JPH10317963A - エンジンの冷却装置 - Google Patents
エンジンの冷却装置Info
- Publication number
- JPH10317963A JPH10317963A JP13923997A JP13923997A JPH10317963A JP H10317963 A JPH10317963 A JP H10317963A JP 13923997 A JP13923997 A JP 13923997A JP 13923997 A JP13923997 A JP 13923997A JP H10317963 A JPH10317963 A JP H10317963A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- radiator
- opening
- fan
- reed valve
- wind
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 自動車用エンジンのラジエータの冷却効
率を向上させ、低速走行から高速走行まで、良好な冷却
ができるようにする。 【解決手段】 ラジエータ4の後部に冷却ファン7を配
設するとともに、この冷却ファン7の外周とラジエータ
4の外周とをファンシュラウド5で覆ったものにおい
て、ファンシュラウド5に開口部5aを設け、この開口
部5aに、走行風圧に応じて開口面積が変わる弾性材か
らなるリードバルブ8を取付け、このリードバルブ8の
後方に、その動きの最終位置を規制するストッパ10を
設けた。リードバルブ8は、自動車の高速走行時に風圧
で開いて開口部5aの開口面積を大きくし、低速走行時
あるいは停止時には閉じる。これにより、高速走行時も
低速走行時も必要なラジエータ通過風量を確保すること
ができる。リードバルブ8の後方に設けたストッパ10
はリードバルブの反り過ぎによる損傷を防止する。
率を向上させ、低速走行から高速走行まで、良好な冷却
ができるようにする。 【解決手段】 ラジエータ4の後部に冷却ファン7を配
設するとともに、この冷却ファン7の外周とラジエータ
4の外周とをファンシュラウド5で覆ったものにおい
て、ファンシュラウド5に開口部5aを設け、この開口
部5aに、走行風圧に応じて開口面積が変わる弾性材か
らなるリードバルブ8を取付け、このリードバルブ8の
後方に、その動きの最終位置を規制するストッパ10を
設けた。リードバルブ8は、自動車の高速走行時に風圧
で開いて開口部5aの開口面積を大きくし、低速走行時
あるいは停止時には閉じる。これにより、高速走行時も
低速走行時も必要なラジエータ通過風量を確保すること
ができる。リードバルブ8の後方に設けたストッパ10
はリードバルブの反り過ぎによる損傷を防止する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体の前方にラジ
エータを置き、その後方にエンジンを配設した自動車に
適用するエンジンの冷却装置に関するものである。
エータを置き、その後方にエンジンを配設した自動車に
適用するエンジンの冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水冷エンジンを搭載した自動車のうち、
乗用車のように車体の前方にラジエータを置き、その後
方にエンジンを配設したものでは、自動車が走行したと
きに前方から受ける走行風をラジエータに通し、エンジ
ン冷却水の冷却を行うようにしてある。そして自動車が
停止しているとき、あるいは低速走行時のように十分な
走行風が得られないときには、ラジエータの背部(後
部)に配設した冷却ファンの回転によって前方から後方
に向かう風を起こして冷却効果を維持するようにしてあ
る。
乗用車のように車体の前方にラジエータを置き、その後
方にエンジンを配設したものでは、自動車が走行したと
きに前方から受ける走行風をラジエータに通し、エンジ
ン冷却水の冷却を行うようにしてある。そして自動車が
停止しているとき、あるいは低速走行時のように十分な
走行風が得られないときには、ラジエータの背部(後
部)に配設した冷却ファンの回転によって前方から後方
に向かう風を起こして冷却効果を維持するようにしてあ
る。
【0003】冷却ファンを作動させてラジエータを効率
よく冷却するには、冷却ファンが起こす風をラジエータ
側に導いて他に逃げないようにするのがよいことから、
ラジエータの後面から冷却ファンに至る部分にファンシ
ュラウド(導風器)を設けることが行われる。なお、フ
ァンシュラウドを設けた先行技術としては、実開昭59
−1828号公報、実開昭60−19724号公報なら
びに特開昭60−98119号公報等に開示されたもの
がある。
よく冷却するには、冷却ファンが起こす風をラジエータ
側に導いて他に逃げないようにするのがよいことから、
ラジエータの後面から冷却ファンに至る部分にファンシ
ュラウド(導風器)を設けることが行われる。なお、フ
ァンシュラウドを設けた先行技術としては、実開昭59
−1828号公報、実開昭60−19724号公報なら
びに特開昭60−98119号公報等に開示されたもの
がある。
【0004】上記先行技術のうち、実開昭59−182
8号公報のものは、エンジンのクランク軸に取付けた冷
却ファンからシリンダに至る部分をファンカバーで覆っ
たものであり、実開昭60−19724号公報のもの
は、ラジエータのコア部の外周と背部をファンシュラウ
ドで覆うようにしたものである。そして特開昭60−9
8119号公報のものは、ラジエータの後部に近接して
配設された冷却ファンの外周をファンシュラウドで覆っ
たものであるが、とくに冷却ファンを2個以上設けたも
のについての構造である。
8号公報のものは、エンジンのクランク軸に取付けた冷
却ファンからシリンダに至る部分をファンカバーで覆っ
たものであり、実開昭60−19724号公報のもの
は、ラジエータのコア部の外周と背部をファンシュラウ
ドで覆うようにしたものである。そして特開昭60−9
8119号公報のものは、ラジエータの後部に近接して
配設された冷却ファンの外周をファンシュラウドで覆っ
たものであるが、とくに冷却ファンを2個以上設けたも
のについての構造である。
【0005】図4に示すものは本発明を適用する自動車
である。この自動車1は、エンジンルーム2が乗員室3
の前部に位置する形式のものである。この自動車1で
は、エンジンルーム2の前の方にラジエータ4とファン
シュラウド5が設けられている。ラジエータ4をこの位
置に設けたことにより、自動車1が走行すると、前方か
らの走行風はグリル6を通過してラジエータ4に当り、
このラジエータ4のコアを通過するとき熱交換によって
冷却水の温度を下げる。
である。この自動車1は、エンジンルーム2が乗員室3
の前部に位置する形式のものである。この自動車1で
は、エンジンルーム2の前の方にラジエータ4とファン
シュラウド5が設けられている。ラジエータ4をこの位
置に設けたことにより、自動車1が走行すると、前方か
らの走行風はグリル6を通過してラジエータ4に当り、
このラジエータ4のコアを通過するとき熱交換によって
冷却水の温度を下げる。
【0006】このように前方から受ける走行風で冷却水
の温度を下げる形式の自動車にあっては、ラジエータ4
を通過する風の量が冷却性能に大きく影響するため、図
4に示したもののように、ラジエータ4を車体の前部に
搭載し、走行時に十分な風量が得られるようにしてあ
る。しかしながらこのような構造としても、車両の停止
時や低速走行時には十分な走行風が得られないため、図
5に示すようにラジエータ4の後部に近接して設けた冷
却ファン7によって風量を確保するのであり、この冷却
ファン7を十分に機能させるために、ファンシュラウド
5でラジエータ4と冷却ファン7を覆うのである。
の温度を下げる形式の自動車にあっては、ラジエータ4
を通過する風の量が冷却性能に大きく影響するため、図
4に示したもののように、ラジエータ4を車体の前部に
搭載し、走行時に十分な風量が得られるようにしてあ
る。しかしながらこのような構造としても、車両の停止
時や低速走行時には十分な走行風が得られないため、図
5に示すようにラジエータ4の後部に近接して設けた冷
却ファン7によって風量を確保するのであり、この冷却
ファン7を十分に機能させるために、ファンシュラウド
5でラジエータ4と冷却ファン7を覆うのである。
【0007】図6と図7は、図5に示したものの走行風
の流れ状況を自動車1が高速走行しているときと低速走
行しているときについて示すものである。図6に示す高
速走行時では、ラジエータ4の前方から大量の走行風
(ラジエータ4の前方からの大きい矢印)を受けるが、
その一部はファンシュラウド5が風の流れの抵抗となる
ために弱まってしまって効率が低下する。同じ構造でも
図7に示す低速走行時には、少量の走行風(ラジエータ
4の前方からの小さい矢印)をファンシュラウド5がま
とめることになるので、効率がよいことになる。
の流れ状況を自動車1が高速走行しているときと低速走
行しているときについて示すものである。図6に示す高
速走行時では、ラジエータ4の前方から大量の走行風
(ラジエータ4の前方からの大きい矢印)を受けるが、
その一部はファンシュラウド5が風の流れの抵抗となる
ために弱まってしまって効率が低下する。同じ構造でも
図7に示す低速走行時には、少量の走行風(ラジエータ
4の前方からの小さい矢印)をファンシュラウド5がま
とめることになるので、効率がよいことになる。
【0008】そこで図8に示すように、ファンシュラウ
ド5の一部に開口部5aを設け、高速走行時には、前方
から受ける走行風の一部をこの開口部5aから逃がすよ
うにすることを考えた。このように開口部5aを設けれ
ば、高速走行時には前方からの走行風の一部がこの開口
部5aから抜けるので、図6に示したもののような弊害
は生じない。しかしながら低速走行時においては、冷却
ファン7の作用でファンシュラウド5の内部が負圧状態
になり、図9に示すように開口部5aからエンジンルー
ム内の空気を吸い込んでしまうことになる。このためラ
ジエータ4の通過風が減少する。
ド5の一部に開口部5aを設け、高速走行時には、前方
から受ける走行風の一部をこの開口部5aから逃がすよ
うにすることを考えた。このように開口部5aを設けれ
ば、高速走行時には前方からの走行風の一部がこの開口
部5aから抜けるので、図6に示したもののような弊害
は生じない。しかしながら低速走行時においては、冷却
ファン7の作用でファンシュラウド5の内部が負圧状態
になり、図9に示すように開口部5aからエンジンルー
ム内の空気を吸い込んでしまうことになる。このためラ
ジエータ4の通過風が減少する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この点において前掲の
先行技術を考察すると、それぞれ具体的な構造が相違す
ることから、本発明の解決課題を解消することはできな
い。本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、車両
の高速走行時と低速走行時の両状況下において走行風を
有効に利用できるようにした、エンジンの冷却装置を提
供しようとするものである。
先行技術を考察すると、それぞれ具体的な構造が相違す
ることから、本発明の解決課題を解消することはできな
い。本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、車両
の高速走行時と低速走行時の両状況下において走行風を
有効に利用できるようにした、エンジンの冷却装置を提
供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、請求項1に記載された発明に
おいては、ラジエータの後部に冷却ファンを配設すると
ともに、該冷却ファンの外周とラジエータの外周とをフ
ァンシュラウドで覆ったエンジンの冷却装置において、
前記ファンシュラウドに開口部を設け、該開口部に、走
行風圧に応じて開口面積が変わる弾性材からなるリード
バルブを取付け、該リードバルブの後方に、その動きの
最終位置を規制するストッパを設けたことを特徴とす
る。
決するための手段として、請求項1に記載された発明に
おいては、ラジエータの後部に冷却ファンを配設すると
ともに、該冷却ファンの外周とラジエータの外周とをフ
ァンシュラウドで覆ったエンジンの冷却装置において、
前記ファンシュラウドに開口部を設け、該開口部に、走
行風圧に応じて開口面積が変わる弾性材からなるリード
バルブを取付け、該リードバルブの後方に、その動きの
最終位置を規制するストッパを設けたことを特徴とす
る。
【0011】また請求項2に記載された発明において
は、請求項1に記載されたものにおいて、前記冷却ファ
ンをエンジンのエキゾーストマニホールドの斜め前方に
位置させ、該エキゾーストマニホールドの前方に位置す
るファンシュラウドに開口部を設けてリードバルブを取
付けたことを特徴とする。
は、請求項1に記載されたものにおいて、前記冷却ファ
ンをエンジンのエキゾーストマニホールドの斜め前方に
位置させ、該エキゾーストマニホールドの前方に位置す
るファンシュラウドに開口部を設けてリードバルブを取
付けたことを特徴とする。
【0012】開口部に、走行風圧に応じて開口面積が変
わる弾性材からなるリードバルブを取付けたことによ
り、高速走行により走行風圧が高くなったときにはリー
ドバルブが開いて開口部から後方に流れる。また、低速
走行で走行風圧が小さいときにはリードバルブは開か
ず、走行風のすべてはラジエータを通過する。リードバ
ルブの後方に設けたストッパにより、リードバルブが限
界を越えて開かないのでリードバルブが損傷することが
ない。
わる弾性材からなるリードバルブを取付けたことによ
り、高速走行により走行風圧が高くなったときにはリー
ドバルブが開いて開口部から後方に流れる。また、低速
走行で走行風圧が小さいときにはリードバルブは開か
ず、走行風のすべてはラジエータを通過する。リードバ
ルブの後方に設けたストッパにより、リードバルブが限
界を越えて開かないのでリードバルブが損傷することが
ない。
【0013】冷却ファンをエンジンのエキゾーストマニ
ホールドの斜め前方に位置させ、このエキゾーストマニ
ホールドの前方に位置するファンシュラウドに開口部を
設けてリードバルブを取付けたことにより、リードバル
ブが開いて走行風の一部がこの開口部を抜けるとき、そ
の風はエキゾーストマニホールドに当たることになる。
この風でエキゾーストマニホールドが冷却される。
ホールドの斜め前方に位置させ、このエキゾーストマニ
ホールドの前方に位置するファンシュラウドに開口部を
設けてリードバルブを取付けたことにより、リードバル
ブが開いて走行風の一部がこの開口部を抜けるとき、そ
の風はエキゾーストマニホールドに当たることになる。
この風でエキゾーストマニホールドが冷却される。
【0014】エキゾーストマニホールドは鋳鉄製あるい
は板金製であるが、ここを通る排気ガスの温度は800
℃を越える高温であるため、高温に対して耐久性を有す
る材料が要求されるが、上記構成のように走行風で冷却
されるようにすれば、高温に対する耐久性を高めること
ができることになる。
は板金製であるが、ここを通る排気ガスの温度は800
℃を越える高温であるため、高温に対して耐久性を有す
る材料が要求されるが、上記構成のように走行風で冷却
されるようにすれば、高温に対する耐久性を高めること
ができることになる。
【0015】一般にクリアランスの関係で冷却ファンの
直後方にエキゾーストマニホールドを配置することは難
しいが、本発明によれば開口部を通る風でエキゾースト
マニホールドの冷却ができることになる。
直後方にエキゾーストマニホールドを配置することは難
しいが、本発明によれば開口部を通る風でエキゾースト
マニホールドの冷却ができることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
について説明する。ラジエータ4の後部には冷却ファン
7が近接して設けられており、ラジエータ4の外周後部
と冷却ファン7の外周はファンシュラウド5で覆われて
いる。このファンシュラウド5の一部には、図1および
図3に示すように開口部5aが設けられており、この開
口部5aに、走行風圧に応じて開口面積が変わる弾性材
からなるリードバルブ8の基端がリベット9によって取
付けられている。図示するものでは、リードバルブ8は
4枚である。
について説明する。ラジエータ4の後部には冷却ファン
7が近接して設けられており、ラジエータ4の外周後部
と冷却ファン7の外周はファンシュラウド5で覆われて
いる。このファンシュラウド5の一部には、図1および
図3に示すように開口部5aが設けられており、この開
口部5aに、走行風圧に応じて開口面積が変わる弾性材
からなるリードバルブ8の基端がリベット9によって取
付けられている。図示するものでは、リードバルブ8は
4枚である。
【0017】リードバルブ8は、リベット9でファンシ
ュラウド5に固定された部分の他側が反るように開いて
開口面積が変わることになる。リードバルブ8の後方に
は、ファンシュラウド5と一体成形で形成されたストッ
パ10が設けられ、リードバルブ8の動きの最終位置を
規制し、リードバルブ8が限界以上に反るのを防止する
ようにしてある。
ュラウド5に固定された部分の他側が反るように開いて
開口面積が変わることになる。リードバルブ8の後方に
は、ファンシュラウド5と一体成形で形成されたストッ
パ10が設けられ、リードバルブ8の動きの最終位置を
規制し、リードバルブ8が限界以上に反るのを防止する
ようにしてある。
【0018】上記のようにラジエータ4の後部には冷却
ファン7が設けられ、ラジエータ4の前方から吸入した
空気を後方に流して冷却効果を高めるが、本発明にあっ
ては図2に示すように、この冷却ファン7をエンジン1
1のエキゾーストマニホールド12の斜め前方に位置さ
せ、ファンシュラウド5のうちのエキゾーストマニホー
ルド12の前方に位置する部分に開口部5aを設けてあ
る。
ファン7が設けられ、ラジエータ4の前方から吸入した
空気を後方に流して冷却効果を高めるが、本発明にあっ
ては図2に示すように、この冷却ファン7をエンジン1
1のエキゾーストマニホールド12の斜め前方に位置さ
せ、ファンシュラウド5のうちのエキゾーストマニホー
ルド12の前方に位置する部分に開口部5aを設けてあ
る。
【0019】これによって高速走行時には、前方から受
ける走行風の一部は冷却ファン7の方には行かず、リー
ドバルブ8を押し開いて開口部5aからエンジンルーム
2内に抜けることになる。この風は図2および図10に
矢印aで示すように流れてエキゾーストマニホールド1
2に当りこれを冷却する。高速走行時に受ける大量の走
行風のうちの一部が開口部5aから抜けることにより、
図6について説明したもののように、ファンシュラウド
5が風の抵抗となるために弱まってしまって効率が低下
するというようなことが生じない。
ける走行風の一部は冷却ファン7の方には行かず、リー
ドバルブ8を押し開いて開口部5aからエンジンルーム
2内に抜けることになる。この風は図2および図10に
矢印aで示すように流れてエキゾーストマニホールド1
2に当りこれを冷却する。高速走行時に受ける大量の走
行風のうちの一部が開口部5aから抜けることにより、
図6について説明したもののように、ファンシュラウド
5が風の抵抗となるために弱まってしまって効率が低下
するというようなことが生じない。
【0020】自動車1の低速走行時あるいは停止時に
は、前方から吸入される空気流(風)の風圧が小さくあ
るいは無であるので、図11に示すように、リードバル
ブ8はその弾性によってファンシュラウド5の開口部5
aを閉じることになる。これにより、前方から吸入され
た空気は、すべて冷却ファン7を通過してラジエータ4
の熱交換に寄与する。
は、前方から吸入される空気流(風)の風圧が小さくあ
るいは無であるので、図11に示すように、リードバル
ブ8はその弾性によってファンシュラウド5の開口部5
aを閉じることになる。これにより、前方から吸入され
た空気は、すべて冷却ファン7を通過してラジエータ4
の熱交換に寄与する。
【0021】図12は図5に示した従来構造のものにつ
いて、また図13は図8と図9で説明した改良案のもの
について、さらに図14は図1に示した本発明のものに
ついての車速−風量関係図である。図12においては
従来のものの冷却ファンによる風量を、は走行風を示
し、はとの合成風(ラジエータを通過する総風
量。以下、同じ)を示す。冷却ファンによる風量は車
速に関係されないが、走行風は車速に比例して変化す
る。
いて、また図13は図8と図9で説明した改良案のもの
について、さらに図14は図1に示した本発明のものに
ついての車速−風量関係図である。図12においては
従来のものの冷却ファンによる風量を、は走行風を示
し、はとの合成風(ラジエータを通過する総風
量。以下、同じ)を示す。冷却ファンによる風量は車
速に関係されないが、走行風は車速に比例して変化す
る。
【0022】図13においては冷却ファンによる風量
を、は走行風を示し、はとの合成風を示す。こ
の特性図において冷却ファンによる風量が図12のも
のより低いレベルなのは、ファンシュラウド5の開口部
5aが常時開いており、前方からの空気流の一部がこの
開口部5aから抜けるからである。
を、は走行風を示し、はとの合成風を示す。こ
の特性図において冷却ファンによる風量が図12のも
のより低いレベルなのは、ファンシュラウド5の開口部
5aが常時開いており、前方からの空気流の一部がこの
開口部5aから抜けるからである。
【0023】図1に示す本発明のものは、ファンシュラ
ウド5の開口部5aがリードバルブ8によって開いたり
閉じたりすることから、図14に示すようにないし
のすべての線が現れる。この図においては、冷却ファン
7による風量と走行風との合成風と、合成風が交差
する点Xがある。これは、低速走行時には>であ
り、点Xで等しく、それを越えると<となるからで
ある。本発明では、X点以下の車速でリードバルブ8を
閉じて図5(図12)の状態にし、X点以上の車速でリ
ードバルブ8を開いて図8,9(図13)の状態とする
のである。
ウド5の開口部5aがリードバルブ8によって開いたり
閉じたりすることから、図14に示すようにないし
のすべての線が現れる。この図においては、冷却ファン
7による風量と走行風との合成風と、合成風が交差
する点Xがある。これは、低速走行時には>であ
り、点Xで等しく、それを越えると<となるからで
ある。本発明では、X点以下の車速でリードバルブ8を
閉じて図5(図12)の状態にし、X点以上の車速でリ
ードバルブ8を開いて図8,9(図13)の状態とする
のである。
【0024】このようにファンシュラウド5に開口部5
aを設け、ここにリードバルブ8を設けたことにより、
低速走行時の冷却ファン7による風量を確保しつつ、高
速走行時には十分な風量を得ることができることにな
る。
aを設け、ここにリードバルブ8を設けたことにより、
低速走行時の冷却ファン7による風量を確保しつつ、高
速走行時には十分な風量を得ることができることにな
る。
【0025】以上説明した実施の形態では、リードバル
ブ8の限界以上の反りを規制するためのストッパ10を
ファンシュラウド5と一体成形で形成したが、本発明は
これに限られるものではなく、ストッパ10とファンシ
ュラウド5を別体に形成して適当な手段で結合するよう
にしてもよいものである。
ブ8の限界以上の反りを規制するためのストッパ10を
ファンシュラウド5と一体成形で形成したが、本発明は
これに限られるものではなく、ストッパ10とファンシ
ュラウド5を別体に形成して適当な手段で結合するよう
にしてもよいものである。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、ファンシ
ュラウドに開口部を設け、この開口部にリードバルブを
取付けたエンジンの冷却装置であるから、自動車の走行
速度に応じて開閉するリードバルブの作用で、低速走行
時と高速走行時の両条件下において必要なラジエータ通
過風量を確保することができる。これによりエンジンの
冷却性能が向上する。そして走行中に前方からの走行風
でリードバルブが開いたときには、その風がエンジンル
ーム内を冷却する。開口部をエキゾーストマニホールド
の前部に設けることにより、もっとも高温となるエキゾ
ーストマニホールドの冷却をすることができる。リード
バルブの後部にストッパを設けたことにより、前方から
受ける風圧が高いときでもリードバルブを損傷すること
がない。
ュラウドに開口部を設け、この開口部にリードバルブを
取付けたエンジンの冷却装置であるから、自動車の走行
速度に応じて開閉するリードバルブの作用で、低速走行
時と高速走行時の両条件下において必要なラジエータ通
過風量を確保することができる。これによりエンジンの
冷却性能が向上する。そして走行中に前方からの走行風
でリードバルブが開いたときには、その風がエンジンル
ーム内を冷却する。開口部をエキゾーストマニホールド
の前部に設けることにより、もっとも高温となるエキゾ
ーストマニホールドの冷却をすることができる。リード
バルブの後部にストッパを設けたことにより、前方から
受ける風圧が高いときでもリードバルブを損傷すること
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の斜視図である。
【図2】図1のものを設ける位置を示すエンジンルーム
の平面図である。
の平面図である。
【図3】図1のA−A線に沿う部分の断面図である。
【図4】ラジエータとファンシュラウドの位置を示す自
動車の平面図である。
動車の平面図である。
【図5】従来のラジエータとファンシュラウドを示す斜
視図である。
視図である。
【図6】図5のものの高速走行時の風の流れを示す説明
図である。
図である。
【図7】図5のものの低速走行時の風の流れを示す説明
図である。
図である。
【図8】図6、図7のものの改良案における高速走行時
の風の流れを示す説明図である。
の風の流れを示す説明図である。
【図9】図6、図7のものの改良案における低速走行時
の風の流れを示す説明図である。
の風の流れを示す説明図である。
【図10】図1のものの高速走行時の風の流れを示す説
明図である。
明図である。
【図11】図1のものの低速走行時の風の流れを示す説
明図である。
明図である。
【図12】図5に示す従来のものの車速−風量関係図で
ある。
ある。
【図13】図8、図9に示すものの車速−風量関係図で
ある。
ある。
【図14】図1に示す本発明のものの車速−風量関係図
である。
である。
1 自動車 4 ラジエータ 5 ファンシュラウド 5a 開口部 7 冷却ファン 8 リードバルブ 10 ストッパ 11 エンジン 12 エキゾーストマニホールド
Claims (2)
- 【請求項1】 ラジエータの後部に冷却ファンを配設す
るとともに、該冷却ファンの外周とラジエータの外周と
をファンシュラウドで覆ったエンジンの冷却装置におい
て、前記ファンシュラウドに開口部を設け、該開口部
に、走行風圧に応じて開口面積が変わる弾性材からなる
リードバルブを取付け、該リードバルブの後方に、その
動きの最終位置を規制するストッパを設けたことを特徴
とするエンジンの冷却装置。 - 【請求項2】 前記冷却ファンをエンジンのエキゾース
トマニホールドの斜め前方に位置させ、該エキゾースト
マニホールドの前方に位置するファンシュラウドに開口
部を設けてリードバルブを取付けたことを特徴とする請
求項1に記載のエンジンの冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13923997A JPH10317963A (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | エンジンの冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13923997A JPH10317963A (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | エンジンの冷却装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10317963A true JPH10317963A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=15240716
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13923997A Pending JPH10317963A (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | エンジンの冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10317963A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19904515A1 (de) * | 1999-02-04 | 2000-08-17 | Volkswagen Ag | Vorrichtung zur Kühlung eines temperaturbelasteten Aggregates |
JP2007145281A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-14 | Mazda Motor Corp | 車両の冷却装置 |
US7310961B2 (en) | 2004-06-16 | 2007-12-25 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Heat exchange apparatus and hybrid vehicle including heat exchange apparatus |
KR100801537B1 (ko) * | 2001-07-31 | 2008-02-12 | 한라공조주식회사 | 자동차용 에어댐 일체형 팬 쉬라우드 |
DE102007036475A1 (de) * | 2007-08-01 | 2009-02-05 | Behr Gmbh & Co. Kg | Kühlmodul |
JP2010216348A (ja) * | 2009-03-16 | 2010-09-30 | Daihatsu Motor Co Ltd | 車両用内燃機関における空冷式冷却装置 |
JP2017040197A (ja) * | 2015-08-19 | 2017-02-23 | 株式会社デンソー | ファンシュラウド |
JP2020175680A (ja) * | 2019-04-15 | 2020-10-29 | トヨタ自動車株式会社 | 車両に搭載される熱交換器用のファンシュラウド |
JP2021025461A (ja) * | 2019-08-05 | 2021-02-22 | トヨタ自動車株式会社 | ファンシュラウド |
-
1997
- 1997-05-14 JP JP13923997A patent/JPH10317963A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19904515A1 (de) * | 1999-02-04 | 2000-08-17 | Volkswagen Ag | Vorrichtung zur Kühlung eines temperaturbelasteten Aggregates |
DE19904515B4 (de) * | 1999-02-04 | 2008-03-27 | Volkswagen Ag | Vorrichtung zur Kühlung eines temperaturbelasteten Aggregates |
DE19904515B8 (de) * | 1999-02-04 | 2008-06-26 | Volkswagen Ag | Vorrichtung zur Kühlung eines temperaturbelasteten Aggregates |
KR100801537B1 (ko) * | 2001-07-31 | 2008-02-12 | 한라공조주식회사 | 자동차용 에어댐 일체형 팬 쉬라우드 |
US7310961B2 (en) | 2004-06-16 | 2007-12-25 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Heat exchange apparatus and hybrid vehicle including heat exchange apparatus |
JP2007145281A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-14 | Mazda Motor Corp | 車両の冷却装置 |
JP4702014B2 (ja) * | 2005-11-30 | 2011-06-15 | マツダ株式会社 | 車両の冷却装置 |
DE102007036475A1 (de) * | 2007-08-01 | 2009-02-05 | Behr Gmbh & Co. Kg | Kühlmodul |
JP2010216348A (ja) * | 2009-03-16 | 2010-09-30 | Daihatsu Motor Co Ltd | 車両用内燃機関における空冷式冷却装置 |
JP2017040197A (ja) * | 2015-08-19 | 2017-02-23 | 株式会社デンソー | ファンシュラウド |
JP2020175680A (ja) * | 2019-04-15 | 2020-10-29 | トヨタ自動車株式会社 | 車両に搭載される熱交換器用のファンシュラウド |
JP2021025461A (ja) * | 2019-08-05 | 2021-02-22 | トヨタ自動車株式会社 | ファンシュラウド |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5588482A (en) | Ducted cooling system for an automotive vehicle | |
JP2007532814A (ja) | 冷却システム | |
US20030183432A1 (en) | Engine cooling system for rear-engine vehicle | |
JPH10317963A (ja) | エンジンの冷却装置 | |
JPH05301528A (ja) | 自動車エンジンルームの換気装置 | |
US20240075805A1 (en) | Vehicle | |
US6988574B2 (en) | One-way air duct for engine compartment cooling | |
JPH0311118A (ja) | 自動車のインタークーラ冷却空気導入装置 | |
JP3539316B2 (ja) | ラジエータ用ファンシュラウド | |
JP2004075020A (ja) | 車両前端構造 | |
JP3168796B2 (ja) | 空気抵抗低減車両前部構造 | |
JP2007170241A (ja) | エンジンカバー構造 | |
JPH02109728A (ja) | 車両の前部車体構造 | |
JPH06239148A (ja) | 車両のエンジンルーム配設構造 | |
JPH064030Y2 (ja) | インタークーラーの冷却用外気導入ダクト構造 | |
JP2516549Y2 (ja) | 車両用フロントバンパ | |
JPS63270228A (ja) | 作業車両の冷却,排風構造 | |
JP4457836B2 (ja) | 車両の吸気冷却装置 | |
JPS588221A (ja) | 水冷式エンジンの冷却装置 | |
KR100514534B1 (ko) | 자동차용 인터쿨러 시스템 | |
JPH02271030A (ja) | インタークーラー塔載車の冷却風導入構造 | |
JPS6320569Y2 (ja) | ||
JP2003276454A (ja) | リアエンジン車のエンジン冷却装置 | |
JPH0415124A (ja) | 自動車フロント部の冷却風取入構造 | |
JP2001341534A (ja) | 自動車の冷却装置 |