JPH0879204A - 受信機 - Google Patents

受信機

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JPH0879204A
JPH0879204A JP21018594A JP21018594A JPH0879204A JP H0879204 A JPH0879204 A JP H0879204A JP 21018594 A JP21018594 A JP 21018594A JP 21018594 A JP21018594 A JP 21018594A JP H0879204 A JPH0879204 A JP H0879204A
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JP
Japan
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level
separation
component
high frequency
signal
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JP21018594A
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Inventor
Kazutoshi Sasaki
三利 佐々木
Kazuo Takayama
一男 高山
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Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 受信信号レベルに応じてセパレーション制御
と高域カット制御とを行うステレオ放送のラジオ受信機
において、前記セパレーション制御および高域カット制
御による違和感を解消する。 【構成】 レベル検知回路37によって受信信号レベル
を検出し、そのレベルが小さくなる程、セパレーション
制御回路33における左右チャネル間の分離度を低下さ
せ、またトーン制御回路34によって高域成分を減衰さ
せて、ノイズの音響化を抑えるようにしたラジオ受信機
21において、変調状態検知回路40を設け、チャネル
分離回路32からのステレオ音声信号から、たとえば全
周波数帯域の成分に対する高域成分のレベルが予め定め
る値以上となると、制御回路39はトーン制御回路34
における高域の減衰量を小さくする。したがって、高域
成分の多い音楽の、該高域成分が不所望に抑圧されてし
まうことを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、周波数変調放送の受信
のために好適に実施される受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、典型的な従来技術のラジオ受信
機1の電気的構成を示すブロック図である。アンテナ2
で受信された受信信号は、同調回路3において、受信す
べき希望波の周波数付近の信号成分のみが強調され、さ
らに高周波増幅回路4で増幅された後、混合回路5に入
力される。この混合回路5に関連して、局部発振回路6
が設けられている。前記局部発振回路6は、電圧制御形
発振器などで実現され、フェイズロックループ(以下、
「PLL」と略称する)回路7からのチューニング電圧
に対応した周波数の局部発振信号を出力する。
【0003】前記PLL回路7は、マイクロコンピュー
タなどで実現される制御回路8から入力される前記希望
波の周波数に対応した分周比Nで前記局部発振信号を分
周する分周器と、予め定める基準周波数の基準信号を発
生する基準信号源と、この基準信号と前記分周された局
部発振信号との位相を比較してその差に対応した誤差出
力を発生する比較器と、前記比較器からの誤差出力を直
流電圧に平滑化して、前記チューニング電圧として、前
記局部発振回路6および同調回路3に与えるフィルタと
を備えて構成されている。したがって、受信周波数を変
化するときには、制御回路8は前記N値を変化し、前記
局部発振信号をそのN値で分周した信号と、前記基準信
号との位相差が零となるようにチューニング電圧が変化
し、こうして希望波の安定した受信が可能となる。
【0004】前記混合回路5は、上述のようにして得ら
れた局部発振信号と、受信信号とを混合し、得られた中
間周波数信号は、音声信号が含まれる成分のみを濾波す
ることができる狭帯域フィルタ9を介して中間周波増幅
回路10に与えられる。前記狭帯域フィルタ9の濾波帯
域幅は、たとえば周波数変調放送を受信するときには、
180kHz程度に選ばれる。
【0005】前記中間周波増幅回路10で増幅された中
間周波信号は、検波回路11に与えられて音声信号が復
調され、その音声信号は、チャネル分離回路12におい
て左右各チャネルの音声信号にステレオ分離が行われた
後、セパレーション制御回路13に与えられる。セパレ
ーション制御回路13は、マトリクス回路を備え、入力
された左右各チャネルの音声信号に対して反対チャネル
の音声信号を所定の乗算係数で混合してトーン制御回路
14へ出力する。
【0006】前記トーン制御回路14は、たとえば各チ
ャネル毎に、ローパスフィルタと、加算器と、2つの乗
算器とを備えて構成されており、入力された音声信号
の、ローパスフィルタを介する成分と、バイパスライン
を介する成分との割合を任意に調整することができ、ロ
ーパスフィルタを介する成分が大きくなる程、音声信号
の高域成分が減衰されてゆくことになる。このトーン制
御回路14からの出力は、電力増幅器15で増幅された
後、スピーカ16に与えられて音響化される。
【0007】一方、前記検波回路11に関連してレベル
検知回路17が設けられており、このレベル検知回路1
7は、たとえば中間周波信号レベルから受信信号レベル
を検知し、その検知結果を制御回路18,19へそれぞ
れ出力する。制御回路18は、前記受信信号レベルが高
くなる程、セパレーション制御回路13における左右両
チャネルの音声信号の分離度を大きく、すなわち前記乗
算係数を小さくする。したがって、受信信号レベルが低
くなる程、ステレオ分離が抑えられて、ノイズの音響化
が抑えられるようになる。また前記制御回路19は、前
記受信信号レベルが高くなる程、トーン制御回路14に
おける高域成分の減衰量を小さくする。したがって、受
信信号レベルが低くなると、高域成分の減衰量が大きく
なってノイズ成分は目立たないように抑圧される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来技術
のラジオ受信機1では、レベル検知回路17によって検
知される受信信号レベルに応答して、セパレーション制
御回路13における左右チャネル間の分離度が制御され
るので、左右チャネル間の分離度が高く、音場の拡がり
角の大きい音楽であっても、前記拡がり角が小さく抑え
られてしまい、またはトーン制御回路14における高域
の減衰量が制御されるので、高域成分の多い音楽であっ
ても、その高域成分が不所望に抑圧されてしまうなどの
違和感を生じる。
【0009】本発明の目的は、再生すべき音楽の種類な
どに対応した最適な制御量でセパレーション制御および
トーン制御を行うことができる受信機を提供することで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、受信信号レベ
ルを検知するレベル検知手段と、復調音声信号ラインに
介在され、音声信号の左右両チャネル間の分離度を変化
することができるセパレーション制御手段と、音声信号
の高域成分を減衰することができるトーン制御手段と、
前記レベル検知手段によって検知された受信信号レベル
が小さくなる程、前記セパレーション制御手段における
分離度を小さくするとともに、トーン制御手段における
高域成分の減衰量を大きくする制御手段とを備える受信
機において、前記音声信号の成分を分析・検知する成分
検知手段を設け、前記制御手段はまた、前記成分検知手
段の検知結果に応答して、前記受信信号レベルに対する
セパレーション制御手段およびトーン制御手段における
制御量を変化することを特徴とする受信機である。
【0011】また本発明の前記成分検知手段は、前記音
声信号の高域成分を抽出する抽出手段と、前記抽出手段
の抽出結果が大きくなる程、前記制御手段に、受信信号
レベルに対するトーン制御手段における高域成分の減衰
量を小さくさせる比較手段とを含むことを特徴とする。
【0012】さらにまた本発明の前記成分検知手段は、
音声信号の全周波数帯域に亘るレベルを検出する全レベ
ル検出手段をさらに有し、前記比較手段は、前記抽出手
段で抽出された高域成分のレベルの全周波数帯域に亘る
レベルに対する割合が所定値以上となると、その割合に
応じて高域成分の減衰量を小さくさせることを特徴とす
る。
【0013】また本発明の前記成分検知手段は、復調さ
れた左右両チャネルの音声信号の差信号を求める第1演
算手段と、前記第1演算手段での演算結果が大きくなる
程、前記制御手段に、受信信号レベルに対するセパレー
ション制御手段における分離度を大きくさせる比較手段
とを含むことを特徴とする。
【0014】さらにまた本発明の前記成分検知手段は、
左右両チャネルの音声信号の和信号を求める第2演算手
段をさらに有し、前記比較手段は、前記差信号のレベル
の和信号のレベルに対する割合が所定値以上となると、
その割合に応じて分離度を大きくさせることを特徴とす
る。
【0015】
【作用】本発明に従えば、検波回路からの復調音声信号
ラインに、ステレオ音声信号の左右両チャネル間の分離
度を変化することができるセパレーション制御手段と、
音声信号の高域成分を減衰することができるトーン制御
手段とを設けておき、レベル検知手段によって中間周波
信号レベルなどから検知される受信信号レベルに応答し
て、制御手段が、前記受信信号レベルが小さくなる程、
前記セパレーション制御手段における分離度を小さくす
るとともに、トーン制御手段における高域成分の減衰量
を大きくするようにした受信機において、前記音声信号
に高域成分が比較的多く含まれているか否か、またはニ
ュースなどの左右両チャネル間の相関の高いモノラル音
声であるかなどの音声信号の成分を分析・検知する成分
検知手段を設け、その検知結果に応答して前記制御手段
がセパレーション制御手段およびトーン制御手段の制御
量を変化する。
【0016】具体的には、前記トーン制御手段に関連し
て、前記成分検知手段を、ハイパスフィルタ(略称HP
F)などの高域成分を抽出する抽出手段と、その抽出手
段の抽出結果を所定値と比較する比較手段とを備えて構
成しておき、比較手段は、前記抽出結果が大きくなる
程、制御手段に、受信信号レベルに対するトーン制御手
段における高域の減衰量を小さくさせる。
【0017】また好ましくは、前記成分検知手段に音声
信号の全周波数帯域に亘るレベルを検出することができ
る全レベル検出手段をさらに設けておき、前記比較手段
はこの全レベル検出手段の検出結果と抽出手段の抽出結
果とを比較し、高域成分のレベルの全周波数帯域のレベ
ルに対する割合が所定値以上となると、その割合に応じ
て前記高域成分の減衰量を小さくさせるようにしてもよ
い。
【0018】また、前記セパレーション制御手段に関連
して、前記成分検知手段を、復調された左右両チャネル
の音声信号の差信号を求める第1演算手段と、その第1
演算手段での演算結果と所定値とを比較する比較手段と
を備えて構成し、前記比較手段は、前記演算結果が大き
くなる程、制御手段に、受信信号レベルに対するセパレ
ーション制御手段における分離度を大きくさせる。
【0019】また好ましくは、前記成分検知手段に左右
両チャネルの音声信号の和信号を求める第2演算手段を
さらに設け、前記比較手段が、差信号のレベルの和信号
のレベルに対する割合が所定値以上となると、その割合
に応じて前記分離度を大きくさせるようにしてもよい。
【0020】したがって、たとえば高域成分の多い音楽
に必要以上の高域成分の減衰を行ってしまったり、左右
チャネル間の相関の低いステレオ音声をモノラル化して
しまうなどの違和感を生じるような音響再生を防止する
ことができる。
【0021】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のラジオ受信機2
1の電気的構成を示すブロック図である。アンテナ22
で受信された受信信号は、同調回路23において、受信
すべき希望波の周波数付近の信号成分のみが強調され、
さらに高周波増幅回路24で増幅された後、混合回路2
5に入力される。この混合回路25に関連して、局部発
振回路26が設けられている。前記局部発振回路26
は、電圧制御形発振器などで実現され、PLL回路27
からのチューニング電圧に対応した周波数の局部発振信
号を出力する。
【0022】前記PLL回路27は、マイクロコンピュ
ータなどで実現される制御回路28から入力される前記
希望波の周波数に対応した分周比Nで前記局部発振信号
を分周する分周器と、予め定める基準周波数の基準信号
を発生する基準信号源と、この基準信号と前記分周され
た局部発振信号との位相を比較してその差に対応した誤
差出力を発生する比較器と、前記比較器からの誤差出力
を直流電圧に平滑化して、前記チューニング電圧とし
て、前記局部発振回路26および同調回路23に与える
フィルタとを備えて構成されている。したがって、受信
周波数を変化するときには、制御回路28は前記N値を
変化し、前記局部発振信号をそのN値で分周した信号
と、前記基準信号との位相差が零となるようにチューニ
ング電圧が変化し、こうして希望波の安定した受信が可
能となる。
【0023】前記混合回路25は、上述のようにして得
られた局部発振信号と、受信信号とを混合し、得られた
中間周波数信号は、音声信号が含まれる成分のみを濾波
することができる狭帯域フィルタ29を介して中間周波
増幅回路30に与えられる。前記狭帯域フィルタ29の
濾波帯域幅は、たとえば周波数変調放送を受信するとき
には、180kHz程度に選ばれる。
【0024】前記中間周波増幅回路30で増幅された中
間周波信号は、検波回路31に与えられて音声信号が復
調され、その音声信号は、チャネル分離回路32におい
て左右各チャネルの音声信号にステレオ分離が行われた
後、セパレーション制御回路33に与えられる。セパレ
ーション制御回路33は、マトリクス回路を備え、入力
された左右各チャネルの音声信号に対して反対チャネル
の音声信号を後述する乗算係数で混合してトーン制御回
路34へ出力する。
【0025】前記トーン制御回路34は、たとえば各チ
ャネル毎に、ローパスフィルタと、加算器と、2つの乗
算器とを備えて構成されており、入力された音声信号
の、ローパスフィルタを介する成分と、バイパスライン
を介する成分との割合を任意に調整することができ、ロ
ーパスフィルタを介する成分が大きくなる程、音声信号
の高域成分が減衰されてゆくことになる。このトーン制
御回路34からの出力は、電力増幅器35で増幅された
後、スピーカ36に与えられて音響化される。
【0026】一方、前記検波回路31に関連してレベル
検知回路37が設けられており、このレベル検知回路3
7は、たとえば中間周波信号レベルから受信信号レベル
を検知し、その検知結果を制御回路38,39へそれぞ
れ出力する。制御回路38は、前記受信信号レベルが高
くなる程、セパレーション制御回路33における左右両
チャネルの音声信号の分離度を大きく、すなわち前記乗
算係数を小さくする。したがって、受信信号レベルが低
くなる程、ステレオ分離が抑えられて、ノイズの音響化
が抑えられるようになる。また前記制御回路39は、前
記受信信号レベルが高くなる程、トーン制御回路34に
おける高域成分の減衰量を小さくする。したがって、受
信信号レベルが低くなると、高域成分の減衰量が大きく
なってノイズ成分は目立たないように抑圧される。
【0027】また注目すべきは本発明では、前記セパレ
ーション制御回路33の制御回路38およびトーン制御
回路34の制御回路39に関連して、チャネル分離回路
32の出力から音声信号の成分を分析・検知する変調状
態検知回路40が設けられていることである。
【0028】図2は、セパレーション制御回路33およ
び変調状態検知回路40の具体的構成を示すブロック図
である。チャネル分離回路32からの左右各チャネルの
音声信号は、乗算器41L,41Rにおいて、前記制御
回路38によって設定された乗算係数で乗算された後、
それぞれ反対チャネルの加算器42R,42Lに与えら
れて、前記チャネル分離回路32からの右左各チャネル
の音声信号に加算された後、トーン制御回路34R,3
4Lに出力される。
【0029】したがって、乗算器41L,41Rの前記
乗算係数が零であるときには、チャネル分離回路32か
らの左右両チャネルの復調音声信号がそのままトーン制
御回路34L,34Rに与えられ、これに対して前記乗
算係数が1であるときには、制御回路34L,34Rに
はチャネル分離回路32からの左右両チャネルの音声信
号が相互に加算されたモノラル音声信号が入力される。
【0030】また、チャネル分離回路32からの左右両
チャネルのステレオ音声信号は、変調状態検知回路40
に入力され、加算器43において前記左右両チャネルの
音声信号の和信号が作成されて、HPF44を介してレ
ベル検知回路45に入力されるとともに、もう1つのレ
ベル検知回路46に直接入力される。抽出手段であるH
PF44は、音声信号の高域成分を濾波して出力する。
またレベル検知回路45,46は、入力された音声信号
レベルに対応した直流電圧を出力する。レベル検知回路
45からの出力電圧は、比較器47の非反転入力端子に
与えられている。また、全レベル検出手段であるレベル
検知回路46の出力電圧は、レベルシフト回路48にお
いてオフセット成分に対応する所定レベルだけ加算また
は減算された後、前記比較器47の反転入力端子に入力
される。
【0031】したがって比較器47からは、HPF44
からレベル検知回路45を介して出力される音声信号の
高域成分のレベルを表す出力電圧の、レベル検知回路4
6から出力される音声信号の全周波数帯域に亘るレベル
を表す出力電圧に対する割合が、レベルシフト回路48
で加算または減算されたオフセット値以上となると、そ
の割合に応じた出力が前記制御回路39に出力される。
これによって制御回路39は、音声信号の高域成分が多
くなる程、レベル検知回路37からの出力に対応したト
ーン制御回路34L,34Rにおける音声信号の高域成
分の減衰量を小さくする。
【0032】したがって、受信信号レベルが小さくて音
声信号の高域成分が抑圧されてしまう場合においても、
音声信号に高域成分が多く含まれている時には、その抑
圧量が小さくなって違和感のない音響再生を行うことが
できる。
【0033】図3は本発明の他の実施例の変調状態検知
回路50および前記セパレーション制御回路33の具体
的構成を示すブロック図であり、前述の図2で示す実施
例に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付す。
この実施例では、変調状態検知回路50内には減算器5
1が設けられており、この減算器51は、前記チャネル
分離回路32からの左チャネルの音声信号と右チャネル
の音声信号との差信号を演算する。減算器51からの出
力はレベル検知回路52に与えられて、その差信号のレ
ベルに対応した直流電圧に変換されて、比較器53の非
反転入力端子に与えられる。比較器53の反転入力端子
には前記加算器43で求められた和信号のレベルに対応
した直流電圧が、レベル検知回路46からレベルシフト
回路48を介して与えられている。
【0034】比較器53は、差信号のレベルの和信号の
レベルに対する割合が前記オフセット値以上となると、
その割合に応じた出力を制御回路38に与える。これに
よって制御回路38は、前記差信号のレベルの和信号の
レベルに対する割合が大きくなる程、乗算器41L,4
1Rの乗算係数を小さくして、左右両チャネルの音声信
号間の分離度を大きくする。
【0035】したがって、前記差信号のレベルが大き
く、音場の拡がり角の大きい状態では、受信信号レベル
の低下に対応したセパレーション制御回路33による左
右チャネル間の分離度の低下が小さく抑えられることに
なり、前記拡がりのある音場をそのまま再現して、違和
感のない音響再生を行うことができる。
【0036】前記変調状態検知回路40,50は、相互
に組合わせて使用され、ステレオ感の改善と音質の改善
とが同時に図られてもよい。また本発明は、周波数変調
放送のラジオ受信機に限らず、ステレオ放送の行われて
いる振幅変調放送およびテレビジョン放送の受信機にも
好適に実施することができる。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、受信信号
レベルが小さくなる程、ステレオ音声信号の左右両チャ
ネル間の分離度を小さくするとともに、高域成分の減衰
量を大きくするようにした受信機において、前記音声信
号に高域成分が比較的多く含まれているか否か、または
左右両チャネル間の分離度などの音声信号の成分を分析
・検知し、その検知結果に応答してセパレーション制御
およびトーン制御の制御量を変化するので、たとえば高
域成分の多い音楽に必要以上の高域成分の減衰を行って
しまったり、左右チャネル間の相関の低いステレオ音声
をモノラル化してしまうなどの違和感が生じることな
く、音響再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のラジオ受信機21の電気的
構成を示すブロック図である。
【図2】前記ラジオ受信機21におけるセパレーション
制御回路33および本発明の一実施例の変調状態検知回
路40の具体的構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の他の実施例の変調状態検知回路50お
よび前記セパレーション制御回路33の具体的構成を示
すブロック図である。
【図4】典型的な従来技術のラジオ受信機1の電気的構
成を示すブロック図である。
【符号の説明】
21 ラジオ受信機 23 同調回路 24 高周波増幅回路 25 混合回路 26 局部発振回路 27 PLL回路 28;38,39 制御回路 30 中間周波増幅回路 31 検波回路 32 チャネル分離回路 33 セパレーション制御回路 34 トーン制御回路 37 レベル検知回路 40,50 変調状態検知回路 41L,41R 乗算器 42L,42R;43 加算器 44 HPF 45,46,52 レベル検知回路 47,53 比較器 51 減算器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号レベルを検知するレベル検知手
    段と、復調音声信号ラインに介在され、音声信号の左右
    両チャネル間の分離度を変化することができるセパレー
    ション制御手段と、音声信号の高域成分を減衰すること
    ができるトーン制御手段と、前記レベル検知手段によっ
    て検知された受信信号レベルが小さくなる程、前記セパ
    レーション制御手段における分離度を小さくするととも
    に、トーン制御手段における高域成分の減衰量を大きく
    する制御手段とを備える受信機において、 前記音声信号の成分を分析・検知する成分検知手段を設
    け、 前記制御手段はまた、前記成分検知手段の検知結果に応
    答して、前記受信信号レベルに対するセパレーション制
    御手段およびトーン制御手段における制御量を変化する
    ことを特徴とする受信機。
  2. 【請求項2】 前記成分検知手段は、 前記音声信号の高域成分を抽出する抽出手段と、 前記抽出手段の抽出結果が大きくなる程、前記制御手段
    に、受信信号レベルに対するトーン制御手段における高
    域成分の減衰量を小さくさせる比較手段とを含むことを
    特徴とする請求項1記載の受信機。
  3. 【請求項3】 前記成分検知手段は、音声信号の全周波
    数帯域に亘るレベルを検出する全レベル検出手段をさら
    に有し、前記比較手段は、前記抽出手段で抽出された高
    域成分のレベルの全周波数帯域に亘るレベルに対する割
    合が所定値以上となると、その割合に応じて高域成分の
    減衰量を小さくさせることを特徴とする請求項1記載の
    受信機。
  4. 【請求項4】 前記成分検知手段は、 復調された左右両チャネルの音声信号の差信号を求める
    第1演算手段と、 前記第1演算手段での演算結果が大きくなる程、前記制
    御手段に、受信信号レベルに対するセパレーション制御
    手段における分離度を大きくさせる比較手段とを含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の受信機。
  5. 【請求項5】 前記成分検知手段は、左右両チャネルの
    音声信号の和信号を求める第2演算手段をさらに有し、
    前記比較手段は、前記差信号のレベルの和信号のレベル
    に対する割合が所定値以上となると、その割合に応じて
    分離度を大きくさせることを特徴とする請求項4記載の
    受信機。
JP21018594A 1994-09-02 1994-09-02 受信機 Withdrawn JPH0879204A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011099085A1 (ja) * 2010-02-15 2011-08-18 三菱電機株式会社 Fmラジオ受信装置
JP2020096268A (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 受信装置及び受信方法

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