JPH10332999A - 光ケーブル - Google Patents
光ケーブルInfo
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- JPH10332999A JPH10332999A JP9140010A JP14001097A JPH10332999A JP H10332999 A JPH10332999 A JP H10332999A JP 9140010 A JP9140010 A JP 9140010A JP 14001097 A JP14001097 A JP 14001097A JP H10332999 A JPH10332999 A JP H10332999A
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Abstract
する略円筒形の溝付きスペーサの溝内に、テープ状光フ
ァイバ心線を複数枚積層して収納した光ケーブルにおい
て、溝の側壁の角度を設定することによって、損失の少
ない光ケーブルを提供する。 【解決手段】 (A),(C)は反転部、(B)は移行
部における断面であり、(A)〜(C)の間は、溝が時
計回り方向の螺旋状になっている部分を示す。移行部で
は、溝3の側壁は対称で略台形形状である。反転部で
は、テープ状光ファイバ心線4が接する側の側壁は、角
度が移行部より大きく、移行部と反転部との間では、単
調かつ滑らかに増大している。反転部でテープ状光ファ
イバ心線4が接しない側の側壁は、角度が移行部より小
さく、移行部と反転部との間では、単調かつ滑らかに減
少している。
Description
バ心線を複数枚集合した光ケーブルの構造に関するもの
である。
イバ心線を容易に取り出すことができる光ケーブルとし
て、SZスペーサを有する構造のものが知られている。
これは、外周に一定周期で螺旋方向が反転する溝を有す
る、略円筒形の溝付きスペーサの溝内に光ファイバ心線
を収納した、いわゆるSZ型光ケーブルであり、特開昭
63−301911公報等に開示されている。光ケーブ
ルの構造として、光ケーブル心線を溝内に収納した後、
押さえ巻きを施し、シースを押し出し被覆する。押さえ
巻きとしては、スペーサの外周面上にナイロン糸等の線
状体を間隔を持たせて螺旋状に巻き付ける構造が用いら
れている。押さえ巻きには、上記線状体の上に不織布等
の押さえ巻きを巻く場合や、アルミニウム層を設ける場
合等、線状体やテープ状体が用いられるが、本明細書で
は、これらをまとめて外被と呼ぶ。
クは、曲げ、捻れによる歪みエネルギーが最小となる形
で収納されようとする。エネルギー最小となるのは、テ
ープにほとんど捻れのない状態である。特開平8−21
1263公報や特開平8−211263公報には、スペ
ーサの溝の幅、深さを、ともにテープ心線積層体の対角
線の長さよりも大きくして、テープスタックを無理なく
収容しようとする技術が記載されている。
は溝の内面からSZ軌跡に沿った形に無理に曲げようと
する力が働いているために、テープスタックは溝の内面
に拘束されてしまう。すなわち、溝サイズを大きくした
だけでは、テープスタックは溝内で自由に動くことがで
きない。現実のテープスタックの収納状態は、隣り合う
反転部と反転部との中間の移行部で、最下部に配置され
たテープ状光ファイバ心線が溝底に接し、反転部で、最
上部に配置されたテープ状光ファイバ心線が、溝の曲率
の内側にある側壁にテープの上面を接する状態となる。
このように、テープ状光ファイバ心線が溝内でとる姿勢
の角度は、移行部の位置と反転部の位置の2位置で決定
される。
(A)は斜視図、図11(B)は移行部における1つの
溝の拡大断面図、図11(C)は反転部における1つの
溝の拡大断面図である。図中、11はスペーサ部材、1
2は抗張力体、13は溝、14はテープ状光ファイバ心
線である。なお、複数枚が積層されたテープ状光ファイ
バ心線には位置関係を分かりやすくするために、最下部
のテープ状光ファイバ心線を塗りつぶし、最上部のテー
プ状光ファイバ心線には、交差する線を付記した。ま
た、溝13については、図11(A)では、1つの溝だ
けを図示した。S1 ,S2 は反転部、S0 は移行部であ
る。
部と反転部との中間の移行部では、最下部に配置された
テープ状光ファイバ心線が溝底に接し、図11(C)に
示すように、反転部では、最上部に配置されたテープ状
光ファイバ心線が、溝の曲率の内側にある側壁にテープ
の上面を接する状態となる。溝の形状が矩形形状である
ため、反転部における溝の側壁の角度は、溝の底部の中
央とスペーサの中心とを結ぶ直線と平行である。この角
度についての考察はなく、この角度が、必ずしも適切な
範囲にないためにテープスタックの単位長さ当たりの捻
れ角が過大になり、テープスタックに無理な歪みが発生
して、ロス増が発生するという問題があった。
情に鑑みてなされたもので、外周に一定周期で螺旋方向
が反転する溝を有する略円筒形の溝付きスペーサの溝内
に、テープ状光ファイバ心線を複数枚積層して収納した
光ケーブルにおいて、溝の側壁の角度を設定することに
よって、損失の少ない光ケーブルを提供することを目的
とするものである。
は、外周に一定周期で螺旋方向が反転する溝を有する略
円筒形の溝付きスペーサの溝内に、テープ状光ファイバ
心線を複数枚積層して収納した光ケーブルであって、溝
の反転角φが、 210゜≦φ≦330゜ であって、収納されているテープ心線の厚さをT、幅を
W、1つの溝に収納されているテープ心線の枚数をN、
仮想円の直径をDとしたとき、 D=(W2 +(N・T)2 )1/2 の仮想円を包含し得る大きさの溝を有しており、かつ、
溝側壁と、当該溝の底部の中央とスペーサの中心とを結
ぶ直線とのなす角θが周期的に変動しているとともに、
少なくとも移行部から周方向にスペーサの中心を回転中
心としてほぼ90°回転した位置から反転部の位置にか
けて、溝中心の軌跡の曲率の内側にある側壁のθが単調
かつ滑らかに増大していることを特徴とするものであ
る。
の光ケーブルにおいて、移行部における前記θをθ0 、
反転ピッチ(隣り合う反転部間の距離)をP、移行部を
0としたケーブルの長手方向の座標をZとしたとき、少
なくとも移行部から周方向にスペーサの中心を回転中心
としてほぼ90°回転した位置から反転部の位置にかけ
て、溝中心の軌跡の曲率の内側にある側壁のθが、 θ=θ0 +A・sin(180・(Z/P)) ただし、Aは係数、 にしたがうことを特徴とするものである。
2に記載の光ケーブルにおいて、移行部における溝の断
面が略台形形状を有しており、溝の底部の幅Bが、 B≧N・T を満足することを特徴とするものである。
2に記載の光ケーブルにおいて、溝の底部が、左右の側
壁に接する円の一部で構成されており、該円の直径C
が、 C≧(W2 +(N・T)2 )1/2 を満足することを特徴とするものである。
する。図1(A)は、略台形形状の1つの溝の断面を示
している。スペーサの中心Oから溝の底部ABの中心を
とおる直線OMと、溝の底部の一端Aから左側の側壁を
とおる直線ALとの角θL は、時計回り方向を正にと
る。また、スペーサの中心Oから溝の底部ABの中心を
とおる直線OMと、溝の底部の他端Bから右側の側壁を
とおる直線BLとの角θR は、反時計回り方向を正にと
る。したがって、左右の側壁が対称である図1(A)の
場合は、それぞれの角度をθ0 とすれば、 θL =θR =θ0 である。
て、θL を角度Aだけ減少させた図である。したがっ
て、 θR =θ0 +A θL =θ0 −A となる。ここで、θ0 <Aであれば、θL は負の値をと
る。なお、以下の説明では、θL ,θR について、上述
したように、θL は時計回り方向を正、θR は反時計回
り方向を正にして表わすことにする。
の形態を説明するための断面図である。図2(A)は反
転部の位置、図2(B)は移行部の位置、図2(C)は
反転部の位置であり、光ケーブルの軸方向を紙面の上方
から下方に向く方向にみて、(A)→(B)→(C)の
順である。したがって、(A)〜(C)の間は、溝が時
計回り方向の螺旋状になっている部分である。図中、1
はスペーサ部材、2は抗張力体、3は溝、4はテープ状
光ファイバ心線、5は押さえ巻き、6はシースである。
なお、複数枚が積層されたテープ状光ファイバ心線には
位置関係を分かりやすくするために、最下部のテープ状
光ファイバ心線を塗りつぶし、最上部のテープ状光ファ
イバ心線には、交差する線を付記した。また、溝の位置
関係をあらわすために、1つの同じ溝について●を付記
して示すようにした。
は対称で略台形形状である。図2(A)および図2
(C)の反転部では、テープ状光ファイバ心線4が接す
る側の側壁は、角度が移行部より大きく、移行部と反転
部との間では、単調かつ滑らかに増大している。反転部
でテープ状光ファイバ心線4が接しない側の側壁は、角
度が移行部より小さく、移行部と反転部との間では、単
調かつ滑らかに減少している。しかし、テープ状光ファ
イバ心線4が接しない部分の角度は、重要ではなく、後
述するように仮想円が包含できる角度であればよい。
えばポリエチレンに溝3が形成されたもので、中心に抗
張力体2が設けられている。溝3は、図からも分かるよ
うに、左側の側壁の角度と右側の側壁の角度が光ケーブ
ルの軸方向の位置により異なっている。テープ状光ファ
イバ心線4は、複数枚が積層され、溝3に納められてい
る。テープ状光ファイバ心線4を収納したスペーサ部材
1の周囲に押さえ巻き5が施され、シース6で被覆され
ている。シース6には、合成樹脂、例えばポリエチレン
が用いられている。
説明する。実施例においては、スペーサ1の外径は11
mm、抗張力体2は直径2.5mmの鋼線、シース6を
施したケーブルの外径は14mm、反転角φ(反転部か
ら反転部までの周方向の角度)は280°、反転ピッチ
P(反転部から反転部までの距離)は250mmとし
た。
に、5枚をテープ状光ファイバ心線4を1つの溝に収容
するようにした。各テープ状光ファイバ心線4は、4心
であり、幅Wは1.1mm、厚さTは0.32mmであ
る。5枚を重ねた寸法は、幅Wが1.1mm、高さが
1.6mmである。なお、テープ状光ファイバ心線4の
枚数をNとすると、 N・T=1.6 となる。図3(B)に示すように、このテープスタック
の外接円を仮想円Rとして、その直径をDとすると、 D=(W2 +(N・T)2 )1/2 である。
移行部の位置における溝の断面図である。移行部では左
右の側壁は対称形である。実施例では、溝3の底部の幅
は1.6mm、開口部の幅は3.0mm、高さは3.0
mmで、左右の側壁の角度θL ,θR は15゜である。
したがって、図1で説明したθ0 が15゜である。溝3
の底部の幅は、テープスタックのN・Tと同じ値とした
が、それよりも大きくしてもよい。
面図である。反転角が280゜であるから、移行部から
反転部までの周方向の角度は、140゜である。図1で
説明した角度Aは、35゜とした。したがって、右側の
側壁の角度θR は、15゜+35゜=50゜である。左
側の側壁の角度θL は、15゜−35゜=−20゜とな
るが、左側の側壁は、溝の曲率の外側であり、テープの
挙動、捻れ角に直接影響を与えないため、−20゜にす
ることは必要ではない。ただし、仮想円Rが包含される
角度に設定する。また、負の角度が大ききくなると、溝
の形成がしにくくなるという問題もある。したがって、
この実施例では、角度θL を−10゜とした。
向に右側の側壁の角度θR の変動を図5に示すようにほ
ぼ正弦関数であり、θR は下記の一般式で与えられる。 θR =θ0 +A・sin(180・(Z/P)) ただし、Pは反転ピッチ(隣り合う反転部間の距離) Zは移行部を0としたケーブルの長手方向の座標 である。実施例では、θ0 が15゜、Aを35゜とした
から、 θR =15+35・sin(180・(Z/P)) である。
移行部において仮想円に接する2つの半径のなす角の1
/2の角度である。換言すれば、θ0 は、移行部におい
て仮想円に接する2つの半径上にあるように形成される
溝の側壁の角度である。この角度を本明細書では、移行
部における側壁の角度と呼んでいる。したがって、移行
部の位置における溝の側壁の実際の角度と異なる場合が
あることは当然である。
る角度は、移行部から周方向にほぼ90°の位置で溝底
に直角となる。すなわち、この位置では、溝の底部の中
央とスペーサの中心とを結ぶ直線と平行になり、最上部
のテープ状光ファイバ心線の上面は右側の側壁から離れ
る。したがって、溝の右側の側壁に最上部のテープ状光
ファイバ心線の上面が接する部分は、移行部から周方向
にほぼ90°の位置から反転部までであり、この間の側
壁の傾斜が重要であり、この間において、θRが上記式
を満たすことが必要である。
記式の正弦曲線よりもθR が大きくなっている。この領
域は、上述したように、右側の側壁が反転部において溝
の曲率の外側に位置する部分であり、テープの挙動、捻
れ角に直接影響を与えないため、大きくしたものであ
る。ただし、仮想円を溝内に収容できるように考慮す
る。
す。同じ溝サイズであっても、A=0、すなわち、側壁
の角度を変えない比較例1,2に比べて、本発明の実施
例1の方がロス増がなく、良好な特性である。
スタックが捻られることがないため、最適である。
く、 −15゜≦(φ/2)−90゜−(θ0 +A)≦35゜ の範囲でも十分良好な特性が得られる。
明したが、左側の側壁についても同様である。また、複
数本の溝についても同様である。
の形態を説明するための断面図である。図中、図1と同
様の部分には同じ部号を付して説明を省略する。図2と
同様に、図7(A)は反転部の位置、図7(B)は移行
部の位置、図7(C)は反転部の位置であり、光ケーブ
ルの軸方向を紙面の上方から下方に向く方向にみて、
(A)→(B)→(C)の順である。この実施の形態で
は、溝の底部を円弧状にした点が第1の実施の形態と相
違する。
移行部の位置における溝の断面図である。移行部では左
右の側壁は対称形である。実施例では、図3で説明した
テープスタックを収納するものとした。溝3の底部の円
弧は仮想円と同じ曲率半径であるが、それよりも大きい
曲率半径としてもよい。実施例では、開口部の幅は3.
0mm、高さは3.0mmで、左右の側壁の角度θL ,
θR は15゜であり、底部の円弧に接している。また、
底部の円弧の半径は、仮想円の半径と等しくした。図8
(B)は反転部の位置における溝の断面図であるが、左
右の側壁の角度は、図4,図5で説明したと同じであ
る。
図9は、テープ状光ファイバ心線がスペーサの半径とほ
ぼ平行になるように収納される位置における1つの溝の
断面図である。この位置は、移行部から周方向にほぼ9
0゜の位置である。この位置においては、テープ状光フ
ァイバ心線4は、溝3の底部に接する。底部の円弧の曲
率半径を0.5mmとしたもので、図9(B)に示すよ
うに、最上部側および最下部側に配置されたテープ状光
ファイバ心線が内側に落ち込みやすく、配列乱れが生
じ、ロス増を招く。図9(A)では、底部の円弧の曲率
半径が仮想円の半径とほぼ等しく、1.0mmである。
図9(A)では配列乱れは生じない。底部の曲率半径
は、仮想円の半径よりも大きい値としてもよい。
す。比較例4では、側壁角度を実施例2と同じとし、底
部の円弧の半径と小さくしたものである。底部の円弧の
曲率半径を大きくした本発明の実施例2は、底部の円弧
の曲率半径が小さい比較例4に比べて、ロス増がなく、
良好な特性である。
1,2に記載の発明によれば、テープ状光ファイバ心線
に無理な歪みを発生させることがなく、ロス増を小さく
抑えることができる。また、請求項3,4に記載の発明
によれば、溝内における配列乱れを防止でき、ロス増を
防止できる、という効果がある。
る。
するための断面図である。
試験結果の説明図である。
するための断面図である。
の試験結果の説明図である。
状光ファイバ心線、5…押さえ巻き、6…シース。
Claims (4)
- 【請求項1】 外周に一定周期で螺旋方向が反転する溝
を有する略円筒形の溝付きスペーサの溝内に、テープ状
光ファイバ心線を複数枚積層して収納した光ケーブルで
あって、溝の反転角φが、 210゜≦φ≦330゜ であって、収納されているテープ心線の厚さをT、幅を
W、1つの溝に収納されているテープ心線の枚数をN、
仮想円の直径をDとしたとき、 D=(W2 +(N・T)2 )1/2 の仮想円を包含し得る大きさの溝を有しており、かつ、
溝側壁と、当該溝の底部の中央とスペーサの中心とを結
ぶ直線とのなす角θが周期的に変動しているとともに、
少なくとも移行部から周方向にスペーサの中心を回転中
心としてほぼ90°回転した位置から反転部の位置にか
けて、溝中心の軌跡の曲率の内側にある側壁のθが単調
かつ滑らかに増大していることを特徴とする光ケーブ
ル。 - 【請求項2】 移行部における前記θをθ0 、反転ピッ
チ(隣り合う反転部間の距離)をP、移行部を0とした
ケーブルの長手方向の座標をZとしたとき、少なくとも
移行部から周方向にスペーサの中心を回転中心としてほ
ぼ90°回転した位置から反転部の位置にかけて、溝中
心の軌跡の曲率の内側にある側壁のθが、 θ=θ0 +A・sin(180・(Z/P)) ただし、Aは係数、 にしたがうことを特徴とする請求項1に記載の光ケーブ
ル。 - 【請求項3】 移行部における溝の断面が略台形形状を
有しており、溝の底部の幅Bが、 B≧N・T を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の
光ケーブル。 - 【請求項4】 溝の底部が、左右の側壁に接する円の一
部で構成されており、該円の直径Cが、 C≧(W2 +(N・T)2 )1/2 を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の
光ケーブル。
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