JPH10317931A - 4サイクルエンジンの潤滑装置 - Google Patents

4サイクルエンジンの潤滑装置

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JPH10317931A
JPH10317931A JP12897597A JP12897597A JPH10317931A JP H10317931 A JPH10317931 A JP H10317931A JP 12897597 A JP12897597 A JP 12897597A JP 12897597 A JP12897597 A JP 12897597A JP H10317931 A JPH10317931 A JP H10317931A
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oil
crank chamber
wall
web
chamber
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Kenji Imafuku
健治 今福
Mitsunori Watanabe
光則 渡辺
Takanobu Furuguchi
孝信 古口
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SHIN DAIWA KOGYO
SHINDAIWA KOGYO KK
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Makita Numazu Corp
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SHIN DAIWA KOGYO
SHINDAIWA KOGYO KK
Fuji Robin KK
Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】簡単な構造でかつエンジン動作中の傾斜状態に
影響されず内部を潤滑し安定したエンジン動作状態を確
保する4サイクルエンジンの潤滑装置を提供する。 【解決手段】クランク室内面壁とクランク軸40のウエ
ブとの間に同軸上に配置し回転するディスク状のオイル
ポンプ部80を設ける。クランク室内面壁と対峙する内
面壁対峙面とウエブと対峙するウエブ対峙面とには、夫
々所定形状の凹陥部を有し、両凹陥部の間は貫通孔で連
通する。又クランク室内面壁には、クランク室内に負圧
を生じている期間だけ内面壁側凹陥部と連通し、他端が
オイルタンク内に連通するオイル供給通路91と、同室
内に正圧を生じている期間だけ内面壁側凹陥部と連通
し、他端がシリンダヘッドのバルブ駆動室に連通する送
油通路92とを備える。従って、クランク軸の回転に伴
ってオイル供給ポンプ部が回転し、潤滑オイルをオイル
タンクより汲み上げ、バルブ駆動室に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4サイクルエンジ
ンの潤滑装置に関し、特にクランク室内に生じる圧力変
動を用いてオイル室から潤滑用オイルを吸引し、エンジ
ン内部の摺動部分に供給すると共に回収を行う4サイク
ルエンジンの潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】可搬式のいわゆる汎用エンジンは、大別
すると2サイクルと4サイクルの2種類に分類すること
ができる。2サイクルエンジンは、潤滑オイルを燃料に
混合してミスト状態にした後にエンジン内部に供給しエ
ンジン内部の潤滑を行うことから、エンジン本体の傾斜
角度に拘束されることなく安定したエンジン運転を継続
することが可能である。また、その構造上、軽量小型化
が容易であり、馬力も高い。したがって、従来より可搬
式作業用の、例えば草木向けの噴霧器や刈払機等の原動
機としては2サイクルエンジンが主流として用いられて
いた。
【0003】しかし、2サイクルエンジンは、騒音が大
きく燃費が悪い等の不具合があり、排気ガス中に潤滑オ
イルが含まれ、窒素酸化物(NOx)や炭化水素(H
C)の量が多いなどの不具合を有していた。
【0004】そこで、2サイクルエンジンよりも燃焼室
内にて混合気を確実に燃焼させ排気ガスの清浄化をより
向上させることができ、騒音や燃費等の点でも2サイク
ルよりも良好である4サイクルエンジンを、汎用エンジ
ンに用いたいという要請が従来よりあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、4サイ
クルエンジンは、エンジン内部を潤滑するオイルタンク
を別途必要とし、オイルタンク内の潤滑オイルをオイル
ポンプによってエンジン各部に供給し潤滑を行うことか
ら、エンジン本体を傾けた場合に、潤滑オイルのオイル
タンク内での偏り等によって潤滑オイルをエンジン各部
に適切に送油することが困難となり、潤滑を正常に行う
ことができないというおそれがあった。
【0006】また、エンジン本体の傾斜時において、エ
ンジン各部に供給された潤滑オイルが供給先、例えばバ
ルブ駆動室等に停滞したまま回収されない傾斜状態が維
持されると、各部の正常な動作を阻害するおそれがあ
る。
【0007】したがって、4サイクルエンジンは、エン
ジン本体の姿勢変化が大きい可搬作業用の原動機として
用いることは困難であった。
【0008】本発明は、上述の問題点を解決すべくなさ
れたものであり、その目的は、簡単な構造でかつエンジ
ン本体の傾斜状態に影響されずにエンジン動作状態時に
エンジン内部を適切に潤滑することができる4サイクル
エンジンの潤滑装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記不具合を解決するた
めに、本発明の請求項1にかかる4サイクルエンジンの
潤滑装置は、クランク室内の内面壁とクランク軸のウエ
ブとの間に挟持されるように配設され、クランク軸に同
軸上に嵌着されクランク軸と共に回転する略ディスク形
状をなし、クランク室内面壁と対峙する内面壁対峙面に
凹設されクランク室内面壁との間に所定形状の空間部を
形成しかつクランク室内と連通する第1連通穴を備える
内面壁側凹陥部と、ウエブと対峙するウエブ対峙面に凹
設されウエブとの間に所定形状の空間部を形成しクラン
ク室内と連通する第2連通穴を備えるウエブ側凹陥部
と、内面壁側凹陥部とウエブ側凹陥部との間を連通する
貫通孔とを具備するオイル供給ポンプ部と、所定量の潤
滑オイルを常に貯留可能なオイルタンクと、クランク室
内面壁に、クランク室内に負圧を生じている期間だけ内
面壁側凹陥部と連通する位置に一端が開口し、他端がオ
イルタンク内の潤滑オイル中に連通するオイル供給通路
と、クランク室内面壁に、クランク室内に正圧を生じて
いる期間だけ内面壁側凹陥部と連通する位置に一端が開
口し、他端がシリンダヘッド部に連通する送油通路と、
を備えている。
【0010】したがって、ピストンの上死点への移動に
よってクランク室内に負圧が生ぜしめられた場合に第1
連通穴を介して内面壁側凹陥部内にも負圧が生じ、この
負圧によってオイル供給通路を介してオイルタンクより
潤滑オイルが吸引され、内面壁側凹陥部及び貫通孔を介
してウエブ側凹陥部内に流入させることができる。これ
により、オイルタンクより潤滑オイルを汲み上げること
ができる。
【0011】そして、ピストンの下死点への移動によっ
てクランク室内に加圧が生ぜしめられた場合に第1連通
孔を介して内面壁側凹陥部内にも加圧が生じ、この加圧
によって内面壁側凹陥部内に存在する潤滑オイルを、送
油通路を介してバルブ駆動室内に圧送させることができ
る。したがって、ピストンの往復動によるクランク軸の
回転に伴ってオイル供給ポンプ部が回転することによっ
て、潤滑オイルをオイルタンクより汲み上げ、バルブ駆
動室に供給することができる。
【0012】また、オイル供給ポンプ部を上述のような
形状を有する略ディスク形状としたことによって容易に
製造することができ、オイル供給ポンプ部自体のメンテ
ナンスを不要とすることができる。更に、クランク室内
に収納したことによって、エンジンの外部に別体に装着
する場合よりもエンジン全体の小型化を図ることができ
る。
【0013】請求項2にかかる4サイクルエンジンの潤
滑装置は、オイル供給ポンプ部に設けられた第1連通孔
が、内壁面側凹陥部からオイル供給ポンプ部の外周面に
連通するように径方向に穿設された1又は2以上の連通
孔により形成され、第2連通孔が、ウエブ側凹陥部から
オイル供給ポンプ部の外周面に連通するように径方向に
穿設された1又は2以上の連通孔により形成されてい
る。
【0014】したがって、内壁面側凹陥部及び貫通孔を
介してウエブ側凹陥部に存在している潤滑オイルを、オ
イル供給ポンプ部の回転により発生する遠心力によって
第1連通孔及び第2連通孔からクランク室内に飛散させ
ることができる。これにより、潤滑オイルはクランク室
内にてミスト状に飛散し、クランク室内の潤滑を行うこ
とができる。
【0015】請求項3にかかる4サイクルエンジンの潤
滑装置は、オイル供給ポンプ部に設けられた第1連通孔
が、ピストンが上死点近傍位置にある際にピストン側に
位置するように穿設された1又は2以上の連通孔により
形成され、第2連通孔が、ピストンが下死点近傍位置に
ある際にピストン側に位置するように穿設された1又は
2以上の連通孔により形成されている。
【0016】したがって、請求項2の作用と同様にクラ
ンク室内に潤滑オイルをミスト状に飛散させることがで
き、特にピストンとシリンダ室との摺動面及びピストン
の裏側に向けて重点的に潤滑オイルを飛散させ、他より
も重点的に潤滑を図ることができる。
【0017】請求項4にかかる4サイクルエンジンの潤
滑装置は、オイル供給ポンプ部に設けられた第1連通孔
が、内面壁対峙面から所定深さ切り欠かれた切欠溝によ
り形成され、第2連通孔が、ウエブ対峙面から所定深さ
切り欠かれた切欠溝により形成されている。したがっ
て、第1連通孔及び第2連通孔をオイル供給ポンプ部に
容易に形成することができる。
【0018】請求項5にかかる4サイクルエンジンの潤
滑装置は、クランク室内の内面壁とクランク軸のウエブ
との間に挟持されるように配設され、クランク軸に同軸
上に嵌着されクランク軸と共に回転する略ディスク形状
をなし、クランク室内面壁と対峙する内面壁対峙面に凹
設されクランク室内面壁との間に所定形状の空間部を形
成しかつクランク室内と連通する第1連通孔を備える内
面壁側凹陥部と、ウエブと対峙するウエブ対峙面に凹設
されウエブとの間に所定形状の空間部を形成しクランク
室内と連通する第2連通孔を備えるウエブ側凹陥部と、
内面壁側凹陥部とウエブ側凹陥部との間を連通する貫通
孔とを具備するオイル回収ポンプ部と、所定量の潤滑オ
イルを常に貯留可能なオイルタンクと、クランク室内面
壁に、クランク室内に負圧を生じている期間だけ内面壁
側凹陥部と連通する位置に一端が開口し、他端がバルブ
駆動室と連通するオイル回収通路を備えている。
【0019】これにより、ピストンの上死点への移動に
よってクランク室内に負圧が生ぜしめられた場合に第1
連通穴を介して内面壁側凹陥部内にも負圧が生じ、この
負圧によってオイル回収通路を介してバルブ駆動室内に
存在する潤滑オイルが吸引され、内面壁側凹陥部及び貫
通孔を介してウエブ側凹陥部内に流入させることができ
る。
【0020】したがって、ピストンの往復動によるクラ
ンク軸の回転に伴ってオイル回収ポンプ部が回転するこ
とによって、潤滑オイルをバルブ駆動室より回収するこ
とができる。
【0021】また、オイル回収ポンプ部を上述のような
形状を有する略ディスク形状としたことによって容易に
製造することができ、オイル回収ポンプ部自体のメンテ
ナンスを不要とすることができる。更に、クランク室内
に収納したことによって、エンジンの外部に別体に装着
する場合よりもエンジン全体の小型化を図ることができ
る。
【0022】請求項6にかかる4サイクルエンジンの潤
滑装置は、オイル回収ポンプ部に設けられた第1連通孔
が、内壁面側凹陥部からオイル回収ポンプ部の外周面に
連通するように径方向に穿設された1又は2以上の連通
孔により形成され、第2連通孔が、ウエブ側凹陥部から
オイル回収ポンプ部の外周面に連通するように径方向に
穿設された1又は2以上の連通孔により形成されてい
る。
【0023】したがって、内壁面側凹陥部及び貫通孔を
介してウエブ側凹陥部に存在している潤滑オイルを、オ
イル回収ポンプ部の回転により発生する遠心力によって
第1連通孔及び第2連通孔からクランク室内に飛散させ
ることができる。これにより、潤滑オイルはクランク室
内にてミスト状に飛散し、クランク室内の潤滑を行うこ
とができる。
【0024】請求項7にかかる4サイクルエンジンの潤
滑装置は、オイル回収ポンプ部に設けられた第1連通孔
が、内面壁対峙面から所定深さ切り欠かれた切欠溝によ
り形成され、第2連通孔が、ウエブ対峙面から所定深さ
切り欠かれた切欠溝により形成されている。したがっ
て、第1連通孔及び第2連通孔をオイル回収ポンプ部に
容易に形成することができる。
【0025】請求項8にかかる4サイクルエンジンの潤
滑装置は、クランク室内面壁に、クランク室内に正圧を
生じている期間だけ内面壁側凹陥部と連通する位置に一
端が開口し、他端がオイルタンクに連通するオイル戻し
通路を備えている。
【0026】したがって、ピストンの下死点への移動に
よってクランク室内に加圧が生ぜしめられた場合に第1
連通孔を介して内面壁側凹陥部内にも加圧が生じ、この
加圧によって内面壁側凹陥部内に存在する潤滑オイルの
一部を、オイル戻し通路を介してオイルタンク内に戻す
ことができる。
【0027】請求項9にかかる4サイクルエンジンの潤
滑装置は、クランク室とオイル室との間を連通するオイ
ル出口孔を設け、オイル出口孔にクランク室内が負圧状
態の際は閉鎖し、加圧状態の際は開放する一方弁を備え
ている。したがって、クランク室内が加圧状態の際にク
ランク室内にて液状に貯留した潤滑オイルをオイルタン
ク内に容易に戻すことができる。さらに、加圧状態の際
に一方弁が開放されるので、オイルタンク内は平均的に
クランクケース内よりも高圧となり、潤滑オイルの汲み
上げが短時間でできるばかりか、エンジン冷態時でも十
分なオイルの供給が可能である。
【0028】請求項10にかかる4サイクルエンジンの
潤滑装置は、クランク室の空間部に開口するクランク室
開口部と、オイルタンクの底壁面近傍位置に開口するオ
イルタンク第1開口部と、オイルタンクの最上方面近傍
位置に開口するオイルタンク第2開口部と、クランク室
開口部とオイルタンク第1開口部とオイルタンク第2開
口部の間を連通するエア抜き通路とを備え、エア抜き通
路の経路途中において、エンジンが正立状態の際にクラ
ンク室開口部とオイルタンク第2開口部との間を連通
し、エンジンが倒立状態の際にクランク室開口部とオイ
ルタンク第1開口部との間を連通する切替を行う切替バ
ルブ手段を備えたエア抜き機構を備えている。
【0029】したがって、エンジンの傾斜状態が正立状
態であるか倒立状態であるかを問わず、常にオイルタン
ク内の空間部とクランク室内の空間部との間を連通状態
に保つことができ、オイルタンク内のエアをクランク室
内へ導入することができる。これにより、オイルタンク
内の圧力状態が所定値以上の加圧状態となることを防止
することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明にかかる潤
滑装置が適用されるエンジンの要部を断面により概略的
に示した説明図、図2は、図1をA方向より矢視した要
部説明図である。
【0031】エンジン本体1は、図示したように、1つ
のピストン2を往復動可能に備え、ピストン2との間に
形成される燃焼室11の吸・排気を行う吸・排気バルブ
12、13をシリンダヘッド10に設けられた1本のカ
ム軸15により開閉駆動させる4サイクル単気筒型のオ
ーバーヘッドカム(OHC)エンジンである。
【0032】シリンダヘッド10は、燃焼室11、燃焼
室11内の吸排気を行う吸・排気バルブ12、13、吸
・排気バルブ12、13を開閉駆動するカム14を備え
たカム軸15、カム14と吸・排気バルブ12、13の
一部を収容するバルブ駆動室16を備えている。カム軸
15は、クランク軸40と平行に設けられ、クランク軸
40との間に介在された動力伝達手段Vによりクランク
軸40の回動に対応して回動可能に枢軸支されている。
【0033】シリンダブロック20は、図2に示したよ
うに、ピストン2が往復動可能に嵌挿されるシリンダ室
21を備え、クランクケース部30との係合によりピス
トン2とコンロッド3を介して連結されたクランク軸4
0を回動可能に枢軸支して収容するクランク室50の上
半部を形成するクランク室上半部22を備えている。
【0034】クランクケース部30は、クランク室上半
部22と共にクランク室50を形成するクランク室下半
部31と、バルブ駆動室16及びクランク室50の各摺
動部分を潤滑する潤滑オイルを貯留可能なオイルタンク
32とを備えている。オイルタンク32は、クランク室
50を下方にあってクランク室下半部31を包囲するよ
うに設けられているまた、クランク室50の最下方には
オイルタンク32との間を連通するオイル出口孔51が
設けられており、オイル出口孔51は、通常時は閉鎖さ
れクランク室50内の圧力状態がオイルタンク32内よ
りも高い加圧状態となった場合に開放される一方弁55
により閉鎖されている。
【0035】クランク室50は、クランク軸40の軸芯
を中心として形成された略円柱形状の空間を形成してお
り、クランク軸40を枢軸支するメインベアリング54
をエンジン前方側(図1中、右側に示した)の内側面
(以下、単に前面壁という)52と後方側(図1中、左
側に示した)の内側面(以下、単に後面壁という)53
に凹陥するように有しており、メインベアリング54は
その端面が前面壁52あるいは後面壁53と面一となる
ように配置されている。
【0036】クランク軸40は、コンロッド3の大端部
3aを回動可能に連結するクランクピン部43の両端を
クランク軸40の軸芯より所定距離偏位させた位置にて
支持し、かつ自己の回転バランスを調整するカウンタウ
エイトの機能も有する前・後ウエブ44、45をクラン
ク室50内に有している。
【0037】これら前・後ウエブ44、45のベアリン
グ側端面44a、45aは、それぞれ前面壁52及び後
面壁53と対峙するように平面状に形成されており、前
・後ウエブ44、45に支承されたクランクピン部43
は、その軸芯を貫通しかつコンロッド3の大端部3aに
も連続するオイル通路46が設けられている。
【0038】そして、前・後ウエブ44、45と前面壁
52及び後面壁53との間には、エンジン本体1の潤滑
を行う本実施の形態の特徴的な構成要素の一つであるオ
イル供給ポンプ部70とオイル回収ポンプ部80とが設
けられている。オイル供給ポンプ部70は、潤滑オイル
をオイルタンク32より汲み上げてバルブ駆動室16内
に供給するものであり、オイル回収ポンプ部80は、バ
ルブ駆動室16内から潤滑オイルを回収するものであ
る。また、オイル供給ポンプ部70とオイル回収ポンプ
部80は、クランク室50内にも潤滑オイルを供給す
る。
【0039】オイル供給ポンプ部70とオイル回収ポン
プ部80の外形は、メインベアリング54の径よりも大
きい外径を有した外周面71、81と、中心にクランク
軸40を同軸上に嵌入可能な内径を有した中心穴72、
82と、を備えた略ディスク形状をなすように形成され
ている。
【0040】そして、オイル供給ポンプ部70及びオイ
ル回収ポンプ部80は、図3及び図4にそれぞれ示した
ように、その両側面に所定形状の凹陥部が形成されてい
る。尚、両図とも、ピストン2が上死点にある際のクラ
ンク軸40位置に対応した位置状態を示している。
【0041】また、図3において図中(a)はオイル供
給ポンプ部の前面壁52と対峙する面を示す説明図、
(b)は(a)のB−B線断面説明図、(c)は前ウエ
ブ44と対峙する面を示す説明図であり、図4において
図中(a)はオイル回収ポンプ部の後ウエブ45と対峙
する面を示す説明図、(b)は(a)のC−C線断面説
明図、(c)は後面壁53と対峙する面を示す説明図で
ある。
【0042】まず最初に、オイル供給ポンプ部70の構
成について説明すると、図3に示したように、前面壁5
2と対峙する面(以下、単に前面壁対峙面という)73
には、図中(a)に示したように、前面壁側凹陥部74
が凹設されており、上部位置から回転方向後側位置(図
中左側)に半円弧状に亘ってほぼ所定幅の所定深さを有
するように形成されている。この前面壁側凹陥部74
は、オイル供給ポンプ部70をクランク軸40に装着固
定した際に、前面壁52との間に所定の空間を形成す
る。
【0043】また、前面壁対峙面73には前面壁側凹陥
部74から外周面71へと連通するように切り欠かれた
第1切欠孔75が設けられている。この第1切欠孔75
は、ピストン2が上死点TDC近傍に位置した際にピス
トン2側に向かうように設けられており、オイル供給ポ
ンプ部70が所定速度以上で回転し前面壁側凹陥部74
内に潤滑オイルが存在する場合に、その一部を遠心力に
よりクランク室50内に飛散させることができる大きさ
に形成されている。第1切欠孔75は、高回転出力型等
のエンジン特性に合わせて適度に潤滑オイルを飛散させ
るようにその大きさや数量、切欠位置が設定される。
【0044】前ウエブ44と対峙する面(以下、単に前
ウエブ対峙面)76には、図3(c)に示したように、
クランクピン部43内のオイル通路46とクランク室5
0内空間に潤滑オイルを供給する前ウエブ側凹陥部77
が設けられている。
【0045】前ウエブ側凹陥部77は、ピン潤滑用凹部
77aと、オイル溜まり部77cと、連絡溝77bとに
より構成されている。ピン潤滑用凹部77aは、クラン
クピン部43のオイル通路46と対峙しクランクピン部
43のオイル通路46とほぼ同一径に凹設されクランク
ピン部43に潤滑オイルを供給可能に形成されている。
【0046】オイル溜まり部77cは、ピン潤滑用凹部
77aからほぼ軸芯を挟んで反対側の回転方向前側寄り
位置(図中左側)に離間して凹設され潤滑オイルを貯留
可能に形成されている。
【0047】連絡溝77bは、ピン潤滑用凹部77aと
オイル溜まり部77cとの間を連通するようにピン潤滑
用凹部77aとほぼ同一の深さで凹設されている。
【0048】これらピン潤滑用凹部77a、オイル溜ま
り部77c、連絡溝77bからなる前ウエブ側凹陥部7
7は、オイル供給ポンプ部70をクランク軸40に装着
固定した際に、前ウエブ44との間に所定空間を形成す
る。
【0049】そして、前ウエブ対峙面76には前ウエブ
側凹陥部77から外周面71へと連通するように切り欠
かれた第2切欠孔78が設けられている。この第2切欠
孔78は、ピストン2が下死点BDCに位置した際にピ
ストン2側に向かうように設けられており、オイル供給
ポンプ部70が所定速度以上で回転しオイル溜まり部7
7c内に潤滑オイルが存在する場合に、その一部を遠心
力によりクランク室50内に飛散させることができる大
きさに形成されている。
【0050】また、この第2切欠孔78は、第1切欠孔
75と同様にエンジン特性に応じた潤滑オイルを飛散さ
せるようにその大きさ、数量、切欠位置等が設定され
る。また、前面壁側凹陥部74と前ウエブ側凹陥部77
は貫通孔79によって連通されており、貫通孔79はク
ランクピン部43と対峙する位置に穿設されている。
【0051】次に、オイル回収ポンプ部80の構成につ
いて説明すると、図4に示したように、後面壁53と対
峙する面(以下、単に後面壁対峙面という)83には、
図中(c)に示したように、後面壁側凹陥部84が凹設
されており、上部位置から回転方向後側位置(図中左
側)に半円弧状に亘ってほぼ所定幅で所定深さを有する
ように形成されている。この後面壁側凹陥部84は、オ
イル供給ポンプ部80をクランク軸40に装着固定した
際に、後面壁53との間に所定空間を形成する。
【0052】また、後面壁対峙面83には後面壁凹陥部
84から外周面81へと連通するように切り欠かれた第
1切欠孔85が設けられている。この第1切欠孔85
は、ピストン2が上死点TDC及び下死点BDC近傍に
位置した際にピストン2側に向かうように設けられてお
り、オイル回収ポンプ部80が所定速度以上で回転し後
面壁側凹陥部84内に潤滑オイルが存在していた場合
に、遠心力によりクランク室50内に潤滑オイルを飛散
させることができる大きさに形成されている。この第1
切欠孔85は、高回転出力型等のエンジン特性に合わせ
て適度に潤滑オイルを飛散させるようにその大きさや数
量、切欠位置が設定される。
【0053】また、後ウエブ45と対峙する面(以下、
単に後ウエブ対峙面)86には、図4(a)に示したよ
うに、クランクピン部43内のオイル通路46とクラン
ク室50内空間に潤滑オイルを供給する後ウエブ側凹陥
部87が設けられている。
【0054】後ウエブ側凹陥部87は、ピン潤滑用凹部
87aと連絡溝87bとオイル溜まり部87cとにより
構成されている。ピン潤滑用凹部87aは、クランクピ
ン部43のオイル通路46と対峙しクランクピン部43
のオイル通路46とほぼ同一径に凹設されており、クラ
ンクピン部46に潤滑オイルを供給可能に形成されてい
る。
【0055】オイル溜まり部87cは、ピン潤滑用凹部
87aからほぼ軸芯を挟んで反対側(図中下方)に位置
し2段階の深さを有して凹設され潤滑オイルを貯留可能
でかつ回転方向後ろ側の方が深さが浅くなるように形成
されている。連絡溝87bは、ピン潤滑用凹部87aと
オイル溜まり部87cとの間を連通するようにピン潤滑
用凹部87aと同一の深さで凹設されている。
【0056】そして、これらピン潤滑用凹部87a、オ
イル溜まり部87c、連絡溝87bからなる後ウエブ側
凹陥部87は、オイル回収ポンプ部80をクランク軸4
0に装着固定した際に、後ウエブ45との間に所定空間
を形成する位置に設けられている。
【0057】また、後ウエブ対峙面86には後ウエブ側
凹陥部87から外周面81へと連通するように切り欠か
れた第2切欠孔88が設けられている。第2切欠孔88
は、ピストン2が下死点BDC近傍に位置した際にピス
トン2側に向かうように設けられており、オイル回収ポ
ンプ部80が所定速度以上で回転しオイル溜まり部87
c内に潤滑オイルが存在していた場合に、遠心力により
クランク室50内に飛散させることができる大きさに形
成されている。
【0058】また、この第2切欠孔88は、第1切欠孔
85と同様にエンジン特性に応じた潤滑オイルを飛散さ
せるようにその大きさ、数量、切欠位置等が設定され
る。そして、後面壁側凹陥部84と後ウエブ側凹陥部8
7は、貫通孔89によって連通されており、貫通孔89
はクランクピン部43と対峙する位置に穿設されてい
る。
【0059】次に、エンジン各部に潤滑オイルを供給
し、回収するオイル循環路について以下に説明する。オ
イル循環路は、シリンダブロック20及びクランクケー
ス30に設けられており、図1に示したように、オイル
タンク32からオイル供給ポンプ部70まで潤滑オイル
を汲み上げるオイル供給通路91と、オイル供給ポンプ
部70からバルブ駆動室16まで潤滑オイルを送油する
送油通路92と、バルブ駆動室16に貯留した潤滑オイ
ルをオイル回収ポンプ部80に導くオイル回収通路93
と、クランク室50最下部に穿設されたオイル出口孔5
1とにより構成されている。
【0060】オイル供給通路91は、オイルタンク32
内に存在する部分が可撓性パイプにより構成されてお
り、その先端部分91aはエンジン本体1の傾斜角に応
じてオイルタンク32内にて最下方に位置するように自
由に移動し、貯留された潤滑オイルの液中に常に位置す
る構造となっている。
【0061】そして、オイル供給通路91の他端は、ク
ランクケース30内を貫通して前面壁52下側の前面壁
対峙面73と対峙する位置に開口したオイル供給口91
bに連通しており、その一部は前面壁側のメインベアリ
ング54が嵌入されている凹部内にも開口している。
【0062】送油通路92は、シリンダブロック20を
クランク室50からシリンダヘッド10まで貫通し、そ
の先端はカム軸15を支承するカム軸受部17に開口し
ている。また、送油通路92の基端は、前面壁52の上
方に前面壁対峙面76と対峙する位置に開口したオイル
圧送口92aに連通しており、その一部はメインベアリ
ング54が嵌入されている凹部内にも開口している。
【0063】オイル回収通路93は、シリンダブロック
20をシリンダヘッド10からクランク室50まで貫通
し、一端はバルブ駆動室16に開口し、他端は、後面壁
対峙面76と対峙する位置に開口したオイル回収口93
bに連通しており、その一部は後面壁53のメインベア
リング54が嵌入されている凹部内にも開口している。
【0064】次に、オイルタンク32に設けられ、クラ
ンク室50と常に連通しオイルタンク32内の過度の圧
力上昇を防止するエア抜き機構33について図2を用い
て以下に説明する。
【0065】エア抜き機構33は、一端がクランク室5
0内の側方位置でエンジン本体1を正立させた際(図の
状態)にクランク軸40の高さとほぼ同じ高さ位置に開
口するクランク室開口部34と、オイルタンク32内の
異なる場所に各々開口するオイルタンク第1開口部35
と、オイルタンク第2開口部36とを備えている。
【0066】オイルタンク第1開口部35は、オイルタ
ンク32の底壁面32a近傍位置に開口しており、オイ
ルタンク第2開口部36は、オイルタンク32の最上方
位置近傍に開口している。
【0067】また、これらクランク室開口部34、オイ
ルタンク第1開口部35、オイルタンク第2開口部36
を連通するエア抜き通路の系路途中にはクランク室開口
部34とオイルタンク第1開口部35若しくはオイルタ
ンク第2開口部36との連通を切り替える切替バルブ機
構37を備えている。
【0068】切替バルブ機構37は、エンジン本体1が
正立した際に上下方向に伸長する略円柱形状の空間を形
成している切替バルブ室37aと、その空間内にエンジ
ン本体1の傾斜状態に応じて上下方向に往復移動可能に
嵌挿された略円柱状の切替バルブ37bとにより構成さ
れている。
【0069】そして、一端がオイルタンク第1開口部3
5と連通する第1エア抜き通路38の他端は、切替バル
ブ室37aの下方位置に開口しており、一端がオイルタ
ンク第2開口部36と連通する第2エア抜き通路39の
他端は、切替バルブ室37aの上方位置に開口してい
る。
【0070】これにより、エンジン本体1が正立してい
る場合は、切替バルブ37bは自重により切替バルブ室
37aの下方に移動して第1エア抜き通路38を閉鎖
し、第2エア抜き通路39を開放し、クランク室開口部
34と連通する構造となっている。
【0071】また、エンジン本体1が倒立している場合
は、切替バルブ37bは自重により切替バルブ室37a
の上方に移動して第2エア抜き通路39を閉鎖し、第1
エア抜き通路38を開放し、クランク室開口部34と連
通する構造となっている。
【0072】したがって、エンジン本体1を正立状態に
してエンジン運転を行った場合は、オイルタンク32内
の圧縮されたエアの一部は、オイルタンク第2開口部3
6からクランク室50内に戻すことができる。
【0073】また、エンジン本体1が倒立状態の場合
は、オイルタンク32内の潤滑オイルはオイルタンク3
2の上方位置に移動するが、切替バルブ37bが切替バ
ルブ室37aの上方に移動して第2エア抜き通路39を
閉鎖し、第1エア抜き通路38を開放することから、オ
イルタンク32内の圧縮されたエアの一部は、オイルタ
ンク開口部35から第1エア抜き通路38を介してクラ
ンク室50内に戻すことができる。
【0074】これにより、オイルタンク32の潤滑オイ
ルがエア抜き機構33を通過してクランク室50内に流
入することを防止し、エンジン本体1の傾斜状態に影響
されることなく、常にオイルタンク32とクランク室5
0とを連通状態に維持してオイルタンク32内の過度の
圧力上昇を防止することができる。
【0075】尚、本実施の形態においてエア抜き機構3
3は、エンジン本体を正立及び倒立させた際に動作する
例を用いて説明したが、他にエンジン本体1を横倒しに
倒した場合に動作するエア抜き機構を追加しても良い。
【0076】次に、上記構成を有するエンジン装置の潤
滑方法について以下に説明する。まず最初に、オイル供
給ポンプ部70による潤滑オイルの供給方法について説
明する。図5は、前面壁52に設けられたオイル供給口
91b及びオイル圧送口92aと、前面壁側凹陥部74
との位置関係を示した説明図である。
【0077】ピストン2が下死点BDCにある場合、図
示したように、オイル供給口91bは前面壁対峙面73
によって閉鎖され、オイル圧送口92aは前面壁側凹陥
部74と対峙して連通する(図中(a))。
【0078】そして、ピストン2が上死点へ移動を開始
し、クランク軸40が所定角度だけ回動するとオイル供
給ポンプ部70も共に回動し、オイル供給口91bは前
面壁側凹陥部74と対峙して連通し、オイル圧送口92
aは前面壁対峙面73によって閉鎖され(図中
(b))、ピストン2が上死点に到達するまで、その連
通状態及び閉鎖状態は維持される(図中(c))。
【0079】この際、クランク室50内は、ピストン2
の上死点TDCへの移動によって負圧状態となる。した
がって、前面壁側凹陥部74内も負圧状態となり、潤滑
オイルをオイルタンク32から汲み上げる吸引力とな
る。これにより、潤滑オイルは、オイルタンク32から
オイル供給通路91を介して汲み上げられ、オイル供給
口91bから前面壁側凹陥部74内に流入する。
【0080】そして、前面壁側凹陥部74内に流入した
潤滑オイルの一部は、貫通孔79を通過してクランクピ
ン部43のオイル通路46及び前ウエブ側凹陥部77内
にも流入し、オイル通路46に流入した潤滑オイルは、
クランクピン部43とコンロッド3の大端部3aとの摺
動部分を潤滑する。
【0081】尚、このときオイル圧送口92aは前面壁
対峙面73によって閉鎖されていることから、潤滑オイ
ルは送油通路92へは流入しない。
【0082】そして、前面壁側凹陥部74と前ウエブ側
凹陥部77内に流入した潤滑オイルの一部は、ピストン
2の上死点TDCへの移動によってクランク室50内に
生じた負圧力により、第1切欠孔75及び第2切欠孔7
8からクランク室50内に飛散する。この飛散により、
潤滑オイルはクランク室50内にてミスト化され、ピス
トン2とシリンダ室21との摺動面やコンロッド3等の
クランク室50内の各摺動部分の潤滑を行う。特に、ピ
ストン2が上死点TDC近傍にある場合に、第1切欠孔
75がピストン2側に向くように設けられているので、
ピストン2の裏面側に向かって飛散させることができ、
ピストン2とシリンダ室21を重点的に潤滑することが
できる。
【0083】次に、ピストン2が上死点TDCから下死
点BDC側へ移動しクランク軸40が所定角度だけ回動
すると、オイル供給口91bは前面壁対峙面73によっ
て閉鎖され、オイル圧送口92aは前面壁側凹陥部74
と対峙して連通し(図中(d))、ピストン2が下死点
に到達するまで(図中(a))、その連通状態及び閉鎖
状態が維持される。
【0084】この際、前ウエブ側凹陥部77と前面壁側
凹陥部74内に残留している潤滑オイルの一部は、オイ
ル供給ポンプ部70の回転により生じた遠心力により、
第1切欠孔75及び第2切欠孔78からクランク室50
内に飛散し、ピストン2の下死点への移動の際と同様に
クランク室50内の潤滑を行う。特に、第2切欠孔78
は、ピストン2が下死点近傍にある場合に、第2切欠穴
78がピストン2側に向くように設けられているので、
ピストン2側を重点的に潤滑することができる。
【0085】また、この際に、ピストン2の下死点への
移動によって、クランク室50内の圧力状態は、徐々に
加圧状態となり、前面壁側凹陥部74内も次第に加圧状
態となる。したがって、前面壁側凹陥部74内に存在し
ている潤滑オイルは、このクランク室50内の加圧力が
圧送力となってオイル圧送口92aより送油通路92側
に圧送される。これにより、潤滑オイルは、送油通路9
2を経由してバルブ駆動室16内に供給され、バルブ駆
動室16内の潤滑を行うことができる。
【0086】次に、オイル回収ポンプ部80の動作と作
用について以下に説明する。本実施の形態において、オ
イル回収ポンプ部80は、バルブ駆動室16内に貯留し
ている潤滑オイルの回収を行い、回収したオイルをクラ
ンク室50内に飛散させてクランク室50内を潤滑する
動作を行う。
【0087】図6は、後面壁53に設けられたオイル回
収口93bと後面壁側凹陥部84との位置関係を示した
説明図である。図示したように、ピストン2が下死点B
DCにある場合、オイル回収口93bは後面壁対峙面8
3によって閉鎖されている(図中(a))。
【0088】そして、ピストン2が上死点TDCへの移
動を開始し、クランク軸40が所定角度だけ回動すると
オイル回収口93bは後面壁側凹陥部84と対峙して連
通し(図中(b))、ピストン2が上死点TDCに到達
するまで、その連通状態が維持される(図中(c))。
【0089】この際、クランク室50内はピストン2の
移動によって負圧せしめられる。したがって、後壁面側
凹陥部87内も負圧状態となり、オイル回収通路93を
経由してバルブ駆動室16内から潤滑オイルを吸引する
吸引力となる。これにより、バルブ駆動室16内に貯留
している潤滑オイルはオイル回収口93bから後面壁側
凹陥部84内に流入する。
【0090】そして、後面壁側凹陥部84内に流入した
潤滑オイルの一部は、貫通孔89を通過してクランクピ
ン部43のオイル通路46及び後ウエブ側凹陥部87内
にも流入し、オイル通路46に流入した潤滑オイルは、
クランクピン部43とコンロッド3の大端部3aとの摺
動部分を潤滑する。
【0091】また、後面壁側凹陥部84と後ウエブ側凹
陥部87内に流入した潤滑オイルは、クランク室50内
に生じている負圧力により、オイル回収ポンプ部80の
第1切欠穴85及び第2切欠穴88からクランク室50
内に飛散する。
【0092】そして、クランク軸40が所定角度だけ回
動すると、オイル回収通路93は後面壁対峙面83によ
って閉鎖され(図中(d))、ピストン2が下死点BD
Cに到達するまで(図中(a))、その閉鎖状態が維持
される。したがって、オイル回収口93bから回収した
潤滑オイルのバルブ駆動室16側への逆流を防止でき、
後面壁側凹陥部84と後ウエブ側凹陥部87内に残留し
ている潤滑オイルを、オイル回収ポンプ部80の回転に
より生じた遠心力により、第1切欠穴85と第2切欠穴
88からクランク室50内に飛散させることができる。
【0093】したがって、オイル回収ポンプ部80は、
バルブ駆動室16内に貯留している潤滑オイルの回収を
行い、回収したオイルをクランク室50内に飛散させて
クランク室50内を潤滑することができる。
【0094】また、オイル供給ポンプ部70とオイル回
収ポンプ部80により飛散され、クランク室50内の潤
滑を行ったミスト状の潤滑オイルは、クランク室50の
内面壁等に付着して液化し、クランク室50内に貯留す
る。そして、ピストン2が上死点TDCから下死点BD
Cへ移動し、クランク室50内に発生した加圧力が所定
値を超えた際には一方弁55が開放され、クランク室5
0内に貯留した潤滑オイルはオイル出口孔51よりオイ
ルタンク32に戻される。
【0095】したがって、エンジン本体1の傾斜角度に
拘束されることなく、360度自由に傾斜させた状態
で、常にクランク室内及びバルブ駆動室内の潤滑を行う
ことができ、エンジン動作を支障なく行うことができ
る。
【0096】また、オイル回収ポンプ部80の応用例と
しては、後ウエブ側凹陥部を図7に示したように形成し
ても良い。すなわち、後ウエブ対峙面86に凹設した肉
抜き用凹陥部87dと後ウエブ側凹陥部87のオイル溜
まり部87c間を連通する連絡溝87eを形成し、肉抜
き用凹陥部87d内にも潤滑オイルを貯留可能にしてい
る。尚、この応用例では後ウエブ45のベアリング側端
面45aは、オイル回収ポンプ部80の後ウエブ対峙面
86よりも大なる径を有する略真円形状に形成されてい
る。
【0097】これにより、肉抜き用凹陥部87d内にも
潤滑オイルを貯留することができ、連絡溝87eの位置
をオイル回収ポンプ部の軸芯からの距離を調整すること
によって、第1切欠穴及び第2切欠穴から飛散させる潤
滑オイルの量を調整することができる。したがって、例
えばエンジンが高回転型や、低回転型である場合等に応
じて潤滑オイルの飛散量をより精密に設定することがで
きる。
【0098】次に、本発明の第2の実施の形態について
図8に基づいて以下に説明する。本実施の形態において
特徴的なことは、一端が後面壁53に開口し他端がオイ
ルタンク32に連通するオイル戻し通路94を設けて、
オイル回収ポンプ部80によりバルブ駆動室16から吸
引した潤滑オイルの一部を強制的にオイルタンク32内
に戻す機能を設けたことである。尚、第1の実施の形態
と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳
細な説明を省略する。
【0099】後面壁53には、ピストン2が上死点TD
Cから下死点BDCへ移動し、クランク軸40が所定角
度だけ移動した際に、後面壁側凹陥部84と対峙して連
通し、下死点BDCまでその連通状態が維持される位置
にオイル戻し口94aが設けられており、他端は、図8
に示したように、オイルタンク内に連通している。
【0100】したがって、ピストン2の移動によりクラ
ンク室50内が加圧状態である際にオイル戻し口94a
と後面壁側凹陥部84とは連通し、その加圧力によって
後面側凹陥部84内に存在する潤滑オイルの一部は、オ
イル戻し口94aよりオイル戻し通路94を介してオイ
ルタンク32内に戻される。
【0101】これにより、エンジン本体1の傾斜角度に
影響されることなく、バルブ駆動室16内の潤滑オイル
を強制的に回収し、オイルタンク32に戻すことが可能
となる。
【0102】尚、本発明は、上述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の変更や、適宜組み合わせが可能である。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る4サ
イクルエンジンの潤滑装置によれば、エンジンの傾斜状
態に影響を受けることなくエンジン内部に潤滑オイルを
確実に循環させることができ、エンジン各部の潤滑を図
ることができる。また、潤滑を行う装置を簡単な構成と
することができ、エンジン全体の小型化を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる潤滑装置が適用されるエンジン
の要部を断面により概略的に示した説明図である。
【図2】図1をA方向より矢視した要部説明図である。
【図3】オイル供給ポンプ部の説明図である。
【図4】オイル回収ポンプ部の説明図である。
【図5】前面壁に設けられたオイル供給口及びオイル圧
送口と、前面壁側凹陥部との位置関係を示した説明図で
ある。
【図6】後面壁に設けられたオイル回収口と後面壁側凹
陥部との位置関係を示した説明図である。
【図7】オイル回収ポンプ部の一応用例を示す説明図で
ある。
【図8】第2の実施の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン本体 2 ピストン 32 オイルタンク 33 エア抜き機構 40 クランク軸 44 前ウエブ 45 後ウエブ 50 クランク室 51 オイル出口孔 52 前面壁 53 後面壁 54 メインベアリング 55 一方弁 70 オイル供給ポンプ部 74 前面壁側凹陥部 77 前ウエブ側凹陥部 80 オイル回収ポンプ部 84 後面壁側凹陥部 87 後ウエブ側凹陥部 91 オイル供給通路 92 送油通路 93 オイル回収通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 光則 静岡県沼津市大岡35番地 富士ロビン株式 会社内 (72)発明者 古口 孝信 東京都新宿区西新宿1丁目7番2号 富士 重工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンを往復動可能に嵌挿したシリン
    ダ室と、クランク軸を回動可能に枢軸支したクランク室
    を有するシリンダブロック部と、 吸・排気バルブを開閉駆動するカム軸を回動可能に枢軸
    支したバルブ駆動室を有するシリンダヘッド部と、を備
    え、 前記クランク室内に生じる圧力変化を用いて前記シリン
    ダブロック部とシリンダヘッド部に潤滑オイルを供給す
    る4サイクルエンジンの潤滑装置において、 前記クランク室内面壁と前記クランク軸のウエブとの間
    に挟持されるように配設され、前記クランク軸に同軸上
    に嵌着され前記クランク軸と共に回転する略ディスク形
    状をなし、前記クランク室内面壁と対峙する内面壁対峙
    面に凹設され前記クランク室内面壁との間に所定形状の
    空間部を形成しかつクランク室内と連通する第1連通孔
    を備える内面壁側凹陥部と、前記ウエブと対峙するウエ
    ブ対峙面に凹設され前記ウエブとの間に所定形状の空間
    部を形成しクランク室内と連通する第2連通孔を備える
    ウエブ側凹陥部と、内面壁側凹陥部とウエブ側凹陥部と
    の間を連通する貫通孔とを具備するオイル供給ポンプ部
    と、 所定量の潤滑オイルを常に貯留可能なオイルタンクと、 前記クランク室内面壁に、前記クランク室内に負圧を生
    じている期間だけ前記内面壁側凹陥部と連通する位置に
    一端が開口し、他端が前記オイルタンクと連通するオイ
    ル供給通路と、 前記クランク室内面壁に、前記クランク室内に正圧を生
    じている期間だけ前記内面壁側凹陥部と連通する位置に
    一端が開口し、他端がシリンダヘッド部に連通する送油
    通路と、を備えていることを特徴とする4サイクルエン
    ジンの潤滑装置。
  2. 【請求項2】 前記オイル供給ポンプ部は、 前記第1連通孔が、前記内壁面側凹陥部から前記オイル
    供給ポンプ部の外周面に連通するように径方向に穿設さ
    れた1又は2以上の連通孔により形成され、 前記第2連通孔が、前記ウエブ側凹陥部から前記オイル
    供給ポンプ部の外周面に連通するように径方向に穿設さ
    れた1又は2以上の連通孔により形成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の4サイクルエンジンの潤滑
    装置。
  3. 【請求項3】 前記オイル供給ポンプ部は、 前記第1連通孔が、前記ピストンが上死点近傍位置にあ
    る際に前記ピストン側に位置するように穿設された1又
    は2以上の連通孔により形成され、 前記第2連通孔が、前記ピストンが下死点近傍位置にあ
    る際に前記ピストン側に位置するように穿設された1又
    は2以上の連通孔により形成されていることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の4サイクルエンジンの潤滑装
    置。
  4. 【請求項4】 前記オイル供給ポンプ部は、 前記第1連通孔が、前記内面壁対峙面から所定深さ切り
    欠かれた切欠溝により形成され、 前記第2連通孔が、前記ウエブ対峙面から所定深さ切り
    欠かれた切欠溝により形成されていることを特徴とする
    請求項1〜3に記載の4サイクルエンジンの潤滑装置。
  5. 【請求項5】 ピストンを往復動可能に嵌挿したシリン
    ダ室と、クランク軸を回動可能に枢軸支したクランク室
    を有するシリンダブロック部と、 吸・排気バルブを開閉駆動するカム軸を回動可能に枢軸
    支したバルブ駆動室を有するシリンダヘッド部と、を備
    え、 前記クランク室内に生じる圧力変化を用いて前記シリン
    ダブロック部とシリンダヘッド部に潤滑オイルを供給す
    る4サイクルエンジンの潤滑装置において、 前記クランク室内の内面壁と前記クランク軸のウエブと
    の間に挟持されるように配設され、前記クランク軸に同
    軸上に嵌着され前記クランク軸と共に回転する略ディス
    ク形状をなし、前記クランク室内面壁と対峙する内面壁
    対峙面に凹設され前記クランク室内面壁との間に所定形
    状の空間部を形成しかつ前記クランク室内と連通する第
    1連通孔を備える内面壁側凹陥部と、前記ウエブと対峙
    するウエブ対峙面に凹設され前記ウエブとの間に所定形
    状の空間部を形成し前記クランク室内と連通する第2連
    通孔を備えるウエブ側凹陥部と、前記内面壁側凹陥部と
    前記ウエブ側凹陥部との間を連通する貫通孔とを具備す
    るオイル回収ポンプ部と、 所定量の潤滑オイルを常に貯留可能なオイルタンクと、 前記クランク室内面壁に、前記クランク室内に負圧を生
    じている期間だけ前記内面壁側凹陥部と連通する位置に
    一端が開口し、他端が前記バルブ駆動室と連通するオイ
    ル回収通路を備えていることを特徴とする4サイクルエ
    ンジンの潤滑装置。
  6. 【請求項6】 前記オイル回収ポンプ部は、 前記第1連通孔が、前記内壁面側凹陥部から前記オイル
    回収ポンプ部の外周面に連通するように径方向に穿設さ
    れた1又は2以上の連通孔により形成され、 前記第2連通孔が、前記ウエブ側凹陥部から前記オイル
    回収ポンプ部の外周面に連通するように径方向に穿設さ
    れた1又は2以上の連通孔により形成されていることを
    特徴とする請求項5に記載の4サイクルエンジンの潤滑
    装置。
  7. 【請求項7】 前記オイル回収ポンプ部は、 前記第1連通孔が、前記内面壁対峙面から所定深さ切り
    欠かれた切欠溝により形成され、 前記第2連通孔が、前記ウエブ対峙面から所定深さ切り
    欠かれた切欠溝により形成されていることを特徴とする
    請求項5又は6に記載の4サイクルエンジンの潤滑装
    置。
  8. 【請求項8】 前記クランク室内面壁に、前記クランク
    室内に正圧を生じている期間だけ前記内面壁側凹陥部と
    連通する位置に一端が開口し、他端がオイルタンクに連
    通するオイル戻し通路を備えていることを特徴とする請
    求項5〜7に記載の4サイクルエンジンの潤滑装置。
  9. 【請求項9】 前記クランク室と前記オイル室との間を
    連通するオイル出口孔を設け、 該オイル出口孔を前記クランク室内が負圧状態の際には
    閉鎖し、加圧状態の際には開放する一方弁を備えたこと
    を特徴とする請求項1〜8に記載の4サイクルエンジン
    の循環装置。
  10. 【請求項10】 前記クランク室の空間部に開口するク
    ランク室開口部と、 前記オイルタンクの底壁面近傍位置に開口するオイルタ
    ンク第1開口部と、 前記オイルタンクの最上方面近傍位置に開口するオイル
    タンク第2開口部と、 前記クランク室開口部とオイルタンク第1開口部とオイ
    ルタンク第2開口部の間を連通するエア抜き通路と、 該エア抜き通路の経路途中において、前記エンジンが正
    立状態の際に前記クランク室開口部と前記オイルタンク
    第2開口部との間を連通し、 前記エンジンが倒立状態の際に前記クランク室開口部と
    前記オイルタンク第1開口部との間を連通する切替を行
    う切替バルブ手段を備えたエア抜き機構を有することを
    特徴とする請求項9に記載の4サイクルエンジンの潤滑
    装置。
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