JPH10323251A - 流体圧ロック装置用レバーの取付機構 - Google Patents

流体圧ロック装置用レバーの取付機構

Info

Publication number
JPH10323251A
JPH10323251A JP15011497A JP15011497A JPH10323251A JP H10323251 A JPH10323251 A JP H10323251A JP 15011497 A JP15011497 A JP 15011497A JP 15011497 A JP15011497 A JP 15011497A JP H10323251 A JPH10323251 A JP H10323251A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rod
holder
lock piece
concave surface
lever
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15011497A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Mizui
英明 水井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Cable System Inc
Original Assignee
Nippon Cable System Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Cable System Inc filed Critical Nippon Cable System Inc
Priority to JP15011497A priority Critical patent/JPH10323251A/ja
Publication of JPH10323251A publication Critical patent/JPH10323251A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)
  • Flexible Shafts (AREA)
  • Mechanical Control Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体圧ロック装置のロッドに対する着脱操作
が簡単で、しかも離脱強度が充分に高い、ロック解除用
レバーの簡易な取付機構を提供する。 【解決手段】 ロッドRの側面と嵌合する内面7a、お
よびその内面に設けた、ロッドのV溝15に係合する突
条16を有するホルダー1と、ロッドRの側面と嵌合す
る凹面24およびその凹面24に設けた突条25を有す
るロックピース2とを有し、さらにロックピース2とホ
ルダー1とを、ロッドRの軸方向に相対的にずれないよ
うに、かつロッドRの直径方向に両者を相対的に移動す
るように案内するガイド突起17およびガイド溝26
と、ロックピース2を、ホルダー1の内面7aとロック
ピース2の凹面24とでロッドRを挟んだ状態でホルダ
ー1に係止する係止爪19およびそれと係合するフラン
ジ28とを設けたレバー取付機構。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体圧ロック装置用
レバーの取付機構に関する。さらに詳しくは、流体圧ロ
ック装置のピストンロッドの先端に、ロック解除用のレ
バーを取り付けるための機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、航空機などの乗り物のリクラ
イニングシートの背もたれの角度を調節するため、油圧
ロック装置が用いられている。この油圧ロック装置は、
たとえば図6に示すように、背もたれ101の下部の延
長リンク101aに連結されるシリンダ102と、座席
103の下方のベース103aに連結される中空のピス
トンロッド(以下、単にロッドという)104とを備え
ている。ロッド104は先端より離れた部位で回転ジョ
イントJによりベース103aに連結され、さらに図7
に示すように、ロッド104内にロック解除用の作動軸
105を軸方向移動自在に収容している。このものは常
時は油圧ロック装置106のピストンの両側を連通する
バルブが閉じており、ロッド104が一定位置に固定さ
れる。そしてロッド104の先端から突出している作動
軸の先端105aを押し込むと、ピストンの両側を連通
するバルブが開き、ロッド104を自由に伸縮させるこ
とができる(米国特許第2,522,246 号明細書など参
照)。
【0003】このような油圧ロック装置106の作動軸
105を遠隔操作する機構として、図7に示すように、
ロッド104の先端に、その軸心廻りの任意の位置で取
り付けられるホルダー107と、そのホルダーに、支点
となる先端を回動自在に支持されたレバー108と、レ
バーの自由端(力点)に係止した内索109と、その内
索を案内すると共に、ホルダーに係止された導管110
とからなるロック解除用のレバー装置が知られている
(たとえば特公昭62−14848号公報参照)。この
ものは図6の操作ボタン111を押すことにより内索1
09を引き操作すると、レバー108の中間部の当接部
材(作用点)112で作動軸の先端105aを押し込
み、油圧ロック装置106のロック作用を解除すること
ができる。
【0004】上記ホルダー107をロッド104の先端
部に取り付ける機構として、上記の特公昭62−148
48号公報は、バネクリップを利用する機構を開示して
いる。また、より簡単な取り付け機構として、図8aお
よび図8bに示す機構が知られている。このものは合成
樹脂製のホルダー107にレバーを支持するためのU字
状ないし二股状のアーム114を設け、アーム114の
内面奥側にロッド104と180度をいくらか超える角
度で嵌合する凹面115を設け、その凹面と連通するよ
うに、ロッド104を通すための案内溝116を設けて
いる。その凹面115および案内溝116には、図8b
に示すように、ロッド104の先端近辺に設けた断面V
字状の環状溝117と嵌合する突条118、119が形
成されている。なお凹面115の突条118とガイド溝
116の突条119の接続部120は内側に突出してい
る。
【0005】このホルダー107は、ロッド104が接
続部120を乗り越えるまで図8aの矢印P方向に圧入
するだけで、ロッド104に対し、軸方向に移動しない
ように取り付けることができる。この状態では、ホルダ
ー107の凹面115がロッドの外周面としっかりと嵌
合しており、ホルダー107に加わるスラスト方向(ロ
ッドの軸方向)の力はV字状の環状溝117に合わせた
凹面の突条118で受けとめる。他方、ラジアル方向
(矢印Pの反対方向)の力は接続部120で受けとめて
いるが、離脱強度はホルダー107の剛性(弾性力)に
依存する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記バネクリップを用
いる方法は、離脱強度が高い半面、部品点数が多くな
り、しかも着脱作業が煩雑である。他方、図8aおよび
図8bの簡易な取付構造では、ホルダー107の係合力
がその剛性に依存する。そのため、離脱強度が低く、外
れやすい。また、離脱強度を向上させるために剛性を上
げると、着脱の際に要する力が大きくなり、取付の作業
性が低下する。本発明は、ロッドに対する着脱操作が簡
単で、しかも離脱強度が充分に高い、流体圧ロック装置
用制御レバーの簡易な取付機構を提供することを技術課
題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の流体圧ロック装
置用レバーの取付機構は、流体圧ロック装置のロッドの
先端に、ロック解除用のレバーを取り付けるための機構
であって、ロッドの側面と嵌合する第1凹面、およびそ
の第1凹面に設けたロッドの周囲と軸方向にずれないよ
うに係合する第1係合部を有するホルダーと、ロッドの
側面と嵌合する第2凹面、およびその第2凹面に設けた
ロッドの周囲と軸方向にずれないように係合する第2係
合部を有するロックピースと、ロックピースとホルダー
とを、ロッドの軸方向に相対的にずれないように、かつ
ロッドの直径方向に両者を相対的に移動するように案内
する手段と、ロックピースを、第1凹面と第2凹面とで
ロッドを挟んだ状態でホルダーに係止する手段とを備え
ていることを特徴としている。
【0008】このような取付機構においては、前記ホル
ダーが第1凹面から端部まで延びるロックピースを保持
するための貫通溝を備えており、前記案内手段が、その
貫通溝の内側面と、その内側面と摺接するロックピース
の側面との間に設けられているものが好ましい。その場
合、さらにホルダーの内側面またはロックピースの側面
の内、いずれか一方にガイド溝を形成し、他方にそのガ
イド溝内を摺動するガイド突起を設けるのが好ましい。
さらに前記第1係合部および第2係合部を、ロッドの周
囲に形成された環状溝と係合する突条で構成するのが好
ましい。また、前記ロックピースをホルダーに係止する
手段に加えて、ロックピースを、第1凹面と第2凹面と
の間にロッドを挿通させうる間隔をあけた状態でホルダ
ーに仮に係止する手段をさらに設けるのが一層好まし
い。
【0009】前記係止する手段を、ホルダーまたはロッ
クピースの内、いずれか一方に設けられる係止段部と、
他方に設けられる係止爪とから構成し、その係止爪に、
ロックピースを半径方向内側に移動させるときにホルダ
ーと当接する側の傾斜面と、段部と係合する側の急斜面
ないし直角面とを設け、さらにロックピースを、係止爪
と係合段部の係合のための弾性変形が可能なように構成
するのが好ましい。
【0010】
【作用および発明の効果】本発明の取付機構でホルダー
をロッドに取り付ける場合、まず案内手段により、ホル
ダーとロックピースとを、第1凹面と第2凹面の間にロ
ッドを挿入しうる間隔が開く位置まで相対的に移動させ
る。そして両方の凹面の間にロッドの先端部を挿入す
る。ついでホルダーおよびロックピースを案内手段によ
り相対的に移動させて、第1係合手段および第2係合手
段をロッドの周面に係合させながら、両方の凹面でロッ
ドを挟み付ける。そしてこの状態で、係止手段によりロ
ックピースをホルダーに係止させる。このように本発明
の取付機構では、ホルダーのロッドへの取付作業が簡単
であり、工具や大きな力を必要としない。
【0011】ホルダーをロッドに取り付けた状態では、
ホルダーに加わるスラスト方向の力は第1係合部および
第2係合部により受けとめられる。さらにホルダーとロ
ックピースは案内する手段により軸方向にずれないよう
に保持されるので、両者は一体となってスラスト方向の
外力に抵抗する。またラジアル方向の力は、ロックピー
スとホルダーの係止手段によって受けとめられる。した
がってホルダーの離脱強度はホルダーやロックピースの
剛性にほとんど依存せず、外力に対してしっかりとロッ
ドに取り付けることができる。
【0012】前記ロックピースを保持するための端部ま
で延びた貫通溝を備えている取付機構では、ロックピー
スをホルダーに装着する作業が簡単である。また前記ガ
イド溝とガイド突起を備えた取付機構では、貫通溝に沿
ってロックピースを挿入するときに、ガイド突起をガイ
ド溝に挿入することができる。それにより両者を容易に
組み付けることができる。
【0013】第1係合部および第2係合部をそれぞれ突
条とした取付機構においては、突条が環状溝と広い範囲
でしっかりと係合するので、離脱強度が一層高くなる。
また仮係止手段を備えた取付機構では、その仮係止手段
により、ロックピースがホルダーから離脱しないように
あらかじめ組み付けておくことができる。そのため、1
個の部品のように取り扱うことができる。
【0014】さらに係止する手段を、係止段部と係止爪
とから構成し、ロックピースを弾性変形可能な部材とし
た取付機構においては、ロックピースのホルダーに対す
る係止が容易で、しかも離脱強度が高い。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。図1は本発明の取付機構を備
えたレバー装置の一実施形態を示す組立前の斜視図、図
2a、図2bおよび図2cはそのレバー装置の組立手順
を示す平面図、図2dは図2cのII-II 線断面図、図3
aおよび図3cはそれぞれその組立後の平面図および側
面図、図3dは図3aのIII-III 線断面図、図4aおよ
び図4bはそれぞれそのロッドへの取付手順を示す平面
図、図4cはその一部切り欠き側面図、図5は本発明の
取付機構の他の実施形態の取付手順を示す平面工程図で
ある。
【0016】図1に示すレバー装置Aは、流体圧ロック
装置の(ピストン)ロッドRに取り付けるホルダー1
と、そのホルダー1と一緒にロッドRを挟み付けるロッ
クピース2と、ホルダー1に回動自在に取り付けられる
レバー3とを備えている。符号4は圧縮コイルバネ(以
下、単にバネという)である。また符号5はコントロー
ルケーブル(図7参照)の導管をホルダーに取り付ける
ための、外周に雄ネジを形成したパイプ状のネジスリー
ブであり、その上端から上向きに内索6が延びている。
前述のバネ4は組み付けたときにレバー3を内索6が伸
びる方向に付勢するものである。本発明のレバーの取付
機構は、ホルダー1の一部とロックピース2とにより構
成される。
【0017】図2aに示すように、前記ホルダー1は、
半円筒状のロッド嵌合部7およびその端部から接線方向
に互いに平行に延びる板状のアーム部8とからなる平面
形状がU字状のロッド取付部9を有する。ロッド嵌合部
7の内面7aは請求項1の第1凹面である。一対のアー
ム部8、8の間はロックピース2を半径方向に移動自在
に収容する空間Sであり、請求項2の貫通溝に対応す
る。この実施形態では空間Sは上下および図2の右側で
外部に開放されている。ロッド嵌合部7の前方には連結
片10を介して円柱状のケーブル取付部11が設けられ
ている。ロッド嵌合部7の軸心とケーブル取付部11の
軸心は実質的に互いに平行である。ホルダー1全体は、
たとえば熱可塑性樹脂を射出成形することにより製造し
うる。
【0018】ケーブル取付部11には、ネジスリーブ5
を取り付けるためのネジ孔12が形成されている。その
ネジ孔12には、図1のネジスリーブ5がナット13に
より取り付けられる。また、図7に示すように、そのネ
ジスリーブ5に、導管110の端部にカシメ付けたアウ
ターエンド121の一端をジョイント122などで回動
自在に連結する。それによりネジスリーブ5を回転して
導管110の取付長さを調節することができ、その回転
のときに導管110がねじれることがない。
【0019】図2aおよび図3cに示すように、ロッド
嵌合部7の内面7aには、その円周方向にほぼ180度
に渡って、ロッドRの外周面のV溝15と嵌合する断面
V字状の第1突条(第1係合部)16が設けられてい
る。さらに図2dに示すように、左右のアーム部8の内
面には、ロックピース2をロッドRの半径方向に摺動自
在に案内する断面矩形状のガイド突起17がそれぞれ設
けられている。突条18とガイド突起17とは、ロッド
Rを通す間隔を開けて配置されている(図4a参照)。
アーム部8の内面と、それらと摺接するロックピース2
の側面は請求項1の案内手段である。
【0020】各アーム部8の自由端からは、断面矩形状
の突片18が突出している。その突片18の先端の外側
に、先端側が傾斜面19aで、反対側がガイド方向に対
して直角面19bの台形状ないし三角形状の係止爪19
が突出している。
【0021】さらにアーム部8の内面の上方には、平面
視が矩形状の切り欠き部20が設けられている。また、
アーム部8の外面には、レバー3を回動自在に支持する
円柱状の支軸21が突設されている。それらの支軸21
の下方には、図3bに示すように、バネで付勢されるレ
バー3の最大角度を定めるストッパ22が突設されてい
る。
【0022】図2aに戻って、前記ロックピース2はホ
ルダー1のアーム部8、8の間の空間Sに挿入される直
方体状の形態を呈し、先端にロッドRの外周面と当接す
る凹円柱面状の凹面(第2凹面)24を有する。その凹
面24にも、ロッドRのV溝15と嵌合する第2突条
(第2係合部)25が円弧状に設けられている。ロック
ピース2の凹面24と側面16の間の稜線部は、ロック
ピース2をホルダー1に嵌合しやすいように、また肉薄
部が生ずるのを避けるために、テーパ面としている。図
2dに示すように、ロックピース2の側面には、ホルダ
ーのガイド突起17と摺動自在に嵌合するガイド溝26
が形成されている。ガイド突起17とガイド溝26は請
求項1の案内手段の好ましい実施形態である。さらに後
端から中心線に沿って、上下に貫通するスリット27が
形成されており、それによりロックピース2はU字状の
平面形態を備えている。このスリット27は、ロックピ
ース2の後部側を内側に撓ませ易いようにするためのも
のであり、請求項6の弾性変形可能な形態に対応する。
【0023】ロックピース2の後端には、左右に突出す
るフランジ28が設けられている。そのフランジ28に
ホルダー1の突片18を貫通させて、縁部に係止突起1
9を係止するための貫通孔29が形成されている。フラ
ンジ28には、ホルダー1をロッドRに装着する前に、
ロックピース2のホルダー1内への過度の進入を停止さ
せるストッパとしての役割もある。ロックピース2の側
面の上部中央には、ホルダー1の切り欠き部20内の後
側の係合段部20aと係合してロックピース2がホルダ
ー1から容易に抜けないように維持する仮係止爪30が
設けられている。この仮係止爪30も進入が容易で、か
つ抜けにくいように断面が片側が直角面の台形状ないし
直角三角形を呈している。ロックピース2も一般的には
合成樹脂で一体成形する。
【0024】図3a〜cに示すように、レバー3はその
頭部側(図3aの右側)にホルダー1のアーム部8の外
面に被せるための二股部31、31を有する。二股部3
1は下方に延び、その下端近辺にホルダー1の支軸21
に嵌着される孔32が形成されている。二股部31の下
端はストッパ22と当接する形状にしている。さらに図
3aに示すように、レバー3の頭部側には、レバー3を
ホルダー1に装着するとき、さらにロックピース2をホ
ルダー1に装着するときに、それぞれ二股部31、31
を開き易くするための切り欠き溝33が形成されてい
る。
【0025】また図3cに示すように、レバー3はその
後端に、コントロールケーブルの内索6の先端の球状の
インナーエンド6aを係止する凹球面状の係止凹部36
を備えている。レバー3の後端には係止凹部36の中心
を通って、内索6を通すためのスリット37が形成され
ている。さらにレバー3の前後方向の中央部下面には、
バネ4の上端を固定するための穴38が設けられ、ロッ
ドRの先端から突出する作動軸Raと当接する部位に
は、球面状の当接面を有する金属製の当接部材39が埋
め込まれている。
【0026】つぎに図2a〜cを参照して、上記のレバ
ー装置Aの組立手順を説明する。まず、図2aの想像線
に示すように、まずレバー3をホルダー1の上部に被
せ、二股部31の孔32を支軸21に嵌着することによ
り、ホルダー1に装着する。このとき、バネ4も一緒に
組み込む。それにより図3bに示すようにレバー2は後
端側が上方に付勢され、斜め向きになってホルダー1に
装着される。この手順では、レバー3の二股部31が左
右に拡がり、ホルダー1のアーム部8は内向きに撓む。
【0027】つぎに図2aの矢印Nのようにロックピー
ス2をホルダー1の空間S内に押し込み、ガイド突起1
7をガイド溝26に嵌合させることにより、ホルダー1
に装着する。そのとき図2bのように、仮係止爪30の
傾斜面が、ホルダー1のアーム部8の自由端と当接し、
アーム部8をいくらか弾力的に拡げ、ロックピース2自
身は弾力的に内向きに撓む。仮係止爪30が切り欠き2
0内に入ると、それらの変形が戻る(図2c)。この状
態では仮係止爪30の直角面が切り欠き20の後端の段
部20aと当接するので、ロックピース2が抜け落ちる
ことがない。この状態ではロックピース2は、図2dに
示すようにガイド突起17とガイド溝26とが嵌合して
いるので、ホルダー1のアーム部8に沿って前後に、所
定の範囲内で摺動させうる。しかしこの時点では、まだ
突片18をフランジ28の貫通孔29の中に進入させな
いようにする。レバー装置Aはこの図2cの状態で出荷
する。
【0028】つぎに図4を参照して、上記のレバー装置
AをロッドRに取り付ける手順を説明する。なお図4で
はレバーを省略している。まず工程4aに示すように、
ロックピース2を後端までスライドさせてロッド嵌合部
7の内面7aとロックピース2の凹面24との間に充分
なスペースを開け、その中に下方からロッドRを通して
レバー装置AをロッドRに被せる。つぎにロッド嵌合部
7の内面7aをロッドRに押し当てて、突条16をロッ
ドのV溝15に嵌合させる(図3c参照)。ついでロッ
クピース2を前進させ、図4bのように凹面24をロッ
ドRに当接させる。このときホルダー1の係止爪19の
傾斜面19aがロックピース2のフランジ28の貫通孔
29の縁部に当接し、突片18ないしアーム部8が内側
に撓み、ロックピース2の後部が外側に撓む。
【0029】そして係止爪19が貫通孔29から出る
と、それらの撓みが元に戻る。ロックピース2をホルダ
ー1の空間S内でスライドさせるときは、前述のように
ガイド突起17とガイド溝26の嵌合で上下にずれな
い。そのため凹面24の突条25はロッドRのV溝15
に正確に嵌合する。このようにレバー装置AのロッドR
への装着はきわめて簡単である。コントロールケーブル
はその後にホルダー1のケーブル取付部11に取り付け
ればよい。ただしあらかじめ取り付けておいてもよい。
【0030】レバー装置Aが一旦ロッドRに装着される
と、ホルダー1の係止爪19は直角面19bでフランジ
28の外面側の縁部(請求項6の係合段部)と係合して
いる。そのためレバー装置Aにロッドの半径方向(ラジ
アル方向)の力が加わっても、アーム部8を拡げる方向
の力がかからない。そのため簡単に外れることはない。
またレバー装置Aに軸方向(スラスト方向)の力が加わ
っても、ロッドのV溝15に突条16、25がしっかり
と嵌合している。また、そのスラスト方向の力によって
ラジアル方向の力が惹起されても、ロックピース2は係
止爪19で抜けないように保持されているので、それら
の力に充分に耐えることができる。
【0031】なお、この実施形態では、一旦装着したレ
バー装置AをロッドRから外すこともできる。その場
合、ホルダー1の突片18の先端を内側に撓めて係止爪
19とフランジ28の貫通孔29の内縁の係合を外しな
がら、ロックピース2をいくらか引き出す。それにより
組立時の状態になるので、ロックピース2を図4aで示
す位置まで後退させ、内面7aと凹面24の間隔を開け
てレバー装置Aを外すことができる。
【0032】図5に示すレバー装置Bの取付機構は、ホ
ルダー1の内面のガイド突起17がいくらか短く、アー
ム部8の後端で、紙面に直角の方向におけるガイド突起
17と同じ高さの位置に、係止突起40を備えている。
そしてロックピース2のガイド溝26内に仮係止爪30
が設けられ、同じガイド溝26内で仮係止爪30の後方
に、本来の係止爪41が設けられている。すなわちこの
実施形態では、ホルダー1の内面の係止突起40は、仮
係止手段と係止手段とを兼ねている。なおホルダーのロ
ッド嵌合部7の内面7aの円弧状の突条16およびロッ
クピース2の凹面24に形成した突条25など、他の部
分は前記図1などのレバー装置Aの取付機構と同じであ
る。
【0033】このものは図5の工程I で、レバー3をホ
ルダー1に取り付けると共に、ロックピース2をホルダ
ー1のアーム部8の間の空間Sに挿入し、仮係止爪30
を係止突起40に係合させる(工程II)。この状態が出
荷状態である。そしてロッドRに取り付ける場合は、係
止爪41が係止突起40に係合するまで、ロックピース
2を空間S内に押し込めばよい。このものも前述の実施
形態とほぼ同じ作用効果を奏する。しかし仮係止のとき
と本来の係止のときとで、係合維持力があまり変わらな
い。そのため前述の実施形態のほうが、より好ましい。
【0034】上記のように本発明においては、係止手段
および仮係止手段は種々の形態を採用することができ
る。また案内手段についても、ホルダー側にガイド溝を
設け、ロックピース側にガイド突起を設けたり、さらに
はロックピース側に貫通溝を設け、ホルダーにその貫通
溝に挿入する部位を設けるなど、種々の形態を採用する
ことができる。さらに前述の実施形態では、アームの内
部の空間を後方に開放した溝部としているが、ロックピ
ースを挿入するために上下の一方が開放されていれば、
後方は閉じていてもよい。また後方が開放されていれ
ば、上下のうちいずれか一方、または両方とも閉じてい
てもよい。その場合はそれらの閉じた壁の内面によって
ガイド機構の一部を構成することもできる。ただしいず
れの場合も、ロッドを挿入する部位では下方に開放して
おく。しかしアーム部の撓み性を充分に確保するために
は、上下および後方が開放している図1および図5など
の実施形態がもっとも好ましい。
【0035】また前述の実施形態では、係合手段として
ロッドのV溝と嵌合する半円状ないし円弧状の突条を採
用しているが、部分的に係合する複数個の突起を採用し
てもよい。さらにV溝などの環状溝にリングを固定し、
第1凹面や第2凹面にはそのリングと係合する嵌合溝を
形成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の取付機構を備えたレバー装置の一実
施形態を示す組立前の斜視図である。
【図2】 図2a、図2bおよび図2cはそのレバー装
置の組立手順を示す平面図、図2dは図2cのII-II 線
断面図である。
【図3】 図3aおよび図3cはそれぞれその組立後の
平面図および側面図、図3dは図3aのIII-III 線断面
図である。
【図4】 図4aおよび図4bはそれぞれそのロッドへ
の取付手順を示す平面図、図4cはその一部切り欠き側
面図である。
【図5】 本発明の取付機構の他の実施形態の取付手順
を示す平面工程図である。
【図6】 従来の油圧ロック装置を用いた座席の一例を
示す側面図である。
【図7】 従来の油圧ロック装置の一例を示す側面図で
ある。
【図8】 図8aは従来の簡易型のレバー取付機構の一
例を示す平面図であり、図8bはその断面図である。
【符号の説明】
A レバー装置 R ロッド 1 ホルダー 2 ロックピース 3 レバー 7a ロッド嵌合部の内面 8 アーム部 S 空間 15 V溝 16 突条 17 ガイド突起 19 係止爪 20a 係合段部 24 凹面 25 突条 26 ガイド溝 28 フランジ 30 仮係止爪 40 係止突起 41 係止爪

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体圧ロック装置のロッドの先端に、ロ
    ック解除用のレバーを取り付けるための機構であって、
    ロッドの側面と嵌合する第1凹面、およびその第1凹面
    に設けたロッドの周囲と軸方向にずれないように係合す
    る第1係合部を有するホルダーと、ロッドの側面と嵌合
    する第2凹面、およびその第2凹面に設けたロッドの周
    囲と軸方向にずれないように係合する第2係合部を有す
    るロックピースと、ロックピースとホルダーとを、ロッ
    ドの軸方向に相対的にずれないように、かつロッドの直
    径方向に両者を相対的に移動するように案内する案内手
    段と、ロックピースを、第1凹面と第2凹面とでロッド
    を挟んだ状態でホルダーに係止する手段とを備えてい
    る、流体圧ロック装置用レバーの取付機構。
  2. 【請求項2】 前記ホルダーが第1凹面から端部まで延
    びる、ロックピースを保持するための貫通溝を備えてお
    り、前記案内手段が、その貫通溝の内側面と、その内側
    面と摺接するロックピースの側面との間に設けられてい
    る請求項1記載のレバーの取付機構。
  3. 【請求項3】 前記ホルダーの貫通溝の内側面またはロ
    ックピースの側面の内、いずれか一方にガイド溝が形成
    され、他方にそのガイド溝内を摺動するガイド突起が設
    けられている請求項2記載のレバーの取付機構。
  4. 【請求項4】 前記第1係合部および第2係合部が、ロ
    ッドの周囲に形成された環状溝と係合する突条である請
    求項1記載のレバーの取付機構。
  5. 【請求項5】 前記ロックピースをホルダーに係止する
    手段に加えて、ロックピースを、第1凹面と第2凹面と
    の間にロッドを挿通させうる間隔をあけた状態でホルダ
    ーに仮に係止する手段をさらに備えている請求項1記載
    のレバーの取付機構。
  6. 【請求項6】 前記係止する手段が、ホルダーまたはロ
    ックピースの内、いずれか一方に設けられる係止段部
    と、他方に設けられる係止爪とから構成されており、そ
    の係止爪が、ロックピースを半径方向内側に移動させる
    ときにホルダーと当接する側の傾斜面と、段部と係合す
    る側の急斜面ないし直角面を備えており、さらにロック
    ピースが、係止爪と係合段部の係合のための弾性変形が
    可能なように構成されている請求項1記載のレバーの取
    付機構。
JP15011497A 1997-05-23 1997-05-23 流体圧ロック装置用レバーの取付機構 Pending JPH10323251A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15011497A JPH10323251A (ja) 1997-05-23 1997-05-23 流体圧ロック装置用レバーの取付機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15011497A JPH10323251A (ja) 1997-05-23 1997-05-23 流体圧ロック装置用レバーの取付機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10323251A true JPH10323251A (ja) 1998-12-08

Family

ID=15489802

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15011497A Pending JPH10323251A (ja) 1997-05-23 1997-05-23 流体圧ロック装置用レバーの取付機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10323251A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016066235A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 株式会社ユーシン ノブの取付構造
JP2016200260A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 日本発條株式会社 ケーブルアウターと端末部材との結合構造及びコントロールケーブル

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016066235A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 株式会社ユーシン ノブの取付構造
JP2016200260A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 日本発條株式会社 ケーブルアウターと端末部材との結合構造及びコントロールケーブル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6186561B1 (en) Retainer for piping connector
US4657212A (en) Automatic conduit anchorage device
US7524117B2 (en) Optical connector
EP0089166B1 (en) Spring rod for a strap
JP4572283B2 (ja) チャック及び管継手
JPH0311482B2 (ja)
JP4957363B2 (ja) 光コネクタ及び光コネクタの組立方法
JP4518950B2 (ja) ボーデンケーブルのシース用アンカー手段
JPH0262415A (ja) コントロールケーブルの取付位置調整装置
GB2331341A (en) Socket for pipe coupling and pipe coupling including such
US20060230858A1 (en) Shift lever device
EP1770310A2 (en) Speed changing operation apparatus for vehicle
JP2005127394A (ja) 管継手
JPH10323251A (ja) 流体圧ロック装置用レバーの取付機構
JPH0660656B2 (ja) コントロールケーブルの取付位置調整装置
JP4290360B2 (ja) コントロールケーブルの結合装置
US6539599B2 (en) Device for assembling a flexible conduit element
JP3662740B2 (ja) ピストンピンクリップ装着装置
US5329676A (en) Buckle device of seat belt unit and method for connecting buckle cover in said buckle device
JP2010540856A (ja) ボーデンケーブルの鞘終端部用固定装置
JPH07108471A (ja) 部品取付治具
KR100218574B1 (ko) 압력 매체 파이프의 결합 장치
US4958789A (en) Hose fitting fixing construction
KR920003299B1 (ko) 회전구동식계기와 회전케이블의 연결장치
JPS6212901Y2 (ja)