JPH10331996A - 可変絞り弁 - Google Patents

可変絞り弁

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JPH10331996A
JPH10331996A JP16193497A JP16193497A JPH10331996A JP H10331996 A JPH10331996 A JP H10331996A JP 16193497 A JP16193497 A JP 16193497A JP 16193497 A JP16193497 A JP 16193497A JP H10331996 A JPH10331996 A JP H10331996A
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JP
Japan
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throttle
opening
valve
spool
opening degree
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Application number
JP16193497A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Murakami
哲也 村上
Akihisa Umetani
晃久 梅谷
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】流動音を低減でき、且つ、所望の特性を確保で
きる可変絞り弁を提供する。 【解決手段】ハウジング7′に挿入されるスプール62
の変位に伴い開度が漸次変化する主絞り部67と、その
主絞り部67とタンクとの間の補助絞り部95とを備え
る。その補助絞り部95の開度は、主絞り部67の開度
増加により増加すると共に主絞り部67開度減少により
減少する。その補助絞り部95の開度は、常に主絞り部
67の開度よりも大きくされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプールの軸方向
変位に伴い開度が変化する絞り部を備える可変絞り弁に
関する。
【0002】
【従来の技術】車両の油圧パワーステアリング装置にお
いては、操舵補助力発生用油圧アクチュエータに作用す
る油圧を運転条件に応じて制御するため、可変絞り弁が
用いられている。
【0003】その可変絞り弁は、ハウジングと、そのハ
ウジングに変位可能に挿入されるスプールと、そのスプ
ールの変位に伴い開度が漸次変化する絞り部とを備え、
その絞り部の開度は、車速の増加により大きくなると共
に車速の減少により減少する。その開度の変化に応じて
操舵補助力発生用油圧アクチュエータに作用する油圧を
制御することで、高速走行時の操舵の安定性を満足さ
せ、低速走行時の操舵の高応答性を満足させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の可変絞
り弁では、その絞り部の開度が小さい時、その絞り部の
上流と下流との間の圧力差が大きくなり、キャビテーシ
ョンが促進され、その絞り部を通過する圧油の流速が増
大することから、大きな流動音がノイズとして発生す
る。
【0005】本発明は、上記問題を解決することのでき
る可変絞り弁を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハウジング
と、そのハウジングに変位可能に挿入されるスプール
と、そのスプールの変位に伴い開度が漸次変化する主絞
り部とを備える可変絞り弁に適用される。本発明は、そ
の可変絞り弁において、そのスプールの軸方向変位に伴
い開度が漸次変化する補助絞り部が、前記主絞り部とタ
ンクとの間に、主絞り部の開度増加により開度が増加す
ると共に主絞り部の開度減少により開度が減少するよう
に設けられ、その補助絞り部の開度は、常に主絞り部の
開度よりも大きくされていることを特徴とする。この構
成によれば、主絞り部だけでなく、補助絞り部において
も圧油を絞ることができる。また、その補助絞り部の開
度は常に主絞り部の開度よりも大きくされている。よっ
て、その主絞り部と補助絞り部との間は、その主絞り部
の上流の圧力と補助絞り部の下流の圧力の中間の圧力に
なるので、圧油を主絞り部においてのみ絞るのに比べ
て、その主絞り部の上流と下流との間の圧力差を低減で
きる。これにより、主絞り部の開度が小さい時、その主
絞り部を通過する圧油の流速を低減し、キャビテーショ
ンを抑制することで、圧油の流動音を低減できる。しか
も、主絞り部の開度が大きくなると、主絞り部の開度に
応じて補助絞り部の開度も大きくなるので、その主絞り
部と補助絞り部との間の中間圧力は小さくなり、圧力損
失を低減できる。これにより、主絞り部の開度が大きく
なった場合に、その主絞り部の上流での油圧低下が阻害
されるのを防止でき、所望の特性を確保できる。
【0007】本発明において、そのスプールは車両の運
転条件に応じて変位するものとされ、そのスプールの変
位による主絞り部の開度の変化に応じて、その車両の油
圧パワーステアリング装置の操舵補助力発生用油圧アク
チュエータに作用する油圧が制御されるのが好ましい。
これにより、運転条件に応じて主絞り部の開度が大きく
なった場合に、その主絞り部の上流での油圧低下が阻害
されるのを防止でき、運転条件に応じた所望の操舵特性
を確保できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0009】図1に示す車両のラックピニオン式油圧パ
ワーステアリング装置1は、ステアリングホイール(図
示省略)に連結される入力シャフト2と、この入力シャ
フト2にトーションバー6を介し連結される出力シャフ
ト3とを備えている。そのトーションバー6は、ピン4
により入力シャフト2に連結され、セレーション5によ
り出力シャフト3に連結されている。その入力シャフト
2は、ベアリング8を介しバルブハウジング7により支
持され、また、ベアリング12を介し出力シャフト3に
より支持されている。その出力シャフト3はベアリング
10、11を介しラックハウジング9により支持されて
いる。その出力シャフト3にピニオン15が形成され、
このピニオン15に噛み合うラック16に車輪(図示省
略)が連結される。これにより、操舵による入力シャフ
ト2の回転は、トーションバー6を介してピニオン15
に伝達される。そのピニオン15の回転により、ラック
16は車両幅方向に移動し、このラック16の移動によ
り車両の操舵がなされる。なお、入出力シャフト2、3
とバルブハウジング7との間にはオイルシール42、4
3が介在する。また、ラック16を支持するサポートヨ
ーク40が、バネ41の弾力によりラック16に押し付
けられている。
【0010】操舵補助力発生用油圧アクチュエータとし
て油圧シリンダ20が設けられている。この油圧シリン
ダ20は、ラックハウジング9により構成されるシリン
ダチューブと、ラック16に一体化されるピストン21
とを備えている。そのピストン21により仕切られる油
室22、23に、操舵方向と操舵抵抗とに応じて圧油を
供給するため、ロータリー式油圧制御弁30が設けられ
ている。
【0011】その制御弁30は、バルブハウジング7に
相対回転可能に挿入されている筒状の第1バルブ部材3
1と、この第1バルブ部材31に同軸中心に相対回転可
能に挿入されている第2バルブ部材32とを備えてい
る。その第1バルブ部材31は出力シャフト3に、ピン
29により同行回転するよう連結されている。その第2
バルブ部材32は、入力シャフト2と一体的に成形され
ている。すなわち、入力シャフト2の外周部により第2
バルブ部材32が構成され、第2バルブ部材32は入力
シャフト2と同行回転する。よって、第1バルブ部材3
1と第2バルブ部材32とは、操舵抵抗に応じ前記トー
ションバー6がねじれることで、同軸中心に相対回転す
る。
【0012】そのバルブハウジング7に、ポンプ70に
接続される入口ポート34と、前記油圧シリンダ20の
一方の油室22に接続される第1ポート37と、他方の
油室23に接続される第2ポート38と、直接にタンク
71に接続される第1出口ポート36と、後述の可変絞
り弁60を介しタンク71に接続される第2出口ポート
61とが設けられている。
【0013】上記各接続ポート34、36、37、3
8、61は、その第1バルブ部材31と第2バルブ部材
32との内外周間の弁間流路を介し互いに接続される。
すなわち、図3、図4に示すように、第1バルブ部材3
1の内周に8ケの凹部50a、50b、50cが周方向
に関し互いに等間隔に形成され、第2バルブ部材32の
外周に8ケの凹部51a、51b、51cが周方向に関
し互いに等間隔に形成されている。図4は実線により第
2バルブ部材32の展開図を示し、鎖線により第1バル
ブ部材31に形成された凹部50a、50b、50cを
示す。第1バルブ部材31に形成された凹部50a、5
0b、50cの間に第2バルブ部材32に形成された凹
部51a、51b、51cが位置する。
【0014】その第1バルブ部材31に形成された凹部
は、2ケの右操舵用凹部50aと、2ケの左操舵用凹部
50bと、4ケの連絡用凹部50cとを構成する。その
2ケの右操舵用凹部50aは、第1バルブ部材31に形
成された流路53と前記第1ポート37とを介し油圧シ
リンダ20の右操舵補助力発生用油室22に接続され、
互いに周方向に180°離れて配置される。その2ケの
左操舵用凹部50bは、第1バルブ部材31に形成され
た流路54と前記第2ポート38とを介し油圧シリンダ
20の左操舵補助力発生用油室23に接続され、互いに
周方向に180°離れて配置される。
【0015】その第2バルブ部材32に形成された凹部
は、4ケの圧油供給用凹部51aと、2ケの第1圧油排
出用凹部51bと、2ケの第2圧油排出用凹部51cと
を構成する。その4ケの圧油供給用凹部51aは、第1
バルブ部材31に形成された圧油供給路55と前記入口
ポート34とを介しポンプ70に接続され、互いに周方
向に90°離れて配置される。その2ケの第1圧油排出
用凹部51bは、入力シャフト2に形成された流路52
aから入力シャフト2とトーションバー6との間を通
り、入力シャフト2に形成された流路52b(図1参
照)と第1出口ポート36とを介しタンク71に接続さ
れ、互いに周方向に180°離れて配置される。その2
ケの第2圧油排出用凹部51cは、第1バルブ部材31
に形成された流路59と第2出口ポート61とを介し可
変絞り弁60に接続され、互いに周方向に180°離れ
て配置されている。
【0016】各第1圧油排出用凹部51bは右操舵用凹
部50aと左操舵用凹部50bとの間に配置され、各第
2圧油排出用凹部51cは連絡用凹部50cの間に配置
され、右操舵用凹部50aと連絡用凹部50cとの間お
よび左操舵用凹部50bと連絡用凹部50cとの間に圧
油供給用凹部51aは配置される。
【0017】その第1バルブ部材31に形成された凹部
50a、50b、50cの軸方向に沿う縁と第2バルブ
部材32に形成された凹部51a、51b、51cの軸
方向に沿う縁との間が絞り部A、A′、B、B′、C、
C′、D、D′を構成する。これにより、各絞り部A、
A′、B、B′、C、C′、D、D′はポンプ70とタ
ンク71と油圧シリンダ20とを接続する弁間流路27
に配置されている。
【0018】図5に示すように、その第2バルブ部材3
2に形成された凹部51a、51b、51cの軸方向に
沿う縁は面取り部とされている。その連絡用凹部50c
と第2圧油排出用凹部51cとの間の絞り部B′、D′
における第2圧油排出用凹部51cの軸方向に沿う縁
(図3において△で囲む)の面取り部の幅をW、圧油供
給用凹部51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部
A′、C′における圧油供給用凹部51aの軸方向に沿
う縁(図3において□で囲む)の面取り部の幅をW′、
その他の第2バルブ部材32に形成された凹部の軸方向
に沿う縁(図3において○で囲む)の面取り部の幅を
W″として、図4、図5に示すように、W>W′>W″
とされている。操舵抵抗のない状態(図4、図5の状
態)にある各絞り部A、A′、B、B′、C、C′、
D、D′を全閉するのに要する両バルブ部材31、32
の相対回転角度(以下、「閉鎖角度」という)を互いに
比較すると、連絡用凹部50cと第2圧油排出用凹部5
1cとの間の絞り部B′、D′の閉鎖角度θrは、圧油
供給用凹部51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部
A′、C′の閉鎖角度θsよりも大きく、両閉鎖角度θ
r、θsは、他の各絞り部A、B、C、Dの閉鎖角度θ
tよりも大きい。これにより、第1バルブ部材31と第
2バルブ部材32との間の各絞り部は、複数の絞り部
A、B、C、Dからなる第1の組と、第1の組に属する
各絞り部A、B、C、Dよりも閉鎖角度の大きな複数の
絞り部A′、B′、C′、D′からなる第2の組とに組
分けされる。また、第2の組に属する絞り部は、圧油供
給用凹部51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部
A′、C′と、この絞り部A′、C′よりも閉鎖角度の
大きな連絡用凹部50cと第2圧油排出用凹部51cと
の間の絞り部B′、D′の2種類とされる。
【0019】その入力シャフト2と出力シャフト3は、
路面から操舵用車輪を介し伝達される抵抗によるトーシ
ョンバー6のねじれによって相対回転する。その相対回
転により第1バルブ部材31と第2バルブ部材32とが
相対回転することで、各絞り部A、B、C、D、A′、
B′、C′、D′の開度が変化し、油圧シリンダ20が
操舵方向と操舵抵抗に応じた操舵補助力を発生する。第
1の組に属する絞り部A、B、C、Dは第2の組に属す
る絞り部A′、B′、C′、D′よりも、閉鎖角度が小
さいので、その操舵抵抗の変化に対する油圧変化割合は
大きくなる。
【0020】すなわち、図4は操舵が行なわれていない
状態を示す。この状態では両バルブ部材31、32の間
の絞り部A、B、C、D、A′、B′、C′、D′は全
て開かれ、入口ポート34と各出口ポート36、61と
は弁間流路27を介し連通するので、ポンプ70から制
御弁30に流入する油はタンク71に還流し、操舵補助
力は発生しない。
【0021】この状態から右方へ操舵することによって
生じる操舵抵抗により両バルブ部材31、32が相対回
転すると、図3に示すように、圧油供給用凹部51aと
右操舵用凹部50aとの間の絞り部Aおよび左操舵用凹
部50bに隣接する圧油供給用凹部51aと連絡用凹部
50cとの間の絞り部A′の開度が大きくなり、右操舵
用凹部50aと第1圧油排出用凹部51bとの間の絞り
部Bおよび左操舵用凹部50bに隣接する圧油供給用凹
部51aに隣接する連絡用凹部50cと第2圧油排出用
凹部51cとの間の絞り部B′の開度が小さくなり、圧
油供給用凹部51aと左操舵用凹部50bとの間の絞り
部Cおよび右操舵用凹部50aに隣接する圧油供給用凹
部51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部C′の開度
が小さくなり、左操舵用凹部50bと第1圧油排出用凹
部51bとの間の絞り部Dおよび右操舵用凹部50aに
隣接する圧油供給用凹部51aに隣接する連絡用凹部5
0cと第2圧油排出用凹部51cとの間の絞り部D′の
開度が大きくなる。これにより、図中矢印で示す圧油の
流れにより油圧シリンダ20の右操舵補助力発生用油室
22に操舵方向と操舵抵抗に応じた圧力の圧油が供給さ
れ、また、左操舵補助力発生用油室23からタンク71
に油が還流し、車両の右方への操舵補助力が油圧シリン
ダ20からラック16に作用する。
【0022】左方へ操舵すると、第1バルブ部材31と
第2バルブ部材32とは、右方に操舵した場合と逆方向
に相対回転し、絞り部A、A′の開度が小さくなり、絞
り部B、B′の開度が大きくなり、絞り部C、C′の開
度が大きくなり、絞り部D、D′の開度が小さくなる
の。よって、車両の左方への操舵補助力が油圧シリンダ
20からラック16に作用する。
【0023】図1、図8に示すように、上記第2出口ポ
ート61に連通する可変絞り弁60は、バルブハウジン
グ7に着脱可能な第2バルブハウジング7′と、この第
2バルブハウジング7′に形成された挿入孔66に軸方
向(図1、図8において上下方向)に移動可能に挿入さ
れたスプール62と、そのスプール62に形成された通
孔62dの一端側にねじ合わされるネジ部材64とを備
える。そのスプール62の中心とネジ部材64の中心と
は、そのスプール62の回り止めのために偏心される。
【0024】その挿入孔66の一端はプラグ68により
閉鎖され、他端はカバー94′により閉鎖されている。
そのスプール62とプラグ68との間に、スプール62
のがたつき防止用の圧縮コイルバネ90が配置されてい
る。そのネジ部材64にステッピングモータ80が接続
され、そのステッピングモータ80にコントローラ(図
示省略)が接続される。そのコントローラは車速センサ
(図示省略)に接続され、そのステッピングモータ80
を車速に応じ制御する。すなわち、高速になるとネジ部
材64は一方向に回転してスプール62は図中上方に変
位し、低速になるとネジ部材64は他方向に回転してス
プール62は図中下方に変位する。
【0025】図8、図9に示すように、その挿入孔66
の内周に第1の周溝66aが、スプール62の外周に対
向するように形成される。そのスプール62の外周に第
2の周溝62aが形成される。その第2の周溝62aの
一方の周縁62a′は、他方の周縁62a″に近接する
に従い小径となるテーパー面とされている。その第1の
周溝66aの一方の周縁66a′と、第2の周溝62a
の一方の周縁62a′との間が主絞り部67とされてい
る。
【0026】その主絞り部67の開度は、車両の運転条
件である車速に応じたスプール62の軸方向変位により
漸次変化する。本実施形態では、その主絞り部67の開
度は、高車速になってスプール62が図中上方に変位す
ると大きくなり、低車速になってスプール62が下方に
変位すると小さくなる。すなわち、その可変絞り弁60
の主絞り部67の開度は、車両の低速走行時は図9の
(1)に示すように最小になり、本実施形態では全閉状
態になり、車両の高速走行時は図9の(3)に示すよう
に最大になり、車両の中速走行時は図9の(2)に示す
ように最大と最小の間になる。後述のように、その主絞
り部67の開度の変化により、上記油圧シリンダ20に
作用する油圧が制御される。
【0027】その第1の周溝66aに連なる圧油の流入
路58が第2バルブハウジング7′に形成されている。
その流入路58は上記第2出口ポート61に通じる。
【0028】その第2の周溝62aとスプール62の通
孔62dの他端側とを連通する径方向孔62cがスプー
ル62に形成されている。その通孔62dの他端側は、
そのスプール62の一端面に対向する挿入孔66の第1
内部空間85に通じる。その第1内部空間85と第1出
口ポート36とを連通する連絡流路76が、バルブハウ
ジング7と第2バルブハウジング7′とに亘り形成され
ている。
【0029】なお、スプール62にドレン流路62h
が、その第1内部空間85とスプール62の他端面に対
向する挿入孔66の第2内部空間86とを接続するよう
に形成されている。
【0030】その第1内部空間85に連なる上記連絡流
路76の一端開口の周縁と、スプール62の一端の外周
縁との間が、主絞り部67とタンク71との間に位置す
る補助絞り部95とされている。その補助絞り部95の
開度は、車両の運転条件である車速に応じたスプール6
2の軸方向変位により漸次変化する。その補助絞り部9
5の開度は、主絞り部67の開度増加により増加すると
共に主絞り部67の開度減少により減少するように、高
車速になってスプール62が図中上方に変位すると大き
くなり、低車速になってスプール62が下方に変位する
と小さくなる。すなわち、その可変絞り弁60の補助絞
り部95の開度は、車両の低速走行時は図9の(1)に
示すように最小になり、車両の高速走行時は図9の
(3)に示すように最大になり、車両の中速走行時は図
9の(2)に示すように最大と最小の間になる。この補
助絞り部95の開度は、常に主絞り部67の開度よりも
大きくされる。
【0031】これにより、ポンプ70から供給される圧
油は、前記弁間流路27および第2出口ポート61から
流入路58に導かれ、この流入路58から主絞り部67
に至り、この主絞り部67から補助絞り部95、連絡流
路76、第1出口ポート36を介してタンク71に至
る。
【0032】その可変絞り弁60の主絞り部67の開度
の最大値は、第2の組に属する絞り部A′、B′、
C′、D′の合計開度の最大値(両バルブ部材31、3
2の相対回転角が大きくなる程に開度が小さくなる特性
における最大値である。すなわち、右操舵時は絞り部
B′、C′の合計開度の最大値をいい、左操舵時は絞り
部A′、D′の合計開度の最大値をいう。以下同旨)以
上、若しくは絞り機能を奏さなくなるまで大きくされて
いる。
【0033】その主絞り部67の開度の最小値は、第2
の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′の合計開度
の最小値(両バルブ部材31、32の相対回転角が大き
くなる程に開度が小さくなる特性における最小値であ
る。すなわち、右操舵時は絞り部B′、C′の合計開度
の最小値をいい、左操舵時は絞り部A′、D′の合計開
度の最小値をいい、全閉状態を含む。以下同旨)以下と
される。
【0034】これにより、図2に示す油圧回路が構成さ
れ、第2の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′と
タンク71との間の油路の開度が、車速に応じた可変絞
り弁60の作動により変化する。すなわち、第1の組に
属する絞り部A、B、C、Dにより制御される圧油流量
の、第2の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′に
より制御される圧油流量に対する割合が、可変絞り弁6
0の作動により変化する。
【0035】図7において、実線Xは、両バルブ部材3
1、32の相対回転角に対する第1の組に属する絞り部
A、B、C、Dの開度の変化特性を示す。1点鎖線U
は、その相対回転角に対する第2の組に属する連絡用凹
部50cと第2圧油排出用凹部51cとの間の絞り部
B′、D′の開度の変化特性を示す。1点鎖線Vは、そ
の相対回転角に対する第2の組に属する圧油供給用凹部
51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部A′、C′の
開度の変化特性を示す。実線Yは、その相対回転角に対
する第2の組に属する全ての絞り部A′、B′、C′、
D′の開度の合計した変化特性を示す。なお、図7にお
ける各開度の変化特性は、その相対回転角が大きくなる
程に開度が小さくなることから明らかなように、右操舵
時は絞り部B、B′、C、C′の変化特性を示し、左操
舵時は絞り部A、A′、D、D′の変化特性を示す。破
線Rは、可変絞り弁60により設定される可変絞り弁自
身の主絞り部67の中速走行時における開度を示す。
【0036】車両の低速走行時においては、スプール6
2は図1、図8において下方に変位し、このスプール6
2の変位により可変絞り弁60の主絞り部67は全閉状
態になる。よって、油圧シリンダ20に作用する油圧
は、第1の組の絞り部A、B、C、Dの開度の変化特性
線Xに応じ制御される。この場合、図6において一点鎖
線で示すように、操舵入力トルクが小さく、両バルブ部
材31、32の相対回転角が小さくても、第1の組に属
する絞り部A、B、C、Dの開度を小さくし、操舵補助
力を発生させる油圧の増加割合を大きくし、低速走行時
における操舵の高応答性を満足させることができる。
【0037】高速走行時においては、スプール62は図
1、図8において上方に変位し、このスプール62の変
位によって可変絞り弁60の主絞り部67の開度は、第
2の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′の合計開
度の最大値以上になる。よって、油圧シリンダ20に作
用する油圧は、第2の組の絞り部A′、B′、C′、
D′の開度の変化特性線Y及び第1の組の絞り部A、
B、C、Dの開度の変化特性線Xの合成特性に応じ制御
される。この場合、図6において実線で示すように、操
舵入力トルクを大きくし、両バルブ部材31、32の相
対回転角を大きくしない限り、第2の組に属する絞り部
A′、B′、C′、D′の開度は小さくなることなく大
きく保持され、操舵補助力を発生させる油圧の増加割合
は小さいので、高速走行時における操舵の安定性を満足
させることができる。
【0038】中速走行時においては、スプール62の変
位により可変絞り弁60の主絞り部67の開度は、第2
の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′の合計開度
の最小値よりも大きく最大値よりも小さくなる。これに
より、図7に示すように、第1の組に属する絞り部A、
B、C、Dが最小値(本実施形態では全閉状態)になる
までの間(図7において両バルブ部材の相対回転角がθ
aになるまでの間)は、その第1の組に属する絞り部
A、B、C、Dの合計開度の変化特性線Xに主絞り部6
7の開度の特性線Rを合成した特性に応じた操舵補助力
が付与される。第1の組に属する絞り部A、B、C、D
が全閉状態になった時点から、第2の組に属する絞り部
A′、B′、C′、D′の合計開度が可変絞り弁60の
主絞り部67の開度よりも小さくなるまでの間(図7に
おいて両バルブ部材の相対回転角がθaとθbとの間)
では、操舵補助力は主絞り部67の開度により定まる略
一定値になる。しかる後に、第2の組に属する絞り部
A′、B′、C′、D′の合計開度が可変絞り弁60の
主絞り部67の開度よりも小さくなると、第2の組に属
する絞り部A′、B′、C′、D′の合計開度の変化特
性線Yに応じた操舵補助力が付与される。
【0039】その第1の組に属する絞り部A、B、C、
Dが全閉状態になった後に、第2の組に属する絞り部
A′、B′、C′、D′の合計開度が可変絞り弁60の
主絞り部67の開度よりも小さくなるまでの間(θa〜
θbの間)は、その第2の組に属する絞り部A′、
B′、C′、D′が全閉状態になる点と、第1の組に属
する絞り部A、B、C、Dが全閉状態になる点との差
(θc−θa)を小さくすることなく、小さくされてい
る。すなわち、仮に、第2の組に属する圧油供給用凹部
51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部A′、C′
が、連絡用凹部50cと第2圧油排出用凹部51cとの
間の絞り部B′、D′と同様に図中1点鎖線Uで示す相
対回転角に対する開度変化特性を有すると仮定すると、
相対回転角に対する第2の組に属する全ての絞り部
A′、B′、C′、D′の合計開度の合成変化特性は、
図7において2点鎖線Mで示すものになる。そうする
と、第2の組に属する絞り部A′、B′、C′、D′の
開度が、可変絞り弁60の自身の主絞り部67の開度よ
りも小さくなるまでの間(両バルブ部材の相対回転角が
θaとθdとの間)は大きくなるので、図6において2
点鎖線で示すように、操舵補助力を操舵抵抗に応じ制御
できない領域Lが大きくなる。これに対し、上記実施形
態では、第2の組に属する圧油供給用凹部51aと連絡
用凹部50cとの間の絞り部A′、C′の閉鎖角度θs
は、連絡用凹部50cと第2圧油排出用凹部51cとの
間の絞り部B′、D′の閉鎖角度θrよりも小さいの
で、中速走行時において操舵補助力を操舵抵抗に応じ制
御できない領域を小さくできる。しかも、圧油供給用凹
部51aと連絡用凹部50cとの間の絞り部A′、C′
が全閉状態になる点(図7において両バルブ部材の相対
回転角がθeの点)では、連絡用凹部50cと第2圧油
排出用凹部51cとの間の絞り部B′、D′は未だ閉じ
ていないので、操舵補助力を操舵抵抗に応じ制御できる
領域は小さくなることはない。
【0040】上記構成の可変絞り弁60によれば、主絞
り部67だけでなく補助絞り部95においても圧油を絞
ることができる。また、その補助絞り部95の開度は常
に主絞り部67の開度よりも大きくされている。よっ
て、その主絞り部67と補助絞り部95との間は、その
主絞り部67の上流の圧力と補助絞り部95の下流の圧
力の中間の圧力になるので、圧油を主絞り部67におい
てのみ絞るのに比べて、その主絞り部67の上流と下流
との間の圧力差を低減できる。これにより、主絞り部6
7の開度が小さい中速走行時において、その主絞り部6
7を通過する圧油の流速を低減し、キャビテーションを
抑制することで、圧油の流動音を低減することができ
る。しかも、車速が大きくなって主絞り部67の開度が
大きくなると、主絞り部67の開度に応じて補助絞り部
95の開度も大きくなるので、その主絞り部67と補助
絞り部95との間の中間圧力は小さくなり、圧力損失を
低減できる。これにより、車速の増加に応じて主絞り部
67の開度が大きくなった場合に、その主絞り部67の
上流での油圧低下が阻害されるのを防止でき、高速走行
時における操舵の安定性という所望の特性を確保でき
る。
【0041】なお、本発明は上記実施形態に限定されな
い。例えば、上記実施形態ではスプールを車速に応じて
変位させたが、舵角等の他の運転条件に応じて変位させ
てもよい。また、本発明の可変絞り弁を油圧パワーステ
アリング装置以外の油圧機器の油圧回路において使用し
てもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、流動音を低減でき、且
つ、所望の特性を確保できる可変絞り弁を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における油圧パワーステアリ
ング装置の断面図
【図2】本発明の実施形態における油圧パワーステアリ
ング装置の油圧回路を示す図
【図3】本発明の実施形態における油圧パワーステアリ
ング装置における制御弁の横断面構造の説明図
【図4】本発明の実施形態における油圧パワーステアリ
ング装置の制御弁の展開図
【図5】本発明の実施形態における油圧パワーステアリ
ング装置の制御弁の要部の拡大図
【図6】本発明の実施形態における油圧パワーステアリ
ング装置における入力トルクと油圧との関係、および両
バルブ部材の相対回転角と油圧との関係を示す図
【図7】本発明の実施形態における油圧パワーステアリ
ング装置における制御弁の絞り部の開度とバルブ部材の
相対回転角との関係を示す図
【図8】本発明の実施形態における油圧パワーステアリ
ング装置の可変絞り弁の断面図
【図9】(1)〜(3)は、本発明の実施形態における
油圧パワーステアリング装置の可変絞り弁の作用状態を
示す断面図
【符号の説明】
1 油圧パワーステアリング装置 7′ ハウジング 20 油圧シリンダ 60 可変絞り弁 62 スプール 67 主絞り部 71 タンク 95 補助絞り部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、 そのハウジングに変位可能に挿入されるスプールと、 そのスプールの変位に伴い開度が漸次変化する主絞り部
    とを備える可変絞り弁において、 そのスプールの軸方向変位に伴い開度が漸次変化する補
    助絞り部が、前記主絞り部とタンクとの間に、主絞り部
    の開度増加により開度が増加すると共に主絞り部の開度
    減少により開度が減少するように設けられ、 その補助絞り部の開度は、常に主絞り部の開度よりも大
    きくされていることを特徴とする可変絞り弁。
  2. 【請求項2】 そのスプールは車両の運転条件に応じて
    変位するものとされ、そのスプールの変位による主絞り
    部の開度の変化に応じて、その車両の油圧パワーステア
    リング装置の操舵補助力発生用油圧アクチュエータに作
    用する油圧が制御される請求項1に記載の可変絞り弁。
JP16193497A 1997-06-03 1997-06-03 可変絞り弁 Pending JPH10331996A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002070716A (ja) * 2000-07-18 2002-03-08 Liebherr Machines Bulle Sa 流体圧作動アキシャルピストン機械
JP2013534602A (ja) * 2010-07-14 2013-09-05 マック・バルブス・インコーポレイテッド ステップモータ作動の平衡型流量制御弁

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