JPH10330256A - グリチルレチン酸化合物含有hsp47合成抑制剤 - Google Patents

グリチルレチン酸化合物含有hsp47合成抑制剤

Info

Publication number
JPH10330256A
JPH10330256A JP9157889A JP15788997A JPH10330256A JP H10330256 A JPH10330256 A JP H10330256A JP 9157889 A JP9157889 A JP 9157889A JP 15788997 A JP15788997 A JP 15788997A JP H10330256 A JPH10330256 A JP H10330256A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
hydrogen atom
formula
hydroxyl
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9157889A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Shobu
洋一 清輔
Tomoko Tsuzuki
智子 都築
Masayoshi Morino
眞嘉 森野
Chikao Yoshikumi
親雄 吉汲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kureha Corp filed Critical Kureha Corp
Priority to JP9157889A priority Critical patent/JPH10330256A/ja
Publication of JPH10330256A publication Critical patent/JPH10330256A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コラーゲン合成を抑制することによって、細
胞外マトリックス産生の亢進の病態を示す病気を治療す
ることができる、分子量47キロダルトンの熱ショック
タンパク質の合成抑制剤を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表されるグリチルレ
チン酸化合物を有効成分として含有する。 【化1】 [式中、Rは、H、単糖残基、単糖誘導体残基、二糖残
基、R1 −CO−基(R1 はH又は炭素数1〜3のアル
キル基)、HOOC−CO−基、HOOC−R2CO−
基(R2 は炭素数1〜3のアルキレン基)、又はそのα
−アミノ基が保護されていることのあるアミノ酸残基]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリチルレチン酸
化合物、又はその薬剤学的に許容される塩を有効成分と
して含有する、分子量が47キロダルトン(kD)の熱
ショックタンパク質(以下、HSP47と称する)の合
成抑制剤に関する。本発明のHSP47合成抑制剤は、
特に、臓器内のコラーゲンの合成を抑制することにより
肝硬変、間質性肺疾患、慢性腎不全(又は慢性腎不全に
陥いる疾患)、心肥大、術後の瘢痕や熱傷性瘢痕、交通
事故等の後に生じるケロイドや肥厚性瘢痕、強皮症、動
脈硬化、又は関節リウマチなどの細胞外マトリックス
(細胞外基質)産生亢進の病態を示す病気の患者の生理
学的状態を有効に改善させ、肝硬変、間質性肺疾患、慢
性腎不全(又は慢性腎不全に陥いる疾患)、心肥大、術
後の瘢痕や熱傷性瘢痕、交通事故等の後に生じるケロイ
ドや肥厚性瘢痕、強皮症、動脈硬化、又は関節リウマチ
などの細胞外マトリックス産生亢進の病態を示す病気を
効果的に治療することができる。
【0002】
【従来の技術】近年、コラーゲンなどの細胞外マトリッ
クスの産生の亢進の病態を示す病気が大きな問題となっ
ている。ここでいう細胞外マトリックス産生の亢進の病
態を示す病気とは、例えば肝硬変、間質性肺疾患、慢性
腎不全(又は慢性腎不全に陥いる疾患)、心肥大、術後
の瘢痕や熱傷性瘢痕、交通事故等の後に生じるケロイド
や肥厚性瘢痕、強皮症、動脈硬化、又は関節リウマチな
どを含む。
【0003】例えば、死亡者がわが国だけでも年間約2
万人にものぼるといわれている肝硬変は、肝臓が結合組
織の増殖のため固くなる病気の総称で、種々の慢性肝疾
患の終末像であるといわれ、肝全体にわたるびまん性の
肝線維症である。すなわち、炎症などの肝傷害が長期に
及ぶ慢性肝炎においては、線維芽細胞や伊東細胞などの
細胞外マトリックス(特にI型コラーゲン)産生の著し
い亢進を伴い肝臓は線維化する。肝の線維化が慢性的に
進行すると、ますます正常な肝再生は妨害され、肝細胞
に置き換わり、線維芽細胞とI型コラーゲンを主体とす
る細胞外マトリックスが肝組織のかなりの部分を占め、
多くの凝小葉からなる肝硬変に至る。肝硬変の進行に伴
い、線維隔壁が肝全体に進展し、その結果生じる血流の
異常は、肝実質細胞の変性を更に押し進める一因にもな
り、肝硬変における悪循環が続くことになり、更にはア
ルコール、ウイルス、自己免疫等種々の原因によって、
肝臓中に多量の膠質線維が生成され、肝細胞の壊死と機
能消失とが生じ、肝硬変患者は遂には死に至る。I型コ
ラーゲンは正常肝では全タンパク質量の約2%を占める
が、肝硬変となると10〜30%を占めるようになる。
【0004】また、間質性肺疾患は、肺胞及び肺胞管の
みならず、しばしば呼吸細気管支や終末気管支も巻き込
む下部気道の慢性炎症(肺胞炎 alveolitis)とその結果
である間質の線維化と肺胞内線維化を特徴とする疾患群
である。ここでいう間質性肺疾患とは、例えば、間質性
肺炎、肺線維症などのびまん性間質性肺疾患、特発性肺
線維症、透過性肺水腫、膠原病肺、サルコイドーシスな
どを含む。間質性肺疾患においては、線維化組織では細
胞外マトリックスの過剰な産生と蓄積が認められてい
る。すなわち、間質性肺疾患の肺線維化組織では、肥大
した間質に著明なI型及び III型コラーゲンの集積がみ
られており、特に III型コラーゲンは、線維化の早期に
肥厚した肺胞中隔に集積し、病期が進行し、後期にはI
型コラーゲンが増加し、主要なコラーゲンとなる。基底
膜は早期に破壊されており、肺胞腔側へのコラーゲン線
維の侵入が観察される。
【0005】また、慢性腎不全とは慢性腎炎症候群の結
果、腎機能の荒廃により体内の恒常性が維持できなくな
った状態である。慢性腎不全の進行を病理学的にみると
糸球体硬化と間質線維化の進行である。糸球体硬化症
は、メサンギウム領域を中心とした細胞外マトリックス
の増生である。メサンギウム硬化症の成分は正常と比較
し、著明にIV型コラーゲンなどの糸球体基底膜の成分が
増加し、また間質成分であるI型コラーゲンも硬化症部
位に一致して増生している。すなわち、慢性に経過する
糸球体硬化に対しては、細胞外マトリックスの産生亢進
が大きな要因である。ここで慢性腎不全に陥いる疾患と
は、例えばIgA腎症、巣状糸球体硬化症、膜性増殖性
腎炎、糖尿病性腎症、慢性間質性腎炎、慢性糸球体腎炎
などを含む。
【0006】また、心筋細胞は高度に分化した細胞で、
分裂して増殖する能力を持ち合わせていない。したがっ
て、心臓に何らかの負荷が加わると、心筋細胞はその一
つ一つが肥大して収縮力を増大させ、心機能を保とうと
する。更に、負荷が長時間持続すると、虚血の要因を中
心に多彩な障害が蓄積され、負荷に対する代償機構に破
綻をきたし、心筋の収縮力は急激に低下し、心臓のポン
プ機能は損なわれて、心不全に陥いることが知られてお
り、心肥大は我が国における心不全の成因として最も大
きな部分を占めている。また、心肥大の形成は、心不全
発症の最大の危険因子になるばかりでなく、虚血性心疾
患や重篤な心室性不整脈の合併率が有意に高くなり、生
命予後を独立に規定する要因になっている。心肥大進展
時には個々の心筋細胞が著しく肥大するだけでなく、そ
の心筋細胞をしっかり束ねるために、間質の線維化が促
進され、細胞外マトリックスであるコラーゲンが増加す
る。また、心筋炎・心筋虚血などにより心筋細胞を失う
と、コラーゲンが生合成され間隙を置換する。間質の線
維化が過剰に進展すると、その結果、心筋は固くなり、
拡張が障害される。更に、筋小体機能も低下して心筋の
拡張期の弛緩も障害される。その他、術後の瘢痕や熱傷
性瘢痕、あるいは強皮症、動脈硬化等の細胞外マトリッ
クス産生亢進の病態を示す病気は、何らかの原因により
コラーゲン合成の異常亢進が起こり、線維化が進んで組
織の硬化変化を生ずることが主要な成因と考えられてい
る。
【0007】また、血管新生においても基底膜及び基底
膜中のコラーゲン合成が、重要な役割をはたすことが指
摘されている(Maragoudakis, E., Sarmonika, M., and
Panoutsacopoulous, M., "J. Pharmacol. Exp. The
r.", 244 : 729, 1988 ; Ingber, D. E., Madri, J.
A., and Folkman, J., "Endocrinology", 119 : 1768,
1986)。血管新生による疾患としては、例えば、糖尿病
性網膜症、後水晶体線維増殖症、角膜移植に伴う血管新
生、緑内症、眼腫瘍、トラコーマ、幹せん、化膿性肉芽
腫、血管腫、線維性血管腫、肥大性はん痕、肉芽、リュ
ーマチ性関節炎、浮腫性硬化症、アテローム性動脈硬化
症、各種腫瘍などが知られている。このようにコラーゲ
ンなどの細胞外マトリックスの産生の亢進の病態を示す
病気が大きな問題となっているにもかかわらず、従来で
は副作用や薬理効果等の種々の面で満足すべき細胞外マ
トリックス合成抑制剤(例えば、コラーゲン合成抑制
剤)は未だ開発されていなかったのである。
【0008】一方、熱ショックタンパク質(heat shock
protein;HSP、ストレスタンパク質ともいう)は、
細胞を何らかのストレス、例えば熱、重金属、薬剤、ア
ミノ酸類似体、又は低酸素(低濃度酸素)などで刺激す
ることにより、細胞に発現される一群のタンパク質であ
る。熱ショックタンパク質は、自然界に普遍的に存在し
ており、細菌、酵母、植物、昆虫、及びヒトを含む高等
動物により産生される。HSPは、その種類は多種多様
であるが、分子量の大きさからHSP90ファミリー
(例えば、90kD又は110kDのHSPなど)、H
SP70ファミリー(例えば、70〜73kDのHSP
など)、HSP60ファミリー(例えば、57〜68k
DのHSPなど)、低分子HSPファミリー(例えば、
20kD、25〜28kD、又は47kDのHSPな
ど)の4ファミリーに大別することができる。なお、本
明細書においては、特定分子量を有するHSPを、HS
Pとその直後に記載する数字とによって示すものとし、
例えば、分子量47kDのHSPを『HSP47』と称
するものとする。以上のように、HSPには多くの種類
が存在するが、これらは分子量だけでなく、構造、機
能、又は性質などもそれぞれ異なるものである。ストレ
スへの応答に加えて、これらのタンパク質の中には構成
的に合成されるものがあり、正常な環境の下で、タンパ
ク質のフォールディング、アンフォールディング、タン
パク質サブユニットの会合、タンパク質の膜輸送のよう
な、必須の生理的な役割を演じていることが示されてい
る。熱ショックタンパク質としてのこれらの機能は、分
子シャペロンと称される。
【0009】HSP47は、永田等によって1986年
に発見されたタンパク質で、分子量47キロダルトンの
塩基性タンパク質(pI=9.0)である。HSP47
の発現が増大するにつれて、コラーゲンの合成も増加す
ることが様々な細胞で示されている("J. Biol. Che
m.", 261 : 7531, 1986 ; "Eur. J. Biochem.", 206 :
323, 1992 ; "J. Biol. Chem.", 265 : 992, 1990 ; "
J. Clin. Invest.", 94 :2481, 1994)。すなわち、H
SP47は、細胞内で小胞体内でのプロコラーゲンのプ
ロセシング、三重鎖ヘリックス形成、あるいは小胞体か
らゴルジ装置へのプロコラーゲン輸送・分泌という局面
で、コラーゲンの特異的分子シャペロンとして機能して
いるとされているので、増大したHSP47発現は、細
胞外マトリックスにおけるコラーゲン分子の蓄積を刺激
する。このようにコラーゲン結合熱ショックタンパク質
であるHSP47は、発現と同様に機能においても、細
胞外マトリックスタンパク質であるコラーゲンに密接に
関連した熱ショックタンパク質である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記事
情に鑑み、肝硬変、間質性肺疾患、慢性腎不全(又は慢
性腎不全に陥いる疾患)、心肥大、術後の瘢痕や熱傷性
瘢痕、交通事故等の後に生じるケロイドや肥厚性瘢痕、
強皮症、動脈硬化、又は関節リウマチなどの細胞外マト
リックス産生亢進の病態を示す病気の患者の生理学的状
態を有効に改善させ、肝硬変、間質性肺疾患、慢性腎不
全(又は慢性腎不全に陥いる疾患)、心肥大、術後の瘢
痕や熱傷性瘢痕、交通事故等の後に生じるケロイドや肥
厚性瘢痕、強皮症、動脈硬化、又は関節リウマチなどの
細胞外マトリックス産生亢進の病態を示す病気を効果的
に治療することのできる、細胞外マトリックス合成抑制
剤を提供するために、種々検討を重ねてきた。
【0011】上記したように、肝硬変、間質性肺疾患、
慢性腎不全(又は慢性腎不全に陥いる疾患)、心肥大、
術後の瘢痕や熱傷性瘢痕、交通事故等の後に生じるケロ
イドや肥厚性瘢痕、強皮症、動脈硬化、又は関節リウマ
チなどの線維症は臓器内の細胞外マトリックスの著しく
増加した病態が主病変と理解されている。肝硬変、間質
性肺疾患、慢性腎不全(又は慢性腎不全に陥いる疾
患)、心肥大、術後の瘢痕や熱傷性瘢痕、交通事故等の
後に生じるケロイドや肥厚性瘢痕、強皮症、動脈硬化、
又は関節リウマチなどの細胞外マトリックス産生亢進の
病態を示す病気に伴う線維化は、コラーゲン生合成増加
やコラーゲン分解能の低下により生ずると考えられてい
る。例えば、肝の線維化において、I型、 III型、IV型
コラーゲンの合成活性化が起こるが、特に主要成分であ
るI型コラーゲンの合成活性化が重要な意味をもつ。
【0012】こうした状況下で、本発明者らは、意外に
も、前記式(I)で表されるグリチルレチン酸化合物、
又はその薬剤学的に許容される塩が、病態を示す組織の
細胞におけるHSP47の合成を特異的に抑制すること
を見出した。すなわち、前記式(I)で表されるグリチ
ルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容される塩を
投与することにより、細胞内でのHSP47の合成を抑
制し、臓器内でのコラーゲン合成を抑制し、ひいては肝
硬変、間質性肺疾患、慢性腎不全(又は慢性腎不全に陥
いる疾患)、心肥大、術後の瘢痕や熱傷性瘢痕、交通事
故等の後に生じるケロイドや肥厚性瘢痕、強皮症、動脈
硬化、又は関節リウマチなどの細胞外マトリックス産生
亢進の病態を示す病気の治療が可能であることを見出し
たのである。本発明はこうした知見に基づくものであ
り、肝硬変、間質性肺疾患、慢性腎不全(又は慢性腎不
全に陥いる疾患)、心肥大、術後の瘢痕や熱傷性瘢痕、
交通事故等の後に生じるケロイドや肥厚性瘢痕、強皮
症、動脈硬化、又は関節リウマチなどの細胞外マトリッ
クス産生の亢進の病態を示す病気を効果的に治療するこ
とのできるHSP47合成抑制剤であって、細胞内での
コラーゲンの成熟及び輸送過程に重要な役割を果たして
いるコラーゲン特異的な分子シャペロンであるHSP4
7の合成抑制剤を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、式
(I):
【化41】 [式中、Rは、水素原子、1位の水酸基を除いた単糖残
基、1位の水酸基を除いた単糖誘導体残基、1位の水酸
基を除いた二糖残基、R1 −CO−基(R1 は水素原子
又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキル基で
ある)、HOOC−CO−基、HOOC−R2 CO−基
(R2 は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキレ
ン基である)、又は式(a):
【化42】 で表される基であり、Rb は、水素原子、又は直鎖状若
しくは分枝状の炭素数1〜4のアルキル基であるか、あ
るいは、置換基として水酸基、カルボキシル基、カルバ
モイル基、メルカプト基、メチルチオ基、アミノ基、グ
アニジノ基、イミダゾリル基、フェニル基、ヒドロキシ
フェニル基、インドリル基、式(b):
【化43】 で表される基、及び式(c):
【化44】 で表される基からなる群から選んだ基1又はそれ以上で
置換されている直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜4の
アルキル基であり、Rc 及びRd は、それぞれ独立し
て、水素原子又はアミノ保護基であるか、あるいは、R
b とRc とが一緒になって、トリメチレン基、又は水酸
基で置換されているトリメチレン基であって、Rd は水
素原子又はアミノ保護基であるものとする]で表される
グリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容され
る塩を有効成分として含有することを特徴とする、分子
量47キロダルトンの熱ショックタンパク質の合成抑制
剤に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の合成抑制剤は、有効成分として前記式
(I)で表されるグリチルレチン酸化合物、又はその薬
剤学的に許容される塩を含有する。
【0015】前記式(I)における単糖残基、単糖誘導
体残基、又は二糖残基は、それぞれ、単糖、単糖誘導
体、又は二糖から、1位の水酸基を除いた化合物であ
る。前記単糖としては、例えば、テトロース(例えば、
エリトロース又はトレオース)、ペントース(例えば、
アラビノース、キシロース、リボース、又はリキソー
ス)、ヘキソース(例えば、グルコース、フルクトー
ス、マンノース、又はガラクトース)、又はヘプトース
などを挙げることができる。前記単糖誘導体としては、
例えば、デオキシ糖、アミノ糖、ウロン酸、アルドン
酸、アルダル酸、又は糖アルコールなどを挙げることが
できる。前記単糖又は単糖誘導体は、D−体又はL−体
のいずれであることもでき、また、ピラノース型又はフ
ラノース型のいずれであることもできる。前記二糖に
は、単糖(特にはヘキソース)及び/又は単糖誘導体
(特にはヘキソースのウロン酸)からなる二糖が含ま
れ、ヘキソース及び/又はヘキスロン酸からなる二糖で
あることが好ましく、ヘキスロン酸からなる二糖である
ことがより好ましい。前記単糖残基、単糖誘導体残基、
又は二糖残基とグリチルレチン酸部分との結合は、グリ
コシド結合である。グリコシド1位の立体配置は、α−
アノマー又はβ−アノマーのいずれであることもでき
る。
【0016】前記式(I)におけるR1 −CO−基(R
1 は水素原子又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状
アルキル基である)には、例えば、ホルミル基、アセチ
ル基、プロピオニル基、ブチリル基、又はイソブチリル
基などを挙げることができる。基Rが前記R1 −CO−
基である前記式(I)で表わされるグリチルレチン酸化
合物は、グリチルレチン酸の3位の水酸基に対する脂肪
族モノカルボン酸のエステルであり、例えば、アセチル
グリチルレチン酸(acetylglycyrrhet
inic acid;glycyrrhetic ac
id acetate;3−O−acetyl−18β
−glycyrrhetic acid;acetox
olone)が好ましい。
【0017】前記式(I)におけるHOOC−CO−基
又はHOOC−R2 CO−基(R2は炭素数1〜3の直
鎖状若しくは分枝状アルキレン基である)には、例え
ば、オキサロ基、カルボキシアセチル基、又は3−カル
ボキシプロピオニル基などを挙げることができる。基R
が前記HOOC−R2 CO−基である前記式(I)で表
わされるグリチルレチン酸化合物は、グリチルレチン酸
の3位の水酸基に対する脂肪族ジカルボン酸のエステル
であり、例えば、グリチルレチン酸コハク酸エステル
(glycyrrhetic acid hydrog
en succinate;carbenoxolon
e;carbenoxalone)が好ましい。
【0018】前記式(a)で表されるアミノ酸残基に
は、L体及びD体の両方が含まれる。前記式(a)で表
されるアミノ酸残基は、好ましくはアラニン、バリン、
ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニ
ン、トリプトファン、プロリン、グリシン、セリン、ト
レオニン、システイン、シスチン、チロシン、アスパラ
ギン、グルタミン、リシン、ヒスチジン、アルギニン、
アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒドロキシリシン、ヒ
ドロキシプロリン、ノルロイシン、チロキシン、ヒドロ
キシグルタミン酸、若しくはオルニチン、又はそのα−
アミノ基がアミノ保護基で保護されているこれらのアミ
ノ酸から誘導することができ、より好ましくはタンパク
質構成アミノ酸、例えば、アラニン、バリン、ロイシ
ン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、ト
リプトファン、プロリン、グリシン、セリン、トレオニ
ン、システイン、シスチン、チロシン、アスパラギン、
グルタミン、リシン、ヒスチジン、アルギニン、アスパ
ラギン酸、グルタミン酸、ヒドロキシリシン、若しくは
ヒドロキシプロリン、又はそのα−アミノ基がアミノ保
護基で保護されているこれらのアミノ酸から誘導するこ
とができ、特に好ましくは疎水性アミノ酸、例えば、ア
ラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニ
ン、フェニルアラニン、若しくはトリプトファン、また
はそのα−アミノ基がアミノ保護基で保護されているこ
れらのアミノ酸から誘導することができる。前記アミノ
保護基は特に限定されるものではなく、公知のアミノ保
護基、例えば、ベンジルオキシカルボニル基、t−ブト
キシカルボニル基、又はフタルイミド基などを挙げるこ
とができる。
【0019】前記式(I)で表されるグリチルレチン酸
化合物には、各種の立体異性体が含まれ、それらの任意
の純粋の立体異性体又はそれらの混合物を、本発明の合
成抑制剤の有効成分として用いることができ、式(I
I):
【化45】 (式中、Rは前記と同じ意味である)で表される立体異
性体を用いることが好ましく、式(III):
【化46】 で表されるグリチルリチン酸(グリチルリチン;gly
cyrrhizic acid;glycyrrhiz
inic acid;glycyrrhizin;gl
ycyrrhetinic acid glycosi
de;20β−carboxy−11−oxo−30−
norolean−12−en−3β−yl−2−O−
β−D−glucopyranuronosyl−α−
D−glucopyranosiduronic ac
id)、又は式(IV):
【化47】 で表わされるグリチルレチン酸(glycyrrhet
inic acid;18β−glycyrrheti
nic acid;glycyrrheticaci
d;uralenic acid;enoxolon
e;3−hydroxy−11−oxoolean−1
2−en−29−oic acid;3β−hydro
xy−11−oxoolean−12−en−30−o
ic acid)がより好ましい。グリチルリチン酸
は、例えば、カンゾウ等の生薬に含まれている。
【0020】前記式(I)で表わされるグリチルレチン
酸化合物の薬剤学的に許容される塩には、例えば、無機
塩基又は有機塩基との塩が含まれる。前記無機塩基とし
ては、例えば、アンモニア、ナトリウム、カリウム、リ
チウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の
水酸化物、炭酸塩、又は重炭酸塩等である。前記有機塩
基との塩としては、例えば、モノ−、ジ−、若しくはト
リ−アルキルアミン塩(例えば、メチルアミン、ジメチ
ルアミン、トリエチルアミンなど)、ヒドロキシルアミ
ン塩、グアニジン塩、N−メチルグルコサミン塩、又は
アミノ酸塩等を挙げることができる。前記式(I)で表
わされるグリチルレチン酸化合物の薬剤学的に許容され
る塩としては、グリチルリチン酸二アンモニウム(di
ammonium glycyrrhizinat
e)、又はグリチルリチン酸二カリウム(dipota
ssium glycyrrhizinate)が好ま
しい。
【0021】生体内で、前記式(I)で表されるグリチ
ルレチン酸化合物に容易に変換することのできる誘導
体、すなわち、プロドラッグも本発明の有効成分として
使用することができる。適当なプロドラッグの選択及び
製造に一般に用いられる方法は、例えば、「デザインオ
ブプロドラッグス」(H.バンガード編集、エルセビ
ア、1985年:”Design of Prodru
gs”,ed.H.Bundgaard,Elsevi
er,1985)に記載されている。
【0022】本発明の合成抑制剤に含有される前記式
(I)で表されるグリチルレチン酸化合物、又はその薬
剤学的に許容される塩は、化学合成によって、又は天然
物から抽出して精製することによって、調製することが
できる。あるいは、市販品を用いてもよい。本発明の合
成抑制剤において有効成分として用いる前記式(I)で
表されるグリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に
許容される塩を、天然物から抽出する場合には、例え
ば、前記式(I)で表されるグリチルレチン酸化合物、
又はその薬剤学的に許容される塩を含有する植物の全体
又は一部分(例えば、全草、葉、根、根茎、茎、根皮、
花、若しくは果実)をそのまま用いて、又は簡単に加工
処理(例えば、乾燥、切断、湯通し、蒸気加熱、若しく
は粉末化)したもの(例えば、生薬)を用いて抽出す
る。抽出条件は一般的に植物抽出に用いられる条件なら
ば特に制限はない。前記式(I)で表されるグリチルレ
チン酸化合物、又はその薬剤学的に許容される塩、特に
はグリチルリチン酸を含有する植物としては、これに限
定するものではないが、例えば、ウラルカンゾウ(Gl
ycyrrhiza uralensis Fisch
er)又はグリキルリザ・グラブラ
【外1】 などを使用することができる。
【0023】本発明の合成抑制剤において有効成分とし
て用いる前記式(I)で表されるグリチルレチン酸化合
物、又はその薬剤学的に許容される塩、特にはグリチル
リチン酸を生薬から抽出する場合、これに限定するもの
ではないが、例えば、カンゾウ(甘草;Glycyrr
hizae Radix;Glycyrrhiza)か
ら抽出することが好ましい。カンゾウとは、ウラルカン
ゾウ、グリキルリザ・グラブラ、又はその同属植物(マ
メ科;Leguminosae)の根及びストロンを意
味し、それらを単独であるいは任意に組み合わせて使用
することができる。
【0024】本発明による合成抑制剤において有効成分
として用いることのできるカンゾウ抽出物は、前記式
(I)で表されるグリチルレチン酸化合物、又はその薬
剤学的に許容される塩、特にはグリチルリチン酸を含有
していればよく、従って、カンゾウの粗抽出物を用いる
ことができる。本発明で用いることのできるカンゾウ抽
出物の製造方法としては、カンゾウを、水(例えば、冷
水、温水、又は熱湯)によって抽出するか、又は有機溶
媒を用いて抽出することによって、得ることができる。
有機溶媒としては、例えば、アルコール(例えば、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、若しくはブチルアルコ
ール)、エステル(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸プロピル、若しくは酢酸ブチル)、ケトン(例え
ば、アセトン若しくはメチルイソブチルケトン)、エー
テル、石油エーテル、n−ヘキサン、シクロヘキサン、
トルエン、ベンゼン、炭化水素のハロゲン誘導体(例え
ば、四塩化炭素、ジクロロメタン、若しくはクロロホル
ム)、ピリジン、グリコール(例えば、プロピレングリ
コール、若しくはブチレングリコール)、ポリエチレン
グリコール、又はアセトニトリルなどを用いることがで
き、これらの有機溶媒を単独、又は適宜組み合わせ、一
定の比率で混合し、更には無水又は含水状態で用いるこ
とができる。特には、水、エチルアルコール、又は水/
エチルアルコール混合溶媒などを用いることが好まし
い。水抽出又は有機溶媒抽出の方法としては、通常の生
薬抽出に用いられる方法を用いることができ、例えば、
(乾燥)カンゾウ1重量部に対し、水又は有機溶媒3〜
300重量部を用いて、攪拌しながら、その沸点以下の
温度で加熱還流、常温で超音波抽出、あるいは冷浸する
ことが望ましい。抽出工程は、通常は5分〜7日間、好
ましくは10分〜60時間実施し、必要に応じて、攪拌
等の補助的手段を加えることにより、抽出時間を短縮す
ることができる。
【0025】抽出工程終了後、濾過又は遠心分離等の適
当な方法により、水又は有機溶媒抽出液から、不溶物を
分離して粗抽出物を得ることができる。なお、本発明の
合成抑制剤において、天然物より抽出、分画した前記式
(I)で表されるグリチルレチン酸化合物、又はその薬
剤学的に許容される塩、特にはグリチルリチン酸を用い
る場合には、前記の粗抽出物を特に精製することなく、
そのまま使用してもよい。常法による水抽出物又は有機
溶媒抽出物の他に、前記の粗抽出物を各種有機溶媒又は
吸着剤等により、更に処理した精製抽出物も、本発明の
合成抑制剤の有効成分として用いることができる。これ
らの粗抽出物及び各種の精製処理を終えた精製抽出物を
含むカンゾウ抽出物は、抽出したままの溶液を用いて
も、溶媒を濃縮したエキスを用いても良いし、溶媒を留
去し乾燥した粉末、更には結晶化して精製したもの、あ
るいは粘性のある物質を用いても良く、またそれらの希
釈液を用いることもできる。こうして得られたカンゾウ
抽出物は、カンゾウに含まれる前記式(I)で表される
グリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容され
る塩、特にはグリチルリチン酸を含み、同時に原料のカ
ンゾウに由来する不純物を含んでいる。
【0026】本発明の合成抑制剤は、前記式(I)で表
されるグリチルレチン酸化合物若しくはその薬剤学的に
許容される塩、又は前記式(I)で表されるグリチルレ
チン酸化合物若しくはその薬剤学的に許容される塩を含
有する植物の抽出物、例えば、前記式(I)で表される
グリチルレチン酸化合物若しくはその薬剤学的に許容さ
れる塩を含有する生薬の抽出物(特には、カンゾウ抽出
物)を、それ単独で、又は好ましくは製剤学的若しくは
獣医学的に許容することのできる通常の担体と共に、動
物、好ましくは哺乳動物(特にはヒト)に投与すること
ができる。投与剤型としては、特に限定がなく、例え
ば、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁
液、エマルジョン剤、シロップ剤、エキス剤、若しくは
丸剤等の経口剤、又は注射剤、外用液剤、軟膏剤、坐
剤、局所投与のクリーム、若しくは点眼薬などの非経口
剤を挙げることができる。これらの経口剤は、例えば、
ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、澱粉、コーンスター
チ、白糖、乳糖、ぶどう糖、マンニット、カルボキシメ
チルセルロース、デキストリン、ポリビニルピロリド
ン、結晶セルロース、大豆レシチン、ショ糖、脂肪酸エ
ステル、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチ
レングリコール、ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸、又
は合成ケイ酸アルミニウムなどの賦形剤、結合剤、崩壊
剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、希釈剤、保存
剤、着色剤、香料、矯味剤、安定化剤、保湿剤、防腐
剤、又は酸化防止剤等を用いて、常法に従って製造する
ことができる。例えば、グリチルリチン酸1重量部と乳
糖99重量部とを混合して充填したカプセル剤などであ
る。
【0027】非経口投与方法としては、注射(皮下、静
脈内等)、又は直腸投与等が例示される。これらのなか
で、注射剤が最も好適に用いられる。例えば、注射剤の
調製においては、有効成分としての前記式(I)で表さ
れるグリチルレチン酸化合物若しくはその薬剤学的に許
容される塩、又は前記式(I)で表されるグリチルレチ
ン酸化合物若しくはその薬剤学的に許容される塩を含有
する植物の抽出物、例えば、前記式(I)で表されるグ
リチルレチン酸化合物若しくはその薬剤学的に許容され
る塩を含有する生薬の抽出物(特には、カンゾウ抽出
物)の他に、例えば、生理食塩水若しくはリンゲル液等
の水溶性溶剤、植物油若しくは脂肪酸エステル等の非水
溶性溶剤、ブドウ糖若しくは塩化ナトリウム等の等張化
剤、溶解補助剤、安定化剤、防腐剤、懸濁化剤、又は乳
化剤などを任意に用いることができる。また、本発明の
合成抑制剤は、徐放性ポリマーなどを用いた徐放性製剤
の手法を用いて投与してもよい。例えば、本発明の合成
抑制剤をエチレンビニル酢酸ポリマーのペレットに取り
込ませて、このペレットを治療すべき組織中に外科的に
移植することができる。
【0028】本発明の合成抑制剤は、これに限定される
ものではないが、前記式(I)で表されるグリチルレチ
ン酸化合物又はその薬剤学的に許容される塩を、0.0
1〜99重量%、好ましくは0.1〜80重量%の量で
含有することができる。また、前記式(I)で表される
グリチルレチン酸化合物又はその薬剤学的に許容される
塩を含有する植物の抽出物、例えば、前記式(I)で表
されるグリチルレチン酸化合物又はその薬剤学的に許容
される塩を含有する生薬の抽出物(特には、カンゾウ抽
出物)を有効成分として含有する本発明の合成抑制剤
は、その中に含まれる前記式(I)で表されるグリチル
レチン酸化合物又はその薬剤学的に許容される塩が前記
の量範囲になるように適宜調整して、調製することがで
きる。なお、前記式(I)で表されるグリチルレチン酸
化合物又はその薬剤学的に許容される塩を含有する植物
の抽出物、例えば、前記式(I)で表されるグリチルレ
チン酸化合物又はその薬剤学的に許容される塩を含有す
る生薬の抽出物(特には、カンゾウ抽出物)を有効成分
として含有する合成抑制剤を、経口投与用製剤とする場
合には、製剤学的に許容することのできる担体を用い
て、製剤化することが好ましい。本発明の合成抑制剤を
用いる場合の投与量は、病気の種類、患者の年齢、性
別、体重、症状の程度、又は投与方法などにより異な
り、特に制限はないが、前記式(I)で表されるグリチ
ルレチン酸化合物量として通常成人1人当り1mg〜1
0g程度を、1日1〜4回程度にわけて、経口的に又は
非経口的に投与する。更に、形態も医薬品に限定される
ものではなく、種々の形態、例えば、機能性食品や健康
食品として飲食物の形で与えることも可能である。
【0029】
【作用】上記したように、本発明の合成抑制剤に含有さ
れる前記式(I)で表されるグリチルレチン酸化合物又
はその薬剤学的に許容される塩は、細胞内のHSP47
合成を特異的に抑制する作用があるので、前記式(I)
で表されるグリチルレチン酸化合物又はその薬剤学的に
許容される塩を投与すると細胞内でのHSP47生合成
が特異的に減少し、コラーゲンの生合成が抑制される。
その結果、細胞外マトリックス産生も抑制されることに
なる。従って、前記式(I)で表されるグリチルレチン
酸化合物又はその薬剤学的に許容される塩は、コラーゲ
ンの増加を伴う細胞外マトリックス産生亢進の病態を示
す病気、例えば肝硬変、間質性肺疾患、慢性腎不全(又
は慢性腎不全に陥いる疾患)、心肥大、術後の瘢痕や熱
傷性瘢痕、交通事故等の後に生じるケロイドや肥厚性瘢
痕、強皮症、動脈硬化、又は関節リウマチなどの予防及
び治療に使用することができる。すなわち、本発明の合
成抑制剤は、コラーゲン特異的シャペロンであるHSP
47の合成を抑制することによりコラーゲンの合成を抑
制する。
【0030】また、前記のように、血管新生において
も、基底膜及び基底膜中のコラーゲン合成が重要な役割
をはたすことが指摘されているので、本発明の合成抑制
剤は、血管新生の異常増殖に基づく多くの疾患の予防治
療薬として極めて有用であり、先に述べたような各疾
患、すなわち糖尿病性網膜症、後水晶体線維増殖症、角
膜移植に伴う血管新生、緑内症、眼腫瘍、トラコーマ、
乾せん、化膿性肉芽腫、血管腫、線維性血管腫、肥大性
はん痕、肉芽、リューマチ性関節炎、浮腫性硬化症、ア
テローム性動脈硬化症及び各種腫瘍などに用いることが
できる。更に、I型コラーゲンとフィブロネクチンを基
本骨格とする間質(interstitial stroma)が癌の転移に
おいて、離脱した癌細胞が近傍の脈管に侵入するまでの
ガイド役を果たすことが、明らかとなっているので〔"B
IOTHERAPY", 7 (8) : 1181, 1993〕、本発明の合成抑制
剤を投与することにより、癌の転移を抑制することも可
能である。
【0031】すなわち、本発明は、前記式(I)で表さ
れるグリチルレチン酸化合物又はその薬剤学的に許容さ
れる塩を有効成分として含有することを特徴とする、肝
硬変治療剤、間質性肺疾患治療剤、慢性腎不全(又は慢
性腎不全に陥る疾患)治療剤、心肥大治療剤、又は癌転
移抑制剤などにも関する。また、本発明は、前記式
(I)で表されるグリチルレチン酸化合物又はその薬剤
学的に許容される塩を含有する植物の抽出物を有効成分
として含有することを特徴とする、肝硬変治療剤、間質
性肺疾患治療剤、慢性腎不全(又は慢性腎不全に陥る疾
患)治療剤、心肥大治療剤、又は癌転移抑制剤などにも
関する。更に、本発明は、カンゾウの抽出物を有効成分
として含有することを特徴とする、肝硬変治療剤、間質
性肺疾患治療剤、慢性腎不全(又は慢性腎不全に陥る疾
患)治療剤、心肥大治療剤、又は癌転移抑制剤などにも
関する。
【0032】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1:抗HSP47ポリクローナル抗体の作製 (1)抗HSP47ポリクローナル抗体の調製 ヒトHSP47のN末端から2〜16番目のアミノ酸配
列に対応するアミノ酸15個からなるペプチド〔以下、
ヒトHSP47ペプチド(2−16)と称する〕を自動
ペプチド合成装置(PSSM−8システム,島津製作
所)を用いて作製し、スクシニミジル4−(p−マレイ
ミドフェニル)ブチレート〔SMPB:Succinimidyl 4
-(p-maleimidophenyl)butyrate〕を架橋剤として用い、
常法("Biochemistry", 18:690, 1979)によりラクトグ
ロブリンと結合させ、感作抗原を作製した。この感作抗
原150μgを含むリン酸緩衝生理食塩水〔組成:KC
l=0.2g/l,KH2 PO4 =0.2g/l,Na
Cl=8g/l,Na2 HPO4 (無水)=1.15g
/l:以下PBS(−)と称する:コスモバイオ,カタ
ログ番号320-01〕0.2mlと、等量のフロイント完全
アジュバント(ヤトロン,カタログ番号RM606-1)とを混
和し、得られた混合液0.2mlを、ルーラット(6週
齢,雌性:日本クレア)の皮下に投与し、免疫した。同
様の方法で第2次及び第3次免疫を繰り返した後、アジ
ュバント(Hunter's TiterMax ; CytRx Corporation,米
国ジョージア州)を用いて6回免疫感作を行った。感作
動物より採血し、常法により血清を分離して採取し、以
下に示す酵素抗体法(ELISA法)及びウェスタンブ
ロット法によって血清中の抗体価を測定した。
【0033】(2)酵素抗体法(ELISA法)による
抗HSP47ポリクローナル抗体特性の評価 前項(1)で調製したヒトHSP47ペプチド(2−1
6)をPBS(−)に溶解し、10μg/mlの濃度の
ペプチド溶液を調製し、リジットアセイプレート(ファ
ルコン,カタログ番号3910)の各ウェルに前記ペプチド
溶液を50μlずつ滴下した。最も外側のウェルにはP
BS(−)50μlのみを入れ、湿潤下で4℃にて一晩
放置した後、前記ペプチド溶液を捨て、PBS(−)を
用いて各ウェルを洗浄した後、1%ウシ血清アルブミン
(以下、BSAと略称する)を含むPBS(−)100
μlを各ウェルに入れ、室温下で1時間放置した。PB
S(−)で3回洗浄した後、前項(1)で取得したルー
ラット血清50μlを各ウェルに入れ、1時間室温にて
放置した。PBS(−)で3回洗浄した後、各ウェルに
2次抗体としてペルオキシダーゼ標識抗ラットIgG5
0μlを入れ、室温下で1時間放置した。PBS(−)
で2回洗浄した後、過酸化水素水4μlを加えた0.1
Mクエン酸バッファー(pH4.5)10mlにo−フ
ェニレンジアミン(OPD)タブレット(シグマ,カタ
ログ番号P8287)1個(10mg)を溶解して調製した基
質液100μlずつを各ウェルに滴下し、室温にて遮光
下で30分間放置した後、各ウェルの492nmの吸光
度をマイクロプレートリーダー(東ソー,MPR−A4
i型)にて測定した。抗体価の上昇が確認された血清を
抗ヒトHSP47ポリクローナル抗体として以下の実施
例に用いた。
【0034】(3)ウェスタンブロット法による抗HS
P47ポリクローナル抗体特性の評価 Laemmliのバッファー系(Laemmli, N. K., "Nat
ure", 283 : pp. 249-256, 1970)を用いて、HeLa細
胞のライセートのドデシル硫酸ナトリウム(SDS)ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動を、以下の方法に従って
行った。濃縮ゲルの調製は次のように行った。蒸留水
6.1ml、0.5Mトリス(バイオ・ラッド,カタロ
グ番号161-0716)−HCl(pH6.8)2.5ml、
10%SDS(バイオ・ラッド,カタログ番号161-030
1)100μl、及び30%アクリルアミド(バイオ・
ラッド,カタログ番号161-0101)/N,N’−メチレン
ビスアクリルアミド(バイオ・ラッド,カタログ番号16
1-0201)1.3mlを混合して、15分間脱気し、10
%過硫酸アンモニウム(バイオ・ラッド,カタログ番号
161-0700)50μl及びN,N,N’,N’−テトラメ
チルエチレンジアミン(以下、TEMEDと略称する)
(バイオ・ラッド,カタログ番号161-0800)10μlを
加えて、濃縮ゲルを調製した。また、分離ゲルの調製は
次のように行った。蒸留水4.045ml、1.5Mト
リス−HCl(pH8.8)2.5ml、10%SDS
100μl、及び30%アクリルアミド/N,N’−メ
チレンビスアクリルアミド3.3mlをゆっくり混合し
て、15分間アスピレータで脱気し、10%過硫酸アン
モニウム50μl、及びTEMED5μlを加えた。泳
動バッファーとしては、トリス9.0g、グリシン(バ
イオ・ラッド,カタログ番号161-0717)43.2g、及
びSDS3.0gに蒸留水を加えて600mlにし、こ
れを蒸留水で5倍希釈したものを用いた。サンプルバッ
ファーは、蒸留水2ml、2Mトリス−HCl(pH
6.8)500μl、SDS0.32g、β−メルカプ
トエタノール800μl、及び0.05%(w/v)ブ
ロモフェノールブルー(バイオ・ラッド,カタログ番号
161-0404)400μlを混合したものを用いた。
【0035】5%二酸化炭素条件下で、37℃で、10
%非働化ウシ胎児血清(以下、FBSと略称する)を含
むMEM培地中でHeLa細胞を培養し、そのライセー
トを調製した。得られたHeLa細胞ライセートのSD
S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った後、0.
45μmニトロセルロース膜(Schleicher & Schuell,
カタログ番号401196)にゲルを密着させ、タンパク質転
写装置(Trans-Blot Electrophoretic Transfer Cell:
バイオ・ラッド)を用いて、室温にて100Vで、3時
間ブロッティングを行った。ブロッティングバッファー
としては0.025Mトリス及び0.192Mグリシン
よりなりpH8.5に調整されたトリスグリシンバッフ
ァー(Tris Gly Running and Blotting Buffer;Enprot
ech,米国マサチューセッツ州,カタログ番号SA100034)
にメチルアルコールを20%になるように加えて調製し
たバッファーを用いた。ブロッティング後、5%スキム
ミルク(雪印乳業)を含むPBS(−)溶液にニトロセ
ルロース膜を室温にて30分間浸し、ブロッキングを行
った。ブロッキング後、スクリーナーブロッター(サン
プラテック)を用いて、前項(1)で取得したルーラッ
ト血清を1次抗体として、1次抗体反応を行った。1次
抗体反応は、2%スキムミルク(雪印乳業)を含むPB
S(−)にて10倍希釈した前記ルーラット血清200
μlで、室温にて120分間行った。1次抗体反応終了
後、スロー・ロッキング・シェイカーを用いて、PBS
(−)で5分間の振盪を2回、0.1%Tween20
(バイオ・ラッド,カタログ番号170-6531)を含むPB
S(−)溶液で15分間の振盪を4回、更にPBS
(−)で5分間の振盪を2回行うことにより、ニトロセ
ルロース膜を洗浄した。洗浄終了後、ペルオキシダーゼ
標識ヤギ抗ラットIgG抗体(Southern Biotechnolog
y,カタログ番号3030-05)を、2%スキムミルクを含む
PBS(−)溶液で5000倍に希釈した溶液5mlを
用いて、2次抗体反応を2時間行った。反応終了後、P
BS(−)溶液、及び0.1%Tween20を含むP
BS(−)溶液で、1次抗体反応後の洗浄と同じ条件下
にてニトロセルロース膜の洗浄を行った。
【0036】余分なPBS(−)溶液を除去した後、ウ
ェスタンブロッティング検出試薬(ECL Western blotti
ng detection reagent;アマーシャム,カタログ番号RP
N2106)をニトロセルロース膜上に振りかけ、1分間室温
にて静置した後、余分な検出試薬を除去し、ニトロセル
ロース膜をラップに包み、反応面をX線フィルム(コダ
ック X-OMAT, AR,カタログ番号165 1454)に密着させて
露光させた。現像後、HSP47に相当する分子量47
キロダルトン付近のバンドを測定することによって、抗
HSP47ポリクローナル抗体の反応性の検討を行っ
た。抗体価の上昇が確認された血清を、抗ヒトHSP4
7ポリクローナル抗体として、以下の実施例に用いた。
【0037】実施例2:ヒト培養癌細胞のHSP発現量
の測定 (1)ヒト培養癌細胞の培養 ヒト乳癌細胞株MCF7(ATCC HTB 22)
を、10%非働化FBS及び10-8Mβ−エストラジオ
ールを含むRPMI1640培地中で、5%二酸化炭素
条件下で、熱ショック処理時以外は、37℃で培養し
た。
【0038】(2)グリチルリチン酸処理及び熱ショッ
ク処理 播種2日後の前記乳癌細胞株MCF7の培地中に、最終
濃度100μMになるように前記式(III)で表されるグ
リチルリチン酸(松浦薬業)を添加し、24時間培養し
た。その後、45℃にて15分間熱ショック処理をして
から、37℃にて終夜培養した。対照試験は、グリチル
リチン酸を添加しないこと以外は前記と同様に実施し
た。
【0039】(3)ヒト培養癌細胞でのHSP発現量の
測定 前項(2)で処理した各細胞を、以下に示す方法により
ホモジナイズし、HSP発現量をウェスタンブロット法
にて測定した。すなわち、前項(2)で処理した細胞を
PBS(−)で洗浄した後、ライシスバッファー(ly
sis buffer)〔1.0%NP−40、0.1
5M塩化ナトリウム、50mMトリス−HCl(pH
8.0)、5mM−EDTA、2mM−N−エチルマレ
イミド、2mMフェニルメチルスルホニルフルオリド、
2μg/mlロイペプチン及び2μg/mlペプスタチ
ン〕1mlを加え、氷上で20分間静置した。その後、
4℃で12000rpmにて、20分間、遠心を行っ
た。遠心後の上清10μlをPBS(−)790μlに
加え、更にプロテインアッセイ染色液(Dye Reagent Co
ncentrate : バイオラッド,カタログ番号500-0006)2
00μlを加えた。5分間、室温にて静置した後、59
5nmで吸光度を測定してタンパク質定量を行った。タ
ンパク質定量を行った試料を用いて、Laemmliの
バッファー系にて、等量のタンパク質を含むライセート
のSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った。電
気泳動後、実施例1で述べた方法に従って、ブロッティ
ング及びそれに続くブロッキングを行った。すなわち、
タンパク質転写装置(Trans-Blot Electrophoretic Tra
nsfer Cell:バイオ・ラッド)を用いて、室温にて10
0Vにて、0.45μmニトロセルロース膜(Schleich
er & Schuell,カタログ番号401196)にゲルを密着さ
せ、3時間ブロッティングを行った。ブロッティングバ
ッファーとしては、前記実施例1(3)で用いたバッフ
ァーと同じものを用いた。ブロッティング後、ニトロセ
ルロース膜を10%スキムミルク(雪印乳業)−PBS
(−)溶液に室温にて30分間、インキュベートし非特
異的結合をブロックした。
【0040】ブロッキング後、ニトロセルロース膜の上
で、実施例1で製造した抗ヒトHSP47ラットポリク
ローナル抗体により、1次抗体反応を行った。その後、
PBS(−)で5分間ずつ、溶液を取り替えて2回の洗
浄をスロー・ロッキング・シェイカーによって行い、更
にPBS(−)−0.1%Tween20(バイオ・ラ
ッド,カタログ番号170-6531)溶液で15分間ずつ、溶
液を取り替えて4回の洗浄を行った。最終的に、PBS
(−)で5分間ずつ、2回の洗浄を行った。洗浄終了
後、ペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ラットIgG抗体(So
uthern Biotechnology,カタログ番号3030-05)を、2%
スキムミルクを含むPBS(−)溶液で5000倍に希
釈して調製した抗体溶液5mlを用いて、2時間、2次
抗体反応を行った。反応終了後、ニトロセルロース膜に
関して、PBS(−)溶液で5分間ずつ溶液を変えて2
回、更にPBS(−)−0.1%Tween20溶液で
15分間ずつ溶液を変えて5回の洗浄をスロー・ロッキ
ング・シェイカーにより行った。最後にPBS(−)溶
液で5分間ずつ2回の洗浄を行った。余分なPBS
(−)溶液を除去した後、ウェスタンブロッティング検
出試薬(ECL Westernblotting detection reagent;Ame
rsham,カタログ番号RPN2106)をニトロセルロース膜上
に振りかけ、1分間インキュベートした後、余分な検出
試薬を除去し、ニトロセルロース膜をラップに包み、反
応面をX線フィルム(コダック X-OMAT,AR,カタログ番
号165 1454)に密着させて露光し、現像してHSP47
の有無の検討を行った。
【0041】その結果、対照試験、すなわち、グリチル
リチン酸を添加しなかった乳癌細胞株MCF7では、分
子量約47kDのバンドが一本検出された。なお、分子
量は、分子量マーカー(ウシカーボニックアンヒドラー
ゼ、卵白オバルブミン、及びウシ血清アルブミン)によ
り決定した。グリチルリチン酸を添加した乳癌細胞株M
CF7では、分子量約47kDのバンドが検出されなか
った。すなわち、グリチルリチン酸は、HSP47の発
現を抑制する合成抑制剤の活性を有するものと結論づけ
られ、この事実は、グリチルリチン酸が細胞外マトリッ
クス産生の亢進に抑制的に働くことを示している。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の合成抑制
剤は、例えば、肝硬変、間質性肺疾患、慢性腎不全(又
は慢性腎不全に陥いる疾患)、心肥大、術後の瘢痕や熱
傷性瘢痕、交通事故等の後に生じるケロイドや肥厚性瘢
痕、強皮症、動脈硬化、又は関節リウマチなどの細胞外
マトリックス産生の亢進の病態を示す病気に罹患した細
胞にみられるコラーゲン合成亢進を改善する作用を有す
る。従って、本発明による合成抑制剤を投与することに
より、臓器、組織の線維化、硬化が阻止され、その結
果、前記病気の患者の生理学的状態を有効に改善させ、
前記病気を効果的に治療することができる。また、本発
明の合成抑制剤は、血管新生の異常増殖を伴う各種疾患
の予防治療にも有用である。更に、I型コラーゲンとフ
ィブロネクチンを基本骨格とする間質が、癌の転移にお
いて離脱した癌細胞が近傍の脈管に侵入するまでのガイ
ド役を果たすことが、明らかとなっているので、本発明
の合成抑制剤を投与することにより、癌の転移を抑制す
ることも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/70 ADU A61K 31/70 ADU 35/78 AGZ 35/78 AGZJ // C07H 15/256 C07H 15/256

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、Rは、水素原子、1位の水酸基を除いた単糖残
    基、1位の水酸基を除いた単糖誘導体残基、1位の水酸
    基を除いた二糖残基、R1 −CO−基(R1 は水素原子
    又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキル基で
    ある)、HOOC−CO−基、HOOC−R2 CO−基
    (R2 は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキレ
    ン基である)、又は式(a): 【化2】 で表される基であり、Rb は、水素原子、又は直鎖状若
    しくは分枝状の炭素数1〜4のアルキル基であるか、あ
    るいは、置換基として水酸基、カルボキシル基、カルバ
    モイル基、メルカプト基、メチルチオ基、アミノ基、グ
    アニジノ基、イミダゾリル基、フェニル基、ヒドロキシ
    フェニル基、インドリル基、式(b): 【化3】 で表される基、及び式(c): 【化4】 で表される基からなる群から選んだ基1又はそれ以上で
    置換されている直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜4の
    アルキル基であり、Rc 及びRd は、それぞれ独立し
    て、水素原子又はアミノ保護基であるか、あるいは、R
    b とRc とが一緒になって、トリメチレン基、又は水酸
    基で置換されているトリメチレン基であって、Rd は水
    素原子又はアミノ保護基であるものとする]で表される
    グリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容され
    る塩を有効成分として含有することを特徴とする、分子
    量47キロダルトンの熱ショックタンパク質の合成抑制
    剤。
  2. 【請求項2】 式(I)で表されるグリチルレチン酸化
    合物がグリチルリチン酸である、請求項1に記載の分子
    量47キロダルトンの熱ショックタンパク質の合成抑制
    剤。
  3. 【請求項3】 式(I): 【化5】 [式中、Rは、水素原子、1位の水酸基を除いた単糖残
    基、1位の水酸基を除いた単糖誘導体残基、1位の水酸
    基を除いた二糖残基、R1 −CO−基(R1 は水素原子
    又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキル基で
    ある)、HOOC−CO−基、HOOC−R2 CO−基
    (R2 は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキレ
    ン基である)、又は式(a): 【化6】 で表される基であり、Rb は、水素原子、又は直鎖状若
    しくは分枝状の炭素数1〜4のアルキル基であるか、あ
    るいは、置換基として水酸基、カルボキシル基、カルバ
    モイル基、メルカプト基、メチルチオ基、アミノ基、グ
    アニジノ基、イミダゾリル基、フェニル基、ヒドロキシ
    フェニル基、インドリル基、式(b): 【化7】 で表される基、及び式(c): 【化8】 で表される基からなる群から選んだ基1又はそれ以上で
    置換されている直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜4の
    アルキル基であり、Rc 及びRd は、それぞれ独立し
    て、水素原子又はアミノ保護基であるか、あるいは、R
    b とRc とが一緒になって、トリメチレン基、又は水酸
    基で置換されているトリメチレン基であって、Rd は水
    素原子又はアミノ保護基であるものとする]で表される
    グリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容され
    る塩を含有する植物の抽出物を有効成分として含有する
    ことを特徴とする、分子量47キロダルトンの熱ショッ
    クタンパク質の合成抑制剤。
  4. 【請求項4】 カンゾウの抽出物を有効成分として含有
    することを特徴とする、分子量47キロダルトンの熱シ
    ョックタンパク質の合成抑制剤。
  5. 【請求項5】 式(I): 【化9】 [式中、Rは、水素原子、1位の水酸基を除いた単糖残
    基、1位の水酸基を除いた単糖誘導体残基、1位の水酸
    基を除いた二糖残基、R1 −CO−基(R1 は水素原子
    又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキル基で
    ある)、HOOC−CO−基、HOOC−R2 CO−基
    (R2 は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキレ
    ン基である)、又は式(a): 【化10】 で表される基であり、Rb は、水素原子、又は直鎖状若
    しくは分枝状の炭素数1〜4のアルキル基であるか、あ
    るいは、置換基として水酸基、カルボキシル基、カルバ
    モイル基、メルカプト基、メチルチオ基、アミノ基、グ
    アニジノ基、イミダゾリル基、フェニル基、ヒドロキシ
    フェニル基、インドリル基、式(b): 【化11】 で表される基、及び式(c): 【化12】 で表される基からなる群から選んだ基1又はそれ以上で
    置換されている直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜4の
    アルキル基であり、Rc 及びRd は、それぞれ独立し
    て、水素原子又はアミノ保護基であるか、あるいは、R
    b とRc とが一緒になって、トリメチレン基、又は水酸
    基で置換されているトリメチレン基であって、Rd は水
    素原子又はアミノ保護基であるものとする]で表される
    グリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容され
    る塩を有効成分として含有することを特徴とする、細胞
    外マトリックス産生の亢進の病態を示す病気の治療又は
    予防剤。
  6. 【請求項6】 式(I): 【化13】 [式中、Rは、水素原子、1位の水酸基を除いた単糖残
    基、1位の水酸基を除いた単糖誘導体残基、1位の水酸
    基を除いた二糖残基、R1 −CO−基(R1 は水素原子
    又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキル基で
    ある)、HOOC−CO−基、HOOC−R2 CO−基
    (R2 は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキレ
    ン基である)、又は式(a): 【化14】 で表される基であり、Rb は、水素原子、又は直鎖状若
    しくは分枝状の炭素数1〜4のアルキル基であるか、あ
    るいは、置換基として水酸基、カルボキシル基、カルバ
    モイル基、メルカプト基、メチルチオ基、アミノ基、グ
    アニジノ基、イミダゾリル基、フェニル基、ヒドロキシ
    フェニル基、インドリル基、式(b): 【化15】 で表される基、及び式(c): 【化16】 で表される基からなる群から選んだ基1又はそれ以上で
    置換されている直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜4の
    アルキル基であり、Rc 及びRd は、それぞれ独立し
    て、水素原子又はアミノ保護基であるか、あるいは、R
    b とRc とが一緒になって、トリメチレン基、又は水酸
    基で置換されているトリメチレン基であって、Rd は水
    素原子又はアミノ保護基であるものとする]で表される
    グリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容され
    る塩を含有する植物の抽出物を有効成分として含有する
    ことを特徴とする、細胞外マトリックス産生の亢進の病
    態を示す病気の治療又は予防剤。
  7. 【請求項7】 カンゾウの抽出物を有効成分として含有
    することを特徴とする、細胞外マトリックス産生の亢進
    の病態を示す病気の治療又は予防剤。
  8. 【請求項8】 細胞外マトリックス産生の亢進の病態を
    示す病気が、肝硬変、間質性肺疾患、慢性腎不全、又は
    心肥大である、請求項5〜7のいずれか一項に記載の治
    療又は予防剤。
  9. 【請求項9】 式(I): 【化17】 [式中、Rは、水素原子、1位の水酸基を除いた単糖残
    基、1位の水酸基を除いた単糖誘導体残基、1位の水酸
    基を除いた二糖残基、R1 −CO−基(R1 は水素原子
    又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキル基で
    ある)、HOOC−CO−基、HOOC−R2 CO−基
    (R2 は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキレ
    ン基である)、又は式(a): 【化18】 で表される基であり、Rb は、水素原子、又は直鎖状若
    しくは分枝状の炭素数1〜4のアルキル基であるか、あ
    るいは、置換基として水酸基、カルボキシル基、カルバ
    モイル基、メルカプト基、メチルチオ基、アミノ基、グ
    アニジノ基、イミダゾリル基、フェニル基、ヒドロキシ
    フェニル基、インドリル基、式(b): 【化19】 で表される基、及び式(c): 【化20】 で表される基からなる群から選んだ基1又はそれ以上で
    置換されている直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜4の
    アルキル基であり、Rc 及びRd は、それぞれ独立し
    て、水素原子又はアミノ保護基であるか、あるいは、R
    b とRc とが一緒になって、トリメチレン基、又は水酸
    基で置換されているトリメチレン基であって、Rd は水
    素原子又はアミノ保護基であるものとする]で表される
    グリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容され
    る塩を有効成分として含有することを特徴とする、細胞
    外マトリックス産生の亢進の病態を示す病気の治療又は
    予防用機能性食品。
  10. 【請求項10】 式(I): 【化21】 [式中、Rは、水素原子、1位の水酸基を除いた単糖残
    基、1位の水酸基を除いた単糖誘導体残基、1位の水酸
    基を除いた二糖残基、R1 −CO−基(R1 は水素原子
    又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキル基で
    ある)、HOOC−CO−基、HOOC−R2 CO−基
    (R2 は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキレ
    ン基である)、又は式(a): 【化22】 で表される基であり、Rb は、水素原子、又は直鎖状若
    しくは分枝状の炭素数1〜4のアルキル基であるか、あ
    るいは、置換基として水酸基、カルボキシル基、カルバ
    モイル基、メルカプト基、メチルチオ基、アミノ基、グ
    アニジノ基、イミダゾリル基、フェニル基、ヒドロキシ
    フェニル基、インドリル基、式(b): 【化23】 で表される基、及び式(c): 【化24】 で表される基からなる群から選んだ基1又はそれ以上で
    置換されている直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜4の
    アルキル基であり、Rc 及びRd は、それぞれ独立し
    て、水素原子又はアミノ保護基であるか、あるいは、R
    b とRc とが一緒になって、トリメチレン基、又は水酸
    基で置換されているトリメチレン基であって、Rd は水
    素原子又はアミノ保護基であるものとする]で表される
    グリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容され
    る塩を含有する植物の抽出物を有効成分として含有する
    ことを特徴とする、細胞外マトリックス産生の亢進の病
    態を示す病気の治療又は予防用機能性食品。
  11. 【請求項11】 カンゾウの抽出物を有効成分として含
    有することを特徴とする、細胞外マトリックス産生の亢
    進の病態を示す病気の治療又は予防用機能性食品。
  12. 【請求項12】 細胞外マトリックス産生の亢進の病態
    を示す病気が、肝硬変、間質性肺疾患、慢性腎不全、又
    は心肥大である、請求項9〜11のいずれか一項に記載
    の治療又は予防用機能性食品。
  13. 【請求項13】 式(I): 【化25】 [式中、Rは、水素原子、1位の水酸基を除いた単糖残
    基、1位の水酸基を除いた単糖誘導体残基、1位の水酸
    基を除いた二糖残基、R1 −CO−基(R1 は水素原子
    又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキル基で
    ある)、HOOC−CO−基、HOOC−R2 CO−基
    (R2 は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキレ
    ン基である)、又は式(a): 【化26】 で表される基であり、Rb は、水素原子、又は直鎖状若
    しくは分枝状の炭素数1〜4のアルキル基であるか、あ
    るいは、置換基として水酸基、カルボキシル基、カルバ
    モイル基、メルカプト基、メチルチオ基、アミノ基、グ
    アニジノ基、イミダゾリル基、フェニル基、ヒドロキシ
    フェニル基、インドリル基、式(b): 【化27】 で表される基、及び式(c): 【化28】 で表される基からなる群から選んだ基1又はそれ以上で
    置換されている直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜4の
    アルキル基であり、Rc 及びRd は、それぞれ独立し
    て、水素原子又はアミノ保護基であるか、あるいは、R
    b とRc とが一緒になって、トリメチレン基、又は水酸
    基で置換されているトリメチレン基であって、Rd は水
    素原子又はアミノ保護基であるものとする]で表される
    グリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容され
    る塩を有効成分として含有することを特徴とする、癌転
    移の抑制剤。
  14. 【請求項14】 式(I): 【化29】 [式中、Rは、水素原子、1位の水酸基を除いた単糖残
    基、1位の水酸基を除いた単糖誘導体残基、1位の水酸
    基を除いた二糖残基、R1 −CO−基(R1 は水素原子
    又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキル基で
    ある)、HOOC−CO−基、HOOC−R2 CO−基
    (R2 は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキレ
    ン基である)、又は式(a): 【化30】 で表される基であり、Rb は、水素原子、又は直鎖状若
    しくは分枝状の炭素数1〜4のアルキル基であるか、あ
    るいは、置換基として水酸基、カルボキシル基、カルバ
    モイル基、メルカプト基、メチルチオ基、アミノ基、グ
    アニジノ基、イミダゾリル基、フェニル基、ヒドロキシ
    フェニル基、インドリル基、式(b): 【化31】 で表される基、及び式(c): 【化32】 で表される基からなる群から選んだ基1又はそれ以上で
    置換されている直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜4の
    アルキル基であり、Rc 及びRd は、それぞれ独立し
    て、水素原子又はアミノ保護基であるか、あるいは、R
    b とRc とが一緒になって、トリメチレン基、又は水酸
    基で置換されているトリメチレン基であって、Rd は水
    素原子又はアミノ保護基であるものとする]で表される
    グリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容され
    る塩を含有する植物の抽出物を有効成分として含有する
    ことを特徴とする、癌転移の抑制剤。
  15. 【請求項15】 カンゾウの抽出物を有効成分として含
    有することを特徴とする、癌転移の抑制剤。
  16. 【請求項16】 式(I): 【化33】 [式中、Rは、水素原子、1位の水酸基を除いた単糖残
    基、1位の水酸基を除いた単糖誘導体残基、1位の水酸
    基を除いた二糖残基、R1 −CO−基(R1 は水素原子
    又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキル基で
    ある)、HOOC−CO−基、HOOC−R2 CO−基
    (R2 は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキレ
    ン基である)、又は式(a): 【化34】 で表される基であり、Rb は、水素原子、又は直鎖状若
    しくは分枝状の炭素数1〜4のアルキル基であるか、あ
    るいは、置換基として水酸基、カルボキシル基、カルバ
    モイル基、メルカプト基、メチルチオ基、アミノ基、グ
    アニジノ基、イミダゾリル基、フェニル基、ヒドロキシ
    フェニル基、インドリル基、式(b): 【化35】 で表される基、及び式(c): 【化36】 で表される基からなる群から選んだ基1又はそれ以上で
    置換されている直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜4の
    アルキル基であり、Rc 及びRd は、それぞれ独立し
    て、水素原子又はアミノ保護基であるか、あるいは、R
    b とRc とが一緒になって、トリメチレン基、又は水酸
    基で置換されているトリメチレン基であって、Rd は水
    素原子又はアミノ保護基であるものとする]で表される
    グリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容され
    る塩を有効成分として含有することを特徴とする、癌転
    移の抑制用機能性食品。
  17. 【請求項17】 式(I): 【化37】 [式中、Rは、水素原子、1位の水酸基を除いた単糖残
    基、1位の水酸基を除いた単糖誘導体残基、1位の水酸
    基を除いた二糖残基、R1 −CO−基(R1 は水素原子
    又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキル基で
    ある)、HOOC−CO−基、HOOC−R2 CO−基
    (R2 は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分枝状アルキレ
    ン基である)、又は式(a): 【化38】 で表される基であり、Rb は、水素原子、又は直鎖状若
    しくは分枝状の炭素数1〜4のアルキル基であるか、あ
    るいは、置換基として水酸基、カルボキシル基、カルバ
    モイル基、メルカプト基、メチルチオ基、アミノ基、グ
    アニジノ基、イミダゾリル基、フェニル基、ヒドロキシ
    フェニル基、インドリル基、式(b): 【化39】 で表される基、及び式(c): 【化40】 で表される基からなる群から選んだ基1又はそれ以上で
    置換されている直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜4の
    アルキル基であり、Rc 及びRd は、それぞれ独立し
    て、水素原子又はアミノ保護基であるか、あるいは、R
    b とRc とが一緒になって、トリメチレン基、又は水酸
    基で置換されているトリメチレン基であって、Rd は水
    素原子又はアミノ保護基であるものとする]で表される
    グリチルレチン酸化合物、又はその薬剤学的に許容され
    る塩を含有する植物の抽出物を有効成分として含有する
    ことを特徴とする、癌転移の抑制用機能性食品。
  18. 【請求項18】 カンゾウの抽出物を有効成分として含
    有することを特徴とする、癌転移の抑制用機能性食品。
JP9157889A 1997-05-30 1997-05-30 グリチルレチン酸化合物含有hsp47合成抑制剤 Pending JPH10330256A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9157889A JPH10330256A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 グリチルレチン酸化合物含有hsp47合成抑制剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9157889A JPH10330256A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 グリチルレチン酸化合物含有hsp47合成抑制剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10330256A true JPH10330256A (ja) 1998-12-15

Family

ID=15659638

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9157889A Pending JPH10330256A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 グリチルレチン酸化合物含有hsp47合成抑制剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10330256A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002098405A1 (fr) * 2001-06-05 2002-12-12 Ajinomoto Co., Inc. Inhibiteurs de fibrose du foie
JP2011042623A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 Minofuaagen Seiyaku:Kk junB遺伝子発現促進剤
KR101022809B1 (ko) * 2008-02-05 2011-03-17 재단법인서울대학교산학협력재단 면역조절에 의한 캔디다알비칸스 기인성 질환의 치료
CN104530171A (zh) * 2014-11-27 2015-04-22 辽宁师范大学 五环三萜类化合物及其制备方法以及该化合物在制备防治肿瘤药物中的应用
WO2016013551A1 (ja) * 2014-07-22 2016-01-28 小林製薬株式会社 外用組成物
US9416151B2 (en) * 2010-08-25 2016-08-16 Lurong ZHANG Use of glycyrrhetinic acid, glycyrrhizic acid and related compounds for prevention and/or treatment of pulmonary fibrosis
WO2017057265A1 (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 国立大学法人 東京大学 強皮症予防および/または治療剤
CN109517025A (zh) * 2019-01-10 2019-03-26 广西师范大学 28-(l-苯丙氨酸)-五环三萜衍生物及其合成方法和应用
US11672772B2 (en) 2020-02-08 2023-06-13 Lurong ZHANG Use of glycyrrhetinic acid, glycyrrhizic acid and related compounds for mitigation and/or treatment of pneumonitis/pneumonia/pulmonary fibrosis induced by virus infection and/or by chemical or biological agents

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002098405A1 (fr) * 2001-06-05 2002-12-12 Ajinomoto Co., Inc. Inhibiteurs de fibrose du foie
KR101022809B1 (ko) * 2008-02-05 2011-03-17 재단법인서울대학교산학협력재단 면역조절에 의한 캔디다알비칸스 기인성 질환의 치료
JP2011042623A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 Minofuaagen Seiyaku:Kk junB遺伝子発現促進剤
US9416151B2 (en) * 2010-08-25 2016-08-16 Lurong ZHANG Use of glycyrrhetinic acid, glycyrrhizic acid and related compounds for prevention and/or treatment of pulmonary fibrosis
WO2016013551A1 (ja) * 2014-07-22 2016-01-28 小林製薬株式会社 外用組成物
JP2016029025A (ja) * 2014-07-22 2016-03-03 小林製薬株式会社 外用組成物
CN106659713A (zh) * 2014-07-22 2017-05-10 小林制药株式会社 外用组合物
CN104530171A (zh) * 2014-11-27 2015-04-22 辽宁师范大学 五环三萜类化合物及其制备方法以及该化合物在制备防治肿瘤药物中的应用
WO2017057265A1 (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 国立大学法人 東京大学 強皮症予防および/または治療剤
CN109517025A (zh) * 2019-01-10 2019-03-26 广西师范大学 28-(l-苯丙氨酸)-五环三萜衍生物及其合成方法和应用
US11672772B2 (en) 2020-02-08 2023-06-13 Lurong ZHANG Use of glycyrrhetinic acid, glycyrrhizic acid and related compounds for mitigation and/or treatment of pneumonitis/pneumonia/pulmonary fibrosis induced by virus infection and/or by chemical or biological agents

Similar Documents

Publication Publication Date Title
BRPI0617664B1 (pt) Uso de um anticorpo que reconhece a il-6 para a produção de uma composição farmacêutica para tratar o enfarte do miocárdio ou suprimir a remodelagem ventricular esquerda depois do enfarte do miocárdio
KR20020035855A (ko) 약용인삼을 포함하는 뇌세포 또는 신경세포 보호제
JP2019534273A (ja) モノアセチルジアシルグリセロール化合物を含有する肝炎の予防または治療用組成物
JPH10330256A (ja) グリチルレチン酸化合物含有hsp47合成抑制剤
US10716825B2 (en) Method of treating a liver disease comprising administering ostreolysin orfunctionally related variant thereof
JPH107559A (ja) Hsp27ファミリーに属するタンパク質のベルベリン誘導体含有合成抑制剤
JPH1036388A (ja) ジンセノサイド類含有hsp47合成抑制剤
JPH107569A (ja) ベルベリン誘導体含有hsp47合成抑制剤
JPH10330268A (ja) ピラノピラノン化合物含有hsp47合成抑制剤
JP3003978B2 (ja) ペオニフロリン含有hsp47合成抑制剤
JPH1045604A (ja) アロイン誘導体含有hsp47合成抑制剤
JPH09227365A (ja) ジンゲロール含有hsp47合成抑制剤
JP2933511B2 (ja) フェルラ酸含有hsp47合成抑制剤
JPH1029940A (ja) エボジアミン誘導体含有hsp47合成抑制剤
JPH1045575A (ja) シコニン含有hsp47合成抑制剤
JPH1036262A (ja) アコニチン含有hsp47合成抑制剤
JPH1045573A (ja) マグノロール含有hsp47合成抑制剤
KR100891881B1 (ko) 3,4,5-트리히드록시벤즈알데히드를 유효성분으로 포함하는고지혈증 및 mmp 과다활성으로 인한 혈관질환 예방 및치료용 조성물
JP2892300B2 (ja) Hsp47合成抑制剤
JPH08301757A (ja) Hsp47合成抑制剤
JPH1036264A (ja) コリダリン誘導体含有hsp47合成抑制剤
WO2015009047A1 (ko) 환삼덩굴 추출물을 포함하는 인슐린저항성 관련 질환의 예방 또는 치료용 조성물
JPH08301781A (ja) Hsp47合成抑制剤
JPH10330249A (ja) レチノール化合物含有hsp47合成抑制剤
CN111867580A (zh) 用于预防或改善脱发的包含有效成分董尼酮的组合物