034】以上の一部回収設定処理による設定が行わ
れた後、釣り銭払出し機10が通常に運用されると、入
出金に応じて在り高メモリ21の内容が更新されてい
く。ここで、レジ担当者の交替時などに行われる余剰硬
貨の一部回収、すなわち、あらかじめ定めた釣り銭準備
金の金種毎の枚数以上の硬貨が収納されている場合に、
金種毎の所定枚数以上の硬貨について回収する場合につ
いて説明する。
【0035】図7は一部回収処理の処理の流れを示すフ
ローチャートである。一部回収処理は、まず、管理キー
14により、キー位置を「管理」にし、操作表示部13
の選択スイッチ51を押下することにより表示部に表示
されるメニューから一部回収を示す「PAt」を選択
し、そして、回収スイッチ52を押下することにより開
始される。ただし、一部回収設定メモリ22に一部回収
で収納払出し筒18内に残す枚数が設定されていない場
合には、メニューとして「PAt」が表示されない。
【0036】回収スイッチ52が押下されて一部回収処
理が開始されると、まず、回収演算部27は在り高メモ
リ21の内容と一部回収設定メモリ22の内容とを金種
毎に比較する(ステップS21)。次に、一部回収設定
メモリ22に設定された金種毎の枚数よりも枚数の多い
金種があるかどうかが判定される(ステップS22)。
判定の結果、余剰枚数のある金種がなければ、そのまま
終了し、余剰枚数のある金種があれば、増加があった金
種について、その増加枚数を払い出すよう払出し制御部
28へ指示する(ステップS23)。払出し制御部28
はその指示を受けると、収納払出し筒18から指示され
た枚数の硬貨を各金種混合で払い出す。ここで、一部回
収処理によって回収される枚数の例を以下の表1に示
す。
【0037】
【表1】
【0038】この表1によれば、一部回収設定処理を行
ったときに、在り高メモリ21に記憶されていた金種毎
の枚数が、たとえば500円が30枚、100円が75
枚、50円が45枚、10円が75枚、5円が45枚、
1円が90枚であったとし、その情報は一部回収設定メ
モリ22に記憶されている。そして運用後に一部回収処
理を行うときの在り高メモリ21の内容が、たとえば5
00円が25枚、100円が101枚、50円が57
枚、10円が91枚、5円が48枚、1円が121枚で
あったとすると、一部回収処理によって一部回収される
枚数は、500円が0枚、100円が26枚、50円が
12枚、10円が16枚、5円が3枚、1円が31枚と
なる。このように、一部回収処理のときに余剰枚数のあ
る金種があればその増加分が払い出されることになる。
なお、表1の例では、500円硬貨は設定された枚数よ
り少ないので払い出されていない。しかし、実際の運用
では、たとえば閉店時に、図示しないレジスタの紙幣ド
ロア(引出し)内にある予備硬貨もすべて釣り銭払出し
機10に投入されるので、設定枚数を下回ることは稀で
ある。もちろん、回収演算部27で行われる金種毎に行
う枚数の比較は、金額で行うようにしてもよい。
【0039】以上は、一部回収について説明したが、次
に、交替時に設定枚数に比べてどのくらい増減している
かを金額で表示する交替時金額通知処理について説明す
る。まず、交替時金額通知処理を行うときに設定されて
いなければならない交替枚数設定処理について、交替枚
数解除処理とともに説明する。
【0040】図8は交替枚数設定・解除処理の流れを示
すフローチャートである。交替枚数設定・解除処理は、
まず、管理キー14により、キー位置を「管理」とし、
この状態で、操作表示部13の選択スイッチ51と在り
高スイッチ54とが同時に押下されたことを指示入力制
御部33が検知することによって開始される。指示入力
制御部33は、最初に交替枚数に関する設定フラグがセ
ットされているかどうかを判定する(ステップS3
1)。もし、設定フラグがセットされていなければ、交
替枚数設定処理を開始する。この交替枚数設定処理で
は、まず、在り高メモリ21の内容が交替枚数設定メモ
リ23へ金種毎に複写される(ステップS32)。次
に、指示入力制御部33は表示制御部32に対し、交替
枚数設定処理の完了を示す「Hor」の表示を指示し
(ステップS33)、設定フラグをセットして(ステッ
プS34)、この処理を終了する。もし、ステップS3
1の判定にて、設定フラグがセットされていれば、交替
枚数解除処理を開始する。この交替枚数解除処理では、
まず、交替枚数設定メモリ23をクリアする(ステップ
S35)。次に、指示入力制御部33は表示制御部32
に対し、交替枚数解除処理の完了を示す「−Hor」の
表示を指示し(ステップS36)、設定フラグをリセッ
トして(ステップS37)、この処理を終了する。な
お、以上の交替枚数設定・解除処理は、操作表示部13
の操作部を直接操作して行ったが、上位のPOS端末か
らその交替枚数設定・解除処理を遠隔にて行うことがで
きる。この後、運用により、在り高メモリ21の内容は
変化していく。次に、その変化した分の金額を表示する
交替時金額通知処理について説明する。
【0041】図9は交替時金額通知処理の流れを示すフ
ローチャートである。交替時金額通知処理は、まず、操
作表示部13の在り高スイッチ54を押下することによ
り表示部に表示されるメニューから交替金額を示す「H
or」を選択することにより開始される。すると、増減
演算部24は在り高メモリ21の内容と交替枚数設定メ
モリ23の内容とを読み出し、各金種の枚数から算出し
た金額を比較し、その比較結果を内部に保持する(ステ
ップS41)。その金額の比較の結果、金額に変化があ
ったかどうかが判定され(ステップS42)、もし、変
化がなければ、増減演算部24は表示制御部32に対し
て増減がないことを示す「0」の表示を指示する(ステ
ップS43)。ステップS42の判定にて、金額の変化
があった場合に、その変化は増加であるかどうかが判定
される(ステップS44)。金額の変化が増加であった
場合には、比較結果で得られた金額にプラスを表す「−
|」を付加して表示するよう表示制御部32に指示し
(ステップS45)、一方、金額の変化が減少であった
場合には、比較結果で得られた金額にマイナスを表す
「−」を付加して表示するよう表示制御部32に指示す
る(ステップS46)。なお、この交替時金額通知処理
は上位のPOS端末からの指令で開始し、増減演算部2
4に保持された比較結果の情報をPOS端末に転送する
ように構成することもできる。
【0042】次に、交替枚数設定および交替枚数解除の
際に操作表示部13の表示部に表示される交替枚数設定
処理または交替枚数解除処理の完了を示す表示例と、交
替時金額通知処理を行ったときに操作表示部13の表示
部に表示される交替時金額の表示例を図10に示す。
【0043】図10は交替枚数設定・解除処理および交
替時金額通知処理を行ったときの表示部における表示例
を示す図であって、(A)は交替枚数設定処理時の表示
例、(B)は交替枚数解除処理時の表示例、(C)は交
替時金額通知処理にて金額が増加したときの表示例、
(D)は交替時金額通知処理にて金額が減少したときの
表示例を示している。この図によれば、交替枚数設定処
理完了時には操作表示部13の表示部に「Hor」が表
示され、交替枚数解除処理が完了したときには操作表示
部13の表示部に「−Hor」が表示される。また、交
替時金額通知処理を行った結果、現在の在り高の方が多
かった場合には、図示のようにプラスを表す記号ととも
に増加金額が表示され、現在の在り高の方が少なかった
場合には、マイナスを表す記号とともに減少金額が表示
される。
【0044】次に、釣り銭払出し機10における現在の
硬貨の収納状況を表示する場合について説明する。在り
高メモリ21には釣り銭払出し機10内に収納されてい
る現在の金種毎の枚数が記憶されており、その在り高メ
モリ21にある収納状況の表示方法は収納状況表示設定
値メモリ25に記憶されている。したがって、硬貨の収
納状況を表示する場合には、在り高メモリ21内の金種
毎の情報を読み出し、収納状況表示設定値メモリ25内
の金種毎の表示方法を参照して操作表示部13の表示部
にすることになる。そこで、まず、収納状況表示設定値
メモリ25内に設定された表示方法の設定値の例を図1
1に示す。
【0045】図11は収納状況表示設定値メモリにおけ
る収納状況表示設定値の例を示す図である。釣り銭払出
し機10における硬貨の収納枚数に対する表示方法は金
種毎に設定されており、収納枚数が少ない場合および多
い場合は2段階、適量の場合は3段階の表示を行うよう
にしている。収納枚数が少なめの場合は「L」を表示さ
せ、その表示は硬貨がまったくなくなったときには
「L」の固定表示をし、適量までの収納枚数があるとき
には「L」の点滅表示をする。適量の場合は、7セグメ
ント表示器が高さの異なる三つのセグメントを有してい
ることを利用して3段階の収納状況がバー表示される。
すなわち、収納枚数が適量の範囲の中でも少なめの場合
は下の一つのセグメントのみを表示させ、中間の場合は
下と中間の二つのセグメントを表示させ、多い場合は三
つのセグメントを同時に表示させる。そして、収納枚数
が多めの場合は「H」を表示させ、その表示は収納枚数
が適量を越えたときに「H」の点滅表示をし、規定の収
納枚数を越えたときには「H」の固定表示をする。
【0046】この収納状況の表示は、釣り銭払出し機1
0が特に何らかの設定をしていたり、釣り銭の払出しを
行っているような場合以外の待機中において、常に行う
ようにしている。そのため、収納表示比較部26は、常
時在り高メモリ21に記憶されている金種毎の収納枚数
を監視しており、その収納枚数と収納状況表示設定値メ
モリ25に設定された値とを金種毎に比較して、対応す
る表示方法を表示制御部32に通知する。表示制御部3
2は通知された金種毎の表示方法にて操作表示部13の
表示部を表示させるようにする。表示制御部32は、た
とえば釣り銭の払出しを行っているようなときにはその
処理が割り込まれ、払出し金額を優先表示させることに
なる。ここで、収納表示比較部26における収納状況表
示処理の流れを図12を参照して説明する。
【0047】図12は収納表示比較部の収納状況表示処
理の流れを示すフローチャートである。釣り銭払出し機
10が電源投入されると、まず、金種の種類を示すnを
初期設定する(ステップS51)。次に、収納表示比較
部26は在り高メモリ21からすべての金種の在り高枚
数のデータを読み取る(ステップS52)。次に、収納
表示比較部26は読み取った在り高枚数と収納状況表示
設定値メモリ25に設定された第n金種の値とを比較
し、読み取った在り高枚数に対応した第n金種の表示方
法を取得する(ステップS53)。ここでは、表示方法
として、「L」表示か、「L」の点滅表示か、1本のバ
ー表示か、2本のバー表示か、3本のバー表示か、
「H」の点滅表示か、あるいは「H」表示かが取得され
る。そして、取得された表示方法は表示制御部32へ通
知して、その表示方法での表示を指示する(ステップS
54)。次に、nをインクリメントし(ステップS5
5)、nが5以下かどうかが判定される(ステップS5
6)。nが5以下であれば、ステップS53へ戻り、次
の金種の表示方法を取得する。このようにして、6金種
すべての表示方法を取得した場合には、ステップS51
に戻って、最初から収納状況表示処理が繰り返される。
なお、収納表示比較部26が在り高メモリ21から在り
高枚数のデータを読み取るステップS52は、好ましく
は、振り分け計数センサ17または払出し計数センサ1
9が硬貨の入出金を検知したことをトリガにして処理を
開始するようにするとよい。
【0048】図13は操作表示部における収納状況の表
示例を示す図である。収納表示比較部26から6金種の
在り高枚数に対応した表示方法が通知されると、表示制
御部32は通知された表示方法に従って操作表示部13
における表示部の表示を順次または同時に更新する。図
示の例では、5円、50円、100円、500円につい
ては、収納枚数が適量範囲の中程度、1円、10円につ
いては収納枚数が適量範囲の多い方にあることを示して
いる。
【0049】次に、釣り銭払出し機10が払出しをして
いるときに硬貨の詰まりが発生した場合の処理について
説明する。まず、収納払出し筒18から硬貨を払い出す
部分の構成を先に説明する。
【0050】図14は収納払出し筒の硬貨払出しの部分
を示す説明図である。収納払出し筒18は図の面で見て
左下がりに傾斜して回転自在に設置されている。収納払
出し筒18の下側端面に隣接して硬貨60が一枚入る程
度の空間61が形成され、その空間61を囲うように形
成された壁の部分には払出し計数センサ19が埋設され
ている。その空間61の前方下部には払出し待機部62
が設けられている。この払出し待機部62には、収納払
出し筒18に蓄積収容された先頭の1枚の硬貨60aが
落下して収容されている。払出し待機部62の上部には
硬貨60aが勝手に飛び出ないように払出しの通路を遮
るよう収納払出し筒18の方にばねで軽く付勢された押
さえ板63が設けられている。
【0051】収納払出し筒18は左下がりに傾斜された
状態でたとえば毎秒3〜4回の速度で回転されている。
これにより、硬貨60は収納払出し筒18の中で起立し
た状態で整列されて蓄積され、しかも収納払出し筒18
の下方端面側へ進もうとする力が常に与えられている。
収納払出し筒18の回転により図の左方向に押し進めら
れた硬貨60はその先頭の1枚が払出し待機部62に落
下し収容されている。ここで、収納払出し筒18に設け
られた図示しない爪が固定位置に設けられた図示しない
ソレノイドの作用により収納払出し筒18の先より突出
してくると、その爪は収納払出し筒18の回転に伴って
払出し待機部62に収容されている硬貨60aを掻き出
すよう作用する。硬貨60aは押さえ板63により収納
払出し筒18の方向へ押さえられながら払出し待機部6
2の上方へ掻き出され、押さえ板63を通過することに
よって払出しトレイ12へ出力される。このとき、払出
し計数センサ19は、硬貨60aが押さえ板63による
横方向の付勢を受けながら通過するときに、払出しを検
知し、払出し制御部28が在り高メモリを更新するよう
制御する。
【0052】図15は払出し計数センサが硬貨払出しを
検知したときの出力レベルを示す図であって、(A)は
払出し計数センサの出力レベルの変化を示し、(B)は
払出し制御部による硬貨払出しの計数タイミングを示し
ている。まず、区間aは、図14に示したように、硬貨
60aが払出し待機部62に収容されているときの払出
し計数センサ19の出力を示しており、区間bは硬貨6
0aが掻き出し開始されて払出し計数センサ19の設置
位置に差し掛かったときの出力を示しており、区間cは
硬貨60aが払出し計数センサ19の設置位置を通過し
ているときの払出し計数センサ19の出力を示してお
り、区間dは硬貨60aが払出し計数センサ19の設置
位置から離れるときの出力を示しており、区間eは硬貨
60aが押さえ板63による押さえから外れて払出しト
レイ12へ出力されたときの払出し計数センサ19の出
力を示している。
【0053】硬貨60aの払出し計数は、払出し制御部
28が区間bの出力レベルの立ち上がりを検知する(時
刻t0)ことによって行われる。払出し制御部28はこ
のレベルの立ち上がりの検知に応答して、在り高の減算
処理および在り高メモリ21の更新処理を行う。硬貨6
0aが押さえ板63から外れていく区間dでの出力レベ
ルの立ち下がりを払出し制御部28が検知する(時刻t
1)ことにより、払出し制御部28は硬貨60aを正常
に払い出したと認識し、硬貨詰まりの監視をクリアす
る。
【0054】ここで、硬貨60aの払出し中に、たとえ
ば硬貨60aが著しく変形していたり、粘着物の付着な
どにより、硬貨詰まりが発生して釣り銭払出し機10が
異常停止したときのような場合の硬貨位置と払出し計数
センサ19の出力レベルの変化の特性とについて説明す
る。
【0055】図16は硬貨詰まり発生時の硬貨位置およ
び払出し計数センサの出力を示す図であって、(A)は
硬貨詰まりの発生箇所を示し、(B)は硬貨詰まり発生
時の払出し計数センサの出力レベルの変化を示してい
る。(A)に示したように、払出し待機部62に収容さ
れている硬貨60aの払出しをしている途中に、その硬
貨60aの詰まり検知で異常停止すると、硬貨60aは
押さえ板63に係止された状態で止まっている。このと
きの払出し計数センサ19は、(B)に示したように、
すでに立ち上がりのレベルを出力しており、時刻t2に
て、払出し制御部28は硬貨60aの払い出しを検知
し、払出し計数を行っている。硬貨詰まりが発生して硬
貨60aが(A)に示した位置にとどまっているときに
は、図15の区間dに対応する出力レベルの立ち下がり
はないので、詰まり監視をクリアするための立ち下がり
検知はない。このような立ち下がりが検知されない場合
には、払出し制御部28は時刻t3にて、計数済み硬貨
があることを示すフラグを計数硬貨指示部30にセット
する。
【0056】以上は、払出し硬貨の払出し計数を済んだ
後に硬貨詰まりが発生した場合について説明したが、払
出し計数が済む前に硬貨詰まりが発生することもある。
たとえば、収納払出し筒18の六つある筒の一つがロッ
クしてしまったことにより釣り銭払出し機10が異常停
止したような場合、停止時点では、硬貨が払出し計数セ
ンサ19に達していないが、停止のタイミングにより、
または収納払出し筒18の慣性力により、異常停止後に
も硬貨が払出し計数センサ19に到達してしまうことが
ある。
【0057】つまり、同じ硬貨詰まりでも、その硬貨は
払出し計数を済んでいる場合と済んでいない場合とがあ
る。しかし、両者はいずれも現象的には硬貨が払出し計
数センサ19付近に詰まっていることで同じであり、操
作者には払出し計数が済んでいる硬貨なのか払出し計数
が済んでいない硬貨なのかは区別することができない。
そこで、これらを区別するために、計数硬貨指示部30
にセットしたフラグが利用され、その硬貨は払出し計数
を済んでいるのか済んでいないのかを操作表示部13の
表示部に表示するようにしている。このように、硬貨詰
まりが発生したときのエラー表示処理を次に説明する。
【0058】図17はエラー表示処理の流れを示すフロ
ーチャートである。まず、硬貨詰まりが発生したかどう
かが判定される(ステップS61)。ここで、硬貨詰ま
りが発生していない場合には、そのままこの処理は終了
する。一方、何らかの原因で払出し部に硬貨詰まりが発
生し、払出し制御部28に通知されることによって硬貨
詰まりの発生が分かると、払出し制御部28はその硬貨
詰まりをエラーコード部29に通知する。すると、エラ
ーコード部29は払出し部硬貨詰まりのエラーコードを
生成して次いで、計数硬貨指示部30にセットされたフ
ラグを調べて計数済み硬貨があるかどうかが判定され
(ステップS63)、計数済み硬貨がなければ、そのま
まこの処理を終了し、計数済み硬貨があれば、計数済み
硬貨の金種を表示制御部32に通知する(ステップS6
4)。
【0059】エラーコード部29から払出し部硬貨詰ま
りのエラーコードを受け、かつ計数硬貨指示部30から
計数済み硬貨の金種を受けた表示制御部32は、操作表
示部13の表示部にエラーコードおよび計数済みの硬貨
であることを表示するが、その場合の表示例を図18に
示す。
【0060】図18はエラー発生時における計数済み硬
貨の表示例を示す図であって、(A)はエラーコード表
示例を示し、(B)は計数済み硬貨指示表示例を示して
いる。エラーコード表示は、操作表示部13の6桁の表
示部を使い、エラーコード表示であることを示す「Er
r」とエラーコード部29で生成されたエラーコード
「d0」とを表示するようにしている。一方、計数済み
硬貨指示表示は計数済み硬貨に対応する金種の桁に
「o」の印を表示するようにしている。図示の例では、
1円および100円の表示桁に印が付いているので、払
出し部に詰まっている1円および100円は既に計数済
みの硬貨であることを指示表示している。操作表示部1
3の表示部は一つしかないので、これらエラーコード表
示および計数済み硬貨指示表示は交互に切り替えて表示
する。
【0061】したがって、硬貨詰まりが発生したとき、
操作者は操作表示部13の表示部を見ることにより、
「o」を表示している金種の詰まり硬貨は、払出しの計
数が済んでいるので担当者の所属であり、そのまま詰ま
っているところから引っ張り出せばよい。一方、「o」
を表示していない金種の詰まり硬貨は、釣り銭払出し機
10の所属であるので、払出し待機部62へ押し戻す
か、それができなければ、釣り銭払出し機10の内部を
引出して、収納払出し筒18の該当金種の筒へ直接戻す
ようにする。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、一部回
収を行うとき基準となる金種毎の枚数の設定値を記憶す
る一部回収設定値記憶手段およびその設定値に対して運
用にて増加した枚数を演算して払出し手段へ指示する回
収演算手段を備えるように構成した。また、交替枚数設
定値記憶手段およびその設定値に対して運用にて増減し
た枚数から符号付きの金額を算出して表示させる増減演
算手段を備えるように構成した。さらに、金種毎の収納
状況表示設定値を記憶する収納状況表示設定値記憶手段
および収納状況表示設定値を在り高と比較して表示内容
を決定する収納表示比較手段を備えるように構成した。
また、異常払出しのとき詰まった硬貨の金種およびその
金種が計数済みかどうかを算出する計数硬貨指示手段を
備えるように構成した。これにより、レジの締めやレジ
担当者の交替時に、設定値以上に増加した金種の回収作
業を簡素化でき、交替時に増減している金額を知ること
ができる。また、詰まり発生時には、計数済みであるか
どうかが表示されるので、適切な復旧処置が可能とな
り、実際の在り高と記憶されている在り高との狂いを防
止でき、より正確な在り高管理が可能になる。さらに、
トータルで、店舗でのレジ業務の簡略化およびそれに伴
う釣り銭準備金の削減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】釣り銭払出し機の外観を示す図である。
【図2】釣り銭払出し機の内部構成を示す平面図であ
る。
【図3】釣り銭払出し機の制御系の構成を例示したブロ
ック図である。
【図4】釣り銭払出し機の操作表示部の一例を示す図で
ある。
【図5】一部回収設定・解除処理の流れを示すフローチ
ャートである。
【図6】一部回収設定・解除処理時の表示部における表
示例を示す図であって、(A)は一部回収設定処理時の
表示例、(B)は一部回収解除処理時の表示例を示して
いる。
【図7】一部回収処理の処理の流れを示すフローチャー
トである。
【図8】交替枚数設定・解除処理の流れを示すフローチ
ャートである。
【図9】交替時金額通知処理の流れを示すフローチャー
トである。
【図10】交替枚数設定・解除処理および交替時金額通
知処理を行ったときの表示部における表示例を示す図で
あって、(A)は交替枚数設定処理時の表示例、(B)
は交替枚数解除処理時の表示例、(C)は交替時金額通
知処理にて金額が増加したときの表示例、(D)は交替
時金額通知処理にて金額が減少したときの表示例を示し
ている。
【図11】収納状況表示設定値メモリにおける収納状況
表示設定値の例を示す図である。
【図12】収納表示比較部の収納状況表示処理の流れを
示すフローチャートである。
【図13】操作表示部における収納状況の表示例を示す
図である。
【図14】収納払出し筒の硬貨払出しの部分を示す説明
図である。
【図15】図15は払出し計数センサが硬貨払出しを検
知したときの出力レベルを示す図であって、(A)は払
出し計数センサの出力レベルの変化を示し、(B)は払
出し制御部による硬貨払出しの計数タイミングを示して
いる。
【図16】硬貨詰まり発生時の硬貨位置および払出し計
数センサの出力を示す図であって、(A)は硬貨詰まり
の発生箇所を示し、(B)は硬貨詰まり発生時の払出し
計数センサの出力レベルの変化を示している。
【図17】エラー表示処理の流れを示すフローチャート
である。
【図18】エラー発生時における計数済み硬貨の表示例
を示す図であって、(A)はエラーコード表示例を示
し、(B)は計数済み硬貨指示表示例を示している。
【図19】従来の硬貨処理装置の操作表示部の一例を示
す図である。
【図20】従来の硬貨処理装置の操作表示部の別の例を
示す図である。
【符号の説明】
10 釣り銭払出し機 20 制御部 21 在り高メモリ 22 一部回収設定メモリ 23 交替枚数設定メモリ 24 増減演算部 25 収納状況表示設定値メモリ 26 収納表示比較部 27 回収演算部 28 払出し制御部 29 エラーコード部 30 計数硬貨指示部 31 入金制御部 32 表示制御部 33 指示入力制御部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬貨を金種別に振り分け計数して収容
    し、収容された硬貨を計数して払い出すことができる硬
    貨処理装置において、 収納されている硬貨の在り高を記憶する在り高記憶手段
    と、 入金した硬貨を金種毎に計数して在り高に加算した値を
    前記在り高記憶手段に記憶する入金手段と、 出金時に金種毎に計数して在り高から減算した値を前記
    在り高記憶手段に記憶して減算した硬貨を払い出す払出
    し手段と、 設定指示に従ってある時点での金種毎の硬貨の収納状況
    を記憶する一時回収値記憶手段と、 前記在り高記憶手段に記憶された在り高の前記一時回収
    値記憶手段に記憶された一時回収値からの増加分を演算
    して前記払出し手段に増加分の払出しを指示する回収演
    算手段と、 を備えていることを特徴とする硬貨処理装置。
  2. 【請求項2】 設定の指示を行う操作手段を備え、前記
    設定指示は前記操作手段から直接行うか、または上位機
    器から遠隔で行うようにしたことを特徴とする請求項1
    記載の硬貨処理装置。
  3. 【請求項3】 硬貨を金種別に振り分け計数して収容
    し、収容された硬貨を計数して払い出すことができる硬
    貨処理装置において、 収納されている硬貨の在り高を記憶する在り高記憶手段
    と、 入金した硬貨を金種毎に計数して在り高に加算した値を
    前記在り高記憶手段に記憶する入金手段と、 出金時に金種毎に計数して在り高から減算した値を前記
    在り高記憶手段に記憶して減算した硬貨を払い出す払出
    し手段と、 設定指示に従ってある時点での硬貨の収納枚数を金種毎
    に記憶する交替枚数設定値記憶手段と、 前記在り高記憶手段に記憶された在り高の前記交替枚数
    設定値記憶手段に記憶された交替枚数設定値からの増減
    分を演算して保持する増減演算手段と、 前記増減演算手段で演算された増減分を表示する表示手
    段と、 を備えていることを特徴とする硬貨処理装置。
  4. 【請求項4】 設定の指示を行う操作手段を備え、前記
    設定指示は前記操作手段から直接行うか、または上位機
    器から遠隔で行うようにしたことを特徴とする請求項3
    記載の硬貨処理装置。
  5. 【請求項5】 前記増減演算手段は、保持された増減分
    を上位機器からの遠隔指示に応答して前記上位機器に転
    送するようにしたことを特徴とする請求項3記載の硬貨
    処理装置。
  6. 【請求項6】 前記表示手段は扱う金種分の表示桁を有
    していること、および、各金種の在り高に対応した表示
    内容を定めた複数の収納状況表示設定値を記憶する収納
    状況表示設定値記憶手段と、前記在り高記憶手段に記憶
    された収納状況を前記収納状況表示設定値記憶手段に記
    憶された収納状況表示設定値と比較し該収納状況に対応
    した表示内容を金種毎に決定して各表示桁に表示するよ
    う前記表示手段に指示する収納表示比較手段とをさらに
    備えていることを特徴とする請求項3記載の硬貨処理装
    置。
  7. 【請求項7】 前記払出し手段が払出しをして在り高か
    らの減算を済ませた硬貨を記憶して硬貨詰まり発生時に
    当該硬貨の払出し計数が済んでいることを表す記号を金
    種毎に各表示桁に表示するよう前記表示手段に指示する
    計数硬貨指示手段をさらに備えていることを特徴とする
    請求項6記載の硬貨処理装置。
JP9141981A 1997-05-30 1997-05-30 硬貨処理装置 Pending JPH10334313A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008003832A (ja) * 2006-06-22 2008-01-10 Fuji Electric Retail Systems Co Ltd 貨幣処理機
JP2008210315A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Nec Corp 現金入金装置
US7926201B2 (en) * 2006-09-06 2011-04-19 Lg Electronics Inc. Dryer with clogging detecting function
US8387272B2 (en) 2006-09-06 2013-03-05 Lg Electronics Inc. Clogging detecting system for dryer

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