JPH10329262A - 透明性に優れたガスバリア性二軸配向ポリプロピレンフィルムと積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

透明性に優れたガスバリア性二軸配向ポリプロピレンフィルムと積層フィルムおよびその製造方法

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JPH10329262A
JPH10329262A JP8901998A JP8901998A JPH10329262A JP H10329262 A JPH10329262 A JP H10329262A JP 8901998 A JP8901998 A JP 8901998A JP 8901998 A JP8901998 A JP 8901998A JP H10329262 A JPH10329262 A JP H10329262A
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film
biaxially oriented
gas barrier
alumina oxide
gas
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JP8901998A
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Itsuo Nagai
逸夫 永井
Shigeru Tanaka
茂 田中
Masayoshi Asakura
正芳 朝倉
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性に優れ、水蒸気、酸素の遮断性に優れ、
さらに伸長後のガスバリア性能にも優れる透明性に優れ
たガスバリア性二軸配向ポリプロピレンフィルムを提供
する。 【解決手段】ポリプロピレン重合体を主成分とする基
層、該基層の少なくとも片面に設けられた融解熱量が3
0〜85J/gのポリオレフィン樹脂層、および該ポリ
オレフィン樹脂層上に設けられた不完全酸化アルミナ膜
からなり、該不完全酸化アルミナ膜において、その内部
のアルミニウム金属濃度が表面およびポリオレフィン樹
脂層との界面のいずれよりも多く、かつ、不完全酸化ア
ルミナ膜中のアルミニウム金属含有量が10〜200%
nmであることを特徴とする透明性に優れたガスバリア
性二軸配向ポリプロピレンフィルムあって、水蒸気およ
び酸素の遮断性に優れ、さらに伸長後のガスバリア性能
にも優れる透明に優れたガスバリア性二軸配向ポリプロ
ピレンフィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性に優れ,水
蒸気および酸素の遮断性に優れ、さらに、伸長後のガス
バリア性能にも優れた包装用ガスバリア性二軸配向ポリ
プロピレンフィルムと積層フィルムおよびその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】二軸配向ポリプロピレンフィルムは、透
明性、機械的特性、防湿性などに優れ、包装用途に広く
用いられてきている。更にガス遮断性、防湿性を向上さ
せる目的でポリ塩化ビニリデンをコートした二軸配向ポ
リプロピレンフィルムが、透明でガスバリア性に優れた
包装材料として広く用いられている。しかしポリ塩化ビ
ニリデンは廃棄焼却時に塩素系ガスが発生し環境への悪
影響が懸念されている。この問題を解決する包装用フィ
ルムとして金属酸化物を蒸着によりフィルム上に形成し
たフィルムが開発されている。例えば特公昭53−12
953号公報には酸化珪素をプラスチックフィルム上に
形成したものが開示されている。
【0003】また、特公平4−20383号公報には非
晶性の酸化アルミニウム薄膜をプラスチックフィルム上
に形成したものが開示されている。しかしながら、この
酸化アルミニウム薄膜は、実質的に完全酸化のアルミナ
膜からなり、これを二軸延伸ポリプロピレンフィルムを
基材として用いた場合、ガスバリア性能が不十分であっ
た。
【0004】一方、特開昭62−220330号公報に
は透明プラスチックフィルム基体上にアルミニウムを1
〜15重量%含む、不完全酸化アルミナからなるガスバ
リア層を設けた帯電防止性ガスバリアフィルムの開示が
あるが、蒸着膜中のアルミニウム金属の分布状態につい
ては何ら考慮されておらず、二軸配向ポリプロピレンフ
ィルムを基材とする高度なガスバリア性能は得られてい
ない。
【0005】特開平5−338072号公報には、ポリ
エチレンテレフタレートのような高分子樹脂フィルム上
に不完全酸化アルミナ膜が設けられた透明ガスバリア性
フィルムの開示があるが、不完全酸化アルミナ膜の酸化
程度が高いことによってアルミニウム金属の濃度が低い
こと、および基層の片面にポリオレフィン樹脂層を設け
られていないため高度なガスバリア性能は得られていな
い。
【0006】EP−A−0437946号公報にはウェ
ブ基材上にアルミニウム金属とその酸化物の均一な混合
物からなるコート層を有する包装材料の開示があるが、
不完全酸化アルミナ膜中のアルミニウム金属の分布が均
一であるため、高度なガスバリア性能を有するフィルム
は得られていない。
【0007】また、これら技術を基材にポリプロピレン
フィルムを用いた場合に適用しても、ポリプロピレンフ
イルムのヤング率が低いことおよび蒸着膜に延性が乏し
いことから、積層フィルムを包装材料に加工するために
ラミネートや印刷にかけようとした場合に、伸長による
蒸着膜の破壊によりガスバリア性能が大幅に低下してし
まうという問題があった。
【0008】光学用途フィルムおよびその製造方法とし
て、米国特許第4364995号および同第44303
66号には金属と金属酸化物が膜厚方向に連続的に変化
するフィルムおよびその製造方法の開示がある。この技
術の目的は金属薄膜と金属酸化膜を連続的に製造するこ
とであるため、膜厚方向の一方は金属薄膜で他方は完全
金属酸化膜が形成される。そのためフイルムが不透明に
なり、透明性に優れたフィルムにはならないことから、
透明性が要求される用途には使用できず、使用用途が限
定されてしまうという欠点があった。
【0009】米国特許第4345005号には二軸配向
ポリプロピレンフィルム表層にエチレンプロピレン共重
合体層を設け、その上にアルミニウム蒸着を行うことが
開示されており、これによりアルミニウム蒸着層の接着
性が向上することが示されているが、不透明であり透明
性が要求される用途には使用できない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術では達成し得なかった透明性と高いガスバリ
ア性能を達成し、伸長後においてもガスバリア性能を保
持するガスバリア性二軸配向ポリプロピレンフィルムと
積層フィルムを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々検討
した結果、ポリプロピレン重合体を主成分とした二軸配
向ポリプロピレンフィルム上に、実用上透明な不完全酸
化アルミナ膜を形成して高度なガスバリア性能を発現さ
せるためには、二軸配向ポリプロピレンフィルム表層の
ポリオレフィン樹脂の特性と不完全酸化アルミナ膜の構
造が大きく影響することを見い出し本発明に至ったもの
である。
【0012】すなわち、本発明の透明性に優れたガスバ
リア性二軸配向ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピ
レン重合体を主成分とする基層、該基層の少なくとも片
面に設けられた融解熱量が30〜85J/gのポリオレ
フィン樹脂層、および該ポリオレフィン樹脂層上に設け
られた不完全酸化アルミナ膜からなり、該不完全酸化ア
ルミナ膜において、その内部のアルミニウム金属濃度が
表面およびポリオレフィン樹脂層との界面のいずれより
も高く、かつ、不完全酸化アルミナ膜中のアルミニウム
金属含有量が10〜200%nmであることを特徴とす
るものである。
【0013】この場合、アルミニウム金属の分布状態
は、不完全酸化アルミナ膜の内部にのみ分布しているこ
とが好ましい。
【0014】また、本発明の積層フィルムの一態様は、
上記透明性に優れたガスバリア性二軸配向ポリプロピレ
ンフィルムの不完全酸化アルミナ膜が設けられている面
に、ポリプロピレン重合体からなる二軸配向ポリプロピ
レンフィルムが接着剤あるいはポリオレフィン樹脂を介
して接合してなるものである。
【0015】さらに、透明性に優れたガスバリア性二軸
配向ポリプロピレンフィルムの製造方法の好ましい一態
様は、ポリプロピレン重合体を主成分とする基層および
該基層の少なくとも片面に設けられた融解熱量が30〜
85J/gのポリオレフィン樹脂層からなる基材のポリ
オレフィン樹脂層に金属アルミニウムを蒸発させ酸化性
ガスと反応させて不完全酸化アルミナ膜を該基材フィル
ム上に連続的に形成する方法において、酸化性ガスを基
材下、蒸発源と基材との距離の1/4以下の距離で基材
フィルムが蒸着を受ける領域に入る側から導入し、か
つ、基材が進行する方向に酸化性ガスの濃度分布を設け
ることで蒸着膜厚方向のアルミニウム金属が蒸着される
割合を変更せしめ、次いで不完全酸化アルミナ膜面を大
気に曝しエージングを行うものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明においてポリプロピレン重
合体を主成分とする基層に用いるポリプロピレン重合体
として、ポリプロピレンの単独重合体、あるいはエチレ
ン、ブテン−1などのα−オレフィンを10重量%以
下、好ましくは6重量%以下、より好ましくは4重量%
以下共重合されたものが、耐熱性、機械的強度の点から
好ましく用いられる。結晶性アイソタクチックポリプロ
ピレンが特に好ましく用いられ、ポリプロピレン重合体
のアイソタクチックインデックス(II)が95〜99
%の範囲、立体規則性の指標であるメソペンタッド分率
90〜99.5%の範囲であるポリプロピレン重合体
が、フィルムの機械特性、熱安定性と製膜性の両立のた
めに好ましい。いずれかが低すぎると機械特性、熱安定
性が劣る場合があり、高すぎると結晶性が高くなりす
ぎ、製膜が困難となる場合がある。ポリプロピレン重合
体のメルトフローインデックス(MFI)は2.5〜6
g/10分のものが製膜性の点で好ましく用いられる。
またフィルム製造上、フィルムの端部が切り除かれ、こ
れらを回収原料として基層に再利用することでコストダ
ウンがはかられて望ましいが、この場合に表層のポリオ
レフィン樹脂が15重量%以下混合されたものも基層と
して用いることができる。
【0017】本発明において表層を構成するポリオレフ
ィン樹脂は、樹脂層の融解熱量が30〜85J/gであ
ることが必要である。融解熱量が大きすぎる場合は、不
完全酸化アルミナ膜を形成した後のガスバリア性能が劣
る場合がある。融解熱量が小さすぎる場合は、不完全酸
化アルミナ膜を形成する際、および/または不完全酸化
アルミナ膜を形成した後、包装体に加工する際に熱を受
けることによるクラックが発生しやすく、ガスバリア性
能が低下する可能性が大きい。表層を構成する樹脂の融
解熱量は上記理由により、より好ましくは40〜80J
/gである。
【0018】この表層を構成するポリオレフィン樹脂層
を設けることが、本発明においては重要である。通常の
ホモポリプロピレンの融解熱量は、100J/g程度で
あるが、表層に本発明のような低融解熱量の樹脂層を設
けることで、蒸着膜形成の際に発生する凝集潜熱でポリ
オレフィン樹脂層の極表層部が融解し、蒸着膜の接着性
およびガスバリア性能を向上させるからである。
【0019】表層を構成する好ましいポリオレフィン樹
脂として、ポリプロピレン系共重合樹脂、シンジオタク
チックポリプロピレン樹脂、エチレンとα−オレフィン
との共重合体、低立体規則性のポリプロピレン樹脂など
の単独樹脂あるいは、これら樹脂と50重量%以下のア
イソタクチックポリプロピレンとのブレンド樹脂が挙げ
られる。
【0020】ここでポリプロピレン系共重合体とは、プ
ロピレンモノマーとエチレン、ブテン−1等のα−オレ
フィンモノマーを3〜15重量%、好ましくは4〜10
重量%の範囲で共重合したものである。ポリプロピレン
系共重合体の融点は好ましくは132〜150℃であ
り、135〜145℃の範囲がガスバリア性能と加工性
の両立のためにより好ましい。 具体的に好ましいポリ
プロピレン系共重合体としては、エチレン/プロピレン
共重合体、エチレン/プロピレン/ブテン共重合体、プ
ロピレン/ブテン共重合体が挙げられる。ポリプロピレ
ン系共重合体のMFIは製膜性の観点から1〜10g/
10分の範囲が好ましく、より好ましくは2.5〜10
g/10分である。
【0021】また、シンジオタクチックポリプロピレン
樹脂(以下、「syn−PP」と省略する場合がある)
とは、メタロセン系触媒を用いて重合され、高度にシン
ジオタクチックの立体規則性を有するポリプロピレン樹
脂であり、そのシンジオタクシチシティは70%以上、
好ましくは75%以上である。シンジオタクチックポリ
プロピレンには、5重量%以下のエチレン、ブテンなど
の共重合成分が含有されていても良い。シンジオタクチ
ックポリプロピレンの融点はシンジオタクチシティで変
化するが、125〜150℃の範囲である。シンジオタ
クチックポリプロピレンに50重量%以下のアイソタク
チックポリプロピレンあるいは、好ましくは145℃以
上のポリプロピレン共重合体をブレンドすることは、表
層を構成する樹脂の耐熱性が向上し、より好ましい。
【0022】さらに、エチレンとα−オレフィンの共重
合体とは、70〜90重量%のエチレンと、プロピレ
ン、ブテン、ヘキセンなどのα−オレフィンとの共重合
体であり、これら共重合体は軟化点が低いため、30〜
50重量%のアイソタクチックポリプロピレンあるい
は、好ましくは145℃以上のポリプロピレン共重合体
をブレンドすることが耐熱性の観点から好ましい。
【0023】また、低立体規則性ポリプロピレン樹脂と
は、立体規則性の指標であるメソペンタッド分率の低い
ポリプロピレン樹脂を指す。メソペンタッド分率は13
のNMR測定で評価できる。本発明に好適な体立体規則
性ポリプロピレン樹脂のメソペンタッド分率は60〜9
0%である。メソペンタッド分率が低すぎると耐熱性に
問題が生じる場合があり、高すぎるとガスバリア性能が
不十分となる場合がある。
【0024】表層を構成する樹脂として上記のごとく複
数の樹脂をブレンドする場合、および/またはブロック
共重合体を使用する場合は、融解熱量は各樹脂に帰属さ
れる融解熱量の和として定義する。
【0025】本発明のフィルムは二軸方向に延伸した二
軸配向フィルムであり、二軸配向することで未延伸フィ
ルムに比べ機械強度、ガスバリア性能が向上する。
【0026】これら融解熱量が30〜85J/gのポリ
オレフィン樹脂層表面は、斜度30度以上の表面構造の
面積割合が3%以下であることが、より高度なガスバリ
ア性能を発現させるためには好ましい。30度以上の表
面構造の大きな原因は、通常の逐次二軸延伸製膜プロセ
スにおいて、幅方向の延伸後に基層のポリプロピレン重
合体を主成分とする樹脂の融点近く、ポリオレフィン樹
脂の融点以上の熱処理が行われるが、この後、徐々に冷
却されるとポリオレフィン樹脂層の結晶化が進行し、い
わゆるフィブリルと呼ばれる微細な構造が出現すること
にある。このフィブリル構造のピッチおよび高さは、こ
の後蒸着される不完全酸化アルミナ膜の膜厚と同程度で
ある場合があり、このような表面に蒸着が行われると均
一に膜が形成されない場合がある。この微細な表面構造
は、走査型電子顕微鏡(SEM)や原子間力顕微鏡(A
FM)等の約10万倍程度の倍率の像により観測でき、
急峻な構造、すなわち、斜度30度以上の表面構造を有
する面積割合はこれらの像を解析することで計算でき
る。
【0027】本発明の透明性に優れたガスバリア性二軸
配向ポリプロピレンフィルムの構成は、不完全酸化アル
ミナ膜/表層/基層の3層構成が基本であるが、基層の
反対側にヒートシール性を有する樹脂を積層することが
包装材料として用いる場合に好適である。
【0028】該表層/基層部分の全厚みは、包装用途と
して好ましく用いられる10〜40μmであり、より好
ましくは15〜25μmである。また表層の厚みは0.
2〜2μmの範囲が好ましい。0.2μm未満であると
積層による荒れが生じやすく、ガスバリア性能や外観上
で問題となることがある。2μmを越えると不完全酸化
アルミナ膜を形成する際の凝集潜熱により表層が軟化し
表面荒れが発生する場合がある。
【0029】本発明において表層のポリオレフィン樹脂
層には、有機架橋粒子が含有されることが好ましい。こ
こで有機架橋粒子として、架橋ポリスチレン粒子、架橋
ポリメチルメタクリレート粒子、架橋シリコーン粒子な
どが挙げられる。これら有機架橋粒子の形状はほぼ球形
が好ましく、粒径は0.5〜4μmのもので、表層の厚
みの0.7〜2倍の範囲で選択することが脱落防止、お
よび滑り性、耐ブロッキング性付与のために好ましい。
添加量は0.05〜0.5重量%の範囲で目的とする表
面設計が行われる。
【0030】表層のポリオレフィン樹脂層の表面の中心
線表面粗さ(Ra)は、0.04〜0.08μmの範囲
が好ましい。0.04μm未満ではフィルムの滑り性が
悪く、不完全酸化アルミナ膜の形成後の巻き取り、加工
の際に蒸着膜が破壊されるためか、ガスバリア性能が悪
化する可能性が大きい。0.08μmを越える場合は蒸
着膜の均一性に問題が生じやすく、ガスバリア性能が劣
る場合がある。
【0031】本発明においてポリオレフィン樹脂層の表
面は種々の表面処理の方法により、36〜52mN/m
の濡れ張力に設定されることが、不完全酸化アルミナ膜
との接着性のために好ましい。52mN/mを越えると
ブロッキングの問題が発生することがある。
【0032】本発明において基層およびポリオレフィン
樹脂層には、少量の熱安定剤、酸化防止剤が含有されて
も良い。 例えば、熱安定剤としては2,6−ジ−第3
−ブチル−4−メチルフェノールなどが0.5重量%以
下、酸化防止剤としてはテトラキス−[メチレン−3−
(3’,5’−ジ−第3−ブチル−4’−ハイドロオキ
シフェニル)プロピオネート]メタン(“イルガノック
ス”1010)などが0.1重量%以下で添加されても
よい。
【0033】本発明の透明性に優れたガスバリア性二軸
配向ポリプロピレンフィルムは、上述の表層のポリオレ
フィン樹脂層上に不完全酸化アルミナ膜が形成されてい
る。
【0034】本発明において、この不完全酸化アルミナ
膜は、この不完全酸化アルミナ膜の内部のアルミニウム
金属濃度が表面およびポリオレフィン樹脂層との界面の
いずれよりも高く、かつ、不完全酸化アルミナ膜中のア
ルミニウム金属含有量が10〜200%nmであること
が必要である。
【0035】本発明において不完全酸化アルミナ膜と
は、酸化アルミニウム(アルミナ)を主成分とし、酸化
されていない金属のアルミニウムを含有しているものを
いう。
【0036】本発明において、アルミニウム金属を含有
する層は、表層および基材との界面では観察されず、内
部にのみに分布することが特に好ましい。
【0037】このアルミニウム金属の分布の様子は、膜
厚方向にアルミニウム金属成分の濃度を観察し、横軸に
厚み方向の位置、縦軸にアルミニウム金属の濃度をとっ
た場合に描かれるデプスプロファイルにより観察され
る。アルミニウム金属が含有される層は複数であっても
良いが、製造上の困難さから単一であることが好まし
い。デプスプロファイルを得るにはオージェ電子分光法
やX線光電子分光法などの手法を用いることができる。
【0038】本発明でいう内部とは、不完全酸化アルミ
ナ膜において、上記表面分析の手法を用いた場合にエッ
チングを行わずに観察した部分(表面)およびエッチン
グが進行し基材の炭素原子の情報が支配的になる寸前の
部分(界面)を除く部分をいう。
【0039】本発明において不完全酸化アルミナ膜中の
金属アルミニウムの含有量は10〜200%nmの範囲
であることが重要である。10%nm未満ではガスバリ
ア性能が不十分な場合があり、特に伸長後のガスバリア
性能保持のためには20%nm以上であることが好まし
くい。200%nmを越える場合は透明性が不十分とな
り、より好ましくは100%nm以下である。
【0040】本発明においてアルミニウム金属含有量を
%nmの単位で表現する理由は以下の通りである。
【0041】すなわち、通常の蒸着方法で不完全酸化ア
ルミナ膜を形成した場合、アルミニウム金属は膜中に均
一に分散されるため、アルミニウム金属濃度は単純に%
の単位で表現できる。しかし本発明おいて特徴的な上述
の構造を有する場合は、デプスプロファイルを基にアル
ミニウム金属含有量を算出する必要があり、このアルミ
ニウム金属濃度のピーク面積すなわち積分値で表現する
ことが適当であると考えるからである。従って縦軸の%
と横軸のnmの積をアルミニウム金属含有量の単位とし
て用いて積分値を求めた。また、膜中の平均の含有比率
を求める場合、この値を膜厚(nm)で除すれば算出で
きることになる。しかるに発明者らは、この膜中の平均
の含有比率によっては、本発明の目的のガスバリア性能
と透明性を一義的に特定することができないと考え、本
発明においては上述したアルミニウム金属含有量をパラ
メータに用いた。
【0042】本発明において不完全酸化アルミナ膜の膜
厚は、5〜50nmの範囲であることが好ましく、さら
に好ましくは8〜40nm、最も好ましくは10〜30
nmの範囲である。膜厚が小さすぎるとガスバリア性能
が不十分となる場合がある。膜厚が大きすぎると伸長後
のガスバリア性能が大幅に悪化する場合がある。
【0043】本発明の透明性に優れたガスバリア性二軸
配向ポリプロピレンフィルムの光線透過率は、75〜9
0%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは8
0〜88%の範囲である。光線透過率が低すぎると透明
性に劣り、内容物の状態が確認し難くなることから透明
包材としての価値が薄れる。光線透過率が高すぎるとガ
スバリア性能が発現し難く、さらに伸長後のガスバリア
性能が悪化しやすくなる。
【0044】本発明の透明性に優れたガスバリア性ポリ
プロピレンフィルムの水蒸気透過率は、2g/m2da
y以下であることが、防湿性の点で好ましい。
【0045】さらに、本発明の透明性に優れたガスバリ
ア性二軸配向ポリプロピレンフィルムの2%伸長後の水
蒸気透過率は、2g/m2day以下であることが好ま
しく、1.5g/m2day以下であることがより好ま
しい。不完全酸化アルミナ膜を形成した直後の水蒸気透
過率は小さいほど好ましいが、その後の加工時に水蒸気
透過率は上昇することから実際の包装材料に加工された
後の水蒸気透過率が重要である。
【0046】ここでいう加工とは、一般に印刷、ラミネ
ートおよび製袋などが挙げられるが、いずれも張力がフ
ィルムにかかり伸長を受ける。2%伸長後の水蒸気透過
率が2g/m2dayを越える場合、包材に加工後の水
蒸気バリア性能が不十分であり用途が限定される場合が
ある。
【0047】本発明の透明性に優れたガスバリア性ポリ
プロピレンフィルムの酸素透過率は、45cc/m2
ay以下であることが、包材として用いた場合の内容物
の酸化防止の点から好ましい。
【0048】さらに本発明の該ガスバリア性ポリプロピ
レンフィルムの2%伸長後の酸素透過率も45cc/m
2day以下であることが好ましく、40cc/m2da
y以下であることがより好ましい。理由は上述の水蒸気
透過率の場合と同様である。
【0049】本発明の透明性に優れたガスバリア性二軸
配向ポリプロピレンフィルムの不完全酸化アルミナ膜が
設けられている面に、ポリプロピレン重合体からなる二
軸配向ポリプロピレンフィルムが接着剤あるいはポリオ
レフィン樹脂を介して接合してなる積層フィルムは、包
装材料として好ましく用いることができる。接着剤は衛
生上不都合のない一般のポリエステル系、ポリウレタン
系、ポリエステル/ポリウレタン系のものなどが用いら
れる。接着力を向上させる目的であらかじめ二軸配向ポ
リプロピレンフィルム側にアンカーコートが施されても
良い。またポリオレフィン樹脂とはポリエチレンやエチ
レン酢ビ共重合体など低温で融解する樹脂が用いられ
る。これらの場合の二軸配向ポリプロピレンフィルムに
はあらかじめ印刷が施されていてもよい。また、この積
層フィルムは縦型包装機を通されて包装袋に加工される
ことが多く、包装機との摩擦によるガスバリア性能の悪
化を低減する目的で、二軸配向ポリプロピレンフィルム
には有機の滑剤が含有されることが好ましい。
【0050】本発明の積層フィルムの水蒸気透過率は
1.5g/m2day以下が好ましく、2%伸長後の水
蒸気透過率もこの値を保持することが好ましい。
【0051】本発明の積層フィルムの酸素透過率は45
cc/m2day以下が好ましく、2%伸長後の酸素透
過率もこの値を保持することが好ましい。
【0052】本発明の透明性に優れたガスバリア性二軸
配向ポリプロピレンフィルムの好ましい製造方法は、次
のようである。
【0053】すなわち、本発明の透明性に優れたガスバ
リア性二軸配向ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピ
レン重合体を主成分とする基層および該基層の少なくと
も片面に設けられた融解熱量が30〜85J/gのポリ
オレフィン樹脂層からなる基材のポリオレフィン樹脂層
に金属アルミニウムを蒸発させ酸化性ガスと反応させて
不完全酸化アルミナ膜を該基材フィルム上に連続的に形
成する方法において、酸化性ガスを基材下、蒸発源と基
材との距離の1/4以下の距離で基材フィルムが蒸着を
受ける領域に入る側から導入し、かつ、基材が進行する
方向に酸化性ガスの濃度分布を設けることで蒸着膜厚方
向のアルミニウム金属が蒸着される割合を変更せしめ、
次いで不完全酸化アルミナ膜面を大気に曝しエージング
を行うことで製造することができる。
【0054】本発明において、金属アルミニウムを蒸発
させる方法としては特に限定はされないが、通常真空蒸
着の手法として用いられる、坩堝内に金属アルミニウム
を装填して高周波加熱により加熱溶融して蒸発させる方
法、長手方向の両端を把持し電流を通して抵抗加熱され
た窒化硼素などのボートにワイヤー状の一定量のアルミ
ニウム金属をモ−タ−駆動により徐々に供給し蒸発させ
る方法、電子ビーム加熱により蒸発させる方法などが採
用される。
【0055】本発明における酸化性ガスとは、酸素、水
蒸気、オゾン、亜酸化窒素などの単体あるいはこれらの
混合物を50モル%以上含有したガスをいう。含有量が
50%未満であると、酸化反応により消費されないガス
の割合が大きくなり、真空蒸着を行う際に圧力が上昇
し、蒸着膜の均一形成性に悪影響を及ぼすことがある。
【0056】本発明の透明性に優れたガスバリア性二軸
配向ポリプロピレンフィルムは、基材である二軸配向ポ
リプロピレンフィルムがロール状から巻き出され、蒸着
を連続的に受け、ロール状に巻き取られることで製造さ
れる。この場合の巻き出しロ−ルおよび巻き取りロール
は真空蒸着機中にあってもよく、真空/大気間の適当な
シール機構を介して、いずれかあるいは両方が大気中に
あるいわゆるエアツーエア方式であってもよい。
【0057】本発明において、蒸着を受ける部分の酸化
性ガスの導入方法が最も重要である。通常反応性蒸着に
おいて、酸化性ガスは蒸発金属の全領域に均一に導入さ
れ、場所によらず基材に入射する金属と酸化性ガスの割
合が一定となることから、膜厚方向に金属含有量が一定
な膜が得られる。本発明者はかかる方法によっては、特
に透明性に優れたガスバリア性二軸配向ポリプロピレン
フィルムのガスバリア性能を安定に発現することができ
ないことを見い出し、本発明に至ったものである。
【0058】すなわち、本発明の透明性に優れたガスバ
リア性二軸配向ポリプロピレンフィルムの製造方法にお
いては、酸化性ガスを基材フィルムが蒸着を受ける領域
(蒸着ゾーン)に入る側から導入し、基材が進行する方
向に酸化性ガスの濃度分布を設けることで蒸着膜厚方向
においてアルミニウム金属が蒸着される割合を変更せし
めることが必要である。酸化性ガスは蒸着ゾーンに入る
側からのみ導入してもよく、出る側からも同時に導入し
てもよいが、出る側からのみ導入することはガスバリア
性能を大幅に悪化させることから本発明においては適用
できない。酸化性ガス全導入量に対する蒸着ゾーンに入
る側からの導入量の比は、30〜100%の範囲が好ま
しく、さらに好ましくは50〜100%の範囲である。
【0059】かかる酸化性ガスの導入方法において、基
材が進行する方向に酸化性ガスの濃度分布を設けるため
のより効率的な方法は、蒸着ゾーンにおける蒸発源と基
材の距離の1/4の距離以下に酸化性ガス導入部を基材
に近づけて行うことが有効である。1/4を越える距離
とした場合は、酸化性ガスが蒸着ゾーン全体に拡散して
しまい、本発明に必要な酸化性ガスの分布を設けること
が困難となる。より好ましくは1/5以下の距離に近づ
けて行うことである。
【0060】かかる方法によって蒸着が行われたフィル
ムは、蒸着容器から取り出され、大気に曝されてエージ
ングされることによりより高度なガスバリア性能を発現
する。すなわち、ロール状に巻き取られた蒸着フィルム
は、巻き返しあるいはスリットの工程で蒸着面が大気に
曝される。蒸着後、蒸着容器あるいは大気に取り出され
た後もロール状で放置されたままにされるとガスバリア
性能が発現されにくくなる。蒸着後48時間以内で大気
に曝されることが好ましい。この場合の大気とは、通常
の雰囲気であるが、ガスバリア性能をより安定に発現さ
せるためには、湿度の制御を行うことが好ましく、40
〜95%RHの雰囲気が好ましい。湿度が低すぎるとガ
スバリア性能が安定しない場合があり、湿度が高すぎる
とフィルムに結露などが生じ、その結果ブロッキングを
生じる場合がある。エージングのための温度および時間
は、例えば23℃であれば72時間以上、40℃であれ
ば48時間以上、60℃であれば24時間以上といった
条件が適用されれば十分なガスバリア性能が発現され
る。
【0061】上述のエージングを行うことで、不完全酸
化アルミナ膜の表面のアルミニウム金属を酸化させ表面
のアルミニウム金属量を減少させることができる。ま
た、本発明で好ましいアルミニウム金属の分布状態であ
るとする内部にのみにアルミニウム金属を含有する層を
設けることもできるのである。
【0062】エージングによるガスバリア性能発現のメ
カニズムは明らかではないが、蒸着直後の不完全酸化ア
ルミナ膜は多孔性であり、したがって、ガスバリア性能
は不十分であるが、エージングが行われることで表面お
よび基材界面から酸化あるいは水酸化が進行し、孔が閉
塞されガスバリア性能が発現するものと考えられる。理
由はやはり定かではないが、あらかじめ上述の方法でア
ルミニウム金属の不均一分布を設けておき、エージング
後、不完全酸化アルミナ膜の内部のアルミニウム金属含
有量が表面およびポリオレフィン樹脂層との界面のいず
れよりも多く含有する層とすることが透明性に優れた効
果とガスバリア性能の発現のために重要である。
【0063】本発明によれば、透明性に優れ、水蒸気お
よび酸素の遮断性に優れ、さらに伸長後のガスバリア性
能にも優れる透明蒸着ガスバリア性二軸配向ポリプロピ
レンフィルムを提供することができる。
【0064】かかるポリプロピレンフィルムは、包装材
料に適用でき、加工後においてもガスバリア性能に優れ
たものである。
【0065】[物性の評価方法]本発明における物性値
の測定方法は次の通りである。
【0066】(1)融解熱量 Seiko Instruments社製熱分析装置R
DC220型に、5mgの表層樹脂をアルミニウムパン
に封入して装填し、20℃/分の速度で昇温し、結晶融
解吸熱のピークの面積により、同社製熱分析システムS
SC5200の内蔵プログラムを用い結晶融解熱量を算
出した。2種以上の樹脂の混合物で吸熱ピークが複数の
場合は、それぞれの結晶融解熱量の和を結晶融解熱量と
した。
【0067】(2)アルミニウム金属含有量(%nm) 日本電子製オージェ電子分光装置JAMP−10Sを用
い、3kVのArイオンエッチングを行いながら、加速
電圧3kV、試料電流5×10-8A、試料角度73.5
度、ビーム径50μmでAl(金属)、Al(酸化物)
のデプスプロファイルを測定し、感度を補正し、Al
(金属)、Al(酸化物)、酸素の濃度分布に変換した
ものからAl(金属)のプロファイルを厚み方向で積分
し求めた。
【0068】(3)表面構造の面積割合 Digital Instruments社製原子間力
顕微鏡(AFM)NanoScopeIIを用い、走査範囲1×1
μmでトポグラフィックモード、走査速度1.02Hz
で表面の凹凸を観察した。さらに表面構造の傾き(グラ
ディエントの絶対値)の面分布をコンピュター処理で求
め、30度以上の部分の面積割合を計算した。
【0069】(4)膜厚 日立製透過型電子顕微鏡H−7100FAを用い、超薄
切片法で調整したサンプルを100kVの加速電圧で2
0万倍の断面像を得、不完全酸化アルミナ膜の膜厚を測
定した。
【0070】(5)光線透過率 日立製分光光度計323型を用い、550nmにおける
透過率を測定した。
【0071】(6)水蒸気透過率 ASTM−F124(JIS−K7129B法)に従
い、Modern Controls社製水蒸気透過率
計Permatran W3/31を用い、37.8
℃、100%RHの条件で測定した。また2%伸長後の
値は、サンプルを2%伸長して5分間保持後、張力を解
放し、上記方法で測定した。
【0072】(7)酸素透過率 ASTM−3985(JIS−K7126B法)に従
い、Modern Controls社製酸素透過率測
定装置Oxtran2/20を用い、25℃、0%RH
の条件で測定した。また2%伸長後の値は、サンプルを
2%伸長して5分間保持後、張力を解放し、上記方法で
測定した。
【0073】(8)濡れ張力 JIS K6782法で求めた。
【0074】(9)アイソタクチックインデックス(I
I) 試料を60℃以下の温度のn−ヘプタンで2時間抽出
し、ポリプロピレンへの添加物を除去する。その後13
0℃で2時間真空乾燥する。これから重量W(mg)の
試料をとり、ソックスレー抽出器に入れ沸騰n−ヘプタ
ンで12時間抽出する。次に、この試料を取り出しアセ
トンで十分洗浄した後、130℃で6時間真空乾燥しそ
の後常温まで冷却し、重量W’(mg)を測定し、次式
で求めた。 II=(W’/W)×100(%) (10)メソペンタッド分率 基材樹脂あるいは表層樹脂をo−ジクロロベンゼンに溶
解させ、JEOL製JNM−GX270装置を用い、共
鳴周波数67.93MHzで13C−NMRを測定した。
得られたスペクトルの帰属およびメソペンタッド分率の
計算については、T.Hayashiらが行った方法
(Polymer、29、138〜143(198
8))に基づき、メチル基由来のスペクトルについて、
mmmmmmピークを21.855ppmとして各ピー
クの帰属を行い、ピーク面積を求めてメチル基由来全ピ
ーク面積に対する比率を百分率で表示した。詳細な測定
条件は以下のとおりである。
【0075】測定濃度:15〜20wt% 測定溶媒:o−ジクロロベンゼン(90wt%)/ベン
ゼン−D6(10wt%) 測定温度:120〜130℃ 共鳴周波数:67.93MHz パルス幅:10μ秒(45°パルス) パルス繰り返し時間:7.091秒 データ点:32K 積算回数:8168 測定モード:ノイズデカップリング
【0076】
【実施例】
実施例1 基層を構成する樹脂としてアイソタクチックポリプロピ
レン(以下、iso−PPとする)(II=97.0
%、メソペンタッド分率=92%)を用い、表層を構成
する樹脂としてシンジオタクチックポリプロピレン(F
ina社製、シンジオタクチチシティ80%)と基層樹
脂と同じアイソタクチックポリプロピレンのブレンド樹
脂(syn−PP 55wt%とiso−PP 45w
t%)を用い、表層樹脂の滑剤として粒径2μmの架橋
ポリメチルメタアクリレート粒子を0.1wt%添加し
た。これら樹脂を別々の押出機に供給し、260℃の温
度で溶融押出し、濾過フィルターを経た後、短管内で合
流せしめ、スリット状口金から押出し、40℃の温度に
加熱した金属ドラムに巻き付けてシート状に成形した。
このシートを135℃の温度に加熱し長手方向に5倍延
伸し、冷却した後、引き続きテンター式延伸機に導き、
165℃の温度に加熱し、幅方向に9倍延伸後、165
℃の温度で幅方向に10%の弛緩を与えつつ6秒間熱処
理して引き続き常温空気を吹き付けて50℃/秒の冷却
速度で40℃に冷却し巻き取った。フィルムの全厚さは
18μm、表層の厚さは1μmとした。得られたフィル
ムの表層側を炭酸ガス/窒素ガス(20/80vol
%)雰囲気下で40W分/m2の処理強度でコロナ放電
処理を行い、濡れ張力を45mN/mとした。
【0077】本発明のフィルムを蒸着する方法を図1で
説明する。
【0078】ポリプロピレン重合体を主成分とする基材
フイルムを連続真空蒸着機に装填し、巻出ロール1から
蒸着ドラム2に基材フィルムを導く。酸素ガスを酸素導
入経路から導入しながら基材フィルムとの距離Lの位置
にある電子ビーム加熱方式の蒸発源4から金属アルミニ
ウム6を蒸発させ不完全酸化アルミナ膜の蒸着を行い、
巻取ロ−ル3に巻き取った。この場合の酸素導入位置5
は巻出側からであり、基材フィルムからの距離は、蒸発
源と基材フィルムの間隙の1/6であった。
【0079】蒸着が完了したフィルムロール3を大気中
に取り出し、蒸着完了後、3時間で30℃85%RHの
雰囲気下で10m/minの速度で巻き返した。さらに
40℃48時間のエージング処理を行った。
【0080】エージングが完了したサンプル不完全酸化
アルミナ膜の膜厚は22nmであり、光線透過率は82
%、またオージェ電子分光法の結果、金属含有層は内部
にのみ存在し、金属アルミニウムの含有量は28%nm
であった。
【0081】また、表層の融解熱量は54J/gであ
り、AFMで観察した斜度30度以上の表面構造の割合
は1.8%であった。
【0082】このサンプルの水蒸気透過率と酸素透過
率、2%伸長後の水蒸気透過率、酸素透過率はそれぞれ
1.1g/m2day、39cc/m2day、1.2g
/m2day、40cc/m2dayであった。得られた
フイルムの特性は表1および2に示した。
【0083】実施例2〜5 実施例1と同様の方法で、表層を構成する樹脂としてs
yn−PP(75wt%)とiso−PP(25wt
%)とのブレンド樹脂(実施例2:融解熱量42J/
g)、エチレン量4.3wt%のエチレンプロピレンラ
ンダム共重合体(実施例3、4:融解熱量73J/
g)、メソペンタッド分率75%の低立体規則性ポリプ
ロピレン樹脂(実施例5:融解熱量78J/g)をそれ
ぞれ用いてフィルムを製膜し、不完全酸化アルミナ蒸着
実施後、巻き返し、実施例1と同一条件でエージングを
行った。実施例4では、テンター出での常温空気を吹き
付ける方法を採らず、15℃/秒の徐冷条件とした。
【0084】得られたフィルムの特性は表1および2に
示した。なお、光線透過率は実施例2〜5いずれも82
%であった。また、実施例4においては表面の斜度30
度以上の構造の面積割合が高めであり、ガスバリア性能
が若干劣るものであった。
【0085】実施例6、7 実施例1と同様の方法で表層を構成する樹脂としてsy
n−PP(55wt%)とiso−PP(45wt%)
とのブレンド樹脂を用い、蒸着時の酸素導入量を変えて
アルミニウム金属含有量を13%nm(実施例6)と1
13%nm(実施例7)とする蒸着ガスバリア性二軸配
向ポリプロピレンフィルムそれぞれ作製した。
【0086】得られたフィルムの特性は表1および2に
示した。なお、光線透過率は実施例6が87%、実施例
7が73%であった。また、実施例6では2%伸長後の
ガス透過率がやや高めとなった。これは金属アルミニウ
ム含有量が本発明の範囲内であるがやや低めであり、可
撓性がやや低いためと考えられる。実施例7ではガス透
過率は非常に低い値となったが、光線透過率が73%と
やや低めになった。
【0087】比較例1 表層を構成する樹脂として基層を構成する樹脂と同じア
イソタクチックポリプロピレン樹脂を用い、実施例1と
同様の方法で蒸着ガスバリア性二軸配向ポリプロピレン
フィルムを作製した。表層の融解熱量は105J/gで
あり、ガスバリア性能に劣るものであった。
【0088】得られたフィルムの特性は表1および2に
示した。
【0089】比較例2、3 実施例1と同様の方法で表層樹脂としてsyn−PP
(55wt%)とiso−PP(45wt%)とのブレ
ンド樹脂を用い、蒸着時の酸素導入量を変化させてアル
ミニウム金属含有量を8%nm(比較例2)、210%
nm(比較例3)を作製した。
【0090】得られたフィルムの特性は表1および2に
示した。なお、光線透過率は比較例2が91%、比較例
3が62%であった。比較例2ではガスバリア性能が大
きく劣った。比較例3では、ガスバリア性能に優れたも
のとなったが、光線透過率が62%となり、透明包材と
して実用に耐えないものとなった。
【0091】比較例4 実施例1と同様に表層樹脂としてsyn−PP(55w
t%)とiso−PP(45wt%)とのブレンド樹脂
を用いた二軸配向ポリプロピレンフィルムを基材に用
い、図1において酸素導入位置を蒸発源と基材との距離
を1/2に設定した以外の条件は実施例1と同じにして
蒸着を行った。その後、同様に巻き返し、エージングを
実施した。オージェ電子分光法で観察したところ金属ア
ルミニウムが膜全体に分布し、ガスバリア性能に劣った
ものとなった。
【0092】得られたフィルムの特性は表1および2に
示した。なお、光線透過率は78%であった。
【0093】比較例5 実施例1と同様に表層樹脂としてsyn−PP(55w
t%)とiso−PP(45wt%)とのブレンド樹脂
を用いた二軸配向ポリプロピレンフィルムを基材に用
い、図2に示す方法で酸素導入位置を巻き取り側からに
設定し蒸着を行った。基材からの距離は、蒸発源と基材
フィルムの間隙の1/6とした。金属アルミニウムの分
布は、基材との界面近傍が最も金属アルミニウムの含有
量が高く、ガスバリア性能に劣ったものとなった。
【0094】得られたフィルムの特性は表1および2に
示した。なお、光線透過率は79%であった。
【0095】比較例6 実施例1と同様に蒸着を行い、巻き返し直後にエージン
グを行わずガスバリア性能を測定した。金属アルミニウ
ムの分布は、表面が最も金属アルミニウムも含有量が高
く、ガスバリア性能に劣ったものとなった。
【0096】得られたフィルムの特性は表1および2に
示した。なお、光線透過率は80%であった。
【0097】
【表1】
【表2】 実施例8 基層を構成する樹脂としてIso−PP(II=97.
0%、メソペンタッド分率=92%)を用い、表層を構
成する樹脂としてsyn−PP(Fina社製、シンジ
オタクチチシティ80%)と基層樹脂と同じアイソタク
チックポリプロピレンのブレンド樹脂(syn−PP
55wt%とiso−PP 45wt%)を用い、さら
にヒートシール層を構成する樹脂としてエチレンプロピ
レンブテン共重合体(エチレン含有量1.5wt%、ブ
テン含有量14wt%)を用い、表層樹脂の滑剤として
粒径2μmの架橋ポリメチルメタアクリレート粒子を
0.1wt%添加し、ヒートシール層の滑剤として粒径
3.5μmの架橋シリコーン粒子を添加した。これら樹
脂を別々の押出機に供給し、260℃の温度で溶融押出
し、濾過フィルターを経た後、短管内で合流せしめ、ス
リット状口金から押出し、40℃の温度に加熱した金属
ドラムに巻き付けてシート状に成形した。このシートを
135℃の温度に加熱し長手方向に5倍延伸し冷却した
後、引き続きテンター式延伸機に導き、165℃の温度
に加熱し、幅方向に9倍延伸後、165℃の温度で幅方
向に10%の弛緩を与えつつ6秒間熱処理して引き続き
常温空気を吹き付けて50℃/秒の冷却速度で40℃に
冷却し巻き取った。フィルムの全厚さは18μm、表層
の厚さは1μm、ヒートシール層の厚さは2μmとし
た。得られたフィルムの表層側を炭酸ガス/窒素ガス
(20/80vol%)雰囲気下で40W分/m2の処
理強度でコロナ放電処理を行い、濡れ張力を45mN/
mとした。
【0098】以下実施例1と同様に蒸着を実施し、巻き
返し、エージングを行ってサンプルとした。このサンプ
ルの表層樹脂の融解熱量、斜度30度以上の表面構造の
割合、金属アルミニウム含有量は実施例1と同じであ
り、2%伸長後の水蒸気透過率、酸素透過率はそれぞれ
1.3g/m2day、42cc/m2dayであり、ガ
スバリア性に優れヒートシール性も併せ持つ包装用フィ
ルムとすることができた。
【0099】実施例9 アイソタクチックポリプロピレン(II=97.0%、
メソペンタッド分率=92%)を用い、有機滑材として
ステアリン酸アミドをポリプロピレン100部に対し
0.1部、無機滑材として架橋シリコーン粒子を0.1
部添加して、実施例1の表層を設けない以外は同じ条件
で20μm厚みの単層の二軸配向アイソタクチックポリ
プロピレンフィルムを得た。このポリプロピレンフィル
ムのコロナ放電処理面にポリエステル/ポリウレタン接
着剤を、リバースコーターを用い溶剤乾燥後で膜厚5μ
mとなるように塗布し乾燥オーブンにより90℃で乾燥
し、実施例8で得たガスバリア性二軸配向ポリプロピレ
ンフィルムの不完全酸化アルミナ面と合わせ、80℃に
加熱したプレスロールで圧着した。この積層フィルムの
水蒸気透過率、酸素透過率はそれぞれ1.2g/m2
ay、34cc/m2dayであり、張り合わせ時にガ
スバリア性能が大幅に低下することがなかった。またこ
の積層体の2%伸長後の水蒸気透過率、酸素透過率はそ
れぞれ1.3g/m2day、36cc/m2dayであ
り良好なガスバリア性能を保持した。
【0100】実施例10 実施例9で用いたのと同じ20μm厚みの二軸配向アイ
ソタクチックポリプロピレンフィルムのコロナ放電処理
面にウレタン系アンカーコート剤を塗布した。溶融させ
た310℃の低密度ポリエチレンをスリットダイを通し
て上記二軸配向ポリプロピレンフィルムのアンカーコー
ト面と実施例8で得たガスバリア性二軸配向ポリプロピ
レンフィルムの不完全酸化アルミナ面の間に20μmの
厚みで積層し、冷却ロールで圧着した。この積層フィル
ムの水蒸気透過率、酸素透過率はそれぞれ1.4g/m
2day、36cc/m2dayであり張り合わせ時にガ
スバリア性能が低下することがなかった。またこの積層
体の2%伸長後の水蒸気透過率、酸素透過率はそれぞれ
1.5g/m2day、42cc/m2dayであり良好
なガスバリア性能を保持した。
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、透明性に優れ、水蒸
気、酸素の遮断性に優れ、さらに伸長後のガスバリア性
能にも優れる透明蒸着ガスバリア性二軸配向ポリプロピ
レンフィルムを提供できる。かかるポリプロピレンフィ
ルムは包装材料に適用でき、加工後においてもガスバリ
ア性能に優れたものを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた蒸着装置の概略図であ
る。酸素の導入位置は基材下、蒸発源と基材との距離の
1/6の距離であり、基材巻出方向から導入した。
【図2】比較例で用いた蒸着装置の概略図である。酸素
は基材巻取方向から導入した。
【符号の説明】
1:巻出ロール 2:蒸着ドラム 3:巻取ロール 4:アルミニウム蒸発源 5:酸素導入位置と方向 6:蒸発アルミニウム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29C 55/12 B29C 55/12 C08L 23/12 C08L 23/12 B29K 23:00 B29L 7:00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン重合体を主成分とする基
    層、該基層の少なくとも片面に設けられた融解熱量が3
    0〜85J/gのポリオレフィン樹脂層、および該ポリ
    オレフィン樹脂層上に設けられた不完全酸化アルミナ膜
    からなり、該不完全酸化アルミナ膜において、その内部
    のアルミニウム金属濃度が表面およびポリオレフィン樹
    脂層との界面のいずれよりも高く、かつ、不完全酸化ア
    ルミナ膜中のアルミニウム金属含有量が10〜200%
    nmであることを特徴とする透明性に優れたガスバリア
    性二軸配向ポリプロピレンフィルム。
  2. 【請求項2】不完全酸化アルミナ膜が、その内部にのみ
    アルミニウム金属を含有することを特徴とする請求項1
    に記載の透明性に優れたガスバリア性二軸配向ポリプロ
    ピレンフィルム。
  3. 【請求項3】ポリオレフィン樹脂層の不完全酸化アルミ
    ナ膜が設けられている表面において、斜度30度以上の
    表面構造の面積割合が3%以下であることを特徴とする
    請求項1あるいは2に記載の透明性に優れたガスバリア
    性二軸配向ポリプロピレンフィルム。
  4. 【請求項4】不完全酸化アルミナ膜が設けられている面
    の反対側の面にヒートシール層が設けられてなることを
    特徴とする請求項1〜3に記載の透明性に優れたガスバ
    リア性二軸配向ポリプロピレンフィルム。
  5. 【請求項5】水蒸気透過率が2g/m2day以下であ
    り、酸素透過率が45cc/m2 day以下であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の透明性に
    優れたガスバリア性二軸配向ポリプロピレンフィルム。
  6. 【請求項6】2%伸長後の水蒸気透過率が2g/m2
    ay以下であり、酸素透過率が45cc/m2day以
    下であることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載
    の透明性に優れたガスバリア性二軸配向ポリプロピレン
    フィルム。
  7. 【請求項7】光線透過率が75〜90%であることを特
    徴とする請求項1〜6いずれかに記載の透明性に優れた
    ガスバリア性二軸配向ポリプロピレンフィルム。
  8. 【請求項8】請求項1〜7いずれかに記載の透明性に優
    れたガスバリア性二軸配向ポリプロピレンフィルムの不
    完全酸化アルミナ膜が設けられている面に、ポリプロピ
    レン重合体からなる二軸配向ポリプロピレンフィルムが
    接着剤あるいはポリオレフィン樹脂を介して接合してな
    ることを特徴とする積層フィルム。
  9. 【請求項9】水蒸気透過率が1.5g/m2day以下
    であり、酸素透過率が45cc/m2day以下である
    ことを特徴とする請求項8に記載の積層フィルム。
  10. 【請求項10】2%伸長後の水蒸気透過率が1.5g/
    2day以下であり、酸素透過率が45cc/m2da
    y以下であることを特徴とする請求項8あるいは9に記
    載の積層フィルム。
  11. 【請求項11】ポリプロピレン重合体を主成分とする基
    層および該基層の少なくとも片面に設けられた融解熱量
    が30〜85J/gのポリオレフィン樹脂層からなる基
    材のポリオレフィン樹脂層に金属アルミニウムを蒸発さ
    せ酸化性ガスと反応させて不完全酸化アルミナ膜を該基
    材フィルム上に連続的に形成する方法において、酸化性
    ガスを基材下、蒸発源と基材との距離の1/4以下の距
    離で基材フィルムが蒸着を受ける領域に入る側から導入
    し、かつ、基材が進行する方向に酸化性ガスの濃度分布
    を設けることで蒸着膜厚方向のアルミニウム金属が蒸着
    される割合を変更せしめ、次いで不完全酸化アルミナ膜
    面を大気に曝しエージングを行うことを特徴とする透明
    性に優れたガスバリア性二軸配向ポリプロピレンフィル
    ムの製造方法。
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