JP2001294533A - 造粒物および錠剤の製造方法 - Google Patents
造粒物および錠剤の製造方法Info
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Abstract
の造粒物を実用的な製造方法で提供し、さらに、この造
粒物から崩壊性の良い高含有量漢方エキスあるいは生薬
エキス配合錠剤を製造する。 【解決手段】 花弁状結晶構造を有するケイ酸カルシウ
ムに水を加え、均一に混合・分散させた後、漢方エキス
あるいは生薬エキス粉末を加え撹拌造粒することを特徴
する造粒物製造方法と前記造粒物製造方法で製造された
造粒物に、崩壊剤を5から35重量部加えて製造する崩
壊性に優れた錠剤製造方法。
Description
は生薬エキスを含有する造粒物の製造方法およびその造
粒物から製造する漢方エキスあるいは生薬エキスを含有
する錠剤の製造方法に関する。
法、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法および高速撹拌
造粒法等がある。これらの中では、流動層造粒法と高速
撹拌造粒法が、他の方法に比べ工程が簡単であることと
効率よく造粒物が製造できることから製薬業界で盛んに
採り入れられている。
る混合工程を経て、その後水を投入し、造粒する方法で
ある。この攪拌造粒法を用いて、高い吸水性を有する漢
方エキスあるいは生薬エキス成分を含有する医薬品を製
造する場合、水を投入する方法としては、スプレイ法な
どのように、水を少量づつ、長時間かけて投入する方法
が採られている。
薬エキスの含有率の高い造粒物を製造することは、漢方
エキスあるいは生薬エキス含有錠剤の小型化や服用回数
・量を減らすことを可能にするために、極めて有効なこ
とである。従って、服用を容易にする為の重要な課題で
ある。
造粒物の製造には、流動層造粒法が採り入れられている
が、漢方エキスあるいは生薬エキス含有率の高いものを
造ろうとすると、漢方エキスあるいは生薬エキスの高い
吸水性のため、流動が低下し効率の良い造粒は困難であ
った。特開平5-95988 には、流動層造粒法を改善する方
法が記述されているが, 特殊な機械(浮遊旋回流動型流
動層造粒機)を用いる方法であり、汎用性が高いとは言
えない。
は、漢方エキスや生薬エキスが急激に水を吸収して塊状
もしくは泥状になってしまい造粒が困難である。高濃度
の漢方エキスあるいは生薬エキスを含む造粒物を、ケイ
酸カルシウムを用いて高速撹拌造粒により得る方法があ
るが、これは高速撹拌造粒機(例えば、商品名バーチカ
ルグラニュレイター)を用い、漢方エキスあるいは生薬
エキスとケイ酸カルシウムを混合した後、この混合物に
水をスプレイしていく方法である。
キスが急激に吸水するのを防ぐため、非常に低速で水を
スプレイする必要があり、造粒に時間がかかるという問
題がある。さらに、漢方の種類が変わると、スプレイの
速度および造粒時間を変更する必要があり、最適の条件
を見つけることが困難である。このため、実用に供する
には十分ではない。
有する造粒物から造る錠剤については、漢方エキスある
いは生薬エキスの量を増やすと、錠剤の崩壊時間が著し
く長くなることが知られている。そこで、本発明の目的
は、漢方エキスあるいは生薬エキスの含有量の高い造粒
物を、高速撹拌造粒機を用いて製造するための実用的な
造粒方法を提供し、さらに、この造粒物から崩壊性の良
い高含有量漢方エキスあるいは生薬エキス配合錠剤の製
造を可能にすることである。
イ酸カルシウムの一種である花弁状結晶構造を有する特
殊なケイ酸カルシウムが、自重の2〜4倍の水を保持で
きる性質に着目し、新規な撹拌造粒方法による漢方エキ
スあるいは生薬エキス含有造粒物製造について検討し
た。
生薬エキスの攪拌造粒法について説明する。まず、容器
に特殊ケイ酸カルシウムを投入し、その後、一定量の水
を投入する。そして、水が特殊ケイ酸カルシウムに均一
に分散、保持するように、容器に具備した撹拌装置を利
用して撹拌する。さらに、水を保持した特殊ケイ酸カル
シウム中に、漢方エキスあるいは生薬エキスを投入し、
ケイ酸カルシウムの水を漢方エキスあるいは生薬エキス
に移しながら造粒する。
日本薬局方解説書の製剤総則の散剤、錠剤の項に記載
されている造粒法(押出造粒法、転動造粒法、流動層造
粒法、湿式および乾式破砕造粒法)の内、水または結合
剤を含む溶液を投入して行う転動造粒法および湿式破砕
造粒法に相当する。具体的には、容器の中に造粒する粉
体を入れた後、水または結合剤を含む溶液を投入後、容
器に具備されている装置により、撹拌することを原則と
する湿式の造粒方法である。
あり、容器の上部から回転アームによるもの、容器の底
部にある回転翼によるものと、さらにこれに異方向の撹
拌を加えるものがある。使用装置として、現在販売され
ているものとしては、次のような商品が挙げられる。バ
ーチカルグラニュレーター、ハイシェアーミキサー、ハ
イスピードミキサー、プラネタリーミキサー、チョッパ
ー式プラネタリーミキサーなどである。
医薬品添加物規格(薬添規)や化粧品原料基準外成分規
格(粧外規)に記載されている化学名「ケイ酸カルシウ
ム」の規格に適合しているものである。なお、ケイ酸カ
ルシウムは大きな細孔径と細孔容積を有する花弁状結晶
構造を持つ特殊なケイ酸カルシウムを用いることが良い
とわかったので、本発明で使用するケイ酸カルシウム
は、株式会社エーザイの商品名「フローライトRE」とし
て流通している特殊なケイ酸カルシウムである。
は、例えば、「一般用漢方処方の手引き」(厚生省薬務
局監修、薬事時報社発行(1975)等に記載される通常の
漢方処方から煎出し濃縮、乾燥して得られる漢方エキス
粉末があげられる。具体的には、漢方薬の小柴胡湯,柴
苓湯,補中益気湯,柴朴湯,牛車腎気丸,加味逍遥散,
麦門冬湯,八味地黄丸,大建中湯,小青竜湯,六君子
湯,当帰芍薬散,十全大補湯,葛根湯,柴胡桂枝湯,桂
枝茯苓丸,釣藤散,大柴胡湯,柴胡加竜骨牡蛎湯,猪苓
湯,温経湯,黄連解毒湯,防已黄耆湯,五苓散,白虎加
人参湯,芍薬甘草湯,半夏白朮天麻湯,人参養栄湯,防
風通聖散,半夏瀉心湯,小柴胡湯加桔梗石膏,桂枝加朮
附湯,荊芥連翹湯,半夏厚朴湯,加味帰脾湯,温清飲、
清肺湯,大黄甘草湯,十味敗毒湯,当帰飲子,辛夷清肺
湯,当帰四逆加呉茱萸生姜湯,麻黄附子細辛湯,乙字
湯,葛根湯加川キュウ辛夷,安中散料,消風散,桂枝加
竜骨牡蠣湯,麻黄湯,人参湯,苓桂朮甘湯,桂枝湯,麻
杏甘石湯,清上防風湯,桃核承気湯,小建中湯,桂枝加
芍薬湯,桔梗湯、四逆散、酸棗仁湯、桂枝茯苓丸料加ヨ
クイニン、治頭瘡一方、七物降下湯、竹茹湯胆湯、神秘
湯、五虎湯などが挙げられる。
は2種以上の生薬から煎出し、濃縮、乾燥して得られる
もので、具体的には、例えば、シャクヤク,トウキ,ケ
イヒ,センキュウ,ソウジュツ,ブクリョウ,ボタン
ピ,トウヒ,コウブシ,ジオウ,カンゾウ,トウニン,
オウレン,ショウキョウ,チョウジ,ニンジン,チン
ピ,エンゴサク,カノコソウ,キジツ,オウゴンなどが
挙げられる。
は生薬エキスを含有する造粒物を製造する際、投入する
水、漢方エキスあるいは生薬エキス、特殊ケイ酸カルシ
ウムの投入量について説明する。水の量は、特殊ケイ酸
カルシウムの重量に対して、0. 3倍から3倍が好まし
く、より好ましくは、0. 5倍から2倍である。投入す
る水の量が少ないと、後工程である漢方エキスあるいは
生薬エキスを投入する工程で、粒ができないし、多すぎ
ると、造粒が進み過ぎて、機械を動かすことができな
い。
ル水溶液を用いてもよい。使用するエタノール水溶液の
量は、特殊ケイ酸カルシウムの重量に対して、0. 5倍
から5倍が好ましく、より好ましくは、等量から3倍で
ある。エタノール水溶液の量が、少ないと後工程である
漢方エキスあるいは生薬エキスを投入する工程で粒がで
きないし、多いと造粒が進み過ぎて、機械を動かすこと
ができない。
配合量は、通常、特殊ケイ酸カルシウム1部に対して1
部から10部であり、より好ましくは、4部から8部で
ある。すなわち、出来上がり造粒物中の漢方エキスもし
くは生薬エキスの含有量は、通常、50重量%から91
重量% であり、より好ましくは、80重量%から89重
量%である。漢方エキスあるいは生薬エキスの比率が高
いと, 造粒が不可能になる。
造粒物から錠剤を製造する場合、造粒物の投入量は、薬
効もしくは効果を発揮するのに必要な1日服用エキス量
と1日服用錠剤数に基いて決定する。漢方エキスあるい
は生薬エキスの比率が少ないと、錠剤を処方する場合
に、処方する錠剤の数が多くなったり、薬効を示すのに
十分な漢方エキスあるいは生薬エキスを処方できなかっ
たりする。
分を賦形剤として配合することもできる。賦形剤として
は、糖や糖アルコールに分類される乳糖,白糖,ブドウ
糖,マンニット,ソルビット等、デンプンやデンプン誘
導体に分類されるトウモロコシデンプン,バレイショデ
ンプン,α化デンプン,デキストリン,カルボキシメチ
ルスターチ等、セルロースやセルロース誘導体に分類さ
れる結晶セルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,
カルボキシメチルセルロース等、その他のものとして、
アラビアガム,デキストラン,プルラン,軽質無水ケイ
酸,合成ケイ酸アルミニウム,メタケイ酸アルミン酸マ
グネシウム,リン酸カルシウム,炭酸カルシウム,硫酸
カルシウムなどが挙げられる。
ウムに水を均一に分散、保持させる湿潤工程から漢方エ
キスあるいは生薬エキス投入後の造粒まで、3から10
分で終了する。漢方エキスあるいは生薬エキスのよう
に、急激に吸水する成分を含む造粒物を製造する際に行
われる従来の連続あるいは間欠スプレイ法に比べ、本発
明に従うと短時間で製造が可能である。
は生薬エキスに応用でき、かつ製造スケールを大きくす
ることも容易である。前記造粒物から錠剤を製造する場
合には、前記造粒物を整粒後、添加物として崩壊剤と滑
沢剤を加え混合し、打錠用顆粒を生成する。崩壊剤とし
ては、バレイショデンプン,結晶セルロース,カルボキ
シルメチルセルロース,カルボキシルメチルセルロース
カルシウム,低置換度ヒドロキシプロピルセルロース,
クロスカルメロースナトリウム,カルボキシルメチルス
ターチナトリウム,架橋ポリビニルピロリドンなどが考
えられる。
方エキス粉末やケイ酸カルシウムの量に基いて決定す
る。崩壊剤の配合量については、1錠剤重量の35重量
%以下とする。崩壊剤の配合量が多いと錠剤の成型性が
悪くなると共に製造コストが高くなる。また、崩壊剤の
配合量が少ないと、錠剤の崩壊性が悪くなり、崩壊時間
が長くなる。崩壊剤の最も望ましい配合量は、1錠剤重
量の25重量%から10重量%である。
グネシウム、カルシウム),タルク,硬化ヒマシ油,ス
テアリルフマル酸ナトリウムなどが考えられる。滑沢剤
の配合量については、1錠剤重量の0.1重量%から5
重量%で、望ましくは0.3重量%から2重量%であ
る。製造した打錠用顆粒は、打錠機を用いて錠剤にす
る。なお、打錠用顆粒を錠剤にする方法は、従来と同様
なのでその説明は省略する。
ティングまたは糖衣コーティングを施すコーティング工
程を設けてもよい。なお、フィルムコーティングまたは
糖衣コーティングを施すことにより、錠剤の味のマスキ
ングが可能となるから錠剤を飲みやすくすることができ
る。また、錠剤の経時安定性が向上する。なお、本発明
の錠剤においては、腸溶性コーティングや徐放性コーテ
ィングしないこと以外は、工程、使用する素材を限定す
るものではない。
エキス含有錠剤を6錠ずつつくり、日本薬局法の崩壊試
験法に従って崩壊時間を測定した。検討した錠剤中のエ
キス量(重量%)と得られた崩壊時間(分)を示す。崩
壊時間は、試験を行った6錠の平均値である。検討した
錠剤は、小柴胡湯(70重量%,8分),柴苓湯(75
重量%,10分),補中益気湯(70重量%,10
分),柴朴湯(70重量%,10分),牛車腎気丸(7
5重量%,9分),加味逍遥散(70重量%,9分),
麦門冬湯(75重量%,12分),八味地黄丸(70重
量%,9分),大建中湯(70重量%,6分),小青竜
湯(73重量%,8分),六君子湯(70重量%,10
分),当帰芍薬散(66重量%,8分),十全大補湯
(75重量%,9分),葛根湯(75重量%,10
分),柴胡桂枝湯(80重量%,9分),桂枝茯苓丸
(75重量%,10分),釣藤散(70重量%,6
分),大柴胡湯(70重量%,8分),柴胡加竜骨牡蛎
湯(75重量%,12分),猪苓湯(50重量%,6
分),温経湯(75重量%,9分),黄連解毒湯(50
重量%,5分),防已黄耆湯(70重量%,8分),五
苓散(50重量%,7分),白虎加人参湯(80重量
%,15分),芍薬甘草湯(50重量%,6分),半夏
白朮天麻湯(75重量%,8分),人参養栄湯(80重
量%,12分),防風通聖散(70重量%,7分),半
夏瀉心湯(74重量%,10分),小柴胡湯加桔梗石膏
(75重量%,10分),桂枝加朮附湯(70重量%,
7分),荊芥連翹湯(70重量%,10分),半夏厚朴
湯(80重量%,13分),加味帰脾湯(80重量%,
12分),温清飲(70重量%,8分),清肺湯(80
重量%,12.5分),大黄甘草湯(50重量%,8
分),十味敗毒湯(70重量%,10分),当帰飲子
(65重量%,9.5分),辛夷清肺湯(80重量%,
13分),当帰四逆加呉茱萸生姜湯(75重量%,12
分),麻黄附子細辛湯(55重量%,6分),乙字湯
(65重量%,9分)である。
崩壊時間に違いがあるものの、長くとも15分以内で崩
壊することが分かった。
する。本実施の形態において、造粒時の攪拌回転速度は
それぞれ、底部撹拌装置(ブレード)が約200 回転/
分、底部撹拌装置と異方向の撹拌装置(クロスセクショ
ン)が約3000回転/ 分である。
粉末含有の造粒物を以下のように製造した。10重量部
の特殊ケイ酸カルシウム(商品名フローライトRE)を
篩過し、バーチカルグラニュレーター(造粒機)に投入
した。その後、水を15重量部添加、混合した。
添加し3分間攪拌造粒を行った。造粒後、乾燥、整粒し
た。さらに、乾燥、整粒後の顆粒に架橋ポリビニルピロ
リドン(商品名:KollidonCL )を17重量部とステア
リン酸マグネシウムを0.5重量部加え、打錠用顆粒と
し、打錠機を用いて、円形の錠剤を製造した。
試験法に従って行った結果、6錠の崩壊時間はそれぞ
れ,6分,6. 5分,6. 5分,7分,7分, 7分で、
6錠平均で6. 7分であった。 (比較例1)第1の実施の形態例の比較例1では,防風
通聖散エキス粉末含有の造粒物を以下のように製造し
た。
名フローライトRE)を篩過し、バーチカルグラニュレ
ーター(造粒機)に投入した。その後、水を30重量部
添加、混合し、防風通聖散エキス粉末を60重量部添加
し攪拌造粒した。しかし、1分後に急激に底部撹拌装置
(ブレード)の電流値が急激に上昇し、造粒が不可能で
あった。
2では,防風通聖散エキス粉末含有の造粒物を以下のよ
うに製造した。73重量部の防風通聖散エキス粉末と1
2重量部の特殊ケイ酸カルシウム(商品名フローライト
RE)を篩過し、バーチカルグラニュレーター(造粒
機)に投入し、混合した。その後、防風通聖散エキス粉
末と特殊ケイ酸カルシウムの混合重量に対して70重量
%の水をスプレイ機を用い噴霧した。
0%スプレイした時に、急激に底部撹拌装置(ブレー
ド)の電流値が急激に上昇造粒が不可能になった。 (比較例3)日本薬局法の崩壊試験法に従い、市販され
ている防風通聖散エキスの崩壊試験を行ったところ、6
錠平均の崩壊時間は以下の通りであった。
粒物を以下のように製造した。
名フローライトRE)を篩過し、バーチカルグラニュレ
ーター(造粒機)に投入した。その後、水を15重量部
添加、混合した。そして、防已黄耆湯エキス粉末を60
重量部添加し、3分間攪拌造粒を行った。その後、乾
燥、整粒した。さらに、乾燥、整粒後の顆粒に架橋ポリ
ビニルピロリドン(商品名:KollidonCL )を18重量
部とステアリン酸マグネシウムを0.5重量部加え、打
錠用顆粒とし、打錠機を用いて、円形の錠剤を生成し
た。
試験法に従って行った結果、6錠の崩壊時間はそれぞ
れ,6分,6. 5分,7分,7分,7分, 8分で、6錠
平均で6.9分であった。 (比較例4)第2の実施の形態例の比較例4では,防已
黄耆湯エキス粉末含有の造粒物を以下のように製造し
た。
名フローライトRE)を篩過し、バーチカルグラニュレ
ーター(造粒機)に投入した。その後、水を30重量部
添加、混合した。そして、防已黄耆湯エキス粉末を60
重量部添加し、攪拌造粒した。その結果、1分経過後、
急激に底部撹拌装置(ブレード)の電流値が急激に上
昇、造粒が不可能であった。
5では,防已黄耆湯エキス粉末の造粒物を以下のように
製造した。73重量部の防已黄耆湯エキス粉末と12重
量部の特殊ケイ酸カルシウム(商品名フーライトRE)
を篩過し、バーチカルグラニュレーター(造粒機)に投
入し、混合した。その後、防已黄耆湯エキス粉末と特殊
ケイ酸カルシウムの混合重量に対して70重量%の水を
スプレイ機を用い噴霧した。
%量スプレイした時に、急激に底部撹拌装置(ブレー
ド)の電流値が急激に上昇造粒が不可能になった。(比
較例6)第5の実施の形態例の比較例6として、日本薬
局方の崩壊試験法に従い、市販されている防已黄耆湯エ
キス錠の崩壊試験法を行ったところ、6錠平均の崩壊時
間は以下の通りであった。
粒物を以下のように製造した。10重量部の特殊ケイ酸
カルシウム(商品名フローライトRE)を篩過し、バー
チカルグラニュレーター(造粒機)に投入した。その
後、水を15重量部添加、混合した。そして、八味地黄
丸エキス粉末を60重量部添加し3分間撹拌造粒した。
造粒後、乾燥、整粒した。
ニルピロリドン(商品名:KollidonCL )を18重量部
とステアリン酸マグネシウムを0.5重量部加え、打錠
用顆粒とし、打錠機を用いて、円形の錠剤を製造した。
この錠剤に対して、日本薬局方記載の崩壊試験法に従っ
て行った結果、6錠の崩壊時間はそれぞれ,8分,8.
5分,8. 5分,9分,9分, 10分で、6錠平均で
8.8分であった。
7では,八味地黄丸エキス粉末の含有造粒物を以下のよ
うに製造した。10重量部の特殊ケイ酸カルシウム(商
品名フローライトRE)を篩過し、バーチカルグラニュ
レーター(造粒機)に投入した。その後、水を25重量
部添加、混合した。そして、八味地黄丸エキス粉末を6
0重量部添加し撹拌造粒した。しかし、1分経過後、急
激に底部撹拌装置(ブレード)の電流値が急激に上昇
し、造粒が不可能であった。
8では、八味地黄丸エキス粉末含有の造粒物を以下のよ
うに製造した。73重量部の八味地黄丸エキス粉末と1
2重量部の特殊ケイ酸カルシウム(商品名フローライト
RE)を篩過し、バーチカルグラニュレーター(造粒
機)に投入、混合した。その後、八味地黄丸エキス粉末
と特殊ケイ酸カルシウムの混合重量に対して60重量%
の水をスプレイを用い噴霧した。
%量スプレイした時に、急激に底部撹拌装置(ブレー
ド)の電流値が急激に上昇造粒が不可能になった。 (比較例9)日本薬局法の崩壊試験法に従い、市販され
ている八味地黄丸エキス錠の崩壊試験を行ったところ、
6錠平均の崩壊時間は以下の通りであった。
カルシウムと漢方エキスあるいは生薬エキスの含有量の
高い造粒物を、高速撹拌造粒機を用いて製造できる効果
を有する。さらに、この造粒物から崩壊性の良い高含有
量漢方エキスあるいは生薬エキス配合錠剤が製造できる
効果を有する。
Claims (12)
- 【請求項1】 ケイ酸カルシウムに水を加え、均一に混
合・分散させた後、漢方エキス粉末を加え撹拌造粒する
ことを特徴とする造粒物製造方法。 - 【請求項2】 ケイ酸カルシウムに水を加え、均一に混
合・分散させた後、生薬エキス粉末を加え撹拌造粒する
ことを特徴とする造粒物製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2において、ケイ
酸カルシウムが、大きな細孔と細孔容積を有する花弁状
結晶構造であることを特徴とする造粒物製造方法。 - 【請求項4】 請求項1または請求項2において、ケイ
酸カルシウム10重量部に対して水を3から30重量部
を加えることを特徴とする造粒物製造方法。 - 【請求項5】 請求項4において、ケイ酸カルシウム1
0重量部に対して水を5から20重量部を加えることを
特徴とする造粒物製造方法。 - 【請求項6】 請求項1または請求項2において、水の
代わりに50重量%以下のエタノール含有水溶液を用い
る造粒物製造方法。 - 【請求項7】 請求項6において、ケイ酸カルシウム1
0重量部に対してエタノール含有水溶液を5から50重
量部を加えることを特徴とする造粒物製造方法。 - 【請求項8】 請求項6において、ケイ酸カルシウム1
0重量部に対してエタノール含有水溶液を10から30
重量部を加えることを特徴とする造粒物製造方法。 - 【請求項9】 請求項1または請求項2において、高速
撹拌造粒機を用い、通常3から20分で、造粒が終了す
ることを特徴とする造粒物製造方法。 - 【請求項10】 ケイ酸カルシウムに水を加え、均一に
混合・分散させた後、漢方エキス粉末を加え撹拌造粒し
て製造された造粒物に、崩壊剤を5から35重量部加え
て製造する崩壊性に優れた錠剤製造方法。 - 【請求項11】 ケイ酸カルシウムに水を加え、均一に
混合・分散させた後、生薬エキス粉末を加え撹拌造粒し
て製造された造粒物に、崩壊剤を5から35重量部加え
て製造する崩壊性に優れた錠剤製造方法。 - 【請求項12】 請求項10または請求項11におい
て、錠剤中のエキスの重量組成が、50から90重量%
である崩壊性に優れた錠剤製造方法。
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---|---|---|---|
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