JPH10318741A

JPH10318741A - ワイヤーロープの伸び測定方法及び伸び測定装置

Info

Publication number: JPH10318741A
Application number: JP12750797A
Authority: JP
Inventors: Isao Takahashi; 高橋　　功; Shigeo Ishida; 成男石田; Hirotaka Okamoto; 宏隆岡本; Yoshimitsu Beppu; 芳光別府
Original assignee: Kobe Steel Ltd; Sumitomo Metal Industries Ltd; Kawasaki Steel Corp; NKK Corp; Nippon Kokan Ltd
Current assignee: JFE Steel Corp; Kobe Steel Ltd; JFE Engineering Corp; Nippon Steel Corp
Priority date: 1997-05-16
Filing date: 1997-05-16
Publication date: 1998-12-04

Abstract

(57)【要約】【課題】ワイヤーロープの全体的な伸びだけでなく、
部分的な伸びをも測定できるよう考慮する。【解決手段】ワイヤーロープ２の長さ方向に一定間隔
をおいて存在する検出点２Ａ，２Ｂの、基準長さＬ内に
おける初期のピッチ数を、基準長さＬに亘ってセンサ４
を移動させることによって測定しておき、伸び発生後
の、基準長さＬ内での、前記検出点２Ａ，２Ｂのピッチ
Ｐ１（又はＰ２，Ｐ３）及びピッチ数を測定し、この伸
び発生後の検出点２Ａ，２Ｂのピッチ数を初期の検出点
２Ａ，２Ｂのピッチ数と比較し、それによって伸び量を
求める。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤーロープの
伸びを測定する方法及び装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】鋼板の連続製造ラインの入側・出側に設
置された竪型ルーパは、キャリッジに設置された上（又
は下）ロールと、固定フレームに支持された下（又は
上）ロールとの間にストリップを通し、キャリッジを昇
降させることによって前記上下ロール間の間隔を調節し
て製造ラインの長さを調節し、これによって製造ライン
の中央部の速度を一定に保ったまま、製造ラインの入側
・出側の速度を可変にするものである。

【０００３】キャリッジは平面視矩形状に形成され、そ
の四隅がワイヤーロープによって吊り下げられており、
ワイヤーロープをワイヤドラムに巻取り・巻出しするこ
とによってキャリッジが昇降可能とされている。したが
って、この４本のワイヤーロープの伸びにばらつきが生
じた場合、ロールに傾きが生じてストリップが蛇行する
ので、ワイヤーロープの伸びを監視しなければならな
い。

【０００４】このワイヤーロープの伸びを測定する方法
として、特開昭６３−２６７６８３号公報に記載の技術
がある。これは、エレベータのロープの伸びの測定方法
に関し、ロープに基準マークを設け、この基準マークの
初期値に対する、伸び発生後の基準マークの移動量を目
盛り板で読み取ることによってなされる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前記竪型ルーパにあっ
ては、ワイヤーロープのワイヤーシーブにかけられる部
分の伸びが大きいと予想されることからこの部分の伸び
をも測定してワイヤーロープの老朽化もしくは劣化等を
検出したいという要望があるが、前記従来のものにあっ
ては、ワイヤーロープの全長に対する伸び量を測定して
おり、ワイヤーロープの部分的な伸びや特定の欠陥につ
いては、検出・測定できないという問題がある。

【０００６】そこで、本発明は前記問題点に鑑みて、ワ
イヤーロープの部分的な伸びをも測定できるワイヤーロ
ープの伸び測定方法及び伸び測定装置を提供することを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明が前記目的を達成
するために講じた技術的手段は、請求項１では、ワイヤ
ーロープの長さ方向に一定間隔をおいて存在する検出点
の、基準長さ内における初期のピッチ数を測定してお
き、伸び発生後の、基準長さ内での、前記検出点のピッ
チ数を測定し、この伸び発生後の検出点のピッチ数を初
期の検出点のピッチ数と比較することによってワイヤー
ロープの伸びを求めることを特徴とする。

【０００８】また、請求項２では、ワイヤーロープのあ
る１つのストランドに識別特性を付与し、この識別特性
を検出することで初期のワイヤーロープのピッチを測定
しておき、伸び発生後に識別特性を検出してワイヤーロ
ープのピッチを測定し、この伸び発生後のワイヤーロー
プのピッチを初期のワイヤーロープのピッチと比較する
ことによってワイヤーロープの伸びを求めることを特徴
とする。

【０００９】また、請求項３では、ワイヤーロープの長
さ方向に沿って基準長さ内を相対移動可能に設けられて
いて、ワイヤーロープの長さ方向に一定間隔をおいて存
在する検出点を検出するセンサを備えてなることを特徴
とする。また、請求項４では、ワイヤーロープのある１
つのストランドに識別特性を付与し、この識別特性を検
出してワイヤーロープのピッチを測定するセンサを備え
てなることを特徴とする。

【００１０】また、請求項５では、ワイヤーロープを掛
けるシーブに、ワイヤーロープの長さ方向に一定間隔を
おいて存在する検出点を検出するセンサを設けてなるこ
とを特徴とする。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１は第１の実施の形態を示し、
１は、ワイヤーロープ２の部分的な伸びを測定するため
の小型の伸び測定装置であり、この測定装置１は、フレ
ーム３とセンサ４とから主構成されている。

【００１２】フレーム３は所定間隔をおいて対向配置さ
れた第１・２の構成部材３Ａ，３Ｂの一端側を連結部材
３Ｃによって連結されてなり、第１・２の構成部材３
Ａ，３Ｂの他端側は固定手段を介してワイヤーロープ２
に着脱自在に取付固定可能とされている。第１・２の構
成部材３Ａ，３Ｂ間の一端側には、フレーム３をワイヤ
ーロープ２に取付固定したときにワイヤーロープ２の軸
心方向（長さ方向）に平行となるロッドからなるガイド
部材５が設けられ、このガイド部材５にセンサ４が軸心
方向移動自在に支持されている。また、フレーム３に
は、センサ４を移動させる移送手段が設けられ、この移
送手段によってセンサ４が実線で示す位置と、仮想線で
示す位置との間を往復移動可能とされ、このセンサ４が
移動する範囲が、測定する基準長さＬ（伸びの測定範
囲）とされている。

【００１３】このセンサ４は、ワイヤーロープ２の長さ
方向に所定間隔をおいて存在する検出点を検出するセン
サであり、検出点としては、ワイヤーロープ２上の検出
ラインにおける、ワイヤーロープ２のストランド外形の
山部（ワイヤーロープ２の軸心から、該軸心方向に直交
する方向の距離が最も遠い部分）２Ａ、及び、ストラン
ド外形の谷部（ワイヤーロープ２の軸心から、軸心方向
に直交する方向の距離が最も近い部分）２Ｂがあげられ
るが、ワイヤーロープ２に特別に検出点としてのマーク
をつけたものでもよい。

【００１４】センサ４は、例えば該センサ４からワイヤ
ーロープ２までの距離を測定できる非接触センサが採用
され、このセンサによって検出点までの距離を測定する
ことで、検出点が検出可能とされている。前記構成の測
定装置１によってワイヤーロープ２の部分伸びを測定す
る方法について説明すると、先ず最初に、ワイヤーロー
プ２に荷重のかかっていないときに、ワイヤーロープ２
の任意の測定場所に測定装置１のフレーム３を取付固定
し、センサ４をその移動域の一端から他端に移動させ
て、基準長さＬ内における初期の検出点のピッチ数を測
定しておく。この検出点のピッチは、山部２Ａと谷部２
Ｂとの間隔Ｐ１、山部２Ａと山部２Ａとの間隔Ｐ２、又
は谷部２Ｂと谷部２Ｂとの間隔Ｐ３のいずれかとされ
る。また、マークをつける場合は、マーク間の間隔とさ
れる。

【００１５】初期の検出点のピッチ数を測定すると、そ
の測定場所をマーキングしておき、フレーム３をワイヤ
ーロープ２から取り外し、ワイヤーロープ２を、鋼板の
連続製造ラインの入側・出側に設置された竪型ルーパ又
はエレベータ等に使用し、ワイヤーロープ２に伸びが生
じた場合に、ワイヤーロープ２の前記測定場所に測定装
置１のフレーム３を取り付け、センサ４をその移動域の
一端から他端に移動させて、基準長さＬ内における検出
点のピッチ（検出点間の距離）及びピッチ数を測定す
る。

【００１６】そして、前記初期の検出点のピッチ数と、
伸び発生後の検出点のピッチ数とを比較し、例えば、初
期の検出点のピッチ数から伸び発生後の検出点のピッチ
数を減じた値に、伸び発生後の検出点のピッチを掛ける
ことによって、ワイヤーロープ２の伸びを求める。ま
た、センサ４によって、ワイヤーロープ２の外形を測定
し、局部的に細くなった部分を検出することによって、
ワイヤーロープ２の欠陥を検出することができる。

【００１７】前記構成において、センサ４としては、イ
メージセンサ、接触センサ等を採用してもよく、検出点
を検出できればどのようなセンサでもよい。また、測定
範囲を複数個所採れば、どの部分で伸びがいちばんよく
発生しているか検出することができる。さらに、前記構
成の測定装置１はワイヤーロープ２の部分伸びを測定す
るものであるが、センサ４の移動域をワイヤーロープ２
の全長に対応する範囲に設定すれば、ワイヤーロープ２
の全伸びを測定することができる。

【００１８】図２は第２の実施の形態に係るワイヤーロ
ープ２を示し、このワイヤーロープ２は、それを構成す
るストランドのある１つに着色又は磁性（図２に斜線で
示す）等の識別特性を付与してある。測定装置として
は、センサが色又は磁性を検出するセンサである他は第
１の実施の形態のものと略同様のものが使用される。こ
の実施の形態のものにあっては、識別特性を付与した特
定ストランド２Ｂを検出することによって、初期のワイ
ヤーロープ２のピッチＰ４（特定ストランド２Ｂがワイ
ヤーロープの軸心廻りに１回転する、軸心方向の長さ）
を測定しておき、伸びが発生した後のワイヤーロープ２
のピッチＰ４を測定して前記初期のワイヤーロープ２の
ピッチＰ４と比較することによって、ワイヤーロープ２
の部分伸びを求めるようにしたものである。

【００１９】図３及び図４は第３の実施の形態を示し、
図３は鋼板の連続製造ラインの入側・出側に設置される
竪型ルーパ６の概略構成図であり、この竪型ルーパ６
は、上側の固定ロール７と下側の可動ロール８との間に
ストリップ９を通してあり、固定ロール７はベース上に
立設した固定フレームに支持され、可動ロール８はキャ
リッジ１０に支持されている。キャリッジ１０は平面視
矩形状に形成され、その四隅にはそれぞれワイヤーロー
プ２の一端側が連結されており、このワイヤーロープ２
は、前記固定フレームに支持されたワイヤーシーブ１１
に掛けられると共に、他端側がワイヤードラム１２に巻
取られ、又はワイヤードラム１２から巻出されることで
キャリッジ１０が昇降自在とされている。

【００２０】ワイヤーシーブ１１には、センサ４が設け
られている。このセンサ４はワイヤーシーブ１１の支持
部に固定されたブラケット１３に取り付けられ、したが
って、ワイヤーシーブ１１が回転してもセンサ４は動か
ない。この実施の形態にあっては、測定するワイヤーロ
ープ２の基準長さ、すなわち伸びの測定範囲は、ワイヤ
ードラム１２の回転数により、巻出し又は巻取られたワ
イヤーロープ２の長さを算出することで決定され、基準
長さの起点はワイヤーロープ２にマーキング等すること
によって決められる。

【００２１】伸びの測定方法は前記第１の実施の形態、
又は、第２の実施の形態と同様である。また、この実施
の形態にあってはワイヤーロープ２の伸びを連続的に測
定でき、また、センサ４によって、ワイヤーロープ２の
外形を連続的に監視して、全長に亘ってワイヤーロープ
２の局部的に細くなった部分１４を検出することができ
る。

【００２２】また、測定場所、測定長さ（測定範囲）も
任意に決定できる。図５は第４の実施の形態を示し、測
定装置１のフレーム３を、竪型ルーパ６のキャリッジ１
０に固定した取付ブラケット１５に着脱自在に取付固定
したものである。その他の構成及び伸び測定方法は前記
第１の実施の形態、又は、第２の実施の形態と略同様で
ある。

【００２３】

【発明の効果】本発明によれば、ワイヤーロープの部分
的な伸びを測定することができ、どの部分でよく伸びが
発生しているかを検出でき、または、伸びがよく発生し
ている部分の監視ができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施の形態に係る伸び測定装置の正面図
である。

【図２】第２の実施の形態に係るワイヤーロープの正面
図である。

【図３】第３の実施の形態に係る竪型ルーパの全体構成
図である。

【図４】第３の実施の形態に係る要部の正面図である。

【図５】第４の実施の形態に係る要部の正面図である。

【符号の説明】

１伸び測定装置２ワイヤーロープ４センサ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000002118 住友金属工業株式会社大阪府大阪市中央区北浜４丁目５番33号 (72)発明者高橋功兵庫県加古川市金沢町１番地株式会社神戸製鋼所加古川製鉄所内 (72)発明者石田成男東京都千代田区丸の内一丁目１番２号日本鋼管株式会社内 (72)発明者岡本宏隆岡山県倉敷市水島川崎通１丁目（番地なし）川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者別府芳光和歌山県和歌山市湊1850番地住友金属工業株式会社和歌山製鉄所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ワイヤーロープの長さ方向に一定間隔を
おいて存在する検出点の、基準長さ内における初期のピ
ッチ数を測定しておき、伸び発生後の、基準長さ内で
の、前記検出点のピッチ数を測定し、この伸び発生後の
検出点のピッチ数を初期の検出点のピッチ数と比較する
ことによってワイヤーロープの伸びを求めることを特徴
とするワイヤーロープの伸び測定方法。
【請求項２】ワイヤーロープのある１つのストランド
に識別特性を付与し、この識別特性を検出することで初
期のワイヤーロープのピッチを測定しておき、伸び発生
後に識別特性を検出してワイヤーロープのピッチを測定
し、この伸び発生後のワイヤーロープのピッチを初期の
ワイヤーロープのピッチと比較することによってワイヤ
ーロープの伸びを求めることを特徴とするワイヤーロー
プの伸び測定方法。
【請求項３】ワイヤーロープの長さ方向に沿って基準
長さ内を相対移動可能に設けられていて、ワイヤーロー
プの長さ方向に一定間隔をおいて存在する検出点を検出
するセンサを備えてなることを特徴とするワイヤーロー
プの伸び測定装置。
【請求項４】ワイヤーロープのある１つのストランド
に識別特性を付与し、この識別特性を検出してワイヤー
ロープのピッチを測定するセンサを備えてなることを特
徴とするワイヤーロープの伸び測定装置。
【請求項５】ワイヤーロープを掛けるシーブに、ワイ
ヤーロープの長さ方向に一定間隔をおいて存在する検出
点を検出するセンサを設けてなることを特徴とするワイ
ヤーロープの伸び測定装置。