JP5186460B2 - アキューム帯状体振動測定装置 - Google Patents

アキューム帯状体振動測定装置 Download PDF

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本発明は、アキュームのローラ対に掛け渡された、鋼板、銅板、アルミ板等の帯状体の振動測定技術に関する。
鋼板、銅板、アルミ板等の帯状体の連続生産ラインでは、巻き出し側ロールに巻回された帯状体を巻き出して、連続処理部にて処理をし、処理した帯状体を巻き取り側ロールにて巻き取りが行われる。このような帯状体の連続生産ラインでは、通常、アキュームと呼ばれる帯状体を溜める装置が設置されており、巻き出し側ロール、又は巻き取り側ロールの交換作業に伴い、帯状体の巻き出し、又は巻き取りが一時的に停止された場合でも、連続生産が維持できるようにされている。
このようなアキュームは、図13に示すように、巻き出し側ロール121と帯状体110を連続処理する連続処理部122との間、並びに連続処理部122と巻き取り側ロール123との間の2箇所に設けられている。
図13に示すように、アキューム102は、一方側ローラ103と他方側ローラ104とのローラ対を1以上有し、各ローラ対のローラ間隔を変更可能にされている。そして帯状体110は、一方側ローラ103と他方側ローラ104とに交互に掛け渡すようにされている。
帯状体110の巻き出し側のアキューム102a(102)では、巻き出し側ロール121のロール交換時において、各ローラ対のローラ間隔を狭めることで、予め溜めておいた帯状体110を放出し、連続生産が維持できるようにされている。また、巻き出し側ロール121のロール交換後、巻き出し側ロール121において帯状体110の巻き出しが再開されると、各ローラ対のローラ間隔を広げることで、帯状体110をアキューム102aに溜めるようにされている。
一方、帯状体110の巻き取り側のアキューム102bでは、巻き取り側ロール123のロール交換時において、各ローラ対のローラ間隔を広げることで、帯状体110をアキューム102bに溜めて連続生産が維持できるようにされている。また、巻き取り側ロール123のロール交換後、巻き取り側ロール123において帯状体110の巻き取りが再開されると、各ローラ対のローラ間隔を狭めることで、アキューム102bに溜まった帯状体110を放出するようにされている。
ところで、帯状体の連続生産ラインでは、設備診断のためにしばしば帯状体の振動測定が行われている。例えば、特許文献1には、帯状体の走行経路(ライン)上の2点の位置で支持された帯状体の振動を、非接触の帯状体振動測定手段(レーザ変位装置や渦電流式の変位計など)を用いて測定することが開示されている。
特開2000-39369号公報
しかしながら、上記の特許文献1では、アキュームのように、ローラ対が1以上あり、ローラ対に掛け渡された帯状体が複数あるような装置において、当該ローラ対に掛け渡された全ての帯状体の振動データを測定するためには、ローラ対に掛け渡された帯状体の数だけ帯状体振動測定手段を設ける必要があり、複雑で大掛かりな構成になるという問題がある。また、帯状体の走行経路上(帯状体の幅方向の範囲内)に、帯状体振動測定手段である機器を設置することは、安全上大きな問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてされたものであり、アキュームのローラ対に掛け渡された複数の帯状体を、同時に非接触で、かつ安全に測定することを目的とする。
本発明のアキューム帯状体振動測定装置は、一方側ローラと他方側ローラとのローラ対を1以上有し、前記各ローラ対のローラ間隔を変更可能にされたアキュームにおける、前記ローラ対に掛け渡された帯状体の振動データを測定するアキューム帯状体振動測定装置であって、前記アキュームの外側に設置され、該アキュームの前記ローラ対に掛け渡された前記帯状体の前記ローラ対間の測定領域に一括して検査光を照射するように、帯状の光を前記検査光として出射する照射装置と、前記各測定領域における前記検査光の照射状態を一括して撮影する撮影装置と、前記撮影装置で撮影した前記照射状態の変化量に基づいて、前記各ローラ対間の前記各帯状体の振動データをそれぞれ求める振動変換装置とを有することを特徴とする。
上記の構成によれば、アキュームのローラ対に掛け渡された帯状体のローラ対間の測定領域に一括して検査光を照射するように、帯状の光が検査光として照射装置から照射される。各測定領域における検査光の照射状態は一括して撮影装置で撮影され、振動変換装置で当該照射状態の変化量に基づいて、各ローラ対間の各帯状体の振動データがそれぞれ求められる。従って、アキュームのロール対に掛け渡された複数の帯状体の振動データを、同時に、簡易な装置構成で測定することができる。また、照射装置はアキュームの外側に設置されているので、安全に測定することができる。
また、本発明のアキューム帯状体振動測定装置において、前記振動変換装置は、一定時間ごとに前記照射状態をサンプリングし、サンプリング開始から所定時間経過するまでの複数のサンプリング点における重心点を求め、前記複数のサンプリング点のうち当該重心点より最も距離が大きいサンプリング点を基準点とし、当該重心点と基準点とを通る直線を基準直線とし、前記重心点と任意のサンプリング点とを端点とする線分を前記基準直線に射影したときの射影距離を、当該サンプリング点の前記変化量としてもよい。上記の構成によれば、ローラ対間の帯状体における振幅の大きい振動方向の振動データを測定することができる。
また、本発明のアキューム帯状体振動測定装置において、前記振動変換装置は、一定時間ごとに前記照射状態をサンプリングし、サンプリング開始から所定時間経過するまでの複数のサンプリング点における重心点を求め、当該複数のサンプリング点を用いて求めた近似直線を基準直線とし、前記重心点と任意のサンプリング点とを端点とする線分を前記基準直線に射影したときの射影距離を、当該サンプリング点の前記変化量としてもよい。上記の構成によれば、サンプリング点の外れ値の影響を少なくすることができるので、精度良く振幅の大きい方向の振動データを測定することができる。
また、本発明のアキューム帯状体振動測定装置においては、前記検査光の照射領域を、前記帯状体の掛け渡し方向に移動可能にする照射領域移動手段と、前記照射領域移動手段を制御するコントローラとを更に備えていてもよい。上記の構成によれば、検査光の照射領域を、帯状体の掛け渡し方向に移動することができるため、所望の測定領域での振動データを測定することができる。
また、本発明のアキューム帯状体振動測定装置においては、前記ローラ間隔を取得するローラ間隔測定手段を更に備え、前記コントローラは、前記ローラ間隔測定手段によって取得された前記ローラ間隔を基に、前記ローラ対に掛け渡された前記帯状体における所望の振動モードの最大振幅領域を求め、当該最大振幅領域を前記測定領域とし、当該測定領域に前記照射領域が移動するように照射領域移動手段を制御してもよい。上記の構成によれば、ローラ間隔が変更された場合でも、ローラ対に掛け渡された帯状体における所望の振動モードの最大振幅領域で振動データを測定することができる。
また、本発明のアキューム帯状体振動測定装置において、前記コントローラは、前記測定領域において前記振動データを求めるのに必要な時間が少なくとも経過するまで、前記検査光を照射した後に、新たな測定領域に前記照射領域が移動するように前記照射領域移動手段を制御してもよい。上記の構成によれば、測定領域において振動データを求めるのに必要な時間が少なくとも経過するまで、検査光を照射した後に、新たな測定領域に照射領域が移動される。従って、帯状体の掛け渡し方向において、複数の測定領域で振動測定を行うことができ、広範囲の周波数域の振動成分について精度良く状態監視を行うことができる。
本発明は、アキュームのローラ対に掛け渡された複数の帯状体を、同時に非接触で、かつ安全に測定する。
本発明の一実施形態に係るアキューム帯状体振動測定装置を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る撮影装置で撮影された撮影画像を示す図である。 本発明の一実施形態に係る帯状体における検査光の照射領域を示す図である。 本発明の一実施形態に係る帯状体における検査光の照射領域の撮影画像を示す図である。 本発明の一実施形態に係る帯状体における検査光の照射領域を示す図である。 本発明の一実施形態に係る帯状体における検査光の照射領域の撮影画像を示す図である。 サンプリング点の変化量の測定について説明する説明図である。 サンプリング点の変化量の測定について説明する説明図である。 本発明の一実施形態に係るサンプリング点の変化量の測定について説明する説明図である。 本発明の一実施形態に係るサンプリング点の変化量の測定について説明する説明図である。 ローラ対に掛け渡された帯状体の振動モードについての説明図である。 本発明の一実施形態に係る振動データ算出ルーチンのフロー図である。 本発明の一実施形態に係るアキューム帯状体振動測定装置を適用した張力測定装置のブロック図である。 本発明の一実施形態に係るアキューム帯状体振動測定装置を適用した張力測定装置のフロー図である。 帯状体の連続生産ラインについて説明する説明図である。
本発明の実施形態を図1〜図12を参照して説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るアキューム帯状体振動測定装置1は、鋼板、銅板、アルミ板等の帯状体10の連続生産ラインに設置されたアキューム2の帯状体の振動測定に適用される。
図1に示すように、アキューム2は、列状に配列された複数の一方側ローラ3と、当該複数の一方側ローラ3の対向位置に列状に配列された複数の他方側ローラ4を有する。即ち、一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対を1以上有している。また、一方側ローラ3、及び他方側ローラ4には帯状体10が交互に掛け渡されている。
帯状体10は、図示しない搬送ローラが制御装置により回転駆動されることで、アキューム2の一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対間で所定の張力が付与されながら走行するようにされている。なお、一方側ローラ3、及び/又は他方側ローラ4が制御装置により回転駆動されることで、一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対間で、帯状体10が所定の張力が付与されながら走行するようにされていてもよい。
また、図1に示すように、一方側ローラ3は、フレーム5に固定設置されている。フレーム5の上部及び下部には、図示しない駆動プーリ及び図示しない従動プーリが設置されている。この駆動プーリ及び従動プーリには、移動体6が連結された無端状のベルトが掛け渡されている。そして、駆動プーリを図示しない駆動モータによって回転させることで、移動体6が一方側ローラ3に対して近づいたり、遠ざかったりすることが可能にされている。他方側ローラ4は、移動体6に支持されており、移動体6が一方側ローラ3に対して近づいたり、遠ざかったりすることで、一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対のローラ間隔を変更可能にされている。このローラ対のローラ間隔は、連続生産ラインにおける巻き取り側ローラ、及び/又は巻き出し側ローラのロール交換に伴い変更される。
なお、本実施の形態において、一方側ローラ3は、フレーム5に固定設置されているが、他方側ローラ4に対して移動可能にされていてもよい。
また、本実施の形態においては、他方側ローラ4は、共通の移動体6に支持されているため、各ローラ対間のローラ間隔が変更される際の変動距離は全てのローラ対において同じものとされているが、一方側ローラ3各々が個別に他方側ローラ4に対して移動可能にすることで、移動する一方側ローラ3が関わるローラ対のみのローラ間隔が変更可能にされていてもよい。
アキューム2のローラ対に掛け渡された帯状体10それぞれの振動データは、本実施の形態のアキューム帯状体振動測定装置1によって測定される。アキューム帯状体振動測定装置1は、図1に示すように、照射ユニット17、撮影ユニット18、振動変換装置13、照射領域移動手段としての照射装置可動部14、撮影装置可動部15、ローラ間隔測定手段としてのローラ間隔検出部16、及びコントローラ30を有している。
照射ユニット17は、照射装置11と照射装置可動部14とから構成されている。照射装置11は、アキューム2における帯状体10の走行経路(帯状体10の幅方向の範囲)の外側に設置されており、アキューム2のローラ対に掛け渡された帯状体10のローラ対間の測定領域に一括して検査光を照射するように、帯状の光である帯状レーザ(シートレーザ)を検査光として出射する。なお、帯状レーザは、図1に示すように、ローラ対に掛け渡された各帯状体10の幅方向における一方の端部領域に照射される。
また、照射装置11は、照射装置可動部14と接続されており、照射装置可動部14が可動することによって、照射装置11が3次元に移動可能にされている。照射装置11が移動されると、当該移動に伴い照射装置11から出射される検査光の照射領域が移動されることになる。照射装置可動部14は、コントローラ30の指令に基づいて制御される。
撮影ユニット18は、撮影装置12と撮影装置可動部15とから構成されている。撮影装置12は、ローラ対間の帯状体10の各測定領域に照射された検査光の照射状態を一括して撮影する。なお、撮影装置12は、振動測定で必要とする周波数の2倍以上のサンプリング周波数で撮影(撮影画像を取得)することが可能な装置である。また、撮影装置12は、撮影装置可動部15と接続されており、撮影装置可動部15が可動することによって、3次元に移動可能にされている。撮影装置可動部15は、コントローラ30の指令に基づいて制御される。
なお、本実施の形態においては、一台の撮影装置12により、各測定領域に照射された検査光の照射状態を撮影しているが、複数台の撮影装置12で検査光の照射状態を撮影してもよい。この場合、照射状態の3次元情報を取得することができる。また、撮影装置12は2つのレンズ機構を持つステレオカメラでもよい。
また、本実施の形態においては、一台の照射装置11により、アキューム2のローラ対に掛け渡された帯状体10のローラ対間の測定領域に一括して検査光を照射しているが、複数台の照射装置11により、当該測定領域に一括して検査光を照射するようにしてもよい。例えば、照射装置11の検査光の照射範囲が狭く、1台の照射装置11では、帯状体10が掛け渡された全ローラ対間の測定領域に検査光を照射することができないような場合において、全ローラ対間の測定領域を複数の集合(グループ)に分け、複数台の各照射装置11が、割り当てられた集合に含まれる測定領域に検査光を照射することで、全ローラ対間の測定領域に検査光を照射するようにしてもよい。また、1台の撮影装置12で、全ローラ対間の測定領域の検査光の照射状態を撮影してもよいが、検査光の照射状態を撮影する測定領域を複数の集合(グループ)に分け、複数台の各撮影装置12が、割り当てられた集合に含まれる測定領域の検査光の照射状態を撮影することで、全ローラ対間の測定領域の検査光の照射状態を撮影してもよい。
振動変換装置13は、撮影装置12で撮影した検査光の照射状態を一定時間ごとにサンプリングし、各サンプリング点での照射状態の変化量に基づいて、帯状体10が掛け渡された各ローラ対間の測定領域の振動データをそれぞれ求める。具体的には、振動変換装置13は、撮影装置12で撮影した撮影画像上の検査光の照射領域を、各ローラ対間の各帯状体10に対応させて分類する。そして、振動変換装置13は、分類された検査光の照射領域を基に、当該照射領域の基準点(サンプリング点)を算出し、記憶する。振動変換装置13は、上記の検査光の照射領域の分類及びサンプリング点の算出の処理(サンプリング)を一定時間毎(撮影装置12で撮影した撮影画像毎)に行い、振動測定に必要な時間が経過したときに、記憶したサンプリング点を用いて、FFT(Fast Fourier Transform)処理を行い、振動の周波数成分(振動データ)を求める。
また、振動変換装置13は、振動データが求まった場合、コントローラ30に対して、振動データ算出終了情報を出力する。
ローラ間隔検出部16は、一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対のローラ間隔を検出し、当該ローラ間隔をコントローラ30に出力する。コントローラ30は、ローラ間隔検出部16からのローラ間隔情報、又は振動変換装置13からの振動データ算出終了情報に基づいて、照射装置可動部14、及び/又は撮影装置可動部15に指令を出力する。
(サンプリング点の算出方法)
撮影装置12で撮影された撮影画像から、各ローラ対間の各帯状体10に対応するサンプリング点を算出する方法について説明する。図2は、撮影装置12で撮影された撮影画像である。なお、X軸は撮影画像の画像上の横方向に対応し、Y軸は撮影画像の画像上の縦方向に対応する。
各ローラ対間の各帯状体10に対応する照射領域のサンプリング点を、図2に示すように、検査光の照射領域と認識した各画素集合におけるx軸正方向の端部(画素一点)とした場合、最も容易にサンプリング点を算出することができる。
しかしながら、検査光の照射領域と認識した各画素集合におけるx軸正方向の端部をサンプリング点とした場合、測定可能な振動の振幅は撮影装置12の画像の分解能そのものとなり、精度良く振動測定することができない。そこで、本実施の形態では、各ローラ対間の帯状体10毎の検査光の照射領域の重心位置をサンプリング点とし、当該重心位置の振動を測定することで高精度な帯状体の振動測定を可能としている。
ここで、各ローラ対間の帯状体10毎の検査光の照射領域の重心位置をサンプリング点とし、当該重心位置の振動を測定した場合、高精度な帯状体10の振動測定が可能である理由について説明する。
あるローラ対に掛け渡された帯状体10の検査光の照射領域が、図3aに示す斜線領域である場合、撮影装置12において撮影される撮影画像は図3bに示すとおりになる。また、あるローラ対に掛け渡されたローラ対の帯状体10の検査光の照射領域が、図4aに示す斜線領域である場合、撮影装置12において撮影される撮影画像は図4bに示すとおりになる。なお、図4aが示す斜線領域は、図3aが示す斜線領域がx軸正方向に移動した領域である。また、図3b、及び図4bのマス目は画素を示し、斜線がされたマス目は、検査光の照射領域と認識した画素である。
図3bの撮影画像、及び図4bの撮影画像の双方とも、斜線領域のX正方向の端部の画素のx座標はx=9と同じとなる。しかしながら各撮影画像の斜線領域の重心位置のx座標は、図3bの撮影画像ではx=5であり、図4bの撮影画像ではx=5.5となり異なる値をとることになる。このように検査光の照射領域の重心位置を算出することで、検査光の照射領域と認識した各画素集合におけるx軸正方向の端部をサンプリング点とした場合(画素一点をセンシングした場合)では測定できない高精度な測定を行うことが可能となる。従って、検査光の照射領域の重心位置をサンプリング点とし、当該重心位置の振動を測定した場合、高精度な帯状体10の振動測定が可能となる。
なお、撮影装置12で撮影した撮影画像上の検査光の照射領域を、各ローラ対間の各帯状体10に対応させて分類する方法としては、撮影画像の画像領域を各ローラ対間の帯状体10毎にそれぞれ対応させて予め区分しておき、区分された領域内で認識された検査光の照射状態は、当該領域に対応させられた帯状体10の照射状態として分類する方法が挙げられる。
(振動データ変換方法)
次に、サンプリング点を用いて、振動データを求める方法について図5〜図8を参照して説明する。
一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対に掛け渡された帯状体10のうち、巻き取り側からn番目(nは正整数)の帯状体におけるサンプリング点をサンプリング点Snとし、当該サンプリング点Snのうちサンプリング開始からi番目(iは正整数)のサンプリング点をサンプリング点Sn(i)とする。また、サンプリング開始から所定時間(本実施の形態では数秒)経過するまでにサンプリングした複数のサンプリング点Snを用いて、当該複数のサンプリング点Snの重心点を求め、当該重心点を基準点Anとする。さらに任意の位置(図5では原点)に基準点Bnを設定し、基準点Anと基準点Bnとを通る直線を基準直線とする。また、基準直線とx軸との角度をθとする。またさらに、サンプリング点Sn(i)と基準点Anとを通る直線とx軸との角度をθとし、サンプリング点Sn(i)と基準点Anとの距離をLn(i)とすると、基準直線方向におけるサンプリング点Sn(i)と基準点Anとの射影距離(変化量)Vn(i)は数1に示されるようになる。
(数1)
Vn(i)=Ln(i)×cos(θ−θ)
上記数1を用いて、各サンプリング点Sn(i)の変化量Vn(i)を求め、求めた変化量Vnを用いてFFT処理を行うことにより、基準直線方向の振動データを算出することができる。また、基準点Anを算出後は、リアルタイムに振動データを測定することができる。
しかしながら、図6に示すようなサンプリング点がサンプリングされた場合、基準点Bnを任意の位置(例えば、図6中の基準点Bn1)に設定すると、帯状体10が振幅の大きい振動をしているにも関わらず、基準直線方向における振幅(全振幅)は小さいため、帯状体10が振幅の小さい振動をしているものとして振動測定される可能性がある。つまり、基準直線方向が、帯状体10の振動方向(振幅が最も大きい方向)と一致する場合に、振幅が最も大きい振動データを測定することができ、基準直線方向と帯状体10の振動方向とがなす角度が90度(直交)に近づくにつれて、実際の帯状体10の振幅よりも小さい振幅が測定されることになる。
そこで、本実施の形態においては、図7に示すように、サンプリング開始から所定時間経過するまでに測定した複数のサンプリング点Snのうち、基準点Anからの距離が最も大きいサンプリング点を基準点Bn2とし、基準点Anと基準点Bn2とを通る直線を基準直線とする。このようにすることで、図7に示すように、基準直線方向と帯状体10の振動方向がなす角度が小さくなるため、振幅(全振幅)の大きい方向の振動データを測定することができる。
また、基準点Bn2が基準点Anから見て、帯状体10の振動方向(振幅が最も大きい方向)からずれている場合(外れている場合)、そのずれに応じて、小さい振幅が測定されることになる。そこで、本実施の形態においては、図8に示すように、基準点Anを求める際に用いた、サンプリング開始から所定時間経過するまでにサンプリングした複数のサンプリング点Snから、最小2乗法等の近似を用いて近似直線を求め、当該近似直線を基準直線としてもよい。このようにすることで、基準直線方向と帯状体19の振動方向がなす角度が小さくなり、より精度よく振幅が大きい振動データを測定することができる。
(照射領域の設定方法)
次に、照射装置11の検査光の照射領域の設定方法について説明する。
一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対に掛け渡された帯状体10には、図9に示すように、数多くの固有振動モードがあり、当該振動モード毎に振動の腹となる領域(最大振幅領域)が異なる。従って、所望の振動モードの最大振幅領域を測定領域として振動測定を行う場合には、検査光の照射領域を最大振幅領域に移動させる必要がある。
また、連続生産ラインにおける巻き取り側ローラ、及び/又は巻き出し側ローラのロール交換に伴い、一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ間隔は変更されるため、最大振幅領域の位置は変化することになる。従って、最大振幅領域を測定領域として振動測定を行うためには、ローラ間隔を検出する必要がある。
そこで、本実施の形態においては、一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ間隔をローラ間隔検出部16で検出し、コントローラに当該ローラ間隔を出力する。コントローラ30は、ローラ間隔検出部16から出力されたローラ間隔を基に、所望の振動モードでの最大振幅領域を算出し、照射装置11から出射される検査光の照射領域が当該最大振幅領域に照射されるように、照射装置可動部14を制御する。
また、一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対に掛け渡された帯状体10の固有振動数は、固有振動モードによって異なる。従って、広範囲の周波数域の振動成分を振幅の大きな領域で測定するには、複数の測定領域で振動を測定する必要がある。そこで、本実施の形態では、任意の測定領域において、振動データを求めるのに必要な時間が少なくとも経過するまで、検査光を照射した後、新たな測定領域に検査光の照射領域が移動するように、コントローラ30は照射装置可動部14を制御する。
なお、振動データを求めるのに必要な時間は、サンプリング周波数と必要な周波数分解能とによって決定される。例えば、サンプリング周波数が200Hz、必要な周波数分解能が0.2Hz以下である場合、振動データを求めるのに必要な時間は5秒以上となる。
なお、コントローラ30は、各ローラ対間の帯状体10における各測定領域を一括して撮影することができるように、撮影装置可動部15の制御も行う。
(アキューム帯状体振動測定装置の動作)
上記の構成のアキューム帯状体振動測定装置1の動作について、図10を参照して説明する。まず、アキューム帯状体振動測定装置1は、一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対のローラ間隔をローラ間隔検出部16で検出する(S1)。次に、アキューム帯状体振動測定装置1は、ローラ間隔検出部16で検出されたローラ間隔を基に、コントローラ30で所望の振動モードでの最大振幅領域を算出する(S2)。
次に、アキューム帯状体振動測定装置1は、コントローラ30により照射装置可動部14を制御し、照射装置11から出射される検査光の照射領域を算出した最大振幅領域(測定領域)に移動させる(S3)。また、S3の処理において、コントローラ30は、各ローラ対間の帯状体10における各測定領域を撮影装置12により一括して撮影することができるように、撮影装置可動部15を制御する。次に、アキューム帯状体振動測定装置1は、振動変換装置13により、撮影装置12により撮影した検査光の照射状態をサンプリングし、サンプリング点を記憶する(S4)。
次に、アキューム帯状体振動測定装置1は、サンプリング開始から所定時間(本実施の形態では数秒)経過したか否かを判定する(S5)。所定時間経過していないと判定した場合(S5:NO)には、S4の処理に戻る。一方で、所定時間経過したと判定した場合(S5:YES)には、アキューム帯状体振動測定装置1は、振動変換装置13により、所定時間経過までにサンプリングした複数のサンプリング点における重心点である基準点Anを算出する(S6)。
次に、アキューム帯状体振動測定装置1は、撮影装置12で撮影した検査光の照射状態を、振動変換装置13によりサンプリングし、基準点Anとサンプリング点とを端点とする線分を基準直線に射影した時の射影距離を、当該サンプリング点における照射状態の変化量として、記憶する(S7)。なお、基準直線は、複数のサンプリング点のうち重心点より最も距離が大きいサンプリング点を基準点とし、当該重心点と基準点とを通る直線としてもよいし、複数のサンプリング点を用いて求めた近似直線としてもよい。
次に、アキューム帯状体振動測定装置1は、振動データを求めるのに必要な時間が経過したか否かを判定する(S8)。振動データを求めるのに必要な時間が経過していないと判定した場合(S8:NO)には、S7の処理に戻る。一方で、振動データを求めるのに必要な時間が経過したと判定した場合(S8:YES)には、振動変換装置13によりサンプリングしたサンプリング点における照射状態の変化量を用いて、振動データを算出する(S9)。
次に、アキューム帯状体振動測定装置1は、ローラ間隔検出部16により一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対のローラ間隔を検出し、当該ローラ間隔がS1の処理で検出した時から変更されているか否かを判定する(S10)。ローラ間隔が変更されていると判定した場合(S10:YES)には、S2の処理に戻る。一方で、ローラ間隔が変更されていないと判定した場合(S10:NO)には、帯状体10の掛け渡し方向において、他の振動モードの最大振幅領域などのその他の測定領域において、振動データを算出するか否かを判定する(S11)。その他の測定領域において振動データを算出しないと判定した場合(S11:NO)には、S7の処理に戻る。一方で、その他の測定領域において振動データを算出すると判定した場合(S11:YES)には、コントローラ30により照射装置可動部14を制御し、検査光の照射領域を新たな測定領域に移動させ(S12)、S4の処理に戻る。
(張力測定装置)
次に、本発明のアキューム帯状体振動測定装置の適用例として、アキュームの設備診断の一つである、アキュームのローラ対間に掛け渡された帯状体の張力を測定する張力測定装置について図11及び図12を参照して説明する。この張力測定装置では、ローラ対間に掛け渡された帯状体の張力を互いに比較することによって、アキュームの一方側ローラや他方側ローラの異常等を検出することができる。またさらには、張力測定装置は、連続生産ラインにおける帯状体の張力の変動を軽減することができる。
なお、帯状体の張力の変動は、帯状体の走行が不安定になったり、巻きずれが起こる等の問題が生じる要因となっているため、従来から、帯状体の張力を測定することは、生産性や品質を向上させる上で極めて重要なものとなっている。
図11に示すように、張力測定装置100は、アキューム帯状体振動測定装置1、張力演算部31、張力制御部32、異常判定部33、及び表示装置34を有している。
アキューム帯状体振動測定装置1のコントローラ30は、振動変換装置13から出力された各ローラ対間の各帯状体10の振動データ、及びローラ間隔検出部16で検出したローラ間隔を張力演算部31に出力する。張力演算部31は、コントローラ30から出力される振動データを基に、各ローラ対間の各帯状体10の張力をそれぞれ求める。また、張力演算部31は、求めた張力を張力制御部32、異常判定部33、及び表示装置34に出力する。
張力制御部32は、各ローラ対間の各帯状体10の張力が、予め設定された目標張力となるように、図示しない搬送ローラの回転速度などをフィードバック制御する。
異常判定部33は、ローラ対間に掛け渡された帯状体10の張力を互いに比較することによって、アキューム2の一方側ローラ3や他方側ローラ4の異常などのアキュームの異常が発生しているかどうかを判定する。また、異常判定部33は、異常が発生していると判定した場合には、表示装置34に異常内容を示す異常情報を出力する。
表示装置34は、張力演算部31から出力された各ローラ対間の各帯状体10の張力を、数値やグラフ等の図形としてリアルタイムに画面表示する。例えば、表示装置34は、アキューム2のレイアウトを表示し、各ローラ対間のローラ間隔や、各ローラ対間の張力を表示する。また、表示装置34は、異常判定部33から出力された異常情報に基づいて、当該異常情報が示す異常内容をオペレータが認識できるように画像や音声等で報知する。
なお、本実施の形態において張力測定装置100が検出する異常内容は、「一方側ローラ3や他方側ローラ4などの回転体の疵の発生」、「一方側ローラ3や他方側ローラ4における回転抵抗トルクの増大」、「一方側ローラ3や他方側ローラ4の傾きの発生」、及び「移動体6の異常の発生」である。
(張力測定装置の動作)
上記の構成において、1次モードの固有振動数を利用して、帯状体10の張力を測定する張力測定装置100の動作について説明する。先ず、帯状体10は、一方側ローラ3および他方側ローラ4とのローラ対に掛け渡されることによって、所定の張力が付与される。これにより、帯状体10は、走行方向の両端が一方側ローラ3および他方側ローラ4とでそれぞれ支持された状態になっているため、ローラ対間の中央部を振動の腹とする1次モードの固有振動数fで振動することになる。この帯状体10に付与される張力Tと1次固有振動数fとは、下記の数2の関係を有することになる。
(数2)
T=4LρA
ここで、T:張力値、L:ローラ間隔、f:1次固有振動数、ρ:帯状体比重、A:帯状体断面積である。
なお、振動の腹における固有振動の方向は、当該振動の腹における振動の振幅の最も大きい方向である。従って、アキューム帯状体振動測定装置1によってローラ対間の中央部の振幅の最も大きい方向の振動データを求める必要がある。
張力測定装置100は、一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対のローラ間隔をローラ間隔検出部16で検出し(S31)、当該検出したローラ間隔を基に、コントローラ30で照射装置可動部14を制御し、照射装置11から出射される検査光の照射領域をローラ対間の中央部に移動させる(S32)。また、S32の処理において、コントローラ30は、各ローラ対間の帯状体10における各測定領域を撮影装置12により一括して撮影することができるように、撮影装置可動部15を制御する。
次に、張力測定装置100は、S33〜S38の処理を実行するが、これらの処理は、図10を参照して説明したS4〜S9の処理と略同様の処理であるので説明は省略する。
張力測定装置100は、S38の処理の後、算出された振動データである1次固有振動数fを検出処理が行われる上述の数2の式に代入されることによって、帯状体10に生じている張力を算出する(S39)。
次に、張力測定装置100は、ローラ対間に掛け渡された各帯状体10の張力を表示装置34に表示する(S40)。次に、張力測定装置100は、異常判定部33で、ローラ対間に掛け渡された帯状体10の張力を互いに比較することによって、アキューム2に異常が発生しているか否かを判定する(S41)。アキューム2に異常が発生していると判定した場合(S41:YES)には、当該異常内容を表示装置34に表示することで、オペレータに報知する(S42)。
次に、張力測定装置100は、ローラ対間に掛け渡された全ての帯状体10の張力が予め設定された目標張力から所定値以上外れているか否かを判定する(S43)。所定値以上外れていないと判定した場合(S43:NO)には、S45の処理に移る。一方で、所定値以上外れていると判定した場合(S43:YES)には、一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対間の張力が目標張力となるように、張力制御部32で図示しない搬送ローラの回転速度を制御し(S44)、S45の処理に移る。
S45の処理では、張力測定装置100は、ローラ間隔検出部16によって一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対のローラ間隔を検出し、当該ローラ間隔がS31の処理で検出した時から変更されたか否かを判定する。ローラ間隔が変更さていると判定した場合(S45:YES)には、S32の処理に戻る。一方で、ローラ間隔が変更されていないと判定した場合(S45:NO)には、S36の処理に戻る。
以上のように、本実施の形態のアキューム帯状体振動測定装置1を適用した張力測定装置100においては、1次モードの最大振幅領域であるローラ対間の中央部を振動の腹において、振幅の最も大きい方向(固有振動の方向)の振動データを求めることができるため、精度よく帯状体10の張力を測定することができる。従って、アキューム2の異常を精度よく検出することができ、またさらには帯状体10の張力の変動を軽減することができるので、連続生産ラインの生産性や品質を向上させることができる。
(本実施の形態の概要)
以上のように、本実施の形態のアキューム帯状体振動測定装置1は、一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対を1以上有し、各ローラ対のローラ間隔を変更可能にされたアキューム2における、ローラ対に掛け渡された帯状体10の振動データを測定するアキューム帯状体振動測定装置であって、アキューム2の外側に設置され、該アキューム2のローラ対に掛け渡された帯状体10のローラ対間の測定領域に一括して検査光を照射するように、帯状の光を検査光として出射する照射装置11と、各測定領域における検査光の照射状態を一括して撮影する撮影装置12と、撮影装置12で撮影した照射状態の変化量に基づいて、各ローラ対間の各帯状体10の振動データをそれぞれ求める振動変換装置13とを有した構成にされている。
上記の構成によれば、アキューム2のローラ対に掛け渡された帯状体10のローラ対間の測定領域に一括して検査光を照射するように、帯状の光が検査光として照射装置11から照射される。各測定領域における検査光の照射状態は一括して撮影装置12で撮影され、振動変換装置13で当該照射状態の変化量に基づいて、各ローラ対間の各帯状体10の振動データがそれぞれ求められる。従って、アキューム2のロール対に掛け渡された複数の帯状体10の振動データを、同時に、簡易な装置構成で測定することができる。また、照射装置11はアキューム2の外側に設置されているので、安全に測定することができる。
また、本実施の形態のアキューム帯状体振動測定装置1において、振動変換装置13は、一定時間ごとに検査光の照射状態をサンプリングし、サンプリング開始から所定時間経過するまでの複数のサンプリング点における重心点を求め、この複数のサンプリング点のうち重心点より最も距離が大きいサンプリング点を基準点とし、重心点と基準点とを通る直線を基準直線とし、重心点と任意のサンプリング点とを端点とする線分を基準直線に射影したときの射影距離を、当該サンプリング点の変化量としている。上記の構成によれば、ローラ対間の帯状体10における振幅の大きい振動方向の振動データを測定することができる。
また、本実施の形態のアキューム帯状体振動測定装置1において、振動変換装置13は、一定時間ごとに検査光の照射状態をサンプリングし、サンプリング開始から所定時間経過するまでの複数のサンプリング点における重心点を求め、当該複数のサンプリング点を用いて求めた近似直線を基準直線とし、重心点と任意のサンプリング点とを端点とする線分を基準直線に射影したときの射影距離を、当該サンプリング点の変化量としている。上記の構成によれば、サンプリング点の外れ値の影響を少なくすることができるので、精度良く振幅の大きい方向の振動データを測定することができる。
また、本実施の形態のアキューム帯状体振動測定装置1は、照射装置11の検査光の照射領域を、帯状体10の掛け渡し方向に移動可能にする照射領域移動手段(照射装置可動部14)と、照射領域移動手段を制御するコントローラ30とを備えている。上記の構成によれば、照射装置11の検査光の照射領域を、帯状体10の掛け渡し方向に移動することができるため、所望の測定領域での振動データを測定することができる。
また、本実施の形態のアキューム帯状体振動測定装置1は、一方側ローラ3と他方側ローラ4とのローラ対のローラ間隔を取得するローラ間隔測定手段(ローラ間隔検出部16)を更に備え、コントローラ30は、ローラ間隔測定手段によって取得されたローラ間隔を基に、ローラ対に掛け渡された帯状体10における所望の振動モードの最大振幅領域を求め、当該最大振幅領域を測定領域とし、当該測定領域に検査光の照射領域が移動するように照射領域移動手段を制御するように構成されている。上記の構成によれば、ローラ対のローラ間隔が変更された場合でも、ローラ対に掛け渡された帯状体10における所望の振動モードの最大振幅領域で振動データを測定することができる。
また、本実施の形態のアキューム帯状体振動測定装置1において、コントローラ30は、測定領域において振動データを求めるのに必要な時間が少なくとも経過するまで、検査光を照射した後に、新たな測定領域に検査光の照射領域が移動するように照射領域移動手段を制御する構成にされている。上記の構成によれば、測定領域において振動データを求めるのに必要な時間が少なくとも経過するまで、検査光を照射した後に、新たな測定領域に照射領域が移動される。従って、帯状体10の掛け渡し方向において、複数の測定領域で振動測定を行うことができ、広範囲の周波数域の振動成分について精度良く状態監視を行うことができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、本実施の形態において、帯状体10の各ローラ対間の測定領域は、帯状体10の幅方向における一方の端部領域とされているが、二台の照射装置11、及び二台の撮影装置12を用いて、帯状体10の幅方向における両方の端部領域を、各ローラ対間の測定領域としてもよい。即ち、帯状体10を挟んで、帯状体10の走行方向の右側と左側とに照射装置11、及び撮影装置12をそれぞれ設置し、帯状体10の幅方向における両方の端部領域における照射状態の変化量に基づいて、振動データを求めるようにされていてもよい。この場合、帯状体10の幅方向右側および幅方向左側の振動データを得ることができる。従って、張力測定装置100においては、帯状体10の幅方向の不均一度である張力バランスを検出することが可能となるため、連続生産ラインにおける生産性や品質をさらに向上させることができる。
また、本実施の形態においては、帯状体10が掛け渡された全てのローラ対間の測定領域の振動データを求めるようにされているが、所望のローラ対間の測定領域のみの振動データを求めることが可能にされていてもよい。
1 アキューム帯状体振動測定装置
2 アキューム
3 一方側ローラ
4 他方側ローラ
10 帯状体
11 照射装置
12 撮影装置
13 振動変換装置
14 照射装置可動部
16 ローラ間隔検出部
30 コントローラ

Claims (6)

  1. 一方側ローラと他方側ローラとのローラ対を1以上有し、前記各ローラ対のローラ間隔を変更可能にされたアキュームにおける、前記ローラ対に掛け渡された帯状体の振動データを測定するアキューム帯状体振動測定装置であって、
    前記アキュームの外側に設置され、該アキュームの前記ローラ対に掛け渡された前記帯状体の前記ローラ対間の測定領域に一括して検査光を照射するように、帯状の光を前記検査光として出射する照射装置と、
    前記各測定領域における前記検査光の照射状態を一括して撮影する撮影装置と、
    前記撮影装置で撮影した前記照射状態の変化量に基づいて、前記各ローラ対間の前記各帯状体の振動データをそれぞれ求める振動変換装置と
    を有することを特徴とするアキューム帯状体振動測定装置。
  2. 前記振動変換装置は、一定時間ごとに前記照射状態をサンプリングし、サンプリング開始から所定時間経過するまでの複数のサンプリング点における重心点を求め、前記複数のサンプリング点のうち当該重心点より最も距離が大きいサンプリング点を基準点とし、当該重心点と基準点とを通る直線を基準直線とし、前記重心点と任意のサンプリング点とを端点とする線分を前記基準直線に射影したときの射影距離を、当該サンプリング点の前記変化量とすることを特徴とする請求項1に記載のアキューム帯状体振動測定装置。
  3. 記振動変換装置は、一定時間ごとに前記照射状態をサンプリングし、サンプリング開始から所定時間経過するまでの複数のサンプリング点における重心点を求め、当該複数のサンプリング点を用いて求めた近似直線を基準直線とし、前記重心点と任意のサンプリング点とを端点とする線分を前記基準直線に射影したときの射影距離を、当該サンプリング点の前記変化量とすることを特徴とする請求項1に記載のアキューム帯状体振動測定装置。
  4. 前記検査光の照射領域を、前記帯状体の掛け渡し方向に移動可能にする照射領域移動手段と、
    前記照射領域移動手段を制御するコントローラと
    を更に備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアキューム帯状体振動測定装置。
  5. 前記ローラ間隔を取得するローラ間隔測定手段を更に備え、
    前記コントローラは、
    前記ローラ間隔測定手段によって取得された前記ローラ間隔を基に、前記ローラ対に掛け渡された前記帯状体における所望の振動モードの最大振幅領域を求め、当該最大振幅領域を前記測定領域とし、当該測定領域に前記照射領域が移動するように照射領域移動手段を制御することを特徴とする請求項4に記載のアキューム帯状体振動測定装置。
  6. 前記コントローラは、
    前記測定領域において前記振動データを求めるのに必要な時間が少なくとも経過するまで、前記検査光を照射した後に、新たな測定領域に前記照射領域が移動するように前記照射領域移動手段を制御することを特徴とする請求項5に記載のアキューム帯状体振動測定装置。
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