JPH10330275A - 漢方製剤 - Google Patents

漢方製剤

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JPH10330275A
JPH10330275A JP9149940A JP14994097A JPH10330275A JP H10330275 A JPH10330275 A JP H10330275A JP 9149940 A JP9149940 A JP 9149940A JP 14994097 A JP14994097 A JP 14994097A JP H10330275 A JPH10330275 A JP H10330275A
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JP
Japan
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chinese herbal
rice starch
original
crystalline cellulose
water
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Pending
Application number
JP9149940A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Hori
堀  正典
Mitsuo Sakamoto
光男 阪本
Toru Kumazawa
徹 熊沢
Masayasu Onishi
正康 大西
Junichi Takano
淳一 高野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushin Seiyaku KK
Original Assignee
Kyushin Seiyaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】原典の服用法にできる限り忠実に服用させるこ
とができる漢方製剤を提供する。 【解決手段】原典に重湯で服用する旨が記載された漢方
薬を構成する生薬に少なくともコメデンプンと、賦形剤
として結晶セルロースを含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原典の服用法を忠
実に再現できる漢方製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、我が国の医療において、漢方
薬が使用されている。漢方薬は、中国・後漢の時代頃に
著されたとされる「傷寒論」や「金匱要略」など、いわ
ゆる原典とよばれる医書の記載にしたがって処方された
薬をいう。この原典である「傷寒論」、「金匱要略」に
は、湯液のみならず、丸剤、散剤など数種の漢方薬の剤
形、処方の記載があり、各病状に応じて使用する漢方薬
の剤形を変え、それぞれの漢方薬がその効果を十分発揮
できるように工夫されている。例えば、胸腹部に重苦し
さがある場合(胃炎、胃痛、腹痛など)に用いられる漢
方製剤「四逆散」について、その原典である「傷寒論」
には、「甘草、枳実、柴胡、芍薬の四味をそれぞれ十分
ずつとり、ついて篩い、重湯に混ぜて方寸匕(2g内
外)だけ飲む、1日に3回服用する」と書かれている。
【0003】「漢方業務指針」[日本薬剤師会編集(1
981)薬業時報社]には、特殊な飲み方の指示のある
漢方処方はできる限り原典の指示に従う旨が記載されて
いる。具体的には、少量の酒で飲む漢方薬(天雄散、八
味丸、土瓜根散、当帰芍薬散、当帰散、白朮散など)、
麦粥で服用する漢方薬(枳実芍薬散)、卵黄を加え撹拌
して服用するもの(黄連阿膠湯、排膿散)、服用後しば
らくして熱い粥を服用するように指示されているもの
[桂枝湯、桂枝加黄耆湯、大建中湯(大建中湯服用中は
1日粥食にする)]、そして重湯で服用する漢方薬とし
て四逆散、五苓散、半夏散が記載されている。漢方薬を
服用する場合、その漢方の効用を最大限に生かすために
は、原典に記載されている服用法に忠実に従うことが重
要である。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、一
般的に漢方薬は、食前または食間に水または白湯で服用
することになっている。また、現在の漢方製剤は、その
服用量を一定にするため、製造面、技術面での制約から
画一的な製法がとられ、一般的には漢方処方の抽出エキ
スに通常の賦形剤を加え、顆粒や錠剤にするところまで
で最終製品としており、必ずしも原典に忠実な服用方法
がとれるような工夫はなされていない。更に、特殊な服
用方法を用法欄に記載することが薬事面から困難なこと
もあり、単に水又は白湯で服用するという記載に留まっ
ているのが現状である。このような状況では漢方本来の
効果の発現を期待することは難しいのみならず、場合に
よっては副作用が発現しないとも限らないという技術的
課題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の様な技
術的課題に鑑み、原典の服用法にできる限り忠実な方法
で服用することができる漢方製剤を提供することを目的
とするもので、原典に重湯で服用する旨が記載された漢
方薬を構成する生薬に少なくともコメデンプンと、賦形
剤として結晶セルロースを含有させたことを特徴とする
漢方製剤である。
【0006】重湯は、「水の量を多くして米を炊いた上
澄みの糊状の汁」であるので、コメデンプンは、重湯と
同等のものと考えられる。したがって、コメデンプンを
含む本発明に係る漢方製剤は、単に水又は白湯で服用す
ることで、原典通りに服用したことになり、漢方本来の
効果を得ることができる。
【0007】また、賦形剤として結晶セルロースを含有
することにより、高品質で、一定な顆粒、細粒、または
造粒散剤を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の態様】本発明に係る漢方製剤に含まれる
コメデンプンの含有量は、5%より少ないと漢方薬を服
用した際の漢方本来の効果が余り生じず、20%より多
いと造粒物の摩損度(強度)が低下し、造粒した際に粉
末が多く生じてしまうので、5〜20%であることが好
ましい。特に、原典通りに最も忠実に服用したと同様の
効果を得るためには、コメデンプンの含有量は、10%
程度が好ましい。コメデンプンとしては、日本薬局方に
基づくコメデンプン、例えば市販のミクロパール(島田
化学工業株式会社製)などがある。
【0009】また、本発明に係る漢方製剤には、賦形剤
として結晶セルロースをさらに含有させることが好まし
い。結晶セルロースとしては、日本薬局方に基づく結晶
セルロース、例えば市販のアビゼルPH−302(旭化
成工業株式会社製)など、重質・大粒子のもの(例え
ば、100メッシュの粒分が20〜40%のもの)が好
ましい。
【0010】本来、コメデンプンは、水又はエタノール
に溶けないことから、湿式造粒法で顆粒、細粒、または
造粒散剤を製造しようとしても、結合性に乏しく、満足
な品質の製剤をつくることは困難であるが、以上の様
に、賦形剤として結晶セルロースを含有することによ
り、高品質で、一定な顆粒、細粒、または造粒散剤を得
ることができる。
【0011】本発明に係る漢方製剤において、結晶セル
ロースとコメデンプンの含有量の比は、0.25〜1:
1であること、特に0.5:1であることが好ましい。
コメデンプンに対する結晶セルロースの含有量が100
%を超えると、造粒物相互の凝集性が大きくなり、所望
の大きさの造粒物を得るのが困難となり、一方、25%
に達しないと十分な結合性の改善がみられず、造粒物の
摩損度が低下してしまう。
【0012】本発明において、原典に重湯と服用すべき
旨の記載のある漢方薬としては、例えば四逆散、五苓
散、又は半夏散などがある。
【0013】また、本発明に係る漢方製剤には、通常使
われている添加剤、乳糖、デンプンなどの賦形剤、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースなどの結合剤、その
他、着色剤、甘味剤、香料などを必要に応じて加えても
良い。
【0014】本発明に係る漢方製剤は、原典に重湯で服
用する旨が記載された漢方薬を構成する生薬、若しくは
その生薬のエキス、又はその両方、コメデンプン、必要
に応じて結晶セルロース、乳糖、デンプンなどの賦形
剤、結合剤、その他、着色剤、甘味剤、香料などを加え
て均一に混合した後に、水、アルコール又はその混合物
を加え造粒し、乾燥後整粒し、造粒散剤とすることによ
り製造される。
【0015】
【実施例】次に、本発明に係る実施例について説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0016】先ず、第1実施例について説明する。第1
実施例は、四逆散末3(重量部、以下同じ)、四逆散料
乾燥エキス1.6、コメデンプンとして前述のミクロパ
ール0.6、結晶セルロースとして前述のアビセルPH-
302 0.32、部分アルファー化デンプン(一部分
がアルファー化されたデンプン)0.36および軽質無
水ケイ酸0.12を均一に混合機(ニューグラマシー
ン)で混合した後、結合剤として90%エタノールを加
え加水混合機で練合し、破砕型造粒機(スピードミル、
ヘリンボーン2×10mm)で造粒した。この造粒物を棚
式通気乾燥機によって、60℃で乾燥した。造粒物をス
ピードミル(ヘリンボーン1×10mm)で整粒した後、
篩別し、30メッシュ残留分は整粒機(グラニュレータ
ー)で破砕し、再び、篩別し、30メッシュを通過する
造粒物を得た。
【0017】また、表1に示すように、他の実施例とし
て、第1実施例と異なる結晶セルロース(アビセルPH
−101、またはアビセルPH−301)を使用したも
の(第2実施例、または第3実施例)を第1実施例と同
様の方法で得た。また、表1に示すように、比較例とし
て、第1実施例で使用した賦形剤である結晶セルロース
(アビセルPH−302)を使用しないで、部分アルフ
ァー化デンプンの量を増加したもの(比較例)を第1実
施例と同様の方法で得た。
【0018】
【表1】
【0019】第1乃至第3実施例、及び比較例に係る漢
方製剤の造粒散剤が200メッシュの篩を通過する粉末
の割合を測定し、その結果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】この様に、第1実施例乃至第3実施例に係
る漢方製剤の造粒散剤は、比較例に比し粉末が生じるこ
とが少なく造粒散剤を得ることができた。特に、第1実
施例に係る漢方製剤は、第2実施例及び第3実施例に比
し、粉末が生じることが少なかった。
【0022】次に、本発明に係る第4実施例について説
明する。五苓散末2.25、五苓散料乾燥エキス1.0
5、コメデンプンとして前述のミクロパール0.6、結
晶セルロースとしてアビセルPH−302 0.66、部
分アルファー化デンプン1.2、軽質無水ケイ酸0.12
およびヒドロキシプロピルセルロース0.12を均一に
混合し、後は第1実施例と同様な方法で造粒散剤を得
た。ただし、第4実施例においては、結合剤として80
%エタノールを用いた。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、原典の
服用法にできる限り忠実に服用させることができる漢方
製剤を提供することができる。
【0024】また、賦形剤として、結晶セルロースを含
有させることにより、結合性を得ることができ、高品質
で、一定な顆粒、細粒、または造粒散剤を得ることがで
きる。
フロントページの続き (72)発明者 大西 正康 東京都杉並区和田1丁目21番7号 救心製 薬株式会社内 (72)発明者 高野 淳一 東京都杉並区和田1丁目21番7号 救心製 薬株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原典に重湯で服用する旨が記載された漢方
    薬を構成する生薬に少なくともコメデンプンと、賦形剤
    として結晶セルロースを含有させたことを特徴とする漢
    方製剤。
JP9149940A 1997-05-26 1997-05-26 漢方製剤 Pending JPH10330275A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9149940A JPH10330275A (ja) 1997-05-26 1997-05-26 漢方製剤

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JP9149940A JPH10330275A (ja) 1997-05-26 1997-05-26 漢方製剤

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JPH10330275A true JPH10330275A (ja) 1998-12-15

Family

ID=15485901

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JP9149940A Pending JPH10330275A (ja) 1997-05-26 1997-05-26 漢方製剤

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JP (1) JPH10330275A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001181195A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Yamada Shinichi テトウストレエキスを有効成分とする固形製剤
WO2006057194A1 (ja) * 2004-11-24 2006-06-01 Freund Corporation 固形剤およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001181195A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Yamada Shinichi テトウストレエキスを有効成分とする固形製剤
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