JPH10325919A - 結像レンズ - Google Patents

結像レンズ

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JPH10325919A
JPH10325919A JP10082486A JP8248698A JPH10325919A JP H10325919 A JPH10325919 A JP H10325919A JP 10082486 A JP10082486 A JP 10082486A JP 8248698 A JP8248698 A JP 8248698A JP H10325919 A JPH10325919 A JP H10325919A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 物体側から順に、絞り、両凸レンズ、両凹レ
ンズ、両凸レンズおよび物体側に凸のメニスカスレンズ
を配設し、第2レンズおよび第3レンズの像側の面のパ
ワーを所定範囲のものとすることにより、全レンズ系の
小型化を図りつつ、各収差、特にディストーションを良
好に補正する。 【構成】 物体側から順に、絞りi、両凸レンズからな
る第1レンズL1、両凹レンズからなる第2レンズL2
両凸レンズからなる第3レンズL3、像側に凸面を向け
たメニスカスレンズからなる第4レンズL4を配設す
る。また、これらのレンズは以下の条件式を満足する。 0.4<|R5/f|<2.0、0.4<|R7|/f<2.2 (R
5:第2レンズの像側の面の曲率半径、R7:第3レンズ
の像側の面の曲率半径、f:全系の合成焦点距離)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は結像レンズに関し、
特にTV電話用、ドアホーン用、監視用等のビデオカメ
ラやスチルビデオカメラ等の撮影レンズとして好適な結
像レンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種ビデオカメラやスチルビデオ
カメラの結像面に固体撮像素子を配するものが多い。こ
の固体撮像素子は技術の進歩により年々小型化してお
り、それに伴ない結像レンズには小型で広画角なものが
用いられている。このような結像レンズとしては、例え
ば特開平8-5908号公報に記載された4枚玉で、レンズ間
に絞りを配置した構成の結像レンズが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、TV電話
用、ドアホーン用、監視用等のビデオカメラ等に用いる
結像レンズでは、設置スペース等との関係から全レンズ
系を小さくする必要がある。しかしながら、レンズ系内
に絞り機能を持たせたい場合に、上記特開平8-5908号公
報に記載された結像レンズのようにレンズ間に絞りを配
置したのでは、絞りの前後に大きな空間を必要とし、全
レンズ系が大きくなってしまうという問題があった。
【0004】そこで、全レンズ系を小型化するために
は、絞りをレンズ系の像側あるいは物体側に配置するこ
とが考えられるが、レンズ系の像側に絞りを配置する
と、射出瞳の位置を確保するためにバックフォーカスを
必要以上に長くしなければならない。したがって、レン
ズ系内に絞り機能を持たせたい場合には、レンズ系の物
体側に絞りを配置することが好ましいことになる。とこ
ろが、レンズ系の物体側に絞りを配置すると、各収差、
特にディストーションが大きくなり、その補正が困難に
なるという新たな問題が生じる。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、レンズ系の物体側に絞りを配置した場合であって
も、各収差、特にディストーションを良好に補正し得る
小型で明るい結像レンズを提供することを目的とするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の結像レンズは、
物体側から、絞り、両凸レンズからなる第1レンズ、両
凹レンズからなる第2レンズ、両凸レンズからなる第3
レンズ、像側に凸面を向けたメニスカスレンズからなる
第4レンズをこの順に配置するとともに、下記条件式
(1)、(2)を満足するように構成されてなることを
特徴とする。 (1) 0.4<R5/f<2.0 (2) 0.4|R7|/f<2.2 ただし、 R5 :第2レンズの像側の面の曲率半径 R7 :第3レンズの像側の面の曲率半径 f :全系の合成焦点距離
【0007】また、上記結像レンズにおいて、絞り位置
から前記第4レンズの像側の面までの距離とバックフォ
ーカス長との和をD、絞り位置から前記第4レンズの像
側の面の間における空気間隔の合計とバックフォーカス
長との和をDairとするとき下記条件式(3)を満足す
るように構成することが好ましい。 (3) Dair/D<0.6
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
実施例1〜5を用いて具体的に説明する。 <実施例1>図1は実施例1のレンズ基本構成を示すも
のである。図1に示すように、実施例1に係る結像レン
ズは、像側に強い曲率の面を向けた両凸レンズからなる
第1レンズL1 、物体側に強い曲率の面を向けた両凹レ
ンズからなる第2レンズL2、像側に強い曲率の面を向け
た両凸レンズからなる第3レンズL3、像側に凸面を向
けた負のメニスカスレンズからなる第4レンズL4の4
枚のレンズを物体側からこの順に配列し、かつ絞りiを
第1レンズL1の物体側に配設し、さらに第4レンズL4
の像側にローパスフィルタ1を配設してなるもので、物
体側から光軸Xに沿って入射した光束は固体撮像素子の
受光面2の結像位置Pに結像される。
【0009】また、実施例1(実施例2〜5においても
同じ)のレンズは以下の条件式(1)、(2)を満足す
るように構成されている。 (1) 0.4<R5/f<2.0 (2) 0.4<|R7|/f<2.2 ただし、 R5 :第2レンズの像側の面の曲率半径 R7 :第3レンズの像側の面の曲率半径 f :全系の合成焦点距離
【0010】上記条件式(1)は、第2レンズL2 の像
側の面の曲率半径R5を、全系の合成焦点距離fで割っ
た値の範囲を規定するもので、この条件式を満足するこ
とにより、ディストーション及びコマ収差が良好に補正
され、十分な性能が得られる。すなわち、上記R5/f
の値が下限を下回ると、歪曲がプラス方向に大きくなる
ばかりでなく、レンズの製造が困難になる。一方、上記
5/fの値が上限を上回ると、歪曲がマイナス方向に
大きくなるばかりでなく、コマ収差を良好に補正できな
い。
【0011】上記条件式(2)は、第3レンズL3の像
側の面の曲率半径R7の絶対値を、全系の合成焦点距離
fで割った値の範囲を規定するもので、この条件式を満
足することにより、ディストーション、コマ収差及び色
収差が良好に補正され、十分な性能が得られる。すなわ
ち、上記|R7|/fの値が下限を下回ると、歪曲がプ
ラス方向に大きくなるばかりでなく、第3レンズL3
像側の面の曲率半径R7および第4レンズL4の物体側の
面の曲率半径R8がともに小さくなって、レンズの製造
が困難になる。一方、上記|R7|/fの値が上限を上
回ると、コマ収差と色収差のバランスがとれなくなる。
【0012】また、実施例1(実施例2〜5においても
同じ)のレンズは、絞り位置から第4レンズL4の像側
の面までの距離とバックフォーカス長との和をD、絞り
位置から第4レンズL4の像側の面の間における空気間
隔の合計とバックフォーカス長との和をDairとすると
き以下の条件式(3)を満足するように構成されてい
る。 (3) Dair/D<0.6
【0013】上記条件式(3)は、絞り位置から第4レ
ンズL4の像側の面の間における空気間隔の合計とバッ
クフォーカス長との和Dairを、絞り位置から第4レン
ズL4の像側の面までの距離とバックフォーカス長との
和Dで割った値の範囲を規定するもので、この条件式を
満足することにより、レンズ系の全長を短くして小型化
を図ることができる。
【0014】以下、この実施例1における各レンズ面の
曲率半径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ
間の空気間隔d(mm)、各レンズのe線における屈折
率nおよび各レンズのアッベ数νを下記表1の上段に示
す。ただし、この表1および後述する表2〜5におい
て、各記号R,d,n,νに対応させた数字は物体側か
ら順次増加するようになっている。また、レンズ系全体
の焦点距離f、バックフォーカスBf、FNo、半画角
ω、R5/fの値、|R7|/fの値、Dair/Dの値を
下記表1の下段に示す。
【0015】
【表1】
【0016】なお、この実施例1においては、表1の下
段に示されるように、R5/fの値は1.86、|R7
/fの値は0.76、Dair/Dの値は0.44となっ
ており、上記各条件式を満足している。また、Fnoは
2.85である。
【0017】<実施例2>この実施例2の結像レンズは
上記実施例1の結像レンズと略同様の構成とされている
が、第1レンズL1 が物体側に強い曲率の面を向けた両
凸レンズとされ、第2レンズL2が像側に強い曲率の面
を向けた両凹レンズとされている点で相違している。
【0018】さらに、実施例2(実施例3〜5において
も同じ)のレンズは、図1に示すように、第1レンズL
1〜第4レンズL4の全てのレンズがエッジコンタクトを
とるように構成することが好ましい。このように、全て
のレンズがエッジコンタクトをとるように構成すること
により、各レンズを保持するために各レンズ間に配設す
る部品を省略することができ、コストダウンを図ること
ができる。
【0019】この実施例2における各レンズ面の曲率半
径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空
気間隔d(mm)、各レンズのe線における屈折率nお
よび各レンズのアッベ数νを下記表2の上段に示す。ま
た、レンズ系全体の焦点距離f、バックフォーカスB
f、FNo、半画角ω、R5/fの値、|R7|/fの値、
air/Dの値を下記表2の下段に示す。
【0020】
【表2】
【0021】なお、この実施例2においては、表2の下
段に示されるように、R5/fの値は0.48、|R7
/fの値は0.61、Dair/Dの値は0.42となっ
ており、上記各条件式を満足している。また、Fnoは
2.85である。
【0022】<実施例3>この実施例3の結像レンズは
上記実施例1の結像レンズと略同様の構成とされている
が、第2レンズL2が像側に強い曲率の面を向けた両凹
レンズとされ、第3レンズL3が物体側に強い曲率の面
を向けた両凸レンズとされている点で相違している。
【0023】この実施例3における各レンズ面の曲率半
径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空
気間隔d(mm)、各レンズのe線における屈折率nお
よび各レンズのアッベ数νを下記表3の上段に示す。ま
た、レンズ系全体の焦点距離f、バックフォーカスB
f、FNo、半画角ω、R5/fの値、|R7|/fの値、
air/Dの値を下記表3の下段に示す。
【0024】
【表3】 なお、この実施例3においては、表3の下段に示される
ように、R5/fの値は0.46、|R7|/fの値は
2.14、Dair/Dの値は0.42となっており、上
記各条件式を満足している。また、Fnoは2.85であ
る。
【0025】<実施例4>この実施例4の結像レンズは
上記実施例1の結像レンズと略同様の構成とされている
が、第1レンズL1が物体側に強い曲率の面を向けた両
凸レンズとされ、第2レンズL2が像側に強い曲率の面
を向けた両凹レンズとされている点で相違している。
【0026】この実施例4における各レンズ面の曲率半
径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空
気間隔d(mm)、各レンズのe線における屈折率nお
よび各レンズのアッベ数νを下記表4の上段に示す。ま
た、レンズ系全体の焦点距離f、バックフォーカスB
f、FNo、半画角ω、R5/fの値、|R7|/fの値、
air/Dの値を下記表4の下段に示す。
【0027】
【表4】
【0028】なお、この実施例4においては、表4の下
段に示されるように、R5/fの値は0.46、|R7
/fの値は0.67、Dair/Dの値は0.42となっ
ており、上記各条件式を満足している。また、Fnoは
2.85である。
【0029】<実施例5>この実施例5の結像レンズは
上記実施例1の結像レンズと略同様の構成とされている
が、第1レンズL1が物体側に強い曲率の面を向けた両
凸レンズとされ、第2レンズL2が像側に強い曲率の面
を向けた両凹レンズとされている点で相違している。
【0030】この実施例5における各レンズ面の曲率半
径R(mm)、各レンズの中心厚および各レンズ間の空
気間隔d(mm)、各レンズのe線における屈折率nお
よび各レンズのアッベ数νを下記表5の上段に示す。ま
た、レンズ系全体の焦点距離f、バックフォーカスB
f、FNo、半画角ω、R5/fの値、|R7|/fの値、
air/Dの値を下記表5の下段に示す。
【0031】
【表5】
【0032】なお、この実施例5においては、表5の下
段に示されるように、R5/fの値は0.46、|R7
/fの値は0.51、Dair/Dの値は0.42となっ
ており、上記各条件式を満足している。また、Fnoは
2.85である。
【0033】次に、上記実施例1〜5の各収差(球面収
差、非点収差、ディストーション)を各々図2、4、
6、8、10に示し、また、実施例1〜5のコマ収差を
各々図3、5、7、9、11に示す。なお、これらの収
差図においてωは半画角を示す。図2〜11から明らか
なように、本実施例によれば、各収差を良好なものとす
ることができる。なお、この結像レンズと固体撮像素子
の受光面との間において、ローパスフィルタ1に代え
て、あるいはローパスフィルタ1とともに赤外光遮光フ
ィルタやカバーガラスを挿入することも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の結像レン
ズによれば、レンズ系の物体側に絞りを配置することに
より、全レンズ系の小型化を図ることができるので、T
V電話用、ドアホーン用、監視用等のビデオカメラ等の
結像レンズとして好適なものとすることができる。ま
た、第2レンズ及び第3レンズの像側の面のパワーを所
定範囲のものとすることにより、各収差、特にディスト
ーションを良好に補正することが可能となる。さらに、
レンズ系の長さと空気間隔との関係を所定範囲のものと
することにより、レンズ系の全長を短くして全レンズ系
を小型化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜5に係るレンズ基本構成を
示す概略図
【図2】実施例1に係るレンズの各収差図(球面収差、
非点収差、ディストーション)
【図3】実施例1に係るレンズの収差図(コマ収差)
【図4】実施例2に係るレンズの各収差図(球面収差、
非点収差、ディストーション)
【図5】実施例2に係るレンズの収差図(コマ収差)
【図6】実施例3に係るレンズの各収差図(球面収差、
非点収差、ディストーション)
【図7】実施例3に係るレンズの収差図(コマ収差)
【図8】実施例4に係るレンズの各収差図(球面収差、
非点収差、ディストーション)
【図9】実施例4に係るレンズの収差図(コマ収差)
【図10】実施例5に係るレンズの各収差図(球面収
差、非点収差、ディストーション)
【図11】実施例5に係るレンズの収差図(コマ収差)
【符号の説明】
1 〜L4 レンズ R1 〜R11 レンズ面の曲率半径 d1 〜d10 レンズ面間隔(レンズ厚) X 光軸 P 結像位置 i 絞り 1 ローパスフィルタ 2 固体撮像素子の受光面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から、絞り、両凸レンズからなる
    第1レンズ、両凹レンズからなる第2レンズ、両凸レン
    ズからなる第3レンズ、像側に凸面を向けたメニスカス
    レンズからなる第4レンズをこの順に配置するととも
    に、下記条件式(1)、(2)を満足するように構成さ
    れてなることを特徴とする結像レンズ。 (1) 0.4<R5/f<2.0 (2) 0.4<|R7|/f<2.2 ただし、 R5 :第2レンズの像側の面の曲率半径 R7 :第3レンズの像側の面の曲率半径 f :全系の合成焦点距離
  2. 【請求項2】 前記絞りの位置から前記第4レンズの像
    側の面までの距離とバックフォーカス長との和をD、該
    絞りの位置から該第4レンズの像側の面の間における空
    気間隔の合計とバックフォーカス長との和をDairとす
    るとき下記条件式(3)を満足するように構成されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の結像レンズ。 (3) Dair/D<0.6
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