JPH10327115A - 音声多重信号復調装置 - Google Patents

音声多重信号復調装置

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JPH10327115A
JPH10327115A JP9136785A JP13678597A JPH10327115A JP H10327115 A JPH10327115 A JP H10327115A JP 9136785 A JP9136785 A JP 9136785A JP 13678597 A JP13678597 A JP 13678597A JP H10327115 A JPH10327115 A JP H10327115A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実装による電圧制御増幅器VCAの調整工程
をなくし、正確なステレオ/モノラル判別とAM復調を
行うようにする。 【解決手段】 fHを中心周波数とした狭帯域の第1の
BPF14aによりパイロット信号を抜き出し、第1のリ
ミッターアンプ15aにより信号レベルを入力信号のばら
つきに関係なく、適正な大きさに整形し位相比較器3に
入力する。また、MAIN信号のパイロット除去とSU
B信号のAM復調を行うためのキャリアとして入力音声
多重コンポジット信号のパイロット信号に同期したfH
及び2fH信号を作るために同一の第2のBPF14bと
第2のリミッターアンプ15bをPLL3〜6中の分周器
6の出力に接続し位相比較器3に入力する。したがっ
て、PLLではそれぞれのBPFとリミッターアンプを
通過した信号で同期がかかるためMAIN及びSUB信
号処理では入力信号と同期したfH及び2fH信号が得
られ、従来のようなVCAの調整をすることなく常に正
確なステレオ/モノラル判別とAM復調を行うことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TV及びVTR用
の音声多重信号復調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は従来例の音声多重信号復調装置の
構成を示すブロック図である。図9において以下名称の
定義を行うと、1は電圧制御増幅器(以下、VCAと略
す)、2,4,10a,10bはそれぞれ第1,第4,第2,
第3のLPF、3は位相比較器(PC)、5は電圧制御発
振器(以下、VCOと略す)、6は分周器であり、90°位
相シフト回路61,1/2分周回路62,63からなり、PC
3,第4のLPF4,VCO5,分周器6によりフェー
ズロックループ(以下、PLLと略す)を構成している。
また、7はパイロット信号(fH成分)キャンセラー、8
はSUB信号(L−R)のAM復調回路、9はセカンド・
オーディオ・プログラム(以下、SAPと略す)信号のF
M復調回路であるSAP復調回路、11はMAIN信号
(L+R)処理のためのディエンファシス回路(75μs De-
emph)、12はノイズリダクションシステム(dbx)回
路、13はマトリクス回路(MATRIX)であり所望の出
力信号を得ることができる。
【0003】以上のように構成された音声多重信号復調
装置について、以下にその動作を説明する。VCA1
に、外部から与える電圧を制御することによりステレオ
/モノラル判別及びSUB信号のAM復調が正確に行わ
れる適正レベルに入力された音声多重コンポジット信号
を調整する。この信号はSAP復調回路9と第1のLP
F2に個々に供給される。第1のLPF2ではSAP信
号を取り除くためTV信号の水平走査周波数fHの3倍
程度にカットオフ周波数が設定され、出力は位相比較器
(PC)3とパイロット信号キャンセラー7とSUB信号
のAM復調回路8にそれぞれ供給される。
【0004】パイロット信号キャンセラー7では音声多
重コンポジット信号に同期したfH信号を用いて第1の
LPF2の出力信号から引き算をすることによりパイロ
ット信号成分を取り除いている。また、SUB信号は2
fHを中心にしたダブルサイドバンド(以下、DSBと
略す)方式のAM変調がかけられているため、AM復調
回路8においては、入力された音声多重コンポジット信
号に同期した2fH信号を用いて第1のLPF2の出力
信号と掛け算することで復調を行う。この音声多重コン
ポジット信号に同期したfH及び2fH信号を作るため
にPC3,LPF4,4fHVCO5,分周器6のPL
Lを有している。PLLでは位相比較器(PC)3に入力
される2つの入力信号の位相差が90゜のときに同期し安
定するようループがかかっている。このループの中から
同期したfH及び2fH信号を取り出すために、VCO
5の発振周波数を4fHとし、これを1/2分周回路63
で2fHに分周し、さらに1/2分周回路62でfHに分
周し、fHの位相を90°位相シフト回路61にて90゜シフ
トしたものを位相比較器(PC)3に入力する。
【0005】パイロット信号が取り除かれた信号はカッ
トオフ周波数がfHと等しい第2のLPF10aを通過す
ることで、MAIN信号のみとなり、ディエンファシス
(De−emph)回路11を通りマトリクス回路(MATRIX)
13に入力される。また、AM復調回路8にてAM復調さ
れた信号は第3のLPF10bによりSUB信号のみとな
り、SAP復調回路9により復調されたSAP信号のど
ちらかが選択されdbx回路12に入力される。dbx回
路12では伝送系のノイズ除去のために振幅圧縮された信
号を元の信号レベルに戻すため振幅伸張が行われる。こ
のdbx回路12の出力はマトリクス回路13に入力され、
先ほどのMAIN信号を含めて信号切り替えが行われ最
終的に音声多重信号復調装置の出力信号としてステレ
オ、モノラル、SAPのいずれかを選択することができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では音声多重信号復調装置の前段に設けられた
IF信号処理ブロックのFM復調出力のばらつきや弱電
界時での復調ノイズなどによりパイロット信号のレベル
がばらつくことがあり、ステレオ/モノラル判別やSU
B信号のAM復調が不安定となっていた。このため、セ
ット組立時にチューナー,IF信号処理ブロック,音声
多重信号復調装置を実装した状態でボリュームまたはシ
リアル制御によるPROMへのデータの書き込み等によ
り、入力音声多重信号が最適なレベルとなるようにVC
Aを調整する必要があった。
【0007】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、実装によるVCAの調整工程をなくすことができ
る音声多重信号復調装置を提供することを目的とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため請求項1記載の音声多重信号復調装置は、入力
された音声多重コンポジット信号をMAIN信号(L+
R),SUB信号(L−R)及びSAP信号に分離する第
1のLPFと、前記第1のLPFの出力に接続されパイ
ロット信号成分のみを通過させる第1のBPFと、第1
のリミッターアンプを有し、前記第1のBPFと、第1
のリミッターアンプの出力を用いて入力された音声多重
コンポジット信号のパイロット信号と同期した周波数キ
ャリアを発生するための位相比較器,第4のLPF,V
CO,分周回路,90゜位相シフト回路からなるPLLを
有し、前記位相比較器の一方の入力には前記第1のBP
Fと第1のリミッターアンプを通過したパイロット信号
が入力され、他方には分周された前記VCO出力に前記
第1のBPFと同じ回路構成の第2のBPF及び前記第
1のリミッターアンプと同じ回路構成の第2のリミッタ
ーアンプを接続した出力信号が入力され、前記第1のL
PFの出力に対して不要となるパイロット信号成分をキ
ャンセルするための前記PLL中の分周出力から入力さ
れたパイロット信号と同期したfH信号を受け、引き算
することによりパイロット信号を除去する回路と、前記
パイロット信号除去回路の出力のうちMAIN信号のみ
を通過させマトリクス回路へ入力させる第2のLPFと
ディエンファシス回路を有し、前記PLL中の分周出力
から出力されたパイロット信号と同期した2fH信号を
用いてSUB信号をAM復調する回路を有し、前記AM
復調回路の出力を前記第2のLPFと同様の回路構成で
ある第3のLPFを通過しdbx回路へ音声多重コンポ
ジット信号を入力し、そのうち前記第1のLPFを通過
せず、直接FM復調することでSAP信号を取り出すS
AP復調回路を有し、前記SAP復調回路の出力を前記
dbx回路へ入力し、さらに前記マトリクス回路に入力
することにより最終的に所望の出力信号を得るものであ
る。
【0009】請求項1記載の音声多重信号復調装置によ
れば、fHを中心周波数とした狭帯域BPFによりパイ
ロット信号を抜き出し、リミッターアンプにより信号レ
ベルを入力信号のばらつきに関係なく、適正な大きさに
整形して後に位相比較器に入力する。また、MAIN信
号のパイロット除去とSUB信号のAM復調を行うため
のキャリアとして音声多重コンポジット信号のパイロッ
ト信号に同期したfH及び2fH信号を作るために同一
のBPFとリミッターアンプをPLL中の分周器出力に
接続し位相比較器に入力する。したがって、PLLでは
それぞれのBPFとリミッターアンプを通過した信号で
同期がかかるためMAIN及びSUB信号処理では入力
信号と同期したfH及び2fH信号が得られる。このよ
うにしてVCAの調整をすることなく常に正確なステレ
オ/モノラル判別とAM復調を行うことができる。
【0010】請求項2記載の音声多重信号復調装置は、
PLL中のVCO分周出力を直接位相比較器に入力し、
第1のLPF出力にオールパスフィルター(以下、AP
Fと略す)を接続してグループディレイを調整し、この
APFの出力と前記PLL中の分周出力であるfH及び
2fH信号を用いて復調処理を行うものである。
【0011】請求項2記載の音声多重信号復調装置によ
れば、パイロット信号を抜き出すBPFによる時間遅れ
に対してAPFにより入力する音声多重コンポジット信
号に同様の遅れを発生させ同期をとることで、従来のよ
うなVCAの調整をすることなく常に正確なステレオ/
モノラル判別とAM復調を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施の形態につ
いて、図1から図8を用いて説明する。
【0013】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における音声多重信号復調装置の構成を示すブロッ
ク図である。図1において、14a,14bは同一回路構成の
第1及び第2のBPFであり、15a,15bは同一回路構成
の第1及び第2のリミッターアンプである。その他、前
記従来例の図9と同一機能を有するブロックについては
同一符号を付して説明を省略した。
【0014】以下本発明の音声多重信号復調装置につい
て、動作を説明する。入力された音声多重コンポジット
信号は第1のLPF2を通過することによりMAIN及
びSUB信号が取り出され、さらに狭帯域の第1のBP
F14aに入力されてパイロット信号のみが抜き出され
る。この信号はさらに第1のリミッターアンプ15aに入
力される。ここで、ステレオ/モノラル判別及びSUB
信号のAM復調が正確に行われるような適正なレベルに
制御される。適正レベルに制御されたパイロット信号は
位相比較器3(PC)とパイロット信号キャンセラー7と
SUB信号のAM復調回路8にそれぞれ供給される。
【0015】なお、音声多重コンポジット信号はSAP
復調回路9へ供給される。
【0016】パイロット信号キャンセラー7では入力さ
れた音声多重コンポジット信号に同期したfH信号を用
いて第1のLPF2の出力から引き算をすることにより
パイロット信号成分を取り除いている。また、SUB信
号には2fHを中心にしたダブルサイドバンド(以下、
DSBと略す)方式のAM変調がかけられているため、
AM復調回路8においては、入力された音声多重コンポ
ジット信号に同期した2fH信号を用いて第1のLPF
2の出力信号と掛け算することで復調を行う。この音声
多重コンポジット信号に同期したfH及び2fH信号が
作られる位相比較器3及び第4のLPF4,VCO5,
分周器6及び第2のBPF14b、第2のリミッターアン
プ15bのPLLを有している。このPLLでは位相比較
器3の2つの入力信号の位相差が90゜のときに同期が安
定するようにループが形成されている。このループの中
から同期したfH及び2fH信号を取り出すために、V
CO5の発振周波数を4fHとし、これを1/2分周回
路63及び62で2回分周した後の信号を90゜位相シフト回
路61で位相を90°シフトする。この信号を第2のBPF
14bに入力し、さらに第2のリミッターアンプ15bに入力
して取り出した出力信号を位相比較器(PC)3に入力す
る。
【0017】パイロット信号が取り除かれた信号は、カ
ットオフ周波数がfHの第2のLPF10aを通過するこ
とでMAIN信号のみとなり、ディエンファシス回路11
を通りマトリクス回路13に入力される。また、AM復調
された信号は、第3のLPF10bによりSUB信号のみ
となる。SAP復調回路9により復調されたSAP信号
若しくは前記SUB信号が選択されdbx回路12に入力
される。dbx回路12では伝送系のノイズを除去するた
めに圧縮された信号を元の信号レベルに戻すために伸張
が行われる。このdbx回路12の出力はマトリクス回路
13に入力され、一方、前記MAIN信号もまた入力され
て信号切り替えが行われ最終的に音声多重信号復調装置
の出力信号としてステレオ、モノラル、SAPのいずれ
かを選択することができる。
【0018】このような構成にすることで、fHを中心
周波数とした狭帯域BPFによりパイロット信号を抜き
出し、リミッターアンプにより信号レベルを入力信号の
ばらつきに関係なく、適正な大きさに整形し位相比較器
に入力する。また、MAIN信号のパイロット除去とS
UB信号のAM復調を行うためのキャリアとして音声多
重コンポジット信号のパイロット信号に同期したfH及
び2fH信号を作るために同一構成のBPFとリミッタ
ーアンプをPLL中の分周器6の出力部に直列に接続
し、取り出された信号を位相比較器に入力する。したが
って、個々にBPFとリミッターアンプを通過した信号
が位相比較器に入力されて同期がかかるため、MAIN
及びSUB信号処理において入力信号と同期したfH及
び2fH信号が得られ、従来のようなVCAの調整をす
ることなく常に正確なステレオ/モノラル判別とAM復
調を行うことができる。
【0019】以下に狭帯域の第1,第2のBPF14a,1
4bの一例を図2を用いて説明する。図2は楕円関数を用
いた2次フィルターの例で、2つの電圧−電流変換器
(gm器)16、容量C1のコンデンサ100,101、増幅度L
のアンプ18、減衰度bのアッテネーター17及びバッファ
ー19により構成されている。このフィルターの伝達関数
は、(数1)で示されている。
【0020】
【数1】H(s)=(s−ωn)2/(s2+(ωo/Q)s+
(ωo/ωn)2) ここで、ωo=中心周波数 ωn=零伝送点周波数 である。カットオフ周波数は、fc=gm/C1とな
る。楕円関数の特徴は、隣接する周波数帯域を急峻に減
衰させることであり、MAIN信号及びSUB信号に隣
接したパイロット信号を抜き出す。この構成では零伝送
点周波数がアンプ18のゲインLにより(数2)のように設
定できる。
【0021】
【数2】ωn=ωo/√L つまり、L>1のときはハイパスフィルタ(HPF)とな
り、L<1のときはローパスフィルタ(LPF)となるた
め、同様の構成で2次フィルターを縦続接続すること
で、BPFを構成できる。また、Q=1/bであり、ア
ッテネーター(b)17によりQ値を他と独立して可変でき
る利点も有している。このように構成された狭帯域BP
Fの周波数特性を図3に示し、横軸に周波数(kHz)、縦
軸にゲイン(dB)をとってある。
【0022】(実施の形態2)図4は本発明の実施の形
態2における音声多重信号復調装置の構成を示すブロッ
ク図である。図4において、20はオールパスフィルター
(以下、APF回路という)であり、第1のLPF2と第
1のBPF14aの接続点と、パイロット信号キャンセラ
ー7とAM復調回路8の接続点との間に挿入接続され
る。その他は図1と同一機能のブロックについては同一
符号を付してその説明を省略する。
【0023】以上のように構成された音声多重信号復調
装置について、以下にその動作を説明する。音声多重コ
ンポジット信号が第1のLPF2に入力されMAIN信
号,SUB信号が取り出され、さらに狭帯域の第1のB
PF14aによりパイロット信号のみが抜き出される。さ
らに第1のリミッターアンプ15aに入力されステレオ/
モノラル判別及びSUB信号のAM復調が正確に行われ
るために必要な適正レベルに制御される。また、入力信
号はSAP復調回路9へも供給される。リミッターアン
プ15aによって適正レベルに制御されたパイロット信号
は位相比較器(PC)3とパイロット信号キャンセラー7
とSUB信号のAM復調回路8にそれぞれ供給される。
【0024】パイロット信号キャンセラー7では入力さ
れた音声多重コンポジット信号に同期したfH信号を用
いて引き算をすることによりパイロット信号成分を取り
除いている。また、SUB信号は2fHを中心にしたD
SB方式のAM変調がかけられているため、AM復調回
路8においては、入力された音声多重コンポジット信号
に同期した2fH信号を用いて掛け算することで復調を
行う。この入力された音声多重コンポジット信号に同期
したfH及び2fH信号を作るためにPC3,第4のL
PF4,VCO5,分周器6のPLLを有している。こ
のPLLでは位相比較器3の2つの入力信号の位相差が
90゜のときに同期し安定するようループがかかってい
る。このループの中から同期したfH及び2fH信号を
取り出すために、VCO5の発振周波数を4fHとし、
これを1/2分周回路63,62で2回分周し、位相を90°
位相シフト回路61で90゜シフトしたものを位相比較器
(PC)3に入力する。
【0025】ここで、位相比較器(PC)3の片方の入力
は第1のBPF14aのグループディレイにより時間遅れ
が発生しており、上記構成で同期したfH及び2fH信
号は入力音声多重コンポジット信号に対してずれを生じ
ている。このずれを解消するために入力音声多重コンポ
ジット信号にAPF回路20でAPFをかけることによ
り、BPFと同様のグループディレイを必要な全帯域に
一定に持たせることにより実現することができる。パイ
ロット信号を取り除かれた信号はカットオフ周波数がf
Hの第2のLPF10aを通過することで、MAIN信号
のみとなり、ディエンファシス回路11を通りマトリクス
回路13に入力される。
【0026】また、AM復調された信号は第3のLPF
10bによりSUB信号のみとなり、SAP復調回路9に
より復調されたSAP信号のどちらかが選択されdbx
回路12に入力される。dbx回路12では伝送系のノイズ
除去のために圧縮された信号を元の信号レベルに戻すた
め伸張が行われる。このdbx回路12の出力はマトリク
ス回路13に入力され、先ほどのMAIN信号を含めて信
号切り替えが行われ最終的に音声多重信号復調装置の出
力信号としてステレオ、モノラル、SAPのいずれかを
選択することができる。
【0027】このような構成にすることで、fHを中心
周波数とした狭帯域の第1のBPF14aによりパイロッ
ト信号を抜き出し、第1のリミッターアンプ15aにより
信号レベルを入力信号のばらつきに関係なく、適正な大
きさに整形し位相比較器3に入力する。また、MAIN
信号のパイロット除去とSUB信号のAM復調を行うた
めのキャリアとして音声多重コンポジット信号のパイロ
ット信号に同期したfH及び2fH信号を作るために第
1のLPF2で発生したグループディレイをAPF回路
20を用いて入力音声多重コンポジット信号に持たせるこ
とで同期がかかるためMAIN及びSUB信号処理では
入力信号と同期したfH及び2fH信号が得られ、従来
のようなVCAの調整をすることなく常に正確なステレ
オ/モノラル判別とAM復調を行うことができる。
【0028】以下にAPF回路20の一例を図5を用いて
説明する。図5はベッセル関数を用いた多重帰還型帯域
通過フィルターの一例のブロック図であり、R1〜R
5、C2〜C3及び2つのオペアンプ21により構成され
る。このフィルターの伝達関数は、(数3)で示される。
【0029】
【数3】 H(s)=(ωr/Q)s/(s2+(ωr/Q)s+ωr2) ただし、ωr=最大群遅延周波数 となる。求める遅延量をベッセル型全域通過回路網を使
うことにより、R1,R2,C2,C3により極配置を
逆正規化することで実現可能であり、R3〜R5でフィ
ルターゲインを決定できる。
【0030】図6はBPFのグループディレイを示し、
横軸に周波数(kHz)、縦軸にグループディレイ(ns)を示
す。この特性と同じ遅延量を必要全帯域にわたり一定に
保ち、かつ一定のゲインを得るように各定数を決定した
結果を図7のAPF回路の周波数特性図及び図8のAP
F回路のグループディレイ特性図に示す。図8からわか
るようにBPFでのパイロット信号の遅延量t1に対し
てSUB信号の3fHまで一定ゲインと一定の遅延量t
1を保持することで、入力音声多重コンポジット信号と
fH及び2fH信号を同期させることができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記
載の音声多重信号復調装置によれば、fHを中心周波数
とした狭帯域BPFによりパイロット信号を抜き出し、
リミッターアンプにより信号レベルを入力信号のばらつ
きに関係なく、適正な大きさに整形し位相比較器に入力
する。また、MAIN信号のパイロット除去とSUB信
号のAM復調を行うためのキャリアとして入力音声多重
コンポジット信号のパイロット信号に同期したfH及び
2fH信号を作るために同一のBPFとリミッターアン
プをPLL中の分周器出力に接続し位相比較器に入力す
る。したがって、PLLではそれぞれのBPFとリミッ
ターアンプを通過した信号で同期がかかるためMAIN
及びSUB信号処理では入力信号と同期したfH及び2
fH信号が得られ、VCAの調整をすることなく常に正
確なステレオ/モノラル判別とAM復調を行うことがで
きる。
【0032】また、請求項2記載の音声多重信号復調装
置によれば、パイロット信号を抜き出すBPFによる時
間遅れをAPFにより入力音声多重コンポジット信号に
同様の遅れを発生させ同期をとることで、VCAの調整
をすることなく常に正確なステレオ/モノラル判別とA
M復調を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における音声多重信号復
調装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1における第1,第2のBPFの一例として
の楕円関数を用いた2次フィルターのブロック図であ
る。
【図3】狭帯域BPFの周波数特性図である。
【図4】本発明の実施の形態2における音声多重信号復
調装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図4の多重帰還型APFの一例を示すブロック
図である。
【図6】BPFのグループディレイ特性図である。
【図7】APF回路の周波数特性図である。
【図8】APF回路のグループディレイ特性図である。
【図9】従来例の音声多重信号復調装置の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】 2,4,10…LPF、 3…位相比較器(PC), 5…
電圧制御発振器(VCO)、 6…分周器、 7…パイロ
ット信号キャンセラー、 8…AM復調回路、9…SA
P復調回路、 11…ディエンファシス回路、 12…db
x回路、 13…マトリクス回路、 14a,14b…BPF、
15a,15b…リミッターアンプ、 20…APF回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力端子に音声多重コンポジット信号が
    入力され出力端子にMAIN信号,SUB信号及びセカ
    ンド・オーディオ・プログラム信号を取り出す第1の低
    域通過フィルタと、 第1及び第2の入力端子に信号を入力して第1,第2の
    入力端子の信号の位相差を検出した信号を出力端子に出
    力する位相比較器と、この位相比較器の出力端子の信号
    を平滑して出力する平滑フィルタと、平滑フィルタの出
    力信号を入力してTV水平走査周波数の4倍の周波数の
    信号を出力する4fH電圧制御発振回路と、この4fH
    電圧制御発振回路の発振信号を入力して1/2の周波数
    に分周された2fH信号を出力する第1の分周回路と、
    この2fH信号を入力して1/2の周波数に分周された
    fH信号を出力する第2の分周回路と、第2の分周回路
    の出力信号を入力して位相を90度異ならせた信号を出力
    端子に出力する90度位相シフト回路とを備えて、前記位
    相比較器,平滑フィルタ,4fH電圧制御発振回路,第
    1の分周回路,第2の分周回路及び90度位相シフト回路
    とで負帰還ループを形成したフェーズロックループ回路
    と、 前記第1の低域通過フィルタの出力信号と前記fH信号
    とを入力して前記第1の低域通過フィルタの出力信号か
    らパイロット信号を除去したパイロット除去信号を出力
    するパイロット信号キャンセラーと、 前記第1の低域通過フィルタの出力信号と前記2fH信
    号とを入力してSUB信号を含む信号を取り出すAM復
    調回路と、 前記パイロット除去信号を入力してMAIN信号を取り
    出す第2の低域通過フィルタと、 前記MAIN信号を入力して75マイクロ秒のディエンフ
    ァシスをかけたディエンファシス信号を出力するディエ
    ンファシス回路と、 前記SUB信号を含む信号を入力してSUB信号を取り
    出す第3の低域通過フィルタと、 前記音声多重コンポジット信号を入力してFM復調して
    セカンド・オーディオ・プログラム信号を取り出すセカ
    ンド・オーディオ・プログラム復調回路と、 このセカンド・オーディオ・プログラム信号若しくは前
    記SUB信号を入力してノイズ除去のために施した圧縮
    を解除した圧縮解除信号を出力するdbx回路と、 前記ディエンファシス信号と前記圧縮解除信号とを入力
    してステレオ信号,モノラル信号若しくはセカンド・オ
    ーディオ・プログラム信号を選択して取り出すマトリク
    ス回路とを備えた音声多重信号復調装置において、 入力端子に入力された信号からパイロット信号及び近傍
    の周波数の信号を出力端子に出力する帯域通過フィルタ
    と、この帯域通過フィルタの出力信号を入力端子に入力
    して一定振幅の信号を出力端子に出力するリミッタ回路
    とを備えた第1の縦続接続列及び第2の縦続接続列を備
    え、 前記第1の低域通過フィルタの出力端子と前記位相比較
    器の第1の入力端子の間に第1の縦続接続列を挿入接続
    し、前記90度位相シフト回路の出力端子と前記位相比較
    器の第2の入力端子との間に第2の縦続接続列を挿入接
    続したことを特徴とする音声多重信号復調装置。
  2. 【請求項2】 入力端子に音声多重コンポジット信号が
    入力され出力端子にMAIN信号,SUB信号及びセカ
    ンド・オーディオ・プログラム信号を取り出す第1の低
    域通過フィルタと、 第1及び第2の入力端子に信号を入力して第1,第2の
    入力端子の信号の位相差を検出した信号を出力端子に出
    力する位相比較器と、この位相比較器の出力端子の信号
    を平滑して出力する平滑フィルタと、平滑フィルタの出
    力信号を入力してTV水平走査周波数の4倍の周波数の
    信号を出力する4fH電圧制御発振回路と、この4fH
    電圧制御発振回路の発振信号を入力して1/2の周波数
    に分周された2fH信号を出力する第1の分周回路と、
    この2fH信号を入力して1/2の周波数に分周された
    fH信号を出力する第2の分周回路と、第2の分周回路
    の出力信号を入力して位相を90度異ならせた信号を出力
    端子に出力する90度位相シフト回路とを備えて、前記位
    相比較器,平滑フィルタ,4fH電圧制御発振回路,第
    1の分周回路,第2の分周回路及び90度位相シフト回路
    とで負帰還ループを形成したフェーズロックループ回路
    と、 前記第1の低域通過フィルタの出力信号と前記fH信号
    とを入力して前記第1の低域通過フィルタの出力信号か
    らパイロット信号を除去したパイロット除去信号を出力
    するパイロット信号キャンセラーと、 前記第1の低域通過フィルタの出力信号と前記2fH信
    号とを入力してSUB信号を含む信号を取り出すAM復
    調回路と、 前記パイロット除去信号を入力してMAIN信号を取り
    出す第2の低域通過フィルタと、 前記MAIN信号を入力して75マイクロ秒のディエンフ
    ァシスをかけたディエンファシス信号を出力するディエ
    ンファシス回路と、 前記SUB信号を含む信号を入力してSUB信号を取り
    出す第3の低域通過フィルタと、 前記音声多重コンポジット信号を入力してFM復調して
    セカンド・オーディオ・プログラム信号を取り出すセカ
    ンド・オーディオ・プログラム復調回路と、 このセカンド・オーディオ・プログラム信号若しくは前
    記SUB信号を入力してノイズ除去のために施した圧縮
    を解除した圧縮解除信号を出力するdbx回路と、 前記ディエンファシス信号と前記圧縮解除信号とを入力
    してステレオ信号,モノラル信号若しくはセカンド・オ
    ーディオ・プログラム信号を選択して取り出すマトリク
    ス回路とを備えた音声多重信号復調装置において、 入力端子に入力された信号からパイロット信号及び近傍
    の周波数の信号を出力端子に出力する帯域通過フィルタ
    と、この帯域通過フィルタの出力信号を入力端子に入力
    して一定振幅の信号を出力端子に出力するリミッタ回路
    とを備えた縦続接続列と、 入力端子に入力された信号から所定の時間遅れを有した
    信号を出力端子に出力するオールパスフィルタとを備
    え、 前記第1の低域通過フィルタの出力端子と前記位相比較
    器の第1の入力端子間に前記縦続接続列を挿入接続し、 前記90度位相シフト回路の出力端子と前記位相比較器の
    第2の入力端子とを直接接続し、 前記第1の低域通過フィルタの出力端子の信号を前記オ
    ールパスフィルタを介して前記パイロット信号キャンセ
    ラー及び前記セカンド・オーディオ・プログラム復調回
    路に入力したことを特徴とする音声多重信号復調装置。
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