JPH10319591A - 画像形成材料及び画像形成方法 - Google Patents

画像形成材料及び画像形成方法

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JPH10319591A
JPH10319591A JP13097397A JP13097397A JPH10319591A JP H10319591 A JPH10319591 A JP H10319591A JP 13097397 A JP13097397 A JP 13097397A JP 13097397 A JP13097397 A JP 13097397A JP H10319591 A JPH10319591 A JP H10319591A
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 赤外線による露光に対して優れた感度を有
し、現像性が向上し、印刷における地汚れが防止された
ネガ型の画像形成材料及び画像形成方法を提供する。 【構成】 支持体上に、下記一般式(1)又は(2)
で表されるブロック化イソシアネート及び赤外吸収剤を
含有する感光層を有する画像形成材料、及び該画像形成
材料に赤外線で画像露光した後、アルカリ性現像液で未
露光部を除去する画像形成方法。上記感光層がアルカ
リ可溶性ポリマー(ノボラック;カルボン酸基、アミノ
基若しくはヒドロキシル基を側鎖に有するビニル重合体
等)を含有する。 【化27】 1〜X4:H又は置換基;式(1)でX1〜X3の少なく
とも1つ、式(2)でX1及びX2の少なくとも1つと、
3及びX4の少なくとも1つは−NR1−CO−O−R2
(R1:H又はアルキル基;R2:アルキル基、アラルキ
ル基、イミド基、トリアゾリル基、ピリジル基、スルホ
ニル基、ピラゾリル基、ハロゲン原子又は芳香環基)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外線の照射によ
ってアルカリ性現像液に対して不溶化する感光層を有す
る画像形成材料及びそれを用いた画像形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】赤外線感光性のネガ型の感光層を有する
画像形成材料として、米国特許第5,340,699号
明細書には、酸発生剤、レゾール樹脂、ノボラック樹脂
及び赤外線吸収剤を含有する感光層を有し、画像露光の
後、現像処理前に加熱処理を施すことによりネガ型の画
像形成材料として使用され、上記加熱処理を施さないと
ポジ型の画像形成材料として使用される技術が開示され
ている。
【0003】しかし、該画像形材料は、赤外線に対する
感度が十分でなく、半導体レーザ等による画像露光(描
画)に時間がかかる問題がある。また、現像性について
も、支持体上に色素が残存し印刷で地汚れが発生するな
どの問題がある。
【0004】特開昭62−164049号公報には、ブ
ロックイソシアネート及びイソシアネートと反応し得る
活性水素を有するポリマーを含有する感性層を設け、か
つ光熱変換物質を含有させた平版印刷原版が開示されて
いるが、現像性が十分でなく地汚れを生じ、また耐刷性
が十分でない問題がある。
【0005】特開平9−43845号公報には、熱によ
り架橋反応を起こす高分子化合物と、光を吸収し熱を発
生する物質とを有するネガ型画像記録材料が開示されて
いるが、現像性が十分でなく地汚れを生じる問題があ
る。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、赤
外線による露光における感度が高く、現像性が向上し、
地汚れが防止された画像形成材料及び画像形成方法を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的を達成
する本発明は下記(1)〜(5)である。
【0008】(1)支持体上に、下記一般式(1)又は
(2)で表される化合物及び赤外吸収剤を含有する感光
層を有することを特徴とする画像形成材料。
【0009】
【化3】
【0010】式中、X1、X2及びX3は各々水素原子又
は置換基を表し、X1、X2及びX3の少なくとも1つは
−NR1−CO−O−R2である。R1は水素原子又はア
ルキル基を表し、R2はアルキル基、アラルキル基、イ
ミド基、トリアゾリル基、ピリジル基、スルホニル基、
ピラゾリル基、ハロゲン原子又は芳香環基を表す。
【0011】
【化4】
【0012】式中、X1、X2、X3及びX4は各々水素原
子又は置換基を表し、X1及びX2の少なくとも1つ、並
びにX3及びX4の少なくとも1つは−NR1−CO−O
−R2である。R1は水素原子又はアルキル基を表し、R
2はアルキル基、アラルキル基、イミド基、トリアゾリ
ル基、ピリジニウム基、スルホニル基、ピラゾリル基、
ハロゲン原子又は芳香環基を表す。R3及びR4は各々R
1と同義である。
【0013】(2)感光層がアルカリ可溶性ポリマーを
含有することを特徴とする上記(1)に記載の画像形成
材料。
【0014】(3)アルカリ可溶性ポリマーがノボラッ
クであることを特徴とする上記(2)に記載の画像形成
材料。
【0015】(4)アルカリ可溶性ポリマーがカルボン
酸基、アミノ基又はヒドロキシル基を側鎖に有するビニ
ル重合体であることを特徴とする上記(2)に記載の画
像形成材料。
【0016】(5)上記(1)、(2)、(3)又は
(4)に記載の画像形成材料の感光層上に赤外線を用い
て画像を描画した後、アルカリ性現像液で露光部を除去
することを特徴とする画像形成方法。
【0017】以下、本発明について詳述する。
【0018】本発明の画像形成材料の感光層が含有する
一般式(1)又は(2)で表される化合物(以下「本発
明のブロック化イソシアネート」という)について説明
する。
【0019】一般式(1)又は(2)におけるX1〜X4
が表す−NR1−CO−O−R2において、R2が表すア
ルキル基としては炭素数1〜4のアルキル基(例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)が好まし
く、R2が表すイミド基としては例えば
【0020】
【化5】
【0021】(R5及びR6は、各々水素原子、スルホ
基、アルキル基又はヒドロキシル基を表す。)が挙げら
れる。R2が表すピリジル基は置換されていてもよく、
例えば、
【0022】
【化6】
【0023】(Lは、水素原子、アルキル基、ヒドロキ
シル基、又は置換もしくは無置換のアミノ基を表す。)
が挙げられる。R2が表すスルホニル基としては例えば
−SO2−L2(L2は上記Lと同義である。)が挙げら
れる。R2が表す芳香環基としては例えば
【0024】
【化7】
【0025】が挙げられる。
【0026】X1〜X4が表す−NR1−CO−O−R2
外の置換基としては、置換若しくは無置換のアルキル
基、置換若しくは無置換の芳香環基、置換若しくは無置
換のアミノ基、アミド基(RCONH−、Rは鎖式又は
環式の炭化水素基)又はハロゲン原子が好ましいが、こ
れらに限定されない。
【0027】一般式(1)で表される化合物は、−NR
1−CO−O−R2を2以上有することが好ましく、一般
式(2)で表される化合物は、−NR1−CO−O−R2
を4以上有することが好ましい。
【0028】本発明のブロック化イソシアネートは特開
平7−2804号公報を参考として合成することができ
る。
【0029】本発明に用いられる赤外線吸収剤として
は、波長700nm以上の可視光線から赤外領域に吸収
を持つ赤外吸収色素、カーボンブラック、磁性粉等を使
用することができる。特に好ましい赤外線吸収剤は70
0〜850nmに吸収ピークを有し、ピークでのモル吸
光係数εが105以上である赤外吸収色素である。
【0030】上記赤外吸収色素としては、シアニン系色
素、スクアリウム系色素、クロコニウム系色素、アズレ
ニウム系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニ
ン系色素、ポリメチン系色素、ナフトキノン系色素、チ
オピリリウム系色素、ジチオール金属錯体系色素、アン
トラキノ系色素、インドアニリン金属錯体系色素、分子
間CT色素等が挙げられる。
【0031】また、上記赤外吸収色素として、特開昭6
3−139191号、同64−33547号、特開平1
−160683号、同1−280750号、同1−29
3342号、同2−2074号、同3−26593号、
同3−30991号、同3−34891号、同3−36
093号、同3−36094号、同3−36095号、
同3−42281号、同3−103476号等に記載の
化合物が挙げられる。
【0032】本発明において、赤外線吸収剤として、下
記一般式(3)又は(4)で表されるシアニン染料が特
に好ましい。
【0033】
【化8】
【0034】一般式(3)及び(4)において、Z1
びZ2は各々硫黄原子、セレン原子又は酸素原子を表
し、X1及びX2は各々置換基を有していてもよいベンゾ
縮合環又はナフト縮合環を形成するのに必要な非金属原
子群を表し、R1及びR2は各々置換基を表し、R1及び
2のどちらか一方はアニオン性解離性基を有する。
3、R4、R5及びR6は各々炭素原子数1〜3のアルキ
ル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。Lは炭素原子
数5〜13の共役結合の連鎖を表す。〕本発明におい
て、赤外線吸収剤として、前記一般式(3)又は(4)
で表されるシアニン染料が特に好ましい。
【0035】一般式(3)又は(4)で表されるシアニ
ン色素は、該一般式(3)又は(4)がカチオンを形成
し、対アニオンを有するものを包含する。この場合、対
アニオンとしては、Cl-、Br-、ClO4 -、BF4 -
t−ブチルトリフェニルホウ素等のアルキルホウ素等が
挙げられる。
【0036】一般式(3)及び(4)において、Lで表
される共役結合の連鎖の炭素原子数(n)は、画像露光
の光源として赤外線を放射するレーザーが使用される場
合、該レーザーの発信波長に合わせて有効な値を選択す
ることが好ましい。例えば、発信波長1060nmのY
AGレーザーを使用する場合は、nは9〜13が好まし
い。また、この共役結合部分は任意の置換基を有するこ
とができ、また、共役結合部分は複数の置換基により環
を形成させてもよい。
【0037】一般式(3)及び(4)において、X1
表される環及びX2で表される環には任意の置換基を有
することができる。該置換基としてハロゲン原子、炭素
原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコ
キシ基、−SO3M及び−COOM(Mは水素原子又は
アルカリ金属原子)から選ばれる基が好ましい。
【0038】R1及びR2は各々任意の置換基であるが、
好ましくは、炭素原子数1〜5のアルキル基若しくは炭
素原子数1〜5のアルコキシ基;−(CH2n−O−)
k−(CH2mOR(n及びmは各々1〜3の整数、k
は0又は1、Rは炭素原子数1〜5のアルキル基を表
す。);R1及びR2の一方が−R−SO3Mで他方が−
R−SO3 -(Rは炭素原子数1〜5のアルキル基、Mは
アルカリ金属原子を表す);又はR1及びR2の一方が−
R−COOMで他方が−R−COO-(Rは炭素原子数
1〜5のアルキル基、Mはアルカリ金属原子を表す。)
である。R1及びR2は、感度及び現像性の点から、R1
及びR2の一方が−R−SO3 -又は−R−COO-、他方
が−R−SO3M又は−R−COOMであることが好ま
しい。
【0039】一般式(3)又は(4)で表されるシアニ
ン色素は、画像露光の光源として半導体レーザーを使用
する場合は750〜900nmにおいて、YAGレーザ
ーを使用する場合は900〜1200nmにおいて吸収
ピークを示し、ε>1×105のモル吸光係数を有する
ものが好ましい。
【0040】本発明に好ましく用いられる赤外線吸収剤
の代表的具体例を以下に挙げるが、これらに限定される
ものではない。
【0041】
【化9】
【0042】
【化10】
【0043】
【化11】
【0044】
【化12】
【0045】
【化13】
【0046】
【化14】
【0047】
【化15】
【0048】
【化16】
【0049】
【化17】
【0050】
【化18】
【0051】
【化19】
【0052】
【化20】
【0053】
【化21】
【0054】
【化22】
【0055】これらの色素は公知の方法によって合成す
ることができるが、下記のような市販品を用いることも
できる。
【0056】日本化薬:IR750(アントラキノン
系);IR002,IR003(アルミニウム系);I
R820(ポリメチン系);IRG022,IRG03
3(ジインモニウム系);CY−2,CY−4,CY−
9,CY−20 三井東圧:KIR103,SIR103(フタロシアニ
ン系);KIR101,SIR114(アントラキノン
系);PA1001,PA1005,PA1006,S
IR128(金属錯体系) 大日本インキ化学:Fastogen blue812
0 みどり化学:MIR−101,1011,1021 その他、日本感光色素、住友化学、富士写真フィルム等
の各社からも市販されている。
【0057】本発明において、赤外線吸収剤の添加量
は、0.5〜5wt%の範囲が好ましい。該添加量が5
wt%を越えると非画像部(露光部)の現像性が低下
し、0.5wt%未満では画像部の耐現像性が低下す
る。
【0058】本発明の画像形成材料の感性層にはアルカ
リ可溶性ポリマーを含有させることが好ましい。アルカ
リ可溶性ポリマーとしては、ノボラック、及びカルボン
酸基、アミノ基又はヒドロキシル基を側鎖に有するビニ
ル重合体が好ましい。
【0059】ノボラックとしては、例えばフェノール・
ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムアルデヒド
樹脂、特開昭55−57841号公報に記載されている
ようなフェノール・クレゾール・ホルムアルデヒド共重
縮合体樹脂、特開昭55−127553号公報に記載さ
れているような、p−置換フェノールとフェノールもし
くはクレゾールとホルムアルデヒドとの共重縮合体樹脂
等が挙げられる。
【0060】上記カルボン酸基、アミノ基又はヒドロキ
シル基を側鎖に有するビニル重合体としては、例えばノ
ボラック樹脂やヒドロキシスチレン単位を有する重合体
や後記一般式(5)で表される構造単位を有する重合
体、その他公知のアクリル樹脂等を挙げることができ
る。
【0061】ヒドロキシスチレン単位を有する重合体と
しては、例えば特公昭52−41050号公報に記載さ
れているポリヒドロキシスチレンやヒドロキシスチレン
共重合体などを挙げることをことができる。
【0062】上記一般式(5)で表される構造単位を有
する重合体とは、該構造単位のみの繰り返し構造を有す
る単独重合体、あるいは該構造単位と他のビニル系単量
体の不飽和二重結合を開裂せしめた構造で示される構造
単位1種以上とを組み合わせた共重合体である。
【0063】
【化23】
【0064】一般式(5)において、R1及びR2は各
々、水素原子、メチル基やエチル基等のアルキル基又は
カルボン酸基を表し、好ましくは水素原子である。R3
は水素原子、塩素原子や臭素原子等のハロゲン原子又は
メチル基、エチル基等のアルキル基を表し、好ましくは
水素原子又はメチル基である。R4は水素原子、メチル
基やエチル基等のアルキル基、フェニル基又はナフチル
基を表す。
【0065】Yは置換基を有するものも含むフェニレン
基又はナフチレン基を表し、該置換基としてはメチル基
やエチル基等のアルキル基、塩素原子や臭素原子等のハ
ロゲン原子、カルボン酸基、メトキシ基やエトキシ基等
のアルコキシ基、ヒドロキシル基、スルホ基、シアノ
基、ニトロ基、アシル基等が挙げられるが、好ましくは
置換基を有しないか、あるいはメチル基で置換されてい
るものである。
【0066】Xは窒素原子と芳香族炭素原子とを連結す
る2価の有機基で、nは0〜5の整数を表し、好ましく
はnが0である。
【0067】一般式(5)で表される構造単位を有する
重合体は、さらに具体的に、例えば(a)〜(h)で表
すことができる。
【0068】
【化24】
【0069】(a)〜(h)において、R1〜R5は各々
水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表し、Xはア
ルキル基又はハロゲン原子を表す。また、m、n、l、
k及びsはそれぞれの構造単位のモル%を表す。
【0070】また、ノボラック樹脂、ヒドロキシスチレ
ン単位を有する重合体、及び前記一般式(5)で表され
る構造単位を有する重合体は併用することもできる。
【0071】更に、本発明の感光性組成物には、該感光
性組成物の感脂性を向上するために親油性の樹脂を添加
することができる。
【0072】前記親油性の樹脂としては、例えば、特開
昭50−125806号公報に記載されているような、
炭素数3〜15のアルキル基で置換されたフェノール類
とアルデヒドの縮合物、例えばtブチルフェノールホル
ムアルデヒド樹脂などが使用可能である。
【0073】本発明の画像形成材料の感光層には必要に
応じて、更に上記以外の色素、顔料、増感剤等を含有さ
せることができる。
【0074】本発明の感性層は、前記各成分を溶解する
下記の溶媒に溶解させて、これらを適当な支持体の表面
に塗布乾燥させることにより感性層を設けて本発明の画
像形成材料とすることができる。
【0075】上記溶媒としては、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテ
ート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテー
ト、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジ
オキサン、アセトン、シクロヘキサノン、トリクロロエ
チレン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これら溶
媒は、単独であるいは2種以上混合して使用する。
【0076】塗布方法は、従来公知の方法、例えば、回
転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイ
フ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等
が可能である。塗布量は用途により異なるが、例えば、
感光性平版印刷版についていえば固形分として0.5〜
5.0g/m2が好ましい。
【0077】本発明の感光層を設ける支持体は、アルミ
ニウム、亜鉛、鋼、銅等の金属板、並びにクロム、亜
鉛、銅、ニッケル、アルミニウム、鉄等がメッキ又は蒸
着された金属板、紙、プラスチックフィルム及びガラス
板、樹脂が塗布された紙、アルミニウム等の金属箔が張
られた紙、親水化処理したプラスチックフィルム等が挙
げられる。このうち好ましいのはアルミニウム板であ
る。本発明を感光性平版印刷版に適用するとき、支持体
として、砂目立て処理、陽極酸化処理及び必要に応じて
封孔処理等の表面処理等が施されているアルミニウム板
を用いることが好ましい。これらの処理には公知の方法
を適用することができる。
【0078】砂目立て処理の方法としては、例えば機械
的方法、電解によりエッチングする方法が挙げられる。
機械的方法としては、例えばボール研磨法、ブラシ研磨
法、液体ホーニングによる研磨法、バフ研磨法等が挙げ
られる。アルミニウム材の組成等に応じて上述の各種方
法を単独あるいは組合わせて用いることができる。
【0079】電解によりエッチングするには、リン酸、
硫酸、塩酸、硝酸等の無機の酸を単独ないし2種以上混
合した浴を用いて行われる。砂目立て処理の後、必要に
応じてアルカリあるいは酸の水溶液によってデスマット
処理を行い中和して水洗する。
【0080】陽極酸化処理は、電解液として、硫酸、ク
ロム酸、シュウ酸、リン酸、マロン酸等を1種又は2種
以上含む溶液を用い、アルミニウム板を陽極として電解
して行われる。形成された陽極酸化被膜量は1〜50m
g/dm2が適当であり、好ましくは10〜40mg/
dm2であり、特に好ましくは25〜40mg/dm
である。陽極酸化被膜量は、例えばアルミニウム板をリ
ン酸クロム酸浴液(リン酸85%液:35ml、酸化ク
ロム(IV):20gを1lの水に溶解して作製)に浸
漬し、酸化被膜を溶解し、板の被膜溶解前後の重量変化
測定から求められる。
【0081】封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理、ケ
イ酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理等が具体例と
して挙げられる。この他にアルミニウム板支持体に対し
て、水溶性高分子化合物や、フッ化ジルコン酸等の金属
塩の水溶液による下引き処理を施すこともできる。
【0082】本発明の画像形成材料は赤外線を放射する
光源を用いて画像露光を行うことができる。該光源とし
ては、半導体レーザー、He−Neレーザー、YAGレ
ーザー、炭酸ガスレーザー等が挙げられる。出力は50
mW以上が適当であり、好ましくは100mW以上であ
る。
【0083】本発明の画像形成材料の現像に用いられる
現像液としては、水系アルカリ現像液が好適である。水
系アルカリ現像液(以下、本発明の現像液という。)は
例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケ
イ酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナト
リウム等のアルカリ金属塩の水溶液が挙げられる前記ア
ルカリ金属塩の濃度は0.05〜20重量%の範囲で用
いるのが好適であり、より好ましくは、0.1〜10重
量%である。
【0084】本発明の画像形成方法において、現像液に
は、必要に応じアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤
やアルコール等の有機溶剤を加えることができる。
【0085】有機溶剤としては、プロピレングリコー
ル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジ
ンアルコール、n−プロピルアルコール等が有用であ
る。
【0086】
【実施例】次に、本発明を実施例で更に具体的に説明す
る。なお、以下の実施例及び比較例において「部」は
「重量部」を意味する。
【0087】実施例1 支持体の作成 厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質1050、調
質H16)を5%苛性ソーダ水溶液中で60℃で1分間
脱脂処理を行った後、0.5モル1lの塩酸水溶液中で
温度;25℃、電流密度;60A/dm2、処理時間;
30秒の条件で電解エッチング処理を行った。次いで、
5%苛性ソーダ水溶液中で60℃、10秒間のデスマッ
ト処理を施した後、20%硫酸溶液中で温度;20℃、
電流密度;3A/dm2、処理時間;1分間の条件で陽
極酸化処理を行った、更に又、30℃の熱水で20秒
間、熱水封孔処理を行い、平版印刷版材料用支持体であ
るアルミニウム板を作製した。
【0088】実施例1 前記アルミニウム板の支持体上に下記組成の感光層塗布
液を乾燥後の膜厚が2g/m2になるように回転塗布機
を用いて塗布し100℃で2分間乾燥して画像形成材料
を得た。
【0089】 感光層塗布液の組成 赤外線吸収剤 例示化合物IR49 10部 本発明のブロック化イソシアネートA 20部
【0090】
【化25】
【0091】 ノボラック樹脂A 70部
【0092】
【化26】
【0093】 プロピレングルコールモノメチルエーテル 1000部 この画像形成材料を、半導体レーザー(波長830n
m、出力500mW)で感光層表面に画像露光を行っ
た。レーザー光径はピークにおける強度の1/e2で1
3μmであった。また、解像度は走査方向、副走査方向
とも2000DPIとした。露光後、赤外線ヒーターを
用い感光層を120℃で30秒間熱処理した。さらに、
コニカPS版用現像液SDR−1(コニカ(株)製)を
水で容積比6倍に希釈した27℃の現像液に25秒間浸
漬し、非画像部(未露光部)を除去した後、水洗し平版
印刷版を製造した。
【0094】上記条件において、感度を露光部が現像さ
れない硬化に必要な露光エネルギー(mJ/cm2)で
評価し、印刷による非画像部の汚れ(印刷汚れ)の発生
状況、及び印刷版の非画像部で汚れが発生するまでの印
刷枚数で耐刷性を評価した。
【0095】実施例2 感光層塗布液の組成中の赤外線吸収剤を例示化合物IR
14に変え、かつ画像露光用の光源を発信波長1064
nmのYAGレーザーに変えた以外は実施例1と同様の
実験を行った。
【0096】実施例3 感光層塗布液の組成中の赤外線吸収剤をカーボンブラッ
クに変えた以外は実施例1と同様の実験を行った。
【0097】実施例4 感光層塗布液の組成中の赤外線吸収剤をカーボンブラッ
クに変え、かつ画像露光用の光源を発信波長1064n
mのYAGレーザーに変えた以外は実施例1と同様の実
験を行った。
【0098】実施例5 感光層塗布液の組成を下記に変えた以外は実施例1と同
様の実験を行った。
【0099】 感光層塗布液の組成 赤外線吸収剤 例示化合物IR49 10部 本発明のブロック化イソシアネートA(前記) 20部 ノボラック樹脂A(前記) 50部 ビニル重合体A 20部 (4−ヒドロキシフェニルメクリルアミド/アクリロニトリル/メチルメタク リレート/アクリル酸=30/30/10/30(モル比)の共重合体、重量平 均分子量3万) プロピレングルコールモノメチルエーテル 1000部 実施例6 感光層塗布液の組成中のビニル重合体Aを下記ビニル重
合体Bに変えた以外は実施例5と同様の実験を行った。
【0100】ビニル重合体Bは、4−ヒドロキシフェニ
ルメクリルアミド/アクリロニトリル/メチルメタクリ
レート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=30/
30/10/30(モル比)の共重合体、重量平均分子
量3万である。
【0101】実施例7 感光層塗布液の組成中のビニル重合体Aを下記ビニル重
合体Cに変えた以外は実施例5と同様の実験を行った。
【0102】ビニル重合体Cは、4−ヒドロキシフェニ
ルメクリルアミド/アクリルアミド/メチルメタクリレ
ート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=30/3
0/10/30(モル比)の共重合体、重量平均分子量
3万である。
【0103】実施例8 感光層塗布液の組成中のビニル重合体Aを下記ビニル重
合体Dに変えた以外は実施例5と同様の実験を行った。
【0104】ビニル重合体Dは、スチレン/マレイン酸
=50/50(モル比)の共重合体、重量平均分子量3
万である。
【0105】比較例1 実施例1の感光層塗布液の組成中の本発明のブロック化
イソシアネートAを特開平9−43845号公報記載の
合成例7の高分子化合物(ベンジルオキシカルボニルア
ミノエチルメタクリレート/4−メチルフェニルスルホ
ニルメタクリルアミド=20/80(モル比)の共重合
体、重量平均分子量4.5万)に変えた以外は実施例5
と同様の実験を行った。
【0106】比較例2 実施例1の感光層塗布液の組成中の本発明のブロック化
イソシアネートAを特開昭62−164049号公報記
載の合成例1に従って合成したブロックイソシアネート
に変えた以外は実施例5と同様の実験を行った。
【0107】以上の結果を下記表1に示す。
【0108】
【表1】
【0109】
【発明の効果】本発明の目的は、赤外線による露光に対
して優れた感度を有し、現像性が向上し、地汚れが防止
された画像形成材料及び画像形成方法が提供される。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、下記一般式(1)又は
    (2)で表される化合物及び赤外吸収剤を含有する感光
    層を有することを特徴とする画像形成材料。 【化1】 〔式中、X1、X2及びX3は各々水素原子又は置換基を
    表し、X1、X2及びX3の少なくとも1つは−NR1−C
    O−O−R2である。R1は水素原子又はアルキル基を表
    し、R2はアルキル基、アラルキル基、イミド基、トリ
    アゾリル基、ピリジル基、スルホニル基、ピラゾリル
    基、ハロゲン原子又は芳香環基を表す。〕 【化2】 〔式中、X1、X2、X3及びX4は各々水素原子又は置換
    基を表し、X1及びX2の少なくとも1つ、並びにX3
    びX4の少なくとも1つは−NR1−CO−O−R2であ
    る。R1は水素原子又はアルキル基を表し、R2はアルキ
    ル基、アラルキル基、イミド基、トリアゾリル基、ピリ
    ジニウム基、スルホニル基、ピラゾリル基、ハロゲン原
    子又は芳香環基を表す。R3及びR4は各々R1と同義で
    ある。〕
  2. 【請求項2】 感光層がアルカリ可溶性ポリマーを含有
    することを特徴とする請求項1記載の画像形成材料。
  3. 【請求項3】 アルカリ可溶性ポリマーがノボラックで
    あることを特徴とする請求項2記載の画像形成材料。
  4. 【請求項4】 アルカリ可溶性ポリマーがカルボン酸
    基、アミノ基又はヒドロキシル基を側鎖に有するビニル
    重合体であることを特徴とする請求項2記載の画像形成
    材料。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の画像形成
    材料の感光層上に赤外線を用いて画像を描画した後、ア
    ルカリ性現像液で露光部を除去することを特徴とする画
    像形成方法。
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