JPH10331029A - ストッキング - Google Patents

ストッキング

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JPH10331029A
JPH10331029A JP7108298A JP7108298A JPH10331029A JP H10331029 A JPH10331029 A JP H10331029A JP 7108298 A JP7108298 A JP 7108298A JP 7108298 A JP7108298 A JP 7108298A JP H10331029 A JPH10331029 A JP H10331029A
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stocking
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fiber
yarn
covering
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Yumiko Sawai
由美子 澤井
Naoyuki Kinoshita
直之 木下
Shohei Nakagawa
正平 中川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実質的にカバリング弾性糸のみで編成され
たゾッキストッキングにおいて、耐久性や触感等をさら
に改善することにより、透明性、触感、耐久性、着用快
適性、肌触り等において総合的に優れたゾッキストッキ
ングを提供する。 【解決手段】 実質的に、弾性繊維を芯糸としその周
囲にポリアミド長繊維を巻付けてなるカバリング弾性糸
のみでレッグ部を編成してなるストッキングにおいて、
前記ポリアミド長繊維が実質的に酸化チタンを含まない
ポリアミドからなり、その繊維横断面形状が、2種類の
異なる曲率半径A、Bによって構成されかつ曲率半径の
比(B/A)が3〜10である凸レンズ状であることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実質的にカバリン
グ弾性糸のみでレッグ部を編成してなるストッキングの
改良に関するものであり、特に、カバリング弾性糸のみ
を用いて編成し、良好な透明性、フィット性、耐久性、
風合、触感を有するストッキングに関するものである。
また、ムレ感やべとつき感の改善による着用快適性を備
えたストッキングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年におけるパンティストッキングの変
革は著しく、従来のウーリーナイロン糸を用いたものか
ら、ポリウレタン弾性糸にナイロン糸を巻付けてなるカ
バリング弾性糸を用いた“サポート”パンストへと急激
にシフトして来ている。この“サポート”パンストは、
ポリウレタン弾性糸の伸長回復による優れたフィット
性、伸長回復性とともに耐久性にも優れているので、市
場において好評を得ている。
【0003】しかしながら、そのカバリング弾性糸はポ
リウレタン弾性糸にナイロン糸を巻付けた構造を有する
ので、太繊度となり易く従来糸と比較して透明性に劣
る、ムレる、生地厚である等の短所を抱えている。
【0004】また、“サポート”パンストは、カバリン
グ弾性糸とナイロン糸とを交互に編成した交編“サポー
ト”タイプから、カバリング弾性糸のみでレッグ部を編
成してなるゾッキ“サポート”タイプへと移行してきつ
つあり、このゾッキ“サポート”タイプは、交編による
横段が解消できかつより高いフィット感が得られる点で
優れている。
【0005】カバリング糸はポリウレタン弾性糸にナイ
ロン糸を巻き付けカバリングした構造であるので太繊度
となりやすく、仮撚加工糸や、複合繊維からなる従来の
ストッキングと比較して透明性に劣る、ムレる、生地厚
であるなどの短所を抱えている。この短所はゾッキスト
ッキングにした場合さらに拡大する。
【0006】そこで、この問題点の解決のために、その
カバリング用糸をより細繊度とすることが要求されてき
ている。しかし、カバリング用糸の細繊度化はストッキ
ングの耐久性の悪化と実用上好ましくない問題を誘発す
るのでさらなる改善が望まれていた。
【0007】また、細繊度化による耐久性の悪化を防止
するためにはカバリングの巻き付け回数(カバリング撚
数)を多く巻き付けることが効果的であるが、生産性低
下の問題が生じてくるため現実的な改善策とはなり得な
い。
【0008】カバリング弾性糸においては、いかにポリ
ウレタン弾性糸が表面にでないようにかつ均一にナイロ
ン糸を巻き付けるかという被覆性が得られるストッキン
グの耐久性、生地外観、色調、風合いを高めるために重
要である。
【0009】そこでこの被覆性を向上させる技術とし
て、特公昭64−3965号公報ではY字形、T字形、
X字形等の非円形横断面の長繊維をポリウレタンに巻付
けてカバリング弾性糸とすることが提案されている。ま
た、特開平2−80635号公報ではストッキングの審
美性や耐久性を向上させる技術として、異形度が1.0
3〜1.15の多葉形(三葉形、五葉形)の横断面を有
する高強力ポリアミド糸をポリウレタンに巻付けてカバ
リング弾性糸とすることが提案されている。しかし、こ
れら非断面形状の長繊維は、繊維横断面形状にかなりの
凹凸部を有するため、得られるストッキングは、透明
性、艶感などが悪化するという問題を抱えている。
【0010】この問題を解決するために特開平7−15
7902号公報では、実質的に凹部を有さない偏平断面
繊維でもって被覆したカバリンダ弾性糸からゾッキ“サ
ポート”を製造することを提案した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
偏平断面繊維でカバリングしたカバリング弾性糸を用い
た場合は、ストッキングの耐久性を十分に高めることが
困難という問題があった。さらに、ストッキングの風合
いとしてなめらかさやさらさら感をより一層高めること
が要求されてきており、この点でも未だ十分ではなかっ
た。
【0012】そこで、本発明は、上述した従来技術の欠
点を改善し、実質的にカバリング弾性糸のみで編成され
たゾッキストッキングにおいて、耐久性や触感等をさら
に改善することにより、透明性、触感、耐久性、着用快
適性、肌触り等において総合的に優れたゾッキストッキ
ングを提供することを発明の課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明のストッキングは、主として次のいずれかの
構成を有する。すなわち、実質的に、弾性繊維を芯糸と
しその周囲にポリアミド長繊維を巻付けてなるカバリン
グ弾性糸のみでレッグ部を編成してなるストッキングに
おいて、前記ポリアミド長繊維が実質的に酸化チタンを
含まないポリアミドからなり、その繊維横断面形状が、
2種類の異なる曲率半径A、Bによって構成されかつ曲
率半径の比(B/A)が3〜10である凸レンズ状であ
ることを特徴とするストッキングまたは、実質的に、弾
性繊維を芯糸としその周囲にポリアミド長繊維を巻付け
てなるカバリング弾性糸のみでレッグ部を編成してなる
ストッキングにおいて、前記ポリアミド長繊維が2−ピ
ロリドンおよび/または3−ピロリドン含有量0.1重
量%以下のポリビニルピロリドンを3〜15重量%含有
するポリアミドからなり、その繊維横断面形状が、2種
類の異なる曲率半径A、Bによって構成されかつ曲率半
径の比(B/A)が3〜10である凸レンズ状であるこ
とを特徴とするストッキングである。
【0014】このように、本発明は少くともレッグ部編
地が実質的にカバリング弾性糸のみで編成したゾッキス
トッキングにおいて、そのカバリング弾性糸のカバリン
グ用糸に、前記凸レンズ型横断面形状のポリアミド長繊
維を用いるので、ストッキングの耐久性が向上し、透明
性、触感、清涼感、生地外観、ソフト感、滑り感、フィ
ット性等にも優れたものとすることができる。
【0015】即ち、凸レンズ型横断面形状のポリアミド
長繊維は、偏平断面糸よりも強度特性に優れ、しかも、
偏平断面糸と同等の優れたカバリング被覆性を有するの
で、ストッキングの耐久性が向上するのである。なお、
従来の丸断面ポリアミド長繊維は、強度特性は優れるも
ののカバリング被覆性が劣るので、ストッキングの耐久
性は不十分なものとなる。
【0016】また、ポリアミド長繊維が2−ピロリドン
および/または3−ピロリドン含有量0.1重量%以下
のポリビニルピロリドンを3〜15重量%含有するポリ
アミドからなるものである場合には、ムレ感やべとつき
感を改善でき、着用快適性に極めて優れたストッキング
とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の対象とするストッキング
は、パンティストッキング、ロングストッキング、ショ
ートストッキングで代表されるストッキング製品であ
る。
【0018】例えば、トウ部及びヒール部を有するロン
グストッキングの場合、レッグ部は、ヒール部のすぐ上
の足首に相当する部分から上方の部分であり、そのレッ
グ部の上端には、通常、伸縮性ベルト部が設けられてい
る。また、パンティストッキングの場合は、トウ部とパ
ンティ部との間がレッグ部に相当する。
【0019】本発明のストッキングは、このようなスト
ッキングの少なくともレッグ部の編地をカバリング弾性
糸のみで編成することが必要であり、これにより、横段
斑の問題を解消することができる。なお、このレッグ部
編地には、他素材からなる編込み模様やワンポイントの
ような装飾が施されていてもよい。
【0020】これに対し、カバリング弾性糸とナイロン
生糸とを交互に編成した交編ストッキングでも、本発明
で特定したカバリング弾性糸を用いることにより艶感改
善効果は得られるが、他の特性の改善効果が小さく、良
好なフィット性、風合、触感、さらには編段が全くなく
フラットという本発明で目的とするストッキングを得る
ことはできない。
【0021】カバリング弾性糸は、シングルカバリング
弾性糸(SCY)であってもよいし、また、ダブルカバ
リング弾性糸(DCY)であってもよい。シングルカバ
リング弾性糸は、弾性繊維糸の周囲にカバリング用糸を
一重に巻付けてなる複合弾性糸である。ダブルカバリン
グ弾性糸は、弾性繊維糸の周囲にカバリング用糸を巻付
け方向を異ならせて二重に巻付けてなる複合弾性糸であ
る。
【0022】本発明で用いるカバリング弾性糸はそのカ
バリング用糸が特定の繊維横断面形状を有することが重
要である。その繊維断面形状は、2種類の異なる曲率半
径A,Bによって構成され、その曲率半径の比(B/
A)が3〜10である凸レンズ状である。
【0023】図1及び図2は凸レンズ型の繊維横断面形
状を模式的に示すものである。この凸レンズ型は2種類
の異なる曲率半径A,Bによって構成されるものであ
り、本発明においては、その曲率半径の比(B/A)が
3〜10である(図1)。
【0024】これに対し、凸レンズ型の繊維横断面形状
の曲率半径比が10を越える場合(図2(b))、得ら
れるストッキングの耐久性・染色堅牢性が低下するので
不適当である。また、紡糸工程、カバリング工程におけ
る摩擦抵抗力が増大し、糸切れ等のトラブルが多くなる
ので不適当である。逆に、曲率半径比が3未満の場合
(図2(b))では、凸レンズ型にした効果が発揮され
難いので不適当である。
【0025】この凸レンズ型の横断面形状を有する長繊
維は、紡糸口金の吐出孔形状や使用ポリマの重合度等を
制御することにより製造することができ、例えば、図3
のような吐出孔形状を用いればよい。
【0026】また、本発明で用いるカバリング弾性糸は
そのカバリング用糸が、ポリアミド長繊維が2−ピロリ
ドンおよび/または3−ピロリドン含有量0.1重量%
以下のポリビニルピロリドン(以下、PVP)を3〜1
5重量%含有するポリアミドからなるものである場合に
は、ムレ感やべとつき感を改善でき、着用快適性に極め
て優れたストッキングとすることができる。
【0027】着用快適性を優れたものとするとともに安
定して製糸する観点から、ポリアミド中のPVP含有量
は3〜15重量%、さらには4〜8重量%とするのが好
ましい。
【0028】また、着用快適性を優れたものとするとと
もに、未染色状態での黄色度を10以下としてくすみ感
のないストッキング用に適した色調良好な繊維とする観
点から、PVP中に含まれる2−ピロリドンおよび/ま
たは3−ピロリドン含有量は0.1重量%以下、さらに
は0.05重量%、特に0.03重量%とするのが好ま
しい。
【0029】このような2−ピロリドンおよび/または
3−ピロリドン含有量0.1重量%以下のPVPは、例
えば、イソプロピルアルコールを重合溶媒としてN−ビ
ニルピロリドンを重合することにより得ることができ
る。また、その際、重合開始剤として過酸化水素系化合
物の使用を避けることが黄色度を高める原因となる副生
物の2−ピロリドンや3−ピロリドンの発生をさらに抑
制できるので好ましい。
【0030】また、本発明で用いるPVPは、重合度の
尺度であるK値が20〜70、さらには20〜60であ
ることがポリアミドへの練り混みやチップ化を容易にす
る観点から好ましい。
【0031】さらに、本発明に用いるポリアミド長繊維
は、優れた吸湿特性、良好な風合いや触感を長期にわた
り保持する観点から、PVPなどの水溶性成分の溶出率
が5重量%、さらには3重量%以下であることが好まし
い。
【0032】このように水溶性成分の溶出率を抑制する
ためには、PVPとポリアミドとの分子鎖の絡み合いを
強くする手法、例えば、PVPをエクストルーダにより
ポリアミド中に練り込みマスターポリマーとする方法が
有効である。この際、好ましくは15%以下、さらには
10%以下の低酸素濃度で練り混みを行うことにより、
紡糸時の糸切れを低減させることができる。このような
低酸素濃度とするには、窒素などの不活性気体をホッパ
ーやシリンダーに流すことで達成できる。マスターポリ
マー中にPVPを練り込む場合のPVPの含有量は10
〜50重量%が好ましい。
【0033】このようにして得たマスターポリマーチッ
プは通常、実質的にPVP無添加のポリアミドチップと
チップブレンドしてPVP含有量を調整した後に溶融紡
糸され常法により繊維化される。
【0034】このポリアミド長繊維は、ナイロン6繊
維、ナイロン66繊維等の通常のポリアミド繊維であれ
ばよいが、なかでも、透明性や光沢感が特に優れるナイ
ロン6繊維が、繊維自体の透明性や光沢感が特に重要と
なるゾッキストッキングのカバリング用糸として好まし
い。
【0035】このナイロン6繊維は、ナイロン6単位の
みから構成されるポリアミドであることが好ましいが、
その機械的特性や透明性等を阻害しない程度の少量、例
えば3モル%以下程度であれば、他のポリマ単位、例え
ばナイロン66単位やナイロン610単位等が共重合さ
れていてもよい。また同様にその機械的特性や透明性等
を阻害しない程度の少量、例えば3重量%以下程度であ
れば、他のポリマがブレンドされていてもよい。
【0036】また、そのカバリング用糸の強伸度特性、
ゾッキストッキングの耐久性を所望の水準とするために
は、98%硫酸相対粘度が2.5〜3.5の重合度とす
ることが好ましい。
【0037】本発明のストッキングに用いるポリアミド
長繊維は、ムレ感やべとつき感を改善し、着用快適性を
さらに優れたものとする観点から、30℃90%RH時
の最高吸湿率が8〜18%、かつ該最高吸湿率と20℃
65%RH時の標準吸湿率との差ΔMRが3.5%以上
であることが好ましい。このような吸湿特性とするに
は、例えば、ポリアミド長繊維が2−ピロリドンおよび
/または3−ピロリドン含有量0.1重量%以下のポリ
ビニルピロリドンを3〜15重量%含有するポリアミド
からなるものを用いればよい。
【0038】ポリアミドは、その透明性を損わない添加
剤であれば、必要に応じて光安定剤、熱安定剤、酸化防
止剤、帯電防止剤、染色性向上剤等が添加されていても
よいが、酸化チタンで代表される艶消し剤や顔料の類は
実質的に含有されないことが、ゾッキストッキングの透
明性、触感、耐久性等を向上させるという所期の目的を
達成するために必要である。
【0039】酸化チタンは艶消し剤として衣料用ポリア
ミド繊維に一般に配合されてきたものであるが、ゾッキ
ストッキングに用いられるカバリング用糸の場合は、酸
化チタンが0.02〜0.3重量%のように少量でも含
有されるとストッキングの透明性を向上させることが困
難であるので、耐久性や透明性等の本発明の所期の目的
を達成するためには、酸化チタンを実質的に含有させな
いことが必要である。なお、酸化チタン以外の艶消し剤
や顔料は、ストッキングのカバリング用糸には従来から
添加されていないので、これらも従来同様に実質的に添
加しないことが必要である。ただし、0.015重量%
以下、特に0.010重量%以下のように実質的な添加
に相当しない程度の極めて微量であれば許容してもよ
い。
【0040】さらに、このカバリング用糸としてのポリ
アミド繊維は、ポリアミドに対して0.01〜1.0重
量%の下記一般式(I)、(II)で表される酸アミド化
合物を含有することが、ストッキングの透明性、色調、
耐久性、ソフト風合等をさらに向上させるために好まし
い。
【0041】
【化1】
【0042】この酸アミド化合物は、ジカルボン酸とア
ルキルモノアミンとの反応により、あるいはモノカルボ
ン酸とアルキレンジアミンとの反応により調整すること
ができる化合物であり、エチレンビスステアリルアミド
で代表される。
【0043】その反応で使用されるジアミンとしては、
メチレンジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、ブチレンジアミンがあり、炭素数1〜10のアル
キレンジアミンが含まれる。アルキルモノアミンとして
はオクタデシルアミン、メチルオクタデシルアミン、エ
チルオクタデシルアミンなどのように、炭素数10〜2
0のアルキル基を有する一級アミンおよびそれらがさら
にメチル基、エチル基で置換された二級アミンが含まれ
る。
【0044】また、使用されるジカルボン酸としてはコ
ハク酸、アジピン酸、セバシン酸があり、炭素数2〜1
2のジカルボン酸が含まれる。モノカルボン酸としては
ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸のように、炭
素数12〜22のアルキルモノカルボン酸が含まれる。
【0045】また、本発明で特定した、凸レンズ型断面
のポリアミド長繊維は、密度が1.129〜1.132
g/cm3 、初期引張抵抗度28〜40g/d、沸騰水
収縮率12〜15%、強度6.0g/d以上かつ強度保
持率70%以上を有すること、さらには、伸度45%以
下であることが透明感、ソフト感、生地外観、耐久性等
をさらに向上させるために望ましい。
【0046】上記した初期引張抵抗度、強度、伸度の各
値は、20℃、65%RHの雰囲気のなかで自由収縮状
態で放置した繊維試料を、“テンシロン”引っ張り試験
機により、初荷重1/30 g/d、試料長50cm、
引っ張り速度50cm/分の条件で測定した伸長−荷重
曲線(SSカーブ)を描くことにより求められる値であ
る。そして、初期引張抵抗度は、そのSSカーブの立上
がり部分で最も高い勾配の接線を引き、その伸度10%
時の応力値を、100/10倍することによって求めら
れる値である。
【0047】また、沸騰水収縮率は、繊維試料を綛にと
り、20℃65%RHのの雰囲気下で24時間放置後、
1/10 g/dの荷重で綛長を測定し(S1)、その後に
沸騰水中に30分間浸漬し、風乾した後に同様に綛長を
測定する(S2)方法により得られた各値から、(S2
/S1)×100(%)の式により求められる値であ
る。
【0048】密度は、四塩化炭素とトルエンとから調整
される液を用いて密度勾配管により測定して得られる値
である。
【0049】上記した物性値を有するポリアミド長繊維
は、溶融紡糸した繊維糸条を冷却して引取り、続いて
3.0倍以下延伸し、130℃以上で熱処理し、350
0m/分以上で巻き取る高速直接紡糸延伸方法により製
造できるが、低速紡糸法、高速紡糸法(延伸なし)、低
速紡糸法−高倍率延伸法のような製糸方法では得ること
が困難である。
【0050】即ち、低速紡糸された未延伸糸や高速紡糸
された未延伸糸(POY)のように初期引張抵抗度が2
8g/d未満と低すぎる場合は、ゾッキストッキングの
編地における生地外観、染色堅牢性が悪化するため好ま
しくない。逆に、低速紡糸された未延伸糸を高倍率延伸
してなる延伸糸のように、初期引張抵抗度が40g/d
を越える場合は、ゾッキストッキングの編地における透
明性やソフト性などの点、また、糸強度のバラツキが大
きく耐久性の点など好ましくない。
【0051】また、低速紡糸された未延伸糸を高倍率延
伸してなる延伸糸のように沸騰水収縮率が15%以上と
高すぎると、染色など熱処理工程における収縮が大きく
なるので巻き付けられたポリアミド糸による強い締め付
けによってカバリング弾性糸自体が剛直となり易くゾッ
キストッキングのソフト感がさらに失われ、生地の編目
形成において目荒れ、目すじ等の欠点が目立つようにな
り好ましくない。
【0052】また、ストッキングの耐久性の向上のため
には、カバリング被覆性が高いこと(カバリング被覆性
カバリング弾性糸を構成する芯糸の露出が少いこと)と
カバリング用糸の強度が高いことが有効である。その耐
久性は強度保持率でもって表すことができ、強度保持率
70%以上、さらには75%以上が望ましい。
【0053】ここで、強度保持率は、カバリングする前
のポリアミド長繊維の強度(T1)とストッキングを分
解して得られるポリアミド長繊維の強度(T2)の各値
から、次の算式により求められる値である。 強度保持率=(T2/T1)×100
【0054】このカバリング用糸は、糸条繊度が5〜1
5デニール、フィラメント数が2〜7のマルチフィラメ
ント糸であればよい。糸条繊度は、特に5〜10デニー
ルが、透明性をさらに向上させ、優れた耐久性や着用感
を得るために好ましい。5デニール未満では実用上の耐
久性の点から、逆に15デニールを越えると透明性及び
風合の点から好ましくない。また、フィラメント数2〜
7が透明性、着用感、耐久性を一層高めるために好まし
い。これに対し、フィラメント数1では、風合及び耐久
性の点から、逆に8以上では透明性及び耐久性の点か
ら、好ましくない。
【0055】また、そのカバリング弾性糸の芯糸をなす
弾性糸としては、ポリウレタン系弾性繊維、ポリアミド
系エラストマ弾性繊維、ポリエステル系エラストマ弾性
繊維、天然ゴム系繊維、合成ゴム系繊維、ブタジエン系
繊維等が用いられるが、ストッキング用としてその弾性
特性、熱特性、耐久性等から好ましいのは、ポリウレタ
ン系弾性繊維及びポリアミド系エラストマ弾性繊維であ
る。
【0056】その弾性繊維の太さは、ストッキングの用
途、締め付け圧の設定により異なるが、一般に8〜70
デニール程度であればよい。好ましいのは10〜40デ
ニールである。8デニール未満では、糸強力が不足する
のでカバリング時及び編立て時に芯糸切れ等のトラブル
を生じ易く、ストッキングとしての伸縮性、耐久性が不
十分となり易いので好ましくない。逆に、70デニール
を越えると締付け力が強くなり過ぎて圧迫感が強くな
り、透明感の低下や粗硬感の増加となり易く好ましくな
い。
【0057】このカバリング弾性糸のみからのレッグ部
編地は、2口あるいは4口給糸の編機を用い、カバリン
グ弾性糸のみを供給して編成するという通常の方法で編
成すればよい。シングルカバリング弾性糸の場合は、S
方向カバリングのシングルカバリング弾性糸とZ方向カ
バリングのシングルカバリング弾性糸とを交互に編む方
法が好適である。このようにしてレッグ部編地を編成し
てストッキング製品とすればよい。
【0058】このようなゾッキストッキングの場合、ス
トッキングのパワーレベルは高くなり過ぎる傾向にある
ので、60%回復応力(60%BP)を180〜350
gの水準とすることが好ましく、さらに200〜300
gが好ましい。
【0059】さらに、ストッキングの伸縮性は、75%
伸長応力(75%SP)と60%回復応力(60%B
P)の差が350〜550gの水準にすることが好まし
く、さらに400〜500gが好ましい。
【0060】この75%SP,60%BPは、着用時フ
ィット性の指標となる値であり、この値が低過ぎる場合
はシワ、タルミが発生し易く好ましくない。逆に高過ぎ
る場合は、締付け圧が高くなり過ぎ、窮屈感、ムレ感が
強過ぎるし、また、編地収縮が大き過ぎて均一外観が損
われ易いので、好ましくない。
【0061】60%BP、(75%SP−60%BP)
の各値を上記水準とするためには、芯の弾性糸の弾性回
復特性を適正化することが特に有効であり、またカバリ
ング糸構成、編成、染色、仕上げ加工の条件等の制御に
よってもよい。例えば、芯の弾性糸の弾性ポリマの種類
(エーテル系ポリウレタン、エステル系ポリウレタン
等)、その紡糸方法(溶融紡糸方法や乾式紡糸方法
等)、その糸条繊度、カバリングドラフト、ストッキン
グの編設計(針数、度目等)、その熱セット条件(仕上
げ型板サイズ、温度等)の調整によって制御できる。
【0062】ここで、75%伸長応力(75%SP),
60%回復応力(60%BP)は、次の方法で求められ
る。ストッキング試料の一端に2kgの荷重を掛けて伸
長した時の試料長をL1とする。次に、定伸長型引張り
試験機TOM−100E型(新興通信工業(株)製)を
用い、このストッキング試料を2つ折りにして引張り試
験機にかけ、L1/2の75%まで伸長後回復させた応
力歪みのヒステリシス曲線を描かせる。このヒステリシ
ス曲線の伸長回復曲線から、L1/2の75%伸長の応
力値を75%SP(g)、60%伸長の長さに回復した
時の応力値を60%BP(g)とする。
【0063】
【実施例】ここで、本発明における各種特性値の測定方
法について述べる。
【0064】透明度: ストッキング製品を、大腿部1
5cm幅、150コース/5cmに広げた状態で製品脚
部編地2枚を重ね、カラースタンダード白板(L値8
8.29)上に静置した時の編地のL値(Lw)、およ
びカラースタンダード黒板(L値7.74)上に静置す
る。その静置時の編地のL値(Lb)を、色差計Σ80
(日本電色工業(株)製)により測定する。そして、そ
れらL値から、次の算式により、透明度を求める。 透明度=(Lw−Lb)/(W−B) (ここで、Wはカラースタンダード白板のL値、Bはカ
ラースタンダード黒板のL値である。)
【0065】触感性: ストッキング製品を人体足型に
履かせ、検査者(5人)の触感によって風合いのさらさ
ら感、清涼感、なめらかさを相対評価したものであり、
その結果は、◎:極めて良好、○:良好、△:やや不
良、×:不良、の基準でもって示す。上記と同様の基準
でもって示す。
【0066】耐久性: JIS P−8131ミューレ
ン高圧試験機による破裂強さ試験方法により破裂強度を
測定し、その破裂強度の水準により、次の基準で表示し
た。 ◎:1.2kg/cm2 以上、 ○:1.0kg/cm2 以
上1.2kg/cm2 未満、△:0.9kg/cm2 以上
1.0kg/cm2 未満、 ×:0.9kg/cm2未満。
【0067】生地外観: 検査者(5人)の肉眼によっ
て相対評価したものであり、その結果は、上記の触感性
と同様の基準でもって示す。
【0068】フィット性: 1日8時間の被験者の着用
を3日間繰り返す着用試験によって評価したものであ
り、その結果は、上記の触感性と同様の基準でもって示
す。
【0069】着用快適性: 一定の環境条件(20℃、
65%RH)の室内において、ストッキングを着用した
被検者5人が踏み台昇降運動を20分間行ない、その際
のムレ感、べとつき感から着用快適性を被検者が評価し
たものであり、その結果は、次の基準でもってそれぞれ
示す。
【0070】 ムレ感 ○:ムレない、△:ややムレる、×:ムレ
る。
【0071】 べとつき感 ○:べとつかない、△:ややべとつく、
×:べとつく。
【0072】カバリング被覆性: ストッキングを分解
して得られたカバリング弾性糸を荷重をかけて直線状と
して光学顕微鏡で観察することによって相対評価し、次
の基準で判定した。 ○:芯糸(“スパンデックス”)
の露出が少なく巻が均一である。 △:芯糸の露出がか
なりみられる。 ×:芯糸の露出が多く巻が不均一であ
る。
【0073】2−ピロリドンおよび/または3−ピロリ
ドン含有率:繊維試料100mgにヘキサフルオロイソ
プロパノール3mlとクロロホルム1mlとを加え、繊
維を溶解した。得られた溶液に、エタノールを加えてポ
リマ成分を再沈させ20mlに定容した。溶液成分を定
法によりガスクロマトグラム分析を行う。装置はGC1
4A(島津製作所製)、カラムはNB−1(15m)を
使用する。2−ピロリドンおよび/または3−ピロリド
ンの定量にはバレロラクタムの検量線をあらかじめ作成
し、用いる。下記式により2−ピロリドンおよび/また
は3−ピロリドン含有率(以下、ピロリドン含有率とい
うことがある)を求める。
【0074】ピロリドン含有率(wt%) =[(GCピーク
面積/検量線係数)(mg/ml) ×溶液量(ml)/試料量(m
g)]×100 最高吸湿率、標準吸湿率:ポリアミドフィラメントによ
り27ゲージ筒編み試料を作製する。作製した試料を精
練し、油剤を除去した後、その約1gをガラス秤量瓶
(風袋重量F)にいれ、乾燥機中110℃2時間の条件
で乾燥する。瓶を密封し、デシケータ中で30分間放冷
した後、試料の入った秤量瓶の総重量(K)を測定す
る。次に、20℃65%RHに設定された恒温恒湿槽
((株)田葉井製作所製の恒温恒湿槽“レインボー”)
に開放状態で入れ、24時間放置する。その後再び密封
状態でデシケーター30分間放置後、試料の入った秤量
瓶の重量(H)を測定する。引続き、30℃90%RH
に設定された恒温恒湿槽に開放状態にした秤量瓶を入
れ、24時間後の総重量(S)を同様に測定する。以上
の各値から下記式により算出する。
【0075】最高吸湿率=[(S−K)/(K−F)]
×100(%) 標準吸湿率=[(H−K)/(K−F)]×100
(%) [実施例1〜4、比較例1〜5]98%硫酸相対粘度
2.8で酸化チタンを含まないナイロン6を270℃で
溶融し、図3に示す形状の吐出孔を有する紡糸口金から
吐出し、冷却し、給油し、引取り、引き続き、伸度が4
0〜45%になるように2倍で延伸した後、150℃で
熱処理した後、4000m/分で巻き取り、繊維横断面
形状における曲率半径の比(B/A)が6.0(実施例
1)、9.0(実施例2)、3.5(実施例3)、1
0.9(比較例1)、2.0(比較例2)である凸レン
ズ型である7デニ−ル5フィラメントのナイロン6糸条
を得た。
【0076】また、比較として、円形の吐出孔を用いて
同様に溶融紡糸し繊維横断面形状が丸である7デニール
5フィラメントのナイロン6糸条を得た(比較例3)。
さらに、比較としてスリット幅が0.1mm、スリット
長が1.5mmのスリット形状の吐出孔を用いて同様に
溶融紡糸し繊維横断面形状が偏平(図4)の7デニール
5フィラメントのナイロン6糸条を得た(比較例4)。
【0077】さらに、酸化チタンを0.35重量%含む
以外は同様に溶融紡糸し曲率半径比6.0の繊維横断面
形状が凸レンズ型の7デニール5フィラメントのナイロ
ン6糸条を得た(比較例5)。
【0078】さらに、酸化チタンを含有せずエチレンビ
スステアリルアミドを濃度0.3重量%で含有する硫酸
相対粘度2.8のナイロン6を用い、同様に溶融紡糸し
曲率半径の比が6.0の凸レンズ型の繊維横断面形状を
有する7デニール5フィラメントのナイロン6糸条を得
た(実施例4)。
【0079】これらのナイロン6糸条をカバリング用糸
に用い、18デニールのポリウレタン弾性糸“スパンデ
ックス”を芯糸とし、ドラフト2.4倍に設定し、撚数
2100/2600t/mでダブルカバリングして、ダ
ブルカバリグ弾性糸(DCY)を製造した。
【0080】得られたDCYを用い、永田精機(株)製
のスーパー4編機(針数400本)で、編機の給糸口に
供給し、レッグ部がDCYのみで編成されたパンティス
トッキングとし、通常の方法にて染色、仕上げ及び型板
セットしてパンティストッキング製品とした。
【0081】得られたパンティストッキング製品のレッ
グ部について評価した結果は表1のとおりであった。
【0082】表1に示す結果からわかるように、本発明
によるパンティストッキング(実施例1〜4)は、透明
感、触感、着用快適性、耐久性、カバリング被覆性及び
強度保持率のいずれにも優れていた。
【0083】これに対し、曲率半径比10を越える場合
(比較例1)や偏平断面の場合(比較例4)の場合は、
強度保持率及び耐久性が劣っていた。曲率半径比3未満
の場合(比較例2)や丸断面の場合(比較例3)は、巻
付け糸の浮きが生じカバリング被覆性が劣り透明感や触
感も劣っていた。また、酸化チタンが含有された凸レン
ズ型断面糸を巻付けた場合(比較例5)は透明性が悪
く、強度保持率や耐久性も劣っていた。
【0084】
【表1】
【0085】[実施例5、比較例6〜9]PVPとし
て、イソプロピルアルコールを溶媒として通常の方法で
合成されたK値が30のPVP(BASF社製“ルビス
コール”K30スペシャルグレード:以下K30SPと略
記する)を用いた。このPVP(K30SP)中のピロリ
ドン含有量は0.02wt%であった。このPVPをエ
クストルーダー(φ40mm、2条、2軸)を用いて、9
8%硫酸相対粘度ηr が2.72のナイロン6に練り混
み、ガット状に押し出し、冷却後にペレタイズすること
で、PVP濃度30wt%のマスターポリマーチップと
した。この際、ホッパー、シリンダーに窒素を流すこと
で、酸素濃度を8%以下とした。
【0086】回転式真空乾燥機中で、ナイロン6チップ
と上記マスターポリマーチップとを所定の割合でブレン
ドしながら通常の方法で乾燥した。乾燥して得られたブ
レンドチップにおけるナイロン6に対するPVPの含有
率は、7重量%とした。
【0087】このブレンドチップ(酸化チタンを含まな
い)を270℃で溶融し、図3に示す形状の吐出孔を有
する紡糸口金から吐出し、冷却し、給油し、引取り、引
き続き、伸度が40〜45%になるように2倍で延伸し
た後、150℃で熱処理した後、4000m/分で巻き
取り、繊維横断面形状における曲率半径の比(B/A)
が6.0(実施例5)、2.0(比較例6)、10.9
(比較例7)の凸レンズ型である7デニール5フィラメ
ントのナイロン6糸条を得た。
【0088】また比較として、円形、スリット幅が0.
1mm、スリット長が1.5mmのスリット形状の吐出
孔を用いて同様に溶融紡糸し繊維横断面形状が丸、扁平
である7デニール5フィラメントのナイロン6糸条を得
た(比較例8、9)。
【0089】表2に示す結果からわかるように、本発明
によるパンティストッキングは、ムレ感、べとつき感が
少なく、透明感、肌触り、耐久性、生地外観のいずれに
も優れていた。
【0090】これに対し、曲率半径比10を越える場合
(比較例7)や扁平断面の場合(比較例9)は耐久性が
劣っていた。曲率半径比3未満の場合(比較例6)や丸
断面の場合(比較例8)は、巻付け糸の浮きが生じカバ
リング被覆性が劣り透明感や触感も劣っていた。
【0091】
【表2】
【0092】
【発明の効果】本発明のストッキングでは、カバリング
用に用いているポリアミド長繊維の強度特性が良好であ
り、しかも、カバリング弾性糸でのカバリング被覆性も
良好であるので、ストッキングの耐久性が向上できる。
さらに、良好な透明性を有し、触感や着用快適性も向上
し、優れた肌触り、ソフトな風合いや優れた生地外観を
も有することができる。従って、耐久性や着用時の触感
などにおいて総合的に優れたストッキング製品が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるカバリング弾性糸のカバリング
用糸を構成する凸レンズ状断面ポリアミド長繊維の繊維
断面形状を模式的に例示する繊維横断面図である。
【図2】凸レンズ状断面ポリアミド長繊維の繊維断面形
状を模式的に例示する繊維横断面図であって、本発明で
特定した曲率半径比(B/A)の範囲よりも小さ過ぎる
場合(a)、大き過ぎる場合(b)を示す。
【図3】本発明で用いる凸レンズ状断面ポリアミド長繊
維を製糸するための吐出孔形状を例示する図である。
【図4】カバリング用糸として従来用いられていた偏平
断面ポリアミド長繊維の繊維断面形状を模式的に示す繊
維横断面図である。
【符号の説明】 A、B:曲率半径

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に、弾性繊維を芯糸としその周
    囲にポリアミド長繊維を巻付けてなるカバリング弾性糸
    のみでレッグ部を編成してなるストッキングにおいて、
    前記ポリアミド長繊維が実質的に酸化チタンを含まない
    ポリアミドからなり、その繊維横断面形状が、2種類の
    異なる曲率半径A、Bによって構成されかつ曲率半径の
    比(B/A)が3〜10である凸レンズ状であることを
    特徴とするストッキング。
  2. 【請求項2】 前記ポリアミド長繊維が、密度1.1
    29〜1.132g/cm3 、初期引張抵抗度28〜4
    0g/d、沸騰水収縮率12〜15%、強度6.0g/
    d以上、かつ下記強度保持率70%以上を有することを
    特徴とする請求項1記載のストッキング。 強度保持率(%)=(T2/T1)×100 T1:ポリアミド長繊維原糸の強度(g/d) T2:ストッキングを構成するポリアミド長繊維の強度
    (g/d)
  3. 【請求項3】 前記ポリアミド長繊維が、溶融紡糸さ
    れた繊維を冷却して引取り、続いて3.0倍以下に延伸
    し、130℃以上で熱処理し、3500m/分以上で巻
    き取る高速直接紡糸延伸方法により製造された長繊維で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載のストッキン
    グ。
  4. 【請求項4】 ストッキングのレッグ部の編地におけ
    る75%伸長応力と60%回復応力との差が350〜5
    50gであり、かつ60%回復応力が180〜350g
    であることを特徴とする請求項1記載のストッキング。
  5. 【請求項5】 実質的に、弾性繊維を芯糸としその周
    囲にポリアミド長繊維を巻付けてなるカバリング弾性糸
    のみでレッグ部を編成してなるストッキングにおいて、
    前記ポリアミド長繊維が2−ピロリドンおよび/または
    3−ピロリドン含有量0.1重量%以下のポリビニルピ
    ロリドンを3〜15重量%含有するポリアミドからな
    り、その繊維横断面形状が、2種類の異なる曲率半径
    A、Bによって構成されかつ曲率半径の比(B/A)が
    3〜10である凸レンズ状であることを特徴とするスト
    ッキング。
  6. 【請求項6】 ポリアミド長繊維の、30℃90%R
    H時の最高吸湿率が8〜18%、かつ該最高吸湿率と2
    0℃65%RH時の標準吸湿率との差ΔMRが3.5%
    以上であることを特徴とする請求項5記載のストッキン
    グ。
  7. 【請求項7】 ポリアミド長繊維の糸条繊度が5〜1
    5デニール、フィラメント数が2〜7であることを特徴
    とする請求項1〜6のいずれかに記載のストッキング。
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