JP2000075176A - 光ファイバケーブル - Google Patents
光ファイバケーブルInfo
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- JP2000075176A JP2000075176A JP10244739A JP24473998A JP2000075176A JP 2000075176 A JP2000075176 A JP 2000075176A JP 10244739 A JP10244739 A JP 10244739A JP 24473998 A JP24473998 A JP 24473998A JP 2000075176 A JP2000075176 A JP 2000075176A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 外周にらせん方向が周期的に反転するSZら
せん溝2を形成した溝付きスペーサ1のSZらせん溝2
に、テープ状光ファイバ心線3を、SZらせん溝2の反
転部間中央部Pではテープ幅方向が溝幅方向を向くよう
に、反転部Qではテープ幅方向が溝深さ方向を向くよう
に収納してなる光ファイバケーブルにおいて、SZらせ
ん溝2内でのテープ状光ファイバ心線3の移動を発生し
にくくする。 【解決手段】 SZらせん溝2を、その軌跡を平面に展
開した場合に、反転部間中央部Pと反転部Qとの間に蛇
行部4が存在するように形成する。
せん溝2を形成した溝付きスペーサ1のSZらせん溝2
に、テープ状光ファイバ心線3を、SZらせん溝2の反
転部間中央部Pではテープ幅方向が溝幅方向を向くよう
に、反転部Qではテープ幅方向が溝深さ方向を向くよう
に収納してなる光ファイバケーブルにおいて、SZらせ
ん溝2内でのテープ状光ファイバ心線3の移動を発生し
にくくする。 【解決手段】 SZらせん溝2を、その軌跡を平面に展
開した場合に、反転部間中央部Pと反転部Qとの間に蛇
行部4が存在するように形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外周にらせん方向
が周期的に反転するSZらせん溝を形成した溝付きスペ
ーサのSZらせん溝に、テープ状光ファイバ心線を収納
してなる光ファイバケーブルに関するものである。
が周期的に反転するSZらせん溝を形成した溝付きスペ
ーサのSZらせん溝に、テープ状光ファイバ心線を収納
してなる光ファイバケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】溝付きスペーサの溝をSZらせん溝と
し、その溝内に光ファイバ心線を収納した光ファイバケ
ーブルは、接続や端末処理などの際、溝から光ファイバ
心線を取り出すことが容易であるという利点がある。こ
のタイプのケーブルで、光ファイバ心線としてテープ状
光ファイバ心線を使用したものとしては従来、図7に示
すように溝付きスペーサ1のSZらせん溝2に複数枚の
テープ状光ファイバ心線3を、SZらせん溝2の反転部
間中央部Pではテープ幅方向が溝幅方向を向くように、
反転部Qではテープ幅方向が溝深さ方向又は溝深さ方向
に対し傾いた方向を向くように収納したものが公知であ
る(特開平9-49949 号公報)。また上記のようなケーブ
ルで、SZらせん溝の長さに対しテープ状光ファイバ心
線に余長を付与したものも公知である(特開平8-211264
号公報)。
し、その溝内に光ファイバ心線を収納した光ファイバケ
ーブルは、接続や端末処理などの際、溝から光ファイバ
心線を取り出すことが容易であるという利点がある。こ
のタイプのケーブルで、光ファイバ心線としてテープ状
光ファイバ心線を使用したものとしては従来、図7に示
すように溝付きスペーサ1のSZらせん溝2に複数枚の
テープ状光ファイバ心線3を、SZらせん溝2の反転部
間中央部Pではテープ幅方向が溝幅方向を向くように、
反転部Qではテープ幅方向が溝深さ方向又は溝深さ方向
に対し傾いた方向を向くように収納したものが公知であ
る(特開平9-49949 号公報)。また上記のようなケーブ
ルで、SZらせん溝の長さに対しテープ状光ファイバ心
線に余長を付与したものも公知である(特開平8-211264
号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来より、光ファイバ
ケーブルは、布設環境あるいはケーブルに加わる振動に
より、ケーブル内で光ファイバ心線が移動し、端末での
心線突き出しといった問題が懸念されてきた。上記のケ
ーブルも例外ではない。
ケーブルは、布設環境あるいはケーブルに加わる振動に
より、ケーブル内で光ファイバ心線が移動し、端末での
心線突き出しといった問題が懸念されてきた。上記のケ
ーブルも例外ではない。
【0004】また光ファイバ心線の移動が生じる際、ケ
ーブル長手方向に不均一に光ファイバ心線が移動する場
合がある。この現象によりケーブル長手方向で部分的に
設計値に対し余長が過多になる領域が生じる。この際、
余長は均一に分散せず、ある一定の領域に集中して発生
する傾向があり、これが伝送ロス増の原因となることが
分かった。図8にその状況を示す。溝付きスペーサ1の
SZらせん溝2に複数枚のテープ状光ファイバ心線3
を、SZらせん溝2の反転部間中央部Pではテープ幅方
向が溝幅方向を向くように、反転部Qではテープ幅方向
が溝深さ方向(又は溝深さ方向に対し傾いた方向)を向
くように収納した場合、テープ状光ファイバ心線3のう
ねりは、SZらせん溝2の反転部Qの両側付近に集中し
て発生することが、試作、実験の結果から判明した。
ーブル長手方向に不均一に光ファイバ心線が移動する場
合がある。この現象によりケーブル長手方向で部分的に
設計値に対し余長が過多になる領域が生じる。この際、
余長は均一に分散せず、ある一定の領域に集中して発生
する傾向があり、これが伝送ロス増の原因となることが
分かった。図8にその状況を示す。溝付きスペーサ1の
SZらせん溝2に複数枚のテープ状光ファイバ心線3
を、SZらせん溝2の反転部間中央部Pではテープ幅方
向が溝幅方向を向くように、反転部Qではテープ幅方向
が溝深さ方向(又は溝深さ方向に対し傾いた方向)を向
くように収納した場合、テープ状光ファイバ心線3のう
ねりは、SZらせん溝2の反転部Qの両側付近に集中し
て発生することが、試作、実験の結果から判明した。
【0005】テープ状光ファイバ心線3のうねり曲がり
に対して、溝2の幅方向のクリアランスが小さい場合に
は、テープ状光ファイバ心線3は余長分を吸収すること
ができず、無理な曲がり又は溝内壁への押し付け(側
圧)が発生するため、伝送ロス増を引き起こす。このよ
うな問題を解決するためには、うねりが発生する部分で
溝の幅を広くすることが考えられるが、溝付きスペーサ
は通常、数本のSZらせん溝を有しているため、一部で
も溝幅の広い部分があれば、溝付きスペーサの外径をそ
れに合わせて設計する必要があり、溝付きスペーサの外
径が大きくなるという問題がある。
に対して、溝2の幅方向のクリアランスが小さい場合に
は、テープ状光ファイバ心線3は余長分を吸収すること
ができず、無理な曲がり又は溝内壁への押し付け(側
圧)が発生するため、伝送ロス増を引き起こす。このよ
うな問題を解決するためには、うねりが発生する部分で
溝の幅を広くすることが考えられるが、溝付きスペーサ
は通常、数本のSZらせん溝を有しているため、一部で
も溝幅の広い部分があれば、溝付きスペーサの外径をそ
れに合わせて設計する必要があり、溝付きスペーサの外
径が大きくなるという問題がある。
【0006】以上のような問題点に鑑み、本発明の目的
は、SZらせん溝内でテープ状光ファイバ心線の移動が
発生しにくい光ファイバケーブルを提供することにあ
る。
は、SZらせん溝内でテープ状光ファイバ心線の移動が
発生しにくい光ファイバケーブルを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、外周にらせん方向が周期的に反転するSZら
せん溝を有する溝付きスペーサを用い、この溝付きスペ
ーサのSZらせん溝にテープ状光ファイバ心線を、SZ
らせん溝の反転部間中央部ではテープ幅方向が溝幅方向
を向くように、反転部ではテープ幅方向が溝深さ方向又
は溝深さ方向に対し傾いた方向を向くように収納してな
る光ファイバケーブルにおいて、前記SZらせん溝が、
その軌跡を平面に展開した場合に、反転部間中央部と反
転部との間に蛇行部が存在するように形成されており、
その蛇行部は、反転部間中央部から反転部までの溝付き
スペーサ周方向の位相角をθ(rad )とした場合に、0.
5 π〜θの範囲にあることを特徴とするものである(請
求項1)。
本発明は、外周にらせん方向が周期的に反転するSZら
せん溝を有する溝付きスペーサを用い、この溝付きスペ
ーサのSZらせん溝にテープ状光ファイバ心線を、SZ
らせん溝の反転部間中央部ではテープ幅方向が溝幅方向
を向くように、反転部ではテープ幅方向が溝深さ方向又
は溝深さ方向に対し傾いた方向を向くように収納してな
る光ファイバケーブルにおいて、前記SZらせん溝が、
その軌跡を平面に展開した場合に、反転部間中央部と反
転部との間に蛇行部が存在するように形成されており、
その蛇行部は、反転部間中央部から反転部までの溝付き
スペーサ周方向の位相角をθ(rad )とした場合に、0.
5 π〜θの範囲にあることを特徴とするものである(請
求項1)。
【0008】また本発明は、外周にらせん方向が周期的
に反転するSZらせん溝を有する溝付きスペーサを用
い、この溝付きスペーサのSZらせん溝にテープ状光フ
ァイバ心線を、SZらせん溝の反転部間中央部ではテー
プ幅方向が溝幅方向を向くように、反転部ではテープ幅
方向が溝深さ方向又は溝深さ方向に対し傾いた方向を向
くように収納してなる光ファイバケーブルにおいて、前
記SZらせん溝が、その軌跡を平面に展開した場合に、
反転部の両側または片側に反転部の曲がりの内側に凸と
なるような円弧状の曲がり部を有するように形成されて
おり、その蛇行部は、反転部間中央部から反転部までの
溝付きスペーサ周方向の位相角をθ(rad )とした場合
に、0.5 π〜θの範囲にあることを特徴とするものとし
てもよい(請求項2)。
に反転するSZらせん溝を有する溝付きスペーサを用
い、この溝付きスペーサのSZらせん溝にテープ状光フ
ァイバ心線を、SZらせん溝の反転部間中央部ではテー
プ幅方向が溝幅方向を向くように、反転部ではテープ幅
方向が溝深さ方向又は溝深さ方向に対し傾いた方向を向
くように収納してなる光ファイバケーブルにおいて、前
記SZらせん溝が、その軌跡を平面に展開した場合に、
反転部の両側または片側に反転部の曲がりの内側に凸と
なるような円弧状の曲がり部を有するように形成されて
おり、その蛇行部は、反転部間中央部から反転部までの
溝付きスペーサ周方向の位相角をθ(rad )とした場合
に、0.5 π〜θの範囲にあることを特徴とするものとし
てもよい(請求項2)。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。図1は請求項1に係る発明の
一実施形態を示す。この光ファイバケーブルは、溝付き
スペーサ1のSZらせん溝2に、積層された複数枚のテ
ープ状光ファイバ心線3を、SZらせん溝2の反転部間
中央部Pではテープ幅方向が溝幅方向を向くように、反
転部Qではテープ幅方向が溝深さ方向(又は溝深さ方向
に対し傾いた方向)を向くように収納したものである。
参照して詳細に説明する。図1は請求項1に係る発明の
一実施形態を示す。この光ファイバケーブルは、溝付き
スペーサ1のSZらせん溝2に、積層された複数枚のテ
ープ状光ファイバ心線3を、SZらせん溝2の反転部間
中央部Pではテープ幅方向が溝幅方向を向くように、反
転部Qではテープ幅方向が溝深さ方向(又は溝深さ方向
に対し傾いた方向)を向くように収納したものである。
【0010】一般に、溝2内での心線3の移動のしやす
さは、心線3を溝2から引き抜くのに要する力の大きさ
と相関がある(引抜き力が大きいほど移動しにくい)。
そして、心線3の引抜き力には、心線3の曲がりの曲率
と、溝2の内壁との接触面積の大きさとが影響してい
る。
さは、心線3を溝2から引き抜くのに要する力の大きさ
と相関がある(引抜き力が大きいほど移動しにくい)。
そして、心線3の引抜き力には、心線3の曲がりの曲率
と、溝2の内壁との接触面積の大きさとが影響してい
る。
【0011】そこで、この光ファイバケーブルでは、S
Zらせん溝2を、その軌跡を平面に展開した場合に(図
1(b)参照)、反転部間中央部Pと反転部Qとの間に
蛇行部4が存在するように形成したものである。このよ
うにすると、テープ状光ファイバ心線3をSZらせん溝
2から引き抜くときには、図7のような単調変化のSZ
らせん溝に比較し、テープ状光ファイバ心線3が曲がり
ながら溝2の内壁に接触する領域が大きくなる。このた
め心線3の引抜き力が大きくなり、心線3の移動が発生
しにくくなる。
Zらせん溝2を、その軌跡を平面に展開した場合に(図
1(b)参照)、反転部間中央部Pと反転部Qとの間に
蛇行部4が存在するように形成したものである。このよ
うにすると、テープ状光ファイバ心線3をSZらせん溝
2から引き抜くときには、図7のような単調変化のSZ
らせん溝に比較し、テープ状光ファイバ心線3が曲がり
ながら溝2の内壁に接触する領域が大きくなる。このた
め心線3の引抜き力が大きくなり、心線3の移動が発生
しにくくなる。
【0012】ところで、テープ状光ファイバ心線3は光
ファイバが横1列に配列されている構造であるため、そ
の剛性により、テープ幅方向(光ファイバ配列方向)に
は曲げにくく、テープ厚さ方向には曲げやすいという性
質をもつ。したがって上記の蛇行部4は、テープ状光フ
ァイバ心線3が自然にテープ厚さ方向に曲がるような箇
所に設けることが好ましい。そのような箇所を検討した
結果は次のとおりである。
ファイバが横1列に配列されている構造であるため、そ
の剛性により、テープ幅方向(光ファイバ配列方向)に
は曲げにくく、テープ厚さ方向には曲げやすいという性
質をもつ。したがって上記の蛇行部4は、テープ状光フ
ァイバ心線3が自然にテープ厚さ方向に曲がるような箇
所に設けることが好ましい。そのような箇所を検討した
結果は次のとおりである。
【0013】このケーブルでは、テープ状光ファイバ心
線3のテープ幅方向が、溝2の反転部間中央部Pでは溝
幅方向を向いており、反転部Qでは溝深さ方向を向いて
いる(反転部Qでは溝深さ方向に対し10〜20°程度傾い
ているのが普通)。このことは反転部間中央部Pから反
転部Qに至る過程で、テープ状光ファイバ心線3の幅面
と溝2の底面とのなす角度が徐々に変化することを意味
している。
線3のテープ幅方向が、溝2の反転部間中央部Pでは溝
幅方向を向いており、反転部Qでは溝深さ方向を向いて
いる(反転部Qでは溝深さ方向に対し10〜20°程度傾い
ているのが普通)。このことは反転部間中央部Pから反
転部Qに至る過程で、テープ状光ファイバ心線3の幅面
と溝2の底面とのなす角度が徐々に変化することを意味
している。
【0014】そこで、反転部間中央部Pから反転部Qに
至る過程の、テープ状光ファイバ心線3の幅面と溝2の
底面との関係を調べた。その結果、反転部間中央部から
反転部までの溝付きスペーサ周方向の位相角をθ(rad
)とした場合、次式を満足する反転部間中央部からの
位相角φ(rad )の範囲において、テープ状光ファイバ
心線3の幅面の、溝2の側壁を向く成分が溝2の底面を
向く成分よりも支配的になることが分かった。
至る過程の、テープ状光ファイバ心線3の幅面と溝2の
底面との関係を調べた。その結果、反転部間中央部から
反転部までの溝付きスペーサ周方向の位相角をθ(rad
)とした場合、次式を満足する反転部間中央部からの
位相角φ(rad )の範囲において、テープ状光ファイバ
心線3の幅面の、溝2の側壁を向く成分が溝2の底面を
向く成分よりも支配的になることが分かった。
【0015】したがって上記の蛇行部4は、この式で規
定されるφの範囲内に設ければ、テープ状光ファイバ心
線3は自然にテープ厚さ方向に曲げられやすくなる。
定されるφの範囲内に設ければ、テープ状光ファイバ心
線3は自然にテープ厚さ方向に曲げられやすくなる。
【0016】次にこの発明の実施例を説明する。図2
(a)に示すように、5条のSZらせん溝2を有する溝
付きスペーサ1の各溝2に、4心テープ状光ファイバ心
線3(厚さ0.3mm 、幅1.1mm )を5枚積層して収納し、
押さえ巻き5を施し、シース6を被覆したケーブルであ
って、同図(b)に示すように、SZらせん溝2の反転
ピッチを150 mm、反転角を4.8rad(275°) とし、反転部
間中央部Pと反転部Qの間に蛇行部4を設けたもの(本
発明品)と、図3に示すように、SZらせん溝2の反転
ピッチ、反転角が同じで、蛇行部を設けないもの(従来
品)を試作した。なお蛇行部4は波形の頂部がφ=1.6r
adと1.8radに位置するように設けた。溝付きスペーサ1
はいずれも抗張力線を7を埋め込んだポリエチレン製の
丸棒を切削加工することにより製造した。
(a)に示すように、5条のSZらせん溝2を有する溝
付きスペーサ1の各溝2に、4心テープ状光ファイバ心
線3(厚さ0.3mm 、幅1.1mm )を5枚積層して収納し、
押さえ巻き5を施し、シース6を被覆したケーブルであ
って、同図(b)に示すように、SZらせん溝2の反転
ピッチを150 mm、反転角を4.8rad(275°) とし、反転部
間中央部Pと反転部Qの間に蛇行部4を設けたもの(本
発明品)と、図3に示すように、SZらせん溝2の反転
ピッチ、反転角が同じで、蛇行部を設けないもの(従来
品)を試作した。なお蛇行部4は波形の頂部がφ=1.6r
adと1.8radに位置するように設けた。溝付きスペーサ1
はいずれも抗張力線を7を埋め込んだポリエチレン製の
丸棒を切削加工することにより製造した。
【0017】この2種類のケーブルのサンプル10mにつ
いて、テープ状光ファイバ心線を引き抜く試験を行った
結果、本発明品は従来品に比較し、約3倍の引抜き力を
必要とすることが分かった。したがって蛇行部を設ける
ことは溝内での心線の移動防止に効果があることが分か
る。また本発明品について伝送損失を測定したところ、
100心の最大が0.22dB/km 、平均が0.20dB/km であり、
伝送特性上問題のないことが分かった。
いて、テープ状光ファイバ心線を引き抜く試験を行った
結果、本発明品は従来品に比較し、約3倍の引抜き力を
必要とすることが分かった。したがって蛇行部を設ける
ことは溝内での心線の移動防止に効果があることが分か
る。また本発明品について伝送損失を測定したところ、
100心の最大が0.22dB/km 、平均が0.20dB/km であり、
伝送特性上問題のないことが分かった。
【0018】次に図4を参照して請求項2に係る発明の
一実施形態を説明する。この光ファイバケーブルも、溝
付きスペーサ1のSZらせん溝2に、積層された複数枚
のテープ状光ファイバ心線3を、SZらせん溝2の反転
部間中央部Pではテープ幅方向が溝幅方向を向くよう
に、反転部Qではテープ幅方向が溝深さ方向(又は溝深
さ方向に対し傾いた方向)を向くように収納したもので
ある。このケーブルの特徴は、SZらせん溝2が、その
軌跡を平面に展開した場合に(図4(b)参照)、反転
部Qの両側に、反転部Qの曲がりの内側に凸となるよう
な円弧状の曲がり部8ができるように形成されているこ
とである。
一実施形態を説明する。この光ファイバケーブルも、溝
付きスペーサ1のSZらせん溝2に、積層された複数枚
のテープ状光ファイバ心線3を、SZらせん溝2の反転
部間中央部Pではテープ幅方向が溝幅方向を向くよう
に、反転部Qではテープ幅方向が溝深さ方向(又は溝深
さ方向に対し傾いた方向)を向くように収納したもので
ある。このケーブルの特徴は、SZらせん溝2が、その
軌跡を平面に展開した場合に(図4(b)参照)、反転
部Qの両側に、反転部Qの曲がりの内側に凸となるよう
な円弧状の曲がり部8ができるように形成されているこ
とである。
【0019】このようにすると、溝2の反転部Qの両側
付近に集中しやすいテープ状光ファイバ心線3のうねり
曲がりを、曲がり部8で吸収することが可能となる。ま
た曲がり部8の溝幅は他の部分の溝幅と同じでよいの
で、溝付きスペーサ1の外径は従来と同じでよい。また
上記のような曲がり部8を設けることは、テープ状光フ
ァイバ心線3と溝2の側壁との接触面積を大きくするこ
とにもなるため、テープ状光ファイバ心線3の引抜き抵
抗が大きくなり、心線3の移動防止にも有効である。
付近に集中しやすいテープ状光ファイバ心線3のうねり
曲がりを、曲がり部8で吸収することが可能となる。ま
た曲がり部8の溝幅は他の部分の溝幅と同じでよいの
で、溝付きスペーサ1の外径は従来と同じでよい。また
上記のような曲がり部8を設けることは、テープ状光フ
ァイバ心線3と溝2の側壁との接触面積を大きくするこ
とにもなるため、テープ状光ファイバ心線3の引抜き抵
抗が大きくなり、心線3の移動防止にも有効である。
【0020】次に曲がり部8を設ける位置について説明
する。テープ状光ファイバ心線3がSZらせん溝2に上
記のように収納された状態では、テープ状光ファイバ心
線3のうねり曲がりは、ある反転部から次の反転部まで
の中心軸線方向の距離(反転ピッチ)を1とした場合
に、反転部を始点として 0.5π〜θの範囲に発生するた
め、曲がり部8はこの範囲内に形成すればよい。
する。テープ状光ファイバ心線3がSZらせん溝2に上
記のように収納された状態では、テープ状光ファイバ心
線3のうねり曲がりは、ある反転部から次の反転部まで
の中心軸線方向の距離(反転ピッチ)を1とした場合
に、反転部を始点として 0.5π〜θの範囲に発生するた
め、曲がり部8はこの範囲内に形成すればよい。
【0021】次にこの発明の実施例を説明する。外周に
反転ピッチ150 mm、反転角4.8rad(275°) のSZらせ
ん溝2を5条有し、各溝2にθ=2.0 のポイントを中心
に反転部Qの曲がりの内側に凸となるような曲がり部8
を設けた溝付きスペーサ1を、切削加工により製造し
た。この溝付きスペーサ1の各溝2に、4心テープ状光
ファイバ心線3(厚さ0.3mm 、幅1.1mm )を5枚積層し
て、反転部間中央部Pではテープ幅方向が溝幅方向を向
くように、反転部Qではテープ幅方向が溝深さ方向に対
し傾いた方向を向くように収納し、さらに押さえ巻きを
施し、シースを被覆して光ファイバケーブルを得た。テ
ープ状光ファイバ心線3には、SZらせん溝2の長さに
対して0.2 %の余長を付与した。このケーブルについて
伝送損失を測定したところ、 100心の最大が0.22dB/km
、平均が0.20dB/km であり、伝送特性上問題のないこ
とが分かった。
反転ピッチ150 mm、反転角4.8rad(275°) のSZらせ
ん溝2を5条有し、各溝2にθ=2.0 のポイントを中心
に反転部Qの曲がりの内側に凸となるような曲がり部8
を設けた溝付きスペーサ1を、切削加工により製造し
た。この溝付きスペーサ1の各溝2に、4心テープ状光
ファイバ心線3(厚さ0.3mm 、幅1.1mm )を5枚積層し
て、反転部間中央部Pではテープ幅方向が溝幅方向を向
くように、反転部Qではテープ幅方向が溝深さ方向に対
し傾いた方向を向くように収納し、さらに押さえ巻きを
施し、シースを被覆して光ファイバケーブルを得た。テ
ープ状光ファイバ心線3には、SZらせん溝2の長さに
対して0.2 %の余長を付与した。このケーブルについて
伝送損失を測定したところ、 100心の最大が0.22dB/km
、平均が0.20dB/km であり、伝送特性上問題のないこ
とが分かった。
【0022】なおこの発明において、SZらせん溝2の
曲がり部8は、図5に示すように反転部Qの両側に2カ
所ずつ設けることもできるし、図6に示すように反転部
Qの両側の広い範囲に設けることもできる。
曲がり部8は、図5に示すように反転部Qの両側に2カ
所ずつ設けることもできるし、図6に示すように反転部
Qの両側の広い範囲に設けることもできる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、SZらせん溝に蛇行部を設けることにより、SZ
らせん溝内でテープ状光ファイバ心線の移動が発生しに
くい光ファイバケーブルを得ることができる。また請求
項2の発明によれば、SZらせん溝に反転部の曲がりの
内側に凸となるような円弧状の曲がり部を設けることに
より、溝付きスペーサの外径を大きくすることなくテー
プ状光ファイバ心線のうねり曲がりを吸収することがで
きると共に、SZらせん溝内でのテープ状光ファイバ心
線の移動を発生しにくくすることができる。
れば、SZらせん溝に蛇行部を設けることにより、SZ
らせん溝内でテープ状光ファイバ心線の移動が発生しに
くい光ファイバケーブルを得ることができる。また請求
項2の発明によれば、SZらせん溝に反転部の曲がりの
内側に凸となるような円弧状の曲がり部を設けることに
より、溝付きスペーサの外径を大きくすることなくテー
プ状光ファイバ心線のうねり曲がりを吸収することがで
きると共に、SZらせん溝内でのテープ状光ファイバ心
線の移動を発生しにくくすることができる。
【図1】 (a)は請求項1の発明の一実施形態を示す
説明図、(b)は(a)のケーブルのSZらせん溝の軌
跡の平面展開図。
説明図、(b)は(a)のケーブルのSZらせん溝の軌
跡の平面展開図。
【図2】 (a)は図1のケーブルの具体例を示す断面
図、(b)は(a)のケーブルのSZらせん溝の軌跡の
平面展開図。
図、(b)は(a)のケーブルのSZらせん溝の軌跡の
平面展開図。
【図3】 従来のケーブルのSZらせん溝の軌跡の平面
展開図。
展開図。
【図4】 (a)は請求項3の発明の一実施形態を示す
説明図、(b)は(a)のケーブルのSZらせん溝の軌
跡の平面展開図。
説明図、(b)は(a)のケーブルのSZらせん溝の軌
跡の平面展開図。
【図5】 請求項3の発明の他の実施形態を示す、SZ
らせん溝の軌跡の平面展開図。
らせん溝の軌跡の平面展開図。
【図6】 請求項3の発明のさらに他の実施形態を示
す、SZらせん溝の軌跡の平面展開図。
す、SZらせん溝の軌跡の平面展開図。
【図7】 従来のケーブルの説明図。
【図8】 従来のケーブルの問題点の説明図。
1:溝付きスペーサ 2:SZらせん溝 3:テープ状光ファイバ心線 4:蛇行部 5:押さえ巻き 6:シース 7:抗張力線 8:円弧状の曲がり部 P:SZらせん溝2の反転部間中央部 Q:SZらせん溝2の反転部
フロントページの続き (72)発明者 平松 秀世 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 2H001 BB10 BB16 BB23 DD04 PP01
Claims (2)
- 【請求項1】外周にらせん方向が周期的に反転するSZ
らせん溝を有する溝付きスペーサを用い、この溝付きス
ペーサのSZらせん溝にテープ状光ファイバ心線を、S
Zらせん溝の反転部間中央部ではテープ幅方向が溝幅方
向を向くように、反転部ではテープ幅方向が溝深さ方向
又は溝深さ方向に対し傾いた方向を向くように収納して
なる光ファイバケーブルにおいて、 前記SZらせん溝が、その軌跡を平面に展開した場合
に、反転部間中央部と反転部との間に蛇行部が存在する
ように形成されており、その蛇行部は、反転部間中央部
から反転部までの溝付きスペーサ周方向の位相角をθ
(rad )とした場合に、0.5 π〜θの範囲にあることを
特徴とする光ファイバケーブル。 - 【請求項2】外周にらせん方向が周期的に反転するSZ
らせん溝を有する溝付きスペーサを用い、この溝付きス
ペーサのSZらせん溝にテープ状光ファイバ心線を、S
Zらせん溝の反転部間中央部ではテープ幅方向が溝幅方
向を向くように、反転部ではテープ幅方向が溝深さ方向
又は溝深さ方向に対し傾いた方向を向くように収納して
なる光ファイバケーブルにおいて、 前記SZらせん溝が、その軌跡を平面に展開した場合
に、反転部の両側または片側に反転部の曲がりの内側に
凸となるような円弧状の曲がり部を有するように形成さ
れており、その蛇行部は、反転部間中央部から反転部ま
での溝付きスペーサ周方向の位相角をθ(rad )とした
場合に、0.5 π〜θの範囲にあることを特徴とする光フ
ァイバケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10244739A JP2000075176A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 光ファイバケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10244739A JP2000075176A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 光ファイバケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000075176A true JP2000075176A (ja) | 2000-03-14 |
Family
ID=17123181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10244739A Pending JP2000075176A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 光ファイバケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000075176A (ja) |
-
1998
- 1998-08-31 JP JP10244739A patent/JP2000075176A/ja active Pending
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