JPH10316437A - 光学素子のプレス成形方法 - Google Patents

光学素子のプレス成形方法

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JPH10316437A
JPH10316437A JP12227497A JP12227497A JPH10316437A JP H10316437 A JPH10316437 A JP H10316437A JP 12227497 A JP12227497 A JP 12227497A JP 12227497 A JP12227497 A JP 12227497A JP H10316437 A JPH10316437 A JP H10316437A
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JP
Japan
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mold
molding
core
press
die
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JP12227497A
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English (en)
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Kichizo Komiyama
吉三 小宮山
Toshinao Kamano
利尚 鎌野
Tetsuya Tanioka
鉄也 谷岡
Isao Shogetsu
功 松月
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Shibaura Machine Co Ltd
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Toshiba Machine Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/50Structural details of the press-mould assembly
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/69Controlling the pressure applied to the glass via the dies

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス製の光学素子をプレス成形法により製
造する際、プレス成形後の冷却あるいは離型の過程で成
形品に過大な力が作用しない方法を提供する。 【解決手段】 ガラス転移点以上の温度に加熱されたガ
ラス素材30を上型4・下型11を用いてプレスし、上
型及び下型に形成されている成形面をガラス素材30に
転写する光学素子のプレス成形方法において、上型4
を、成形面を有するコア6と、コア6を所定のストロー
クe内で上下移動が可能な状態で収容する開口部を有す
るモールドダイ7とによって構成し、ストロークeの上
端側にコア6が停止した状態でガラス素材30のプレス
成形を行い、プレス成形後、成形品30をガラス転移点
以下の温度まで冷却した後、ストロークe以内の距離で
下型11をモールドダイ7から引下げてプレス荷重を解
除し、次いで、成形品30がコア6の成形面に密着した
状態のまま成形品30を最終離型温度まで冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、非球面レ
ンズ、プリズム、V溝ガラス基盤、ハードディスク基盤
などのガラス製の高精度な光学素子をプレス成形によっ
て製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学レンズなどのガラス製の高精
度な光学素子は、研削研磨加工によって複雑な工程を経
て製造されている。しかし、この様な研削研磨加工に基
づく方法では、非球面レンズなど複雑な表面形状を備え
たガラス製の光学素子を製造することは容易ではない。
そこで、非球面レンズなどを高精度にしかも大量にプレ
ス成形法によって製造する技術が注目され、装置あるい
は金型に関する種々の技術が公表されている。例えば、
プレス成形の際の昇温の方法に関しては、特開平5−5
1224号公報あるいは特開平5−193959号公報
などに記載がある。
【0003】ガラス製の高精度な光学部品をプレス成形
法によって製造する場合、形状・精度あるいはガラスの
種類等により、プレス成形過程の後、成形品を微小な圧
力を加えた状態のまま取り出し温度まで冷却しても、成
形品が割れることがある。これは、成形品の形状が複雑
な場合には、その表面形状により種々の拘束力が生ずる
ことや、成形品と金型との間のオプティカルコンタクト
により発生すると考えられている。このオプティカルコ
ンタクトとは、成形品に金型の成形面が高精度に転写さ
れることにより、成形品と金型との間でリンキングの様
な現象を起こして成形品が金型の成形面に接着してしま
う現象、あるいは、冷却途中における厚肉部分と薄肉部
分との収縮差から、成形品の形状によっては大きく収縮
する部分が真空状態となり、成形品と金型との型離れが
困難になる現象を指す。
【0004】この様な割れを防止するために、(イ)成
形品と金型とを冷却による拘束力が小さい高温状態で離
型させる方法、あるいは、(ロ)冷却の際に成形品に微
少でも力が掛かっている場合には成形品と金型との接触
点が割れの起点となる場合が多いので、冷却の際に成形
品に掛かるプレス荷重をできる限り小さくして成形品に
無理な力が掛からないようにする方法、さらに、(ハ)
成形品をできる限り均一に冷却することによって収縮を
均一に行わせる方法などが試みられている。
【0005】しかし、高温状態での離型は、成形品と金
型との間が活性化しているため、好ましくない。更に、
この時の外力の作用の仕方によっては成形品が割れるこ
と、あるいは精度に悪影響を与えることがある。また、
冷却の際に微小なプレス荷重を加えた状態で冷却する方
法は、摺動抵抗、計測器の誤差などの影響を受けプレス
荷重の正確な制御が容易ではない。
【0006】離型時の力は、成形品の形状精度や金型の
寿命、更に、成形装置にも悪影響を及ぼす問題であり、
現状では成形品に可能な限り影響の無い温度で離型を行
っている。しかし、成形品、金型、装置等には依然とし
て無理な力が掛かっているので、大量生産を行う上で安
定した品質を得ることが難しいという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の様な問
題に鑑みて成されたもので、本発明の目的は、ガラス製
の光学素子をプレス成形法によって製造する際、プレス
成形後の冷却あるいは離型の過程で成形品に過大な力が
掛からず、その結果、光学素子の品質を損なうことな
く、成形品の変形及び破損を減らすことができるプレス
成形方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス転移点
以上の温度に加熱されたガラス素材を上型及び下型を用
いてプレスし、上型及び下型に形成されている成形面を
ガラス素材に転写することによって光学素子を成形する
光学素子のプレス成形方法において、上型を、成形面を
有するコアと、このコアを所定の移動範囲内で上下移動
が可能な状態で収容する開口部を有するモールドダイと
によって構成し、前記移動範囲の上端側にコアが停止し
た状態でガラス素材のプレス成形を行い、プレス成形
後、成形品をガラス転移点以下の温度まで冷却した後、
前記移動範囲以内の距離で下型を前記モールドダイから
相対的に引下げてプレス荷重を解除し、次いで、成形品
がコアの成形面に密着した状態を維持したまま成形品を
最終離型温度まで冷却することを特徴とする。
【0009】(作用)本発明に基づく光学素子のプレス
成形方法によれば、プレス成形後の冷却過程において、
成形品をガラス転移点近傍の温度ないしそれより所定量
低い温度、即ち、成形品の面精度に影響の少ないガラス
転移点近傍の温度ないしそれ以下の温度であってプレス
荷重を加えたままでは成形品が割れる直前の温度まで冷
却した後、コアの追従可能範囲の中で下型をモールドダ
イから相対的に引下げる。これによって、成形品がコア
の成形面に密着した状態を維持したまま、プレス荷重を
解除することができる。これとともに、モールドダイと
下型との間に間隙を設けることができる。
【0010】この様に、プレス荷重の解除の際、成形品
とコアの成形面との密着状態が維持されるので、成形品
に過大な外力が作用せず、オプティカルコンタクトなど
の現象が発生しない。また、モールドダイと下型との間
に間隙が形成されるので、コアの外面に直接、冷却ガス
を流すことが可能になり、コア及び成形品を所定の冷却
速度で均一に冷却することができる。
【0011】また、成形品には、コアの自重に基づく微
小な圧力が作用しているので、コアの重量を適切に選択
することなどにより、冷却の際に成形品に与える微小な
圧力を精度よく調整することができる。この状態で最終
離型温度まで冷却すれば、成形品に過大な力を作用させ
ずに無理なく型から取り出す事ができる。この結果、成
形品の破損を防止するとともに、成形品の寸法精度を向
上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光学素子のプレス
成形方法について図を用いて説明する。図5は、本発明
のプレス成形方法を実施するためのプレス成形装置の構
造を示す概略構成図である。図中、30はプレス成形さ
れるガラス素材、4は上型、6は上型コア、2は固定
軸、11は下型、13は下型コア、9は移動軸を表す。
【0013】フレーム1の上部から固定軸2が下方に向
かって伸びており、その下端には、セラミック製の断熱
筒3を介して、上型4がボルトによって取付けられてい
る。この上型4は、金属製のダイプレート5、ダイプレ
ート5の下側に配置されるセラミック製の上型コア6、
及びダイプレート5の下側に取り付けられ、上型コア6
を周囲から支持するモールドダイ7から構成されてい
る。
【0014】フレーム1の下部には駆動装置8が配置さ
れ、駆動装置8の上側には荷重検出装置8bを介して移
動軸9が取付けられている。移動軸9は、駆動装置8の
上方に位置する中間プレート1aを貫通して上方に伸
び、固定軸2と対向している。駆動装置8はスクリュー
ジャッキを内蔵しており、サーボモータ8aの回転運動
を直線運動に変換して移動軸9を上下方向に駆動する。
また、移動軸9は、制御装置26に入力されたプログラ
ムに従って、その速度、位置およびトルクが制御され
る。
【0015】移動軸9の上端には、セラミック製の断熱
筒10を介して、下型11が取り付けられている。この
下型11は、金属性のダイプレート12、ダイプレート
12の上側に配置されるセラミック製の下型コア13な
どから構成される。ダイプレート12の下面には、温度
検出用の熱電対25が取り付けられている。
【0016】固定軸2には、駆動装置(図示せず)によ
って上下動されるブラケット15が、上下方向の移動が
可能な状態で吊り下げられている。ブラケット15には
上型4及び下型11の周囲を囲む透明石英管16が取付
けられている。透明石英管16の下端部を中間プレート
1a上に設置されたシールプレート1bに当接させるこ
とによって、上型4及び下型11の周囲に気密性を備え
た成形室17が形成されるようになっている。更に、ブ
ラケット15には透明石英管16の周囲を囲む外筒18
が取付けられ、外筒18にはランプユニット19が取付
けられている。ランプユニット19は、赤外線ランプ2
0、その後方に配置された反射ミラー21、及び反射ミ
ラー21を冷却するための水冷パイプ(図示せず)から
構成されており、上型4及び下型11を加熱するように
なっている。
【0017】固定軸2及び移動軸9の内部には、成形室
17内に不活性ガスを導入し、あるいは上型4及び下型
11を冷却するためのガス供給路22、23がそれぞれ
形成されている。断熱筒3とダイプレート5との接触
面、及び断熱筒10とダイプレート12との接触面に
は、それぞれ溝27及び28が形成されている。不活性
ガスは、装置の外部から流量コントローラ(図示せ
ず)、ガス供給路22(あるいは23)、断熱筒3(あ
るいは10)及び溝27(あるいは8)を順に通って、
成形室17の中に供給される。成形室17の内部へ供給
された不活性ガスは、シールプレート1bの内部に形成
された排気口24から排気される。
【0018】図1に、本発明に基づくプレス成形方法に
使用される型の一例を示す。なお、この型はカメラ等で
の使用を想定した両球面レンズ用のものである。上型4
は、ダイプレート5、モールドダイ7及びセラミック製
の上型コア6から構成される。モールドダイ7はダイプ
レート5の下面に取り付けられる。モールドダイ7は中
央部に二段状の円筒形の開口部を有し、この開口部は途
中の段部から上の部分の径が、下の部分の径と比較して
大きくなっている。上型コア5は、モールドダイ7の開
口部に嵌合し、その下面側に成形面が形成されている。
上型コア5の上端部付近には外径方向に張り出したフラ
ンジ部が形成されており、このフランジ部がモールドダ
イ7の開口部の段部に係合している。
【0019】このフランジ部の厚みは前記段部の深さよ
りも僅かに小さく、上型コア5は、モールドダイ7の開
口部の中をストロークeだけ上下方向の相対移動が可能
である。上型コア5がストロークeの上端側(後端側)
に移動したとき、即ち、上型コア5の上面(後端面)が
モールドダイ7の下面に接触する状態のとき、上型コア
5の下端はモールドダイ7の下面とほぼ同じ高さにな
る。また、上型コア5がストロークeの下端側に移動し
たとき、即ち、上型コア5のフランジ部がモールドダイ
7の段部に接触する状態のとき、上型コア5の下端が、
モールドダイ7の下面からストロークeにほぼ相当する
量だけ突出た状態となる。なお、この例では、上記のス
トロークeを1mmに設定している。
【0020】下型11は、ダイプレート12、モールド
ダイ14及びセラミック製の下型コア13、スペーサ3
1などから構成される。モールドダイ14はダイプレー
ト12の上面に取り付けられる。モールドダイ14は、
中央部に二段状の円筒形の開口部を有し、この開口部は
途中の段部から下の部分の径が、上の部分の径と比較し
て大きくなっている。下型コア13は、モールドダイ1
4の開口部に嵌合し、上面側に成形面が形成されてい
る。下型コア13の下端部付近には外径方向に張り出し
たフランジ部が形成されており、このフランジ部がモー
ルドダイ14の開口部の段部に係合している。
【0021】このフランジ部の厚みは、前記段部の深さ
よりも僅かに小さく、下型コア13の下面とダイプレー
ト12の間にスペーサ31が挿入される。このスペーサ
31の厚さを変えることにより、上下の型を構成してい
る各部品の公差を吸収し、成形されるレンズの厚さを正
確に設定できるようになっている。下型コア13のモー
ルドダイ14に対する相対移動は拘束されている。下型
コア13の上端はモールドダイ14の上面とほぼ同じ高
さに位置している。
【0022】次に、図5に示した装置に図1に示した上
下の型を装着して、光学素子をプレス成形によって製造
する工程について説明する。先ず、下型コア13の上に
ガラス素材のプリフォーム30をセットし、ガラス素材
の成形可能な温度である転移点以上の温度まで加熱す
る。次に、下型11を上昇させて、上型コア6の成形面
を前記プリフォーム30に接触させる。更に、下型11
を上昇させると、上型コア6が前記プリフォーム30を
介して押し上げられてモールドダイ7の開口部の中を上
方に移動し、図2に示す様に、ストロークeの上端まで
移動して停止する。この状態で所定のプログラムに従っ
てプレス荷重及び温度を制御することにより、前記プリ
フォーム30のプレス加工が行われ、上型コア6及び下
型コア13に形成されている成形面が前記プリフォーム
30に転写される。
【0023】次に、図3に示す様に、プレス加工された
プリフォーム即ち成形品30を、冷却過程において、成
形品の面精度に影響の少ないガラス転移点近傍の温度、
ないしそれより所定量低い温度であってプレス荷重を加
えたままでは成形品が割れてしまう温度(予め求めてお
く)の直前の温度まで冷却したところで、下型11をス
トロークeの範囲以内で僅かに下降させてモールドダイ
7とモールドダイ14との間に僅かな隙間を設け、この
状態でさらに冷却を行う。これによって、この隙間を介
して冷却用のガスが上型コア6及び下型コア13の周囲
に到達することができる。また、このとき、上型コア6
は、ストロークeの範囲内で成形品30とともにモール
ドダイ7の開口部内を下降するので、上型コア6の自重
相当の圧力が成形品30に作用し、成形品30と上型コ
ア6の成形面とが密着した状態が維持される。この状態
で、所定の離型温度まで成形品30を冷却した後、下型
11を更に下降させて型を完全に引き離し、成形品30
を取り出す。
【0024】
【実施例】本発明に基づくプレス成形方法に基づき、下
記に示すガラス製のプリフォームを使用してレンズのプ
レス成形を行った。 ・メーカ:(株)オハラ社製 ・名称 :L−BAL42 ・転移点:506(℃) ・屈服点:538(℃) ・形状 :ゴブ(0.9g) 図4に、プレス成形の際の温度及びプレス荷重の設定プ
ログラムの概要を示す。
【0025】上下型間に、上記のプリフォームをセット
し、ガラス素材の転移点温度以上である570℃まで加
熱した後、500kgfのプレス荷重を加えてプレス成
形を行った。
【0026】なお、プレス成形中、上下の型を完全に密
着させるのではなく、型が密着する手前約0.05mm
の位置で下型を停止し、冷却中でも成形品に直接プレス
荷重が作用するようにした。なお、型を密着させて成形
する方法より、この成形方法の方が、成形品の精度が安
定して高くなることが確認されている。
【0027】プレス成形の終了後、0.5℃/secの
冷却速度で500℃まで徐々に冷却した。なお、この
間、540℃までは小さな力(20kgf)で成形品を
加圧し、540℃になったところで、冷却によるひけを
補正するためにプレス荷重を800kgfまで増大し、
ここで上下の型を密着させる。この状態で500℃にな
るまでこのプレス荷重を保持した。500℃になったと
ころで、荷重を100kgfまで減らした。更に、成形
品の精度に悪影響を及ぼすことの少ないガラス移転点以
下の温度であって成形品の割れを生じることもない温度
である450℃になったところで、下型11を上型コア
6のストロークe(図2)の範囲以内で下降させてプレ
ス荷重を解除した。この例では、下型11を0.7mm
下降させた。なお、この値は、装置全体の撓み、冷却に
よる上下軸の収縮等を考慮して決定する。また、300
℃で、下型11を更に下降させて、成形品30から上型
4を完全に離型させた。この状態で更に220℃まで冷
却した後、成形品30を取り出した。
【0028】上記の工程で得られたレンズの型面に対す
るレンズ成形面の面精度はλ/8程度となり、型の精度
に近い成形品が得られた。また、連続300回の成形を
行ったが繰り返し精度も良好であった。
【0029】なお、上記の例と同じプレス成形プロセス
を、上型コア6がモールドダイ7に対して相対に移動す
る機能がない従来の型を使用して行ったところ、450
℃での型開きの際に150kgf以上の引張荷重が発生
し、成形品は割れるものもあり、成形の可否や精度の安
定性に問題があった。
【0030】
【発明の効果】本発明に基づく光学素子のプレス成形方
法によれば、プレス成形過程の終了後、成形品をコアの
成形面に密着させた状態のままで、上下のモールドダイ
の間に間隙を設けた状態で最終離型温度まで均一に冷却
することができる。これによって、成形品に過大な力を
作用させることなく離型ができるようになり、冷却時あ
るいは離型時の成形品の破損を防止し、同時に、安定し
た形状精度を確保することができる。なお、この方法に
よれば、複雑な形状を備えたガラス製の光学素子のプレ
ス成形も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくプレス成形方法において使用さ
れる上下の型の断面図。
【図2】本発明に基づくプレス成形方法においてプレス
荷重負荷時の上下の型の状態を示す断面図。
【図3】本発明に基づくプレス成形方法においてプレス
荷重解除後の冷却時の上下の型の状態を示す断面図。
【図4】本発明に基づくプレス成形方法の条件の一例を
示すプログラムチャート。
【図5】本発明に基づくプレス成形方法に使用されるプ
レス成形装置の概略構成図。
【符号の説明】
1・・・フレーム、2・・・固定軸、3・・・断熱筒、
4・・・上型、5・・・ダイプレート、6・・・上型コ
ア、7・・・モールドダイ、8・・・駆動装置、8a・
・・サーボモータ、8b・・・荷重検出器、9・・・固
定軸、10・・・断熱筒、11・・・下型、12・・・
ダイプレート、13・・・下型コア、14・・・モール
ドダイ、15・・・ブラケット、16・・・透明石英
管、17・・・成形室、18・・・外筒、19・・・ラ
ンプユニット、20・・・赤外線ランプ、21・・・反
射ミラー、22、23・・・ガス供給路、24・・・排
気口、25・・・熱電対、26・・・制御装置部、2
7、28・・・溝、30・・・成形品(あるいはガラス
素材のプリフォーム)、31・・・スペーサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松月 功 静岡県沼津市大岡2068の3 東芝機械株式 会社沼津事業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移点以上の温度に加熱されたガ
    ラス素材を上型及び下型を用いてプレスし、上型及び下
    型に形成されている成形面をガラス素材に転写すること
    によって光学素子を成形する光学素子のプレス成形方法
    において、 上型を、成形面を有するコアと、このコアを所定の移動
    範囲内で上下移動が可能な状態で収容する開口部を有す
    るモールドダイとによって構成し、 前記移動範囲の上端側にコアが停止した状態でガラス素
    材のプレス成形を行い、 プレス成形後、成形品をガラス転移点以下の温度まで冷
    却した後、前記移動範囲以内の距離で下型を前記モール
    ドダイから相対的に引下げてプレス荷重を解除し、次い
    で、成形品がコアの成形面に密着した状態を維持したま
    ま成形品を最終離型温度まで冷却することを特徴とする
    光学素子のプレス成形方法。
JP12227497A 1997-05-13 1997-05-13 光学素子のプレス成形方法 Pending JPH10316437A (ja)

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