JP3373980B2 - 光ファイバケーブル - Google Patents

光ファイバケーブル

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JP3373980B2 JP19000595A JP19000595A JP3373980B2 JP 3373980 B2 JP3373980 B2 JP 3373980B2 JP 19000595 A JP19000595 A JP 19000595A JP 19000595 A JP19000595 A JP 19000595A JP 3373980 B2 JP3373980 B2 JP 3373980B2
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明博 大竹
雅之 田中
茂和 速水
秀行 岩田
優 野澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外周にらせん方向
が周期的に反転するSZらせん溝を有する溝付きスペー
サの溝に、テープ状光ファイバ心線を収納してなる光フ
ァイバケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】外周にSZらせん溝を形成した溝付きス
ペーサを使用し、その溝内に光ファイバ心線を収納した
光ファイバケーブルは、接続や端末処理などの際、溝か
ら光ファイバ心線を取り出すことが容易であるという利
点がある。このタイプのケーブルで、光ファイバ心線と
して、テープ状光ファイバ心線を使用したものとしては
従来、複数枚のテープ状光ファイバ心線を、溝の深さ方
向に積層して溝内に収納したもの(特開平2−8350
7号公報)と、溝の幅方向に積層して溝内に収納したも
の(特開平4−55803号公報)とが公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】テープ状光ファイバ心
線は、複数本の光ファイバを同一平面に平行に並べ、共
通被覆を施してテープ状にしたものである。このためテ
ープ面を湾曲させる方向の曲げに対しては各光ファイバ
が一様に曲がり、伝送ロス増がほとんど発生しないが、
テープ側縁を湾曲させる方向の曲げ(エッジワイズ曲
げ)が加わると、曲げの内側になる方の光ファイバには
圧縮方向の歪みが生じ、曲げの外側になる方の光ファイ
バには引張方向の歪みが生じることになり、大きな伝送
ロス増が発生する。
【0004】従来の光ファイバケーブルは、溝付きスペ
ーサのSZらせん溝に、複数枚のテープ状光ファイバ心
線が、溝の向きに対して一定の方向に積層された状態で
収納されているため、各テープ状光ファイバ心線に必ず
テープ側縁を湾曲させる方向の曲げが加わる部分が生じ
る。例えば複数枚のテープ状光ファイバ心線が溝の深さ
方向に積層されているケーブルでは、各テープ状光ファ
イバ心線は溝の反転部(らせん方向が反転する部分)で
主としてテープ側縁を湾曲させる方向の曲げを受ける。
また複数枚のテープ状光ファイバ心線が溝の幅方向に積
層されているケーブルでは、溝の反転部間(1つの反転
部から次の反転部までの間)の中間部で主としてテープ
側縁を湾曲させる方向の曲げを受ける。
【0005】このように、SZらせん溝を有する溝付き
スペーサを使用し、その溝にテープ状光ファイバ心線を
収納するタイプの光ファイバケーブルは、どうしてもテ
ープ状光ファイバ心線に無理な曲げ応力が加わり、光フ
ァイバの伝送ロス増が大きくなるだけでなく、長期信頼
性の点でも問題があり、実用化が難しいとされていた。
【0006】本発明の目的は、以上のような問題点に鑑
み、溝付きスペーサのSZ溝にテープ状光ファイバ心線
を収納するタイプの光ファイバケーブルで、光ファイバ
の伝送ロス増を十分小さくできるケーブル構造を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、外周にらせん方向が周期的に反転するSZら
せん溝を有する溝付きスペーサと、その溝付きスペーサ
の溝の中に収納されたテープ状光ファイバ心線とを備え
た光ファイバケーブルにおいて、溝付きスペーサの溝の
反転角(溝の1つの反転部から次の反転部までの溝付き
スペーサ周方向における回転角)θが180°以上で、
テープ状光ファイバ心線が、溝の反転部間中央部(溝の
1つの反転部から次の反転部までの間の中央部)ではテ
ープ面が溝底を向くように、溝の反転部ではテープ面を
溝底に向けたまま溝に収納したと仮定したときに反転部
における溝の曲がりの外側に位置する方のテープ側縁が
溝底を向くように、溝に収納されている、ことを特徴と
するものである(請求項1)。
【0008】SZらせん溝にテープ状光ファイバ心線を
上記のように収納すると、テープ状光ファイバ心線の弾
性により溝の反転部でテープ状光ファイバ心線が溝から
飛び出しやすくなるので、溝付きスペーサの外周には、
テープ状光ファイバ心線が溝から飛び出すのを防止する
押さえ巻きを施しておくことが望ましい。
【0009】また本発明において、1つの溝に複数枚の
テープ状光ファイバ心線が収納される場合には、その複
数枚のテープ状光ファイバ心線は、溝の反転部間中央部
では溝の深さ方向に積層され、溝の反転部では溝の幅方
向に積層された状態となるようにすることが望ましい
(請求項2)。
【0010】また本発明において、溝に収納されるテー
プ状光ファイバ心線の幅をW、厚さをT、積層枚数をN
としたとき、溝付きスペーサの溝の幅Bと深さDはそれ
ぞれ次式を満足するように設定することが望ましい(請
求項3)。
【0011】
【数2】B、D≧{W2 +(NT)2 1/2
【0012】溝付きスペーサの溝の向き(開口の向き)
は溝付きスペーサの長手方向で常に変化している。本発
明のケーブルにおいては、溝の中で、溝の向きに対する
テープ状光ファイバ心線の向きが変化する。すなわちテ
ープ状光ファイバ心線は、溝の反転部間中央部ではテー
プ面が溝底に向いているが、溝の反転部ではテープ面を
溝底に向けたまま溝に収納した場合に溝の曲がりの外側
になる方のテープ側縁が溝底を向く(溝内でテープが立
つ)ように、溝内で向きが変わる。
【0013】このように溝内でテープ状光ファイバ心線
の向きが変わると、一つの反転部間中央部から次の反転
部間中央部までの間で、同一テープ状光ファイバ心線内
の曲げの内側に位置する光ファイバと曲げの外側に位置
する光ファイバとの間に生じる層心径の違いによる光フ
ァイバの歪みを緩和できる。このためテープ状光ファイ
バ心線内の光ファイバの伝送ロス増を小さくできる。
【0014】なお溝の反転角を180°以上とするの
は、溝付きスペーサに対するテープ状光ファイバ心線の
長さを長くして、溝付きスペーサ中間部で溝からのテー
プ状光ファイバ心線を取り出しを容易にするためであ
る。溝の反転角が360°より大きくなると、溝からの
テープ状光ファイバ心線の取り出し易さが損なわれる。
したがって溝の反転角は通常180°以上360°以下
の範囲内で選定される。溝の反転角の好ましい範囲は2
10°〜330°、さらに好ましい範囲は270°〜3
00°である。
【0015】また一つの溝に複数枚のテープ状光ファイ
バ心線を収納する場合には、複数枚のテープ状光ファイ
バ心線を積層した状態で収納することにより、局所的に
生じるテープ状光ファイバ心線の曲がりによるロス等の
問題を少なくすることができる。
【0016】また溝の幅Bと深さDを数2式のように設
定しておくと、テープ状光ファイバ心線の積層体(1枚
の場合を含む)の対角線の長さより溝の幅および深さが
大きくなり、テープ状光ファイバ心線の積層体が溝の中
で無理なく向きを変えられる。またこれによりテープ状
光ファイバ心線が屈曲や捻じりを受けた状態で発生する
内部応力が分散されやすくなる。したがって溝の寸法を
上記のように設定することも光ファイバの伝送ロス増を
抑制するのに有効である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。図1および図2は本発明に係
る光ファイバケーブルの基本的な構成を示す説明図であ
る。図1(A)は溝付きスペーサ11の断面を、(B)
は溝付きスペーサ11の側面を模式的に示している。1
3′は溝付きスペーサ11の外周に形成されたSZらせ
ん溝の軌跡である。図2(a)〜(k)はそれぞれ図1
(B)のa−a線〜k−k線における断面図である。
【0018】符号11は溝付きスペーサ、13はその外
周に形成されたSZらせん溝、15は溝13の中に収納
されたテープ状光ファイバ心線である。この例では溝1
3に3枚のテープ状光ファイバ心線15が積層状態で収
納されている。3枚のテープ状光ファイバ心線15の1
枚1枚と、その向きを識別するため、外側2枚のテープ
状光ファイバ心線15の片側に○印と×印をつけてあ
る。
【0019】溝13は図1(B)に示すように溝付きス
ペーサ11の外周にらせん方向が周期的に反転するよう
に形成されている。符号17は溝のらせん方向の反転
部、19は溝の反転部間中央部(溝の1つの反転部17
から次の反転部17までの間の中央部)、Pは溝の反転
ピッチ(1つの反転部17から次の反転部17までの溝
付きスペーサの中心軸線距離)である。また図1(A)
において、θは溝の反転角(溝の1つの反転部17から
次の反転部17までの溝付きスペーサ周方向における回
転角)である。この例ではθ= 300°としてある。図2
では(a)から(k)までの1反転ピッチだけが示され
ているが、これに続く次の1反転ピッチでは逆に(k)
から(a)までの状態となり、以下これが繰り返される
ことになる。
【0020】溝13の反転部間中央部19では、図2
(f)に示すようにテープ状光ファイバ心線15がテー
プ面を溝底に向けた状態で溝13に収納されている。ま
た溝13の反転部17では、図2(a)(k)に示すよ
うにテープ状光ファイバ心線15がテープ側縁を溝底に
向けた状態で(テープが溝の中で立つような状態で)溝
13に収納されている。ただし図2(a)と(k)では
溝13の向きに対するテープ状光ファイバ心線15の向
きが反対である。すなわち図2(a)ではテープ状光フ
ァイバ心線15の○印・×印側の側縁が溝底に向いてい
るが、(k)ではテープ状光ファイバ心線15の○印・
×印と反対側の側縁が溝底に向いている。この状態は、
いずれの反転部でもテープ状光ファイバ心線15が、テ
ープ面を溝底に向けたまま溝に収納したと仮定したとき
に「反転部における溝の曲がりの外側」に位置する方の
テープ側縁が溝底を向くように、配置されているという
ことである。
【0021】なお「反転部における溝の曲がりの外側」
とは図3の17bの部分である。図3は1本のSZらせ
ん溝13を有する溝付きスペーサ11の側面を示してい
る。17は溝13の反転部、17aは反転部17におけ
る溝の曲がりの内側、17bは反転部17における溝の
曲がりの外側、19は反転部間中央部である。
【0022】溝13内に前記のように収納されたテープ
状光ファイバ心線15は、反転部間中央部19から反転
部17までの溝13の曲がりに対しては、曲がりの内側
に位置するテープ側縁と曲がりの外側に位置するテープ
側縁が、反転部間中央部から反転部までの間で入れ替わ
るため、テープ状光ファイバ心線を構成するそれぞれの
光ファイバの(特に両端の光ファイバの)層心径の違い
により生じる光ファイバ間の歪みを緩和できる。
【0023】また、溝の反転部においては、テープ状光
ファイバ心線が溝底に対し立ったような状態に収納され
るため、反転部における溝の曲がりに対しても、テープ
状光ファイバ心線を構成するそれぞれの光ファイバの層
心径の長短の差が、テープ面を溝底に向けて収納した場
合に比較して、十分小さくなる。
【0024】次に溝付きスペーサの溝の反転角θについ
て説明する。溝付きスペーサの溝の反転角θは、溝13
からのテープ状光ファイバ心線15の取り出し易さとい
う観点から、180°≦θ≦360°の範囲内の適当な
値に設定される。
【0025】図2(a)〜(k)に示した、溝13の向
きとテープ状光ファイバ心線15の向きとの関係は一例
である。本発明は溝13内でテープ状光ファイバ心線1
5の積層状態が崩れている場合も含むものであり、図4
(a)〜(k)にその具体例を示す。図4(a)〜
(k)はそれぞれ図1(B)のa−a線〜k−k線にお
ける断面図である。本発明の光ファイバケーブルを実際
に製造すると、図4のようにテープ状光ファイバ心線1
5の積層状態が崩れた状態になる場合が多い。
【0026】次に、溝付きスペーサの溝の寸法について
説明する。テープ状光ファイバ心線が溝付きスペーサの
溝の中で、テープ面を溝底に向けた状態と、テープ側縁
を溝底に向けた状態を得るためには、テープ状光ファイ
バ心線の積層体が溝の中で、積層状態を崩すことなく、
相対的に向きを変えられるようにすることが好ましい。
そのためには図5に示すように、テープ状光ファイバ心
線15の幅をW、厚さをT、積層枚数をNとしたとき、
溝付きスペーサ11の溝13の幅Bおよび深さDをそれ
ぞれ次式を満足するように設定するとよい。
【0027】
【数3】B、D≧{W2 +(NT)2 1/2
【0028】このようにすると、テープ状光ファイバ心
線15の積層体の対角線の長さLより溝13の幅Bおよ
び深さDが大きくなるから、溝13の中でテープ状光フ
ァイバ心線15の積層体が無理なく向きを変えることが
できる。
【0029】なお、溝付きスペーサを押出成形で製造す
ると、溝の反転部およびその近傍で溝の両側壁が、反転
部の曲がりの内側の方へ傾くことがあるが、溝の反転部
およびその近傍で溝の傾きが発生する場合は、溝の反転
部およびその近傍以外のところで溝の幅Bと深さDが数
3式を満足するように設定すればよい。
【0030】図6(A)(B)は本発明に係る光ファイ
バケーブルの一実施例を示す。(A)は溝13の反転部
間中央部における断面図(図1のf−f線断面に相
当)、(B)は溝13の反転部における断面図(図1の
a−a線またはk−k線断面に相当)である。溝付きス
ペーサ11はポリエチレンの押出成形体で、中心に鋼撚
線のテンションメンバー21を有している。溝付きスペ
ーサ11の外径は15.8mmである。溝13の断面寸法
は溝底幅が1.2mm、溝上端幅が4.2mm、溝深さが
2.4mmである。溝13の反転角θは約300°、反転
ピッチPは約240mmである。
【0031】溝付きスペーサ11には8本の溝13を形
成し、そのうちの4本の溝13に6枚の4心テープ状光
ファイバ心線15を収納した。テープ状光ファイバ心線
15の積層体は、溝13の反転部間中央部では図6
(A)のようにテープ面が溝底を向くように、反転部で
は図6(B)のようにテープ側縁が溝底を向くように、
溝13内に収納した。なお反転部でのテープ側縁の向き
は、一方の反転部(例えばSからZへの反転部)では図
4(a)のように、他方の反転部(例えばZからSへの
反転部)では図4(k)のようにした。各テープ状光フ
ァイバ心線15は溝13内に収納された状態で張力がか
からないようにした。なお23は押さえ巻き、25はシ
ースである。押さえ巻き23は、溝13からテープ状光
ファイバ心線15が飛び出すのを防止するため、溝13
にテープ状光ファイバ心線15を収納した直後に施す。
【0032】各テープ状光ファイバ心線15は図7
(A)に示すように平行配置された4心の光ファイバ2
7に共通被覆29を施したもので、その断面寸法は幅
1.1mm、厚さ0.4mmである。6枚のテープ状光ファ
イバ心線15の積層体の断面寸法は図7(C)のとおり
である。
【0033】以上のような光ファイバケーブルを試作
し、シース25を施した後に、各テープ状光ファイバ心
線15の伝送ロスを測定した。測定波長λは1.55μ
m である。その結果は、平均0.24dB/km、最大0.
25dB/km、最小0.21dB/kmであった。伝送ロスの
目標値は平均0.25dB/km以下であるので、このケー
ブルは十分な性能を有することが確認された。
【0034】図8(A)〜(C)は本発明に係る光ファ
イバケーブルの他の実施例を示す。(A)は溝13の一
方の反転部における断面図(図1のa−a線断面に相
当)、(B)は溝13の反転部間中央部における断面図
(図1のf−f線断面に相当)、(C)は溝13の他方
の反転部における断面図(図1のk−k線断面に相当)
である。溝付きスペーサ11はポリエチレンの押出成形
体で、中心に鋼単線のテンションメンバー21を有して
いる。溝付きスペーサ11の外径は11.3mmである。
溝13の断面寸法は溝幅が2.0mm、溝深さが1.6mm
である。溝13の反転角θは約290°、反転ピッチP
は約250mmである。
【0035】溝付きスペーサ11には5本の溝13を形
成し、溝番号1番と3番の溝13にそれぞれ3枚の4心
テープ状光ファイバ心線15の積層体を収納した。テー
プ状光ファイバ心線15の積層体は、溝13の反転部間
中央部では図8(B)のようにテープ面が溝底を向くよ
うに、反転部では図8(A)(C)のように傾いた状態
でテープ側縁が溝底を向くように、溝13内に収納し
た。なお反転部でのテープ側縁の向きは、一方の反転部
(例えばSからZへの反転部)では図4(a)のよう
に、他方の反転部(例えばZからSへの反転部)では図
4(k)のようにした。各テープ状光ファイバ心線15
は溝13内に収納された状態で張力がかからないように
した。なお23は押さえ巻き、25はシースである。
【0036】3枚の4心テープ状光ファイバ心線15を
積層した場合の断面寸法は図7(B)のとおりである。
【0037】以上のような光ファイバケーブルを試作
し、シース25を施した後に、各テープ状光ファイバ心
線15の伝送ロスを測定した。測定波長λは1.55μ
m である。その結果は、平均0.23dB/km、最大0.
24dB/km、最小0.21dB/kmであった。伝送ロスの
目標値(平均0.25dB/km以下)からみて、このケー
ブルも十分な性能を有することが確認された。
【0038】なお本発明の光ファイバケーブルでは、溝
の深さをテープ状光ファイバ心線の幅より大きくしてお
くと、溝の反転部で、テープ状光ファイバ心線がそれ自
体の弾性により溝底から浮いた状態となる(図4、図
6、図8参照)。テープ状光ファイバ心線がこのように
収納されていると、ケーブルが振動したときなどに、テ
ープ状光ファイバ心線がダメージを受け難くなる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、外
周にらせん方向が周期的に反転するSZらせん溝を有す
る溝付きスペーサの溝内にテープ状光ファイバ心線を収
納した光ファイバケーブルにおいて、テープ状光ファイ
バ心線に加わる歪みを小さくできるため、テープ状光フ
ァイバ心線の伝送ロスを十分小さく抑えることができ
る。したがって本発明は、この種のケーブルの実用化に
大きく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光ファイバケーブルを説明する
ための(A)は断面を、(B)は側面を示す模式図。
【図2】 (a)〜(k)はそれぞれ、溝の向きとテー
プ状光ファイバ心線の向きとの関係の一例を示す、図1
のa−a線〜k−k線における断面図。
【図3】 本発明に用いる溝付きスペーサの一例を示す
側面図。
【図4】 (a)〜(k)はそれぞれ、溝の向きとテー
プ状光ファイバ心線の向きとの関係の他の例を示す、図
1のa−a線〜k−k線における断面図。
【図5】 本発明に係る光ファイバケーブルの、テープ
状光ファイバ心線の寸法と溝付きスペーサの溝の寸法と
の関係を示す断面図。
【図6】 本発明の一実施例に係る光ファイバケーブル
の、(A)は溝の反転部間中央部における断面図、
(B)は溝の反転部における断面図。
【図7】 (A)〜(C)はそれぞれテープ状光ファイ
バ心線の積層状態を示す断面図。
【図8】 本発明の他の実施例に係る光ファイバケーブ
ルの、(A)(C)は溝の反転部における断面図、
(B)は溝の反転部間中央部における断面図。
【符号の説明】
11:溝付きスペーサ 13:SZらせん溝 13′:溝13の軌跡 15:テープ状光ファイバ心線 17:溝13の反転部 19:溝13の反転部間中央部 27:光ファイバ 29:共通被覆
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 雅之 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古河電気工業株式会社内 (72)発明者 速水 茂和 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 岩田 秀行 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 野澤 優 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−211262(JP,A) 特開 平8−211263(JP,A) 特開 平8−227031(JP,A) 特開 平8−234064(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周にらせん方向が周期的に反転するSZ
    らせん溝を有する溝付きスペーサと、その溝付きスペー
    サの溝の中に収納されたテープ状光ファイバ心線とを備
    えた光ファイバケーブルにおいて、 溝付きスペーサの溝の反転角(溝の1つの反転部から次
    の反転部までの溝付きスペーサ周方向における回転角)
    θが180°以上で、 テープ状光ファイバ心線が、溝の反転部間中央部(溝の
    1つの反転部から次の反転部までの間の中央部)ではテ
    ープ面が溝底を向くように、溝の反転部ではテープ面を
    溝底に向けたまま溝に収納したと仮定したときに反転部
    における溝の曲がりの外側に位置する方のテープ側縁が
    溝底を向くように、溝に収納されている、 ことを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光ファイバケーブルであっ
    て、同じ溝に収納された複数枚のテープ状光ファイバ心
    線が、溝の反転部間中央部では溝の深さ方向に積層さ
    れ、溝の反転部では溝の幅方向に積層されていることを
    特徴とするもの。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の光ファイバケーブ
    ルであって、テープ状光ファイバ心線の幅をW、厚さを
    T、積層枚数をNとしたとき、溝付きスペーサの溝の幅
    Bおよび深さDがそれぞれ次式を満足することを特徴と
    するもの。 【数1】B、D≧{W2 +(NT)2 1/2
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