JPH10321245A - 溶融炭酸塩型燃料電池 - Google Patents

溶融炭酸塩型燃料電池

Info

Publication number
JPH10321245A
JPH10321245A JP10061185A JP6118598A JPH10321245A JP H10321245 A JPH10321245 A JP H10321245A JP 10061185 A JP10061185 A JP 10061185A JP 6118598 A JP6118598 A JP 6118598A JP H10321245 A JPH10321245 A JP H10321245A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbonate
current collector
fuel cell
mixed
interconnector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10061185A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Tomimatsu
師浩 富松
Hideyuki Ozu
秀行 大図
Kazuaki Nakagawa
和明 中川
Yoshihiro Akasaka
芳浩 赤坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP10061185A priority Critical patent/JPH10321245A/ja
Priority to US09/042,807 priority patent/US5989740A/en
Publication of JPH10321245A publication Critical patent/JPH10321245A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0202Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
    • H01M8/0204Non-porous and characterised by the material
    • H01M8/0206Metals or alloys
    • H01M8/0208Alloys
    • H01M8/021Alloys based on iron
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0202Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
    • H01M8/0204Non-porous and characterised by the material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0202Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
    • H01M8/0204Non-porous and characterised by the material
    • H01M8/0215Glass; Ceramic materials
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0202Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
    • H01M8/0204Non-porous and characterised by the material
    • H01M8/0223Composites
    • H01M8/0228Composites in the form of layered or coated products
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0202Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
    • H01M8/0247Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors characterised by the form
    • H01M8/0254Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors characterised by the form corrugated or undulated
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/14Fuel cells with fused electrolytes
    • H01M2008/147Fuel cells with molten carbonates
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M2300/00Electrolytes
    • H01M2300/0017Non-aqueous electrolytes
    • H01M2300/0048Molten electrolytes used at high temperature
    • H01M2300/0051Carbonates
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 集電板とセパレータとの接触部の腐食を防止
して、電気抵抗の増大を抑制した高性能、長寿命の溶融
炭酸塩型燃料を提供しようとするものである。 【解決手段】 多孔質体に2種以上の炭酸塩を所望の比
率で混合した混合炭酸塩を含む電解質を含浸して形成さ
れた電解質板と、この電解質板の両面に配置されたカソ
ードおよびアノードとからなるユニットセル;前記ユニ
ットセルの前記アノード表面および前記カソード表面に
それぞれ配置された波形状を有する集電板;および前記
集電板表面にそれぞれ配置されたインターコネクタ;を
具備し、前記集電板および前記インターコネクタから選
ばれる少なくとも1つの部材の表面には、運転温度で前
記混合炭酸塩と反応してその組成比を変化させる物質が
担持されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融炭酸塩型燃料
電池に関し、特に集電板およびインタコネクタから選ば
れる少なくとも1つの部材を改良した溶融炭酸塩型燃料
電池に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より各種の燃料電池が提案および実
用化されている。中でも、溶融炭酸塩型燃料電池は高効
率で、かつ燃料ガスとして石炭ガスが利用できるため、
広く研究、開発がなされている。
【0003】前記溶融炭酸塩型燃料電池は、例えばアノ
ード(燃料極)、カソード(空気極)および電解質板に
より構成された複数のユニットセルを積層し、これらセ
ル間に集電板をそれぞれ配置し、さらに前記集電板間に
セパレータをそれぞれ配置して仕切った構造を有する。
前記各セパレータは、前記電解質板の周縁部を挟むよう
に配置された2枚のエッジシール板を備えている。前記
エッジシール板は、前記電解質板の周縁部と接してウェ
ットシールを形成し、前記ユニットセルを外部雰囲気か
らシールドする役目をなす。
【0004】ところで、前記集電板(特に酸化剤側集電
板)およびインターコネクタは前記燃料電池の稼働時に
おいて前記空気極から滲出された腐食性の高い溶融炭酸
塩の液膜に覆われている。このため、前記集電板は従来
より耐食性に優れたステンレス鋼により形成されてい
る。前記ステンレス鋼は、主にSUS310S、SUS
316Lが使用されている。
【0005】しかしながら、前記集電板に用いられるス
テンレス鋼は前記燃料電池の稼働時にその表面に電気抵
抗の大きい腐食層が形成される。このため、前記燃料電
池を1000時間以上の長時間に亘って可動させると、
前記集電板とインターコネクタとの接触部が腐食して電
気抵抗が増大する。燃料電池から出力される起電力は、
前記集電板とインターコネクタとの接触抵抗に直接影響
されるため、それら接触抵抗の増大は電池性能を著しく
劣化させる。つまり、前記腐食生成物が前記集電板また
はインターコネクタに形成されることにより燃料電池の
高性能化と長寿命化が妨げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、集電板(特
に酸化剤ガス側集電板)とインターコネクタとの接触部
の腐食を防止して、電気抵抗の増大を抑制した高性能、
長寿命の溶融炭酸塩型燃料を提供しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる溶融炭酸
塩型燃料電池は、多孔質体に2種以上の炭酸塩を所望の
比率で混合した混合炭酸塩を含む電解質を含浸して形成
された電解質板と、この電解質板の両面に配置されたカ
ソードおよびアノードとからなるユニットセル;前記ユ
ニットセルの前記アノード表面および前記カソード表面
にそれぞれ配置された波形状を有する集電板;および前
記集電板表面にそれぞれ配置されたインターコネクタ;
を具備し、前記集電板および前記インターコネクタから
選ばれる少なくとも1つの部材の表面には、運転温度で
前記混合炭酸塩と反応してその組成比を変化させる物質
が担持されていることを特徴とするものである。
【0008】本発明に係わる別の溶融炭酸塩型燃料電池
は、多孔質体に炭酸リチウムと炭酸カリウムおよび炭酸
ナトリウムから選ばれる少なくとも1つの炭酸塩とから
なる混合炭酸塩を含む電解質を含浸して形成された電解
質板と、この電解質板の両面に配置されたカソードおよ
びアノードとからなるユニットセル;前記ユニットセル
の前記アノード表面および前記カソード表面にそれぞれ
配置された波形状を有する集電板;および前記集電板表
面にそれぞれ配置されたインターコネクタ;を具備し、
前記集電板および前記インターコネクタから選ばれる少
なくとも1つの部材の表面には、運転温度で前記混合炭
酸塩中の炭酸リチウムと反応してリチウム複合物の固化
物を生成する物質が担持されていることを特徴とするも
のである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる溶融炭酸塩
型燃料を図1および図2を参照して詳細に説明する。図
1は、複数のユニットセルを積層した構造を有する積層
電池の一部を示す断面図、図2は図1の燃料電池を構成
する酸化剤側集電板とインターコネクタとの接触部付近
状態を示す断面図である。電解質板1は、アノード(燃
料極)2とカソード(空気極)3の間に配置されてい
る。前記電解質板1は、多孔質体に2種以上の炭酸塩を
所望の比率で混合した混合炭酸塩を含む電解質を含浸さ
せることにより形成されている。前記電解質板1、アノ
ード(燃料極)2およびカソード(空気極)3によりユ
ニットセルを構成している。波形の燃料ガス側、酸化剤
側の集電板4、5は、前記アノード2およびカソード3
の前記電解質板1と反対側の面にそれぞれ配置されてい
る。
【0010】前記各集電板4、5は、図2に示すように
前記アノード2およびカソード3と接触する部分にガス
供給用貫通孔6がそれぞれ開孔されている。燃料ガス
は、前記アノード2と前記集電板4とで形成された流路
7を流通する。酸化剤ガスは、前記カソード3と前記集
電板5とで形成された流路8を流通する。セパレータ9
は、積層された複数の前記ユニットセルの間に配置さ
れ、それらユニットセルの仕切りとして機能する。前記
セパレータは、前記各流路7、8を分離するためのイン
ターコネクタ10と、前記電解質板1の周縁部を挟むよ
うに配置された2枚のエッジシール板11、12とから
構成されている。
【0011】前記エッジシール板11、12は、前記電
解質板1の周縁部と接してウェットシールを形成し、前
記ユニットセルの発電部品を外部雰囲気からシールドす
る役目をなしている。また、前記エッジシール板11、
12はそれぞれ前記電解質板1の周縁部の挟持部におい
てスプリング部材13、14により通常5kg/cm2
以下の面圧が両側から加えられることにより、前記ウェ
ットシール性が確保されている。
【0012】前記集電板4、5および前記インターコネ
クタ10から選ばれる少なくとも1つの部材(例えばイ
ンターコネクタ10)の表面には、図2に示すように運
転温度で前記混合炭酸塩と反応してその組成比を変化さ
せる物質(例えば粉末状物質)15が担持されている。
特に、前記物質は酸化剤ガスが流通する集電板5に接す
る前記インターコネクタ10の表面に担持されることが
好ましい。
【0013】前記電解質板1を構成する多孔質体は、例
えばリチウムアルミネート(LiAlO2 )を主成分と
する。前記混合炭酸塩としては、例えば炭酸リチウム
(Li2 CO3 )と炭酸カリウム(K2 CO3 )の混合
物、Li2 CO3 と炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )の
混合物、Li2 CO3 とK2 CO3 とNa2 CO3 の混
合物等の混合アルカリ炭酸塩を挙げることができる。
【0014】前記電解質は、前記混合炭酸塩にさらに炭
酸マグネシウムのようなアルカリ土類炭酸塩を添加した
組成を有することを許容する。前記アノード2、カソー
ド3は、例えばニッケル基合金の焼結体のような多孔質
体から形成される。
【0015】前記集電板4、5は、例えばオーステナイ
ト系ステンレス鋼からなる。このステンレス鋼として
は、例えば10〜27重量%のCr、7.0〜28重量
%のNi、0.08重量%以下のCo、2.0重量%以
下のMn、1.5重量%以下のSi、残部がFeおよび
0.1重量%以下の不可避的不純物の組成を有するもの
が挙げられる。代表的なステンレス鋼としては、高温強
度に優れ、かつ高耐食性を有するSUS310S、SU
S316Lが挙げられる。
【0016】前記セパレータ9を構成するインターコネ
クタ10およびエッジシ―ル11、12は、例えばステ
ンレス鋼から形成される。前記燃料ガスとしては、例え
ば水素(H2 )と二酸化炭素(CO2 )との混合ガスな
どを使用できる。前記酸化剤ガスとしては、例えば空気
又は酸素(O2 )と二酸化炭素(CO2 )との混合ガス
などを使用できる。
【0017】前記運転温度で前記混合炭酸塩と反応して
その組成比を変化させる物質について、以下に詳述す
る。ここで、混合炭酸塩の組成比を変化させるとは前記
混合炭酸塩を構成するいずれか一方の炭酸塩の量を初期
状態(好ましくは共晶組成)に比べて減少させる(相対
的にの他方の炭酸塩量が増大する)ことを意味する。
【0018】前記物質としては、例えばジルコニア、チ
タニア、アルミナ、フェライト等の酸化物を挙げること
ができる。前記物質の担持方法としては、例えば次のよ
うな方法が採用される。
【0019】a)溶媒に粉末状の物質を分散させてペー
ストを調製し、このペーストを前記部材の表面に塗布し
て前記物質を担持する方法。 b)前記(a)のペーストに前記部材を浸漬して前記物
質を担持させる方法。
【0020】c)前記部材の表面に物質を蒸着法、溶射
法により担持する方法。 前記物質は、前記部材の面積当たりの重量で0.5〜1
00mg/cm2 、より好ましくは30mg/cm2
下担持することが望ましい。前記物質の担持量を0.5
mg/cm2 未満にすると、前記集電板とインターコネ
クタの接触部に滲み出された溶融混合炭酸塩の組成比を
変化させることが困難になる。一方、前記物質の担持量
が多すぎると、不必要に多くの物質がガス流路に配置す
ることになり、逆にガスの流通を妨げるマイナス効果が
大きくなる恐れがある。
【0021】前記(a)、(b)の方法で用いられる粉
末状の物質は、平均粒径が0.01〜50μmを有する
ことが好ましい。粒径が大きすぎると、炭酸塩との反応
面積が小さくなり、粒径が小さすぎると取扱いが困難に
なる。
【0022】以上説明したように、本発明に係わる溶融
炭酸塩型燃料電池は集電板4、5および前記セパレータ
9から選ばれる少なくとも1つの部材(例えばセパレー
タ9のインターコネクタ10)の表面に運転温度で前記
混合炭酸塩と反応してその組成比を変化させる粉末状物
質15を担持した構造を有するため、高性能化と長寿命
化を図ることができる。
【0023】すなわち、燃料電池の運転中において電解
質板中の溶融状態の混合炭酸塩を含む電解質は、カソー
ド3から滲み出し、酸化剤側集電板5のガス供給用貫通
孔6を通して前記インターコネクタ10と集電板5に流
入される。前記溶融混合炭酸塩は、前記集電板のような
部材に対して強い腐食性を有する。このようなことか
ら、前記部材に前記物質を担持させることにより、前記
物質が前記溶融混合炭酸塩と反応してその初期状態の組
成比を変化させることができる。その結果、前記溶融混
合炭酸塩の融点が上昇する。融点が上昇して電池運転温
度より高くなると、前記インターコネクタ10と集電板
5に流入された電解質が固化するため、電気抵抗の増大
を招く前記インターコネクタ10と集電板5との接触部
の腐食を抑制でき、前記接触部での電気的なロスを回避
できる。したがって、燃料電池の高性能化と長寿命化を
達成することができる。
【0024】例えば電解質として炭酸リチウム(Li2
CO3 )と炭酸カリウム(K2 CO3 )とからなる混合
アルカリ炭酸塩は、図3の状態図に示すようにLi2
3;62モル%、K2 CO3 ;38モル%の組成比で
共晶塩を生成して最も低い融点(488℃)を示す。つ
まり、Li2 CO3 とK2 CO3 の組成比が前記共晶組
成から外れると融点が上昇する。前記粉末状の物質15
としてジルコニアを用いた場合、電池運転温度である6
50℃において、ジルコニアが混合アルカリ炭酸塩中の
炭酸リチウムと下記(1)式に示すようにリチウムジル
コネートを生成する。この反応に伴って集電板(例えば
酸化剤側集電板5)とインターコネクタ10上の前記混
合アルカリ炭酸塩はK2 CO3 の組成比が前記共晶塩に
比べて過多になり、Li2 CO3 とK2 CO3 の組成比
が前記共晶組成から外れ(図3の共晶組成の点から左側
にシフトし)、融点が650℃を越える温度に上昇す
る。このため、前記酸化剤側集電板5とインターコネク
タ10上の前記混合アルカリ炭酸塩(電解質)が固化さ
れ、電気抵抗の増大を招く前記インターコネクタ10と
集電板5との接触部の腐食を抑制できる。
【0025】 ZrO2 (S) +Li2 CO3 (L) →Li2 ZrO3 (S) +CO2 (G) …(1) 次に、本発明に係わる別の溶融炭酸塩型燃料電池につい
て説明する。溶融炭酸塩型燃料電池は、多孔質体に炭酸
リチウムと炭酸カリウムおよび炭酸ナトリウムから選ば
れる少なくとも1つの炭酸塩とからなる混合炭酸塩を含
む電解質を含浸して形成された電解質板を備え、前述し
た図1に示す前記集電板4、5および前記インターコネ
クタ10から選ばれる少なくとも1つの部材(例えばイ
ンターコネクタ10)の表面に運転温度で前記混合炭酸
塩中の炭酸リチウムと反応してリチウム複合物の固化物
を生成する物質を担持した構造を有する。特に、前記物
質は酸化剤ガスが流通する集電板5に接する前記インタ
ーコネクタ10の表面に担持されることが好ましい。
【0026】前記物質としては、例えばジルコニア、チ
タニア、アルミナ,フェライト等の酸化物を挙げること
ができる。前記物質の担持方法としては、前述した
(a),(b),(c)で説明した方法が採用される。
【0027】前記物質は、前記部材の面積当たりの重量
で0.5〜100mg/cm2 、より好ましくは30m
g/cm2 以下担持することが望ましい。前記物質の担
持量を0.5mg/cm2 未満にすると、前記集電板と
インターコネクタの接触部に滲み出された腐食性の高い
溶融炭酸リチウムを固化することが困難になる。一方、
前記物質の担持量が多すぎると、不必要に多くの物質が
ガス流路に配置することになり、逆にガスの流通を妨げ
るマイナス効果が大きくなる恐れがある。
【0028】以上説明したように、本発明に係わる別の
溶融炭酸塩型燃料電池は集電板4、5および前記セパレ
ータ9から選ばれる少なくとも1つの部材(例えばセパ
レータ9のインターコネクタ10)の表面に運転温度で
前記混合炭酸塩中の炭酸リチウムと反応してリチウム複
合物の固化物を生成する物質を担持した構造を有するた
め、高性能化と長寿命化を図ることができる。
【0029】すなわち、燃料電池の運転中において電解
質板中の炭酸リチウムと炭酸カリウムおよび炭酸ナトリ
ウムから選ばれる少なくとも1つの炭酸塩とからなる混
合炭酸塩を含む電解質は、カソード3から滲み出し、酸
化剤側集電板5のガス供給用貫通孔6を通して前記イン
ターコネクタ10と集電板5に流入される。前記混合炭
酸塩の中の炭酸リチウムは、前記集電板のような部材に
対して強い腐食性を有する。このようなことから、前記
部材に前記物質を担持させることにより、前記電解質で
ある溶融混合炭酸塩中の炭酸リチウムと優先的に反応し
て安定なリチウム複合物(例えばリチウム化複合酸化
物)の固化物を生成する。その結果、前記溶融混合炭酸
塩中の腐食性の強い炭酸リチウムの割合が著しく減少す
るため、電気抵抗の増大を招く前記インターコネクタ1
0と集電板5との接触部の腐食を抑制でき、前記接触部
での電気的なロスを回避できる。したがって、燃料電池
の高性能化と長寿命化を達成することができる。
【0030】例えば前記物質としてジルコニアを用いた
場合、電池運転温度である650℃において、混合アル
カリ炭酸塩中の炭酸リチウムと前述した(1)式に示す
ように反応して安定なリチウムジルコネートの固化物を
生成するため、前記溶融混合炭酸塩中の腐食性の強い炭
酸リチウムの割合を著しく減少することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を前述した図
1を参照して詳細に説明する。 (実施例1)まず、厚さ300μmのSUS310Sか
らなるインターコネクタの酸化剤側集電板と接触される
部分をマスキングした後、前記インターコネクタの表面
に平均粒径0.2μmのジルコニア粉末をエタノールに
分散させたペーストを塗布し、乾燥させることにより8
mg/cm2 の密度でジルコニア粉末を担持させた。な
お、前記ジルコニア粉末は酸化剤ガスが流通される集電
板に接触される前記インターコネクタ表面領域に担持さ
れた。つづいて、マスクを取り除き、前記インターコネ
クタをSUS310Sからなる集電板と組み合わせ、前
述した図1に示す積層電池を組み立て、これを発電装置
内に設置した。
【0032】なお、前記積層電池に組み込まれる電解質
板はLiAlO2 を主材料とする多孔質板に混合アルカ
リ炭酸塩(Li2 CO3 ;62モル%、K2 CO3 ;3
8モル%)からなる電解質を含浸した構造を有する。
【0033】(比較例1)厚さ300μmのSUS31
0Sからなる酸化物粉末が担持されていないインターコ
ネクタとSUS310Sからなる集電板と組み合わせ、
前述した図1に示す積層電池を組み立て、これを発電装
置内に設置した。
【0034】なお、前記積層電池に組み込まれる電解質
板は前述した実施例1と同様な構造を有するものを用い
た。実施例1および比較例1における前記積層電池が設
置された発電装置内に炭酸ガス50体積%、残部窒素か
らなるガスをそれぞれパージガスとして流した。この
後、通常の燃料電池の昇温手順に従って、アノードと集
電板とで形成された流路に燃料ガス(H2 )に供給する
と共に、カソードと集電板とで形成された流路に酸化剤
ガス(空気またはCO2 )を供給し、650℃の発電温
度まで昇温することにより発電がなされた。また、3k
g/cm2 の面圧を前記エッジシール板に付加し、15
0mA/cm2 で1000時間の発電を実施した。この
発電時における内部抵抗の増加を調べた。これらの結果
を図4に示す。
【0035】図4から明らかなように実施例1の燃料電
池は、1000時間の連続運転時の内部抵抗増加が10
0Ω・cm2 以下であり、電解質による腐食に起因する
抵抗増加を十分に抑制できることがわかる。これに対
し、比較例1の燃料電池は1000時間の連続運転時の
内部抵抗増加が400Ω・cm2 以上であり、抵抗増加
が著しいことがわかる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
極から滲み出す電解質による集電板およびセパレータの
腐食を防止して、前記集電板とセパレータとの間の電気
抵抗の増大を抑制した高性能、長寿命の溶融炭酸塩型燃
料電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる溶融炭酸塩型燃料電池の一例を
示す断面図。
【図2】燃料電池を構成する酸化剤側集電板とインター
コネクタとの接触部付近状態を示す断面図。
【図3】Li2 CO3 とK2 CO3 とからなる混合アル
カリ炭酸塩の組成比と融点との関係を示す状態図。
【図4】実施例1および比較例1の燃料電池の運転時間
と内部抵抗との関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…電解質板、 2…アノード、 3…カソード、 4、5…集電板、 9…セパレータ、 10…インターコネクタ、 15…酸化物粉末。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤坂 芳浩 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質体に2種以上の炭酸塩を所望の比
    率で混合した混合炭酸塩を含む電解質を含浸して形成さ
    れた電解質板と、この電解質板の両面に配置されたカソ
    ードおよびアノードとからなるユニットセル;前記ユニ
    ットセルの前記アノード表面および前記カソード表面に
    それぞれ配置された波形状を有する集電板;および前記
    集電板表面にそれぞれ配置されたインターコネクタ;を
    具備し、 前記集電板および前記インターコネクタから選ばれる少
    なくとも1つの部材の表面には、運転温度で前記混合炭
    酸塩と反応してその組成比を変化させる物質が担持され
    ていることを特徴とする溶融炭酸塩型燃料電池。
  2. 【請求項2】 多孔質体に炭酸リチウムと炭酸カリウム
    および炭酸ナトリウムから選ばれる少なくとも1つの炭
    酸塩とからなる混合炭酸塩を含む電解質を含浸して形成
    された電解質板と、この電解質板の両面に配置されたカ
    ソードおよびアノードとからなるユニットセル;前記ユ
    ニットセルの前記アノード表面および前記カソード表面
    にそれぞれ配置された波形状を有する集電板;および前
    記集電板表面にそれぞれ配置されたインターコネクタ;
    を具備し、 前記集電板および前記インターコネクタから選ばれる少
    なくとも1つの部材の表面には、運転温度で前記混合炭
    酸塩中の炭酸リチウムと反応してリチウム複合物の固化
    物を生成する物質が担持されている溶融炭酸塩型燃料電
    池。
JP10061185A 1997-03-17 1998-03-12 溶融炭酸塩型燃料電池 Pending JPH10321245A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10061185A JPH10321245A (ja) 1997-03-17 1998-03-12 溶融炭酸塩型燃料電池
US09/042,807 US5989740A (en) 1997-03-17 1998-03-17 Molten carbonate fuel cell

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6286797 1997-03-17
JP9-62867 1997-03-17
JP10061185A JPH10321245A (ja) 1997-03-17 1998-03-12 溶融炭酸塩型燃料電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10321245A true JPH10321245A (ja) 1998-12-04

Family

ID=26402228

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10061185A Pending JPH10321245A (ja) 1997-03-17 1998-03-12 溶融炭酸塩型燃料電池

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5989740A (ja)
JP (1) JPH10321245A (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19735854C2 (de) * 1997-08-19 2002-08-01 Daimler Chrysler Ag Stromkollektor für eine Brennstoffzelle und Verfahren zu seiner Herstellung
US6793711B1 (en) 1999-12-07 2004-09-21 Eltron Research, Inc. Mixed conducting membrane for carbon dioxide separation and partial oxidation reactions
US6878479B2 (en) * 2001-06-13 2005-04-12 The Regents Of The University Of California Tilted fuel cell apparatus
EP1873852B1 (en) * 2006-06-30 2011-03-02 L'AIR LIQUIDE, Société Anonyme pour l'Etude et l'Exploitation des Procédés Georges Claude Conducting plates for fuel cell elements
KR101614622B1 (ko) * 2014-12-26 2016-04-22 주식회사 포스코 연료전지용 오스테나이트계 스테인리스강
US11374242B2 (en) 2019-04-06 2022-06-28 Mark Minto Methods and apparatus for decoupling reactant activation and reaction completion
CN115595588A (zh) * 2022-10-27 2023-01-13 江阴市珞珈绿碳科技有限公司(Cn) 一种熔融碳酸盐电解体系用钛酸盐基阳极缓蚀剂及其制备方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3615845A (en) * 1968-12-31 1971-10-26 Texas Instruments Inc Fuel cell electrolyte control
US5206095A (en) * 1990-03-19 1993-04-27 Institute Of Gas Technology Carbonate fuel cell anodes
DE4303136C1 (de) * 1993-02-04 1994-06-16 Mtu Friedrichshafen Gmbh Verfahren zur Herstellung von Schmelzcarbonat-Brennstoffzellen
JP3350167B2 (ja) * 1993-09-03 2002-11-25 株式会社東芝 溶融炭酸塩型燃料電池
US5643690A (en) * 1994-11-11 1997-07-01 Kabushiki Kaisha Toshiba Molten carbonate fuel cell

Also Published As

Publication number Publication date
US5989740A (en) 1999-11-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Rahman et al. High energy density metal-air batteries: a review
CA2147975C (en) Bifunctional airelectrode
JP2846738B2 (ja) 溶融炭酸塩−燃料電池の製造方法
JPH08138690A (ja) 固体電解質型燃料電池
JPH10321245A (ja) 溶融炭酸塩型燃料電池
JPS60746B2 (ja) ガス電極
JPH03222261A (ja) 固体電解質型燃料電池の電極
JP2004146131A (ja) 固体酸化物形燃料電池のシール構造体及びシール方法
JP2004349069A (ja) 固体酸化物形燃料電池のシール構造体及びシール方法
JPH0992307A (ja) 溶融炭酸塩型燃料電池
JP3547062B2 (ja) 燃料電池用封止材料
JPH07183038A (ja) 溶融炭酸塩型燃料電池用集電板
JP5166387B2 (ja) 高温用燃料電池分離板
JPS6247968A (ja) 内部改質を行う溶融炭酸塩型燃料電池
JPH01204365A (ja) 溶融炭酸塩型燃料電池のアノード電極
JPH0790440A (ja) 溶融炭酸塩型燃料電池用金属材料
JPH06267550A (ja) 溶融炭酸塩型燃料電池用セパレータおよび溶融炭酸塩型燃料電池用セパレータの耐食処理方法
JPS6124164A (ja) 溶融炭酸塩型燃料電池の電解質保持体
JPH08153529A (ja) 溶融炭酸塩型燃料電池の電解質補給装置およびその補給方法
JPH077668B2 (ja) 溶融炭酸塩形燃料電池用電極
JPH0652659B2 (ja) 溶融炭酸塩型燃料電池
JP3474721B2 (ja) 無汞化空気電池
JPH03285266A (ja) 高温型燃料電池
JPS6012670A (ja) 溶融炭酸塩燃料電池
JPH03105867A (ja) 溶融炭酸塩燃料電池