JPH1032463A - 弾性表面波多重モードフィルタ - Google Patents

弾性表面波多重モードフィルタ

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JPH1032463A
JPH1032463A JP9005675A JP567597A JPH1032463A JP H1032463 A JPH1032463 A JP H1032463A JP 9005675 A JP9005675 A JP 9005675A JP 567597 A JP567597 A JP 567597A JP H1032463 A JPH1032463 A JP H1032463A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、弾性表面波多重モードフィルタ
であって、0.1%程度の比帯域幅を確保し、さらに通
過帯域外のスプリアスを抑制することを課題とする。 【解決手段】 弾性表面波の伝搬方向に対して垂直な方
向に近接配置された2つの弾性表面波共振器と、2つの
弾性表面波共振器を音響的に結合させる結合部から構成
され、前記弾性表面波共振器が、圧電基板上に、弾性表
面波を励振する励振部と電気信号を入力する信号端子部
とからなるIDTと、弾性表面波の伝搬方向と平行であ
ってIDTの両側に近接して配置され、かつ励振部と信
号端子部とを有する反射器とからなり、結合部を伝搬す
る弾性表面波の速度を、インターデジタルトランスデュ
ーサの励振部を伝搬する弾性表面波の速度よりも大きい
範囲内でそれに近づけたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、弾性表面波フィ
ルタに関し、特に、インターディジタルトランスデュー
サ(IDT:Inter Digital Transducer)を利用した弾
性表面波共振器を、弾性表面波の伝搬方向に対して垂直
な方向に配置した、横結合型多重モードフィルタに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
弾性表面波フィルタは、低背で急峻なフィルタ特性を実
現でき、かつ小型であるため、携帯電話等の移動通信端
末に利用されている。また、弾性表面波フィルタのうち
横結合型多重モードフィルタは狭帯域フィルタとして適
した特性を備えており、特に水晶基板を用いた場合、温
度安定性に優れ、かつ比帯域幅0.05%程度の狭帯域
なフィルタが実現されている。さらに、横結合型多重モ
ードフィルタは、通過帯域外のスプリアスも少ないた
め、携帯電話等のIFフィルタとして広く用いられてい
る。
【0003】しかし、近年サービスが開始されたPHS
等のデジタルコードレス電話をはじめとする移動通信端
末は、システムのデジタル化に伴って、比帯域幅が0.
1%程度で、良好な温度特性を持つフィルタが要求され
ている。この比帯域幅が0.1%程度のフィルタを実現
するためには、従来用いられている手段として、2つの
ものが考えられる。
【0004】1つは、温度特性が良好かつ電気機械結合
係数の大きな圧電基板を用いる手段であり、他の1つ
は、水晶基板を用いて横結合型多重モードフィルタ以外
の複雑なフィルタ構成とする手段、例えば特開平6−2
32687号公報に記載されたような複合縦共振モード
結合型のフィルタを用いることである。前記要求仕様を
実現できるような温度特性が良好かつ電気機械結合係数
が大きな基板は現状Li247しかない。しかし、L
247は弾性表面波に対する2次の温度係数は水晶
基板よりも大きく、かつ水で腐食されやすいという性質
があるため、フィルタを製造するプロセスが難しいとい
う問題がある。
【0005】また、前記特開平6−232687号公報
に記載された複合縦共振モード結合型のフィルタでは、
2つのIDTとその両側にある反射器から構成されるた
め、フィルタサイズが大きくなると共に、通過帯域外に
ノイズの原因となる不要なスプリアスがかなり多く発生
するという問題がある。
【0006】そこで、この発明は、以上のような事情を
考慮してなされたものであり、簡単な構成で比帯域幅を
0.1%程度とすること、さらに通過帯域外のスプリア
スの少ないフィルタを実現することを目的として、横結
合型の弾性表面波多重モードフィルタを提供するもので
ある。また、横結合型の弾性表面波多重モードフィルタ
の各構成部分を伝搬する弾性表面波の速度関係を調整す
ることによって、帯域幅の拡大と共に、スプリアスの抑
制をすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、圧電基板上
に、弾性表面波を励振する励振部と電気信号を入力する
信号端子部とからなるインターデジタルトランスデュー
サと、弾性表面波の伝搬方向と平行であってインターデ
ジタルトランスデューサの両側に近接して配置され、か
つ励振部と信号端子部とを有する反射器とからなる弾性
表面波共振器を、弾性表面波の伝搬方向に対して垂直な
方向に2つ近接配置し、結合部によって2つの弾性表面
波共振器を音響的に結合させる弾性表面波多重モードフ
ィルタであって、結合部を伝搬する弾性表面波の速度
を、インターデジタルトランスデューサの励振部を伝搬
する弾性表面波の速度よりも大きい範囲内でそれに近づ
けたことを特徴とする弾性表面波多重モードフィルタを
提供するものである。
【0008】また、前記結合部を弾性表面波の伝搬方向
に並んだ複数個のスリットを有する金属電極で構成すれ
ば、PHS等のIFフィルタに好適な比帯域幅0.1%
程度を有する弾性表面波多重モードフィルタを得ること
ができる。また、前記インターデジタルトランスデュー
サの信号端子部の一部を、弾性表面波の伝搬方向に並ん
だ複数個のスリットを有する金属電極とすることで、さ
らに高周波測スプリアスの抑制された弾性表面波多重モ
ードフィルタを得ることができる。
【0009】前記したインターデジタルトランスデュー
サ(以下IDTと呼ぶ)は前記したように励振部と信号
端子部とから構成される。励振部及び信号端子部はアル
ミニウムAl,金Au,銅Cu,チタンTiなどの金属
材料を用いることが多い。IDTの励振部は、通常用い
られるIDTと同様に一定間隔で配置された複数個の電
極指から構成される。
【0010】電極指は、信号端子部に電気的に接続され
たすだれ状の電極と、前記結合部に電気的に接続された
すだれ状の電極であって、これらのすだれ状の電極が交
互に一定間隔で配置されることによって表面弾性波を励
振する励振部が構成される。前記電極指の幅と、電極指
と電極指の間隔は同一長さとしてもよく、たとえば3.
2μmとすることができる。
【0011】また、前記結合部も、励振部及び信号端子
部と同様な金属材料(Al,Au,Cu,Ti等)を用
いることができるが、励振部と異なる金属材料を用いて
もよい。たとえば励振部にAl,結合部及び信号端子部
にAuを用いてもよい。結合部のスリットとは、表面弾
性波の伝搬方向について一定の幅を持ち、その伝搬方向
とは垂直な方向に細長い格子形状の空間であって、その
スリットの部分は、圧電基板がむき出しとなっている部
分をいう。
【0012】また、フィルタの性能上この結合部の各ス
リットは、表面弾性波の伝搬方向に一定の幅でかつ一定
間隔で配列されていることが好ましい。なお、信号端子
部において形成されるスリットもこの結合部と同様の構
造としてもよい。
【0013】さらに、この発明の弾性表面波多重モード
フィルタは、インターデジタルトランスデューサの励振
部が一定間隔で配置された複数個の電極指から構成さ
れ、前記結合部のスリットの幅bとスリット間隔aとの
比a/bが、前記電極指の幅dと間隔cとの比d/cよ
りも大きいように構成してもよい。たとえばc=d=
3.2μmに対して、a=4.8μm,b=1.6μm
程度とすることができる。
【0014】また、前記結合部は、互いに電気的に絶縁
されて接地された2つの電極部と、この2つの電極部に
挟まれた空間に電気的に絶縁され弾性表面波の伝搬方向
に配列された複数個の浮き電極とから構成してもよい。
ここで、結合部を構成する2つの電極部と浮き電極と
は、前記した結合部と同様の金属材料(Al,Au,C
u,Ti等)を用いることができる。また、浮き電極
は、前記した結合部のスリットと同様な構造とすること
ができる。すなわち、浮き電極は、表面弾性波の伝搬方
向について一定の幅を持ち、その伝搬方向とは垂直な方
向に細長い一定形状とし、表面弾性波の伝搬方向に一定
間隔で配列されるようにしてもよい。
【0015】さらに、浮き電極を持つ弾性表面波多重モ
ードフィルタにおいて、インターデジタルトランスデュ
ーサの励振部が、一定間隔で配置された複数個の電極指
から構成され、前記浮き電極の幅eと浮き電極の間隔f
との比e/fが、前記電極指の幅dと間隔cとの比d/
cよりも大きいように構成してもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基
づいてこの発明を詳述する。なお、これによってこの発
明が限定されるものではない。
【0017】第1実施例 図1に、この発明の弾性表面波多重モードフィルタの第
1実施例の構成図を示す。図1において、四角形状1は
圧電基板を示している。この圧電基板は2.0mm×5.
0mm程度の大きさである。この発明の弾性表面波多重モ
ードフィルタは、いわゆる横結合型の分類に属するフィ
ルタであり、圧電基板上に、弾性表面波の伝搬方向に対
して垂直な方向に2つの弾性表面波共振器を配置したも
のである。
【0018】1つの弾性表面波共振器は、中央に配置し
たインターデジタルトランスデューサ(IDT)2a
と、紙面に対して左右方向、すなわち弾性表面波の伝搬
方向と同じ方向であって、IDT2aの両側に近接して
配置された反射器3a及び4aとから構成される。同様
に、もう一つの弾性表面波共振器は、1つのIDT 2
bと、その両側の反射器3b及び4bとから構成され
る。
【0019】ここで、IDT(2a,2b)は、紙面の
上方から下方へと延びたすだれ状電極(または電極指と
も呼ぶ)と、下方から上方へ延びたすだれ状電極を交互
に一定間隔で配置した「励振部」53,54と、紙面の
上方から下方へと延びたすだれ状電極を電気的に接続し
紙面の左右方向に細長い形状の「信号端子部」51,5
2とから構成される。励振部は、紙面の左右方向に弾性
表面波を励振する部分である。
【0020】反射器3a,4a,3b,4bは、IDT
と同様に、格子部31と端子部32とから構成される。
「格子部」31はIDTの「励振部」53,54に対応
し、「端子部」32はIDTの「信号端子部」51,5
2に対応する。反射器の格子部31は、端子部32で電
気的に接続され紙面の上下方向に延びた等長の細長い電
極から構成される。反射器の端子部32はIDTの信号
端子部51と同様の形状でよい。なお、一方のIDTの
信号端子部は、実際に電気信号が入力される端子であ
り、他方のIDTの信号端子部は励振された弾性表面波
から得られる電気信号を出力する端子である。
【0021】IDTの信号端子部51,52及び反射器
の端子部32は「信号側バスバー」とも呼ぶ。このよう
な2つの弾性表面波共振器は、金属電極によって形成さ
れる結合部5によって音響的に結合される。この結合部
5のことを「共通バスバー」と呼ぶ。
【0022】図1においては、共通バスバー5は、2つ
の弾性表面波共振器の間にあって、IDTの励振部5
3,54及び反射器の格子部31の金属電極と電気的に
接続され、金属ストリップのグレーテイング構造となっ
ている。ここでグレーティング構造とは、共通バスバー
5の中央部付近に、紙面の上下方向に一定幅の細長いス
リットを等間隔で設けたものであり、金属電極が格子形
状になっている。共通バスバー5の上下方向の一端は、
どちらも励振部53,54の各電極に電気的に接続され
る。共通バスバー5の上下方向の幅は、IDTの電極周
期の数倍程度あればよい。スリットは、金属電極のない
空間であって、下の圧電基板がむき出しになっている。
なお、スリットの間隔は必ずしも一定でなくても良い。
【0023】紙面の左右方向について、スリットの幅及
びスリット間の金属電極の幅は、IDTの励振部のすだ
れ電極と同様にどちらも3.2μmとすることができ
る。ただし、後述する理由により金属電極の幅aをスリ
ット幅bよりも大きくした方がよい。あるいは、金属電
極の幅aとスリットの幅bの比a/bを、IDTのすだ
れ電極の幅dとすだれ電極の間隔cの比d/cよりも大
きくした方がよい。たとえば、金属電極の幅aを4.8
μm、スリット幅bを1.6μmとすることが好まし
い。
【0024】ここで、圧電基板は金属電極に電気信号を
印加したときに、その表面に弾性表面波を発生できる材
料であればよく、従来から用いられているようなLi2
4 7を利用してもよいが、温度安定性に優れた水晶を
用いることが好ましい。
【0025】また、水晶を用いた圧電基板の中でも、S
Tカット水晶,ATカット水晶等の回転Yカット水晶を
用いることがフィルタの性能上好ましい。また、弾性表
面波共振器の各構成部分は、金属材料が用いられるが、
比較的比重の大きな金属を用いるのがフィルタの帯域特
性の点で有利であり、たとえばAl,Au,Cu,Ti
等を用いることができる。特に、この中で導電性,耐腐
食性の点でAlを用いることが好ましい。
【0026】上記のような図1に示した横結合型の弾性
表面波多重モードフィルタでは、上方の弾性表面波共振
器の信号端子部(信号側バスバー)に電気信号が入力さ
れると、励振部2aのすだれ電極上において紙面に左右
方向の弾性表面波が励振される。そして、音響的結合に
よって、下方の弾性表面波共振器の励振部2b上のすだ
れ電極上で紙面に左右方向に弾性表面波が励振され、下
方の信号端子部(信号側バスバー)から電気信号として
出力される。
【0027】この発明の第1実施例においては、上記の
ように「結合部」をグレーティング構造にすることを特
徴とする。そして、結合部をグレーティング(格子形
状)構造にすることによって、結合部を伝搬する弾性表
面波の伝搬速度が均一な金属膜の場合より遅くなり、そ
の結果IDTのすだれ電極部の領域と結合部の領域を伝
搬する弾性表面波の伝搬速度差を小さくできるので、2
つの弾性表面波共振器間の音響的結合が強くなり、通過
帯域幅を拡大して要求される所望の比帯域幅を持ったフ
ィルタを作成することができる。
【0028】以下に横結合型の多重モードフィルタの動
作原理について述べる。図3に、横結合型多重モードフ
ィルタの一部を示す。図1と同様に、2つの弾性表面波
共振器(信号側バスバー51と励振部53,信号側バス
バー52と励振部54)と結合部(共通バスバー)55
とから構成される。ここで、図1とは異なり、結合部
(共通バスバー)55を均一な金属電極として図示して
いる。
【0029】2つの弾性表面波共振器を並列に近接させ
て配置した場合、これら各共振器間で音響的結合が生じ
る。この結果、図3に示したように2つ共振モードφ
a,φbが励振される。これら2つの共振モードはそれ
ぞれ異なった共振周波数faおよびfbを有し、faと
fbの差が横モード結合型共振器フィルタの通過帯域幅
を決定する。fa,fbは各共振器内の振動のエネルギ
ーの閉じ込め具合、および共振器同志の結合の度合いに
依存する。
【0030】図3の右側はfa,fbを求めるために、
弾性表面波伝搬速度の違いにより横結合型多重モードフ
ィルタをモデル化したものである。ここで、励振部5
3,54、結合部55,および信号側バスバー51,5
2の弾性表面波伝搬速度をそれぞれVidt,Vga
p,Vbusとする。このとき、弾性表面波のエネルギ
ーが励振部53,54に閉じ込められるには、これら3
つの速度の大小関係が次式を満たさねばならない。 Vidt<Vbus,Vgap (1) ここで弾性表面波の振動エネルギーのモードをスカラー
ポテンシャルφa,φbで近似すると、φa,φbは次
式を満足することが知られている。
【0031】
【数1】 ここでφa,φbの伝搬速度をそれぞれVa,Vbとす
ると、Va,Vbは次式を満足する値をとる。
【0032】
【数2】
【0033】Va,Vbが決まれば各共振モードに対す
る共振周波数fa,fbが決定し、その差(fa−f
b)から通過帯域幅が決定される。以上から、フィルタ
の通過帯域幅は励振部の幅、結合部の幅および信号側バ
スバー領域の弾性表面波伝搬速度、また、励振部の幅お
よび結合部の幅の寸法に依存することがわかる。まず、
結合部の幅の弾性表面波伝搬速度Vgapに対するV
a,Vbの変化を図4に示す。この結果から、結合部の
幅が一定のとき、Vgapを遅くすることで通過帯域幅
が拡大できることがわかる。実際にVgapを遅くする
には、図1のように結合部をグレーディング構造とすれ
ばよい。
【0034】図1における結合部の構成は、図5に示す
ようにIDTの非交差部61、均一な金属電極膜部6
2、およびグレーティング部63に分けられる。このた
め、結合部の弾性表面波の伝搬速度はこの3つの部分の
伝搬速度の平均的な値と考えられる。ここで、スリット
を有するグレーティング下を伝搬する弾性表面波の速度
は、均一な金属電極膜下を伝搬する弾性表面波の速度よ
り遅いという性質をもつ。したがって、このように結合
部の一部を金属ストリップのグレーティング構造とする
ことで通過帯域幅を拡大できる。
【0035】また、金属電極膜の面積が大きくなるた
め、弾性表面波の伝搬速度は、グレーティングの線幅が
太い程遅くなる。したがって、グレーティング線幅は太
いほど通過帯域幅を広げることができる。ここで、グレ
ーティング線幅がIDTの励振部53の線幅より太くな
ると、IDTのグレーティング部63を伝搬する弾性表
面波の伝搬速度は、IDTの励振部53より遅くなり、
モードの閉じ込めが無くなると考えられる。しかし、前
述のようにIDTの結合部55の弾性表面波の伝搬速度
は3つの部分の平均的な値となるため、モードの閉じ込
めが生じる。
【0036】第1実施例の具体例として、次のような中
心周波数245MHzの横結合型多重モードフィルタを
作成した。 圧電基板:STカット水晶 IDTの電極周期 λ:12.8μm IDTのすだれ電極の線幅d:3.2μm IDTのすだれ電極の間隔c:3.2μm IDTのすだれ電極の膜厚:0.15μm IDTの電極対数:200対 反射器の電極対数:200対 IDTの励振部の幅W:7λ 結合部の幅G:1.8λ 共通バスバーの金属電極幅a:4.8μm 共通バスバーのスリット幅b:1.6μm IDT及び金属電極の材料:Al
【0037】図10(a)に、この発明の第1実施例の
フィルタの帯域通過特性を示す。また、図10(b)
に、共通バスバーをすべて均一な金属電極膜で形成した
場合の帯域通過特性を示す。ここで、IDTの励振部を
伝搬する弾性表面波の伝搬速度Vidt=3143m/
s,図10(a)におけるグレーティング構造の共通バ
スバーでの伝搬速度=3148m/s,図10(b)に
おける均一金属電極膜の共通バスバーでの伝搬速度=3
156m/sである。
【0038】図10(a)において、通過帯域幅は30
0KHzであり、図10(b)において、通過帯域幅は
230KHzとなっている。したがって、結合部(共通
バスバー)をグレーティング構造とすることで、約1.
3倍の通過帯域幅が得られることがわかる。また、比帯
域幅(300KHz/245MHz)も約0.12%と
なり、PHS等のデジタルコードレス電話の要求仕様を
満たす。
【0039】なお、図4によれば、結合部の速度Vga
pを遅くしていっても、結合部の幅Gが10λ(λはI
DTの周期)以上となると、比通過帯域幅は0.01%
以下となり、実用上使えない。したがって、結合部の幅
Gは10λ以下とすることが好ましい。
【0040】次に、結合部,励振部及び信号端子部を伝
搬する弾性表面波の大小関係について述べる。
【0041】ここでは、図5に示したような結合部を備
えたIDT20を考える。すなわち、IDTの結合部5
5は、「IDTの非交差部61」,「均一な金属電極膜
部62」及び「グレーティング部63」から構成され
る。圧電基板にSTカット水晶を用い、IDT20の各
部分の電極材料に膜厚0.36μm程度のAlを用いる
ことにする。
【0042】また、図5に示した「IDTの非交差部6
1」の幅p=2.445μm,「均一な金属電極膜部6
2」の幅q=1.252μm,「グレーティング部6
3」の幅r=3.635μm,IDTの励振部53の線
幅を電極周期の1/2周期の50%,グレーティング部
63の線幅を1/2周期の60%とする。
【0043】この場合、均一な金属電極膜下を伝搬する
弾性表面波の伝搬速度(Vmetal)は約3149m
/s,励振部53を伝搬する弾性表面波の伝搬速度(V
idt)は約3092m/である。また、図5におい
て、信号端子部51は均一な金属電極膜であるので、信
号端子部51を伝搬する弾性表面波の伝搬速度(Vbu
s)はVmetalと等しく、約3149m/sであ
る。
【0044】一方、結合部55は、前記したように3つ
の部分61,62,63から構成されるので、結合部5
5を伝搬する弾性表面波の伝搬速度は実測できない。た
だし、以下のように計算すれば、結合部55を伝搬する
弾性表面波の伝搬速度を推定できる。
【0045】結合部の各部における弾性表面波の伝搬速
度は次のようになる。「IDTの非交差部61」では3
104m/s,「均一な金属電極膜部62」では314
9m/s,「グレーティング部63」では3087m/
sである。これらの各部の伝搬速度と前記した各部の幅
とから、結合部全体としての速度(Vgap)は次のよ
うに求められる。
【0046】Vgap=(3104×2.445×2+
3149×1.252×2+3087×3.635)/
(2.445×2+1.252×2+3.635)=3
109m/s すなわち、上記の場合、Vmetal=Vbus>Vg
ap>Vidtという関係が成立する。
【0047】また、図5の結合部55のうち、IDTの
非交差部61を除いた部分を、「アース端子部56」と
呼ぶ。すなわち、アース端子部56は、「均一な金属電
極膜部62」と、「グレーティング部63」とからな
る。このアース端子部56を伝搬する弾性表面波の伝搬
速度をVcommonとすると、Vcommonは、次
式のように求められる。
【0048】Vcommon=(3149×1.252
×2+3087×3.635)/(1.252×2+
3.635)=3112 m/s すなわち、信号端子部51の伝搬速度Vbus(=31
49m/s)とアース端子部56の伝搬速度Vcomm
onとの間では、Vbus>Vcommonという関係
が成立する。この場合、図19に示すように、図10
(a)と同様の通過帯域特性が得られ、従来に比べて帯
域幅は約19%拡大できた。なお、結合部を均一な金属
電極膜としていた従来の構成では、Vmetal=Vb
us=Vgap>Vidtという関係が成立していた。
【0049】次に、上記構成に加えて、信号端子部51
をグレーティング構造とした場合を考える。たとえば、
信号端子部51が金属電極の線幅を30%としたグレー
ティング構造を備えた場合には、Vbus=3101m
/sとなった。したがって、Vmetal>Vgap>
Vbus>Vidtという関係が成立する。この場合、
通過帯域の高周波側においてスプリアスのレベルをかな
り抑圧できた。
【0050】次に、図5に示した結合部のグレーティン
グ部63の金属電極の線幅を5μmとし、信号端子部5
1の線幅を20%のグレーティングとした場合を考え
る。このとき、Vbus及びVgapはいずれも約31
06m/sとなり、Vmetal>Vbus=Vgap
>Vidtという関係が成立する。この場合は、通過帯
域幅は23%拡大され、同時にスプリアスのレベルもか
なり抑圧できた。
【0051】また、図5において、結合部のグレーティ
ング部63の金属電極の線幅を7μmに大きくし、信号
端子部51の線幅を20%のグレーティングとした場合
を考える。このとき、Vgapは約3104m/sとな
り、Vmetal>Vbus>Vgap>Vidtとい
う関係が成立する。したがってこの場合も上記と同時に
通過帯域幅の拡大(11%拡大)とスプリアスレベルの
抑圧をすることができた。
【0052】第2実施例 図2に、この発明の弾性表面波多重モードフィルタの第
2実施例を示す。図1と同様に、励振部と信号端子部と
からなるIDT(9a,9b)と反射器(10a,11
a,10b,11b)とから構成され、結合部12によ
って2つの弾性表面波共振器が音響的に結合されてい
る。特にこの実施例では、IDTの信号端子部(信号側
バスバー)13a,13b及び反射器の端子部32の一
部も金属ストリップのグレーティング構造としたことを
特徴とする。
【0053】一般に、通過帯域外のスプリアスの存在は
通過帯域外の減衰特性に悪影響を及ぼす。したがってス
プリアスをできるだけ抑制することが望まれるが、図2
のような構成をとることによって、高周波側のスプリア
スについて改善ができる。この結果、0.1%程度の比
帯域幅を有し、さらにスプリアスの抑制されたフィルタ
が得られる。
【0054】この高周波側のスプリアスに影響を及ぼす
要因となる弾性表面波の伝搬速度とIDTの励振部の幅
について以下に説明する。図6に、横結合型多重モード
フィルタを構成する1つの弾性表面波共振器の一般的な
例を示す。図6の右側に示すように、信号側バスバー5
1,52と励振部53の領域をモデル化すると、弾性表
面波の振動エネルギーは励振部に閉じ込められる。この
とき、閉じ込められるモードの数は励振部の幅Wにより
決定され、たとえば図6の左側に示したφ0(基本モー
ド),φ1(高次モード)ができる。ここで、励振部の
幅Wを広くすればするほどこのモードの数が増えること
が知られている。
【0055】図7,図8,図9に、励振部の幅Wと弾性
表面波のモードの関係を示す。各図において、横軸はI
DTの電極周期λで規格化した励振部の幅であり、縦軸
は各モードの弾性表面波の伝搬速度の逆数である。ま
た、図7,図8,図9において、信号側バスバーを伝搬
する弾性表面波の伝搬速度Vbusは、それぞれ315
6m/s,3152m/s,3148m/sである。い
ずれの図も励振部の幅を広げると、高次のモードの弾性
表面波が現れてくるのがわかる。この高次モードが高周
波側のスプリアスとなってフィルタに悪影響を及ぼす。
【0056】図7,図8,図9を比較すると、伝搬速度
Vbusを遅くすれば、高次モードが出現する励振部の
幅が大きいことがわかる。すなわち、端子側バスバー領
域を伝搬する弾性表面波の伝搬速度Vbusが遅いほ
ど、規格化した励振部の幅が大きくても高次モードが出
現しにくいため、励振部の幅の設計自由度が大きいと言
える。
【0057】一方、励振部の幅が小さい場合には、入出
力間の電気的アイソレーションが悪く、フィルタの通過
帯域外の減衰特性が劣化する。したがって、端子側バス
バー領域を伝搬する弾性表面波の伝搬速度Vbusを遅
くすることによって、励振部の幅を大きくしても、高周
波スプリアスを抑制することができる。
【0058】ただし、前記したように弾性表面波の振動
エネルギーを励振部内に閉じ込めるために、伝搬速度V
busは、励振部を伝搬する弾性表面波の伝搬速度Vi
dtよりも速くなければならない。そこで図2に示した
ように信号側バスバー13a,13bをグレーティング
構造にすることによって、信号側バスバーが図1に示し
たような均一な金属膜で形成されている場合に比べてそ
の信号側バスバー領域の弾性表面波の伝搬速度Vbus
を遅くし、さらに、励振部53,54を伝搬する弾性表
面波の伝搬速度Vidtよりもわずかに速くする。
【0059】このようにすれば信号側バスバーを伝搬す
る弾性表面波の伝搬速度とIDTの励振部を伝搬する弾
性表面波の伝搬速度との差が小さくなり、共振モードの
閉じ込めが弱くなる。そして共振モードの閉じ込めが弱
くなることで、不要な高次の横モードの弾性表面波の励
起が発生しにくくなり、結果として通過帯域外の高周波
側のスプリアスが抑制されることになる。
【0060】ここで、第2実施例の具体例として、次の
ような中心周波数245MHzの横結合型多重モードフ
ィルタを作成した。 圧電基板:STカット水晶 IDTの電極周期:12.8μm IDTのすだれ電極の線幅d:3.2μm IDTのすだれ電極の間隔c:3.2μm IDTのすだれ電極の膜厚:0.15μm IDTの電極対数:200対 反射器の電極対数:200対 IDTの励振部の幅W:10λ 結合部の幅G:1.8λ 共通バスバーの金属電極幅a:4.8μm 共通バスバーのスリット幅b:1.6μm 信号側バスバーの金属電極幅g:2.8μm 信号側バスバーのスリット幅h:3.6μm IDT及び金属電極の材料:Al
【0061】図11(a)に、この発明の第2実施例の
フィルタの帯域通過特性を示す。また、図11(b)
に、信号側バスバーの部分をすべて均一な金属電極膜で
形成した場合の帯域通過特性を示す。ここで、IDTの
励振部を伝搬する弾性表面波の伝搬速度Vidt=31
43m/s,図11(a)におけるグレーティング構造
の信号側バスバーでの伝搬速度=3148m/s,図1
1(b)における均一金属電極膜の信号側バスバーでの
伝搬速度=3156m/sである。
【0062】図11(a)と図11(b)を比較する
と、この発明の図2のようなグレーティング構造を採用
することによって、通過帯域の高周波側においてスプリ
アスの発生が減少していることがわかる。また、従来用
いられているIDTの励振部の幅は7λ程度であった
が、この具体例のように励振部の幅を10λに広げても
スプリアスのレベルには悪影響を及ぼしていない。
【0063】なお、この具体例では、信号側バスバーの
金属電極幅g(2.8μm)を、IDTのすだれ電極の
線幅d(3.2μm)よりも細くしている。これは、図
2のように信号側バスバー領域のほとんどすべてがグレ
ーティング構造となっていることに起因する。すなわ
ち、信号側バスバー領域の弾性表面波の伝搬速度は、グ
レーティング構造の直下を伝搬する弾性表面波の伝搬速
度とほぼ等しくなるため、IDTのすだれ状電極の幅と
信号側バスバー領域のグレーティングの線幅が等しい場
合には、モードの閉じ込めが生じない。そこで、信号側
バスバー領域の弾性表面波の伝搬速度をIDTの励振部
よりも速くする必要があるため、前記したように、信号
側バスバーの金属電極幅をIDTすだれ電極の線幅より
も細くしている。また、信号側バスバーの金属電極幅g
とスリット幅hとの比(g/h)を、IDTのすだれ電
極の線幅dと間隔cとの比(d/c)よりも小さくして
も同様の効果が得られる。この実施例では、g/h=
2.8/3.6=0.78,d/c=3.2/3.2=
1.0である。
【0064】なお、水晶基板を用いた場合、励振部の幅
Wは20λ以下が好ましい。図7等によれば、励振部の
幅を広くすると、高次モードによる不要スプリアスが生
じる。ここで、1つの高次モードによるスプリアスであ
れば、励振部の幅を微調することにより、発生する周波
数位置を制御でき問題は生じにくい。したがって2次の
モードによるスプリアスが生じない範囲で励振部の幅を
設計すべきである。また、設計の自由度や入出力の電気
的アイソレーションを考えると、励振部の幅の範囲は広
い方がよいので、図9に示したように、共通バスバーの
伝搬速度を遅くし、かつ励振部の幅Wを20λ以下にす
る方が好ましいことがわかる。
【0065】第3実施例 図1に示した第1実施例では、結合部(共通バスバー)
5に金属ストリップのグレーティング構造を導入するこ
とで結合部における弾性表面波の伝搬速度を遅くさせる
実施例を示した。また、図2に示した第2実施例では、
信号側バスバー13a,13bにも同様のグレーティン
グ構造を導入することで信号側バスバーにおける弾性表
面波の伝搬速度も遅くさせる実施例を示した。そして、
第1実施例では、比帯域幅が改善され、第2実施例で
は、スプリアスの発生も抑えられることを示した。
【0066】この他に、結合部又は信号側バスバーにお
ける金属電極に質量付加を与えることによっても、結合
部又は信号側バスバーの弾性表面波の伝搬速度を遅くさ
せることができる。図12(a)に結合部55および信
号側バスバーの金属電極の膜厚を、すだれ電極等の他の
部分の膜厚よりも厚くした実施例,図12(b)に結合
部55の金属電極の膜厚を厚くした実施例を示す。たと
えば図12(a)の場合、IDTのすだれ電極の膜厚を
0.2μm,結合部55および信号側バスバーの膜厚を
0.4μmとする。また図12(b)の場合、すだれ電
極および信号側バスバーの膜厚0.2μm、結合部55
の膜厚を0.4μmとする。これによって、結合部及び
/又は信号側バスバーにおける弾性表面波の伝搬速度を
8m/s程度遅くすることができる。
【0067】図13(a)に、信号側バスバーおよび結
合部55の金属電極膜の上に絶縁膜を層荷した実施例,
図13(b)に結合部55の金属電極膜の上に絶縁膜を
層荷した実施例を示す。絶縁膜としては、たとえばSi
2,SiN等を用いればよく、絶縁膜の膜厚は0.1
μm程度とすればよい。このように絶縁膜を金属電極膜
の上に層荷することによっても、その質量負荷効果によ
り、結合部55又は信号側バスバーにおける弾性表面波
の伝搬速度を遅くすることができる。
【0068】さらに絶縁膜の層荷構造を、図14
(a),図14(b)のようにしてもよい。すなわち、
IDT20及び反射器のすべての金属電極膜の上に、絶
縁膜を0.1μm程度の厚みで層荷し、さらに結合部5
5および信号側バスバーの金属電極膜の部分の上にの
み、または結合部55の金属電極膜の部分の上にのみ、
さらに絶縁膜を0.1μm程度層荷してもよい。このよ
うにすれば図13の絶縁膜の層荷方法に比べて、金属膜
全体が絶縁膜に被われることになり、金属膜の腐食を起
こしにくくできる。
【0069】また、上記実施例のように、質量負荷効果
により、弾性表面波の伝搬速度を遅くするために、結合
部及び/又は端子側バスバーの金属材料をIDTのすだ
れ電極の金属材料と異なるものを用いてもよい。たとえ
ば、IDTのすだれ電極の金属材料にAlを用いた場
合、結合部55又は端子側バスバーの金属材料としてA
lよりも比重の大きなCu,Au,Al−Cu合金等を
用いることができる。なお,第1実施例のように結合部
を金属ストリップのグレーディング構造とし、かつ、こ
の第3実施例で示したように金属電極に質量付加を与え
た構造をさらに備えるようにしてもよい。さらに、第2
実施例の構成に対して、第3実施例の質量付加構造をさ
らに備えるようにしてもよい。
【0070】第4実施例 図15に、この発明の第1実施例で説明した横結合型多
重モードフィルタを2段に縦続接続した実施例を示す。
同図において、IDT20の中央部付近に均一な金属電
極膜59を設け、互いのIDTの信号側バスバー52を
接続している。また、各結合部55は弾性表面波の伝搬
方向と平行な方向に延長され、反射器の外側に外部回路
と接続するための入出力端子用電極(a1,a2,a
4,b1,b3,b4)が設けられる。ここで、図に示
すように、一方の入出力端子用電極a2,b3は別々に
接地する。ここで、接続する均一な金属電極膜59は幅
200μm,長さ500μm程度とする。
【0071】また、図16にこの第4実施例の通過帯域
特性を示す。図16によれば、2段接続したことによっ
て、通過帯域外のスプリアス抑圧度がさらに向上したこ
とがわかり、実用上好ましいフィルタ特性と言える。な
お、ここでは2段接続した実施例を図示したが、3段以
上の多段接続した構成としてもよい。また、図20に示
すように、結合部55は、IDTの励振部と電気的に分
離された浮き電極を持つパターンとしてもよい。
【0072】第5実施例 ここでは、圧電基板にATカット水晶を用いた実施例を
示す。ATカット(36°回転Yカット)水晶基板上に
中心周波数248MHzの横結合型多重モードフィルタ
を作製した。IDTの電極周期12.6μm,電極膜厚
0.3μm,IDT対数200対、反射器150対であ
り、励振部の幅7λ、結合部の幅1.8λである。ま
た、共通バスバーはグレーティング構造にしている。
【0073】以上の設計条件の横結合型多重モードフィ
ルタを2段に縦続接続したときの通過特性を図17
(a)に示す。比較のために、STカット(42°回転
Yカット)水晶基板上に同条件で作製した横結合型多重
モードフィルタの特性を図17(b)に示す。通過帯域
幅はいずれの場合も240kHzであり、共通バスバー
をグレーテイングにしたときの帯域幅拡大効果は、ST
カット水晶基板に限らず得られることがわかる。
【0074】第6実施例 図18に、この発明の第6実施例の構成図を示す。図1
とは、結合部の構成が異なる。すなわち、図に示すよう
に、結合部55を互いに電気的に絶縁された2つの電極
部57と、この2つの電極部57に挟まれた空間に電気
的に絶縁され、弾性表面波の伝搬方向に配列された複数
個の浮き電極58とから構成している。
【0075】たとえば、2つの電極部57の幅を3.2
μm,電極部57と浮き電極58の間隔を10μm,浮
き電極の左右方向の幅(e)を4.8μm,浮き電極の
左右方向の間隔(f)を1.6μm,浮き電極の上下方
向の長さを4.4μmとする。この場合にも、第1実施
例と同様な比帯域幅が0.12%程度の弾性表面波多重
モードフィルタが得られる。また、浮き電極の幅(e)
/浮き電極の間隔(f)の値を、IDTのすだれ電極の
幅(d)/間隔(c)の値よりも大きくした方が、比帯
域幅の改善の点で有効である。
【0076】また、結合部55は、図21又は図22に
示すような構成としてもよい。図21は、結合部55を
インターディジタルパターンとしたものであり、図22
は、結合部55をくし形パターンとしたものである。さ
らに、横結合型の弾性表面波フィルタを多段接続させた
構成において、図21又は図22に示すように、結合部
55を電気的に分離した形状とすることもできる。この
場合には、電極部57を入力用電極と出力用電極として
それぞれ独立に接地させれば、阻止域の減衰量を増加さ
せることができ、フィルタ特性を改善することができ
る。
【0077】図23、図24は、それぞれ結合部55を
浮き電極パターン、及びインターディジタルパターンと
し、2段接続した横結合型多重モードフィルタの一例を
示したものである。図23、図24において、第1弾性
表面波多重モードフィルタ100と第2弾性表面波多重
モードフィルタ110とが、金属電極膜(b2,a3)
によって2段接続されている。第1及び第2の弾性表面
波多重モードフィルタ100,101は、それぞれ第1
及び第2弾性表面波共振器(101,102)、及び第
3及び第4弾性表面波共振器(111,112)とから
構成される。さらに、各弾性表面波共振器(101,1
02,111,112)は、それぞれ、IDT121と
反射器(122,123)とから構成される。
【0078】図23において、各結合部55の一部が弾
性表面波の伝搬方向に平行な方向に延長され、その結合
部55に対応する反射器122,123を外側から囲む
ように形成されている。この延長された部分(a2,a
4,b1,b3)は外部回路との入出力用端子となる。
なお、図23のa1,b4も入出力用端子である。図2
4においては、図23で示したように延長された結合部
55が、さらにIDT121をも囲むように延長されて
電気的に接続された構成を示している。図23、24の
ような構成を用いれば、b1あるいはa4をGND端子
もしくは信号端子とすることで、不平衡,平衡型フィル
タとすることが可能である。
【0079】
【発明の効果】この発明によれば、フィルタ構成に横結
合型の構成を用いて、通過帯域幅を広げて比帯域幅を
0.1%程度とし、さらに通過帯域外のスプリアスの少
ない小型の弾性表面波多重モードフィルタを実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の弾性表面波多重モードフィルタの第
1実施例の構成図である。
【図2】この発明の弾性表面波多重モードフィルタの第
2実施例の構成図である。
【図3】横結合型多重モードフィルタの原理説明図であ
る。
【図4】結合部の幅と通過帯域幅との関係図である。
【図5】この発明の第1実施例の結合部の構成図であ
る。
【図6】弾性表面波共振器の一般的な構成図である。
【図7】この発明において、励振部の幅と弾性表面波の
モードとの関係図である。
【図8】この発明において、励振部の幅と弾性表面波の
モードとの関係図である。
【図9】この発明において、励振部の幅と弾性表面波の
モードとの関係図である。
【図10】この発明の第1実施例におけるフィルタの帯
域通過特性図である。
【図11】この発明の第2実施例におけるフィルタの帯
域通過特性図である。
【図12】この発明の弾性表面波多重モードフィルタの
第3実施例の構成図である。
【図13】この発明の弾性表面波多重モードフィルタの
第3実施例の構成図である。
【図14】この発明の弾性表面波多重モードフィルタの
第3実施例の構成図である。
【図15】この発明の弾性表面波多重モードフィルタの
第4実施例の構成図である。
【図16】この発明の第4実施例におけるフィルタの帯
域通過特性図である。
【図17】この発明の第5実施例におけるフィルタの帯
域通過特性図である。
【図18】この発明の弾性表面波多重モードフィルタの
第6実施例の構成図である。
【図19】この発明の第1実施例におけるフィルタの別
の帯域通過特性図である。
【図20】この発明の第4実施例の変形例を示した構成
図である。
【図21】この発明の弾性表面波多重モードフィルタに
おいて、結合部の形状をインターディジタルパターンと
した構成図である。
【図22】この発明の弾性表面波多重モードフィルタに
おいて、結合部の形状をくし形パターンとした構成図で
ある。
【図23】この発明の2段接続した横結合型多重モード
フィルタの一実施例の構成図である。
【図24】この発明の2段接続した横結合型多重モード
フィルタの一実施例の構成図である。
【符号の説明】
1 圧電基板 2a,2b インターデジタルトランスデューサ(ID
T) 3a,3b 反射器 4a,4b 反射器 5 結合部(共通バスバー) 6a,6b 励振部の幅 8 圧電基板 9a,9b IDT 10a,10b 反射器 11a,11b 反射器 12 結合部(共通バスバー) 13a,13b 信号端子部(信号側バスバー) 14a,14b 励振部の幅 20 IDT 31 格子部 32 端子部 W 励振部の幅 G 結合部の幅 51,52 信号端子部(信号側バスバー) 53,54 励振部 55 結合部 56 アース端子部 57 電極部 58 浮き電極 61 IDTの非交差部p 62 均一な金属電極膜部q 63 グレーティング部r

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板上に、弾性表面波を励振する励
    振部と電気信号を入力する信号端子部とからなるインタ
    ーデジタルトランスデューサと、 弾性表面波の伝搬方向と平行であってインターデジタル
    トランスデューサの両側に近接して配置され、かつ励振
    部と信号端子部とを有する反射器とからなる弾性表面波
    共振器を、弾性表面波の伝搬方向に対して垂直な方向に
    2つ近接配置し、結合部によって2つの弾性表面波共振
    器を音響的に結合させる弾性表面波多重モードフィルタ
    であって、 結合部を伝搬する弾性表面波の速度を、インターデジタ
    ルトランスデューサの励振部を伝搬する弾性表面波の速
    度よりも大きい範囲内でそれに近づけたことを特徴とす
    る弾性表面波多重モードフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記結合部が、弾性表面波の伝搬方向に
    並んだ複数個のスリットを有する金属電極からなること
    を特徴とする請求項1記載の弾性表面波多重モードフィ
    ルタ。
  3. 【請求項3】 インターデジタルトランスデューサの励
    振部が一定間隔で配置された複数個の電極指から構成さ
    れ、 結合部を伝搬する弾性表面波の速度がインターデジタル
    トランスデューサの励振部を伝搬する弾性表面波の速度
    よりもわずかに速くなるように、前記結合部のスリット
    の幅bとスリット間隔aとの比a/bを、前記電極指の
    幅dと間隔cとの比d/cよりも大きくしたことを特徴
    とする請求項2記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  4. 【請求項4】 前記結合部が、互いに電気的に絶縁され
    て接地された2つの電極部と、この2つの電極部に挟ま
    れた空間に電気的に絶縁され弾性表面波の伝搬方向に配
    列された複数個の浮き電極とから構成されることを特徴
    とする請求項1記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  5. 【請求項5】 インターデジタルトランスデューサの励
    振部が、一定間隔で配置された複数個の電極指から構成
    され、 結合部を伝搬する弾性表面波の速度がインターデジタル
    トランスデューサの励振部を伝搬する弾性表面波の速度
    よりもわずかに速くなるように、前記浮き電極の幅eと
    浮き電極の間隔fとの比e/fが、前記電極指の幅dと
    間隔cとの比d/cよりも大きくしたことを特徴とする
    請求項4記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  6. 【請求項6】 前記結合部が、質量付加材を積層した金
    属電極からなることを特徴とする請求項1記載の弾性表
    面波多重モードフィルタ。
  7. 【請求項7】 インターデジタルトランスデューサの信
    号端子部を伝搬する弾性表面波の速度を、結合部を伝搬
    する弾性表面波の速度に等しくするか、それ以下の近い
    値にしたことを特徴とする請求項1記載の弾性表面波多
    重モードフィルタ。
  8. 【請求項8】 前記信号端子部が、弾性表面波の伝搬方
    向に並んだ複数個のスリットを有する金属電極からなる
    ことを特徴とする請求項7記載の弾性表面波多重モード
    フィルタ。
  9. 【請求項9】 インターデジタルトランスデューサの励
    振部が、一定間隔で配置された複数個の電極指から構成
    され、前記信号端子部のスリット幅hとスリット間隔g
    との比g/hが、前記電極指の幅dと間隔cとの比d/
    cよりも小さくしたことを特徴とする請求項8記載の弾
    性表面波多重モードフィルタ。
  10. 【請求項10】 信号端子部が、質量付加材を積層した
    金属電極からなることを特徴とする請求項7記載の弾性
    表面波多重モードフィルタ。
  11. 【請求項11】 前記圧電基板が回転Yカット水晶であ
    ることを特徴とする請求項1記載の弾性表面波多重モー
    ドフィルタ。
  12. 【請求項12】 励振する弾性表面波の比帯域幅が0.
    06%から0.12%であることを特徴とする請求項1
    1記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  13. 【請求項13】 前記結合部の形状が、インターディジ
    タルパターンまたはくし形パターンであることを特徴と
    する請求項1記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  14. 【請求項14】 前記請求項1記載の弾性表面波多重モ
    ードフィルタを複数個備え、それぞれのインターディジ
    タルトランスデューサの信号端子部を介して電気的に多
    段接続したことを特徴とする横結合型多重モードフィル
    タ。
  15. 【請求項15】 前記弾性表面波多重モードフィルタの
    それぞれの結合部の形状が、インターディジタルパター
    ン、くし形パターンまたは絶縁された浮き電極を有する
    パターンであることを特徴とする請求項14記載の横結
    合型多重モードフィルタ。
  16. 【請求項16】 前記各弾性表面波多重モードフィルタ
    の結合部が電気的に絶縁して形成され、結合部の一部
    が、弾性表面波の伝搬方向に対して平行な方向に延長さ
    れ、各結合部と電気的に接続された反射器を囲むように
    それぞれ形成されたことを特徴とする請求項14又は1
    5に記載した横結合型多重モードフィルタ。
  17. 【請求項17】 前記結合部の一部が、さらに、それぞ
    れのインターディジタルトランスデューサの信号端子部
    をも囲むように形成されたことを特徴とする請求項16
    記載の横結合型多重モードフィルタ。
  18. 【請求項18】 前記結合部、信号端子部及び励振部を
    伝搬する弾性表面波が、次式 Vmetal=Vbus>Vgap≧Vidt (式中、Vbus:信号端子部を伝搬する弾性表面波の
    伝搬速度, Vgap:結合部を伝搬する弾性表面波の伝搬速度, Vidt:励振部を伝搬する弾性表面波の伝搬速度, Vmetal:インタディジタルトランスデューサと同
    じ材料および膜厚で形成された均一な金属膜下を伝搬す
    る弾性表面波の伝搬速度) の関係を満たす伝搬速度を有することを特徴とする請求
    項1記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  19. 【請求項19】 前記結合部、信号端子部及び励振部を
    伝搬する弾性表面波が、次式 Vmetal>Vbus>Vgap≧Vidt (式中、Vbus:信号端子部を伝搬する弾性表面波の
    伝搬速度, Vgap:結合部を伝搬する弾性表面波の伝搬速度, Vidt:励振部を伝搬する弾性表面波の伝搬速度, Vmetal:インタディジタルトランスデューサと同
    じ材料および膜厚で形成された均一な金属膜下を伝搬す
    る弾性表面波の伝搬速度) の関係を満たす伝搬速度を有することを特徴とする請求
    項1記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  20. 【請求項20】 前記結合部、信号端子部及び励振部を
    伝搬する弾性表面波が、次式 Vmetal>Vbus=Vgap>Vidt (式中、Vbus:信号端子部を伝搬する弾性表面波の
    伝搬速度, Vgap:結合部を伝搬する弾性表面波の伝搬速度, Vidt:励振部を伝搬する弾性表面波の伝搬速度, Vmetal:インタディジタルトランスデューサと同
    じ材料および膜厚で形成された均一な金属膜下を伝搬す
    る弾性表面波の伝搬速度) の関係を満たす伝搬速度を有することを特徴とする請求
    項1記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  21. 【請求項21】 前記結合部、信号端子部及び励振部を
    伝搬する弾性表面波が、次式 Vmetal>Vgap>Vbus>Vidt (式中、Vbus:信号端子部を伝搬する弾性表面波の
    伝搬速度, Vgap:結合部を伝搬する弾性表面波の伝搬速度, Vidt:励振部を伝搬する弾性表面波の伝搬速度, Vmetal:インタディジタルトランスデューサと同
    じ材料および膜厚で形成された均一な金属膜下を伝搬す
    る弾性表面波の伝搬速度) の関係を満たす伝搬速度を有することを特徴とする請求
    項1記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  22. 【請求項22】 前記結合部が、弾性表面波の伝搬方向
    に延びた均一な金属電極膜と弾性表面波の伝搬方向に並
    んだ複数個のスリットからなるアース端子部から構成さ
    れ、前記信号端子部及び前記アース端子部を伝搬する弾
    性表面波が、次式 Vbus>Vcommon (式中、Vbus:信号端子部を伝搬する弾性表面波の
    伝搬速度、 Vcommon:アース端子部を伝搬する弾性表面波の
    伝搬速度) の関係を満たす伝搬速度を有することを特徴とする請求
    項1記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
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