JPH10319615A - 感光体表面コーティング材の製造方法 - Google Patents

感光体表面コーティング材の製造方法

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JPH10319615A
JPH10319615A JP9235042A JP23504297A JPH10319615A JP H10319615 A JPH10319615 A JP H10319615A JP 9235042 A JP9235042 A JP 9235042A JP 23504297 A JP23504297 A JP 23504297A JP H10319615 A JPH10319615 A JP H10319615A
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JP
Japan
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carbon atoms
group
surface coating
weight
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JP9235042A
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English (en)
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Kikuko Takeuchi
貴久子 竹内
Nobuo Kushibiki
信男 櫛引
Hideki Kobayashi
秀樹 小林
Toru Masatomi
亨 正冨
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Dow Corning Asia Ltd
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    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真感光体に求められる機能を維持し、
光学的均一性に優れ、表面エネルギーが低く、表面硬度
に優れた保護層を形成しうるコーティング材の製法を提
供する。 【解決手段】 微細シリカの存在下で、一般式R2 Si
(OR3)3 (R2 はC3- 12のフロロ炭化水素等で1〜8
0モル%がフロロ炭化水素であり、R3 はC1-8の直鎖
状の飽和炭化水素基である)で表されるシラン化合物
を、アルコールと水の混合溶媒中で加水分解縮合させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真等に広く使
用されている電子写真感光体表面層に塗布し、低表面エ
ネルギー、耐摩耗性を付与することのできる感光体表面
コーティング材の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体では電子写真プロセスに
よる違いがあるものの、コロナ帯電及びローラ帯電等の
帯電プロセス、現像プロセス、転写プロセス、クリーニ
ングプロセス等の電気的あるいは機械的作用が繰り返し
感光体表面に及ぼされる。帯電時、クリーニング時の摩
擦等により、感光体表面が摩耗したり、劣化するため感
光体の耐久性向上が求められている。
【0003】上記感光体の耐久性向上のため、感光層自
体にポリジメチルシロキサン油、ポリテトラフルオロエ
チレン等を添加して表面エネルギーを低下させることに
より、特性改善の試みが行われている。
【0004】さらに、感光体表面に新たな保護層を形成
させる試みが検討されている。感光体に、例えば、特開
昭57−30843号公報には、種々の樹脂に導電性粒
子を分散させたコーティング材を使用することが、特公
平5−046940号公報には3官能アルコキシシラン
と4官能アルコキシシランの共加水分解縮合体からなる
架橋ポリシロキサンの表面保護層を施すことが提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ポリテトラフロロエチ
レンで代表されるフッ素系高分子は溶解性が極めて悪く
光学的に均一な分散は困難であることや、樹脂に添加し
た場合フッ素系高分子は相溶性が悪いため、凝集し光散
乱を与えるとともに多くの場合これら添加された高分子
粒子は感光体表面にブリードする。又、ポリシロキサン
を添加した場合も、ブリードする傾向が強く効果は永続
しない。
【0006】一方、金属酸化物粒子を含有する樹脂を保
護層とした場合、表面硬度は向上するものの、一般には
表面エネルギーが高くなりクリーニング特性が不良とな
り、且つ粒子が凝集し光散乱を生じる等の問題点があっ
た。また、ポリシロキサンで保護層を形成した場合、一
般にはポリシロキサンは優れた絶縁性を有するポリマー
として知られていることからも解るように、感光体の電
荷輸送性に支障が生じるという問題があった。
【0007】本発明の目的は、電子写真感光体に求めら
れる機能を損なうことが無く、光学的均一性に優れ、表
面エネルギーが低く、表面硬度にも優れたポリシロキサ
ン系電子写真感光体保護層を形成するコーティング材の
製造方法を提供することにある。
【0008】
〔ここでR1 は独立に炭素数3〜12のフロロ炭化水素基、炭素数1〜18の酸素原子を有することのある飽和炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基から選ばれるものである(但し、全てのR1 のうち1モル%以上、80モル%以下は炭素数3〜12のフロロ炭化水素基である。)。〕
一般式(2):R2 Si(OR3)3 〔ここでR2 は独立に炭素数3〜12のフロロ炭化水素
基、炭素数1〜18の酸素原子を有することのある飽和
炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基から
選ばれるものである(但し、全てのR2 のうち1モル%
以上、80モル%以下は炭素数3〜12のフロロ炭化水
素基である。)、R3 は、炭素数1〜8の直鎖状の飽和
炭化水素基である。〕 前記感光体表面コーティング材の製造方法においては、
使用される微細シリカの一次粒子の平均粒径は100nm
以下のものが好ましい。
【0009】前記感光体表面コーティング材は感光体ド
ラムコーティング材であることが好ましい。
【0010】前記感光体表面コーティング材は、加熱硬
化後に95°以上の水の接触角を有することが好まし
い。
【0011】本発明製造方法により得られる感光体表面
コーティング材は、加水分解縮合により生じたポリシロ
キサンと微細シリカとを含むものである。この感光体表
面コーティング材は加熱により、硬化してポリシロキサ
ン樹脂を成分として含む樹脂となる。ここでポリシロキ
サン樹脂は一般式(1):R1 SiO3/2 (ここにR1
は独立に炭素数3〜12のフロロ炭化水素基、炭素数1
〜18の酸素原子を有することのある飽和炭化水素基又
は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基から選ばれるもの
である。但し、全てのR1 のうち1モル%以上、80モ
ル%以下は炭素数3〜12のフロロ炭化水素基であ
る。)で表されるものである。一般に、R1 の鎖長が長
くなると、本発明コーティング材の加熱硬化体の硬さは
柔らかくなると共に、表面張力は低下する傾向にあり、
表面張力に対する効果は大きい。R1 においてフロロ炭
化水素基が80モル%を超えると本発明コーティング材
の硬化体の表面張力は低下するものの表面硬度が低下し
好ましくない。更に、フロロ炭化水素の鎖長が長い基を
導入すると不透明になる。電子写真感光体ではその表面
において95°以上の水の接触角がクリーニング特性等
から求められており、R1 におけるフロロ炭化水素が、
1モル%未満では本発明コーティング材の硬化体の表面
張力の変化は小さすぎ十分な効果、即ち水の接触角95
°以上を得ることが期待できない。例えば、フロロ炭化
水素基以外のケイ素上の置換基がメチル基の場合に92
°であったのがメチル基のうち50モル%をパーフロロ
ブチルを含む基にすると113°になる。因に表面硬度
は9H以上であったのが7Hに変化する。パーフロロオ
クチルエチルの場合、2%のメチル基をこれで置換する
と水の接触角は105°となり、多量に置換すると硬化
後の樹脂は不透明になる。本発明コーティング材の加熱
硬化体においては特定の波長光が感光体を構成する電荷
発生層に達することが必須の要件であり、高感度、高解
像度のためには、光散乱を生じないことが好ましい。
【0012】前記式(2)で表されるフロロ炭化水素の
結合したシラン化合物のケイ素原子上の置換基としては
n 2n+1で表されるパーフロロ炭化水素基をエチレン
基を介してケイ素原子と結合させたものが好適に用いら
れる。上記一般式で示されるパーフロロ炭化水素基とし
ては、パーフロロメチル、パーフロロエチル、パーフロ
ロプロピル、パーフロロブチル、パーフロロアミル、パ
ーフロロヘキシル、パーフロロヘプチル、パーフロロオ
クチル等のパーフロロ炭化水素基が好適に用いられる。
【0013】本発明において使用する微細シリカの量は
前記樹脂成分の重量100部に対して1〜200重量部
が好ましい。1重量部未満では本発明の製造方法で得ら
れるコーティング材の加熱硬化体の効果が不十分であ
り、200重量部を超えると、前記硬化体が脆くなる。
より好ましくは10〜100重量部添加するのが適当で
ある。均一なコーティング膜形成のためには、添加する
微細シリカは一次粒子の平均粒径が100nm以下、より
好ましくは50nm以下である。溶媒中に微細シリカを、
2次粒子の形成を抑制して、均一分散させるために、微
細シリカ表面に適当な処理を施すことは本発明の目的を
損じない限り差し支えない。本発明製法に使用される微
細シリカとしては、上記の条件の満たすものであれば格
別に限定されないが、その例としてはコロイダルシリカ
やシリカゲルなどを挙げることができる。
【0014】本発明によって製造されるコーティング材
は、硬化させて電子写真感光体上に形成させる保護膜と
して使用される。このため、この保護膜の下の電荷輸送
層を構成する化学物質に対して不活性な溶媒に分散され
ていることが必須である。電荷輸送物質としては、ピレ
ン、およびアントラセン等の多環芳香族化合物、カルバ
ゾール、インドール、オキサゾール、チアゾール、オキ
サチアゾール、ピラゾール、ピラゾリン、チアジアゾー
ルおよびトリアゾール等の複素環化合物、p−ジエチル
アミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾ
ンおよびN,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデ
ン−9−エチルカルバゾール等のヒドラゾン系化合物、
α−フェニル−4′−N,N−ジフェニルアミノスチル
ベンおよび5−(4−(ジ−p−トリルアミノ)ベンジ
リデン)−5H−ジベンゾ(a,d)シクロヘプテン等
のスチリル系化合物、ベンジジン系化合物、トリアリー
ルアミン系化合物あるいはこれらの化合物からなる基を
主鎖または側鎖に有する高分子化合物(ポリN−ビニル
カルバゾール、ポリビニルアントラセン等)が挙げられ
る。
【0015】上記の電荷輸送物質で膜形成能の乏しい化
合物の場合は、これらと混合しうる高分子化合物をバイ
ンダーとして使用する。バインダーの例としては、ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメタ
クリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル等が挙げら
れる。
【0016】電荷輸送層に用いられる電荷輸送性化合物
は電荷輸送層の固形分に対して20重量%以上、70重
量%以下が好ましい。20重量%未満では十分な電荷移
動能が得られないために残留電位の増加等が生じ好まし
くない。70重量%を超えると電荷輸送層の機械的強度
が低下してしまうために十分な耐久性が得られない。単
層感光体として用いる場合は電荷発生材料と電荷輸送性
化合物と高分子化合物を組み合わせてなる組成物を用い
ることにより良好な特性が得られる。
【0017】光導電層には前記化合物以外にも機械的特
性の改良や耐久性向上のために添加剤を用いることがで
きる。このような添加剤としては、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、安定化剤、架橋剤、潤滑剤、導電性制御剤等が
用いられる。以上のようにして形成された光導電層の上
に前述の本発明の表面保護層が形成される。表面保護層
を形成するための組成物に用いる溶剤は光導電層に有害
な影響を与えないものが好ましい。この保護層形成用組
成物は浸せき法やブレードコート法、ロールコート法等
により塗布される。
【0018】従って、上記電荷輸送材及びそのバインダ
ーである高分子に対して不活性な溶媒を用いた表面保護
層を形成するための樹脂コーティング液は、これらに対
して溶解或いは膨潤させることの無い溶媒として、アル
コール特にコーティング後の乾燥を考慮すると、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等の
低級アルコールが好ましい。
【0019】本発明の製造方法においては、合成時に使
用する溶媒を低級アルコール中から選択するのが好まし
く、一般式(2)で示されるシラン化合物の加水分解に
必要とされる十分な量の水を含む前記溶媒中に低級アル
コールに分散されている微細シリカを混合し、これに一
般式(2)で示されるシラン化合物を加え加水分解縮合
する。この加水分解縮合は触媒を添加して加速すること
ができる。本発明によって製造される樹脂は電子写真感
光体に用いられるため、電荷輸送に影響を及ぼす1級又
は2級のアミンは使用を避けるのが好ましい。前記触媒
として、有機酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、グリコール酸、酒石
酸等、及び、上記酸のエステル類が好適である。
【0020】このように反応させると、微細シリカ中に
残存するシラノール基と加水分解させた前記シラン化合
物が反応し化学的にポリシロキサンにシリカが固定され
るので、コーティングし、硬化したときに被膜強度が向
上する傾向がある。前記シラン化合物から生じたポリシ
ロキサンには分子中にケイ素に結合した置換基として例
えば水酸基や加水分解性基が残存する。残存水酸基や加
水分解性基を架橋性官能基として利用することが一般的
に行なわれている。残存水酸基や加水分解性基の量が多
すぎてはポリシロキサンの保存安定性が低下する傾向が
あり、少なすぎると架橋が十分に進まない。ポリシロキ
サン中に含まれるケイ素原子に直接結合したこれらの置
換基は、好ましくは0.1〜4重量%である。これら置
換基の量は、公知の方法、例えば水酸基の場合、ポリシ
ロキサン合成中或いは合成後にアルコキシシラン等を添
加する方法によって所望の範囲に調節することができ
る。加水分解性基の量が調節されたポリシロキサンを架
橋する際に架橋剤を加え架橋することもできる。ここで
使用できる架橋剤とは1分子中に複数個の水酸基あるい
は加水分解性基を有し、シロキサン結合を有するケイ素
化合物であればよい。前記加水分解性基としては、メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、アセトキシ基、ブ
トキシ基、メチルエチルケトキシム基等の基が挙げられ
る。本発明の製造方法で得られるコーティング材には、
電子写真感光体の電荷輸送を妨げない限り、硬化時に公
知の触媒を添加することができる。このような触媒の例
としては、次のようなものを挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではない。ジメチルアミンアセテ
ート、エタノールアミンアセテート、ジメチルアニリン
ホルメート、テトラエチルアンモニウムベンゾエート、
酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ギ酸ナトリ
ウム、ベンジルトリメチルアンモニウムアセテート、ジ
ブチルチンジラウレート等。
【0021】
【発明の効果】本発明の製造方法により製造されたコー
ティング材は、これを硬化することにより電子写真の感
光体に求められる光学特性、クリーニングと帯電のくり
返しの際に表面張力を低下させない耐クリーニング性の
改善、トナーをクリーニングする際の摩耗性の改善等を
図るのに好適で表面硬度に優れた樹脂が提供される。
尚、本発明方法によって製造されるコーティング材に
は、添加剤としてポリエーテル変性シリコーン等の公知
のレベリング剤を添加配合することは、本発明の目的を
損なわない限り差支えない。
【0022】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。尚、実施例1〜4と比較例1,2において
使用されるコロイダルシリカ水性分散液Aとコロイダル
シリカイソプロピルアルコール分散液Bの内容は次の通
りである。 コロイダルシリカ水性分散液A:平均粒子径10〜20
nmのコロイダルシリカの水性分散液(固体重量40%) コロイダルシリカイソプロピルアルコール分散液B:平
均粒子径10〜20nmのコロイダルシリカのイソプロピ
ルアルコール分散液(固体重量30%)
【0023】(実施例1)フラスコにコロイダルシリカ
水性分散液A8.7gを取り、撹拌しながらコロイダル
シリカイソプロピルアルコール分散液B20.5g、メ
チルトリエトキシシラン25.6g、3,3,4,4,
5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリメトキ
シシラン5.9g、酢酸3.2gを添加した。添加後、
混合溶液を65〜70℃に加熱し、2時間反応させた。
その後、イソプロピルアルコール21.7gで希釈し、
ジブチルチンジラウレート2.4g(固形分)を添加し
均一に混合して感光体表面コーティング材を製造した。
このものを用いてガラスおよびポリカーボネート基板上
にスピンコートし、110℃で乾燥させ薄膜を作った。
この薄膜の水に対する接触角を接触角測定装置(CA−
D型、協和界面科学(株)製)を用いて測定したとこ
ろ、98.6°であった。また、JIS K 5400
の8.4.2(鉛筆引っかき値、手かき法)により、鉛
筆硬度を測定したところ9Hであった。
【0024】(実施例2)フラスコにコロイダルシリカ
イソプロピルアルコール分散液B32.07gを取り、
撹拌しながら水5.99ml、メチルトリエトキシシラン
32.13g、n−パーフルオロオクチルエチルトリエ
トキシシラン2.83g、酢酸6.29gを添加した。
添加後、混合溶液を65〜70℃に加熱し、2時間反応
させた。その後、イソプロピルアルコール7.8gで希
釈し、硬化触媒としてジブチルチンジラウレート2.4
g(固形分)を徐々に添加し均一に混合し、感光体表面
コーティング材を製造した。このコーティング材につい
て実施例1と同様の方法で得られた薄膜の水に対する接
触角と鉛筆硬度を測定したところ、それぞれ101.1
°、9Hであった。
【0025】(比較例1)実施例1,2と同様の方法で
フルオロ炭化水素基を含有しないポリシロキサンを合成
した。フラスコにコロイダルシリカ水性分散液A30.
0gを取り、撹拌しながらメチルトリメトキシシラン2
1.5gと酢酸3.5gとの混合物の1/3を添加し
た。添加後、混合溶液を55℃まで加熱し、急激な発熱
が観測されたら直ちに氷冷し、フラスコ内の温度を50
〜60℃に保ちながら残りの混合物を添加した。反応混
合溶液を20℃まで冷却し、温度が安定したら30分間
撹拌した。その後、イソプロピルアルコール17.8g
で反応溶液を希釈し、硬化触媒としてジブチルチンジラ
ウレート2.4g(固形分)を徐々に添加した。得られ
た反応混合物は沈殿物を除去してコーティング材を得
た。このコーティング材について実施例1と同様の方法
で得られた薄膜の水に対する接触角と鉛筆硬度を測定し
たところ、それぞれ90.3°、9Hであった。
【0026】(実施例3)フラスコにコロイダルシリカ
水性分散液A8.0gを取り、撹拌しながらコロイダル
シリカイソプロピルアルコール分散液B30.2g、メ
チルトリエトキシシラン19.8g、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン7.3g、パーフルオロオ
クチルエチルトリエトキシシラン3.3g、酢酸9.3
gを添加した。添加後、混合溶液を65〜70℃に加熱
し、2時間反応させた。その後、イソプロピルアルコー
ル23.1gで希釈し、硬化触媒としてジブチルチンジ
ラウレート7.2g(固形分)を徐々に添加し均一に混
合して感光体表面コーティング材を製造した。このコー
ティング材において実施例1と同様の方法で得られた薄
膜の水に対する接触角と鉛筆硬度を測定したところ、そ
れぞれ102.1°、8Hであった。
【0027】(実施例4)フラスコにコロイダルシリカ
水性分散液A11.7gを取り、撹拌しながらコロイダ
ルシリカイソプロピルアルコール分散液B75.4g、
メチルトリエトキシシラン17.4g、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン23.1g、3,3,
4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルト
リメトキシシラン7.2g、酢酸9.3gを添加した。
添加後、混合溶液を65〜70℃に加熱し、2時間反応
させた。その後、イソプロピルアルコール69.9gで
希釈し、硬化触媒としてジブチルチンジラウレート7.
2g(固形分)を徐々に添加してコーティング材を得
た。このコーティング材について実施例1と同様の方法
で得られた薄膜の水の接触角と鉛筆硬度を測定したとこ
ろ、それぞれ95.3°、8Hであった。
【0028】(比較例2)実施例3,4と同様の方法で
フルオロ炭化水素基を含有しないポリシロキサンを合成
した。フラスコにコロイダルシリカ水性分散液A14.
2gを取り、撹拌しながらコロイダルシリカイソプロピ
ルアルコール分散液B79.8g、メチルトリエトキシ
シラン22.7g、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン30.2g、酢酸9.6gを添加した。添加
後、混合溶液を65〜70℃に加熱し、2時間反応させ
た。その後、イソプロピルアルコール26.2gで希釈
し、硬化触媒としてジブチルチンジラウレート7.4g
(固形分)を徐々に添加した。実施例1と同様の方法で
得られた薄膜の水に対する接触角と鉛筆硬度を測定した
ところ、それぞれ84.9°、9Hであった。
【0029】(参考例1)実施例1の感光体表面コーテ
ィング材をガラス板にバーコートを用いて塗布し、11
0℃で4時間乾燥熱処理した。乾燥後、1μmの透明で
均一な膜が得られた。得られたサンプルを顕微鏡で観察
したところ均一フィルムが形成されたことが判明した。
更に、このサンプルを分光光度計にて600nmの波長に
おける吸収を測定したところ膜厚1μmあたりの吸光度
として0.001が得られ透明であった。前記均一フィ
ルム部分の水に対する接触角は99°であり、鉛筆硬度
は9Hと極めて硬かった。
【0030】(参考例2)4−[2−(トリエトキシシ
リル)エチル]トリフェニルアミン及びポリカーボネー
ト樹脂(商品名Z−200、三菱瓦斯化学(株)製)を
固形分としてそれぞれ50重量%及び50重量%となる
ようにテトラハイドロフランに溶解した。これを50μ
m厚のアルミニウム板にバーコートを用いて塗布し、1
20℃で1時間乾燥した。乾燥後、20μmの透明で均
一な膜が得られた。次に、実施例1の感光体表面コーテ
ィング材を前記サンプルにバーコートを用いて塗布し、
110℃で4時間乾燥熱処理した。乾燥後、1μmの膜
が表面保護層として得られた。顕微鏡で観察したところ
均一フィルムが形成されたことが判明した。このサンプ
ルに導電性ゴムローラを当接させてアルミニウム板をア
ースとして導電性ゴムローラに−600Vを印加して、
更にピーク間1500V、1500Hz の交流を重畳さ
せることにより帯電による劣化試験を1時間行った。劣
化試験により導電性ゴムローラが前記シートに当接して
いる部分の近傍に放電による凹みが生じ、その凹みの深
さを耐放電性の評価として測定した。その結果、前記シ
ートにおける凹みは0.1μm未満ときわめて小さいも
のであった。更に放電部分の水に対する接触角は劣化試
験前の99°に対して劣化試験後も95°と良好であっ
た。
【0031】(参考例3)4−[2−(トリエトキシシ
リル)エチル]トリフェニルアミン及びポリカーボネー
ト樹脂(商品名Z−200、三菱瓦斯化学(株)製)を
固形分としてそれぞれ50重量%、50重量%となるよ
うにテトラハイドロフランに溶解した。これを厚さ50
μmのアルミニウム板にバーコートを用いて塗布し、1
20℃で1時間乾燥した。乾燥後、20μmの透明で均
一な膜が得られた。次に、実施例1の感光体表面コーテ
ィング材を前記サンプルにバーコートを用いて塗布し、
110℃で4時間乾燥熱処理した。乾燥後、1μmの膜
が表面保護層として得られた。顕微鏡で観察したところ
均一なフィルムが形成されたことが判明した。
【0032】(参考例4)鏡面加工により作成した外径
60mmのアルミニウムシリンダーに陽極酸化によりアル
マイトを形成したものを導電性支持体として用い、電荷
発生層として下記のビスアゾ顔料5部(重量部、以下同
様)をシクロヘキサノン95部にポリビニルベンザール
(ベンザール化度75重量%以上)2部を溶解した液に
加え、サンドミルで20時間分散した。この分散液を導
電性支持体の上に乾燥後の膜厚が0.2μmとなるよう
に浸漬コーティング法で塗工した。
【0033】
【化1】
【0034】次に、下記の構造式を有するトリアリール
アミン化合物5部及びポリカーボネート樹脂(商品名Z
−400、三菱瓦斯化学(株)製)5部をテトラハイド
ロフラン70部に溶解した電荷輸送層用の液を前記の電
荷発生層の上に浸漬コーティング法により乾燥後12μ
mの膜厚に塗工した。
【0035】
【化2】
【0036】次に、実施例1の感光体表面コーティング
材を前記電荷輸送層の上に浸漬コーティング法により塗
布し、110℃で4時間乾燥熱処理後1μmの膜厚にし
た。−700Vに帯電して波長680nmで電子写真特性
を測定したところ、E1/2(−350Vまで帯電電位
が減少する露光量)=1.2μJ/cm2 、残留電位28
Vと良好であった。この電子写真感光体をキヤノン製デ
ジタル複写機GP55(ローラー帯電方式)を前述の照
射スポット径となるように改造した評価機にて初期帯電
−600Vに画像評価を行ったところ、4000枚耐久
試験後の感光体の摩耗量は0.1μm未満ときわめて少
なく、耐久後の水に対する接触角も98°と良好で、画
像の劣化もなく、600dpi 相当の入力信号においての
ハイライト部の1画素再現性も十分であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の感光体表面コーティング材を
電荷輸送層の表面保護層に用いた電子写真感光体の断面
の概略図であり、(B)は本発明の感光体表面コーティ
ング材を電荷発生層の表面保護層に用いた電子写真感光
体の断面の概略図である。
【符号の説明】
1…本発明方法で製造された感光体表面コーティング材 2…電荷輸送層 3…電荷発生層 4…下引き層 5…導電層 6…支持体 7…導電性支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 秀樹 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開 発本部内 (72)発明者 正冨 亨 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開 発本部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(2)で表されるシラン化合
    物の加水分解縮合後の加熱硬化によって生ずる下記一般
    式(1)で表されるポリシロキサン樹脂成分100重量
    部に対して1重量部〜200重量部に相当する量の微細
    シリカの存在下で、下記一般式(2)で表されるシラン
    化合物を、アルコールと水とを含有する混合溶媒(但
    し、この溶媒に含まれる水の重量は前記シラン化合物の
    加水分解縮合に必要な重量以上の量である。)中で加水
    分解縮合させることを特徴とする感光体表面コーティン
    グ材の製造方法。 一般式(1):R1 SiO3/2 〔ここでR1 は独立に炭素数3〜12のフロロ炭化水素
    基、炭素数1〜18の酸素原子を有することのある飽和
    炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基から
    選ばれるものである(但し、全てのR1 のうち1モル%
    以上、80モル%以下は炭素数3〜12のフロロ炭化水
    素基である。)。〕 一般式(2):R2 Si(OR3)3 〔ここでR2 は独立に炭素数3〜12のフロロ炭化水素
    基、炭素数1〜18の酸素原子を有することのある飽和
    炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基から
    選ばれるものである(但し、全てのR2 のうち1モル%
    以上、80モル%以下は炭素数3〜12のフロロ炭化水
    素基である。)、R3 は、炭素数1〜8の直鎖状の飽和
    炭化水素基である。〕
  2. 【請求項2】 前記微細シリカが、100nm以下の一次
    粒子平均粒径のものである、請求項1の感光体表面コー
    ティング材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記感光体表面コーティング材が感光体
    ドラムコーティング材である請求項1又は2の感光体表
    面コーティング材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記感光体表面コーティング材が加熱硬
    化後に95°以上の水の接触角を有するものである請求
    項1,2又は3の感光体表面コーティング材の製造方
    法。
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